モバP「声と願い」 (74)


モバマスssです
書き溜めあり
少しキャラ崩壊もあるかも
マイペースに投下していきます

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事務所

藤居朋「おはようございまーす」

モバP「おう朋かおはよう」

朋「おはよう、P。えぇっとその子は?」

白菊ほたる「はじめまして…白菊ほたると申します…」

モバP「見ての通り新しくここに所属になったからよろしく」


朋「かわいい子を見つけて来たじゃない。スカウトしたの?」

モバP「まぁ、他のオーディションで落ちたところをな」

朋「そうなの、あたし藤居朋です。よろしくねほたるちゃん!」

ほたる「あ、はい…よろしくお願いします…」

朋「そんなかしこまらなくて良いのよ。もっとリラックスして…」

パリーン!

朋「キャッ!急に窓が…」

モバP「またか…しょうがないな…」

朋「またかってどういうことよ!」

ほたる「あの…私のせいなんです…私が不幸を呼び寄せてしまうせいで…」

モバP「本人いわくそういうことらしんだが…まぁつまり朋と似たようなもんだ」

朋「そうだったのね…ならとっておきのがあるわ。ハイ!これあげる!幸せの青い鳥!」

モバP「なんだこの可愛いぬいぐるみは」

朋「もともとストラップにGPSを入れて無くしやすい携帯に付けようかなって思ってたけど思いのほか大きくなっちゃって」


朋「でもこれがあれば幸せになれること間違いないわ!!さぁどうぞ!!」ズイッ

ほたる「あ、ありがとうございます…」

モバP「可愛いな。俺にも欲しいな…」

朋「あんたにも今度作ってやるわよ」

モバP「わーい!」


朋「それにしても…困った体質みたいね…」

ほたる「以前所属していたプロダクションが倒産してしまって…すみません…その前も…その前も…。」

モバP「まぁ念の為に芳乃にも見てもらうか…」


翌日事務所
がちゃ

朋「おはようございまーす」

モバP「フンッ!!フンッ!!」

木場真奈美「タイムが落ちて来ているぞP!腹筋をもう10セット追加だ!!」

マスタートレーナー「ただ闇雲に運動するだけでは意味がないぞ!自分がどんな肉体になりたいのか、どんな風に強くなりたいのか、頭の中に理想図を描いて、それに近づけようと努力するんだ」


