カロリーヌ「遊んでる暇があるのか、囚人!」 (26)

【ペルソナ5 SS】です
※注意事項
・ペルソナ5の隠しボス撃破後、カロリーヌが可愛い、ジュスティーヌが可愛いというネタバレを含みます
・上記がダメな人はブラウザバックを

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――――渋谷、ベルベットルーム前

カロリーヌ「さっさと牢獄に戻るんだな!」スタッ

カロリーヌ「……と、いつもの私ならここで貴様を蹴っていたところだが、今日は違うぞ囚人!」

【どうした?】
【嫌な予感……】
【いいから早く蹴ってくれ】

P5主人公「嫌な予感……」

カロリーヌ「まぁそう言わずに聞け囚人! 今日は貴様に話がある……ずばり、私から貴様に特別な課題を出してやる!」

カロリーヌ「……なんだ、その間抜けな顔は。嬉しくないのか? 私からの直々の指名だぞ、もっと喜ぶといい!」

【なんのために?】
【これは特別検査か?】
【わーいわーい】

P5主「これは特別検査か?」

カロリーヌ「あれは前回限りだと言ったはずだ。そして私の課題とはその時に言った本気で監視してやるという言葉にも繋がってくる」

カロリーヌ「……分からないのか? ならばよく聞け囚人! 貴様、最近遊び過ぎではないか!?」ガンッ


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※ペルソナ5主人公
http://i.imgur.com/EevATAp.jpg

※カロリーヌ
http://i.imgur.com/2heaLEl.jpg


カロリーヌ「貴様は更生中の身だぞ! なのに特別検査をしてからというもの、めっきり我らのもとに来ないではないか!!」

カロリーヌ「これは囚人としてあるまじき態度だ! よって、私から貴様にきつい課題を出してやることにしたわけだ!」

カロリーヌ「ククク……これは貴様にとって、もしかしたら刑務作業よりも厳しい内容かもしれんな……だが、逃げることは許さん!」

【なぜ?】
【やっぱり帰る】
【本当は寂しかっただけでは?】

P5主「なぜ?」

カロリーヌ「なぜ、だと……貴様、我らの、その、なんだ……恥ずかしい秘密まで聞いておいて……まったく……」ゴニョゴニョ

カロリーヌ「コホンッ! とにかく! これは命令だ。逃げれば今後一切我らからの助力は受けられないと思え!」バンッ

カロリーヌ「……フフン、流石に危機感を覚えたか?」

【更生はいいのか?】
【課題を言え】
【カロリーヌに会えるだけでも十分だ】

P5主「課題を言え」

カロリーヌ「いいだろう! よく聞けよ囚人! 貴様がしなければならない課題、それは!」ヒュッ

カロリーヌ「あそこにあるクレープ屋からクレープを買ってくるのだ!!」


【……なんだって?】
【ごめん、もう一回】
【どうせなら作ろうか?】

P5主「……なんだって?」

カロリーヌ「驚いたか囚人! だが私は知っているぞ! 貴様、いつもいつもあの店を眺めては、悔しそうに素通りしているだろう」

カロリーヌ「度胸が足りないのだ度胸が! そんなことで更生が出来るか! だからこうして課題として貴様にやってもらうのだ!」

カロリーヌ「いいか囚人! 貴様があの店での買い物に怯まなくなる度胸が身につくまでは、遊ぶことなど出来ないと思え!」

P5主(クレープ屋で買い物ができないのは主にモルガナのせいだが、カロリーヌはそのことを知らないようだ)

P5主(ベルベットルームに関わっている間モルガナはどこかに行ってしまっている。今ならクレープ屋にも行けるかもしれない)

P5主(それにカロリーヌからの課題を受ければなにか良いことがありそうだ)

P5主(どうしよう……)

【課題をやる】
【課題をやらない】

P5主(ここは課題をやることにしよう)


