京太郎「くっ……沈まれ、俺の右腕……!」 (32)

咲「あ、京ちゃんおはよー。今日は右腕なの?」

京太郎「ああ……今日は六曜が《レッド・イーター》だからな。更に水曜だろ? 反発属性のせいでさ」

咲「そっかー、ご飯どうしよっか?」

京太郎「お、それなら学食行こうぜ! 食いたいもんがあるんだよ」

咲「なになに? この間の限定タコスライス?」

京太郎「いや。LLL」

咲「それって何だっけ? 大盛りとんかつ定食?」

京太郎「ちげーよ、リミテッド・レディース・ランチ。日替わり女子定食だろ?」

咲「そっかー」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441982445

咲「はい、レディースランチ。500円だよ」

京太郎「ああ、この世の真理は等価交換だからな。全ては銀の円環に収束する」

咲「ありがと……それ何? メールしてるの?」

京太郎「これか? ただのゲームだよ。ほれ」

咲「麻雀? 京ちゃん、麻雀するんだ」

京太郎「まだ役もロクに知らないけどなー。結構おもれーのな」

咲「そっかー。私は麻雀好きじゃないかも」

京太郎「へ? なんだよ咲、お前って麻雀を識ってるのか?」

咲「できるっちゃできるけど、キライ。いっつも家族でやってお年玉巻き上げられてたし」
 
京太郎「あー、泥沼の檻に囚われちまったのか」

咲「うん。だからあんまりなんだよね」

(普通にかぶっとるやんけ……)




京太郎「咲は何やらせてもダメだからなあ、でもそれもフラグになるか……うん」

咲「また一人で完結してるの? 相変わらず気持ち悪いね」

京太郎「ククッ……いいぜ咲、もう少し俺に付き合えよ。《座》が一つ空白なんだ」

咲「いいけど、どこに行くの?」

京太郎「そうだな、天運と信念の交わりし四辻の方卓ってとこか」

咲「どこに行くの?」

京太郎「麻雀部。旧校舎の屋根裏に部室があるんだよ。知らないだろうけどさ」

咲「へー……こんな場所あったんだね」

京太郎「ああ。っと、着いたぜマイプリンセス。どうか我らに御手を御貸し頂きたい」

咲「うーん、でも麻雀ってあんまり好きじゃないんだけど」

京太郎「ははは、嫌いじゃないなら大丈夫さ。100%じゃないならいくらでも『好き』って気持ちを取り戻せるはずだ」

咲「それならいいんだけど。中、誰かいるの?」

京太郎「おう。おーい、カモ連れてきたぞー!」

和「客人ですか……あら? 前にお会いしたことがありませんか?」

咲「あ、うん。さっき橋の所で」

和「そう、あれは過去の事。刹那に交わる軌跡において貴方は書を開いていましたね」

咲「あー」

京太郎「和は去年のアルティメットインターミドルチャンピオンオブジャパンなんだぜ」

咲「それって凄いの?」

優希「すごいじょ! めためたにすごい! この学食のタコス並みにすごいじぇ!」

京太郎「いやいや、TCSよりはLLLの方がすげーだろ。男子禁制だぜ?」

優希「お? LLLが何者かは知らんがタコスの方が万倍凄いじょ!」

京太郎「へっ、ならLLLは恒河沙倍凄いぜ。更に阿僧祇も足せるくらいだしな」

優希「おお? なんかよくわからんがタコス万歳だじょ!」

咲「二人とも楽しそうだね……えっと、私は宮永咲です」

和「そうですか。私は原村和、たゆたう情報の海では聖愴を携えていますが、こちらの世界では普通の麻雀部員です。あ、お茶淹れますね」

咲「ありがとー。私も手伝っていいかな?」

和「客人にそんな事をさせるわけには……」

咲「ううん、手伝うよ。私も突っ立てるより手伝ってる方が気が楽だもん」

和「……わかりました、感謝を。貴方は良い人間のようですね」

咲「あはは、どういたしまして」

京太郎「そういや部長は?」

和「アビスで眠りについています」

京太郎「んじゃうちらだけで……『やりますか』」

咲「え?」

和「そうですね……『始めましょう』」

咲「え?」

優希「麻雀だじぇー」

咲「あー」

京太郎「命の数は普遍の定数。代価は3万、ウマは無し」

和「理解しました」

咲「うん」

優希「タコスうまー」モシャモシャ

咲(うーん、なんでこんなことに……でも、家族以外と打つのは初めてかも)

咲(……どれくらいの力で打てばいいのかな)

咲(ふふ。ふふふふふふ!)

和「……」

優希「むが……」

京太郎「ん? どうしたんだよ二人とも、顔色悪いぜ?」

和「い、いえ……なんだか……圧倒されるというか……」

優希「エグエグな気配だじぇ」

久「んー……うえっ!? 雨降ってるじゃない! 傘持ってきてないわよ!」

京太郎「あ、部長深き眠りから目覚めました?」

咲「え、あれって、生徒会長!? なんでここに……」

久「んー? まあこの学校じゃ学生議会長だけどね。てゆーかなにこれ?」


和「…………魂の、格……罪深き深遠なる力には及ばないということですか……」ブツブツ

優希「潰され続けると案外楽しくなってくるもんだじぇ……」グッタリ

京太郎「いやー、連れてきた咲が結構強くて。快刀乱麻の古今無双っすよ」

久「それで死屍累々ってわけ? しっかしまあこの成績は」チラッ


久(力量差が圧倒的すぎるわねー)

とりあえずこんなもんで。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom