春香「夢はでっかく」 (45)


春香「えへへへ」

雪歩「春香ちゃん嬉しそうだね、なにかいいことあったの?」

春香「良いことがあったというか、これからあるかもしれないというか~」

雪歩「どういうこと?」

春香「えへへ~これ、買っちゃいました~」

雪歩「宝くじ?」

春香「うん!」


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春香「いや~初めて宝くじを買ったんだけど……いいね!コレ!」

雪歩「夢があるよね」

春香「なんというかワクワクしてくるね!」

雪歩「ワクワクが止まらないよね」

春香「テンションも上がってきたよ!もうハイテンションだよ!!」

雪歩「春香ちゃん絶好調だね」


春香「や~、当たったらどうしようかなあ、1等7000万だしな~」

雪歩「あ、ミニの方を買ったんだね」

春香「うん、どっちにしようか迷ったんだけどね」

春香「でも7億ってさ」

雪歩「うん」

春香「さすがに多いかな~って思ってさ」

雪歩「7億は確かに多いね」


春香「7億とか当たったらさ」

雪歩「うん」

春香「………多分、逃げるね」

雪歩「逃げるの?」

春香「誰にも知らせず遠くに行くよ、多分」

雪歩「7億だからね」

春香「それか、寄付するかな~………半分くらい」

雪歩「半分か~」


春香「それで7000万だけどね」

雪歩「うん」

春香「実は、使い方は決めているんですよ!」

雪歩「決めてるの?」

春香「ふっふっふ、ここでも宣言するよ!私、天海春香が7000万を当選した暁には……」

雪歩「暁には?(ここでも?)」

春香「………事務所内にシャワー室をつけます!」

雪歩「シャワー室か~」

春香「更に!!」

春香「………事務所のトイレにウォシュレットをつけます!!」

雪歩「………」


雪歩「………」ニコ

雪歩「いいと思うよ、春香ちゃん」

春香「や、やっぱり?えへへ、いや~当たるとは思ってないけどね~」

春香「でも、もしかしたらってあるから……いや、当たるって思ってないけど…でもやっぱり」

雪歩「………」ニコニコ


雪歩(春香ちゃん嬉しそうだなぁ)

雪歩(私も最初宝くじを買ったときはこんな感じだったっけ……)


春香「車もさ、大きいの買おうよ!みんなが乗れるの!!」

雪歩「わあ~素敵だね」


雪歩(宝くじは抽せん日までが楽しいんだからね)


春香「みんなで旅行とかも行きたいね!パーっと海外とか!」

雪歩「そうだね、春香ちゃん」


雪歩(それまでは、夢を見せてあげないと)


春香「いや~夢が広がるね~」



<ガチャ

やよい「おはようございまーーす」


雪歩「おはよう、やよいちゃん」

春香「やよい!おはよう!!」

やよい「おおー、春香さん今日は一段と元気ですね」

春香「ふっ、わかる?」

やよい「はい、なにかあったんですか?」

春香「ふっふっふ、これをね……買っちゃいました!」

やよい「宝くじですか?はわっスゴイです!」

春香「いやいや~それほどでもないよ~ミニだしね~」

雪歩「ふふ、やよいちゃんお茶をどうぞ」コト


やよい「雪歩さんありがとうございます」ズズッ

雪歩「春香ちゃんも」コト

春香「ありがとう雪歩」ズズッ

やよい「おいしいです~」ズズッ

春香「美味しいね」ズズッ

雪歩「ふふ、お粗末さまです」ズズッ



やよい「ふぅ…それで春香さんは宝くじを何枚くらい買ったんですか?」

春香「ん?枚数?」ズズッ

雪歩「………」ズズッ

春香「う~~ん、3000枚以上?」

雪歩「ブーーーーーー!!」ブシャ!