モバP「だからって、これっはハァハァもうギブっ!」

真奈美「しょうがない智香。頼む」

若林智香「任せて下さい☆」

智香「GO FIGHT WIN!!頑張れ頑張れプロデューサー!!」

モバP「ぐぉぉぉぉお!!なんだ!?体が勝手に動くぞ!!」


藤原肇「おはようございます。朋さん」

朋「おはよう肇ちゃん。で、なにやってるの?アレ?」

肇「そ、それは…私にもさっぱり」

東郷あい「木場ササイズだ」

朋「あ、あいさんおはようございます」

あい「うん、今日もいい天気だね。おはよう」

肇「それで、木場ササイズとはなんでしょう?」

あい「あぁ、なんでもほたる君に何があっても護れるように身体を鍛えて貰ってるそうだ」


朋「相変わらずやることが極端ね。まぁ良いことだとは思うけれど」

ほたる「あの…おはようございます」

朋「おはよう。あら、その花は?」

あい「おや、スズランだね。確か花言葉は幸福の訪れだったかな」

ほたる「はい…幸せになれるっていうので持ってきたんですけど…なんだか元気がなくて…お水をあげて、しっかりお世話すれば…元気になりますか…?」

肇「大丈夫だと思いますよ。綺麗な花を咲かせるように私達もお手伝いしますね」

ほたる「ありがとう…ございます」


翌日事務所

がちゃ

朋「おはようございまーす」

モバP「ん″ん″ん″ん″ん″ん″!」

財前時子「ほら、主人に噛み付いたらどうなるかしっかりその体で覚えておくのよ」

荒木比奈「いいっスね。なかなか人が吊り下げられてるところってうまく描けなかったんで参考になるっス」

吉岡沙紀「この体制でボディペイントを施せば良いアートになるとおもうんすよ!」ワイワイ


朋「……」

あい「やぁ、おはよう今日も爽やかな1日になりそうだね」

朋「おはようございますあいさん。まぁ大体分かりますけどあれは一体…」

あい「あぁ、木場ササイズで自信がついたのか時子くんに飛び掛かってね。2秒で返り討ちに遭ってしまったわけさ」

朋「このあと由愛ちゃんが来るけど大丈夫なのかしら」

あい「そうだなそろそろやめさせよう。時子くん!そのぐらいで勘弁してもらいないか?君もこの後仕事があるはずだ」

時子「…っち、分かったわよ。貴方、次同じ事が起きたらどうなるか覚悟しておきなさい」


モバP「ハァハァ。やっぱりだめだったか…筋肉は人を護る為に使うべきだったんだな!」

朋「朝からなに馬鹿なことをやってるのよあんたは」

モバP「あぁ、みんなおはよう!今日も元気に仕事しような!」

あい「縛られている状態でそんなこと言われても説得力に欠けると言うものだよプロデューサー君」

モバP「…すまない。ちょっとこれほどいてくれないか?」

朋「全く世話のやける…って硬っ!どんだけぎちぎちに縛ったのよもぅ」

モバP「そうだな、時子にはもうちょっとほどけやすいようにできないか話してみるよ」


あい「ところでプロデューサー君。今日はボイストレーニングと言ったな?」

モバP「はい、先に真奈美さんがレッスン室に入ってます。それで後から由愛とほたるが来るので一緒に練習してください」

あい「我々と大人組と彼女達だとバランスが悪くないのかな?」

モバP「良いですよおもいっきしやっちゃって。それで大人組のかっこよさと自信を持って望む力強さを見せつけて欲しいんです」

あい「なるほど、心得た。つまり彼女達の成長に力添えをってことかい?」

モバP「それだけではないですが…まぁひとつよろしくお願いしますよ」

あい「了解。一つここは君の顔を立てて任されてみるとするよ」


レッスン室

成宮由愛「あの…今日はよろしくお願いします」

ほたる「え…と今日はボイストレーニングですよね…?」

真奈美「ああ!今日はよろしく頼む」

あい「じゃあ早速、発声練習から始めるかい?」


ほたる「~~~♪」

由愛「~~、~♪」

あい「~~♪」

真奈美(ふむ、ほたるは過去にもプロダクションに居たからかなれている感じがするな。由愛は…緊張からか少し声が上擦っているな…さて)

真奈美「よし止め!由愛、緊張しなくてもいいんだぞ。いつも通りの発声で」

由愛「…!ごめんなさい…」

あい「フフッ真奈美さんは怒っている訳じゃないよ。どれ、少し休憩でもしようか」


由愛「あの…さっきはごめんなさい」

ほたる「いえ…私もあまりうまくないので成宮さんに迷惑じゃないかって思ってしまって」

由愛「そんなことないです、それであの…名前で…由愛って呼んで下さい。ほたるちゃんと友達になりたいから…」

ほたる「そんな私なんかと友達だなんて…不幸が移りますよ…」


由愛「あの、私…同じくらいの年の人が全然いなくて…寂しかったけどほたるちゃんが来てくれて本当に嬉しかったんです…だから、そんなこと言わないで下さい」

ほたる「…ありがとう。…由愛ちゃん!」

由愛「はい!ほたるちゃん!」ニコッ


真奈美「そろそろ始めるとするか。次からは一人ずつやってもらおうか、まず由愛から」

由愛「…はい!」

由愛(ううぅ…緊張する…でも友達が…ほたるちゃんが居てくれるからいつもより大丈夫、かも)

由愛「~~~♪」

真奈美「流石だ、さっきよりかなり良くなったぞ」

由愛「えへへ…!ありがとうございます」

真奈美「そしたらほたる、次やってみようか」


ほたる(由愛ちゃんも頑張ったんだ…私も頑張らないと!)スゥ

ほたる「~~~~♪」

あい(これは…!?)