カロリーヌ「課題をやるのだな? フンッ、当然のことだぞ囚人! では課題をするにあたって聞きたいことはあるか?」

【クレープの種類は何が良い?】
【支払いはどうする】
【やっぱり課題をやめたい】
【特にない】

P5主「クレープの種類は何が良い?」

カロリーヌ「……は? な、なにを聞いているのだ貴様。これは貴様の課題だぞ、買ってくる物など適当で構わん!」

【本当に?】
【……】

P5主「本当に?」

カロリーヌ「う、疑うのか! まさか囚人、私がクレープを食べたいから貴様に課題を出したとでも思っているのか!?」

カロリーヌ「いいか、違うからな! 別に貴様が来るのを待っていたらこの通りでよく人間どもがイチャつくから鬱陶しいとか!」

カロリーヌ「でもイチャつきながら食べてるクレープが美味しそうとか!」

カロリーヌ「貴様と一緒にクレープが食べれたらいいのにな、などと考えていたら課題を思いつたわけでは決してないぞ!」

カロリーヌ「ほ、本当だからな! 分かったか囚人!!」キッ!

【分かった】
【分からない】
【それで、なにがいい?】

P5主「それで、なにがいい?」

カロリーヌ「…………」

カロリーヌ「……………………バナナイチゴチョコホイップ」


カロリーヌ「……クッ、もういいだろ!? 他に課題をするにあたって聞きたいことはあるか!?」

【支払いはどうする】
【やっぱり課題をやめたい】
【特にない】

P5主「特にない」

カロリーヌ「ならさっさと行け! ……ああ、一つ言い忘れていたが、この課題が終わるまでは貴様、この街からは出られないからな」

カロリーヌ「……なにを驚いた顔をしている。言っただろう、これは貴様が遊びすぎていたために行う課題だ」

カロリーヌ「なのに逃げられては敵わんからな。この街の空間に少し細工をしておいた」

カロリーヌ「貴様が課題を終えずにどこかに行こうとしたら、強制的にここに戻ってくるようになっているからな」

【横暴だ】
【大丈夫なのか?】
【意外といいかも……】

P5主「大丈夫なのか?」

カロリーヌ「フンッ。本来我らが現実に干渉するのはあまり許されたことではない。だが、貴様が関わっているとなれば話は違う」

カロリーヌ「主からも貴様に関することであれば多少危険なことをしても良いと許可は頂いてる。心配するな」

カロリーヌ「だが、貴様があまりにもチンタラしていたら、流石の私も不味いことになるかもしれんなぁ」チラッ

カロリーヌ「そうなったら囚人、貴様の責任として厳しい罰を与えてやろう。覚悟しておけ!」ガンッ

カロリーヌ「そしてそれが嫌ならさっさと課題をこなしてこい! いいな!」バシッ!

P5主(カロリーヌに蹴り飛ばされた……)


――――渋谷、クレープ屋前

P5主(課題に指定されたクレープ屋だ)

P5主(店の前は若い女性や女の子のグループばかりで、ここに男一人で混ざるのには度胸が要りそうだ……)

――度胸【ライオンハート】

P5主(だが溢れる度胸で、ここに混ざるのにも問題はなさそうだ……!)スタスタ

店員「いらっしゃいませ~! お持ち帰りでしょうか!」

P5主「……(コクン)」

店員「かしこまりました~、それではメニューからクレープを選んでくださーい!」

P5主(……そういえば、カロリーヌが食べたいクレープがあったはずだ)

【バナナイチゴチョコホイップ】
【アップルシナモンホイップ】
【バナナチョコカスタード】

店員「ご注文は『バナナイチゴチョコホイップ』でよろしいでしょうか?」

P5主「……(コクン)」

店員「今ならクリーム増し増しが半額ですが、そちらはどうされますか?」

P5主(……ついでに頼んでおこう)

店員「はーい! ではバナナイチゴチョコホイップクリーム増し増しで、470円になりまーす!」

チャリーン

店員「商品は今からお作りしますで、カウンターの前でお待ちくださーい!」

――数分後

P5主(……無事にクレープを買えた。カロリーヌのところに戻ろう)


――――渋谷、ベルベットルーム前

カロリーヌ(くく……囚人め、今頃焦っているだろうな。いい気味だ、我らのもとに来ないからこんな課題をするハメになる)

カロリーヌ(だが今までやったことのないことをするのだから、囚人の更生にもなるだろう、うむ、そうとも、絶対!)

