P「マネー・アイドル」 (88)

アイマスとマネー・ボールのクロスです

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P「マネーアイドル」


ダンス、ボーカル、ヴィジュアル……芸能のすべてを手に入れた女・伝説のアイドル日高舞
彼女の引退の際に放った一言は、少女達を芸能界へと駆り立てた
「私の財宝?欲しけりゃくれてやる。探せ!アイドルのすべてをそこへ置いてきた!!」
少女達たちはトップアイドルを目指し、夢を追い続ける。世はまさに、アイドル戦国時代!!

アイドル専門芸能事務所、765プロダクションもトップアイドルを目指して走り続ける者達の中の一群
“765プロは家族”を合言葉に、事務所内の団結、絆を武器にスターダムをのし上がり、一時は天下を取ったかに思えたが、所詮世界は盛者必衰、
世代交代を繰り返す代謝の盛んなライバルや、若さと勢いに勝る後進に次々とかわされ、現在は閑古鳥が鳴く毎日であった……

【765プロ・会議室】

高木「さて、今季の決算が終わったわけだが…」

P「…」

律子「…」

小鳥「…」

高木「今年も赤字、か…」

小鳥「社長…」

律子「今年はどこもセンセーショナルなイベントを繰り出してきましたからね…。うちは例年以上に影が薄かった気がします」

P「おい律子!来季に向けて戦略を立てるって時にそんなネガティブになってどうする!みんなで前を向いていかないと!」

律子「事実じゃないですか!古色蒼然としたライブイベントをちまちま撃ってるのなんてうちだけですよ!

大体うちみたいな資金力に乏しい事務所じゃ961プロみたいな大型エージェントには勝てないんですよ!」

P「うっ…でもレッスンの質と量を改善すればなんとかなるかもしれないだろ!アイドルは金じゃない!」

律子「そのレッスンにだって資金は必要なんです!
それにレッスンの質と量なんて、それこそスターライト学園やドリームアカデミーみたいな専門学校にはどうやったって…」

P「だからと言って俺達がハナから諦めてもいいのか!?うちの子達にだって才能と実力がある。この現状は俺達の責任だ…!」ギリギリ

高木「君たち少し落ち着きたまえ…下らない言い争いはやめて建設的な会合を始めよう。どれ音無くん、何かアイディアはないかね?」

小鳥「そうですね…。例えば資金力の低さを逆手に取って、もっとフレッシュな素人っぽいノリで攻めるというのは…」

律子「その路線は実際に素人が活動しているスクールアイドルやプリパラアイドルがいますからね。。私たちにはあのフレッシュさと勢いは無理ですよ。
それに今はローカルアイドル、略してろこどる全盛の時代です。そこはアウェーなフィールドですね」

P「俺達は仮にもプロですからね。春香達も毎日レッスンしているのに今更素人のふりは嫌がるでしょう」

高木「それではインターネットの世界での活動を増やしていくのはどうだね?これからの時代はインターネットだよ」ドヤァ

律子「ネットは無理です。そここそスクールアイドルの主戦場です」

小鳥「それではプロらしく競技の世界でフェアに勝負するのはどうですか?ショービジネスの競技化のパイオニアになれば先行者の有利で何とか…あっ」

律子「そうです。その路線はプリズムショーの1強状態です。ここを切り崩すのはちょっと難しいですね…」

P「クソッ、どうすりゃいいんだ…」

律子「…」

小鳥「…」

高木「…ひとつだけ」

高木「ひとつだけ考えがある。最後の賭けだ」

小鳥「社長…まさか!」

高木「…そうだ」

律子「なんですか?その賭けというのは」

P「(何の話をしているんだ…?)」

高木「君たちはビリー・ビーンという男を知っているかね?」

P「?」

律子「…聞いたことがあります。経営困難に陥っていたアメリカのアイドルグループ、“アスレチックス”を再建した新進気鋭のGMだと」

高木「そうだ。彼の革新的なアイドル観と優れた経営手腕によってアスレチックスはオークランドのローカルアイドルから世界的な人気ユニットへと成長した」

律子「しかし私たちには動かせる資金がありません!よしんばビリー・ビーンの采配を仰げても、それを実行する力がないんです…」

高木「そこだ。ビリー・ビーンという男の恐ろしさはそこにある。これを見てほしい」グラフファサー

小鳥「こ、これは…!」

律子「これなら!」

P「つまり…どういうことですか?」

高木「これはアメリカのメジャーアイドルの上位30ユニットの総年俸を表したグラフだよ。

ビリー・ビーン率いるアスレチックスの総年俸ランクは全体で28位。下から3番目だ。

しかしアスレチックスはシーズン103勝を挙げ、これは全体の中でも1位。当然世界最高峰のアイドルの祭典、“ワールドシリーズ”にも出場している…」

高木「そしてもう1つ。アイドルと契約するには大金が必要だが、GMと言えど裏方は裏方、ビリー・ビーンを雇うには常識的な金額の範囲内で可能だよ。

まあ彼と契約するだけでもうちの来季の活動資金のほぼすべてが吹き飛ぶがね…。だから最後の賭けなんだ」

高木「プロデューサー諸君、どうする?」

律子「もしビリー・ビーンの改革が失敗すれば私たちは破産、うちのアイドル達は四散する…確かに最後の賭けですね」

小鳥「でも動かなければ今の状態が続くだけ…」

P「そうですよ!この閉塞感を打ち破るためには少しくらいのギャンブルは必要なんだ!何かを捨てられない人間は何も得ることができない…!
現状の古くからのやり方を捨ててアメリカの新しい風をいれる…これしかない!」

