佐藤心「アイドルと」安部菜々「アイドル」 (72)

アイドルマスターシンデレラガールズ、しゅがーはぁとさんこと佐藤心さん、ウサミンこと安部菜々さんのお話です。

注意

佐藤心「プロデューサーと」本田未央「アイ」島村卯月「ドル」
佐藤心「プロデューサーと」本田未央「アイ」島村卯月「ドル」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455615208/)

安部菜々「アイドルと」音無小鳥「事務員と」日高舞「元アイドル」
安部菜々「アイドルと」音無小鳥「事務員と」日高舞「元アイドル」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454066216/)

以前に書いた、上二つとそれらに付随する話の設定等を引き継いでいます。

独自設定、キャラ崩壊、ご都合主義、文章が変、キャラ間での待遇の差など問題点を多数抱えておりますが、大目に見て頂ければ幸いです。

今回で最後ですが、デレステやりながらだったりするので、投下は遅いです。書き終えてはいます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456838498

CGプロ事務所

心「はい、はい。その件につきましては詳しい事が分かり次第、ということで」

ちひろ「申し訳ありません、こちらも事態を正確に把握していないので、コメントは控えさせて頂きます」

早苗「だーかーらー! 分かんないって言ってるでしょ!」

瑞樹「安部と事実確認が取れ次第、正式に発表させて頂きますので、もうしばらくお待ちください」


みく「……大変そうにゃ」

楓「そうねぇ……」

未央「かえねーさまはこっちにいて良いの?」

楓「『移籍するなんて良い席があったんですね』って言ったらはぁとちゃんに追い出されちゃいました」

凛、幸子「「うわぁ……」」

みく「そりゃ怒られるにゃ……」

卯月「菜々ちゃん、本当に移籍しちゃうんでしょうか……」

茜「ああー!! モヤモヤします! ちょっと走ってきます!!!」

未央「あ、茜ちん! 待って!」

凛「それにしても移籍なんて急にどうしたんだろうね」

幸子「確かに最近菜々さんには会ってませんでしたが……」

卯月「まさか移籍しちゃうなんて……」

みく「まだ本当に移籍するって決まったわけじゃないにゃ」

卯月「でも……」

心「あー、もうやってらんねぇ……」

凛「お疲れ様、プロデューサー」

幸子「電話対応は良いんですか?」

心「とりあえず、お前ら送ってかないといけないから☆」

心「というわけで、楓ちゃん」

楓「なんでしょう?」

心「……電話対応、出来る?」

楓「任せてください!」

楓「はぁとちゃんの代役はしっかり努めます!」

心「ああ……不安だ……」

幸子「楓さんもほら……一応、大人ですから……」

心「任せるしかないなぁ……」

心「あれ? 茜と未央は?」

卯月「さっき、茜ちゃんが走ってくるって言って、未央ちゃんは茜ちゃんを追っかけて出て行っちゃいました」

心「凛ちゃん」

凛「未央に連絡済み。茜捕まえたから戻ってくるって」

心「じゃあ二人が戻り次第出るぞー」

みく「Pチャン、今日のお仕事はどういうのなの?」

心「みくと幸子はいつも通りバラエティの撮影。はぁとも付き添うぞ☆」

みく「また嫌な予感のする組み合わせにゃ……」

幸子「ボク達アイドルなんですよね!?」

心「凛ちゃんと卯月は雑誌のインタビュー。はぁとが付き添えないから、凛ちゃんよろしく☆」

凛「うん。わかったよ」

卯月「頑張りますね!」

心「で、未央と茜が……」

未央「た、ただいま戻りました!」

茜「申し訳ありません!」

心「おう、おかえり☆」

心「未央と茜もテレビの仕事な」

茜「テレビですね! 任せてください!」

未央「今日の仕事?」

心「そ☆ なんか走ってきたみたいだけど、『アイドル運動能力テスト』って番組だからな☆」

未央「え……」

茜「運動能力ですか! 負けません!! 負けませんよ!!!」

みく「未央チャン……」

幸子「ドンマイです……」

心「こっちもはぁとが付き添えないから、茜の事頼んだぞ。未央」

未央「マジで!? 私一人で茜ちんを何とかしろと仰せになる!?」

卯月「言葉遣いが変ですよ、未央ちゃん」

心「なんとかなるだろ☆」

心「あと、菜々先輩の件でパパラッチが嗅ぎまわってるかも知れないから、何か聞かれても答えるなよ」

心「もし、強引な奴が居たら名前覚えとけ。そんでもって『うちのプロデューサーから口止めされている、逆らうとどうなるかわからないから言えない』って答えとけ」

卯月、茜「「はい!」」

みく「良いの?」

心「いーの」

幸子「まぁ、ボクを前にすれば、ボクのカワイさで菜々さんの話題なんか出せませんよ!」

心「おーおー、頼もしいなぁー☆」

凛「なるべく相手にしないように頑張るよ」

心「頼んだ☆」

未央「このみおちゃんにかかればパパラッチなんて、ちょちょいのちょいさ!」

心「いざとなったら頼むぞ☆」

心「大人組は各自でなんとか出来るし、とりあえず注意点は以上☆」

心「よし! じゃあ移動するぞ!」


テレビ局

みく「Pチャン」

心「んー?」

幸子「誰も居ませんね」

心「そうだな☆」

みく「凛チャン達の現場も、茜チャン達の現場にも誰一人として居なかったにゃ」

幸子「パパラッチって実は鈍いんですか?」

心「いや……? そんな事はないと思うんだけど……ね?」

心「というか、パパラッチ居ないのも変だけど、なんか局もあわただしいような?」

みく「世間では菜々チャン移籍よりも、もっと大きな話題でもあったのかな?」

幸子「このボク以上に大きな話題なんてありませんよ!」

心「はいはい。幸子はカワイイなー」

幸子「最近、ボクの扱いがいい加減じゃないですか!?」

心「お? ディレクターさん見つけたから挨拶してくるぞ☆ 楽屋行ってて」