春香「雪歩!?」

雪歩「げほっごほっ!」

やよい「はわっ!?ゆ、雪歩さん!大丈夫ですか!?」

雪歩「だ、大丈夫ですぅ…げほ」

春香「変なところに入った?」

雪歩「へ、変なところというか……」

春香「というか?」

雪歩「……春香ちゃん」

春香「はい?」

雪歩「宝くじだけどさ……3000円分を買ったんだよね?」

春香「ううん、3000枚」


春香「正確には3300枚とちょっとかな」

雪歩「………」

やよい「へえ~いっぱい買ったんですね」

春香「まあね、奮発したよ!」

やよい「いっぱい当たるといいですね!」ズズッ

春香「そうだね!100万円つぎ込んだからね、いっぱい当たってほしいな!」

やよい「100万円ですか~」ズズッ

やよい「………」ズズッ

やよい「……………」ズズッ

やよい「…………………」ズズズズッ


やよい「ブーーーーーー!!」ブシャ!


やよい「けほっけほっ」

春香「やよいまで!?どうしたの?」

雪歩「春香ちゃんがどうしたの!?100万円だよ!100万円!?」

春香「う、うん」

雪歩「…春香ちゃん、先月お仕事あった?」

春香「……ありませんでした」

雪歩「だよね!お小遣いは?」

春香「……月2000円です」

雪歩「少な!それなのになんで3000枚も買えたの!?」

春香「私、泣いていいかな?」

やよい「大丈夫です春香さん!私も先月はお仕事ありませんでした!」

春香「やよいは良い子だね、違う意味で泣けてきたよ」

やよい「ちなみに雪歩さんもありませんでした!」

雪歩「やよいちゃん、少し黙ろうか」


春香「まあそれはともかく、これには深い理由があるんだよ」

雪歩「理由?」

春香「そう!私だって考えもなく宝くじを3000枚以上も買わないよ」

やよい「どういうことですか?」

春香「宝くじに100万使った女子高生アイドル……」

雪歩「………」

やよい「………」

春香「話題になると……思わない?」

雪歩「まさかの売名行為!!?」


春香「宝くじが当たっても良し!当たらなくてもそれはそれで良し!」

雪歩「良しじゃない気がしますぅ」

春香「ふっ、疑うならこれを見てよ」サッ

雪歩「スマホ?」

やよい「あ、春香さんの ついったー ですね」

雪歩「うわぁ、春香ちゃんマメに更新してるんだね、私なんてたまにしかしてないよ」

春香「それでね、宝くじのことを載せてみたの」




春香@haruharu 1時間
えへへ~今日は前から興味のあった宝くじを買ってみました~



春香@haruharu 1時間
枚数は大奮発して3333枚!当たりますように!(宝くじの写真添付)



春香@haruharu 1時間
当たったら事務所にシャワー室がないから増設したいな~



春香@haruharu 1時間
事務所のみんなも喜んでくれるかな?



春香@haruharu 1時間
みんなのことを思えば安いものですよ



春香@haruharu 1時間
えへへ~喜んでくれたらいいな~






雪歩「あざと!あざとすぎますぅ!!」


春香「そんなことないですよ?」

雪歩「止めてくれないかな!こういう好感度の上げ方は止めてくれないかな!?」

やよい「春香さん……みんなのために……スゴイです!」ウルウル

春香「ふふ、やよいは本当に良い子だね」

やよい「はい!」

雪歩「やよいちゃん騙されちゃ駄目!春香ちゃん口元は笑ってるけど目が笑ってないよ!」

春香「ふふふ………」


雪歩「はあ…さっき私に宣言した時に言った『ここでも』っていうのは
   Twitterで先に言ってたからなんだね?」

春香「まあね、それでこのリツイート数を見てよ」

雪歩「お、お~…多いね」

春香「でしょ?これはヤフートップニュースに載るかもしれないね!」

雪歩「どんなリツイートが来てるのかな?」



売名行為乙

必死すぎだろwww

その100万でビニールプールでも買えば?

春香さん素敵です!!!

当たったら絶対に黙ってるだろ

アイドルって大変なんですね(呆

春香さん素敵です!!!

事務所の金を使ってるんじゃね?

ヤフートップニュースに載るといいですね(笑

100万を身銭できったとしたら765プロって予想以上のブラックだな

春香さん素敵です!!!

アイドル辞めたら?





