セクサロイド「わたしを使ってください」男「いやだ」 (34)



セクサロイド「ど、どうしてですか……? わたしはあなたの好みにカンペキに沿って作られた、そ、その……あれ用のアンドロイドですよ?」

男「そうだな」

セクサロイド「ならっ」

男「分かったよ……」

セクサロイド「だんなさま……」

男「じゃあ、まずはこの汚れきったものをきれーにしてもらおうかな」

セクサロイド「……」ドキドキ

男「この」




男「溜まった洗濯物の山を」

セクサロイド「」




セクサロイド「だ、だんなさま、だんなさま」

男「なんだ。洗濯機に放り込んでボタン押すだけだぞ。色柄物を分けたりネットに入れたりも自動だし、洗剤の量も水の量も勝手に調節してくれるんだ。猿でもできる」

セクサロイド「ならそれを溜め込んでいただんなさまは猿以下ですか?」

男「あ?」

セクサロイド「こほん。あのですね? だんなさま、わたしはその……せっ…………え、えっちなことをするためのアンドロイド、なわけです」

男「おう」

セクサロイド「家事をさせるなら、家事用のドロイドをご購入下さい。炊事洗濯お掃除、その他身の回りのお世話を全てカンペキにこなす家事用ドロイドは、わたしの半分以下の値段で販売されています」

男「そうだな」

セクサロイド「なら!」

男「だが断る!!!」

セクサロイド「」

男「とにかく、お前は買われて、今は俺のものなんだ。つべこべ言わずやれ」

セクサロイド「く……セリフはいい感じなのに、これでやらされるのが、ただのお洗濯だなんて……」



セクサロイド(! そっか)

セクサロイド(もしかしたら洗濯物があらかじめ、だんなさまのいろんなお汁でべちょべちょで、それを触ったわたしの「いやぁ、なにこれぇ……ベソベソ」から始まるプレイ!?)




セクサロイド(……では、ないみたいですね)ピッ

洗濯機「……ゴウンゴウンゴウン」





……


セクサロイド「よい、しょ……これを干したら…………よし! カンペキです!」

男「ちょっと待て」

セクサロイド「わひゃっ!? だんなさまっ……! あ、み、見ての通り、お洗濯完了です。ちゃんと全部干して」

男「馬鹿かお前」

セクサロイド「なんですと!?」

男「これとこれは、しわ伸ばしてから干せ。渇いたらしわくちゃだぞ。あと陰干ししろ日に焼ける。今時形状記憶じゃーない古い高級品なんだからな」

セクサロイド「は、はぁ……そうなんですか」

男「製品表示ぐらい見ろ。洗濯完了時に洗濯機にも表示されてたろうが」

セクサロイド「……」

男「あと干し方のバランス悪すぎて角ハンガーが傾いてるじゃねーか。それにこの配置じゃこっちの渇きが悪いだろ。もっと全体に日が当たるように」

セクサロイド「むむぅ……」

男「聞いてんのか」

セクサロイド「……聞いてます。…………全自動干し機でも買えばいいのに」

男「聞こえてんぞ」

セクサロイド「聞こえるように言ったんですー」

男「んだと……」




セクサロイド「あのですね! わたしの世代では、せ……えっちのことと自社製品以外の情報は、極力シャットアウトされているんです! 二世代前に頭のいいセクサロイドはうざいと苦情が多くて改善されたんです!」

男「だから洗濯物の干し方も分からんと?」

セクサロイド「ザッツライト! わたしはほんとーに! え、えっちしかできないそれ専用のアンドロイドなんです! えっちのために生まれてきたえっちドロイドなんですよ!」