みく「分かったにゃ」


心「お疲れ様ですぅ☆ CGプロでーす☆」

ディレクター「ああ、お疲れ様」

ディレクター「ごめん。ちょっと忙しいんだ。挨拶だけなら後でもいいかな?」

心「何かあったんですか?」

ディレクター「え? はぁとちゃん知らないの?」

心「うちの安部が引き抜かれたことですか?」

ディレクター「ああー、それもだけど、もっと別だよ」

心「別?」

ディレクター「『日高舞』がアイドル活動に復帰したんだよ」

心「『日高舞』が?」

ディレクター「まだテレビには出てないんだけど、昨日の福岡で行われたフェスに突如として参加して、876プロの『ディアリースターズ』に大差をつけて圧勝したとか」

心「ちょっと詳しく聞かせてもらえませんか?」

ディレクター「CGプロがこの手の話題に鈍感って珍しいね」

心「噂程度では聞いてましたけど、安部の件でこちらもてんやわんやでしたから」

ディレクター「なるほどね。じゃあ、僕が知ってる限りの事を教えておくよ」

心「お願いします」


テレビ局 楽屋

心「みく! 幸子!」

みく「な、なんにゃ!?」

幸子「ど、どうしました?」

心「悪い! 事情が変わった! 私は事務所戻るからあとは頼んだ!」

みく「え? うん。わかったにゃ」

幸子「フフーン! ボクに頼むなんてまったくプロデューサーさんは……」

心「すまん! よろしく! じゃあ!」

幸子「……何かまずい事が起きたんですかね?」

みく「かもしれないにゃ」


CGプロ事務所

心「ちひろさん! ヘレンの居場所分かる!?」

ちひろ「心さん? おかえりなさい?」

ちひろ「連絡は取れますけど、居場所までは……」

ちひろ「それよりも付き添いは良かったんですか?」

心「それどころじゃなくなった!」

ちひろ「……分かりました。すぐに連絡入れて戻ってきてもらいましょう」

心「頼んだ」

心「ほかのみんなは?」

ちひろ「心さんが出てしばらくしたら問い合わせがピタッと止まったんですよ」

ちひろ「なので、各自でお仕事に向かってもらいました」

心「今日ってどっかでフェスやってたりする?」

ちひろ「えっと……」

ちひろ「あ、大阪でやってますね。765プロも出るみたいですね」

心「それだ!」

ちひろ「それって?」

心「あの噂がマジだった!」

心「『日高舞』が復帰した!」


数時間後 CGプロ

ちひろ「音無先輩に連絡がつかなかったので、765のプロデューサーさんに連絡を取ったんですが……」

ちひろ「すでに本番中で、完膚なきまでに叩きのめされたらしいです」

心「やっぱり『日高舞』?」

ちひろ「……です。しかも、今回は律子さんも加わって『765PRO ALLSTARS』としての参加だったにも関わらず」

心「765プロで惨敗ってどんな化け物だ……」

ちひろ「……『日高舞』だけなら問題はなかったみたいなんですが、今回『日高舞』はユニットとして参加してたそうです」

心「ユニット?」

ちひろ「『オールドジェネレーション』ってユニット名で参加したそうです」

心「『オールド』って……うちの『ニュー』に対抗したかのような名前だな……」

ちひろ「メンバーは『日高舞』、『音無小鳥』」

心「小鳥さん……だと……」

ちひろ「そして、『安部菜々』です」

心「菜々先輩……!?」

ヘレン「話は聞かせてもらったわ!」

ちひろ「おかえりなさい。早かったですね」

ヘレン「『日高舞』が出てきたとなれば私が来ないわけにはいかないでしょう?」

心「悪い……」

ヘレン「何を謝っているのかしら」

心「菜々先輩引き抜かれた上に、『日高舞』の復帰に気付かなかった……」

ヘレン「そんなこと?」

ヘレン「確かに菜々が引き抜かれた件は私達にも非があるわ」

ヘレン「でも、『日高舞』の復帰に関してはむしろ渡りに船よ」

ヘレン「私達なら、『日高舞』を倒せる。そして私達CGプロこそが世界レベルのアイドル事務所として名を轟かす……」

ヘレン「そうでしょう?」

ちひろ「社長……」

ヘレン「何のためのCGプロなのかしら?」

ヘレン「『日高舞』如き倒せないようじゃ世界レベルには程遠いわよ!」

心「そう……だな!」

ヘレン「とりあえず、『日高舞』が地方で暴れている隙に対策を立てましょう」

ちひろ「あ、すみません。また電話が……」

心「『日高舞』の目がこっちに向くまでになんとか対策立てられればいいんだけどな……」

ちひろ「……心さん、社長……」

ヘレン「どうしたの? ちひろ」

ちひろ「『日高舞』さんからです……」

ちひろ「スピーカーにしますね」

舞『あーあー、聞こえるー?』

舞『まぁ、いいわ。聞いてなさいよ』

舞『来月に関東で私が主催するフェスを行うわ』

舞『場所はまだ確定してないんだけどね』

舞『そこにCGプロも参加すること。まぁ、菜々から話を聞く限りじゃ私達には敵わないでしょうけど』

舞『詳細は小鳥に文書で遅らせるわ』

舞『じゃ、そういうことで~』

心、ちひろ「「……」」

ヘレン「良い度胸ね。『日高舞』」

ヘレン「心。みんなを集めて対策を立てなさい」


翌日 CGプロ

瑞樹「つまり、菜々ちゃんの移籍先も分からず、混乱してたと思ったら」

早苗「まさかの『日高舞』が菜々ちゃんを引き抜いていた、と」

楓「本当に『良い席』だったんですね」

みく「ねぇ」

ちひろ「はい?」

みく「日高舞が復帰ってそんなに大変な事なの?」

瑞樹、早苗「「えっ」」

楓「あら、みくちゃん知らないの?」

みく「何が?」

瑞樹「『日高舞』と言えばアイドル業界だけじゃなくて、今の芸能界全体の伝説よ」

早苗「あたしらの世代だとアイドルどころか芸能人と言えば『日高舞』だったもんね」

楓「『日高舞』さんはほんの3年ほどしか活動してなかったにも関わらず、芸能界そのものって言われるくらいよ」

幸子「そんなにすごかったんですか……」

