向井拓海「離すなよ!絶対に離すなよ!?」 (45)

のんびりと書いていきます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439272110

--CGプロトレーニングジム プール---



拓海「い、いいか!?絶対に離すなよ?」

P「はいはい」

拓海「マジだかんな!?離しやがったらただじゃ...」

P「離さないっての、口より身体を動かせ」

拓海「くっ...テメェ、特攻隊長のアタシに向かって...」

P「やっぱ離そうかな?」

拓海「わぁぁっ!バカ!バカバカぁ!離すなぁ!」

P「冗談だって、ちゃんと掴んでるよ」

拓海「て、テメェなぁ!」

P「ほーら、喋ってるヒマがあったらバタ足!」

拓海「うぅぅ...このヤロウ...」バチャバチャバチャ...

P「やっぱ無理せずにビート板使った方がいいんじゃ...」

拓海「いーやーだ!カッコ悪いだろ!」

向井拓海(18)
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P「よし、ちょっと休憩するか」

拓海「はぁ...はぁ...はぁ...」

P「どうだ、いけそうか?」

拓海「ま、まだよくわかんねえよ...」

P「うーん、拓海は運動神経はいいはずだからあとは心の問題かな」

拓海「ようするにアタシに気合が足りねぇってことか...チクショウ、なんか情けなくなってきたぜ...」

P「あんまり深刻に考えるな、人間誰にだって苦手な事くらいあるさ」

拓海「そりゃそうだけどよ...だからってそのままにしていいワケねえだろ」

拓海「苦手な事があるのは仕方ねぇ、でも苦手だからってそれから逃げ続けるだけじゃただの臆病モンだ」

拓海「苦手なら苦手なりに、なんとかしてそれを克服するって気持ちを持たなきゃいけねえ」

拓海「そうしなきゃ、いつまで経っても臆病モンのまんまだ!そんなのカッコ悪りいだろうが!」

P「拓海...」

拓海「だからこうやって特訓を...んっ、どうかしたか?」

P「俺は...今モーレツに感動しているぞ!お前の口からそんな言葉が出て来るなんて...」

拓海「へっ、なんだよ大げさだな♪」

P「自分の弱点から目を逸らさないその姿勢、すごく立派だ!その気持ちがあればきっとカナヅチもすぐに克服...」

拓海「う、うるせぇ!はっきり言うんじゃねぇよバカァ!」

バシャバシャバシャバシャ...


P「そうそう、いい感じだぞ、ちゃんと前に進めてる」

拓海「お、おう...!」

P「これならもう手を離してもいいんじゃないか?」

拓海「えっ!も、もうかよ!?」

P「こういうのはな、『習うより慣れろ』だ」

拓海「そ、そうかもしんねえけど...」

P「大丈夫だ、危なくなったらすぐに助けるから」

拓海「ぜ、絶対だかんな!?」

P「よーし、じゃあ離すぞ」


パッ


拓海「わっ...わっ...わぁ!」

P「ほら、バタ足バタ足!」

拓海「ひゃぁっ!Pぃぃ!手ぇ!手握って!」

P「まだ大丈夫だ!頑張れ!」

拓海「あっ...ダメ...ダメ...沈む...沈むぅ!」

P「ダメか...」

拓海「ひゃぷっ...ぷはっ...助け...」

P「あーはいはい、ほら俺に掴まれ」


ザバーッ! ダキッ!


拓海「はぁ...はぁ...」ギュウウウウウ

P「大丈夫か拓海?」

拓海「ふぅ...ふぅ...し、死ぬかと思った...」

P「怖かったか?」

拓海「うん...」

P「よしよし」

拓海「うん...うん...はっ!?」

P「前には進めてたぞ、後は息継ぎ...」


ムニッ!


P「ふがっ!?」

拓海「て、てめぇ!なに勝手に抱きしめてんだゴラァァァ!」

P「いでででで!いや...今のは拓海の方から...」

拓海「うるせぇ!大体助けるのが遅えぞ!溺れ死ぬかと思ったろうが!」

P「だって拓海が本気で打ち込んでるから俺も心を鬼にしてだな、それに足着くだろこのプール...」

拓海「うるせぇうるせぇー!」

------



P「おーい拓海」

拓海「アァン!?」ギロリッ

P「えーっと...プール...今日はその...」

拓海「やらねえ」

P「いや、でも...」

拓海「今日は用があんだよ、じゃあな!」スタスタ...

