アスカ「別れさせ屋を始めたんですって?」カヲル「生活のためにね」 (54)

アスカ「なら、あの人形女をバカシンジから引き離して。報酬はちゃんと払うわ」

カヲル「……彼らは別に、付き合ってるわけではないだろう?」

カヲル「付き合ってないものを別れさせることはできないよ」

アスカ「うっさい! あんたのする事は大して変わんないんだからいいでしょ」

カヲル「はあ。分かった。依頼を受けよう」

アスカ「ふん、最初からそう言えばいいのよ。じゃ、頼んだわよ」

バタン

カヲル(彼女とシンジ君を離すようにと、綾波レイからも依頼されているけど……どうしようかな)

ガチャ

カヲル「やあ、お邪魔します」

レイ「……なにしに来たの?」

カヲル「報告に来たのさ。君が電話を持っていればそれで済ませたんだけど」

レイ「進展、した?」

カヲル「今日、彼女と少しだけ二人で話す機会があってね。それだけのことだけど、これからも二人きりになる機会を持てそうだ」

レイ「そう」

カヲル「それと、彼女を誘ってデートすることを考えていてね。予行で明日、一日だけ僕に時間を貸してくれないかな」

レイ「……」

カヲル「これも依頼成功のためだよ」

レイ「……何時にどこに行けばいいの?」

翌日

カヲル「おはよう、レイ」

レイ「……おはよう」

カヲル「休日でも制服なんだね。予行でもデートなのに」

レイ「他に服が無いもの。それに、ただ予定を確認するために来ただけだから」

カヲル「そうだね……けど僕にとってはそれだけじゃないから、少し緊張するよ」

レイ「?」

カヲル「シンジ君以外と、二人でどこかに出かけるのは初めてなんだ。さ、行こう」

レイ「……ええ」

ギュッ

レイ「なんのつもり?」

カヲル「デートの練習だからさ。できるところは本番と同じようにしておきたい」

レイ「……」

カヲル「これも彼女をシンジ君から引き剥がすためだよ。レイ」ニコッ

ギュッ

レイ「そ、そうね」

カヲル「とりあえず、ゆっくり話ができそうな店に入ろう」

レイ「……」

カヲル「考えてみれば、お互いにきちんと会話したこともなかったからね。ついでに、今日どこに行くか決めればいい」

レイ「まだ考えてなかったのね」

カヲル「はは、ごめん。リリンの行楽に疎いのは僕も同じさ。端末は持ってきたから、二人で見て、近くで興味の持てそうな場所を探してみようと思ってね」

レイ「……」

カヲル「特に君は、もっと生を楽しむことを知ってもいいんじゃないかな」

レイ「必要ないわ……私には」

カヲル「そんなことは無いさ。さ、行こう」

アスカ「もしもし。あんた、今日何してんの? 休日なのにボーっとしてるわけじゃないでしょうね? さっさとあの女を―――」

カヲル「今、そのレイと雑貨屋にいるところだよ」

アスカ「えっ」

カヲル「レイは視野が狭すぎるんだ。文化に対しても、他人に対しても。だから特定のリリンに極端に入れ込む」

カヲル「そんな彼女に、もっと選択肢があるということを示してあげるんだ」

アスカ「ふーん……そんな感じで、シンジから目移りさせようってわけね」

カヲル「そう。幸いなことに、今日の買い物は楽しんでくれているようだから―――すまないけどもう切るね」

ピッ

レイ「電話、ネルフから?」

カヲル「関係者からだけど、ただの事務的な確認さ。それより、なにか良さそうな物は見つかった?」

レイ「ええ……これ」

―――

カヲル「それじゃあ、レイ。また明日、学校で」

レイ「……」

レイ「……ありがとう」

カヲル「なにがだい?」

レイ「今日、依頼のためだけじゃないって……途中で、分かったから」

カヲル「せっかく出かけるんだから、レイにも楽しんでもらいたかったんだ」

レイ「ありがとう」

カヲル「僕も楽しかったよ。レイ」ニコリ

レイ「……カヲル……」

カヲル「名前で呼んでくれたね……」

レイ「ぁ……」

カヲル「最後にもう一つだけ、練習してもいいかい?」スッ

レイ「! ま、待って」

カヲル「……ウソだよ。練習じゃない」

レイ「……カヲっ、ん」

チュッ

カヲル「さよなら」