雪歩「炎上してますぅ!?」


春香「………」

雪歩「春香ちゃん……」

やよい「春香さん……」

春香「………え、」

春香「炎上したものは……仕方ないね」

雪歩「意外と図太いね」

やよい「さすがは春香さんです」

春香「応援してくれるリツイートもあったからね」

春香「その人の為にも……私は頑張ります!」

雪歩「あざとさもここまでくれば立派だね」


雪歩「でも、宝くじかぁ……私も久しぶりに買おうかな」

春香「お、雪歩も買っちゃう?炎上しちゃう?」

雪歩「買うとしても10枚くらいだよ……炎上はしたくないし」

春香「そうだよね」ズーン

やよい「1枚300円ですか……う~~~~ん」

春香「やよいも買っちゃう?炎上しようか」

やよい「私ついったーしてません」

春香「そうだったね」ズーン


雪歩「宝くじください」

受付「はい、何枚買いますか?」


やよい「う~んう~~~ん……」

春香「やよいまだ悩んでるの?」

やよい「はい……300円もあれば3食分の食費が助かりますから……」

春香「そっか~………でもね……やよい」

やよい「?」

春香「当たったら……7000万だよ」

やよい「!?」

春香「当たればいいんだよ…当たれば……」
春香「その300円で7000万……23万倍ですよ……23万倍…」

やよい「ううぅ……」

春香「7000万もあれば…お腹いっぱい食べれるよ………さあ……買お?」

やよい「わ、わたしは……」

雪歩「悪魔の囁きは止めてあげなよ」


やよい「やっぱり止めておきます!」

春香「ちっ」

雪歩「うん、やよいちゃんはそれでいいと思うよ」

春香「あ~あ、宝くじって持ってるだけでハッピーになれるのになぁ」

春香「当たった時のことを考えると………えへへへへ」

雪歩「まあそれは否定しないけどね、あと笑い方が気持ちわるいよ」

やよい「今は無理ですけど、お仕事いっぱい頑張って頑張って頑張って」

やよい「い~~っぱい頑張ったらその時に買います!」

雪歩「その時は一緒に買おうね」

やよい「はい!」


春香「雪歩はどっち買ったの?ミニ?」

雪歩「ううん、7億の方」

やよい「な、ななおく?」

春香「おお~、それで何枚買ったの?やっぱり1000枚くらい?」

雪歩「10枚ですぅ」

春香「ええ~10枚~?もっと買おうよ」

雪歩「いや…そんなにお金ないから」

春香「雪歩も私と一緒でお年玉は使わずに貯金するタイプでしょ?」

雪歩「ううん、あまり残さないタイプかなぁ」

春香「い、意外だね……」

雪歩「お金を使うことに慣れとかないと、春香ちゃんみたいに変なところで使うことになるからね」


春香「変なこととは失礼な!私は無駄なことにお金は一切使わないよ!」

雪歩「宝くじに100万も使ってよくそんなこと言えるね」

春香「これは未来への投資だよ!有意義なことだよ!」

雪歩「そのお金って小さい頃から貯めてたお年玉でしょ?」

春香「そうだよ」

雪歩「春香ちゃん、0歳から16歳までの春香ちゃんに謝ったほうがいいよ」

春香「ごめんね過去の私達!未来の私達のために貯めていたお年玉使わせてもらいました!」

やよい(お年玉ってなんだろ?)


やよい「でも、宝くじ当たるといいですね」

雪歩「そうだね、ふふっ当たったら何を買おうかな?」

春香「7億か~大概のことはできるね」

雪歩「そうだね」

春香「あ、こういう使い方はどうかな」

雪歩「どういう使い方?」

春香「その7億でね……」

やよい「はい……」

春香「雪歩のCDを買うの、1枚1000円だとして…約70万枚……」

雪歩「………」

春香「オリコン1位いけるよコレは」


やよい「そ、それはさすがに……」

雪歩「………」

春香「………」

やよい「え、え~と……春香さん?」

春香「………」

やよい「ゆ、雪歩さ~ん?」

雪歩「………」

雪歩「それ……いいね」

やよい「!?」


雪歩「ふふふ、冗談だよやよいちゃん」

やよい「そ、そうですよね!ちょっとびっくりしちゃいました……」

雪歩「ふふふ」

春香(雪歩……目が笑ってないよ)

やよい「でもでも、宝くじって本当に夢がありますね!」

春香「そうだよ~だからやよいも……」

やよい「今はいいです」

春香「だよね……」

雪歩「ふふふ」



宝くじ抽せん日


春香「………」


雪歩「春香ちゃん……元気ないね」

やよい「昨日までのハイテンションが嘘みたいです……」

春香「あ……雪歩、やよい……元気?」

雪歩「春香ちゃんよりかは元気だよ」

やよい「春香さんは元気ありませんね」

春香「そうかな~……そうだよね~……はあ~~~~」

雪歩「宝くじ…ダメだったね」

春香「うん……」


春香「雪歩は?」

雪歩「あはは、ダメでした……300円だけ返ってきたよ」

春香「私も1割は返ってきてさ、あと細かいのが少し当たったけど……元手には全然足りないよ」

雪歩「そうなんだ……」

春香「Twitterもさ……」

雪歩「うん……」

春香「最初にプチ炎上したきりさ……」

やよい「はい……」

春香「普通に忘れられてるからね……」

雪歩「結果報告したのにリツイート全然なかったね……」

春香「無関心って、キツいね……」


春香「お年玉貯金をはたいて、ごらんの有様だよ……ごめんね過去と未来の私……」

雪歩「春香ちゃん……」

春香「こんなダメダメな私は何もないところで すっ転んでますぅ」

雪歩「春香ちゃん、今のはちょっとイラっときたよ」

春香「ごめん……」


やよい「春香さん……」

春香「駄目だね……元気どころか夢も希望もないよ……」


春香「変だね……楽しかったのに…楽しかったはずなのに……変だね…でもわたし……
   あれ?わたし……どうしたかったんだっけ……どうしたかったのかな?……わかんない…わかんないよ…」


やよい「しっかりしてください春香さん!」

雪歩「やよいちゃん……」

やよい「春香さん夢はなんですか?宝くじを当てることですか?ついったーで炎上することですか?」

春香「私の夢?……私の夢は……」

やよい「春香さん前に言ってたじゃないですか、私の夢はパティシエだって!」

春香「それは一昔前の夢……」

やよい「間違えました!……前にいってたじゃないですか、春香さんの夢はトップアイドルになることだって!」

春香「トップ……アイドル……」

やよい「そうです!トップアイドルです!」

春香「そうだ、トップアイドルだ……」

春香「私はトップアイドルになりたかったんだ」


春香「私……焦ってたのかな……だから目先の人気と欲望に……目がくらんだのかな」

雪歩「春香ちゃん」

春香「うん!ごめんね二人とも!心配かけたけどもう大丈夫だよ!」

やよい「春香さん!」

春香「私の夢はトップアイドルになること!」

雪歩「ふふ、大きな夢だね」

春香「なに言ってるの?雪歩もトップアイドルになるんだよ?」

雪歩「ふぇ?」



春香「もちろん、やよいもだよ」

やよい「はい、私もいっぱい頑張ります!」

雪歩「う、うん……自身はないけど……私も頑張るよ!」

春香「まあ、今は仕事もない弱小アイドルだけどね」

雪歩「それは言わないでよ……」

やよい「えへへ……」


春香「夢はでっかく、目指せみんな揃ってトップアイドル!」


雪歩やよい「「おーーー!」」




その後、彼女達がトップアイドルになれたかどうかは……それはまた別のお話






おわり

終わりです
ありがとうございました

>>33訂正

春香「もちろん、やよいもだよ」

やよい「はい、私もいっぱい頑張ります!」

雪歩「う、うん……自身はないけど……私も頑張るよ!」

春香「まあ、今は仕事もない弱小アイドルだけどね」

雪歩「それは言わないでよ……」

やよい「えへへ……」


春香「夢はでっかく、目指せみんな揃ってトップアイドル!」


雪歩やよい「「おーーー!」」




その後、3人がトップアイドルになれたかどうかは……それはまた別のお話






おわり

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