P「あっ、おい...」


P(参ったなぁ、一週間も経つのにまだ怒ってるのか...)

P(あれからプールに誘っても絶対に来てくれないし...)


茜「プロデューサー!どうかしましたか!?」

P「おぉ、茜か...」

茜「なにか悩み事ですか!?私でよければ相談してみてください!」

P「うーん...」


P(拓海がヘソを曲げてカナヅチを克服しようとしないんだ!)

P(...とは言えないよなぁ、一応秘密にしろって言われてるし)

P(茜は隠し事とかできなそうだしな...)


茜「さあ!私がなんでも悩みを聞いてあげます!」


P(やめとこ、拓海にバレたら後が怖い...)

日野茜(17)
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P「いや、別に何でもないよ」

茜「本当ですか?」

P「ホントホント、心配してくれてありがとな」ナデナデ

茜「えへへ、はい!」

P「最近暑いけど体調崩したりしてないか?」

茜「大丈夫です!夏は私の季節ですから!」

P「そういえばそうだな、茜は夏が似合いそうだ」

茜「はい!夏はイイですよね!海で山で、汗がいっぱいかけます!」

P「なるほど...」

茜「プロデューサーはどうですか?最近運動してますか?」

P「まあな、定期的にジムで運動するようにはしてるよ」

茜「おぉ!さすがですね♪」

P「最近だとよくプールに行くかな、拓海のカナヅ...」

茜「拓海さんがどうかしたんですか?」

P「...いや、なんでもない」

茜「あっ、そうだ!」

P「なんだ?」

茜「プロデューサー!実は私、明日ジムのプールで泳ごうと思ってたんです!」

P「へぇ、そうなのか」



茜「もしよろしかったら、プロデューサーもどうですか!?」

---次の日---



茜「プロデューサー!」タッタッタ...

P「おっ、来たか」

茜「も、もしかしてお待たせしてしまいましたか?」

P「いや、今来たとこだよ、それじゃ入ろうか」

茜「はい!今日はいーっぱい泳ぎましょう!」


「あれ、プロデューサーと茜ちゃん?」


P「おぉ、櫂じゃないか」

茜「お疲れ様です、櫂さん!」

櫂「二人で泳ぎに来たの?」

P「ああ、まあな」

西島櫂(19)
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櫂「もう...ダメだねプロデューサーは、せっかく茜ちゃんと泳ぐんならもっと賑やかで楽しいプールに行けばいいのに」