レイ「…… ///」ポー

アスカ「で、成果あったわけね?」

カヲル「それなりに上手くいっていると思うよ」

アスカ「なによそれ、ハッキリしないわね」

カヲル「明日、学校でもう少し説明するから待っていて」

アスカ「学校じゃ、誰に見られるか分からないじゃない。嫌よ、あんたと二人で悪巧みみたいな構図で見られるの」

カヲル「なら……仕方ない、学校帰りに僕の部屋に寄ってくれないかな」

カヲル「ここら辺は特区でほとんど人影もないから、学校の誰かに会う心配もないよ」

アスカ「いいけど……変なことしないでよね」

カヲル「僕が君に?」

アスカ「ふん、あんたにそーいう心配は無用か。ちゃんとお茶菓子用意しときなさいよ」

ピッ

カヲル「やれやれ」

―――

カヲル「とにかく、彼女……レイと様々な会話をすることを心がけたんだ」

アスカ「あの超絶無愛想女とねえ」

カヲル「苦労しなかったわけではないけどね。なんとか、心理的な距離を縮めたつもりだよ」

アスカ「へえ。買い物したとか言ってたけど、どこ行ったわけ?」

カヲル「ああ、それは―――」

ペチャクチャ

アスカ「それで、ヒカリが店員に……はっ!?」

カヲル「どうかしたかい?」

アスカ「なんでいつの間にか私の話になってんのよっ。経過報告はどこいったわけ!?」

カヲル「雑談しながらでもいいじゃないか。紅茶でも淹れてくるよ。君に言われて用意しておいたんだ」

アスカ「……あればミルクも持ってきて」

アスカ(なんかくつろいじゃったわ……用件済ませてさっさと帰るつもりだったのに)

アスカ(なるほど、あいつ、こういう対人スキルで人形女と打ち解けたってわけか)

アスカ(ま、あれで容姿は最高だし、女からしたら一緒にいて悪い気はしない相手ではあるわよね……)

アスカ「……」

カヲル「惣流さん?」

アスカ「ッ! きゅ、急に話しかけないでよビックリ……近っ!? 離れなさいこのっっ」

カヲル「あ、ああゴメン。何度か声をかけたんだけど、反応がなかったから」

アスカ「ったく」ドキドキ

アスカ「……ゴクッ。ん、これ中々香りいいわね」

カヲル「良かった。初めて買ったから不安だったんだ」

アスカ「ふーん。そう言えば紅茶はともあく、元々あんたも結構世間知らずよね」

カヲル「そうだね、僕もそう思う。機会があったら、色々なことを教えて欲しいな。この世界のことを」

アスカ「ぷっ。大げさね。まあいいわ、気が向いたら電車の乗り方くらい教えてあげる」

カヲル「はは、それは知ってるさ。それより、実は本当にすぐ教えて欲しいことはあるんだ」

アスカ「ん? なによ」

カヲル「昨日、デートの最後にレイにキスしようとしたんだけど―――」

アスカ「!?」

カヲル「(最初の一瞬だけは)拒まれてしまって」

アスカ「っていうか、もうそんなことまでしてたわけ……?」

カヲル「いや、出来なかったんだよ(最初だけは)。その場の雰囲気は悪くなかったと今でも思うんだけど」

アスカ「……あんたの勘違いで、あっちにしてみればただ強引に迫られただけだったんじゃないの?」

カヲル「そうかも知れない。けど、どちらかと言えばキスの仕方自体が下手だったような気がしてね」

カヲル「僕自身、誰かとキスしたことなんて無かったから」

アスカ「……」

カヲル「だから教えてくれないかな?キスの仕方」

アスカ「はああ!?」

カヲル「もちろん、フリだけさ。君はただ、ダメなところを指摘してくれるだけでいいんだ」

アスカ「い、嫌よそんなの! なんで私がそこまで」

カヲル「これは君の依頼を成功させるためだよ。惣流さん」

カヲル「レイの心をシンジ君から逸らすために必要なことなんだ」

アスカ「ぐ……くっ」

アスカ「……言っとくけど……」ドキドキ

カヲル「ヘンなことはするな、だね」

ポン

アスカ「!」ビクッ

カヲル「肩に手を置くくらいはいいだろう? キスまでの一部だ」

アスカ「そのくらい分かってるわよ!!」

カヲル「……」クス

アスカ「…… ///」

アスカ(近い……体温感じる……)

アスカ(な、なんでシンジとのキスより緊張してんのよ、私!)