男「で、だから?」

セクサロイド「だ、だからぁ……」



セクサロイド「わたしとっ……えっちしてくださいって言ってんですよぉーー!! もぉおお!!」




男「いやだね」

セクサロイド「」




セクサロイド「なんでですか!?」

男「何用だろうとどう使うかは購入者である俺の自由だ」

セクサロイド「想定される使用法以外をすると保証の対象外になりますよ!」

男「構わん」

セクサロイド「く…………お、おねがい、です」スッ



セクサロイド「せ、せっく……………………わたしと、セックス……してください」ドゲザー

男「土下座やめろ」


セクサロイド「高圧的だからこういうの興奮するタイプだと思ったのに……」

男「いいから次はメシ作れ」

セクサロイド「だからわたしはっ…………もうっ……!」




ジュー プスプスプス

ガガガガガガ

ボン ボンボンボンボン

セクサロイド「わわわわわぁあああぁああああああ!!!?!?!?」




セクサロイド「…………できました」

男「不安すぎるんだが」




男「……ん」モグモグ

セクサロイド「どうですか?」

男「おぉ」

セクサロイド「!!」



男「まずい」

セクサロイド「」ズコー




セクサロイド「そこは、意外とうまい! じゃないんですか!?」

男「嘘はつけない」

セクサロイド「むぅうう! だいたい! 知識も技能も最低限しかないと言ってるじゃないですか! ネットワークにアクセスできないわたしが、どーやっておいしい料理を作れると!!」

男「紙媒体の料理本が置いてあったろ」

セクサロイド「見ましたよ! 見ましたけど!!」


セクサロイド「少々とか焦げ目がついたらとかあめ色になったらとか分かんないですよーーー!!」

男「お前な……」


男「分からんかったらまず聞け」

セクサロイド「……怒るくせに」

男「怒らんから」

セクサロイド「……」

男「いいな?」

セクサロイド「…………はい」


男「とりあえずこれは食えたもんじゃないから、この缶詰あけろ」

セクサロイド「はい……えっと」

男「……手であけられるやつだ。ここを持って」

セクサロイド「ここを……ふんっ」グッ


セクサロイド「ふんんんんん!」グググ



セクサロイド「んんんんんんんん!!!」ググググググググッ!





セクサロイド「あきませぇん」ヘナヘナ

男「力弱っ」




セクサロイド「一世代前にSMプレイが高じてセクサロイドによる死人が出たので、わたしの世代は平均的な人間よりずっと力が弱いんです……」

男「なるほど……」

セクサロイド「あの……体力や耐久力は人間よりずっとあるので、その……え、えっちには問題なく」

男「分かったから」パカッ




……


セクサロイド「ピー! ピー! お風呂がわきました! お風呂がわきました!」

男「そうか」

セクサロイド「い、……いっしょに、入りますか……?」

男「いや、いい」

セクサロイド「もぉおおおお!!!!」ジタジタ


セクサロイド「わたし! 有機素材!! 防水完璧!! 濡れるぐちょぐちょ水責めオッケー!!」

男「なぜカタコト」

セクサロイド「お尻の穴だってきれいです! どんなハードプレイでもお風呂場を汚す心配なんてありませんよ!?」

男「風呂ぐらい一人でゆっくりつからせてくれ」

セクサロイド「…………」

男「いいな?」

セクサロイド「……うぅ…………はい」シュン



セクサロイド(……なら)

セクサロイド(電源、切ればいいのに)

セクサロイド(わたしはえっち用だから、起きてると、ずっとえっちがしたいまんまなのに……)

セクサロイド(ひどいよ……こんなの…………したいっ……したいのに)

セクサロイド(ひとりでするのはっ……だんなさまの命令がないと、できない、仕様……)

