京太郎「辞めるか、麻雀」 (88)

おっ咲だけか、染谷部長と議長はまだか?

ん、いや少し用事があってな

俺コーヒー飲むけど咲なんか飲むか?………ああ分かった……いや気にすんなよこれくらい

ほい……え、だって咲一人分淹れてもなぁ……ははミルクはこちらですよお姫さま

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………用事のことか?まあ後でどうせ言うことになるし今はいいだろ……いや言いにくいことっつうか

まあ後でどうせ言うことになるしな。実は俺麻雀部やめようと思ってな

それで退部の話を……………いや冗談じゃねえよ出来ればすぐに……ああ

本落ちたぞ……いやどういうことも別に後で話すよ……嫌になった訳じゃねえよ





………………聞いてたのか、和、優希

……………………落ち着けって優希。頼むから………根性なしってお前なぁ

和悪いけどなだめるの手伝ってくれこれじゃ話もできない……ああ、ちゃんと話すから

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……落ち着いたか?そんなに暴れるとはなぁ……じゃあまずは、俺が麻雀部を辞める理由だな

俺さ麻雀下手だろ…いやそれが理由じゃなくてさ

県大会さ俺一回戦敗けでお前たちは優勝だ。すごい差だ。

いや違うんだ和。普通ならそうなんだろう。そうじゃないんだ。

……全然悔しくなかったんだ、俺。

何でだろうな普通なら悔しい筈だ。嫉妬でそれでやめたくなるって、でもそうじゃないんだ。

全然さ本気じゃなかったんだようは。負けて当たり前ってな。

だから雑用も苦じゃ無かったし、むしろ力になれて良かったと思った。

議長なんかは申し訳無さそうにしてたな。

でもこっちからすれば当たり前だった。頑張ってる奴が正当に結果出して俺はその手伝いで

十分だった。

会長にするわ


だから夏が終わって、皆が優勝したときはすごく嬉しかった。本当に…自分の事のように喜んだ。

…つもりだった。

優勝して長野の人達とお祝いして、そんとき和言っただろ………こう言ったんだ。

「次は須賀くんもですよ」って

優希も「次は男女でダブル優勝だ」って

会長は「かまってあげられなくてごめんなさい」って頭までさげて

染谷部長も「これからビシバシきたえちゃる」って

咲は「今度は私が京ちゃんを助ける番だね」って


その時分かったんですよ。

ああ、俺、仲間じゃ無かったんだって

皆が、じゃない。俺が、俺が、俺だけが、皆を仲間と思って無かった。

テレビで見てるのと同じだった。

共有してなかった。

最初から俺は部外者だった。

そしたらスーッとさめていってさ、他人に便乗して熱狂したふりしてさ

そんな自分が嫌になった

高校入って半年近く俺何にも無かったんだなって思ってさ。

普通にしてたら気づかなかったかもな。適当な部活入って、適当に駄弁って、そんな高校生活。

麻雀部だって思えば座って出来るボードゲームなら放課後の時間にちょうどいいって思ってだけだった。

かわいい同級生とだらだら喋りながら、はは、最初は咲をカモにしようとしてたっけ。

…………優勝しちまうんだもんなあ

本気で挑んで本気で掴み獲った。…俺は見てただけ。

眩し過ぎるよ、本当に。

定期的に俺が立ててるのさ(嘘)