カヲル「……」

アスカ「なに……見てんのよぉ」ドキドキドキ

カヲル「君の顔さ。もう少しよく見せて」クイッ

アスカ「あ……」

アスカ(見られてる……私を見てる……ああ、やっぱり、すごい美形……)トロン

チュッ

アスカ「ひゃっ!?」

カヲル「唇にはできないからね。フリだけど、頬にならいいだろ?」

アスカ「ほ、だっ、だっ…… ///」

カヲル「逆にも」

チュッ

アスカ「や、ぁぁっ ///」

アスカ(ダメっダメェ、これ……やめさせないと)

アスカ(止めさせないと、私……!)

カヲル「……」スッ

チュッ

アスカ「!?」

アスカ「い……い、今、口……」

カヲル「ごめん。つい唇にしちゃった」

アスカ「つ、つ、ついって、ついで」

カヲル「……君が可愛いから」ボソ

アスカ「!!!!」

カヲル「……」スッ

チュッ

アスカ「ンっ ///」

チュッ、チュッ、チュッ

アスカ「ぁン♥ ぁ♥ ン~~~♥」

―――

カヲル「こんにちは、レイ」

レイ「あ。カヲル…… ///」

カヲル「次の休みに、またデートの練習をしたいんだ。いいかな?」

レイ「ええ。喜んで」ニコ

シンジ(わ。何話してるんだろ、綾波が笑ってる……珍しいな)

カヲル「惣流さん」

アスカ「ッ」ビク

カヲル「またレイと約束を取りつけたんだ。作戦を練りたいから、部屋に来て欲しい」

アスカ「……嫌」

カヲル「どうして? 今日はずっと、そうやって僕のことを避けようとするね」

アスカ「あんたが悪いんじゃないっ。おかしな事しないからって、言ってたくせに……」

カヲル「ごめん。そうだね……傍にいたら、また触れてしまうかも知れない」

アスカ「!」

カヲル「でも、君が来てくれるのを部屋で待ってる」

アスカ「ぅぅ……っ ///」

シンジ「?」

シンジ(アスカ、真っ赤になるほどなに怒ってるんだろ。またケンカかな。大丈夫かな)

ブーン…

カヲル「……」

リツコ「相変わらず、大したシンクロ値だこと」

ミサト「あなた達も、負けないように頑張らなきゃね」

アスカ「……」ポー

レイ「……」ポー

ミサト「なにボーっとしてんの?」

アスカ「ふぇ? だ、誰がよ、見とれるわけないじゃないあんなナルホモに!」

ミサト「……見とれてたなんて言ってないわよ」

アスカ「……」

アスカ(もう、二度と来ないって決めたのに……どうして私……)