ちひろ「極端な話、今のアイドルの原型と言っても過言ではないかもしれません」

茜「原型、ですか……!」

心「当時は日本中が『日高舞』のファンだったって言ってもおかしくないくらいにはやばかった」

未央「あー、うちの両親も日高舞さんのファンだって言ってたなー、そういえば」

卯月「うちのパパとママもです!」

凛「で、どうしてそんな人が菜々さんを引き抜いたの?」

ちひろ「……菜々さんは『日高舞』さんと知り合いだったみたいです」

瑞樹「それ本当なの?」

ちひろ「前に765プロに行った時に、菜々さんから聞きました」

早苗「どうしてまた菜々ちゃんが『日高舞』と知り合いなのよ、羨ましいわね」

心「まさか、昔一緒にレッスンしてたアイドル候補生って……」

ちひろ「音無先輩と『日高舞』さんです」

心「あー……」

茜「あれ……? 菜々ちゃんと日高舞さんが一緒にレッスン?」

みく「日高舞ってそんな最近だっけ? 活動辞めたの」

未央「あー、どう説明したものやら……」

卯月「あれ……? 菜々ちゃんは17歳で、日高舞さんは……?」

凛「あとでまとめて説明するよ」

凛「今はプロデューサーが皆を集めた理由を聞こう」

心「ああ、そっか。まだ言ってなかったか……」

心「『日高舞』からフェスに招待された」

心「相手は『日高舞』率いる『オールドジェネレーション』」

心「メンバーは『日高舞』、『音無小鳥』、『安部菜々』の三人」

みく「菜々チャン……?」

瑞樹「そういうことね、わかるわ」

早苗「となると『オールドジェネレーション』なんて名前もうちへのあてつけね」

ちひろ「更に補足しますと、現在『オールドジェネレーション』は各地のフェスで無敗です」

ちひろ「もちろんランクの低いフェスではありません」

ちひろ「876プロの『ディアリースターズ』、765プロの『765PRO ALLSTARS』、315プロの『ジュピター』も参加するようなフェスです」

楓「これは相当厳しいですね」

心「うちだってランクが低いわけじゃないけど、他の事務所に圧勝出来るほどの実力はまだないし」

幸子「どうするんですか……?」

心、ちひろ「「……」」

ヘレン「どうもこうもないわ!」

未央、卯月、「「!?」」

ヘレン「ヘーイ!」

卯月「へ、へーい?」

ちひろ「社長、おかえりなさい」

未央「社長!?」

幸子「そういえば未央さん達は社長に会うの初めてでしたね」

ヘレン「そうだったかしら?」

ヘレン「社長のヘレンよ!」

未央「よ、よろしくお願いします」

卯月「よろしくお願いします!」

ヘレン「待たせたわね」

心「ちょうど良いタイミングかもしれん」

ちひろ「状況説明は終わりました」

ヘレン「なら、もうわかっているでしょう?」

アイドルズ「?」

ヘレン「私達で『日高舞』を倒すのよ!」


楓「じゃあ、まずはブレインストーミングをしましょうか」

茜「ぶれいん……?」

幸子「否定意見は無しで、とにかく意見を出し合うことです」

茜「なるほど! さすがは幸子ちゃん!」

幸子「フフーン! もっと褒めて良いんですよ!」

瑞樹「そうね。じゃあまずは私から」

瑞樹「『日高舞』が相手という事なら、まず間違いなく『ALIVE』は歌ってくるでしょうね」

早苗「もしかしたらお蔵入りになったなんとかルンバだかマンボとかも引っ張り出してくるかもしれないわよ」

楓「お蔵入りになった曲が聴けるなんてちょっと楽しみですね」

卯月「え!? 『ALIVE』って舞さんの曲だったんですか?」

瑞樹「そっか。今の娘だと『ALIVE』は愛ちゃんのイメージなのね」

ヘレン「元々は『日高舞』の最後の曲よ」

未央「おぉ……愛ちゃんの持ち歌だと思ってた『ALIVE』がまさかの……」

幸子「それよりもなんとかルンバとかの方が気になるんですが……」

心「それに関しては完全に情報無しだ。世に出回ってねぇ☆」

みく「じゃあ打つ手なしなの?」

早苗「正直、『日高舞』の曲なんてどれも異常よ。アイドルになってよくわかったわ」

楓「ですね。どれを歌われても勝負にすらならない気がします」

凛「じゃあどうするの?」

心「『日高舞』以外を崩すしかないな☆」

茜「菜々ちゃんと音無小鳥さんですね!」

ちひろ「……音無先輩に歌で勝つのは厳しいかもしれません」

早苗「どうしてよ? 『音無小鳥』なんて当時無名でしょ?」

ちひろ「私が765プロに入社した頃、歓迎会で音無先輩とカラオケに行った事あるんですが、歌だけなら『日高舞』よりも上だと感じました」

瑞樹「そんなわけないわよ。仮にその『音無小鳥』が『日高舞』より歌が上手だったならもっと売れてたはずでしょ?」

ちひろ「音無先輩はダンスがからきしだったそうです。もし、音無先輩がアイドルじゃなくて、『歌手』だったら『日高舞』と並んでたと思います」

ちひろ「楓さんでも音無先輩に勝てるとは思えません……」

楓「あら……」

凛「楓さんでも駄目って、それじゃあ打つ手なしってこと?」

卯月「そうなると……」

未央「ウサミン、だけだね」

みく「Pチャン……」

心「菜々先輩の元プロデューサーとして言わせてもらうなら……」

心「勝てる、とは言い切れない。むしろ負ける気がする」

茜「そんな……!」

心「菜々先輩は体力以外弱点がない。その体力もソロの場合には明確な弱点になるけど、ユニットなら菜々先輩の弱点もフォローされてると思う」

幸子「どうするんですか! どうにもならないじゃないですか!」

心「……」

ヘレン「どうもこうもないわ」

ヘレン「勝つ見込み? 弱点? そんなものに頼ってるような事務所だったのかしら?」

ヘレン「私の事務所はそんなものじゃないはずよ!」

ちひろ「社長……」

ヘレン「策を弄して勝てないのなら、正々堂々戦って勝てば良いのよ!」

ヘレン「私と心が集めたアイドルよ。その程度出来ずして世界レベルと言えるかしら」

心「……だな☆ 悩んでも仕方ないわ☆」

瑞樹「それもそうね……」

