男「酒の肴に魚は最適ってね」(6)

?「ひぃあああっ⁉︎」

男「……。」

男(深夜0時、明日というか、今日からゴールデンウィークな今現在)

男(アパートの台所の上には、まな板と捌き途中の鯵が1匹)

男(捌き終え、3枚に卸した鯵の切り身が2匹分置いてある)

男「そして…」

男(台所の窓を隔てて、こっちを覗いてくる変なヤツが一人)

?「ひぃ…あんなに血があぁ…」

男(…まぁ、とりあえず気にせず、コイツを捌き終わろう)

男(肛門から包丁を入れて、と)

?「うわぁ、うわぁ…」

男(内蔵をかき出して…)

?「ひいいぃ…」

男(…うるせぇ)

男(かれこれ魚を捌き始めて10分弱、ずっとこの調子だ)

男(窓を開けたままにしている俺もアレだが、なんというか、閉めるタイミングを逸してしまった)

男(…声、かけてみるか?)

男「…あの、ちょっと良いかな?」

?「あぁ、はい、なんでしょう…か……はっ⁉︎」


沈黙。


男「…。」

?「…。」

男「…君はー」

?「わ、私はっ!」




?「とっても怖いす、すとーかー女だす!…ですぅ」

男「ーお、おおう?」

男(ス、ストーカーってあのストーカーか?)

ー10分後。

男「はい、お茶どうぞ」

ストーカー女(以下、女)「…ありがとうございます」

男(あの後吹っ切れたのか、『ストーカーの何が悪いんですか⁉︎』と逆ギレかも分からない何かをされ、隣人に壁ドンを喰らったため、とりあえず家に招き入れた)

男(三つ編みに丸眼鏡という、天然記念物レベルの風貌で、背を丸めてちびちびお茶を飲む目の前の女の子が、まさしく自称ストーカー女の正体だ)

男「…。」

女「…な、なんでしょうか?」

男(…ストーカーって、バレないようにやるものじゃないのか…)

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