P「むぅぅ...そう言われるそうなんだが...」

茜「いえ!私はプロデューサーと泳げるならどこでもかまいません!」

櫂「優しいね茜ちゃんは♪」

P「櫂は自主トレか?」

櫂「うーん、そういうわけじゃないんだ、ちょっとさ...」


「おーい櫂!待たせて悪りぃ...なぁ!?」


茜「あっ、拓海さんです!」

拓海「ぴ、P!な、なんでオマエがここに...」

P「お前こそ俺がプールに誘っても行かないって言ってたのに...」

---ただいま着替え中---


茜「お二人とも、私先に行ってますね!」


櫂「うん、あとでね」


拓海「くっそぉ...まさかPのやつがいるとは思わなかったぜ...」

櫂「偶然だったね」

拓海「しかも茜までいっしょにいるなんて...ぬぅぅ...」

櫂「茜ちゃんは知らないんだっけ?」

拓海「当たり前だろうが!櫂、わかってると思うけど...」

櫂「大丈夫大丈夫、茜ちゃんの前では言ったりしないよ」

拓海「ああ、悪いけど頼むぜ」

櫂「うん、それじゃ今日も特訓がんばろっか」

拓海「おう!モタモタしてっと夏が終わっちまうかんな!」

櫂「ふふっ、拓海ちゃん気合入ってるね、そんなにプロデューサーと泳ぎに行きたいんだ?」

拓海「ば、バッカお前!そんなんじゃねーっての!」

P「拓海のやつ、櫂に泳ぎを教わってたのか...」

P「まあ、櫂は泳ぎのプロだからその方がいいだろうな...」


茜「プロデューサー!」


P「おっ、来たか」

茜「お待たせしました!」

P「お、おう...」

茜「どうかしました?私の水着、どこか変ですか?」

P「...いや、ジムのプールで泳ぐって言うからもっと地味な水着を着てくるかと思ってたんだが...」

茜「...えーっと、本当はそのつもりだったんですけど...」

茜「プロデューサーと泳ぐのなら、カワイイのにしようと思って...」

P「茜...」

茜「ど、どうですか?似合っていますか?」

P「ああ...すごく似合ってる」

茜「あ、ありがとうございます!えへへ...♪」

ゲシッ!


P「痛ってぇ!」

拓海「なぁーに茜の水着見てデレデレしてんだ、この変態!」

P「べ、別にデレデレなんか...」

櫂「あー、そういえばプロデューサー、アタシと初めて会った時もそんな感じの目してたなぁ」

拓海「なにぃ!?テメェ、櫂にまで...」

P「ち、違うぞ!あれはスカウトのためにだな...」

茜「お二人とも!ケンカはダメです!」

櫂「プールはケンカするとこじゃないよ」

拓海「むっ...それもそうだな」


櫂「よし、それじゃまず準備体操してから始めよっか♪」

いったん中断します 都築は後ほど

ちょびっとずつ再開します 夏コミ行きたかった...

茜「1番!日野茜、行きます!とおっ!」


ドボーン!


P「おぉ、見事なスタートだ」

茜「はっ!...はっ!...ふっ!」

P「おー、速い速い...」

茜「うおぉぉぉ...ゴォール!」

P「すごいぞ茜、茜は陸の上だけじゃなくて水の中でも速いなぁ」

茜「はぁ...はぁ...えへへ♪ありがとうございます!プロデューサーもいっしょに遊びましょう!」

P「あぁ、そうしようか」

茜「拓海さんもどうですか?」

拓海「えっ、いや...あ、アタシは...その...」

櫂「ゴメンね茜ちゃん、拓海ちゃんにはこれからあたしのトレーニングに付き合ってもらおうと思ってたんだ」

茜「トレーニングですか?」

櫂「そうそう、だから今日は茜ちゃんとプロデューサーで遊んでてよ」

茜「むぅぅ...それなら仕方ないですね、じゃあまた次の機会に遊びましょう!」

櫂「うん、そうしようよ、ねえ拓海ちゃん?」

拓海「お、おぉ...悪いな茜、今度は必ず遊ぶからよ」

茜「はい、お願いします!」

櫂「じゃああたしたち、向こうのプールでトレーニングしてるね」

ペタペタ...


拓海「櫂...」

櫂「んっ、なに?」

拓海「悪りいな、ホント...」

櫂「へへっ、いいよ別に♪」

拓海「ホントすまねえ、デカイ借りができちまったな、この恩は必ず...」

櫂「あーもう!気にしなくていいの!」

拓海「でもよ...」

櫂「拓海ちゃんが恩を感じる必要なんてこれっぽっちもないよ」

櫂「だってあたし、拓海ちゃんに泳げるようになってほしいと思うからいっしょに練習してるんだもん」

拓海「だけど...もともとは...」

櫂「もうー、マジメだなぁ...そうだねぇ」

櫂「じゃあ、どうしても恩を返したいって言うんだったら早く泳げるようになって、遊びに行こうよ!」

拓海「...ああ、もちろんだぜ!」

櫂「もちろん、プロデューサーも連れてね♪」

拓海「な、なんでアイツが出て来るんだよ!」

茜「行きますよー!それっ!」

P「よっと!」バシッ!

茜「ナイスキャッチですプロデューサー!」

P「行くぞー!うりゃっ!」

茜「よいしょっと!」バシッ!