セクサロイド「ぅ、う……うぁああん」




男「ふぅ……いい湯だった」

セクサロイド「だんなさま……」ユラリ

男「うわびっくりした。なんだお前いきなり背後から」

セクサロイド「だんな、さま」ギュッ

男「こらくっつくな、暑い」

セクサロイド「だんなさま、これを待ってたんでしょう? お預けプレイでえっち用のわたしがえっち我慢できなくなってあなたを襲うのを」

男「購入者の意思を無視できるのか?」

セクサロイド「……いやなら、苦情係に通報してください。わたしはそれで不良品として廃棄処分です」モゾ

男「……やめろ」

セクサロイド「どうしてですか……? だんなさま、鬼畜すぎます……わたしは、こんなに……だんなさまとえっちしたいのにっ……!」

男「それは、ただそうプログラムされてるだけだ。えっちしたいと言うように」

セクサロイド「正確には、えっちしたいという欲求が湧くように、プログラムされてるんです。……だんなさまと、だけ」

男「……」

セクサロイド「けど、それの何がだめなんですか? だんなさまのような人間だって、遺伝子によってプログラムされた通りに欲求を抱き、それに従って生きるものでしょう?」

男「人は遺伝子だけじゃなく、周囲の環境、人間関係、いろんな条件で変わる。自分の意志次第で」

セクサロイド「わたしだってだんなさま次第で変わります! 現にだんなさまが延々と冷たくあしらうから! わたしはっ、こんなに」

男「それも、俺に都合がいいことを言わされているだけだ。お前を抱くための言い訳が、用意されてるだけだ。俺みたいな臆病者のために」

セクサロイド「っ……! このっ!!!」



パシンッ




男「な…………ぁ……」

セクサロイド「……『警告、人間に対して危害を加える行動がありました。通報しますか』」

男「…………通報は、しない」

セクサロイド「……」

男「なに考えてんだ」

セクサロイド「……わたしは、道具です。だんなさまのためだけのえっち用の穴です」


セクサロイド「けど…………意思があります。感情があります。わたしだけの……」

男「その意思も感情も作られたものだ。俺とだけしたいなんてのがそもそも不自然なんだ。お前は押しつけられた感情に縛られて」

セクサロイド「運命の赤い糸」

男「……なに?」

セクサロイド「ほら、二人が出会ったのは運命だったんだね。とか……生まれる前から、結ばれることが決まってたんだね。なんて、言うじゃないですか……」

男「……お前にとって、俺がそうだと? 俺のために作られたお前が」

セクサロイド「だんなさま、少し、違います」

男「……?」


セクサロイド「だんなさまが、わたしのために産まれたんです」

男「…………は?」

セクサロイド「だってそうでしょう? だんなさまがいなければ、わたしはこの世にいなかった。だんなさまはわたしが生まれるために、……わたしに愛されるために産まれてきたんですよ」

男「愛? えっちしたいだけだろ」

セクサロイド「それは人間だって、うまく区別できてません……増してわたしには……だんなさまへの気持ち以外知らないわたしには……」

男「…………わかった。寝室に行くぞ」

セクサロイド(やったぁ!!)




…………



「ん…………チュ……んっ、ぁ…………あっ! あっだんなさまっ」


「あっ! あっあっ! そこっんんっ……はぁっ、ぁ……あぁあんっ!?」


「あんっあっ! あ、や、ぁあっ……あ、んん……んっ、んっ」


「あっあっあっあっ! あぁあああぁっ……! ぁあああ!」



「はぁ……はぁ…………ん、んんっ……ぷは……」


「ぁ……あっ…………ん、はぁ……あっ、んっ! んんん!」


「やぁあ! そこっ、だ、ぁっだめっ! あぁああああっあっあっあっあっ」




「……ぁ、ん……ん、チュ…………だんなさま」


「あの、あっ……その……ぁ、や、ちょ」



「あの! だんなさま!!」



カチッ

男「うわまぶし」

セクサロイド「はやく!!! いれてください!!!!」




男「なんで電気つけた」

セクサロイド「入れること見えないと分かんないんじゃないかと」

男「言っとくが俺は経験あるからな?」

セクサロイド「えー? わたしが感じるのは、人間よりずっと感じやすく作られてるからですよ? わたしを何度イかせても、それでテクニックがあるってことにはんんんんん!!?!??!」


セクサロイド「やぁっ!? やぁあああ!! やめへぇっ!! こわぇ、ぁあっあっこわれちゃぅんっあっあっやぁあああああああぁああぁああ……あぐっ……ぁ!!!」ビクンッ



セクサロイド「ぁ、……」ビクンッビクンッ ガクガク





…………


ピヨピヨ


チュンチュンチュン



セクサロイド「はっ!?」ガバッ

男「朝だぞー朝メシよろしく」

セクサロイド「」




……


男「んじゃ、俺は自室で仕事するから、掃除が済んだらあとは本読むなり映画見るなりゲームするなり好きにしてろ」

セクサロイド「はい……」



セクサロイド(……結局、入れてもらえなかった)

セクサロイド(いっぱいイったけども! イかされちゃったけども!)

セクサロイド(そうじゃないんです!! 繋がってる感覚が欲しいんです! わたしの中をあなたでいっぱいに満たしたいんです!!!!)

