【オリ安価】「帝国と聖法国の間で」 (350)


・ファンタジー系
・よくある能力バトルモノになるが何番煎じとか言わないで
・初めてなので手探りでやっていく
・剣と魔法ではない

 人がいたら始めますね


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435470285


・世界観
舞台は18~19世紀頃の欧州のようなのを想像してくれるといい
その大陸では地続きである独裁政権の帝国【ドミーナ】と民主主義の聖法国【ファーティアルム】の2大国が領土をめぐって戦争をしている
戦車や銃などがあるがこれらは発展途上段階で、剣や槍などの近接戦闘もまだまだ主流である


主人公は男です
まず名前を決めます(カタカナで、名字は無し名前だけ)

↓2


 名前:レミオ


次に生まれを決めます

 1.東洋出身の移民(純日本系)
 2.大陸出身(白人系)

↓2


 1.東洋出身の移民

 名字が決まりました レミオ・キサラギ


次に能力を決めます
(例:肉体強化、超スピード 等)


 ↓2


 レミオの能力が決まりました

 
 【スピークエフェクト】

 能力 動物や植物と話せる



・エフェクト
数十年前より存在が確認されていた人の業ならざる能力のこと
数多の種類があり、現在は帝国・聖法国の両国で軍事利用されている

(例:ウイングエフェクト……羽を生やす  ボムエフェクト……爆弾精製  等)


・エフェクター
エフェクトを先天的に使用できる人間のこと。現在では少数しか確認されていない
彼らの戦場での有用性は極めて高く、1人でも戦局を大きく変えてしまうために両国において重要視されている


なお主人公は東洋出身である為、通常は1人に1つしかない能力を2つ所持できます

 2つ目

 【オーロラエフェクト】

 能力 オーロラ状のエネルギー体を発生させることができる。用途は様々で、戦闘の攻防に役立つ


次に所属国を決めます
その国においての立場は軍人です


 1.帝国【ドミーナ】
1人の総統が権力を握る独裁国家
良くも悪くも現実的であり、軍事は戦車や銃に重きを置いている
《エフェクト》及び《エフェクター》には少しは関心を持っているが、その研究は進んでいない


 2.聖法国【ファーティアルム】
女神『ファーティ』の作り出した楽園を基とする民主主義宗教国家で、国民の全員がファーティを信奉している
戦争では剣や槍、弓や騎馬などの武器を使っており、重火器などはあまり無い
国を挙げて《エフェクト》の研究を進めており、軍事面でも《エフェクター》をよく投入している


 ↓2


 最後に、レミオの性格属性を決めます

 1.寡黙(ツンデレ気味)
 2.卑屈(ネガティブ)

 直下


 名前:レミオ・キサラギ
 出身:東洋(ジャパニーズ)
 年齢:25歳
 性格:寡黙(ツンデレ気味)
 エフェクト:スピークエフェクト(動物や植物と話せる)、オーロラエフェクト(オーロラのエネルギーを使う)


基本的には軍人として与えられた任務をこなしたり、時には自分の意志で行動します
安価次第では国を裏切ったり、誰かと恋仲になったり、戦争を終わらせるために尽力したりと自由に行動できます
ゴールは、「戦争を終わらせる」「個人的な復讐を遂げる」等の大きな目的を達成したらおしまいです