早苗「ま、あたしはどうせ後には引けないしね」

楓「打ち上げは美味しいお酒が飲めるところがいいですね」

未央「かえねーさま、もう打ち上げの話!?」

茜「うおおお!! 燃えてきました!!! ファイアー!!!」

卯月「島村卯月、頑張ります!」

凛「そうだね……アイドルの理想像を目指すんだからこんなところで止まれないよ」

幸子「フフーン! ボクが居れば舞さん程度、大したことないですよ!」

みく「そうだにゃ! みく達なら例え菜々チャンが相手でも楽勝にゃ!」

ちひろ「みなさん……」

ヘレン「そう。つまり、そういうことよ」


翌月 フェス前日 CGプロ

心「よし、最終確認するぞ☆」

心「今回のフェスは二つのステージで同時にパフォーマンスをして集客数での勝負だ!」

ちひろ「『オールドジェネレーション』はこの形式のフェスでは観客をすべて集めるといった離れ業で勝利してます」

心「オーガの名は伊達じゃねぇ☆」

心「よって、うちも万全の体制でオーガと鳥とウサギを討伐する!」

心「個人戦じゃ相手にならないのは目に見えてるから、うちは全員ユニット単位で勝負だ!」

ちひろ「まずオープニングはいつもの通り全員での『お願い!シンデレラ』です♪」

ちひろ「みんなの実力を存分に発揮してください♪」

心「急造だから名前が無くて箔が足りないけど、実力だけなら『オールドジェネレーション』にも負けはしねぇ☆」

心「掴みはチームPaに任せた! 『Orange Sapphire』からの『絶対特権主張しますっ!』で畳みかけろ!」

未央「了解!」

茜「はい!!」

早苗「任せてちょうだい!」

心「会場のテンション一気に上げた後はチームCoで観客の目を固定する!」

凛「『Nation Blue』と」

楓「『Nocturne』ですね」

瑞樹「わかってるわ!」

心「最後はチームCuで正統派アイドルの力見せてやれ!」

卯月「はい! 頑張ります!」

みく「『アタシポンコツアンドロイド』と」

幸子「『パステルピンクな恋』ですね」

心「最後は『ニュージェネレーション』メインにしつつ、全体曲で止めを刺す!」

ちひろ「今までの『オールドジェネレーション』のステージ構成は菜々さんメイン、音無先輩メイン、トリに『日高舞』の順なので、今回もこの構成だと思います」

心「ならうちは最初から最後まで全力で駆け抜けるぞ♪ 前半で一気にこちらに流れを引き寄せて、『日高舞』を無力化する☆」

心「はぁと達、CGプロに喧嘩売った事、後悔させてやるぞ☆」

アイドルズ「おぉー!!」


翌日 フェス会場

ちひろ「いよいよですね……」

心「だな……」

ちひろ「勝算は?」

心「ヘレンも言ってただろ? 勝算なんて関係ない、勝つんだよ☆」

ちひろ「ふふっ。そうでしたね」

ちひろ「さっきからずっとキョロキョロしてますが、誰をお探しですか?」

心「分かってて言ってるだろ☆」

ちひろ「はい♪」

ちひろ「菜々さんなら向こうのテントに居ますよ」

心「ありがと☆」

ちひろ「私の分までお願いしますね」

心「おう☆」


オールドジェネレーション 控えテント

菜々「……」

心「お疲れ様でぇっす☆」

菜々「はぁとちゃん……」

心「菜々先輩! お久しぶりです!」

菜々「何の用ですか。本番前なんで集中したいんですけど」

心「そうカリカリしないでください☆」

心「……菜々先輩」

菜々「なんですか」

心「今回のフェス、後悔しますよ」

菜々「……」

心「なんたってはぁとがプロデュースした理想のアイドル達ですから☆」

菜々「理想のアイドル……」

心「うちのアイドルは例え伝説が相手でも負けやしねぇよ☆」

菜々「ナナにだって夢が……理想があります」

菜々「負けるのは、はぁとちゃんの方です」

心「あん?」

菜々「……これ以上話す事はないです。今はライバルですから」

菜々「はぁとちゃん。ステージの上で、会いましょう」

心「その面、涙でボロボロにしてあげますよ☆ 覚悟しとけ☆」


信者の方に「新スレあったの気づかなかったけど荒らしてくれたから気がつけたわ」と感謝されたので今回も宣伝します!

荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」

信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」

鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋

信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」

>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456676734/)


CGプロ 控えテント

心「お前ら☆ 準備は良いな!」

アイドルズ「はい!」

ヘレン「何も問題はないわ。ただ、勝つだけよ」

瑞樹「勝って菜々ちゃん連れ戻さないとね」

早苗「終わったら菜々ちゃんのオゴリね!」

楓「ふふっ。なら高いお酒も飲み放題ですね」

未央「ふっふっふ。ちゃんみお様は常に進化し続けているのだよ!」

卯月「また菜々ちゃんと一緒にお仕事したいですね!」

凛「伝説を超えて、私達が新しい伝説になる時だね」

茜「うおおおぉぉぉ! ボンバー!!!」

幸子「茜さんがどれだけ気合入れてもムダですよ! 何せ、ボクが居ますからね!」

みく「ふふん! ウサギよりも猫チャンの方が可愛いって事、菜々チャンに教えてあげるにゃ!」

心「よし! じゃあ行って来い☆」


CGプロ ステージ

みく、幸子、卯月『『『おー願い~シンデレラ~♪』』』

凛、瑞樹、楓『『『夢は夢でおーわれーない♪』』』

茜、早苗、未央『『『動きはじーめてるー♪』』』

アイドルズ『輝く日のために~♪』

みく(出てから間髪入れずに『お願い!シンデレラ』!)