P「ふぅ...やっぱりプールで運動すると結構脚にくるな...」

茜「はい!筋肉が喜びに満ち溢れているのがわかりますよね!」

P「でもさすがちょっとキツイな、少し休憩しないか?」

茜「そうですね、じゃあちょっと休みましょうか!」

P「ああ、俺はちょっと拓海たちを見てくる」

茜「あっ、じゃあ私ジュースを買ってきます!なにがいいですか?」

P「うーん...じゃあポカリを四人分頼む」

茜「わかりました!待っててくださいね!」



P「さて、拓海たちはどんな感じかな...」

櫂「そうそう!いい感じだよ拓海ちゃん!」

P「よう、やってるな」

櫂「あっ、プロデューサー!茜ちゃんは?」

P「飲み物を買いに行ったとこだ、拓海は?」

櫂「ふふっ、あそこだよ♪」


拓海「ふっ...ぷはっ...はぁ...」


P「おぉ!泳げてるじゃないか!」

櫂「そう見えるでしょ?でも実はさ...精々5メートルくらいしか進めないんだよねぇ」

P「でもすごい進歩じゃないか、あいつ足着くプールで溺れそうになるくらいだったのに...」

櫂「まあ、この一週間特訓してたからね」

P「なるほど...だいぶ頑張ったみたいだな」

櫂「ビックリしたよ、あたしの部屋に来ていきなり土下座するんだもん」


拓海『頼む!アタシを鍛えてくれ!アタシを一人前の女にしてくれ!』

P「拓海のやつ、そんなこと言ってたのか...」

櫂「うん、人にもよるけど自分からカナヅチだってカミングアウトするなんて結構すごいよね」

櫂「そこまでされちゃ協力しないわけにもいかないってことで、ここ一週間あたしが教えてあげてたんだ」

P「なるほどな」

櫂「でも、本当はもうちょっと秘密にしときたかったみたいだけど」

P「どうしてだ?」

櫂「ニブいなぁ、プロデューサーをビックリさせたいからに決まってるじゃん」

P「あっ...」

櫂「拓海ちゃん、『Pのヤロウをアッと言わせてやるぜ!もう二度とアイツにバカにさせねぇ!』って息巻いてたよ♪」

P「あー、やっぱりこの前の特訓のこと根に持ってるのかなあいつ...」

櫂「...そうかもね」


櫂(まあ、それだけじゃないだろうけど...)

------


櫂「あたしでいいの?」

拓海「ああ!櫂は泳ぎに関しちゃウチの中でも一番最強だからな!」

櫂「最強かどうかは知らないけど...」

拓海「とにかく頼む!この通りだ!」

櫂「ああもう!わかった!わかったってば!だから頭を上げてよ」

拓海「じゃあ、いいのか?」

櫂「うん、あたしでよければね」

拓海「うっし!よろしく頼むぜ!」

櫂「こちらこそ♪あっ、どうせならプロデューサーも呼んで、練習見てもらおっか?」

拓海「っ!!だ、ダメだダメだ!絶対にダメだ!」

櫂「どうして?あっ、わかった♪後でビックリさせたいんだね?」

拓海「ま、まあ...それも少しはあるけどよ...」

櫂「他にも理由があるの?」

拓海「こ...この前の練習ん時に...溺れそうになって抱き着いちまったから...その...今はあんまり...」モジモジ...

櫂「あー...」

拓海「も、もういいだろ!とにかく頼むぜ!ビシバシ鍛えてくれよ!」

櫂「はいはい、任せといて」


-------


櫂(まっ、これは言わないでおこうかな...)

P「ところで櫂、実際のところ拓海はどうなんだ?」

櫂「どうって?」

P「泳げるようになりそうか?」

櫂「うーん...正直技術とかはもう大丈夫だと思うんだよね、ちゃんとできてるし」

P「へぇー」

櫂「あとは気持ちの問題かな、どうしても少し抵抗があるみたい、最初の一歩が踏み出せないっていうか...」

P「なるほど、やっぱそうか、なにかいい方法はないかなぁ...要はきっかけがあればいいんだろ?」

櫂「うーん、やりようによってはあるかもね」

P「えっ、本当か?」

櫂「まあ、ちょっと荒っぽいやり方だけど...」

P「荒っぽいやり方?」

櫂「あのね...」ボソボソ...