カロリーヌ(それにクレープを食べてみたかったのは事実だし、まさに一石二鳥だな! まったく良い課題を思いついたもの……ん?)

スタスタ

カロリーヌ「おいおい囚人、もう戻ってきたのか? まさか課題が出来ないなんて泣き言を……あれ?」

【買ってきた】
【ただいま】
【いる?】

P5主「買ってきた」

カロリーヌ「馬鹿な! 貴様ついさっきクレープを買いに行ったばかりではないか! 一体なにをした!?」

カロリーヌ「いや待て! 囚人……そういえば貴様クレープ屋に行くとき躊躇う気配がなかったな……まさか私を騙していたのか!?」

カロリーヌ「ほ、本当はクレープ屋に行くのなんて余裕なくせに、私に勘違いさせるためにわざと普段からあんなことを!?」

【いつもはモルガナがいる】
【そうだとしたら……?】
【驚いたか】

P5主「いつもはモルガナがいる」

カロリーヌ「モルガナ……? 貴様の仲間の猫のことか……? まさか、あの猫のせいでクレープ屋で買い物が出来なかったのか!?」

P5主「……(コクン)」


カロリーヌ「な、なんてことだ……つまり私は、猫に邪魔されている囚人の行動を勝手に勘違いしてこんな課題を……」

カロリーヌ「うぅぅ……主やジュスティーヌにバレたらなんて言われるか……」

カロリーヌ「そもそもこれでは私が囚人に、クレープを買ってきてほしかっただけみたいになっているではないか……!」

カロリーヌ「あぁもう……!」

【課題なんて嘘だったんだろう?】
【とりあえずクレープを食べてくれ】
【……】

P5主「とりあえずクレープを食べてくれ」

カロリーヌ「ハァ!?」パチクリ

カロリーヌ「き、貴様状況を分かっているのか!? 私は貴様に間違った判断で課題を命令したんだぞ、それを……」

【気にするな】
【甘いものを食べれば気分が良くなる】
【そういうのも悪くない】

P5主「気にするな」

カロリーヌ「気にするなって……」

P5主「……」スッ

カロリーヌ「……食べろというのか?」

P5主「……(コクン)」


カロリーヌ「……クッ、そこまで言うなら食べてやる! よこせ!」バシッ

カロリーヌ「こうなったらやけ食いってやつをしてやる! どうせこの程度の食べ物、私にはなんの意味もないだろうが……!」ハムッ

カロリーヌ「……!??」ビクンッ

カロリーヌ「…………」ジーッ

【どうした?】
【大丈夫か?】
【不味かった?】

P5主「どうした?」

カロリーヌ「……これは、私が言ったバナナイチゴチョコホイップというやつか?」

P5主「……(コクン)」

カロリーヌ「……不思議だった、ここで人間がこれを食べるたびにとても幸福そうだったのが。けど、漸くわかった……」プルプル

カロリーヌ「……あ、あまいッ! おいしいッ!! なんだこれはーッ!?」

カロリーヌ「こ、こんなものを食べるのは初めてだ! おいしい……しあわせ……!」モグモグ モグモグ

カロリーヌ「んん~!!」バタバタ

カロリーヌ「そうか、私が囚人を待っている間、あんなにもクレープに興味を惹かれたのはこの味を知りたかったからか!」モグモグ

カロリーヌ「しかも囚人! 貴様、このクレープになにか普通ではないことをしているなっ!」モグモグ

P5主(クリーム増し増しのことだろうか)


カロリーヌ「自らの『果たすべき目的』すらも分からなくなった身だが、これは……このあまさは……///」モグモグ

P5主(カロリーヌはとても嬉しそうにクレープを食べている)

カィン

???「そんなにクレープというのは美味しいですかカロリーヌ?」

カロリーヌ「ああ想像以上だ! こんなことならもっと早く囚人に買ってこさせればよか……ん?」キョトン

カロリーヌ「おい囚人、貴様今なにか話しかけてきたか?」

P5主「……(フルフル)」

ジュスティーヌ「私ですよ、カロリーヌ」

カロリーヌ「ジュスティーヌ!? どうしてここに!?」

ジュスティーヌ「カロリーヌの気配が妙になったので気になって来てみたのですが……なにをしているんです貴方は」

カロリーヌ「あ、いや、これは、ええと……」

ジュスティーヌ「まぁ大方、囚人に出した課題が実は勘違いによるものだと判明したのに、結局その品を食べている所でしょうけど」

カロリーヌ(ば、バレてる……!)