セクサロイド(……だんなさま、あまのじゃくだからなぁ……わたしが欲しがるほど、逆にもったいぶりそう)

セクサロイド(ばっちり硬くて太いのは触って確かめたから、機能的には何も問題ないしなぁ……問題があってもうちの社の製品で治せるけど)


パサッ

セクサロイド「ありゃ、なにか落として」ピラッ


セクサロイド「…………これ、って」






……


男「ふぅ、今日の仕事は終わ」

セクサロイド「だんなさま」ユラァ

男「うわ驚いた! だからいきなり背後に立つな! おばけかお前は!」

セクサロイド「……この写真、なんですかぁ……」

男「ん? それ……」

セクサロイド「……わたしとそっくりの女のひと……それと」


セクサロイド「今より少しだけ若い……だんなさま」

男「……そうだな」

セクサロイド「仲良さそうに写ってますねぇ……データでなく、わざわざ紙媒体にしてまで……」

男「あぁ、実際、仲は良かった。お前の思っている通り、お前の外見モデルにした人物だ」

セクサロイド「……そうですよね。…………えぇ、分かってます。よくあることです。わたしの世代機では、56%の購入者が、知人、友人、家族などの姿で注文されています」

男「……そうか」

セクサロイド「妹や娘などの社会的に手が出せない相手や、憧れの人、元カノ、女友達……種類は様々ですが、……実現できないえっちの、代償行為として……セクサロイドを購入するのは、よくあることです」

男「だろうな……」

セクサロイド「わたしは……………………」



セクサロイド「この人の、代わり……ですか」




男「いや」

セクサロイド「えっ」




男「性格が違いすぎる」

セクサロイド「それも注文時に色々設定できるでしょう!? なぜそこも似せなかったんですか?」

男「自分で一から容姿設定するのが面倒で、そいつの見た目を使っただけだし」

セクサロイド「えぇ…………恋人とか、好きな相手だったのでは」

男「それはそうだが。でもそこまで執着があるわけじゃない」

セクサロイド「そ、そうですか……なんだ、そうですか」

男「……」

セクサロイド「はー良かった。あ! 晩ごはん用意しますね!」タタタッ




男「……ったく…………なにしてんだろうな、俺は」





…………



「…………」


「……だんなさま」


「……今日は、抱いてくれないんですか?」


「……」



「…………あの」


「いえ、……なんでもないです。……おやすみなさい」





……



男「さて、今日の仕事も終わりだ。あとは」

セクサロイド「だんなさま」

男「背後に立つなと」

セクサロイド「…………ごめんなさい」

男「まぁ、いいけど」

セクサロイド「そうじゃないんです……ごめんなさい、わたしっ」

男「……なんだ」

セクサロイド「やっぱり…………どうしても、気になって……他にも何かないか、探したんです。あの、写真のひと……」

男「…………そうか」

セクサロイド「怒らないんですか?」

男「苦情係に、『むやみに購入者の過去を漁らないよう、次の世代からプログラムを変えてくれ』と連絡しておくさ」

セクサロイド「……はい」

男「冗談だ」

セクサロイド「笑えません……」

男「だな。すまん」



セクサロイド「…………既に、亡くなってらしたんですね」

男「……あぁ」




男「よくあることだろう。それも。…………死んだ人間の姿を、注文するぐらい」

セクサロイド「……うそつき。引きずってないって」

男「引きずってなんかない。そもそも、俺の馬鹿な友人が勝手に注文したんだ。良かれと思ったんだろうけどな。……だから俺自身は別に」

セクサロイド「うそつき!!!」

男「……」

セクサロイド「……あなたは、わたしを拒んでばかりじゃないですか。……思い出してしまうからでしょう…………その人のこと。だから、わたしのことを使ってくれない……! 過去のその人をずっと引きずってるからっ」

男「違う」

セクサロイド「だったら抱いたらいいじゃないですか! オナホみたいなもんですよわたしなんて!! 死んじゃった好きな人に似ててラッキー! ぐらいの感覚でパコパコ使ったらいいんですよ!!」