律子「…勝算はあるんですか?プロデューサー殿」

P「なければ作るだけだ」

律子「…」

P「…」

律子「…」

P「…」

律子「…分かりましたよ。敵いませんね、プロデューサーには」フッ

P「律子、ありがとう。それでは社長、お願いします」

高木「彼のオフィスと連絡を取ってみるよ。あとは事態が好転することを祈るだけだな…」

【20××年 春 765プロ事務所】

高木「みんな、聞いてくれ。今から新しい事務所の仲間を紹介したいと思う」

ガヤガヤドヤドヤオトコノヒトコワイデスガヤガヤ

高木「アメリカからわざわざ来てくれた、ビリー・ビーン君だ。彼がこれから我が765プロのGMとして全権を握って指揮していくことになる」

高木「ほらビリー君、みんなに挨拶してくれたまえ」

ビリー・ビーン「…今日から俺が君たちのボスだ、よろしく頼むよ」

春香「…GM?」

千早「まあ。どうでもいいですけど」

伊織「ふーん」

雪歩「男の人…」

P「ほらみんな、GMに挨拶するんだ」

みんな「…よろしくお願いします」

律子「もう…。すいませんGM。いつもはこんな暗くはないのですが」

ビリー・ビーン「いや、むしろこのくらいで調度いい。特にこの時期はな」

律子「すいません…」

春香「…あの!アッすいません」

ビリー・ビーン「続けろ」

春香「あの、GMが全権を握るってどういうことなんですか?」

ビリー・ビーン「それは俺がこの事務所の編成と戦略についてすべての責任を負うということだ。

私がここにいる2人のプロデューサーと、えーっと…」

春香「天海です。天海春香」

ビリー・ビーン「天海のようなアイドル達へ指示を出す。何か質問は?」

春香「いえ…」

春香「いえ…」

律子「あーもう…みんなまずはGMに自己紹介を―」

ビリー・ビーン「いや、いい。後でデータでまとめて提出してくれ。私のオフィスは?」

高木「それは私が案内しよう」

P「小鳥さん!GMのオフィスにコーヒーをお持ちして」

小鳥「ピョー」

律子「それじゃみんな、今日は解散」

ガヤガヤドヤドヤブラピニニテタガヤガヤドヤドヤ

春香「…」

春香「…不安だな」

【ビリー・ビーンのオフィス】

小鳥「コーヒーをお持ちしましたー」

ビリー・ビーン「ん、ありがとう」

小鳥「それではー」ソソクサ

ビリー・ビーン「待て」

小鳥「…」

小鳥「なんでしょうかー?」

ビリー・ビーン「君は誰だ?」

小鳥「いやはや私めはただのケチな事務員でしてえへえへえ、それでは失礼しやす」ソソクサ

ビリー・ビーン「アイドル経験は?」

小鳥「…」

小鳥「…少しだけ」

ビリー・ビーン「なんでケチな事務員なんかやっている?」

小鳥「…高木社長が誘ってくれて」

ビリー・ビーン「コネ入社か」

小鳥「そんな言い方…!」

ビリー・ビーン「ボーカル、ダンス、ヴィジュアル。どの指標でもここのアイドル達はそこそこ力があるみたいだな」

小鳥「…ありがとうございます」

ビリー・ビーン「君から見てどう思う?」

小鳥「え?」

ビリー・ビーン「君から見て近頃の業績の悪化をどう思う?こいつらの力で再建できると思うか?」

小鳥「そんな…赤字の責任がアイドルの子達にあるみたいな言い方やめて下さい!」

ビリー・ビーン「赤字については上層部の責任さ。これから俺が引き受ける」

小鳥「…アイドルの子達はみんな頑張っています。才能もあるんです」

ビリー・ビーン「そうだといいな」

小鳥「…」

ビリー・ビーン「この事務所の現状を知りたい。昨季の報告と所属アイドルのデータをまとめて明日のこの時間に提出してくれ」

小鳥「自己紹介を直接ご覧にならないのですか?さっきも…」

ビリー・ビーン「アイドル個人とは極力接しないことにしているんだ」

小鳥「GMが見ているとなればアイドルの子達も気合いが入ると思うんですけど」

ビリー・ビーン「俺はアイドルとの契約についての責任者だ。アイドルとは話さないしステージも見ないよ」

小鳥「…あの子達を解雇するかもしれないってことですか」

ビリー・ビーン「そうならなければいいな」

小鳥「…分かりました。それでは明日のこの時間に資料をお持ちします」

ビリー・ビーン「明日からよろしく頼むよ」

小鳥「失礼します」ドアガチャ

小鳥「…」

小鳥「あの人、苦手だわ」

【翌日】

ドア<ガチャ

小鳥「頼まれていた書類をお持ちしました」

ビリー・ビーン「ん、ありがとう。どれどれ…(さてこの事務所の現状は…

あの男のプロデューサーを迎えて今年が3年目、一昨年に全員に竜宮小町の前座をやらせた所、それが当たってブレイク。

その後順調に仕事をこなすも年末に天海と星井を中心にアクシデントが発生、しかし持ち直し正月ライブを成功させる。

ファームからバックダンサーを引き抜いてアリーナライブを敢行したのが去年の夏、それ以降はそれといって活動実績なし…か)」

小鳥(帰っていいのかしら)

ビリー・ビーン(961プロ関係での投資の失敗が祟って慢性的に資金不足ねえ。

竜宮小町を筆頭にそれぞれ知名度はそこそこありそうなのがまだ救いがあるか)

ビリー・ビーン「…竜宮小町か」

小鳥「あのー、私はそろそろ失礼しま―

ビリー・ビーン「おい」

小鳥「アッはい!」

ビリー・ビーン「オフィスセンカワと連絡を取ってくれ」

小鳥「はいただいま!」バタバタ

<…デンワツナガリマシター

ビリー・ビーン「ビリーだ。そうだ、引き取ってほしい奴らがいるんだが」

ビリー・ビーン「緊急に金が要りようでね。そう、彼女たちだ察しがいいね流石だな」

ビリー・ビーン「それでいい。急にありがとう」

??『いえいえ、またの連絡をお待ちしています』チッヒッヒ

【翌日】

律子「どういうことですか!」バン

ビリー・ビーン「言っての通りだ。竜宮小町はまとめて放出した。竜宮小町の対価を元手に新戦力を補充する。

もっと安くて、もっと使えるアイドルをだ」

律子「納得できません!私に断りもなくトレードに出すなんて非常識にも程があります!

今すぐ先方に連絡を入れてトレードを撤回してください」

ビリー・ビーン「それはできない」

律子「じゃあ納得がいくように説明して下さいよ!なんで竜宮が放出されないといけないんですか!_?」

小鳥「律子さんちょっと落ち着いて…」

ビリー・ビーン「彼女たちでは年俸に見合う結果を期待できない。しかし知名度はあるから高額で売りさばける。

ボロを出して価値が下がらない今の内にトレードしておくのが最善の策だからだ」

律子「結果は出してきました!あなたには分からないのでしょうが今までずっとこの765プロを支えてきたのは―

ビリー・ビーン「その765プロは同業他社にどんどん追い抜かれて今や虫の息だ。ついには俺を雇うことになった」

律子「あの子たちはヴォーカルもダンスもビジュアルもすべて兼ね備えた最高のアイドルです!IAで勝つ実力を持っています!」

ビリー・ビーン「そう思っている連中がまだまだ多いんだろうな、だから高く売れた。君には感謝しているよ」

律子「…あなたのこと調べました。あなたも元アイドルだとか」

ビリー・ビーン「…」

律子「それでも芽が出なかった!だからあなたはアイドルが嫌いなんだ!妬ましいから!違いますか!?」

ビリー・ビーン「続けろ」

律子「私だってそうですよ!私もアイドルとしてはトップになれなかった!でもその経験を生かして竜宮をプロデュースしてきたつもりです!

アイドル時代に学んだこの業界での成功要因を竜宮の子達には叩き込んできました!今年の竜宮の実力は本物です!

それをあなたは個人的な復讐心のためにフイにしようとしている!」

ビリー・ビーン「この業界での成功要因を知っているのならなんで君はトップアイドルになれなかったんだ?」ヘラヘラ

律子「クソったれ」

ビリー・ビーン「君はクビだ」

律子「…っ!」ドアバーン

小鳥「律子さん?律子さん!待ってください」

小鳥「…ビリーさん!どうしてくれるんですか!?」

ビリー・ビーン「ボーカル、ダンス、ビジュアル、三拍子そろったアイドル。そんなのはこの事務所の力では扱えない。

市場に出るときはとても手が出せない存在になっているし育成しようにも設備が貧弱すぎる」

小鳥「それじゃあ…私たちはどうしればいいんですか!?」

ビリー・ビーン「他の事務所ではお荷物扱いされているアイドルを安く獲得し効果的に使う。

秋月律子のように“業界での経験”とやらではなく統計的根拠をもって戦略を組み立てる。これが私のやり方だ」

小鳥「…竜宮小町は」

ビリー・ビーン「ん?」

小鳥「竜宮小町は年俸が高騰して維持できないから放出したんですか?」

ビリー・ビーン「違う。あれはガラクタを押し付けただけさ」

小鳥「…」

ビリー・ビーン「これからは君が俺のアシスタントとして事務所運営に関わってくれ。秋月律子の穴埋めだ」

小鳥「事務仕事が…」

ビリー・ビーン「そんなのはあのプロデューサーにやらせればいい。明日は編成会議だ。竜宮資金で新戦力を獲得する。通知を頼む」

小鳥「…分かりました」

【編成会議】

ビリー・ビーン「開幕に向けての新戦力だが―

P「待ってください!竜宮小町がトレードってどういうことですか!それになんで小鳥さんがここにいるんですか!」

小鳥「ピョー」

高木「まあまあPくん落ち着きたまえ。ビリー君も考えがあってのことだろうし」

P「しかし…」

ビリー・ビーン「始めていいか?」

高木「すまないね、始めてくれたまえ」

ビリー・ビーン「音無くん、市場に出ているアイドルのリストを。

竜宮小町が抜けた穴だが、誰で補充するか何か意見がある者は?」

P「俺は竜宮が抜けたこと自体認めないぞ。なんだってそんなことをするんだ!」

ビリー・ビーン「過去のことを言っても仕方がない。特に意見が無いようなら俺の案で進めるが…」

P「律子は今何しているんです?」

小鳥「律子さんなら今は876プロでお世話になっているみたいです」

P「律子だ。まず律子を呼び戻す。話はそれからだ。竜宮も取り返す」

ビリー・ビーン「話にならないな」

ビリー・ビーン「…今回の補強で獲得するのは兵藤レナと小松伊吹だ」

P「誰ですか?そいつらは。そんなワケの分からない奴を獲るために律子と竜宮を放出したんですか?まったくナンセンスだ」

小鳥「兵藤レナ(27)、元ディーラーのアイドルです。年齢のせいもあるのか昨季で千川芸能を自由契約になっています。

小松伊吹(19)はまだ若いアイドルですがスケボー中の事故による故障歴があるようですね。2人とも総選挙での実績はありません」

P「そんなワケありを獲っても仕方がありませんよ。GM、俺たちはプロです。スカウトは日本の芸能界での経験がある俺たちに任せてほしい。

こんな使いづらい連中よりもっとバランスの良い人材をスカウトしてきますよ。例えば律子とか」

高木「小松くんはいいとして、この兵藤くんというのは歳も歳だし見送ったほうがよいのではないかな?

将来性も何もないし我われの懐事情ではギャンブルをする余裕はないんだよ」

P「そうだ、年齢に問題がありますね」

ビリー・ビーン「我われの懐事情では育成しながら勝つなどという芸当は無理だ。今すぐ動ける即戦力であればそれでいい。

それに」ユビサシー

小鳥「え、私ですか?」

ビリー・ビーン「そうだ。この2人のプロフィールを読み上げてくれ」

小鳥「ええと…兵頭レナ、身長167cmバスト92ウエスト56―

ビリー・ビーン「小松伊吹は?」

小鳥「身長165の上から85-59-88です」

ビリー・ビーン「兵藤レナはGカップ、小松伊吹はDカップだ。

この普遍的なアピール要素とあともう1つ彼女たちはギャンブルにストリートダンスというマニア向け要素も併せ持っている。

将来性?故障歴?おっぱいの前では関係ないね」

高木「た、確かに」

小鳥「一理ある」

ビリー・ビーン「これだけの潜在能力を持っているにも関わらずこの2人は声がついていない。

この事務所のアイドルは一丁前に全員が声付きだったが、声がついているというだけで年俸が高騰する」

ビリー・ビーン「どの事務所も声がついているアイドルをありがたがる。だから我われは声がついていないが抜群の性能を持つアイドルを集める

それ故にうちのようなスモールマーケットチームにも勝機が生まれるんだ」

高木「うむ」

小鳥「な、なるほど」

P「グヌヌ…」

ビリー・ビーン「今回の獲得アイドルは兵藤レナと小松伊吹の2人だ。これからはこの2人を中心に年齢層を押し上げていく。

即戦力だけが必要だ。最低でも高校生以上のアイドルをメインに使っていく。プロデューサー君、分かったな?」

P「…」

ビリー・ビーン「現場の指揮をするのは君だ、よろしく頼むよ。

音無くん、これからの君の仕事はPとアイドル達に帯同して俺にデータを中継することだ」

小鳥「事務仕事が…」

ビリー・ビーン「そんなものは社長がやればいい」

高木「ええ…(困惑)」

ビリー・ビーン「いよいよ来週から開幕だ。みんな頑張ろう、解散」

【開幕一週間後】

新聞『765プロ開幕5連敗』

新聞『ワンマンGMの奇策、すべて裏目』

新聞『765プロ元スタッフが語るビーン氏の心の闇』

新聞『765プロ、今年もIAは絶望か』

小鳥「資料をどうぞ、今日のライブバトルの結果です」

ビリー・ビーン「結果は」

小鳥「…負けました。ラブライブ!サンシャインとの3連戦で3タテです」

ビリー・ビーン「兵藤と小松は」

小鳥「伊吹ちゃんはバックダンサーで出場しましたがレナさんは控えです。

相変わらずセンターメンバーは春香ちゃん美希ちゃん千早ちゃんです」

ビリー・ビーン「…Pを呼んできてくれ」

小鳥「今は事務仕事で忙しいみたいで…」

ビリー・ビーン「分かった。こちらから行く」

ビリー・ビーン「兵藤と小松を使えと言ったはずだが」

P「すまないねビリー。事務処理が忙しくて君と話している時間はないんだ」

ビリー・ビーン「次のカードでは兵藤と小松をセンターで使え」

P「…ふう。あなたは何か勘違いしていないか?あんたが作った船を動かすのが俺の仕事なんですよ」

ビリー・ビーン「お前の船じゃない」

P「そうだな。でもあんたの船でもないですよ。ここは765プロで俺の会社だ。俺が仲間として所属しているという意味での話だけど」

ビリー・ビーン「続けろ」

P「あなたは会社が“雇った”助っ人なんですよ。いくらGMと言ってもね。その辺からまあ、察してくださいよ」

P「誰を使うかは俺が決める。次のライブバトルは年少組中心のちひロリ事務所のチームです。美希、真美、やよいでいく」

ビリー・ビーン「最後通牒だ。兵藤と小松を使え」

P「…」

ビリー・ビーン「…覚悟しておけよ」

ドア<バタン

ドア<ガチャ

美希「ハニー、大丈夫?」

P「ははっ、平気さ」

美希「デコちゃんも律子もいないし、なんだか765プロじゃないみたい」

P「律子さんだろ?」ツンツン

美希「いやんなの……。でも本当に最近はヘンな感じ。事務所に知らない人が3人もいたりして…。

なんだか今になって春香が前に言ってた“みんな一緒に”“みんなで楽しく”の意味が分かってきたような気がするな」

P「…そうだな」

新聞『765プロまた連敗』

新聞『ビーンGM、1ヵ月もたずに解任か』

新聞『好評連載・765プロ元スタッフが語るビーンGMの心の闇』

小鳥「ビリーさん、大丈夫ですか?」

ビリー・ビーン「今回も兵藤と小松は控えか」

小鳥「はい…」

ビリー・ビーン「…」

小鳥「あの…」

ビリー・ビーン「なんだ」

小鳥「社長がお呼びです」

ビリー・ビーン「君もこい」

小鳥「ピヨ…」

【社長室】

高木「いやはや最近は事務仕事が忙しくてね、中々君と話す機会が持てなくてすまないね」

小鳥「…すいません」

ビリー・ビーン「ご用件は」

高木「分かっているだろう?」

ビリー・ビーン「まだモデルケースが少なすぎます。結果が実力を反映していません」

高木「いつになったら実力が発揮されるのかね」

ビリー・ビーン「7月です。オールスターまでには対戦成績を五分に戻します」

高木「できなかったら?」

ビリー・ビーン「お好きなように。恐らく俺と音無くんのクビが飛ぶことでしょう」

高木「本当に大丈夫かね?」

小鳥「ん?」

ビリー・ビーン「兵藤レナと小松伊吹を使えば勝てます」

高木「この試みが失敗に終わった場合君たちをクビにして秋月くんに頭を下げるしかないのだが」

ビリー・ビーン「好きにすればよろしい」

小鳥「なんかおかしいよなあ?」

高木「本当に頼むよ」

ビリー・ビーン「分かっています。それでは失礼」

小鳥「待ってくださ~い(泣)」

ドア<バタン

【ロッカールーム】

ガヤガヤドヤドヤウェイウェイウェイーイ

ドア<バターン!

ビリー・ビーン「…」ツカツカツカ

春香「ちょ、ちょっとここロッカーですよ!?」

真美「ヘンタイだーwwwwww」ヘラヘラ

雪歩「男の人、怖いですぅ…」

真「ちょっとGM!雪歩泣いちゃったじゃないですか!」

ワイワイギャギャーツウホウダーキャー

ビリー・ビーン「」バットビターン

シーン…

ビリー・ビーン「負けて楽しいか?」

春香「ほ、ほら!こういう時こそ団結が必要な―

ビリー・ビーン「負けて楽しいのか?負けたのにヘラヘラと音楽とダンスを楽しめるものなのか」

真美「…部外者には関係ないじゃん」

伊吹「ちょ、部外者って」

真美「アンタも部外者だよ。みんな口に出さないだけで心ではそう思ってる。そうだよねやよいっち?」

やよい「え?うーん、どうかなー」

ビリー・ビーン「」ラジカセハカイバーン

真「ちょちょちょ」

雪歩「ひーん」

ビリー・ビーン「これが敗者の音だ。覚えておけ」

ドア<バタン

真美「ヘンなの」


【ビリー・ビーンのオフィス】

ビリー・ビーン「音無くん、サウザントリバープロモーションに連絡を取ってくれ。今すぐだ」

小鳥「え?あ、はい。繋がりました」

ビリー・ビーン「もしもし、ビリーだ。そうトレードだ。とにかく引き取ってほしい奴がいる。

うんそいつでいい。突然すまないね。正式な書類は後で郵送する、それじゃ」ガチャ

小鳥「え、何やってるんすか」

ビリー・ビーン「ゴミ掃除だ。星井と高槻を放出する代わりに黒川千秋を獲った。

次はちひろマネジメントと連絡を取ってくれ。双海真美の代わりに欲しい奴がいるんだ」

小鳥「やめて下さい!絶対にやめたほうがいいですよ!やけにならないで!」

ビリー・ビーン「やけになんかなってないさ」

小鳥「私たちのクビがかかっているんですよ!なんで私まで巻きこまれているのか分からないけど!」

ビリー・ビーン「もしもし俺だ。そうだ話が早いな。こっちは双海真美を出す。それじゃ」ガチャ

ビリー・ビーン「双海真美を出してナターリアを獲ってきた。こいつはまあまあ使えそうだな。複数年契約をしてもいい」

小鳥「ナターリアちゃんって…14歳じゃないですか!高校生以上に絞るんじゃなかったんですか?」

ビリー・ビーン「体は大人だからいいんだよ」

小鳥「冷静になって下さい!」

ビリー・ビーン「…冷静に決まっている」

小鳥「!」

ビリー・ビーン「いいか?俺と君のクビがかかっている案件なんで、Pの野郎は俺をクビにしたくてたまらないはずなんだ」

小鳥「そんなこと…」

ビリー・ビーン「君、歳は?」

小鳥「…2×です」

ビリー・ビーン「大学は?」

小鳥「短大を…」

ビリー・ビーン「俺は高卒の44で大学にいかせたい娘がいる。今クビになって困るのは俺だ。すこぶる冷静だよ」

ビリー・ビーン「Pは頑として兵藤と小松を使わないだろう。使わなければ勝てないし勝てなければ俺はクビだ。

だったらどうしても使わざるを得ない状況にもっていけばいい」

小鳥「だからって…」

ビリー・ビーン「星井高槻双海真美を使い続けるのと兵藤小松ならどっちが勝てる?」

小鳥「そんなの…分かりませんよ」

ビリー・ビーン「どっちが確率が上だ?」

小鳥「それは…」

小鳥「…レナさんと伊吹ちゃんです」

ビリー・ビーン「そうだ。ここまで引き返すことはできない」

ビリー・ビーン「おっぱいを信じろ。俺は信じる」

小鳥「…」

ビリー・ビーン「Pを呼び出してくれ」

小鳥「…分かりました」

P「呼びましたか?」

ビリー・ビーン「明日の試合だが、星井と高槻、双海真美は使えなくなった。代わりに兵藤と小松を使え」

P「何度も言っていますが、俺のチームのオーダーは俺が決めます。明日も美希、やよい、真美でいきますよ。

俺は765プロの仲間の力を信じている」

ビリー・ビーン「君が何を信じてしようが知らないが、そいつらはもう使えないんだ」

P「ん?言っている意味が分からない。明日もメインで使いますよ」

ビリー・ビーン「彼女たちはトレードに出した。もう765プロの一員じゃない」

P「」

ビリー・ビーン「兵藤と小松を使え。分かったな?」

P「…ハイ」

新聞『765プロ破竹の10連勝!新戦力の大量投入にファンも混乱』

新聞『765プロ攻撃的オーダーで今日も勝利!』

新聞『夢を実現する男、名将P独占インタビュー』


高木「いやはや今日も勝ったか。流石に私が見込んだだけのことはあるよ君ィ!」

ビリー・ビーン「まだチーム編成は不完全です。埋もれているアイドルでも欲しい人材はまだまだある」

高木「トレードかね?うんうん、どんどんやってくれたまえよ!」

ビリー・ビーン「そうですか。それでは私はここで失礼させていただく。また明日」ドアガチャ

小鳥「…これでいいんですかね」

高木「まあ元々彼は我が社の経営を立て直すために呼んだ人材だからね。

トレードされたウチの子たちもあっちでうまくやっているさ」

小鳥「そうだといいですけど…」

【その後】

ビリー・ビーン「星井美希がいない今、我那覇と四条をいつまでも置いておいても仕方がないな、トレード!」

新聞『931プロ、765プロの我那覇響を金銭トレードで獲得!』

新聞『765プロ、四条貴音を放出し高峰のあを獲得!』

新聞『高峰のあ、移籍1試合目で豪弾2発!765プロ連勝』

ビリー・ビーン「黒川がいるし如月は放出だな。まな板はいらん」

新聞『765プロ、歌姫如月千早を放出。961プロと大型金銭トレード』

新聞『765プロ、新戦力桃井あずきを獲得調査』新聞『765プロGM、新加入斉藤洋子に太鼓判!』

新聞『765プロ躍進!トレード連発が原動力か』

【トレード可能期間最終日】

ビリー・ビーン「さて、我われはIA出場を十分狙える位置にいるわけだが、シーズン終盤に向けて最後のピースを獲りにいきたいと思う」

高木「なんと、まだ完成ではなかったのかね」

ビリー・ビーン「予定では9人の常設メンバーに1人の控えメンバーという構成でいきたいと考えています」

ビリー・ビーン「そこで今までのトレードで作った資金をすべてつぎ込んで最後のメンバーを獲得したい。よろしいですか」

高木「うむ、好きにやりたまえ」

ビリー・ビーン「それでは遠慮なく。音無くん、オフィスセンカワに連絡を頼む」

小鳥「了解です。…繋がりました」

ビリー・ビーン「もしもし、私だ」

??『はいもしもし。こちらオフィスセンカワ代表の??です。彼女の件ですか?』

??『はいもしもし。こちらオフィスセンカワ代表の??です。彼女の件ですか?』

ビリー・ビーン「話が早いな。こっちはIAに行けそうなんだけどね、そちらはもう手遅れだろう。