カロリーヌ「……ってちょっと待てジュスティーヌ! お前その言い方だとまるで私の勘違いを最初から……!」

ジュスティーヌ「ええ、気づいていましたよ?」

カロリーヌ「な、なにぃー!?」ガーン

※ジュスティーヌ
http://i.imgur.com/iEHnXKQ.jpg


ジュスティーヌ「そもそも我らに勝利したこの囚人が、今更どこかの買い物で躊躇するような人だと思いますか?」

ジュスティーヌ「冷静に考えれば、他になにかその買い物を邪魔する存在がいると判断出来たでしょうに……」

カロリーヌ「そ、そんな……というか、勘違いに気づいていたのならどうしてその時言わなかったんだ!」

ジュスティーヌ「囚人になにかを買ってもらえるのが楽しみでたまらない顔をしていた貴方にそんなことが言えますか?」

カロリーヌ「そ、そんなに分かりやすい表情をしていたわけが……!」

ジュスティーヌ「『最近囚人が来ないのが許せないな』」

カロリーヌ「ぬおっ!?」

ジュスティーヌ「『だから一つ課題を思いついたぞジュスティーヌ。次に囚人が来たときにこれをやれば……ククッ、楽しみだ!』」

ジュスティーヌ「……こんな言葉を笑顔で私に言っていたのをもう忘れたのですか、カロリーヌ? どうせなら他にも証拠を」

カロリーヌ「ぎゃー!? もう良い分かった十分だ私が悪かったーッ!!」

ジュスティーヌ「まったく、更生を理由に現実で囚人に物を買わせるなど、看守としてあるまじき行為ですよカロリーヌ」

カロリーヌ「うぅ……」ションボリ

ジュスティーヌ「……私だって……」ボソッ

P5主(……?)