ほたる「あの…私ちゃんとできて…」

由愛「凄いよ!ほたるちゃん!」

真奈美「素晴らしい歌声だったぞほたる。正直、私も驚いている」

ほたる「あ、ありがとうございます…」


朋「それでこれが運命線ね。まぁ悪くないじゃない」

モバP「なるほどなるほど」

肇「占いにも色々種類があるんですね」


がちゃ

真奈美「今日は私も色々と勉強になった。また機会があればよろしく頼むぞ」

ほたる「はい、よろしくお願いします」

朋「あ、みんなレッスンから戻って来たみたいね」


モバP「お疲れ様ー由愛、どうだった?」

由愛「はい、皆さんと歌を歌えて楽しかったです!それに…今度もまたほたるちゃんと一緒に歌おうねって約束しました!」

モバP「それは良かったな。じゃあなるべくレッスンもお仕事も一緒にできるように調整してみるか」

由愛「…!ありがとうございます!」

あい「君には一杯食わされてしまったようだね」

モバP「あいさんもお疲れ様です。まぁ単純な歌唱力だけならほたるは素晴らしいものを持っていますよ」


あい「自信をつけるという君の狙いはほたる君と由愛君の二人で解決してしまったよ。やれやれ、今日の後半は我々の方が学ぶことが多くなってしまったよ」

肇「窯焚き一生…おじいちゃんが言っていました。陶芸は死ぬまで修業なのだそうです。きっとアイドルも同じことなんだと思います」

あい「そうだったな、アイドルとは奥が深い。ところでなぜ君と朋君が手を握りあっているんだい?」

モバP「あぁ、いや朋に手相を見てもらってたんですよ。僕、仕事運が良いみたいなんです」


あい「そうか、それなら君の頑張りに期待するとしよう。それと…」

モバP「それと…?」

あい「いや、たいしたことじゃない。ただ私も手相占いを少し学んでみようかなと思っただけだ。気にしないでくれ」


数日後 事務所

モバP「おーい、ほたる居るか?」

ほたる「ここに居ます…どうしましたか?」

モバP「そこに居たか、由愛と二人で歌番組に出てもらうよ」

ほたる「お仕事…はい、頑張ります」

モバP「君達なら大丈夫だから自信を持ちな」

ほたる「ありがとう…ございます」


テレビ局

由愛「打ち合わせなんとか終わって良かったね。でも…凄い緊張した」

ほたる「うん…収録が楽しみだね」

ほたる(来るときに二回転んだだけで他は何も起こらなくて良かった…)

他事務所アイドル「白菊ほたる。アンタ、まだこの業界に居たのね」

ほたる「え…と久しぶりです。その…お元気でしたか…?」

他事務所アイドル「あんたのせいでどれだけあたしが苦労したと思ってるの!?いきなりプロダクションが倒産して…それなのに会社を潰した張本人はのこのこお友達とテレビに出演だなんて!!ふざけんじゃないわよ!」

由愛「…い、言い掛かりです!え…とほたるちゃんは何も悪くないと思います。だから…」


他事務所アイドル「…ッ!何も知らないくせに!」バッ

パシッ

あい「女性は殴るものではなくて愛でるものだよ。由愛君の顔も、君の手も傷ついてしまうのは私は悲しいかな」

他事務所アイドル「…っち。まぁいいわアンタ達はこの番組に出れなくさせる。いい気味ね」スタスタ

由愛「あ…あのありがとうございます。どうしてここに?」

あい「あぁ、帰りは私が送るって約束でプロデューサー君に呼ばれててね…それにしても今のは…」

ほたる「今の子、私が元居たプロダクションの子で…それで…」

あい「あまり…気にしないほうがいい。さぁ帰ろうか」


事務所

モバP「そんなことが…」

あい「ああ、ただの出任せとも思えなくてね。一応留意しておいてくれ」

モバP「ありがとうございます。あいさんのおかげで助かりました」

あい「そうだな、この件が片付いたら一緒にお酒でも飲みに行く。それでチャラにしないかい?」

モバP「分かりました。お店探しておきますね」

あい「よろしく頼んだよ」


由愛「ほたるちゃん…?」

ほたる「さっきはごめんなさい…変な空気にしちゃって…」

由愛「ううん、気にしてないよ。それに見て…恥ずかしいけどほたるちゃんを描いてみたの…どうかな…?」

ほたる「すごい!綺麗だよ由愛ちゃん」

由愛「ありがとう…この前ほたるちゃんが歌っていた時にイメージしたの…雲一つ無い青空と果てしない草原、そこで笑顔で歌っているほたるちゃんを…」

ほたる「綺麗…私もこの絵みたいに笑顔で歌えたらな…」

由愛「できるよ…ほたるちゃんなら…きっとできるよ!」

ほたる「うん…ありがとう!」


数日後 事務所

モバP「どういうことですか!!せめて詳細をお聞かせくださいよ!!…っち」ガチャン

和久井留美「どうしたのよ…そんなに声を荒げて」

モバP「…すみません。ほたると由愛が出演するはずだった番組のスタッフから電話で急遽別のアイドルに変更になったと」

留美「…え!じゃあ二人は!?」

モバP「出られないそうです。理由を尋ねてもひたすら平謝りで詳細も分からないですけど心当たりはあります…」

留美「それってこの前言ってた」


留美「それってこの前言ってた」

モバP「あの事務所が持っている権力なら番組の内容に口を出すことも容易く出来てしまう…ほたるはオフで肇と出かけてくるそうなんで…できればいらない心配をかけさせずに今日はゆっくりさせて下さい」