………てえ、叩くことないだろ和。………そうだな。自覚してこれから真剣に頑張れって思うよな。

中学の時のさハンドボール部のメンバーがさ、長野代表になったんだ。

咲は覚えてるか?………そうそうそいつ。

懐かしくなって中学の時の写真見たんだ。ハンドボールの大会のやつ。

俺はハンドボール全国に行けなかったんだ。そいつ写真ですげえ泣いててさ。……俺も泣いてたんだわ。

背が高いからって誘われて適当に入ったけどさ、当時はそれなりに悔しかったんだって思ってさ。

ソイツがメール送って来たんだよ。憎たらしい顔してよ。

めちゃめちゃに笑ってやがった。全国じゃ一回戦でぼろ負けしたくせによ。

それ見てたらさなんか胸がグワーって熱くなってさ。あの時終わった夏を、ソイツは続けてたんだ。

麻雀部の皆みたいに、今も本気で、続けてるんだって。

感情が一気に流れこんできた。

麻雀部のこと、ハンドボールのこと、東京のこと、中学のこと、高校でのこと。

俺だって。

俺だって。

俺だって。

全身の毛が逆立つってああいう状態なんだな。

俺も見たいんだ。

皆が見た、アイツが見た、俺が、中学のころの俺が越えられなかった。

あの日の先に、何があるのか、見たくなっちまったんだ。

完璧にワガママだ。殴られたって文句は言えないな。

ハンドボールから目をそらして楽そうだからって麻雀初めて。

でも俺も皆みたいに、…いや、皆に負けたくねえって思っちまったんだ。

眩しくて、また目をそらしたくなっちまうような皆に、

優希に、和に、何より咲、お前に…

勝ちたくなっちまった。

だから、辞めることにしたんだ。

……麻雀続けながらじゃダメだ。それは全部に嘘をつくことになる。

急な話でゴメン…

……………俺、生徒会に直接行って来るわ。

今までありがとうな……皆

!!……………………優希

…………ありがとうな、でもそう言う事じゃ無いんだ。

むしろ前向きにさ、なんつーの円満退部みたいな…………ゴメン。

でも皆には応援してほしいんだ。

だから…………ああ、ありがとうな和。

優希も応援してたら、うれしい。

………じゃあな。

応援レスありがとうございます


ふう…。

部長たちはっと……あっ。

聞いてたんですか。入ってくれば良かったじゃないすか。

……はい、いや確かにちょっと入りにくかったかも知れないですけど

ええ…………はい。本気です。

………………咲たちにも言いましたが、それじゃあ駄目なんですよ。

スミマセン大事な時期に勝手言って。…………えっ?

……………それは勿論俺も含めた全員にとって、です。

………ありがとうございます。……染谷先輩もありがとうございます。

………………はい、おまかせします。………そうですね。優希にも応援してもらいたいです。


お世話になりました。失礼します。

咲。

なんだよ、追いかけてきてくれたのか?

俺、お前には負けねぇから。

目標全国優勝!

まずは部員集めからだな。

そんで清澄と言えば麻雀よりハンドボールって言われて見せるからよ。

だから咲。

見ててくれよな。

すぐに追い付いて、そんで追い越してやるよ。

やっぱお前の顔見てると元気出てくるよ。

よおーしやるぞー!

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咲「……頑張れ、ばか京ちゃん」

ムロ「入学おめでとうマホ」

マホ「わーの垂れ幕がいっぱいです」

ムロ「うん。うちの自慢の先輩達だからね」

・祝麻雀部春期全国大会出場
・祝ハンドボール部春期全国大会出場

終わり

オマケ

まこ「おう。珍しいの」

京太郎「すみません。遅くに」

まこ「いや寝ようと思うとったが京太郎ならかまわんよ」

まこ「それより県大会惜しかったなあ。もうちょっとじゃったろ」

京太郎「いえ。アイツに一歩届きませんでした。春は買ってみせますよ」

京太郎「ところで実はちょっと相談があって」

まこ「ん?」

京太郎「実はちょっと確かめたいことがあって」

翌日 まこの家

京太郎「ありがとうございます。休日に開けてもらって」

まこ「いやいや構わんよ。しかし一体どういう風の吹きまわしじゃ?」

まこ「麻雀をうちたいなんて」

京太郎「ちょっと思うことがありましてね」

まこ「勿体ぶりおって」

京太郎「面子は誰に声かけてくれたんですか?」

まこ「おんしが麻雀部の人間には内緒で言うから苦労したわ」

まこ「ま、退屈はせんじゃろうな」

ガララ

久「やっほー須賀くん」

美穂子「お久しぶりです」ペコ

洋榎「こいつが久の後輩の後輩か」

まこ「眼鏡にかなったかの」

京太郎「強すぎですよ…」

洋榎「ふーん?聞いてたよりは覇気のある顔やん?」

美穂子「県大会お疲れ様でした。久と観てたけどハンドボールってとても激しいスポーツなのね」

久「麻雀を捨てハンドボール転向した須賀くんが一体どういうことかしら?」

京太郎「愛宕さんプロですよね…。一体どうして」

洋榎「遠征で近くにおったからな。久に誘われたんや」

洋榎「後輩を可愛がってほしいてなあ」ニヤリ

京太郎「はは…」

美穂子「それで誰が須賀くんと打ちますか?」

洋榎「うちがはいるで」

久「私は後ろで見てようかしら」

まこ「ほんならわしは卓のうえで見させてもらおうかの」

東二局

洋榎(ふーん?)