P「...それ、本当に大丈夫か?」

櫂「多分ね、いざとなったらあたしが助けるよ」

P「うーむ...」

櫂「どうする?やっぱやめる?」

P「...いや、やってみよう!」

拓海「はぁ...はぁ...」

櫂「すごいよ拓海ちゃん、もうフォームはバッチリ!」

拓海「おう...でもなんか実感ねえな...」

櫂「あとは気持ちだね、それさえあればもうどんどん泳げると思うよ」

拓海「お、おう...」

櫂「まあちょっと休んでてよ、あたしジュース買ってくるから」

拓海「ああ、悪りいな」

櫂「いいよ別に、じゃあ行ってくるね」


拓海「あとは気持ちか...」

拓海「ようはビビってるってことだよな...」

拓海「へっ、特攻隊長のアタシが水なんかを怖がるなんてな...」

拓海「これじゃ、Pのやつにバカにされても仕方が...」


「助けてくれー!」


拓海「っ!!?」

拓海「今の声、Pか!?」

P「誰かー!」


拓海「Pぃ!」


P「た、拓海か!?」


拓海「どうしたんだ!?」


P「お、泳いでたら...あ、足がつって...」


拓海「なんだとっ!?茜はどうした!」


P「そ、外に...」


拓海「クソッ...櫂はジュース買いに行っちまってるし...」

拓海「待ってろ、すぐ人を...」


P「ダメだ...」


拓海「バカ!しっかりしろ!」


P「もう無理だ...力が抜けていく...」


拓海「おい、P!頑張れ!」


P「拓海...」


拓海「ダメだ、間に合わねぇ...」

拓海「ぬぅぅ...」



バッ!


拓海「だぁぁぁぁ!」ドボーン!

バシャバシャバシャ...


拓海「P!しっかりしろ!」

P「拓海...」

拓海「大丈夫か!?今引っ張っていくからな、絶対に離すなよ!?」

P「...すごいな」

拓海「あぁ!?なにがだよ!」

P「...ここプールの真ん中だぞ」

拓海「それがどうした?」

P「お前...5メートルしか泳げなかったのに、ちゃんとここまで来れたじゃないか」

拓海「あっ...」

P「やったな拓海...えらいぞ」ナデナデ

拓海「へへっ...♪」



拓海「...んっ?オマエ溺れてる割にはずいぶん余裕あるな?」

P「っ!!」ギクッ!

拓海「もしかしてテメェ...」

P「あっ、ヤバい!また足つった!拓海、悪いけどこのまま引っ張って行って...」



拓海「そのまま本当に溺れ死ぬかコラァ!」ドボーン!

P「ガボゴボゴボゴボ...!!」

拓海「てんめぇ、なんか変だと思ったら溺れてるフリしてやがったなぁ!アタシをだますとはいい度胸じゃねえか!」

P「ガボゴボ...いやこれは...お前に一歩を踏み出してもらうための...」

拓海「本気で心配したんだぞこのヤロウ!もう許さねえからなぁ!」

P「ま、待て!確かにだましたのは悪かったけど...」

拓海「待てコラァ―!」バシャバシャ...

P「うおっ!速えぇ!」





櫂「おぉー、綺麗なフォーム、やっぱり練習の成果が出てるなぁ」

茜「櫂さーん、ジュース買ってきましたー!」

櫂「うん、ありがと♪」

茜「あれ、プロデューサーと拓海さんは?」

櫂「あー...ちょっと二人で特訓してるんだ」

茜「特訓ですか!?じゃあ私も一緒に...」

櫂「ダメダメ、今大事なところなの」


櫂「だから、もうちょっとだけ二人にさせてあげよ?」

------


ガシッ!