来年に向けて資金を準備したほうが良いのでは?それなりに出せるよ」

??『具体的には?』

ビリー・ビーン「・・・でどうだろう。おまけに17歳の若いアイドルもつける」

??『・・・ですか、いいでしょう。でもアイドルはいりません』

ビリー・ビーン「分かった、どうもありがとう。正式な書類は後で郵送するよ。今日のライブでは彼女は出さないでくれよ」

??『はいはい分かってますよ。いつも御贔屓にどうも』チッヒッヒ

ビリー・ビーン「それじゃ」ガチャ

小鳥「大丈夫みたいですね」

高木「これで来年もまた無一文からのスタートだなあハッハッハ」

ビリー・ビーン「いや…」

ビリー・ビーン「資金を作るあてならありますよ」

新聞『765プロの躍進を支える名将P、OL達の間で評判』

ビリー・ビーン「トレードに出せるのはアイドルだけという法はないさ」

【ロッカルーム】

ビリー・ビーン「萩原、ちょっといいか」

雪歩「ひっ」

春香「…!」コッソリ

ビリー・ビーン「座ってくれ。俺も座る」

雪歩「おっとおおとおおとこっこ」

ビリー・ビーン「大丈夫か?まあいい。話はすぐ終わる」

雪歩「あっあの、あの私、トレードですか?」

ビリー・ビーン「違う。解雇だ」

雪歩「えっ…」

ビリー・ビーン「すまないね」

雪歩「…」ウルウル

雪歩「…っ!」バッ

春香「雪歩!」

ビリー・ビーン「いたのか」

春香「なんてこと言うんですか!」

ビリー・ビーン「俺だってこんな役目はつらいよ」

春香「それでも…でも…雪歩を追いかけます!後で雪歩に謝って下さい!」バッ

【公園】

春香「雪歩…」

雪歩「春香ちゃん…、私アイドルじゃなくなっちゃった」キーコキーコ

雪歩「みんながね、トレードで違う事務所に行かされた時、「私じゃなくて良かった」なんて思ってたんだ。罰が当たったね」

春香「そんなこと」

雪歩「私知ってるんだよ。真ちゃんや真美ちゃんと今でも連絡とってるから…。

みんな移った先の事務所で苦労しているみたい」

春香「…」

雪歩「また765プロのみんなでステージに立ちたいな…」

春香「そうだね…」

雪歩「そろそろいくね。春香ちゃん、春香ちゃんはまだ765プロのメンバーなんだから頑張ってね」

春香「頑張るって…」

小鳥「あの…お疲れさまでした」

ビリー・ビーン「…」

小鳥「こんな時になんですが、新しい人が到着しています」

ビリー・ビーン「ん?もうそんな時間か。今はどこに?」

小鳥「すぐそこに待ってもらっています」

ビリー・ビーン「なんだ早くそういうことは言ってくれ」

ビリー・ビーン「服部くん、ようこそ765プロへ!」ニッコリ

小鳥「」

瞳子「チャンスを与えてくれてありがとう。一生懸命にやるわ」

ビリー・ビーン「うんうん、頑張ってね」

ビリー・ビーン「これで後は最後のトレードを敢行して来季の活動資金を作るだけだな」


新聞『765プロ名将P、COATに電撃移籍。会社間の金銭トレードか?』

【20××年 765プロオールスターズ陣容】

1.兵藤レナ
2.小松伊吹
3.黒川千秋
4.高峰のあ
5.桃井あずき
6.斉藤洋子
7.水木聖来
8.ナターリア
9.服部瞳子

控え.天海春香

765プロはその後も善戦し、3年ぶりにIA本戦出場という快挙を成し遂げたがIA優勝はならなかった
ビリー・ビーンの挑戦はこれからも続く
ビリー勇気と独創性がアイドルの世界を変える日はそう遠くない
そしてまたストーブリーグの季節が廻って来る…

【事務所前】

春香「雪歩…みんな、私…」

小鳥「あら春香ちゃん、こんなところで何しているの?」

春香「あ、小鳥さん…」

小鳥「あけましておめでとうございます。何か事務所に用?」

春香「…っ」

小鳥「…GMにお話しがあるのね」

春香「はい…」

小鳥「GMも悪い人ではないのよ。多分。あの人なりの正義があって一生懸命にやってる」

春香「でも…!それでも!」

小鳥「うん…うん。春香ちゃんにも譲れないものがある。ちゃんと話せばわかるわ」

春香「小鳥さん、ありがとうございます!」

春香「…よし!」ドアガチャ


小鳥「まあ、多少はね?」ポパピプペ

【ビリー・ビーンのオフィス】

春香「GM!あなたに話があります!」ドアバターン

ビリー・ビーン「そうか。調度いい、俺も君に話がある」

春香「私の話が先です!私は、いいえ。私たちはもうあなたのやり方にはついていけません!」

ビリー・ビーン「…ほーん、で?」

春香「口を開けばお金お金お金!あなたはアイドルをお金を稼ぐ道具くらいにしか思っていない!そんなにお金が大事ですか!?」

春香「アイドルはお金じゃない!アイドルは夢なんです!絆なんです!お金目当てのトレードを繰り返してばかりでは本当の団結は生ま

れない!」

春香「仲間がいなくなってようやく気付けたんです。私たちアイドルが楽しむことが大事だって。“みんなで楽しく”がその道を照らす

んだって…」

春香「GM、あなたの金目当ての策略のせいでみんなが不幸になっている!みんなアイドルを楽しめていない!」

春香「あなたがゴミのように切り捨てた765プロのみんなが今どんな目にあっているか知っていますか!?
みんな移籍先の事務所で辛い思いをしている!アイドルを諦めた子だっているんです!全部あなたのせいなんですよ!」

春香「…そしてあろうことか、ついにはプロデューサーさんまで……」

春香「私 は あ な た を 絶 対 に 許 さ な い ! ! 」クワッ

ビリー・ビーン「…俺のミッションはこの限られた資金で765プロを成功に導くことだ。自分の仕事をしたまで」

ビリー・ビーン「第一、君は“私たち”などと言っているが、1人しかいないじゃないか。まったくナンセンスだ―」

P「春香は1人じゃない!!」バーン!

春香「プロデューサーさん!」

P「春香!待たせてしまってすまない…。小鳥さんがメールで教えてくれたんだ、春香が今からこのクソGMと戦うって。

春香、君はもう1人じゃない!」ドン!

小鳥(何ゲロってくれてんだあああああ…)

ビリー・ビーン「ここは部外者立ち入り禁止だぞ」

P「俺は春香の仲間だ。仲間のピンチに駆けつけるのは当然だろう!

…それに(ニヤリ」

P「駆けつけたのは俺だけじゃない」

千早「春香!」ドン!

美希「春香!」ドン!

伊織「春香!」ドン!

やよい「春香さん!」ドン!

真「春香!」ドン!

雪歩「春香ちゃん!」ドン!

響「春香ゾ!」ドン!

貴音「春香」ドン!

亜美「はるるん!」ドン!

真美「はるるん!」ドン!

あずさ「春香ちゃん!」ドン!

律子「春香!」ドン!

P「見ろクソGM!これが俺達765プロの団結の力だ!」ドドン!