美穂子(まだまだ素人ときいたけど……)

まこ(驚いた。防御が格段に上手くなっとる)

久(辞めた後もちょくちょく打ってたのかしら?)

洋榎(…なるほど視とるんか)

美穂子(愛宕さんがオリた…?まだ誰も張ってないのに?)

まこ(なんじゃこの…見たことない顔?)

美穂子(やっぱり誰も動いていないような)コトッ

京太郎「それロンです。」

美穂子(…!)

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洋榎「これで終わりやな」パチッ

京太郎「…あー。ラスかあ。全然敵わねえ。」

まこ「いやいやこの面子相手にようやったわ。オーラスなんか危なかったわ」

久「これが試したかったことね?」

京太郎「いやーこんなに強い人と打つと思ってなかったんで上手く打てたか」

美穂子「ええと多分私みたいな打ち方ってことよね?」

まこ「わしみたいでもあったな。卓全体をボンヤリ見とると言うか」

久「防御は少し洋榎っぽくもあったわね」

洋榎「格が違うわ」

久「それで、どういうことなのかしら?」

京太郎「実はハンドボール初めてからも麻雀はちょくちょく打ってたんですよ。息抜き程度ですが」

京太郎「それである日練習のあとに打ってみたらいつもより勝てて」

京太郎「それ以来ハンドボール後によく打ってたんですよね」

久「うーんそれだけじゃないわよね」

京太郎「はいそれから麻雀打つときハンドボールでやってることを意識してみたんですよ」

久「ハンドボール?」

京太郎「狭い範囲で攻守の交代もなく動き回るハンドボールではとにかく視野の広さが大事です」

京太郎「それから視点移動。敵味方の位置はいちいち見てられませんから見方や敵の動きや視線で把握します」

美穂子「なるほどね」

京太郎「フェイントなんかもコンマ一秒の世界です。」

美穂子「途中何度か不自然にあがったのは?」

久「須賀くん牌を並べないのよ。」

久「並べないどころメチャクチャよ。アガる時にはきれいに並んでるんだけど」

京太郎「色んな人の動き支配なんてできませんし、それなら流れに身を任せようと思って」

京太郎「普段は防御重視アガれる流れの時はアガる」

まこ「流れのー」

京太郎「まあ皆さんには通用しませんでしたけど」

久「たまに見せた防御もそれ?」

京太郎「まあそうですね」

京太郎「右にいくか左にいくか、そんなときたまにどっちにもいかないほうがいいって思うときがあるんですよ」

まこ「とにかく大したもんじゃ。長野の男子大会ならひょっとするかもしれんの」

洋榎「うちらが直々に鍛えたら全国いけるで」

久「って行ってるけど?」

京太郎「止めときますよハンドボール辞めたら多分弱くなりますし」

美穂子「ハンドボールで鍛えた技術だものね」

洋榎「ま、それがええかもな」


京太郎「もしあの時辞めずに続けていたらこんな風には戦えなかった」

京太郎「ハンドボールに移ったのに結果麻雀の力を伸ばせた」

京太郎「そのハンドボールももし中学から辞めずに続けててもここまでの熱にはきっとならなかった」

京太郎「麻雀部に入ったから、皆の負けたくないって思ったから」

京太郎「それぞれから見たら寄り道の筈なのに結果としてそれが良いようになってる」

京太郎「真っ直ぐな道行くよりもいい結果出せてる」

京太郎「何だか不思議ですよね」

洋榎「そやから人生はおもろいんや」

久「寄り道がね…。私もそうなのかしら?」

美穂子「ふふ。先輩後輩ってにるのかもね」

まこ「…京太郎のこと正直言えば心残りじゃった」

まこ「でもそう言ってくれんなら、麻雀部で過ごしてくれた時間が無駄じゃないっていってくれるなら」

まこ「」グス

京太郎「染谷先輩!?」

まこ「初めての後輩をもっとしてあげられることはなかったかって」

まこ「で京太郎がそんな風に言ってくれんなら、良かったわ」

