士郎「魔法少女?」 (42)

「あぁーそれでも、幸せだった」

ーそう、幸せだった
良いことなんて数える程しかなかったし 、溢れた人を思うと今でも胸が痛い

ーーそれでも、幸せだった

頭に思い浮かぶ、助けた人々の姿

遠い日のー記憶

昔、ある出会いがあった。
おそらくは、一秒すらなかった光景。
されど。
その姿ならば、たとえ地獄に落ちようとも、鮮明に思い返すことができるだろう。

その光景を思い浮かべ、男は1人幸せそうにその命を散らした



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「ねぇ、起きて」

士郎「んーー」

深い、深い空に浮いている感覚

「士郎さん、お願いがあるの」

士郎「えーーー?」

「私の代わりにーー私の友達をー助けてあげて」

あぁークソったれーー意識がはっきりしない
助けを求めている人がいるのに俺はー何もできないのか

「いいの、士郎さん。私は"そういうもの"だから。ありがとう」

士郎「待ってくれー助けるなら、君もーーーーー」

そうだ、助けるならば誰かを助けようとしているこの優しい誰かをもー助けないとーーーーーー

ーーーー
ーーー

ーー


士郎「ーー夢?」

いや、それはありえない
俺は確かに死んでーー死んだはずだった

士郎「ここはーーどこだ?」

士郎「いやーーーなんだ...!ここは....!!」

不快不快不快
見ているだけで、存在しているだけで気持ちが悪い
膨大な、半端なく膨大なー負の感情による固有結界

「えーーー?あなた、そこで何をしてるの?」

とりあえず真っ直ぐ道なりに進んでみると、リボンのようなもので固く縛られた少女がいた

士郎「えーーー」

こんなところでなにをーーと言おうとした矢先のことだった


『ティロ・フィナーレ!!!』
可愛らしい少女の声の後
おおよそ似つかわしくない爆音と衝撃が届いた

「ーーー!あなた!どうにかしてこのリボンを解いてーーー!」

士郎「え」

「はやく!!」

その少女の剣幕と必死さに魔術の隠匿など忘れー投影した剣でリボンを切りつけた


「なーーー!フッ!」ガチャ

少女がなにかを驚いたところまでは認識できた
だがーー次に少女を認識したのはーー静止した時の中で自分の手が少女に繋がれた瞬間だった

士郎「ちょー」

「喋らないで、今はそんな時間はない。」

俺の手をとって駈け出す少女

「時間も余裕もないから、要点だけ聞かせて。貴方はーーあれと戦える?」

走り出してるうちに見えたのは何か得たいの知れないぬいぐるみからなにかが吐き出された瞬間だった

士郎「あぁ」

思考を戦闘に切り替える
瞬時に撃鉄を落とし魔術回路を起動させる
回路に異常はなし、むしろ調子がいい

「これが終わったらーしっかりと説明をするわ。だから」

士郎「いまはーあの子を助けよう」

立ち尽くしている金髪の少女を見る
あのぬいぐるみはヤバい
肌にビリビリと伝わってくる憎悪がそれを告げている

「そうー私は暁美ほむら。今はいっしょに彼女を助けましょう」

士郎「わかったー俺は衛宮士郎、よろしくな」

士郎「ーどうやってるかは知らないが、この時間が動き出したと同時に俺はあのモンスターの動きをどうにかして止めるから、その間にあの子を助けてあげてくれ」

ほむら「わかった。でも」

士郎「できるー信じてくれ」

ほむら「じゃあ行くわよ」

ガチャリ、と時が動き出す

「ミさーー!」

誰かの声がしたと同時かそれより後か
身体強化を施して走り出し、少女の前に出る

あらかじめ用意していた設計図からいまの俺が持ちうる最強の盾を作り出すーーーー!

士郎「「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!!」


side ??

順調だった
初めていっしょに戦ってくれる子ができて
もう1人じゃなくなった
ずっと怖くて怖くてーー怖かった
だからそんな嬉しい日だからさっさと終わらせてーパーティでも開こうと思ってたのに