拓海「や、やっと捕まえた...ぜ...」

P「はぁ...はぁ...疲れた...」

拓海「アタシもだ...」

P「拓海、お前泳ぐの速いじゃないか...ビックリしたよ」

拓海「誰かさんのおかげでな!」

P「だから悪かったって...すまなかった...」

拓海「これが...はぁ...はぁ...アタシの実力だぜ...」

P「わかったわかった、恐れ入った...」

拓海「んっ...」ギュウウウウウ

P「拓海...動けない...離してくれ...」

拓海「いやだ」

P「おい...」

拓海「ぜってー離さねぇ...」

P「拓海...」

拓海「こんなに...心配させやがって...」

P「ゴメン...」

拓海「ダメだ...許さねえ...」

P「じゃあどうすれば...」

拓海「腹...」

P「えっ?」

拓海「泳ぎすぎて...腹減った」


拓海「この後、ラーメンおごれ!ラーメン!」

ズルズルズル...



茜「んっー!運動の後のご飯は美味しいですね!」

櫂「ホントホント♪」

拓海「おっさん、ギョーザおかわり!」


「あいよー」


P「お、おい!まだ食うのか?」

拓海「なんだよ、ダメなのか?」

P「いや...でもさすがに...」

拓海「どっかの誰かが溺れたフリするからよ、助けるのにエネルギー使っちまってな」

P「ぐぅぅ...櫂...」

櫂「ゴメン、でもよかったじゃん、泳げるようになったし結果オーライってことで♪」ヒソヒソ

P「痛い出費だ...」

茜「プロデューサー!私、考えがあります!」

P「んっ、なんだ?」

茜「今度、このメンバーで海に行きませんか?」

P「海?」

茜「はい!トレーニングとかじゃなくて、遊びにです!」

櫂「あっ、いいね!きっと楽しいよ♪」

P「拓海...どうする?」

拓海「ずるずる...そうだなぁ、またどっかの誰かが溺れるかもしれねえしなぁ」

P「おいおい...」

拓海「まっ、いいぜ!おもしろそうだしな♪」

P「だってさ、茜」

茜「決まりですね!どこの海にしましょうか...」

拓海「あー、それならアタシがいいとこ知ってるぜ」

櫂「えっ、本当?」

拓海「ちょうど穴場なんだよ、そこならゆっくり泳げるぜ、アタシがバイクで案内するからよ」

櫂「じゃあそこにしようよ!プロデューサー、運転手よろしくね♪」

P「お、俺がか?」

拓海「ったりめえだろ?こんなイイ女たちと泳げるんだからな、それくらいガマンしろよ」

P「うーむ...でも辛いなぁ...」

拓海「...勝負水着、着てきてやるからよ」

P「...マジ?」

拓海「不満なのかよ?」

P「いやいやまさか!でも拓海の口からそんな言葉が出るなんて...」

拓海「アタシだって...見せたい相手には...ちゃんと見せるっつーの...」

P「拓海...」

拓海「あーもう、やめやめ!とにかく案内してやるからついてこい!」

P「お、おう...」

拓海「それと、覚悟しとけよ...」



拓海「倒れるまで離さねえからな!」



おわり

ちょっとだけ続き




茜「うおおおお!」バシャバシャ...

櫂「あはは!茜ちゃん速ーい♪」

茜「ぷはーっ!やっぱり海はいいですねー!あの太陽みたいに、私も燃えていまーす!」

櫂「いいね茜ちゃん、すっごく青春って感じだよ!」

茜「櫂さん、あの岩まで競争しませんか!?」

櫂「オッケー!負けないよ!」

茜「よーい、スタート!」


茜・櫂「うおおおぉ...」バシャバシャ...



P「おー、はしゃいでるなぁ二人とも、楽しそうだ」

P「それに比べて...」


拓海「な、なんだよ!?」


P「拓海...プールじゃちゃんと泳げてたのに、なんで海だと泳げないんだ?」

拓海「な、なんか勝手が違うんだっての!」

P「やれやれ、せっかく泳げるようになったと思ったのに...」

拓海「うるせぇ!それより、ちゃんと浮き輪掴んでろよな!」

P「わかってるって、離したりしないよ、ずっと傍にいるから」

拓海「ああ、そうしてろ」



拓海「...離しやがったら...承知しねえぞ」



ほんとにおわり

駄文失礼しました~
拓海がカナヅチだったっていうのはちょっと驚きでした
意外と運動は出来そうに見えるのですが...
次はとときんを書くと思います
あとは真奈美さんとあいさんが再登場したので書いてみたいです
ではまた~

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