ジュスティーヌ「ともかくカロリーヌ、貴方は早くそれを食べてください。そうしないと街の空間の細工が解除されないのですから」

ジュスティーヌ「このまま囚人を閉じ込めておくわけにもいかないでしょう?」

カロリーヌ「そ、そうだった。私がクレープを食べたら課題終了の形にしていたんだった」モグモグ

ジュスティーヌ「そして囚人、今回は本当も申し訳ありませんでした」ペコリ

ジュスティーヌ「本来であれば貴方の更生を監視するはずのカロリーヌが、貴方の邪魔をしてしまうとは……」

【そんなことはない】
【これくらい慣れてる】
【むしろ甘えられて嬉しかった】

P5主「むしろ甘えられて嬉しかった」

ジュスティーヌ「……は?」キョトン

カロリーヌ「むぐっ!?」ゴホッゴホッ

ジュスティーヌ「勘違いしないでください囚人。確かに今回のカロリーヌの行いは看守としては問題です」キッ

ジュスティーヌ「だからといってカロリーヌが貴方に甘えたというのは都合の良すぎる解釈です。絶対に。そうですよねカロリーヌ?」

カロリーヌ「……」

ジュスティーヌ「……カロリーヌ?」

カロリーヌ「……課題だなんだと色々言い訳していたが、結局のところ私は、囚人に甘えたかっただけ……?」ブツブツ

カロリーヌ「そうか……そうか……そうか!! はははッ! まったく、やるではないか囚人! 色々とスッキリしたぞ!!」


ジュスティーヌ「な、なにを言っているのですかカロリーヌ! 我らは……!」

カロリーヌ「分かっている。だがもうはっきりさせておく! 私は今回囚人に甘えたかったんだ!」

ジュスティーヌ「……!」

カロリーヌ「それに、囚人に甘えたかったのは私だけはない。そうだろうジュスティーヌ!」

ジュスティーヌ「な、なにを言って……」

カロリーヌ「そもそも私の課題に問題があることを気づいていながら見過ごした理由も、私が嬉しそうにしていたからじゃない」

カロリーヌ「間違った課題で迷惑をかけた謝罪だのと言い繕って、囚人と長く話していたかったからだ! 違うか!?」

ジュスティーヌ「……っ!」ビクッ

ジュスティーヌ「…………はぁ、カロリーヌにバレてしまうなんて、私としたことが……」

カロリーヌ「おい、私はお前の半身なんだぞ? それに今はクレープを食べて気分がいいから頭も冴えているしな!」モグモグ

ジュスティーヌ「……まったく、これではお互い看守失格ですね……」

カロリーヌ「囚人との間にある秘密のことを考えたら今更かもしれないな。だから今回のことも共犯だぞジュスティーヌ」

ジュスティーヌ「しょうがないですね」

カロリーヌ「勿論囚人、貴様もだ! 今回のこと、主には絶対に話すなよ!」ビシッ

【分かってる】
【どうしようかな】
【見返りは?】

P5主「分かってる」

カロリーヌ「それでいい。素直なのは良いことだぞ囚人!」ペロッ


ジュスティーヌ「……おやカロリーヌ、どうやらクレープを食べきったようですね」

カロリーヌ「うむ、おいしかったぞ囚人! その、なんだ…………あ、ありがとう///」

ジュスティーヌ「もう課題などと言っていたのが無駄になってしまいましたね。ともかく囚人、貴方はこれで街から出られるはずです」

カロリーヌ「い、言っておくがこれで監視が緩まったなどと思うなよ! これからは反省の意味も込めてもっと厳しくしていくからな!」

ジュスティーヌ「そういうことです。ですが今日の所はもう好きな所に行って構いませんよ」

カロリーヌ「それとも、まだなにか用があるのか?」

【ジュスティーヌの欲しいものを聞いてない】
【特にない】

P5主「ジュスティーヌの欲しいものを聞いてない」

ジュスティーヌ「……え?」キョトン

カロリーヌ「む……確かによく考えればこの状況で囚人を返したら、ジュスティーヌを共犯とするには微妙だな」

ジュスティーヌ「いえ、あの……」

カロリーヌ「こうなったらジュスティーヌ、お前もなにか囚人に買ってもらえ! どうせここまで来たら大した違いではないし!」

ジュスティーヌ「全く違います。それに私はそんな、囚人になにかを買ってもらうなんて……」

カロリーヌ「だがジュスティーヌ、流石のお前でも少しくらいはなにか欲しい物があるんじゃないか?」

ジュスティーヌ「あ、あるにはありますが……でも私は、囚人、貴方と会えるならそれ以上は……その……///」


カロリーヌ「……よし囚人、なにがなんでもジュスティーヌの欲しい物を聞き出すぞ! 一人だけ可愛らしいままにさせるか!!」

ジュスティーヌ「心配しなくても貴方は十分可愛いですよカロリーヌ、そうですよね囚人?」

P5主「……(コクン)」

カロリーヌ「のぁ!? ふ、二人して……くぅ……だ、だがその手に騙されるか! 言えジュスティーヌ! 欲しい物はなんだ!」

ジュスティーヌ「………………ビックバンバーガーです」

カロリーヌ「……なんだって?」

ジュスティーヌ「ビックバンバーガーです!」キッ

カロリーヌ「え、マジで……?」

ジュスティーヌ「こ、こんなことを言うのは憚られますが、最近貴方の食べている物がどうしても気になってしまって……」

ジュスティーヌ「パレスで貴方は色々な物を食べていますから、私も同じものを味わってみたいなと……」

【ハンバーガーでいいの?】
【コーヒーは?】
【カレーもあるよ】

P5主「ハンバーガーでいいの?」

ジュスティーヌ「ええ、構いません。今回は、ハンバーガーで」

カロリーヌ「……まぁジュスティーヌがそれでいいと言うなら私は意見しないが。さて囚人、やることは分かったな?」

P5主「……(コクン)」

カロリーヌ「では行け囚人! ジュスティーヌのためにハンバーガーを買ってくるのだ!」バシッ!