魔女が口を開く

あぁーー嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

死にたくない死にたくない死にたくない

誰かー誰でもいいから


助けて


「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!!」



酉は◇じゃなくて#やで

士郎「「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!!」

トロイア戦争においてヘクトールの投槍をも防ぎきったとされるアイアスの盾

それをもってーこの化け物の突進を防ぎきった

士郎「暁美!!!」

ほむら「えぇー!」

暁美があらわれて、少女が消える

恐らく時間停止を使ったのだろう
化け物の周りが突然に爆発する

それと同時に弓を投影

士郎「I an the bone of my sword."我が骨子は捻れ穿つ」

士郎「偽・屈折延命II (ハルペー)!!!」

相手が不死身だった場合を考え、不死身殺しのハルペーを弓用に改造して放つ

ハルペーが化け物を貫いた後
壊れた幻想(ブロークンファンタズム)でさらに攻撃を与える

>>7
すいません、ありがとうございます

一応は効果があるようだが、不死身性を持っていないのか、効果は薄い

しかし今のでわかった
アレはただそこにあるだけの憎悪による魔力の塊

ゆえにー命はなく、存在を消し飛ばすほどの火力で存在を無くすしかない

士郎「投影ー重複(トレース・フラクタル)」

士郎「全投影ー一斉掃射!」

黒鍵を投影して放つ
憎悪による塊なら聖をもつ黒鍵でも少しは足止めになるはず

士郎「チッーーどこぞのエセ神父みたいに洗礼詠唱でも使えたらな!」

士郎「投影ー開始」

黒鍵を掃射しつつ次の工程へ移る

士郎「神仙達の裁き・・・(火尖槍)」

投影と同時に真名を解放

意思を持った破邪の炎が槍から吹き出し化け物を囲んでいく

化け物もなんとか逃れようとするが破邪の炎がそれを囲んでいく


さぁここからが本番だ


士郎「投影ー突き穿つ死翔の槍」

士郎「装填ー開始」

士郎「合成ー開始」

突き穿つ死翔の槍を火尖槍に合わせていく

生前に編み出した技術の一つで、半端じゃない魔力を使って繰り出す神秘

某赤い悪魔にやって見せたところ「軽く殺意を覚える技術、2つの宝具を合成して1つにするなんて命が惜しいものなら絶対に考えない」と超怒られた逸話がある

士郎「I am the bone of my sword("我が骨子は捻れ混ざる")」


士郎「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

助走をつけて飛び上がり
その勢いのまま

士郎「突き穿つーーー死翔の火槍!!!!!」

奴に渾身ー投げ打つー!

ようやく使い方がわかってきました


化け物は消え去った
結局何もわからなかったがー確かに誰かを守れたのだ

士郎「ハァーーハァーーー!」

奴が消えた瞬間に、黒い魔力の塊が落ちてきたがーそれはあとで暁美に渡しておこう

「信じられないーー君はーいったい何者だい」

唐突に話しかけられたそこには

白いー何かがあった

士郎「今日はーわけのわからないことだらけだ。お前こそなんだー」

ほむら「衛宮さん?」

「どういうことだい?」

士郎「お前にはなにもーなんの感情の起伏も感じられない。なのになにか得体の知れないものを感じる。はっきり言って不気味だ」

「僕たちはただーこの世界を護りたいだけだ」

「僕はきゅうべえー魔法少女の素質があるわけでも、ましてや少女でもない君が、どうして僕のことが見えるかわからないけど一緒に協力してー」

ほむら「黙りなさい。あなたと協力する気も、新しい魔法少女を生み出させる気もないわ」

きゅうべえ「君には言っていないんだがー」

ほむら「衛宮さんーとりあえず、状況を説明するから、私についてきて」

士郎「あぁーわかった」

素直に従い、とりあえずここから離れる
この固有結界も、化け物によるものだったらしくすぐに消えて建物の外に飛ばされた

士郎「君達、大丈夫か。怪我はなかった?」

「「「は、はい」」」

士郎「よかった。じゃあ」

最後に助けた少女と現場にいた子達に挨拶して、立ち去ろう

「巴、巴マミです。助けてくれてありがとうございました」

「あ、鹿目まどかです。ありがとうございました」

「美樹さやかです。ありがとうございます」

まだ呆然としていながらも3人が俺に感謝の言葉をくれた

士郎「あぁ。巴、鹿目、美樹覚えたぞ!またな!」

少し嬉しくなって、別れを告げ、暁美の背中を追った

とりあえずここまで

fateとまどマギのクロスものです
よろしくおねがいします

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[ゴンベッサ・先原直樹]

ネット上でゴンベッサと呼ばれている、都道府県ssの後書き「で、無視...と。」の作者。
2013年に人気ss「涼宮ハルヒの微笑」の作者は自分であると自称し、物議を呼んだ。

騒動から二年以上経った現在も自分のヲチスレを監視し、自演活動を続けている。
詳しくは「ゴンベッサ総合8」で検索→http://ur0.work/scdY

1990年3月30日生 岡山県津山市出身 血液型B型
実家の住所 岡山県津山市大田277-1 ℡0868-27-1823

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