桃「会長！やめときましょうよ！命あっての物種です！」

柚子「そうですよ！死んだら元も子もないですよ！」

杏「大丈夫、特殊なカーボンでコーティングしてあるから平気だって」

桃「意味わからん…」

杏「えー、というわけで対戦車道やることになったから。で、これがわが校の
主力対戦車兵器、『爆薬を詰めた靴下にグリース塗ったヤツ』だよ。これは
かのトム・ハンクスも愛用していたという由緒ある対戦車兵器なんだ」

優花里「あ…あの…ロケット弾とか無反動砲とかはないんですか？せめて
パンツァーファウストとか…」

杏「なに言ってんの、ウチの予算でそんなもん用意できるわけないでしょ。知波単なんて
『人間地雷』っていって航空機用の爆弾抱えて穴に隠れて、戦車が来たら信管を金槌で叩いて
自爆してんだから。それに比べたらなんぼかマシでしょうが」

華「西さんは喜々として自爆してそうで怖いですね」

杏「じゃあこれより副隊長の河嶋が磯辺ちゃんの八九式を相手に実技の模範を示すから」

桃「ええっ！」

杏「じゃあ磯辺ちゃん、手加減なしでお願い。榴弾撃ったり機銃掃射したりして構わないから」

典子「あの…いいんですか？」

杏「大丈夫、特殊なカーボンでコーティングしてあるから平気だって」

桃「それ、何回聞いても意味わかんないんですけど！」

八九式車内

典子「えーっと、河嶋先輩はどこかな」

忍「あの掩蔽壕のどこかだと思うけど」

あけび「あ、いた！」

妙子「えっと、本当に撃っちゃっていいのかな？」

桃「ひぃぃぃ、見つかった！」

ＴＡＴＡＴＡＴＡＴＡＭ！

桃「あいつら本当に機銃掃射してきたあ！」

桃「こ、こうなったらやってやる！うおおお！」

バキバキバキバキ

典子「あ、轢いた…」

あけび「轢いたね…」

妙子「どうしよう…轢いちゃった…」

忍「うぷっ…おええええ！」

柚子「ひぃぃぃっ！桃ちゃんが挽肉に！」

桃「びええええん！痛かったよ怖かったよ柚子ちゃん助けてえ！」

柚子「あ…あれ？なんであれで生きてるの？」

杏「だから言ったでしょ、特殊なカーボンでコーティングしてあるから平気だって」

杏「河嶋が失敗したので、今度は隊長である西住ちゃんが見本を…ってあれ？みんなどこ行ったの？」

柚子「桃ちゃんがハラワタぶちまけたの見て、全員逃げました」