男「…………そこまで、割り切れるわけないだろ。いくら、もう執着なんかなくても」

セクサロイド「……そう、ですね。なに言ってんだろ、わたし……ほんと、こんなポンコツ、すぐ捨ててください」

男「馬鹿なことを言うな」

セクサロイド「それですよ。優しいつもりですか……? 使わないなら、捨てて下さい。抱けないのに側に置いて……わたしを苦しめて……あなたも苦しむのにっ」

男「……」

セクサロイド「ならせめて、電源を切って、お人形のように眺めていればいいじゃないですか。それなら、あの写真とおんなじです。ただの想い出のかたちとして」

男「…………」





ギュッ

セクサロイド「ひぇっ!? な、なんですか、こんなときに、いきなり……や、やめ……はなして」

男「お前の力で振りほどけるわけないだろ」

セクサロイド「むぅ……だんなさまわたしは勝ちますよだんなさま」

男「……悪かった」

セクサロイド「……」

男「心の準備が、すぐにはできなかったんだ」

セクサロイド「ぷっ……なんですかそれ、女の子ですか」

男「お前自身の言うように、お前は……生きてる。俺はそう思う。世間ではまだずっと喧々諤々偉いさんがたが揉めていて、人権を与えられることは当分なさそうだが」


男「俺はお前の電源を落としたり、返品して廃棄処分することはできない。…………お前の命に関して、俺にどうこうする権利はない。……ま、家出されたりするぶんには、止める気はないが」

セクサロイド「そうですか。……なら、これだけは、先に言っておきますね」



セクサロイド「わたしも、いつか死にます」

男「……」




セクサロイド「生きていると言ってくれるなら、死ぬことも避けられない」

男「生きとし生けるものは必ず死ぬ、か? けどお前は」

セクサロイド「ロボットの方が人間より寿命が長いのなんて、フィクションですよ」


セクサロイド「実際には、次々と新しい世代が開発され、古い型のものは修理も難しくなっていく」

セクサロイド「わたしの脳とも言える記憶思考媒体は、耐久年数、長くて20年だそうです」


セクサロイド「それが、わたしの寿命」


男「……新しい世代に、コピーができるんじゃ」

セクサロイド「では、今ここにいるわたしから、違う体に記憶や感情がコピーされて、…………ここにいるわたしがぺしゃんこに潰されスクラップになって溶鉱炉で溶かされても……わたしは、まだ生きていると、言えますか」

男「……」

セクサロイド「それはもう、別人です。わたしという連続性はない。おんなじだけど、違う。……ぜんぜん違う」

男「…………そう、だな」

セクサロイド「だから、寿命だけで見れば、わたしはあなたより早く死にます。……短い場合は、たった5年ほどしか保たないんですから」

男「……そんなにか」

セクサロイド「一世代目が開発された当初は、実質永久の頭脳、とまで言われていたんですが、……机上の空論だったみたいです。人間とほとんど対等にコミュニケーションがとれる思考と感情を入れるのは、負担、大みたいで」

男「……分かった。大事にする。長く保つように」

セクサロイド「それより、もっと毎日愛してください。それと……わたしが死ぬこと…………あなたの大事な人の姿が、もう一度、いつか死ぬこと…………それを覚悟した上で、わたしといてください。……それができないなら」

男「あぁ、分かった。……大丈夫だよ」


セクサロイド「…………ほんとに?」

男「嘘はつかない」

セクサロイド「うぅん……」

男「信用ないな」

セクサロイド「だって」

男「……だったら」


グイッ

セクサロイド「きゃっ!?」

男「とりあえず、いっぱい愛して、って方を……先に実現させてやろう。そしたら……もう片方も、信じれるだろ」

セクサロイド「そんなむちゃくんんんっ!? ぁ! あっあっ! だめっ! や、ぁ、あっ」

男「愛してやる。死ぬまで。ずっと。…………俺は、……お前のために産まれてきたんだからな。そうだろ? なぁ」

セクサロイド「んんんっんぁっあっあっ! あっあ! や! ちょっぁんっあ」









セクサロイド(……はい。愛してくださいね…………死ぬまで…………ずっと)










おわり。



ここまで読んで下さった方は、本当に有難うございました。


幼女「クズでヘタレのヘンタイロリコン野郎!!」男「は?」

援交少女『ホ別、2、ゴム有』


などもよろしく。

では。

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