真美「社長の健康診断書だ!」 (39)


真美「ほうほう」

亜美「ふむふむ」


真美「………」

亜美「………」


真美「見方がよくわかんないね」

亜美「考えてみれば亜美たち健康診断なんかちたことないしね」

真美「γ-GTP?HDL-chol??なにこれ?」

亜美「さあ?あ、社長視力あんまりよくないね」


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真美「お医者さんからのコメントがあるよ」

亜美「あははは、運動不足で太ってきてるんだ」

真美「まあ社長はいつもタクシー使ってるからね~」

亜美「睡眠不足で頻尿気味なんだって」

真美「社長も若くないからね」

亜美「痛風もあってこの間ぎっくり腰になったんだって」

真美「え?マジ?」

亜美「最近、難聴気味でまぶたがピクピクするんだって……」


真美「………」

亜美「………」

真美「社長…お疲れなのかな」

亜美「社長だからね、色々と苦労があるんじゃないかな……」

真美「今度なにか差し入れしようか…」

亜美「そだね…」

真美「休ませてあげたいね」

亜美「うん」






伊織「あら、二人ともそんな隅っこでなにコソコソしているの?」

あずさ「あらあら~、また二人して悪戯の相談かしら~?」


真美「違うYO!社長の健康診断書を見てたんだよ」

伊織「診断書って、勝手に見ちゃダメじゃない」

亜美「勝手じゃないYO!落ちてたから拾ってあげて、そしたら偶然見えたんだよ」

あずさ「亜美ちゃん達、相変わらず屁理屈が上手いわね~」

真美「それほどでもあるね」

亜美「んっふふ~」


あずさ「でも、勝手に見ることは相手に失礼だから、机の上に戻しておきましょうね~」

真美「は~い」

亜美「とりあえずピヨちゃんの机の上に置いとくね」

あずさ「はい、えらいえらい」ナデナデ

真美「えへへ~」

亜美「んふ~」

伊織「あずさの言うことはちゃんと聞くのね」


伊織「そういえば健康診断は受けたことがないんだけど、どんなことが書いてあるのかしら?」

真美「ん~お医者さんのコメントとか身長体重視力とか色々だったね」

亜美「あとは変な英語?とかかな」

伊織「英語?」

あずさ「検査データーね、白血球とかコレステロールとか~」ナデナデ

真美「あれってそうなんだ?」

伊織「ああ、なるほど……って二人とも親が医師なのに知らなかったのね」

亜美「亜美たちパパの仕事にはあんまり興味がないからね」

伊織「そのセリフ、親が聞いたら悲しむわよ」


あずさ「ふふ、真美ちゃん達も大きくなったら自然と覚えるわ~」ナデナデ

真美「うんうん」

伊織「ふ~ん、他には特になにも書いてなかったの?」

亜美「…なにげに、いおりんも興味津々だね?」

あずさ「あらあら~」ナデナデ

伊織「う、うるさいわね!」

真美「他には……あ、矢印が書いてあったよ!」



あずさ「…え?」ナデナピタッ


伊織「矢印?そんなの書いてあるの?」

亜美「うん、英語の横に書いてあったね」

あずさ「………」

真美「↑だったり↓だったりあったよ」

伊織「ふ~ん………ん?それって?」

あずさ「………」

亜美「なんかいっぱいあったよね」

真美「三つくらい↑があるのもあったね」

あずさ「!?」ガタガタガタン!


伊織「あずさ!?」

あずさ「ご、ごめんなさい立ちくらみが……」グググ

亜美「いや、立ちくらみって……」

真美「初めて膝から崩れ落ちる人をみたYO!」

伊織「だ、大丈夫?」

あずさ「ええ…大丈夫、大丈夫だけど……」ガサガサ

亜美「うえ!?あ、あずさお姉ちゃんが社長の健康診断書を!?」

真美「勝手に見ちゃダメなんじゃないの!?」

あずさ「大丈夫……大丈夫だから……」ガサガサ ピラ


あずさ「………」ジーーーー


あずさ「」ガタガタガタン!


伊織「あずさーーー!!?」


あずさ「うっうぅ……だ、大丈夫……うぅ」

伊織「明らかに大丈夫じゃないわよ!!なにがあったの!?いえ、なにが書いてあったの!!?」

あずさ「見ちゃダメよ…伊織ちゃん……見たら………うっ」

伊織「や、止めてよ……そんな……」

あずさ「………」

伊織「嘘……でしょ………」ヘナ


あずさ「………」

伊織「………」



真美「………」

亜美「………」


<ガチャ


真「たっだいま~」

雪歩「ただ今帰りました」

千早「お疲れ様です」


あずさ「………」

伊織「………」


真「うわ!?ふ、二人ともどうしたの!?」

雪歩「ゆ、床にヘタリこんでますぅ」

千早「ぎっくり腰にでもなったの?」


真美「まこちん……」

真「あ、真美亜美 この二人になにかあったの?」

亜美「二人とも…これを見てこうなったんだよ……」ガサ

雪歩「健康診断書?社長の?」

千早「一体何が……」

あずさ「それを見ちゃ駄目!!」


真「………」

雪歩「………」

千早「………」



真「」ガタガタガタン!