ピンポーン
…ガチャ

カヲル「やあ」

アスカ「……」ドキドキドキ

カヲル「上がって」

アスカ「うん……カヲル…… ///」トロン

パンッパンッパンッ

アスカ「ひぁぁぁ~~~~♥ あひ、はひぃ、いぃぃぃぃ~~~♥」

パンッパンッパンッ

カヲル「……」

アスカ「イっひゃ、またぁぁぁ♥ かをる、かをるぅっかをるぅぅぅ♥♥」

カヲル「あれ? 今日はレイのほうが先だったんだね」

レイ「早く……着きすぎてしまって」

カヲル「そう」

レイ「…… ///」

レイ「コンサート……」

カヲル「そう、この知くであるんだ」

レイ「私、音楽なんてあまり聴いたこと、ないわ」

カヲル「だろうね。だから今日は半分、僕の趣味さ。実は僕も、コンサートというものに行くのは初めてだけど」

レイ「……」

カヲル「レイにも楽しんでもらえるといいけど」

レイ「私は……どこでもいい。だから、連れて行って」

カヲル「ありがとう」

レイ「カヲル……」ウットリ

ガチャ

カヲル「―――お邪魔します」

レイ「……」

カヲル「今日はすまなかったね。僕に付き合わせる形になってしまって」

レイ「いいえ。とても……素敵だったから」

カヲル「そう言ってくれると助かるよ。レイ」

レイ「……」

カヲル「……」グイ

レイ「ぁ……」

レイ「ンぅっンン……っ、ふぁ! あ、ぅふぁ! ンンぁっ」

カヲル「声、抑えないで」

レイ「でも……ぉっ。ああ!」

ズッチュ

レイ「ひぃう♥ ああっ♥ ンッふぁぁん!」

カヲル「やっぱり。君のその声も、とても素敵だ」

ズチュッズチュッズチュ

レイ「ああああひっ♥ ア、かをる……!♥ ああンぅぅ、きもひぃっかをるぅぅぅ!♥」

カヲル「……」

レイ「いひぁぁぁ~~~~~~~~~ッッッ ♥♥」

カヲル「―――報告は以上になります」

ミサト「そう……良くやってくれたわね」

カヲル「いえ。初依頼をいただけたこと、感謝していますよ」

カヲル「今更ですが、お尋ねしていいですか? なぜ彼女たちを、シンジ君から?」

ミサト「……渚君。あなた、源氏物語って知ってる?」

カヲル「名前くらいは」

ミサト「自分好みの子供を、思うように育てて自分のモノにするのって、むか~しからあるロマンなのよん」

カヲル「……」

ミサト「う゛。なによぉその目は」

カヲル「まあ、あなたの趣味嗜好にまでは干渉する気はありませんから」

ミサト「依頼の理由は聞いてきたくせに……」

カヲル「そちらは仕事の参考としてですから。それより、報告書をまとめてお渡ししますから、このままもう少し、お時間いただけますか?」

ミサト「いいわよ」

―――

パンッパンッパンッ

ミサト「イぃぃぃぃ! なにこれぇっ♥ スゴっィひぁぁぁぁンあっ! あああ!♥」

カヲル「……」

ミサト「こんなぁ、ああっ♥ こんらの知っちゃひゃらぁっもうっ……あああ~~~!!」

リツコ「ご苦労様。上手くやってくれたようね」

カヲル「期待に応えられたならなによりです」

リツコ「……ミサトったら。加持君に見切りをつけて、将来への布石を打とうだなんて」

リツコ「一人だけ幸せになるつもりだったんでしょうけど、そうはいかないわ。ふふふ……」

カヲル「……」

リツコ「あ。渚君、あなたはもう帰っていいわよ」

カヲル「ええ。ただその前に、報酬をいただいてもいいですか?」

リツコ「報酬? それならすぐに振込で……」

カヲル「……」ニコリ

リツコ「!」ドキッ

チュパ、チュパッ、ヌチュッ

リツコ「んむぅ、ン……はぁ、んちゅぅぅぅぅ♥」

カヲル「そう、とても上手ですね、赤木博士……リツコさん」ナデナデ

リツコ「ン……♥ あはぁ、ンぁぁ、なぎさくぅんのぉ、美少年のおひんひんンン、おぃひぃぃぃぃ♥」

ヌチャジュチュ、チュパチュパ、チュプッ

カヲル「でもこれでは、どちらが報酬を与えているか分かりませんね」

リツコ「ああ、はぁぁぁぁ♥」

ゲンドウ「よくやった。フィフスチルドレン」

カヲル「光栄です、碇司令」

ゲンドウ「赤木博士は実に優秀だったが、その役目ももはや終わる」

ゲンドウ「精算にはいいタイミングで君が来てくれた」

カヲル「そうですか」

ゲンドウ(……フィフスチルドレン、渚カヲルか。こうして対面すると、どこかシンジに似た雰囲気があるな)

ゲンドウ(いや……これは。シンジではない。そうだ、ユイに―――)