留美「分かったわ。コーヒーでも煎れてくるからプロデューサー君は少し落ち着きなさい」

モバP「ありがとうございます」

時子「…………。」


アトリエ

肇「珍しいですね。ほたるちゃんが陶芸をやりたいだなんて」

ほたる「はい、スズランの鉢植えが何もしていないのに割れてしまって…新しいのを買うより自分で作った方がもっと愛着も湧くかなって」

肇「そうですね。きっと素敵なものができるはずですよ」


ほたる「肇さんはいつも堂々としてお仕事の時、緊張とかしないんですか?」コネコネ

肇「そう見えているのなら嬉しいですが、私も緊張したりしますよ。でもそれ以上にもっと頑張りたいって思うんです」コネコネ

ほたる「…羨ましいです。私はいつも失敗する自分を想像してしまっていつもうまくいかないんです…だから…」

肇「イメージは大事です…陶芸もアイドルも完成品をイメージして自分を作り上げる。ですが」グチャ

肇「失敗してもまたいちから始めれば良いんです。ね?」コネコネ

ほたる「…!はい!!」


肇「出来ましたね!焼くのお店の人に任せて。届くのは来週ぐらいですかね」

ほたる「ありがとうございます!今日はとても楽しかったです」

肇「私もほたるちゃんといっぱいお話できて楽しかったです。ありがとうございます」

肇「明日からまた、アイドルを頑張っていきましょうね」

ほたる「はい!」


事務所

時子「………」ツカツカツカ

留美「待ちなさい」

時子「何よ私はこれから用事があって忙しいの、どきなさい」

留美「あなたが今から何をしようとするのかは大体わかるわ」

時子「アァン?だったらなに?邪魔するつもりなら容赦しないわよ」

留美「…いつもの私ならあなたを止めているでしょうけど…あの子達の笑顔を奪うような奴らを私も許せないの…だからこれを」スッ

時子「…これは?」

留美「都ちゃんに頼んである程度調査してもらったわ。それの成果よ」

時子「ふぅん、きっちり住所まで割り出せてるじゃない。上出来よ」

留美「あとは、大切なものをどの辺に隠すかをまとめたものよ。まさか秘書の経験がこんなところで役立つとはね」

時子「クックック、何よ楽しくなってきたじゃない」

留美「あとは2、3個あるけれどその都度このインカムから指示を出すわ」

時子「フンッ…あんまりサービスが過ぎるのも舐められてる気がするわね」

留美「念のため…よ、それよりもあなたが動くことに驚いたわ。こういう事に関心がないものだと思っていたから」

時子「何よ、ただ目の前の邪魔なハエを追い払うだけ。それと…ただの気まぐれよ」


マンション

時子(…オートロック。豚小屋にしてはずいぶん立派だこと)

インカム『…聞こえますか?時子さん』

時子「ええ、ちゃんと聞こえるわ。貴女が出たってことはここを開けてくれるのでしょう?八神マキノ」

マキノ『ええ、泉ちゃんに協力してもらってそこの全セキュリティをハッキングしたわ。監視カメラの位置も調節済み、あなたはただまっすぐ部屋に向かえば良いだけ。今夜あなたはここには来ないことになっているわ』

マキノ『それに晶葉が作ってくれた記憶抹消装置もその袋に入っている。何かあればそれを』

時子「エックセレント!やるじゃない!それなら、愉悦のひと時を過ごすとしましょうか」


後日 テレビ局

モバP「ですから!理由をお聞かせ下さいと言っているでしょう!!」

スタッフ「そんなこと言われても…上の決定をそのまま伝えただけで…」

モバP「じゃあそいつに会わせろ!」

他事務所社長「私を呼んだかな?」

モバP「あんたが…」

他事務所社長「目上の人間に対して口のききかたがなっていないようだね。まぁどこぞの三流プロデューサーならしょうがないか」


モバP「どうしてこんなことを」

他事務所社長「どうして?ッハ!あんな疫病神を番組に出したらテレビ局が潰されかねない。私は皆の為を思ってやっているのだよ」

モバP「ほたるはそんなんじゃ…」

他事務所社長「うるさいハエだ。だれかこいつをつまみ出せ」

時子「あら、Pじゃない。どうしたの餌をねだる豚みたいな汚い声なんか出しちゃって」


モバP「時子…どうしてここに…?」

時子「ただの散歩よ。あぁこれはこれは他事務所社長さん【はじめまして】」

他事務所社長「あぁ、は、はじめまして…」

スタッフ「社長!凄い量の汗ですが大丈夫ですか!?」

他事務所社長「あぁ、構わん。それで時子様。私のようなうじ虫にいかような御用で?」

他事務所社長(なぜだ!?口が勝手に…!?それにこの恐怖感!初めて会ったはずなのに)


時子「…わざわざ私の口から言わせる気?言葉がなくても成り立つのが主従の関係…でしょう?」

他事務所社長「はい!今すぐ番組の出演者の変更を呼びかけて参ります!!おい君も行くぞ!」

スタッフ「え!?は、はい!」


時子「クックック、記憶が消えているのに体の方は憶えていたのね…面白い。ここで捨てるには惜しい逸材だわね」

モバP「時子…お前」

時子「時子様よ、まぁいい今日は気分が良いの。お仕置きはまた今度にしてあげるわ楽しみにしてなさい」ツカツカツカ

モバP「…ありがとう」


テレビ局 収録当日

由愛「緊張…しますね」

ほたる「でもやっとここまで…来れました」

モバP「そうだな、でも収録本番までまだ時間があるからゆっくりしてて良いぞ」

ほたる「はい、少しお外の空気を吸って来ますね」

モバP「あまり遠くへ行ったらダメだぞ」

ほたる「大丈夫…ですよ」


ほたる(いい天気…今日も家を出るときに花瓶が落ちて来ただけだったし最近ツイてるかも…!)