雪歩「」ガタガタガタン!

千早「」ガタガタガタン!


あずさ「あぁ……」

真「は、はあ!?なにアレ!!?」

雪歩「おかしいですぅ!あんな数値……おかしすぎますぅ!!」

千早「血糖値4桁とか、最大血圧400台とか……初めて見たわ……」





真美「………」

亜美「………」


伊織「そういえば社長…あまり眠れていないのか、よくアクビをしていたわ……」

あずさ「おトイレにも頻繁に行っていたわ……」

真「前に残尿が出て、股のところが濡れてたりしたよね」

雪歩「あれ以降漏らしてもいいように黒のスーツしか着なくなりましたぁ……」

千早「目薬の量も増えていたような気がするわ」

伊織「一時期、腰も痛めていたわね」

あずさ「耳も少し遠くなっていたような……」

真「身体の節々も痛いって……」

雪歩「そういえば最近メタボってきたように思いましたぁ……」

千早「社長……くっ」



真美「………」

亜美「………」


真美「み、みんな!ヘタリこんでる場合じゃないYO!」

あずさ「真美ちゃん……」

亜美「社長は亜美たちが守護らないとダメっしょ!」

伊織「亜美……」

真「でも守るってどうやって?」

真美「そんなの当然――」


<ガチャ


社長「ただいま帰ったよ~」

P「お疲れ~っす」

律子「ただいま帰りました」


真美「――確保ーーーー→!!!」


亜美あずさ伊織真雪歩千早「「「「「「うおおおおおおおおおお!!!」」」」」」ドドドド!!


社長「ええええええええ!!?」

P「な!おま!?」

律子「ちょ、なんなの!?」


亜美「確保!確保ォ!!」ガシッ

社長「な、なにをするんだね!?」

真「この!!大人しくしてください!!」グググッ

P「お前ら何してるんだ!」

雪歩「大人しくしてくれないと危ないんですぅ!」

律子「危ないのは貴女たちよ!!」


真美「よっしゃ!このまま仮眠室に放り込んじゃえ!!」

千早「わかったわ!」

伊織「さあ、キリキリ歩いて仮眠室に行きなさい!」

社長「は、はい」

あずさ「勝手に出てきちゃダメですからね!」

社長「え?しかし」

亜美「おやすみ→!」



<バタン


真美「………」

亜美「………」

あずさ「………」

伊織「………」

真「………」

雪歩「………」

千早「………」


P「……なんなんだ一体?」


律子「貴女達、これは一体どういうことかしら?」

真美「これには、ふか~~いワケがあってね」

あずさ「……プロデューサーさん、律子さんこれを見てください」ガサガサ

P「ん?これって社長の健康診断書?いやいや、勝手に見たらダメ」

亜美「兄ちゃんそういうのはもういいから」

P「え?」

律子「ふむ……」ピラ



P「………」

律子「………」




P「」ガタガタガタン!

