早苗「え?会社が倒産しそう?」 (56)



モバマスのSSです。
初SSです。
最後まで読んでくれたらうれしいです。

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モバP「……会社が倒産するかもしれない」



早苗「え…?」

プロデューサーくんは何を言ってるの?


今日は昨晩の酔いを覚ますことも兼ねて、いつもよりちょっと早く事務所に入った。
数人のアイドルと軽い挨拶を交わして、今日の予定を確認して、時間がくるまでの間、話の相手をしてもらおうとプロデューサーくんに話しかけたのがちょっと前。

腰かけソファに座るように言われ、プロデューサーくんとテーブルをはさんで見つめ合ったのがついさっき。

そして今に至る。



まだ酔いが覚めきってない頭で考える。



…えっ倒産?倒産ってあの倒産?

P(以下P略)「まだ決まったわけじゃないんだが…」

いまだ理解が追い付いていないあたしの雰囲気を察してか、プロデューサーくんが言葉を続ける。

早苗「ちょ、ちょっと待って! いくらなんでも急すぎない!?」

P「俺も昨晩の会議で初めて聞かされたんだよ… しかも立ち位置の都合とかで詳しい内容までは話されなかったし」

…………あー、これ黒だわ。真っ黒。

早苗「これは裏がありそうね…」

P「それは俺も思ってる」

早苗「このことって他に誰か知ってるの?」

P「いや、まだ話してない。早苗さんで初めてだよ」

あら、初めの一人なんてうれしいじゃない。


まあ、おおよそ……。

早苗「なるほど、つまりその裏を元婦警であるこの早苗さんに調べてほしいってわけね」

P「いや、そういうわけじゃないんだ」

早苗「え?」

あ、あれ? 話の流れと人選的にそういうことだと思ったんだけどなぁ…。

P「まだ話してないだけで、大人組にはタイミングを見計らって話すつもりでいるよ」

P「ただ、このことは大人組以外には言わないでおこうと思う」

早苗「うーん、理由によっては早苗さん賛同しかねるかな」

まあプロデューサーくんはいつも、あたし達のことを一番に考えたうえで意見を言うから、今回も何か考えあってなんでしょうけど。
ましてや346プロが倒産するかもっていう過去最大の問題。慎重に考えた結果に違いない。

P「年少組は言うまでもないだろうが、中学生高校生組もこの話を聞いたら、ほぼ間違いなく混乱するだろう」

P「ちょっと大人びている凛や奏やきらりも、まだ10歳半ばだ。ああいうタイプは不意打ちに弱く、一度崩れたら脆くなってしまう可能性が高い」

P「美波や夕美なんかの大学生組は多少驚くだろうが、すぐ切り替えて『私が頑張らなきゃ』と頑張りすぎてしまう、と思う。うちのアイドルはやさしい人ばかりだから」

早苗「なるほどね」

実際この事務所は、多少やんちゃする人もいるけど、根はまじめで優しい子たちしかいない。だから、プロデューサーくんの言った通りそうなる、とあたしも思う。

早苗「わかったわ。混乱に陥ることは避けたいものね」


P「そして、大人組に話す理由は、これは申し訳…」

早苗「ああ!ストップストップ!」

P「ないんだが…え?」

早苗「みなまで言うな、みなまで言うな。大体わかったわよ」

この感じは聞いたら絶対堅苦しくなる。あいにくお姉さんはお堅い空気はあまり好きじゃないのよね。
そんなわけでちょっと強引だけど話題を変えちゃうぞ。

早苗「それに、そろそろみんなが来はじめる頃じゃない?」

P「もうそんな時間か…」


早苗「よっこいしょ、っと。さて、あたしも年長者の一人として、一肌脱ぎますか♪」


「おはようございます!!島村卯月、今日も一日がんばります!!」


早苗「…じゃあ他のメンバーにはあたしから伝えとくから、プロデューサーくんは仕事に集中するんだぞ♪」

P「……ありがとうございます。早苗さん」


…その反応はらしくないぞプロデューサーくん。

目の下のクマがいつもより濃いのは、昨晩考えすぎて寝れてないからなんだろうなぁ。


早苗「さて、あたし達が頑張らなきゃ…ね!」









早苗「ダメだったわね…」

菜々「ダメでしたね…」





あれから1か月後、会社はというと、それはそれは見事に倒産した。





早苗「まさかバブル崩壊を2度も味わうことになるとは思わなかったわ」

菜々「そうですよねぇ。ナナもまた……いや、バブル崩壊ってこんな気持ちだったんですね」

瑞樹「菜々ちゃんの自爆芸に、いつものキレがないわね」

菜々「自爆芸じゃないですぅ。ウサミンジョークですよぉ」

瑞樹「これもう出来上がってるわね…」


今あたしは菜々ちゃんの家で瑞樹ちゃんと第2回ウサミン鍋パーティーをしている。

第1回と違う点といったら、プロデューサーくんがいないことと、菜々ちゃんがお酒を飲んでいることだろうか。


早苗「『ナナはお酒ダメなんですよ~…17歳だから』とか言ってたのは誰だったかしら」

菜々「そ、それは~…………ウサミン星の別荘の話でー……今はウサミン星人休養中なのでー……キャハッ☆」

瑞樹「地球人にもわかるように説明してほしいわね」

菜々「と、とにかく!この状況で飲むなという方が無理ですよ!」

瑞樹「それは同意するわ」

早苗「あたしもどーい。まさか第2回目がこんな形で開催されるとはね…」

菜々「そんな時は飲みましょう!」

まるで何かから解き放たれたように、菜々ちゃんが暴走している。
ただ、ちょっと安心する。


菜々「そんなわけで今日はたくさん飲みますよー!鍋もじゃんじゃん食べますよー!」


…ちょっと箍が外れすぎている気がするけど。


瑞樹「…それで早苗ちゃん。プロデューサーくんと連絡ついた?」

早苗「ぜーんぜんよ。ちひろさんは何か知ってるっぽいんだけどねぇ」

瑞樹「何か聞いたの?」

早苗「聞きたかったんだけどねぇ。やっぱあの人は隙がないわ。いつの間にか言いくるめられて、はぐらかされちゃった」



そう。プロデューサーくんは会社が倒産してから、姿を眩ませている。
会社の倒産を防げなくて、みんなに合わせる顔がないとか思っているのだろう。


…所属アイドル全員の倒産後のあれこれをまとめた資料を残して。


他の事務所への談判書。前職への再就職案内書。失業保険や必要書類の数々。
それを全員分。



誰がプロデューサーくんを責めれるっていうのよ。


早苗「ほんと、どこいっちゃったのかしら…」

瑞樹「…プロデューサーくんにも考えがあるのよ。今は待つしかないわ」

菜々「ぷはーっ!もう一杯!」

早苗「人がシリアスになってるのにこの17歳児は……というかはやくない?」

菜々「今日くらいはいいんですよーだ」

瑞樹「まるで水を得た魚ね」

早苗「間違ってもファンの前では見せられない姿ね」



菜々「……ナナだって悔しいんですよ?」

早苗「えっ?」

菜々「せっかくCDも出して、テレビにも出て、ファンの方も増えてきて、よしこれからって感じだったのに、いきなりこれです」

菜々「いいプロデューサーと、たくさんの仲間に囲まれて、忙しかったけど毎日が楽しかったです。キャピキャピした、本当に17歳になったような毎日でした」

早苗「…」

瑞樹「…」

菜々「神様は意地悪です」


そう言って菜々ちゃんはまた飲み始めた。


菜々ちゃんの言う通りである。悔しい。

プロデューサーくんが築いてきた、かけがえのない場所を失ったことが悔しい。
頑張ると言って、何も力になれなかったことが悔しい。


ただ、過ぎてしまったことを後悔し続けても仕方ない。


さて、この先どうしたらいいのかしらね…。
みんなが幸せになる方法…。




早苗「…………あっ、いい方法があるじゃない」


瑞樹「どうかした?」

早苗「…よし!あたしが会社を建てる!」

菜々「へ?今なんて?」

早苗「あたしが会社を建てて、もう一度アイドルの道を歩むのよ!」

瑞樹「早苗ちゃんも出来上がっちゃった?」

早苗「失礼ねぇ、おお真面目よ」

早苗「あたしが346プロに変わる会社を作って、みんなの居場所を作るの!」

早苗「そして、大手になって、プロデューサーくんをあぶり出して、説教をかますのよ!」

瑞樹「…フフッ。いいんじゃないかしら」

菜々「…ナナもいいと思います」

早苗「でしょう?そうと決まればさっそく明日から取り掛かるわ!」





今度こそはあたしがプロデューサーくんの力になる…!





1週間後
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早苗「……これで会社設立の基本事項の勉強はおしまい、っと」

早苗「やっぱこういう細かい勉強は苦手ね…。公務員やってた時も、やになってたわねぇ」

早苗「とりあえず、つかさちゃんには感謝しないとね」

早苗「さて、次はHPの管理やらを勉強しますか~」



それから社長・片桐早苗は、元同じ事務所のアイドルらの力を借りつつ、寝る間も惜しんで勉強した。
その甲斐があり、かなりのスピードで会社建設の準備を進めていた。


そして1か月後




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早苗「…はい。そうです……はい。よろしくお願いします」

早苗「ふぅ、開業の届出の確認終了!これで段取りは全て終わったかな~」

早苗「思ったよりはやく準備出来たわね。もしかして、あたしってこういう才能があったんじゃないかしら」

早苗「…まあ、つかさちゃんやマキノちゃんを始め、多くの人の力を借りたからこそなんだろうけどね」

早苗「今日くらいパーっと一杯やり…ま……しょ…………」






バタンッ





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早苗「……ん?ここは?白い天井?あれ?」


P「早苗!?目が覚めたか!」

早苗「え?プロデューサーくん!?なんで!?」

P「静かに!ここは病院だ」

早苗「…あぁ、そういうことね。ぶっ倒れたのね、あたし」

P「そういうことだ。全く、心配させやがって…」

早苗「いやー、面目ないわね…」


P「まあ、大事じゃなくてよかったよ。ほんとに」

P「栄養不足と睡眠不足だそうだ。ついでに肝臓の方も数値が高いらしいぞ」

早苗「そういえば最近はコンビニ弁当ばっかで、まともに食事とってなかったわね…」

P「コンビニ弁当ばっかって…1日に必要な野菜って結構多いんだぞ?」

早苗「1日350gとか聞いたことがあるわね……なにか気軽に野菜や食物繊維を補えるものはないかしら」






P「そういう時は……」






P「この青汁だ!!」



早苗「えっ!?青汁!?」



P「この青汁には、厳選された明日葉や大麦若葉が使用されていて、かつ会社独自のケルセチンZを配合しているんだ。このケルセチンZは、野菜のポリフェノールの代表格と言われるケルセチンに糖などを配合し、約100倍も体に吸収されやすくした優れものなんだ!」

早苗「すごいわね…じゃあさっそくいただくわ」

早苗「…!おいしい!これは何杯でも行けるわね!」

P「だろう?しかも今なら3箱以上購入すると、送料無料なうえにもう1箱おまけでついてくるんだ!」

早苗「何それ、すっごいお得じゃない!これは今すぐ買うしかないわね…」


P「スティックタイプで持ち運びやすいのも特徴だぞ!これで旅行や出張中でも気軽に健康管理ができるんだ!」

早苗「これで野菜不足とはおさらばね!…ところで、さっき肝臓がどうのこうの言ってたじゃない?それって…」

P「ふっふっふ。これを見てほしい」

早苗「なにこれ?ただの黒い粒にしか見えないんだけど?」



P「実は、これはしじみなんだ」


しじみだったら僕たちの世代って皆良いって知ってますからね 



早苗「これがしじみ!?貝に入ってないし、あのキツい臭いも全然しないじゃない!」

P「それは、しじみのエキスを飲みやすくカプセルにしたものだからな。しじみは、お酒好きに肝心なアミノ酸を多く含んでいて、必須アミノ酸や、不足しがちな栄養がバランスよく含まれているんだ」

早苗「しじみってすごいわね…。酒好きにはもってこいじゃない!」

P「今なら初回限定で2箱2週間分を無料で申し込むことができるぞ!」

早苗「これを逃す機はないわね」



P「さあ、今回紹介したこの2商品であなたもレッツ健康生活!」

早苗「申し込んでくれなきゃ逮捕しちゃうぞっ♪」




~Fin~

シリアスかと思ったらダイマだった

えぇ…


以上です。
ちょっと反省はしています!

最初にも書きましたが、初めてのSSだったので見づらい部分や文があったと思います。
それでも最後まで見てくださった方はありがとうございました。

2箱……2箱!

コメントしてくださった方々ありがとうございます~

何だろう、この何とも言えない感じ

ラブライブ、アイカツ、プリパラ…二次元アイドル系コンテンツの中では年齢層が高いだろうから狙いどころはばっちりなのか?

くぅ!これは買わざるを得ない!
乙でした

シリアスな話かと思ったらダイマオチって
ごめん正直つまらなかったわ

最初からこういう書き方覚えるとロクなことないぞ
今のSSの惨状見てればわかると思うけど

黙ってコテハンNGしような

なんでコメントとか言っちゃうんだろうな

まあ、正直面白くは……なかった

つまんね


長々としんみりした身の上話流したかと思ったら青汁の通販だったオチ、見た事ある

じっさいのCMってこんなんやしな、間違えて見ふけると腹立つことに

メリメリきらりの劣化版

あれか青汁の通販のかwwww
あれほんっとイラっとする

おつ

なかなか完成度が高い出来ばえだった





文章自体は良かったから正統派のも見てみたい

逃げの一作

不意打ちワロタ

結論から言うと、リアクションしづらい
ガチでやりたいのかネタに走りたいのかどっちつかず過ぎるわ
逃げたようにしか見えへんぞ。やるならガチでちゃんとやれや

しっかり書いたSSが読みたかった
なんで逃げたの

最近「それはまた別の話」的な結末を逃げてるSSが多いからな
そういうのを読んでこれがおkと思っちゃったんだよね
責任の一端は俺達側にもある

エナドリなら許されてた

ちっひーならしゃーない

典型的な読者おいてけぼり型のSS

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