幸子(これでお客さんの目はボク達に釘付けですね!)


ステージ袖

心「よっし! うまくいった!」

ちひろ「少しでも早くパフォーマンスを始めた方が目を引くっていう心さんの読みは当たりましたね」

ヘレン「変ね」

心「どうした?」

ヘレン「同時にスタートしてるはずなのに、向こうのステージにはまだ誰も居ないわ」

ちひろ「トラブルでしょうか?」

心「トラブルなら何か連絡くると思うけど……」

CGプロ ステージ

瑞樹(おかしいわね)

早苗(こっちはもうすぐ一曲終わるっていうのに)

楓(向こうは未だに始まりませんね)

茜、未央、早苗『『『また笑って♪』』』

凛、瑞樹、楓『『『スマートにね♪』』』

みく、幸子、卯月『『『でも可愛く♪』』』

アイドルズ『進もう~♪』

未央『え、えっと~……』

茜『??』

早苗『とにかく! 次はあたし達が皆をメロメロにしちゃうわよ!』

早苗『未央ちゃん! 曲名よろしくね♪』

未央『はい!』

未央『「Orange Sapphire」!』


ステージ袖

心「どういうことだ……?」

ヘレン「……嫌な予感がするわ」

ちひろ「あ、やっと照明がつきましたね」


オールドジェネレーション ステージ

舞『ん~。どんなもんかと思って一曲聞いてたけど、大したことないわね』

舞『私のライバルにはちょっと力不足かなー』

舞『というわけで! 待たせたわね! 「オールドジェネレーション」のステージ始めるわよ!』

舞『小鳥! 菜々! 準備は良いわね?』

小鳥、菜々『『はい!』』

舞『じゃあ、一曲目はお蔵入りしちゃったからみんなは知らない幻の曲よ♪』

舞『「大漁! 舞ちゃんマンボ」!』


CGプロ ステージ袖

心「なっ……!」

ちひろ「いきなり舞さんメインのステージですか……それに一曲聞いてたって……」

ヘレン「さすがは『日高舞』ね」


CGプロ ステージ

早苗(まずいわね……!)

茜(向こうが歌い始めた途端、お客さんが……!)

未央(私達も全力でパフォーマンスしてるのにっ!)


CGプロ ステージ袖

心「凛ちゃん、楓ちゃん、瑞樹さん」

凛「うん」

楓「えぇ」

瑞樹「分かってるわ」

心「MCカット、何としてでも客の流れをこっちに引き戻して。……最低限これ以上向こうに流れないように食い止めて」

心「『日高舞』が出てきてるなら向こうのピークはここだと思う。だからここさえ抜ければなんとかなる」

心「みく達もすぐいけるようにスタンバイ」

卯月「はい!」

みく「任せるにゃ!」

幸子「仕方ないですねぇ!」


CGプロ ステージ上

凛『諦める事なく♪』

瑞樹『前を向いて 自分信じてね♪』

楓『いつも君を見てーる♪』


CGプロ ステージ袖

未央「ごめんなさいっ! プロデューサー!」

茜「申し訳ありませんっ……!」

早苗「ここまで相手にしてもらないとは思わなかったわ……」

心「まさか『日高舞』が初っ端から来るとは予想できなかったし仕方ない☆」

心「それに、まだお客さんはこっちにも残ってるから大丈夫……」

ヘレン「『日高舞』が下がったわね」

ちひろ「音無先輩ですね……」


オールドジェネレーション ステージ

小鳥『お、おおお音無小鳥でふっ!』

舞『落ち着きなさいよ、元アイドル』

小鳥『む、むりですよ~』

菜々『大丈夫ですっ! 小鳥ちゃんならやれますよ!』

小鳥『そ、そうかしら?』

舞『予定だと「空」だったけど、向こうがかっこいい系で来てるし、曲変えましょうか』

小鳥『ピヨッ!? 本番で曲変更ですか!?』

舞『スタッフなら大丈夫よ。なんたってプロですから。合わせてくれるわ』

小鳥『スタッフではなく、あたしの負担がですね!?』

菜々『あ! ナナ、あれがいいです! 「光」やりましょう!』

小鳥『菜々ちゃん!?』

舞『いいわね! じゃあ「光」やるからよろしく~。40秒で曲出してね♪』

小鳥『ピヨぉ……』


CGプロ ステージ袖

幸子「む、無茶苦茶ですよっ! なんなんですかあれ!」

みく「ステージでセトリ変更とか化け物にゃ……」

卯月「み、未央ちゃん……怖くなってきちゃいました……」

未央「私も怖いよ、しまむー……」

早苗「一体どういう神経してればあんなこと出来るのよ……」

ヘレン「まずいわね」

ちひろ「ステージの凛ちゃん達もだんだん余裕がなくなってますね……」

心「これは、想定以上にやばいかもしれん……」


CGプロ ステージ上

楓(……さすがね、菜々ちゃん)

瑞樹(スタッフに「あの人ならやるって言っただろ」と言わせただけはあるわね……)

凛(これが、伝説のアイドル……)