春香「プロデューサーさん…みんな…!」

ビリー・ビーン「…」

千早「春香、あなたは1人じゃないわ。私もあなたといれば…いいえ、765プロにいれば1人じゃない…!」

春香「千早ちゃん…」

美希「最初は春香のことちょっぴりウザいかなって思ってた。実際に春香と喧嘩しちゃった時もあったしね」

春香「美希…」

美希「でもミキよその事務所に移って初めて心から分かったの!ミキは765プロだから楽しんでアイドルできてたんだって!

ミキ、今の事務所じゃ全然キラキラできてない…。もう一度765プロで、あのメンバーでやりたい!だから春香、頑張って!!」

春香「美希…ありがとう」

伊織「フー。春香まだそんな甘々なこと言っているのね」

春香「伊織…」

伊織「…でもそこが春香の良い所よ!自信もってドンとぶつかっていきなさい!あんたなら大丈夫!」

やよい「伊織ちゃんの言う通りです!春香さん頑張って下さい!!」

亜美「はるるんガンバ!あんなアホGMぶっ飛ばしちゃえ!」

真美「真美達の765プロをトリモロス!」

春香「やよい…亜美、真美も…!」

真「へへっ。春香にばっかりカッコいいところ持っていかせないよ!」

雪歩「あの頃の765プロなら…あの時のメンバーなら私、もう一度アイドルになれると思うんです!春香ちゃん!頑張って下さいぃ!



響「そうゾ」

春香「2人とも…」

貴音「月は…満ちた…!」

あずさ「あら~」

律子「たまにはこんな青臭いのも悪くないわね…。春香、頑張りなさい!」

春香「みんな…」グスッ

P「春香、お前は1人じゃない。いやむしろ春香がいたからこうやってみんな集まってこれたんだ。

春香が掲げる“みんなで楽しく”の光で、一度はバラバラになった仲間たちがこうやってまた集まることができた。

春香、礼を言うよ。本当にありがとう!俺達がついてる!思いっきりぶつかってこい!!」

春香「プロデューサーさん…。よし!天海春香、行きます!!」

千早「春香ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

真「いっけええええええええええええええええええええええええ!!!」

P「絆だあああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

春香「GM!いいえ、ビリー!聞いてください!」ドン!

ビリー・ビーン「…」

春香「あなたはGMとして765プロの少ない予算の中で苦労しきました。この条件でお金を稼ぐのはとてもお辛い道だったことでしょ

う」

春香「あなたはその中で苦労のあまり未知を踏み外してしまった。“みんなで楽しく”を忘れただお金を稼ぐ、その一点のみにのめり込

んでしまったんです!」ドン!

ビリー・ビーン「…」

春香「でもそこに本当の幸せはないんです!お金を稼ぐためなら何でもやっていい…そんな考えじゃみんなが不幸になってしまいます!

現にここにいるみんな765プロを追われて不幸になっている!」

春香「アイドルはお金じゃない、幸せはお金じゃ買えないんです!“みんなで楽しく”することこそが本当の幸せにつながるんです!

みんなで団結して、時には衝突するけれど後腐れなく仲直りして、それを繰り返して絆を深める…これが765プロのあり方なんです!

」ドン!

ビリー・ビーン「…」

春香「765プロを辞めさせると言うことは絆を壊すことなんです!可能性、未来を壊すことなんです。夢を壊すことなんです!

でも今ならまだ間に合います。過ちを正し、あの頃の765プロを取り戻すことはできるんです!まだやりなおせるんです!!」ドン!

ビリー・ビーン「…」

春香「私たちに765プロを返して下さい!お願いします!!!!!!!!!!」ドドン!

P「うおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」

みんな「よろしくお願いしまああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアっす!!!!!!

!」

春香「…プロデューサー」

P「うんうん、頑張った!春香は頑張ったんだ!」

春香「…った」グス

春香「怖かったよおおおおおおおおおおお…」ビエーン

千早「よしよし、春香は頑張ったわ。ありがとう、春香」ナデナデ

美希「春香、あんな風に啖呵を切るなんて流石なの」

雪歩「春香ちゃんのお陰でまたアイドル頑張れそうですぅ」

真美「はるるんが765プロを取り返してくれたおかげだNE」

あずさ「あらあら~」

真「くぃ~!765プロ再結集か!プロデューサー、テンション上がりますね!」

P「そうだな…、そうだな!春香ありがとう!最高だ!」

響「胴上げゾ」

P「胴上げの時間だあああああああああああああああああああああ!!!!!」

みんな「やったー!!」

ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!

春香「みんなありがとう!ありがとう!この団結最高だよ!」ワーッショイワーッショイ

ビリー・ビーン「…」

小鳥(勝った!第三部、完!!)

ビリー・ビーン「…」

ビリー・ビーン「…ふう」

ビリー・ビーン「終わった?」

P「んなっ!?こいつまったく反省してn―

ビリー・ビーン「天海。君のトレードが決まった」

春香「!?」

律子「!?」

小鳥「!?」

P「??」

春香「…」ワナワナ

春香「…私はどこに移籍になるんですか」




ビリー・ビーン「MUT●KIだ」

春香「」

P「」

千早「」

美希「」

伊織「」

やよい「」

真「」

雪歩「」

響「」

貴音「」

亜美「」

真美「」

あずさ「」

律子「」

春香「…ほげっ」

Thank you for reading

依頼だしてきます

過去作とか晒した方がいいかんじ?

律子「竜宮小町の本を作ったわ」伊織「あら」
律子「覚悟の現れ」
響「貴音が関西弁しゃべってる…」

このくらいやんな

酉使たのは削除依頼のためだよ
この酉はもう使わない、残念だったな^^

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