京太郎「…先輩ご心配おかけしました」

まこ「おう!」

京太郎「いろいろありがとうございました」

美穂子「いえ此方こそ楽しかったわ」

まこ「大会頑張ってな。応援行くから」

京太郎「先輩の応援なら百人力ですよ」

まこ「あほ」

久「まこったら照れちゃって」

久「私も須賀くんが麻雀続けててくれて嬉しかったわ」

久「文武両道、麻雀もハンドボールも頑張りなさい」

まこ「文武、それでいいんかいの…」

洋榎「…ガースー!」

京太郎「俺のことですか…?」

洋榎「なかなか気に入ったで!おもろい事もいいよったしな」

京太郎「おもろいこと…?」

洋榎「麻雀やったらジジババなってもできる」

洋榎「ハンドボール引退してからでも、いつかもっと強くなったらやろうや麻雀」

京太郎「…はい!」

洋榎「それまでにたくさん寄り道しいや」

洋榎「うちいつでも麻雀とこおるからな」

脱字多いですね…すいません



洋榎「約束やでー」

久「それじゃまたね須賀くん」

京太郎「本当にありがとうございました」

京太郎「…」

まこ「行ったの」

京太郎「ああいう人もいるんですね。一切の迷いがないような…」

まこ「圧倒されたか?」

京太郎「いえ、むしろ…」

???「あーっ!!」

和「須賀くん…?どうしてここに…?」

優希「どういうことだじぇ!裏切りもの!」

京太郎「まだ認めてくれないのか…」

まこ「京太郎の試合じゃ一番泣いとったくせにの」

優希「な、なんのことだじぇ」

咲「泣き顔見せたくないって京ちゃん前にも出ていかなかったね」

京太郎「…なんだ。それでいなかったのか」

優希「と、とにかく、私は京太郎が全国優勝するまでは認めないからな!」

和「まったく優希は…でも確かに話を聞かないと行けませんね」

京太郎「あっ」

和「なぜ染谷部長の雀荘に?たしか麻雀はもうやらないんじゃ?」

京太郎「えっと」

和「何か事情があって麻雀を打ちに来たならなぜ私達に声をかけてくれなかったんですか?」

京太郎「さ、咲」

咲「私も聞きたいかな」

まこ「やれやれ」

オマケ終わり

オマケ2

和「申し訳ありません遅れてしまって…」

憧「いやいや急だったしね。予定大丈夫だった?」

和「ええ。久し振りに皆さん似合えると思って楽しみにしてました」

玄「久し振り!和ちゃん」

和「ところで穏乃は…」

憧「穏乃なら…」


「うおおおおおおおぉぉおおぉぉのーーーーどーーーかーーーー」

和「…相変わらずですね」

穏乃「やっほーーーのどか!」

和「…穏乃久し振りです」

玄「長野の山はどうだった?」

穏乃「良かったよ!」

和「山の方まで行ってたんですか…」

穏乃「えへへ…」

憧「来てすぐだけどお昼にしない?お腹すいちゃって」

和「そうですね。いい時間ですし…」

京太郎「あれっ和?」

和「おや…須賀くん?奇遇ですね…」

憧「えっと…?」

和「ああ失礼。こちら須賀京太郎くん、私と同じ清澄高校の生徒でハンドボール部の部長でもあります」

京太郎「須賀ですよろしく」

玄「松実玄です。初めまして!」

憧「あ、新子憧です。ええと同い年でいいのよね?」

京太郎「そうすね」

穏乃「私は高鴨穏乃!よろしくねキョータロー!」

玄「所でもしかして須賀くんって」

京太郎「はい?」

玄「和ちゃんのか、彼氏さんなのかなっ!」

京太郎「!?」

和「!?」

レス沢山ありがとうございます

ドラえもん見てるんで遅くなりますがちゃんと書きます

京太郎「はは、いやー彼氏ねぇそう見えます?」ニヤニヤ

和「そんなオカルトあり得ません!」

京太郎「オカルト…」

玄「あっごめんね、なんか仲良さそうだったから…」

憧「でも確かに和のガードが緩いわね…」

憧「和って『男性なんてありえません!』とか言いそうなのに」

和「もう…須賀くんとは友人です。からかわないでください」