CGプロ ステージ袖

心「……このフェス、負けたな」

心「まさか本当に『日高舞』以上に歌えるとは思ってなかった」

早苗「お客さんが向こうから離れる様子、ないわね」

茜「それどころかどんどんお客さんが向こうに……!」

ヘレン「……」

幸子「ま、まだボクが出てません!」

ちひろ「幸子ちゃん……」

幸子「あ、あの程度がどうしたんですか! ボクが出ればそれだけでお客さんはこっちに来ますよ!」

幸子「まだ負けてません!」

卯月「幸子ちゃんの言う通りです! 笑顔で頑張ればまだ勝てます!」

心「幸子……卯月……」

みく「そうにゃ! 諦めるなんてPチャンらしくないにゃ!」

みく「みく達に任せてよ! プロデュースしてくれた恩返し、今こそしてくるにゃ!」

心「みく……」

心「はぁとが諦めてどうするって話だな☆ 頼んだぞ!」


CGプロ ステージ上

みく(威勢よく啖呵切ったはいいけど……)

幸子(袖で見てた以上に……)

卯月「怖いです……」

みく『うにゃああああ!』

みく『みく達はまだ負けてないもん!』

幸子『そうです! まだやれます!』

卯月『……はいっ! 島村卯月、頑張ります!』

みく『「アタシポンコツアンドロイド」にゃ!』


CGプロ ステージ袖

凛「ごめん……、プロデューサー」

瑞樹「頑張ったつもりだったけど……」

楓「舞さんだけじゃなくて、小鳥さんにも追い付けませんでした……」

心「大丈夫……今、みく達が頑張ってくれてるから」

ちひろ「構成がまた舞さんメインになりましたね」

ヘレン「このイントロ……『ALIVE』ね」

未央「あれ、ウサミンはメインで歌わないのかな?」

茜「時間はまだありますよね?」

心「あっちが何考えてるのか本気でわかんねぇ……」


CGプロ ステージ

みく(ダメにゃ……、「ALIVE」始まった途端、お客さんが完全に向こうに……)

幸子(泣いちゃダメです……泣いちゃダメなんですよ……)

卯月(どうすれば……)


CGプロ ステージ袖

ヘレン「心、『アタシポンコツアンドロイド』が終わったら彼女たちを下げなさい」

心「下げてどうするんだ?」

ヘレン「向こうが『ALIVE』歌っているうちは何をしても無駄」

ヘレン「あの娘達にトラウマを植え付ける前に下げなさい」

ちひろ「棄権……、ですか?」

ヘレン「棄権? 笑えない冗談はよしなさい。ちひろ」

ヘレン「私が出るわ」

心「本気かよ……☆」

心「というか、すぐにやれる曲なんてそんなに種類ないぞ」

ヘレン「『Absolute NIne』ならすぐ出せるでしょう?」

ちひろ「確かにすぐ出せますが、あれは9人で歌うように作った曲では……」

心「いくら、お前でもユニット曲を一人で全負担するのは無理があるだろ」

ヘレン「無理をしなくて『日高舞』が倒せるのかしら?」

ヘレン「それに『日高舞』を倒してこそ、世界レベルよ」

心「『Absolute NIne』でも見向きされないかもしれないぞ」

ヘレン「分かってるわ。それでも社長は社員を守るものよ」

心「しゃーない……☆ じゃあはぁとも地獄まで付き合ってやるよ☆」

ヘレン「いいえ、結構」

心「んな!?」

ヘレン「心。私の事は放っておきなさい。今、私と心が共倒れになったら誰が『日高舞』を倒すのかしら?」

ヘレン「私が出ている間に、『日高舞』を倒す方法、考えなさい」

心「……わかった。指示出してくる」


CGプロ ステージ

幸子(えっ!?)

みく(アタポン終わり次第はけろって……)

卯月(どういうことでしょう……?)