黒服「白菊ほたるさんですね?」

ほたる「は、はい!私でムグッ」

黒服「申し訳ありませんが遠くまでご同行願います。暴れなければ手荒な真似はしませんのでどうかお静かにお願いします」

ほたる「ん″ーん″ー?」


モバP「もうすぐ収録が始まるんだけど誰かほたるを見なかったか」

あい「いや、私も見ていないな。どれ、手の空いてる人達と一緒に少し探して来るよ」

モバP「いつもすみません」

あい「君はもしもの時に備えて現場にいたまえ」


あい「それにしてもどこへ…」


他事務所アイドル「うまくいったようね。これであの疫病神は番組に出られないわ」

スタッフ「しかし、良いんですか?社長に無断でこんなこと…」

他事務所アイドル「あいつが番組に出られない分あたしが完璧に埋め合わせすれば問題ないのよ!分かったらさっさと行きなさい!」


他事務所アイドル「ふぅ、まったくどいつもこいつも役立たずなんだから」


あい「今の話をもっと詳しく聞かせて欲しいな」

他事務所アイドル「ヒッ!何よ!脅しになんて屈しないわよ」

あい「脅しだなんてそんな物騒なことはしないよ。ただ少し登山をするだけさ」ガチャ

他事務所アイドル「か、鍵をじゃなくて山なんてどこにもないじゃない」

棟方愛海「うひひ、たわわなお山は目の前にあるよ」ムニュ

他事務所アイドル「いきなりなに!?あ、嫌ぁ…そこは…」ビクッ

あい「…お手柔らかに頼むよ」

愛海「お手々の中が柔らかくて…はぁーん♪」


モバP「…連れ去られただって!?」

あい「どうにもそうらしい…場所までは聞き出せなかったがまだそこまで遠くまでは行っていないはずだ」

モバP「分かりました。僕は一旦事務所に連絡します」

あい「よろしく頼む。こちらは少し片付けに時間がかかりそうなのでな」

モバP「…?ありがとうございます」

由愛「ほたるちゃん…大丈夫でしょうか…?」

モバP「心配するな。必ず戻って来るよ」


芳乃「そなたーそなたー」トテトテ

モバP「芳乃じゃないか!?無事だったか?」

芳乃「はいーばばさまに聞いて参りましてーほたる殿の持つ力についてそなたにきいて頂きたくー」

モバP「ほたるの力…?」

芳乃「ほたる殿の力は願いの力でしてー」

モバP「ちょ、ちょっと待った…願いの力ってことはほたるの思っていたことが現実になるってことか!?」


芳乃「はいーしかしその力は不安定故にー本人でも制御、統制できずー主に、マイナスの面で発現してしまう事がおおくなってしまったみたいでしてー」

モバP「…つまりほたるは不幸だからネガティブなんじゃなくてネガティブだから不幸なことが起きるってことか?」

芳乃「でしてー」

由愛「なら…ほたるちゃんがもっと元気になれば…」

モバP「まぁそうだな…でもひとまずはほたるをこっちに連れ戻さなきゃな」


モバP「マキノ…聞いてたか?」

マキノ『ええ、今GPSを使ってほたるちゃんの場所を突き止めているわ…あと少しなんだけれど…』

モバP「よろしく頼む。こっちは事情を話して収録を伸ばせるように頼んでおく」

マキノ『ええ、こっちにも各所に連絡してほたるちゃん奪還の準備は整っているわ。任せてちょうだい』


芳乃「はいーしかしその力は不安定故にー本人でも制御、統制できずー主に、マイナスの面で発現してしまう事がおおくなってしまったみたいでしてー」

モバP「…つまりほたるは不幸だからネガティブなんじゃなくてネガティブだから不幸なことが起きるってことか?」

芳乃「でしてー」

由愛「なら…ほたるちゃんがもっと元気になれば…」

モバP「まぁそうだな…でもひとまずはほたるをこっちに連れ戻さなきゃな」


黒服「テレビの収録が終わるまでこちらで大人しくして下さいね。携帯は…終わったら返しますのでそれまでこちらが預かります それでは」

ほたる(どうしよう…収録に遅れたらまたみんなに迷惑かけちゃう…)