P5主(カロリーヌに蹴り飛ばされた……)


――――十数分後、渋谷、ベルベットルーム前

P5主(買ってきたビックバンバーガーをジュスティーヌに渡した……)

ジュスティーヌ「……改めて見ると……すごく……」

カロリーヌ「デカイ……おいジュスティーヌ、お前、これ、口に入るのか……?」

ジュスティーヌ「流石に直接齧り付くのは……でも、囚人の仲間がパレスでやっていた方法なら……」モギュッ

カロリーヌ「なるほど、口に入れやすい大きさに千切ってから食べるのか! ……すごいなこれ」

ジュスティーヌ「大勢と分け合って食べることを想定しているようですから、これを一人で食べるのはなかなか難しいでしょう」モギュッ

P5主(もっと大きいサイズがあることは黙っておこう)

ジュスティーヌ「ですが、分け合って食べれることに意味があるのかもしれません……はい、カロリーヌ」スッ

カロリーヌ「お、おう、ありがとう……」

ジュスティーヌ「そして囚人、貴方も」モギュッ スッ

【どういうことだ?】
【いただきます】
【あーん】

P5主「どういうことだ?」

ジュスティーヌ「今回のカロリーヌの件も含めて、我らと貴方の間には隠しておくべき秘密が増えすぎてしまいました」

ジュスティーヌ「そしてきっとここが終わりではなく、これからも秘密は増え続けていくと思われます」


カロリーヌ「流石にそれは考え過ぎではないか……?」

ジュスティーヌ「ではカロリーヌ、今後は囚人との接触を控えることが出来ますか?」

カロリーヌ「そ、それは……」

ジュスティーヌ「正直なところ、もはや我らの恥ずかしい秘密を知った囚人に遠慮する理由などないのかもしれません」

カロリーヌ「へっ!?」

ジュスティーヌ「だからこれは新たな契約です、囚人。今後我ら二人が貴方に甘えたくなったとき……」

ジュスティーヌ「必ずそれに応えてくれることを、そして我らが貴方に甘えたことを主に秘密にすると、誓ってくれませんか?」

カロリーヌ「ジュスティーヌ、お前……」

ジュスティーヌ「誓ってくれるなら、今ここで、この分け合ったハンバーガーを共に食べてください」

カロリーヌ「同じ釜の飯……ならぬ同じ袋のハンバーガーか……くくっ、ジュスティーヌにしては面白いことを」

ジュスティーヌ「気に入らないならカロリーヌは食べなくても結構ですよ」

カロリーヌ「まさか、食べるに決まってるだろう!」アセアセ

ジュスティーヌ「良かった……では囚人、あとは貴方の意志だけです。我らとの新たな契約、結んでくれますか……?」

【喜んで】
【断る】
【考えさせて】

P5主「喜んで」


ジュスティーヌ「……! ……ありがとうございます……!」

カロリーヌ「契約成立、だな! では三人同時に食べるぞ! せーのっ!」

パクッ

カロリーヌ「……ほう」

ジュスティーヌ「……美味しい」

カロリーヌ「……まったく、まさかこのような形で貴様と新たな関係になるとは予想もしていなかったぞ囚人!」

ジュスティーヌ「貴方との繋がりが出来て本当に良かった……」

カロリーヌ「これからは囚人としてだけでなく、この秘密の関係の相手として貴様を見てやろう! 光栄に思えよ!」

ジュスティーヌ「よろしくお願いしますね」ニコッ

P5主「……(コクリ)」

P5主(カロリーヌ、ジュスティーヌと特別な関係になった)

P5主(現実世界のベルベットルーム入口周辺を、二人と一緒に行動出来るようになった)

P5主(……日が暮れてきた、今日は一度帰ろう)

カロリーヌ「ん? 帰る時間か? なら、せいぜいゆっくりしろよ!」

ジュスティーヌ「また会いましょう、こちらの世界で」

P5主(次に会うのが楽しみだ)

〈終〉

隠しボスを倒し、全てのペルソナを集め、全てのコープをMAXにし、全ての人間パラメータをMAXにした
でもカロリーヌ、ジュスティーヌと一緒に出かけられない、休日イベントもない……バグかな?
読んでくださった方ありがとうございました

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