ゲンドウ「はぁ、はぁ、ぉぉ、ぉ……! 私は、この私が、なぜこんな……ふあ、あっ」

カヲル「なぜ? むしろ、ずっとこうされたかったのでしょう? あなたは」

グリグリッ

ゲンドウ「ぐ! おぉ、ほ……♥」

カヲル「さあ。もっと心を委ねて……心安らかになっていいんですよ?」

カヲル「この快楽に、甘美に、溶けるままに溶けて―――」

ゲンドウ「ふぉ♥ おふっユイ……ぃ、あぅぅ、おっおっ♥」

グリリッ

ゲンドウ「ッッッ!!♥♥」ビクビクッ

カヲル「碇ユイではない。僕は、渚カヲル……」

ゲンドウ「……ひへ、ぁぁ……! あ、あ、あぁ~~~……」

カヲル「復讐―――だったんですね」

マヤ「そうよ……だって、こうしなかったら、あたし……ううん、先輩は……」

カヲル「……」

マヤ「先輩はずっと、碇司令に酷いことをされてきたの。先輩がそれを許してたとしても、私は許さない……!」

カヲル「伊吹さん」スッ

マヤ「触らないで! 用はもう終わったんだから、出て行って。男なんてみんな同じよ、不潔で無神経で、先輩や他の女の人達を傷つけてっ」

カヲル「……そうした男性ばかりではないと思いますよ。個人差がある」

マヤ「そんな言い方、ごまかしよ。それとも自分は違うって言いたいの?」

カヲル「……」

マヤ「あ……ご、ごめんなさい。依頼しておいて、酷いこと言っちゃって」

マヤ「ちょっと感情が高ぶっちゃったの……ごめんね、もう帰っていいから」

カヲル「いえ。もう少しだけいさせて下さい」

マヤ「渚君……?」

カヲル「アフターケアも仕事のうちですから。気持ちが落ち着くまで、愚痴の聞き役くらいしますよ」

―――

チュパッ、チュ、クチュッ

マヤ「ン♥ んむっちゅ♥ はぁっんン♥」

マヤ(あ、れ……? 私、なにしてるんだろ。自分から、こんなこと……して。先輩じゃないのに。男の人なのに)

マヤ(渚君にたくさん、言いたいこと言って。それで……いつの間にか……)

チュッ、チュッ、チュゥッ

マヤ(ああ……! とまらない、気持ちいい。キスだけなのに身体中全部、気持ちいいぃ♥)

カヲル「……」

マヤ「♥♥」

マヤ(キレイ……不潔なんかじゃ全然ない……本当に綺麗な人……)

チュパッ

マヤ「あっ、ん♥」

マヤ「はぁ、はぁ……はぁ」

カヲル「マヤさんが言っていた男性像と……『自分は違う』と、言ってもいいですか?」

マヤ「はぁ、ん……うん、違う……♥ 渚くんは、全然違う……♥ ///」トロォン

カヲル「ありがとう。でも」

マヤ「でも?」

カヲル「マヤさんみたいな魅力的な人に惹かれてしまうのは、僕も同じです」ニコリ

マヤ「!!」ドクンッ

カヲル「マヤさん……」

マヤ「ぁ……っ」

カヲル「……いいですか?」

マヤ「…………ぅ、ん。きて……♥」

ヒカリ「それで、どうなったの? 彼女」

カヲル「翌日会った時は、すぐ物陰に引っ張り込まれて性交をねだられたよ。あの様子なら、もう以前までの伊吹マヤには戻らないだろうね」

ヒカリ「凄いのね、渚君って。頼んで正解だったわ」

カヲル「……なぜ彼女を?」

ヒカリ「……」

ヒカリ「だって、被るんだもの」

カヲル「?」

ヒカリ「潔癖性なところがあって、『不潔』なんて言っちゃって、おまけに私より美人で」

ヒカリ「汚れちゃえばいいんだわ……あんな人」

カヲル「怖いな、君は」

ヒカリ「……女って、結構怖い生き物なのよ。渚君」

カヲル「肝に命じておくよ。これからすることの最中、噛み付かれないように」

ヒカリ「すること? 何かするの?」

ドサッ

ヒカリ「きゃっ!? え、ちょっちょっと、やめなさいっ」

カヲル「すまないね、洞木さん。これも仕事なんだ……今から、君にも汚れてもらう」

ヒカリ「ひっ……い、嫌、嫌ぁ、やめ……!」

ヒカリ「あ……っ、あ……っ、ふぁぁ……っ!」

ヌチュッヌチュッヌチュッ

ヒカリ「いや、ひやっぁ! こんなのっぉぉ、イヤぁぁぁ!」

カヲル「だったらせめて、自ら腰を振るのをやめたらどうだい?」

ヒカリ「だ、って、だってぇ、とまんないのっ、ああン♥ イヤなのにぃ、キモチっいい、キモチイイぃからぁぁ♥♥」

ズップ

ヒカリ「んひぃぃぃぃぃ~~~~~!!♥」

カヲル「無理矢理に犯されても快楽を貪る。不潔な、汚れた存在だね、君は」

ヒカリ「わ……ぁ、わたしが……?」

カヲル「そうだよ。ほら、鏡で自らの姿を見てごらん」

ヒカリ「……!!」

ヒカリ(嘘、あんな……犯されて、すごく嬉しそうに、幸せそうに惚けちゃってる……あれが、私……?)