律子「」


P「しゃ、社長!?いいいいい今すぐ入院!いや集中治療室にぃ!!」

真美「兄ちゃん落ち着いてYO!」

P「こんな!こんなん落ち着いてられるかあ!!病院!病院きてえ!!」

亜美「今は仮眠室で休ませてあげようYO!」

P「ダメだ!迂闊に休ませたらそのままポックリ逝くかもしれん!雪歩!救急車!!117ぁ!」

雪歩「は、はい~」ピピポ

律子「………」

P「くっ……こんな状態になるまで我慢していたなんて……チクショウ!」

雪歩「プ、プロデューサー……」

P「どうした、救急車は呼べたか!?」

雪歩「今、15時42分だそうですぅ~」

P「なんでだ!?」


律子「落ち着いてください、プロデューサー殿」

P「り、律子……しかし……」

真美「そ、そうだよ兄ちゃん」

亜美「そんなに焦ったらダメだって」

律子「その通りです、皆も少し落ち着いて」

P「そ、そうだな…スマン取り乱した」

あずさ「はい…」

千早「くっ」

真「わ、わかったよ」

雪歩「うぅ~今度は天気予報にかかりましたぁ…」

伊織「雪歩も少しは落ち着きなさい」


律子「とりあえず、社長は今日休んでもらって、明日私が一緒に病院に行ってきます」

P「え?一人で行くのか?み、皆で行ったほうがよくないか??」

律子「みんな仕事もあるのにそんなこと出来ません!」

P「は、はい…」

あずさ「でも……」

真「心配…だよね」

律子「社長のことは私に任せてください、医療関係の知り合いは多いですから」

千早「そうなの……それなら」

雪歩「うぅ…律子さん、よろしくお願いしますぅ」

伊織「なにかあったらすぐに連絡を頂戴」


律子「はい!それじゃあ仕事がある娘は現場に向かって、それ以外は帰宅してください」

P「そうだな、事務所を騒がしくしたら社長も休めないからな」

あずさ「わかりました~」

真美「ま、真美たちは仕事も終わったし帰ろっか」

亜美「そ、そだね~」

律子「………」ジーー

真美「…さ、さよなら」

亜美「…お疲れ→!」

<バタン


真美「う~、りっちゃんにはバレてたよね」

亜美「あの目は全てを看破してる目だよ」

真美「どうしようか……」

亜美「今更本当のことを言うわけにも……」



~回想~



真美『今度なにか差し入れしようか…』

亜美『そだね…』

真美『休ませてあげたいね』

亜美『うん』


真美『でも、社長が事務所に来ない日ってないよね』

亜美『いっつも忙しそうだよ』

真美『………』

亜美『………』

真美『そうだ!この健康診断書のここをこうして』カキカキ

亜美『おお!なるほど!なら亜美も』カキカキ


真美『数値をいじらせてもらったよ』

亜美『矢印も増やしたし、いい感じに不健康になったね』

真美『これで社長も休んでくれるかなぁ』

亜美『きっと休んでくれるよ』


真美亜美『んっふっふ~』



~回想終了~


真美「まさか、みんなが腰を抜かすほどの数値だったとは……」

亜美「予想外だったね……」


律子「それくらい予想しなさいよ」

真美「はう!?」

亜美「りっちゃん!!?」

律子「あんた達は、毎度毎度」ハァ

真美「うう、ゴメンなさい」

亜美「で、でも亜美たちは」


律子「わかってるわよ」

真美「え?」

律子「社長を休ませてあげようと思ったんでしょ?」

亜美「そ、そうだけど なんでわかったの?」

律子「ん~なんとなくかな?」

真美「なんとなく?」

律子「医師のコメント部分には細工の跡がなかったからね」

律子「大方、不健康に見せかけて休ませようって魂胆だったんでしょう?」


真美「正解です……」

亜美「あのコメント以外、異常はなかったんで捏造してしまいまちた……」

律子「そんなことだろうと思ったわ」

真美「りっちゃん……怒ってる?」

律子「怒ってる」

亜美「うぅ……」

律子「………」

律子「怒ってるけど」


律子「今回は特別に怒らないであげる」

真美「え?ど、どちて?」

律子「方向性は間違っているけど、社長を思っての悪戯だったからね…」

亜美「りっちゃん……」

律子「でも、騙したみんなには ちゃんと謝ること!いいわね!」

真美「了解であります!」

亜美「アイアイサー!」


律子「まったく、返事だけはいいんだから」

真美「…えへ」

亜美「……んふ」

律子「………」



律子「ふふ……」

真美「えへへ~」

亜美「んっふっふ~」







社長「zzz~zzz~」

社長「zzz~765プロの……みんなは…いい子だねぇ……zzz~zzz~」










おわり




おまけ



<ガチャ

春香「ただいま戻りました~」

響「おつかれだぞ~」

貴音「ただいま戻りました」

やよい「おつかれさまでーーす!」

美希「あふぅ」


春香「あれ?誰もいないのかな?」

響「いや、床に誰か座っているぞ…ってピヨ子?どうしたんだ?」

小鳥「うっうぅ」

貴音「なにやら腰を抜かしているようですね」

やよい「な、なにかあったんでしょうか?」

美希「ぎっくり腰でもしたんじゃないの?」


小鳥「う、う……しゃ、社長が……社長がぁ」

春香「社長?社長がどうかしたんですか?」

小鳥「こ、これ……」ガサ

響「これは健康診断書?」

貴音「それも高木殿の物のようですね」

やよい「わーあ、なんだか矢印がいっぱいです!」

美希「社長って意外と太ってるの」


春香「………」

響「………」

貴音「………」


やよい「あれ?どうかしたんですか?」




春香「」ガタガタガタン!

美希「春香!?」


響「」ガタガタガタン!

やよい「響さん!?」


貴音「」ガタガタガタン!

美希やよい「「貴音(さん)!!?」」








おわり

終わりです
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