ヘレン『ヘーイ!』

みく、幸子、卯月「「「!?」」」

ヘレン『……やはりステージって良いものね。高いところからだと貴女の顔が良く見えるわ』

ヘレン「ここは私に任せて一度下がりなさい」

みく「でも……!」

ヘレン「私を誰だと思っているのかしら?」

ヘレン『ここからは私が世界レベルのステージを見せてあげる!』

ヘレン『「日高舞」! あなたの時代はもう終わったの。消えなさい』

ヘレン『「Absolute NIne」!』


CGプロ ステージ袖

みく「Pチャン!」

ちひろ「お疲れ様です、みくちゃん、幸子ちゃん、卯月ちゃん」

心「くそっ……どうすりゃいいんだ……」

楓「『こいかぜ』はどうでしょう? 一気に雰囲気変えられると思いますが……」

瑞樹「駄目ね。『ALIVE』と曲調がかぶってるから比較されておしまいよ」

早苗「考える余裕もなければ時間が足りないわね……」

茜「社長が繋いでくれていますが、あれだけダンサブルなダンスじゃ一曲しかもちませんよ!」

未央「ニュージェネが出たらどうかな!?」

凛「うん。『流れ星キセキ』ならなんとか戦えるよ」

心「ニュージェネは最後まで取っておきたかったが……仕方ないか……」

心「卯月!」

卯月「は、はい!」

心「連続で悪いけど、準備だけよろしく!」

心「社長が下がり次第、すぐに頼む!」

みく「社長……」

幸子「以前とは比べものにならないくらいダンサブルですね……」


オールドジェネレーション ステージ

菜々「社長……」

小鳥『菜々ちゃん?』

舞『どしたの? 菜々の番よ』

舞『せっかく菜々が最後に歌いたいって言うから譲ってあげたのにもう忘れたの?』

菜々『そ、そんなことはないですよ!』

菜々『……でも、歌う前に少しだけ良いですか?』

菜々『はぁとちゃん!』


CGプロ ステージ袖

心「!?」

ちひろ「菜々さん……?」


オールドジェネレーション ステージ

菜々『ナナ、言いましたよね!? ステージで会いましょうって!』

菜々『なのに、なんで居ないんですか!?』

菜々『ナナは……はぁとちゃんとアイドルやれるのが嬉しくて、CGプロに入ったのに!』

菜々『いくらはぁとちゃんがプロデュース上手でも、アイドルやる気のないはぁとちゃんには負けませんよ!』

舞『そーだそーだ!』

小鳥「舞さん、静かにしてください」

舞「ちぇっ……」

菜々『はぁとちゃんの言ってた理想のアイドルって、はぁとちゃん以外の娘達の事なんですか!?』

菜々『社長までステージに立ってるのに! 仮にもアイドルであるはぁとちゃんが立たないんですか!?』

菜々『アイドルの理想像に辿り着けない、ステージに立てないはぁとちゃんなんかに、ナナ達は……ナナは止められません!』

菜々『はぁとちゃんがくれたこの曲で、はぁとちゃんのアイドル生命を終わらせます!』

菜々『「メルヘンデビュー!」』


CGプロ ステージ袖

みく「Pチャン……」

ちひろ「心さん……」

心「あー……もう! やめだやめ!」

凛、未央「「え?」」

心「あんだけ言われて引き下がるほどはぁとは穏やかじゃねぇぞ☆」

心「ちひろさん、あと任せて良い?」

ちひろ「……はい♪」

心「ちょっくらはぁともアイドルやりに行ってくるわ☆」


CGプロ ステージ

ヘレン「菜々……」

心『菜々先輩!』

ヘレン「心……!」

心『おう! お疲れ☆ さすがは社長だ☆』

心『でも、あとは現役アイドルに、CGプロアイドル一号のこのしゅがーはぁとに任せとけ☆』

心『菜々先輩達なんて手も足も出ないまでに叩きのめしてやる☆』

ヘレン『ふっ……それでこそ私が認めたアイドルよ! 心!』

心『全力のはぁとの歌を聴けぇ☆ 「つぼみ」!』

心『ちらばった星屑ひとつ

拾い上げてくれた

君の手のひらの中

ひそかに輝きはじめてる♪』

心(菜々先輩に憧れて……はぁとはアイドル目指したんだ)

心『いつもと同じ空なのに

感じていた胸さわぎは

今日という未来を感じてたから♪』

心(確かに人不足って事を言い訳にしてアイドルをおろそかにしてたけど……)

心『夢の 夢の中の出来事じゃなく

この場所から 君へとうたうよ♪』

心(はぁとだって……私だって……!)

心『小さな光を 胸に抱いて

青空へと飛ばそう 希望の種

歩んできた時<みち>忘れないように

君がいれば

またひとつ花は咲く♪』

心(アイドルなんだ!)


CGプロ ステージ袖

ちひろ「……懐かしいですね」

ヘレン「そうね……」

茜「すごい……です……!」

幸子「これが……」

卯月「プロデューサーさんのステージ……」

凛「アイドルの理想像なんだ……」

みく「……やっぱりPチャンは凄いアイドルにゃ!」

瑞樹「……あー、もっと早くアイドルやってればよかったかしら」

早苗「そうねぇ。こんなの見せられちゃったらちょっと自信なくすわね」

楓「そうですか? 私は楽しくなってきましたけど」

ちひろ「……すんっ」

ヘレン「ハンカチ貸してあげるわ」

ちひろ「ありがとうございまず……」


オールドジェネレーション ステージ

舞「びっくりね」

小鳥「ですね……」

舞「こんなアイドルが居たなんて、驚きだわ」

菜々『ミンミンミン ミンミンミン ウーサミン!』

菜々(そうです! ナナはみんなと一緒に、アイドルやりたかったんです!)

菜々(舞ちゃんと小鳥ちゃんとは果たせなかった夢、今度は誰も欠けることなくみんなで、アイドルやりたかったんです!)

菜々「やっと夢が叶いそうですよ、はぁとちゃん!」


CGプロ ステージ

心『きっと明日も 夢の花咲く♪』

心『ラララ ララララ ラララ ララララ

ラララ ララララ ラララララ……♪』

心(頑張ってはみたけど……)

心(やっぱりダメだな……お客さんも多少は戻ってきてるけど……)