マキノ『目標ロスト…まずいわね携帯電話のGPSを追いかていたのに…電源を切られてしまったわ』

朋「マキノちゃん!青い鳥の反応を追いかけて、もしほたるちゃんが肌身離さず持っていたなら中に入ってるチップから反応があるはず…!」

マキノ『分かった…なるほどお手柄ね、見つけたわ!美世さん、ナビデータをそちらに送るわ』

原田美世「了解、小回りが効くバイクできてよかった!まっててねほたるちゃん!」

>>53ミス 飛ばして読んで下さい


黒服「…」

南条光「まさか本当にこんな日が来るとは…」コソッ

小関麗奈「何よ、まさか今更怖じけづいたんじゃ無いでしょうね」コソッ

光「違うけど、麗奈こそ、いいのか?危ないかも知れないんだぞ?」

麗奈「ごちゃごちゃ言ってないで行くわよ。この特製レイナサマバズーカを直々にぶち込んでやるわ」

光「そうだなッ!行こう、正義の為に!」バッ


光「おい!そこの悪党!正義の味方!南条光が相手する!」

黒服「子供か…怪我させない程度に捕まえるか」バッ

麗奈「このレイナサマに背中を向けるだなんて…!喰らいなさい!!アーッハッハッハッ…ゲオゲホ…!」バンッ

黒服「なんだこれ…網が…!」

麗奈「これでしばらくは動けないわ!」


光「やったな麗奈!大成功だ!」

麗奈「まぁ、このレイナサマの部下としては良い働きだったわ」

光「アタシは正義の味方だ!」

麗奈「うるさいわね、なら次会うときは敵同士よ!」

光「望むところだ!」

黒服「この…ガキッ!」ムクッ

麗奈「へ?もう起き上がれるの…?」

光「麗奈!ここはアタシに任せろて逃げろ!」

黒服「舐めやがって!」


トンッ

黒服「グッ……」バタン

真奈美「やれやれ、間一髪ってとこか」

光「木場さん!!」

美世「全くもぅ、危ないことしちゃダメだからね!」

麗奈「別に助けてなんて一言もッ…」

光「麗奈!」

麗奈「分かったわよ…ありがとう。助かったわ」


真奈美「ひとまずこの男は縄で縛っておくとして…」

がちゃ

光「ほたる!助けに来たぞ!」

ほたる「皆さん…ごめんなさい。私…」

美世「謝るのは後、今は急いでテレビ局に行くわよ。ほら、ヘルメット被って」

ほたる「は、はい…」

美世「ゴメン木場さん!その二人をよろしく」

真奈美「ああ任された。くれぐれも気をつけたまえよ」

美世「それじゃあしっかり掴まっててね。そう太股をギュッて締めて。行くよ」ブロロン


マキノ『次の交差点を右へ、信号が多いですがその道を真っすぐ突っ切ればあと30分弱で着くはずです』

美世「30分じゃあぎりぎり間に合わない…!どうすれば」

ほたる「ほんとに…私のせいで…ごめんなさい」

美世「ほたるちゃんのせいじゃないよ!それにみんなの前で歌いたいんでしょ!?」

ほたる「はい、でも…」

美世「不幸だのなんだの関係ない!その気持ちが本物ならちゃんと叫んで掴まなきゃ!」

ほたる「美世さん…私…歌いたい…私!歌いたいです!!」キィン


美世「…なにこれ…?信号が…全部青…マキノちゃんがこれを?」

マキノ『私は何も…これがほたるちゃんの…力?』

美世「と、とにかく、このチャンスを逃す手は無いわ!一気に行くわよ!」

ほたる「は、はい!!」


テレビ局

モバP「とにかく後少しで到着するんです」

スタッフ「しかしこちらもスケジュールがありますので…共演者さんの都合もありますし…」

バンッ!