憧「ゴメンゴメン」

京太郎「はは…」

> 憧「でも確かに和のガードが緩いわね…」
>
> 憧「和って『男性なんてありえません!』とか言いそうなのに」
ほう・・・

穏乃「…」ジー

京太郎「あ、えっと高鴨さん。どうかしt」

穏乃「でっかいね!何センチぐらいあんの?あと穏乃でいいよ」

京太郎「183…ぐらいかな」

穏乃「いいなー私もそれくらい欲しいなー」

憧「いやいや、180もいらないでしょ」

京太郎「じゃああんまり邪魔しても悪いから」

穏乃「えーもっと話そうよ。和の長野での話とか聞かせてよ」

京太郎「そう言うのは優希とかのほうが…」

穏乃「優希とは話したことあるよ。それにスポーツしてる人周りにいないしさー」

穏乃「そうだ競争しようよ!男子と戦ってみたいし!」

京太郎「競争って…」

和「穏乃…いくらなんでも穏乃と須賀くんでは…」

京太郎「男子と女子だしなあ」

和「須賀くんに勝ち目が有りませんよ」

京太郎「」

玄「それじゃー計るよー」

穏乃「やるぞー」ピョンピョン

京太郎(部内じゃ最速、校内でも陸上部ぐらいにしか負けん)

京太郎(でも和はそれを知ってって勝ち目がないと行った)

玄「よーい…ドン!」

穏乃「」ダッ

京太郎(は、速い!)

穏乃「ゴール!私の勝ち!やったー」

京太郎(女子に負けた…!)

憧「ま、残念だったわね。穏乃は毎日山を走ってるからねえ」

京太郎「山…だと」

憧「それも登山なんかじゃ近づかない、獣道や昔の修行者が歩くような道をね」

玄「須賀くんもとっても速かったよ?」

京太郎「世界は広いなあ」

玄「さっご飯にしよっか。えっと須賀くんも来るでしょ?」

京太郎「あっお邪魔します」

憧「いいわよ。昼は軽くすませて本格的に遊ぶのはその後にするつもりだったし」

京太郎「…それで愛宕プロが帰ったあと和に見つかって…」

和「人を怖い人みたいに言わないでください!」

玄「あはは、そんなことがあったんだー」

穏乃「でもわかるなー寄り道の話」

穏乃「山でもさ一見頂上に近い道よりも回り道になりそうな道のほうが早く頂上に着くことがあるんだ」

京太郎「へー山か…興味あるな」

穏乃「それに…」

京太郎「?」

穏乃「私も同じだから」

憧「…」

穏乃「和が転校したあと、いったん皆バラバラになちゃって」

玄「…」

穏乃「その間も和は麻雀がんばってインターミドルチャンピオンになって」

和「…」

穏乃「私はその間も一人で山にいて」

穏乃「麻雀初めて最初は無駄な時間だったと思ってたけど…」

京太郎「…」

穏乃「でもその経験が私の中で無駄になってないって分かって…」

穏乃「それで、ええと……とにかく!頑張ろう!キョータロー!」

憧「なんじゃそら」

京太郎「…いや、ありがとうな」

京太郎「そんじゃ和、楽しんでな」


和「はい。須賀くんも気を付けて」

穏乃「…京太郎!また勝負しよう!今度はハンドボールで!」

京太郎「それは負けたくねえなあ」

憧「あんまり和に心配かけちゃ駄目よ」

玄「奈良に来たらぜひ松実館へ。おもてなしさせてもらうから」

穏乃「またね!」

……よお、調子はどうだ?………俺もバッチリだ。

今日は味方同士だが、負けねえからよ。…………………ははブランク、ね。

俺はブランクなんて思わないな……負け惜しみじゃねーよ。

……どんな道も無駄じゃない。無駄にしない。いろんな出会いもあったしな。

来年の春は負けねーよ。……………ああ、俺もだ!


オマケ2終わり

終わりです

申し訳有りませんがこの端末urlが貼れないのでどなたか削除以来お願いします

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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