心「……やっぱ菜々先輩はすげぇな☆」

みく『まだまだ終わらないにゃ!』

茜『そうです! 私達の歌!』

卯月『もっと聞いてください!』

心「ふぇ?」

未央『プロデューサーと社長だけに美味しいとこは持って行かせないよ!』

凛『正直、プロデューサーなんていなくても充分だから』

早苗『おぉー? さすが凛ちゃんは言う事が違うわね!』

幸子『フフーン! ボクが居るんですよ? 菜々さん達なんて相手になりませんよ!』

瑞樹『幸子ちゃんは相変わらずビッグマウスねぇ』

楓『じゃあ、みんなでもっと歌いましょう!』

ヘレン『ヘーイ! 行くわよ!』

『IDOL POWER RAINBOW』


フェス終了後 CGプロ控えテント

ヘレン「完敗ね」

心「おー……☆」

舞「いやー! 楽しかったわ!」

小鳥「ど、どもー……」

ちひろ「音無先輩!?」

幸子「な、なにしにきたんですか!」

みく「さっさと帰るにゃ! 塩撒け! 塩!」

舞「まぁ、そう敵意をむき出しにしないでよ」

凛「無理だと思うけど」

未央「そうだそうだ! ウサミンを返せー!」

卯月「か、かえせー!」

茜「ボ、ボンバー!!!!!」

瑞樹「茜ちゃん、落ち着いて」

早苗「話くらい聞きましょ?」

楓「そうですね。菜々ちゃんも居るようですし」

菜々「……」

舞「どうよ? 私のステージは。最高でしょ?」

心「ぐぬぬ……」

舞「ああ、あなたね。『しゅがーはぁとちゃん』とやらは」

舞「どう? アイドルって楽しいでしょ?」

舞「普通の人には見れない景色。時には競い合い、時には一緒に歌う仲間たち。プロデューサーじゃ出来ない事よ」

舞「ま、今日はあのステージに免じて、菜々を返してあげるわ」

菜々「えっ!?」

舞「私も楽しかったからね。この楽しさ、昔では味わえなかったわ」

舞「ヘレンちゃんだっけ? あなたが社長ね?」

ヘレン「……何かしら?」

舞「面白い娘を集めてくれてありがと♪ でも私にはまだ届かないわよ」

舞「さて、悔しかったら私を倒してみなさい! 私はいつだって待ってるわよ!」

舞「しゅがーはぁとちゃん」

心「なんすか……」

舞「次はアイドルとしてのあなたの全力を見せてね。じゃね~♪」

小鳥「ま、待ってください! 舞さん!」

みく「あ、嵐が過ぎたにゃ……」

菜々「……うぅ」

心「はぁ……」

心「菜々先輩」

菜々「は、はい!?」

心「今更こんなこと言う資格ないかもしれませんが」

心「今度こそ、一緒にアイドルしてくれますか?」

心「プロデューサーとアイドルじゃなくて、アイドルとアイドルとして☆」

ヘレン「なら、私も本格的にアイドルに復帰しようかしら」

楓「菜々ちゃんにはたくさん借りが出来ちゃいましたしね」

早苗「そうねぇ。とりあえず一杯奢ってもらわないと気が済まないわ」

瑞樹「あら、早苗は優しいのね。私は一杯じゃ物足りないわ」

みく「じゃあ、みくは菜々チャンにウサギ耳じゃなくてネコ耳でお仕事してもらおーっと」

幸子「フフーン! なら、ボクは今度のバンジージャンプのお仕事に一緒に出てもらいましょう!」

茜「なら私は一緒に土手を走りたいですね!!! 夕日に向かって、ボンバー!!!!」

凛「みんな、菜々さんの腰の心配もしてあげなよ。あ、でも、うちのお店手伝ってもらおうかな。花屋って案外重労働なんだよね」

未央「おやおや、しぶりんのが一番辛そうだね! じゃあ、私はウサミン星に連れて行ってもらおうかな。近所っぽいし」

卯月「えぇっと、私は、私は……えっと、一緒にステージ立ちたいです!」

ちひろ「菜々さんが居なかった期間の収入、減ってましたから。今までの5倍は働いてもらいますよ♪」

菜々「みんな……」

菜々「わかりました! ウサミン星出身、永遠の17歳。ウサミンこと安部菜々! またみんなと一緒にアイドル頑張ります!」

菜々「今度こそ、一緒にステージでアイドルとして頑張りましょう! はぁとちゃん!」


数週間後 CGプロ

ヘレン「ヘーイ!」

心、ちひろ「「!?」」

ヘレン「待たせたわね! 約束通りスタッフを増員するわ!」

ヘレン「さぁ、挨拶なさい」

モバP「は、初めまして! ヘレンさんにスカウトされたモバPと申します!」

ちひろ「初めまして! アシスタント兼事務員の千川ちひろです」

ヘレン「改めて、ヘレンよ!」

心「プロデューサー兼……」

ちひろ「どうしました?」

心「……いや」

心「アイドルの佐藤心ことしゅがーはぁとだよぉ☆」

心「はぁとはアイドルとしてはまだまだ未熟だから……」

心「これからはぁとをもっともーっとかわいくプロデュースしてね、プロデューサー☆」


876プロ

石川「もしもし?」

??『あ、石川社長ですか?』

石川「ああ、君ね。何の用かしら」

??『忙しくなってしまってお礼に伺えそうにないので、せめて電話でお礼だけでもと思いまして』

石川「気にしなくてもいいわ。私としても舞があんな理由で引退したのには納得していなかったし」

??『それでも、おかげで心さんがまたアイドルとして輝いてくれるようになりましたので』

??『本当にありがとうございました』

石川「私は君に言われた通り、愛を通して菜々の事を舞に教えただけよ」

石川「その結果、そっちのプロデューサーがアイドルに本腰入れただけ」

石川「舞に資金提供や人員確保ルートを用意したのも君でしょう?」

??『はて……、なんのことやら?』

石川「まったく……。いつも裏で手を引いているって噂は本当みたいね」

??『人聞きの悪い事を言わないでくださいよ』

??『私はただ、舞さんのスポンサーになる人が、たまたま舞さんと知り合えばいいなーと思っただけですよ』

??『私は特に何もしていません♪』

石川「いつか痛い目見るわよ」

??『実は音無先輩に軽く怒られちゃいましたので、これ以上の痛い目は勘弁してほしいですね』

石川「まぁ、良いわ。君は敵に回しさえしなければ、問題ないのでしょうし」

??『ふふっ♪』

石川「一つ覚えておきなさい」

??『……なんでしょう?』

石川「舞を倒すのは私達876プロよ」

??『ふふっ。なら競争ですね』

??『アイドルに全力になった心さんを筆頭に、アイドルの理想像とも言える娘達が集まっています。それに、そんな心さん達をプロデュースする優秀なプロデューサーさんも居ます』

??『理想のアイドル達が集まった今のCGプロなら、876プロも765プロも敵にはなりえません。もちろん、舞さんもです』

石川「大きく出たわね」

??『事実ですので♪』

??『……っと、すみません。そろそろ仕事に戻らないと怪しまれちゃいますので、この辺で』

??『ご協力ありがとうございました。では、失礼しますね』

石川「まったく……鬼か悪魔かってのは本当の事ね」

End

こうしてしゅがはさんはアイドルとして輝くために、菜々さんと一緒に一歩を踏み出しましたとさ。

これで、しゅがはさんがPのお話は以上です。全部で12本。1クール分ですね。

本当はもっと出したい娘がいっぱい居たのですが、曲メインで話を進めた関係上、声のついていない娘を出してもどの曲を歌わせればいいのかわからず、声付きの娘ばかりになってしまいました。
最初の予定では事務所の全員、頭Paだったら面白いなーだったので声の有無は関係なく出せるはずだったんですが、やけにつぼみを気に入ってしまったのでこんな事になってしまいました。

本編としてはもう書かないと思いますが、みくにゃんを魚肉ソーセージでしばく話が書きたいので世界観は一緒で書くかもしれません。

ですが、奈緒ガシャの傷が癒えていないので着手するのはいつになるかわかりません。

では、長い間、お付き合い頂きました事、感謝申し上げます。ここまでお読み頂けたなら幸いです。風呂入って依頼出してきます。

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