美世「Pさん!ほたるちゃんを連れてきたよ!!」

ほたる「プロデューサーさん…!」


美世「ほら、ほたるちゃんの出番だよ」

ほたる「ありがとうございます!」

他事務所アイドル「ハァハァ…もう、らめぇ、なんとか逃げれた…でも寄り掛かれないと立てない…」グイ

ほたる(あ…脚立がこっちに…倒れて)

モバP「ほたる!!」

ガシャーン!!

モバP「ほたる…無事か…!?」

ほたる「はい、でも…プロデューサーさんが…」

モバP「俺は鍛えてあるから大丈夫…大丈夫だ、何があっても俺やみんなが君を守るから…だから心配しないで胸を張って歌ってこい」

ほたる「はい!!」

スタッフ「だ、大丈夫ですか!?いま救急車を、」

モバP「大丈夫です、なのでこのまま収録お願いします!」


由愛「緊張する?」

ほたる「ちょっとだけ…でも由愛ちゃんが傍に居るからきっと大丈夫。それにPさんもみんなも居るから…大丈夫」

由愛「うん!じゃあ歌おう!」

ほたる「うん!!」

ほたる(肇さんが教えてくれたように…イメージするのは完璧な自分…由愛ちゃんが描いてくれた絵のように青空を!笑顔で歌う自分を!)


ほたる由愛「~~~~♪」


スタッフ「すごい…」

モバP「待った価値は有ったでしょ。やれやれ、みんなに大きい貸しができたな…」

あい「今日の件に関しては貸しだなんて思っていないさ。ほたる君と由愛君の楽しそうな笑顔を見れただけでも満足さ」

モバP「あいさん…」

あい「もっとも、これからもその笑顔を見せつづけるのが君の仕事だと思うけどね」

モバP「任せて下さい、絶対にみんなの笑顔を絶やさないように頑張りますよ。勿論あいさんも含めてね」

あい「フッ…期待しているよ」


事務所

朋「凄いじゃない!ネットニュースの記事あの二人のことでいっぱいよ!」

由愛「なんだか…照れますね」

ほたる「皆さん本当にありがとうございます…まだ、すぐにはこの力を前向きに使うのは難しいかも知れませんが…少しずつ皆さんとお仕事やレッスンをして真っすぐ心を向き直せるようにします」


麗奈「ねぇP、もしほたるがトップアイドルになりたいって思ってその力が働いたらすぐにトップアイドルになれるもんなの?」

モバP「いや、あくまでも力が働くのは身近な事についてだけみたいなんだ。例えば向こう側に行きたいなって思ったときに目の前の信号が青になる程度らしい」

麗奈「ならいいわ、ハンデ無しでこのレイナサマがあんた達の前に立ちはだかってあげるわ!感謝しなさい」


ほたる「ありがとうございます、みなさん…こんなに幸せなことがあって…嬉しいって…心が、とてもあたたかいです…でも私も負けません!私の願いを声に!なんとしてでも必ずトップアイドルに!!」


終わりです!
この中のメンバーでも、書ききれなかった他のアイドルも声がついたりデレステに出たりしてその度にお祭り騒ぎができればなって思います。
ありがとうございました


もっとストーリー構成と描写のメリハリ頑張れ



各キャラへの愛が伝わってくるな

>>71 ありがとうございます
自分でも読み返して日常パートをずるずると引きずってるなぁと感じていたので
次を書くときにまた構成とメリハリのアドバイスを活かせればと思っています。

>>72 ありがとうございます
声がなくても個性的で素敵なアイドルは居るんだぞってうまく伝わればと思って書きました

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