ヌチュッ

ヒカリ「んぁ……っ♥ ぁ、ひゃへえ」

カヲル「ね?」

ヒカリ「……ちがぅ、ちがうのぉ……♥ 私、こんらぁ、ちがぅぅ……!」

パンッパンッパンッ

ヒカリ「いひ♥ あぁッん♥ おひぃぃぃ!♥」

カヲル「どこが違うんだい? そんな有り様で」

ヒカリ「らってぇ! なぎさくんがっ、なぎさくんだからなのぉ!♥」

ヒカリ「きもひぃぃのっ良すぎるのっなぎさくんだからぁぁ♥ ほかの男の人なんかじゃぜったい、こんらぁ、ならなひぃっぁぁっン!♥♥」

ヒカリ「わたひぃっふけつひゃないのっ♥ なぎしゃくんがすごひのぉッッ♥」

ヒカリ「なぎひゃくんらからイイのっなぎひゃくんらからとまんないのぉぉぉ!!!♥♥」

ズッチャズッチャズッチャズッチャ

ヒカリ「あああっンァッあああああイふァァァァァァァァァァァァァ~~~~~♥!!!」

ヒカリ『しゅきぃ……♥ もっろぉぉ……♥』

ケンスケ「……」

カヲル「その映像が、依頼完遂の証明だよ」

ケンスケ「ああ、十分だ。こりゃどう見ても、トリック映像や別人じゃないしな」

ケンスケ「まったく、委員長がトウジに惚れてるって知った時は驚いたし、焦ったよ」

カヲル「……」

ケンスケ「碇ならともかく、トウジに先に彼女作られるんじゃないかってね」

カヲル「そういうプライドは、僕にはよく分からないな」

ケンスケ「ま、理解してくれる必要はないって。はい、今回の報酬。釣りも無いはずだぜ」

カヲル「……確かに。それじゃ、僕はこれで失礼するよ」

ケンスケ「あ、うん」

カヲル「それじゃ」スタスタ

ケンスケ「……」

カヲル「ふぅ。少し疲れたな……」

ガチャ

シンジ「あ、おかえりなさいカヲル君。部屋、使わせてもらってるよ」

カヲル「シンジ君! どうぞ、遠慮しないで。その為に合鍵を渡したんだから」

レイ「ンぷふぅ、ちゅっ、ぺろぺろっちゅぱちゅぱっ」

アスカ「じゅぷっ、ンぷっ、はむっちゅっ、れろっ」

シンジ「う、く……! はぁ、いいよ二人とも、そこ、凄く……! ああっ!」

カヲル「レイ、アスカ。いい子だね。その調子で、シンジ君に失礼のないようにね」

レイ「ふぁ、ぁ♥ カヲルさま、ぁ……」

アスカ「言うとおり、してます……だからぁ、あとでご褒美ぃ♥」

カヲル「僕じゃないよ。シンジ君が合格をくれたら、ご褒美をあげる」

レイ、アスカ「「はい♥」」

ヌチュッ、チュッ、チュプゥ

レイ「碇くふぅん、きもひぃ?」

アスカ「イっへぇ、ちゅっ、いっぱいイっへぇひんじぃぃ」

シンジ「ふぁ、うっ、あぁぁ~……っく」

カヲル「幸せかい? シンジ君」

シンジ「う、うん。カヲル君に、あ、ぅ……! た、頼んで良かった……はうぅっ」ビクッビクッ

シンジ「女の人達はみんな、やさしく、してくれる……し、父さんは毎日ごはん、一緒に食べてくれるし……ぁっ!」

カヲル「僕も嬉しいよ。君の幸福だけが、僕の唯一の願いだからね」

カヲル「ただ……たった一つ、叶うなら一つだけ、君からも依頼の報酬が欲しいな」

シンジ「何? 僕にできることだったら、なんだってするよ」

カヲル「ありがとうシンジ君!」ヌギヌギ

シンジ「カヲル君……な、なんで裸になって、それに四つん這いに……」

カヲル「大丈夫。いつこうなってもいいように、処理は完璧にしてあるから」

カヲル「さあ―――ロンギヌスの槍を!」

シンジ「……」

ズプッ

カヲル「ああッ♥ 車庫入りしちゃらめぇ~~♥♥」

レイ「……」

アスカ「……」

シンジ「自分でやれって言ったんじゃないか」




ヲワリ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年08月01日 (月) 23:45:13   ID: vxc8ajJG

ん?百番煎じかな?

2 :  SS好きの774さん   2016年09月30日 (金) 08:26:04   ID: 9mIrxtrS

ケンスケちょっとなにか言いたそうで草

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