でははじまりはじまり


・・・・・・

~ファーティアルム首都【ラシル】~

~軍部・軍団長室~


コンコンコン


レミオ「第4エフェクター部隊、レミオ・キサラギ。入ります」

「うむ」


ガチャッ


レミオ「(俺は軍団長にある用で呼ばれた……)」


軍団長(女)の名前を名字付きで……↓2

 名字だけ安価下にします


レイナ「来たか」

レミオ「(レイナ・クランメル……女にしてファーティアルム最強のエフェクター……そんな彼女が俺なんかに何の用だ?)」


レイナ「今日は貴様に重要な任務を言い渡すために呼んだ」

レミオ「任務……ですか?」

レイナ「ああ。貴様にしかできないと踏んでな」


レイナ「その任務とは、これだ」

レミオ「はぁ……」


 任務内容……↓2


レイナ「先の戦闘で、我々は大敗を喫した……それは貴様も分かっているだろう」

レミオ「はい……俺は逃げ回ってばかりでしたが」

レイナ「まったく……ジャパニーズが聞いて呆れるな」ハァ

レミオ「(うるさい……)」


レミオ「(この大陸において、東洋からの異民族は極めて珍しい。故に俺も珍しがられている)」

レミオ「(だが東洋人はエフェクトへの適性が強く、どうしても『そういった目』で見られがちだ)」

レミオ「(まぁ俺もそれなりに戦える方ではあるが、あまりこの女に気に入られてもな……面倒そうだ)」

レミオ「(黙っていれば長いブロンドに抜群のスタイルの美人なのだが……いかんせん性格がキツい。これでは男も寄り付かないだろう)」


レイナ「何か失礼な事を考えているか?」

レミオ「いえ別に」


レイナ「よって我々には戦力が必要だ。徴兵……というわけではないが、近くの村から戦力になりそうな人間を探してきてほしい」

レミオ「それは、村の力自慢とかですか?」

レイナ「馬鹿を言うな。エフェクターだ」

レミオ「………………」


レイナ「ファーティアルムが軍事技術でドミーナに劣っているのは事実だ。我々に必要なのは強力なエフェクター……その補充は急務だ」

レミオ「しかし、何故俺を?」

レイナ「暇そうだったからだ」

レミオ「…………」

レイナ「返事は?」


レミオ「…………嫌だと言ったら」

レイナ「丁度試し斬りしたい剣がある」

レミオ「行ってきます」

レイナ「費用は財務課に行けば手当してもらえる。期待しているぞ」


・・・・・・

~ラシル一角にあるアパート・レミオの部屋~


レミオ「まずはエフェクターが居そうな村の調査か」

レミオ「だがエフェクターは極めて希少な存在だ。ましてやこの前の戦闘で数人失ってしまった……果たして見つかるかどうか…………そして誘ったところで来るかどうか……」


コンコンコン


「おーい!レーミオさーん!」


レミオ「…………(面倒なのが来たな)」


ガチャッ


「やっほー!あなたの隣の情報屋、↓2でーす!」


情報屋(女)の名前を名字付きで


レミオ「(誰かと思えば、隣の部屋に住んでる情報屋か)」

レミオ「何の用だ?」

ミカエラ「何の用とはご挨拶ですねぇ~!このミカエラ・ホーキンスがレミオさんのお悩みを解決してあげようというのですから!」

レミオ「要らん。他所に行け」

ミカエラ「ああちょっとちょっと待ちなさいって!私は情報通ですよー!勿論野に埋もれているエフェクターのことも分かりますよ~!」

レミオ「……どこで知った」

ミカエラ「なんのことでしょー?」ヘラヘラ

レミオ「……まぁいい。望まぬ船だが、渡らせてもらおうか」

ミカエラ「へっへっへ、そうこなくっちゃ」


ミカエラ「私が仕入れた情報によりますと、レミオさんが探しているような戦闘で使えるエフェクターはこの村にいますね」

レミオ「…………ここは、やや帝国寄りにある村か」

ミカエラ「残念ながら近くの村のエフェクターは皆軍か天国にいますのでね~」

レミオ「なるほどな。なら行ってみるか……」


ミカエラ「あ、お代ですけど――」

レミオ「いくらだ?金ならあるが」

ミカエラ「いえいえ、お金は結構ですよ!その代わり…………」

レミオ「なんだ?」

ミカエラ「↓2」


ミカエラ「今度買い物に付き合ってくださいねー!」

レミオ「却下だ」

ミカエラ「ええぇ!?」

レミオ「奢らせる気だろう」

ミカエラ「当たり前じゃないですかー!お代なんですから!」

レミオ「先に情報を渡したのがミステイクだったな」

ミカエラ「えぇぇぇー……」ブー


レミオ「……まぁ、気が向いたらな」

ミカエラ「やった!財布パンパンにしておいてくださいね!」

レミオ「…………」

ミカエラ「では、また帰ってきたら土産話でも聞かせてください!」バタン


レミオ「国境近くにあるこの村……下手をしたら帝国兵と鉢合わせる可能性もある、か……」

レミオ「だが一応は聖法国領。杞憂で終わればいいが……一応備えるか」

レミオ「空ける期間は……2、3日といったところか」



 中断 また夜に

5分後投下


・・・・・・

~首都正門付近・馬車送迎屋~


馬屋「いらっしゃい」

レミオ「国境付近の、レミダーズ村まで行きたいのだが」

馬屋「あああそこね。別にいいんだが…………今はちょっとな」

レミオ「なんだ?」

馬屋「今ウチで残ってる馬は1頭しかいないんだが、ソイツいつもは大人しいんだが今日に限って気性が荒くてね」

馬屋「他の馬が帰って来るのを待つしかないんだが……」

レミオ「ならその馬の所へ連れて行ってくれ」

馬屋「え、どうするんだい?」

レミオ「宥めてみる」


「ブルルル!!」

引き手「よしよしドードー!」

馬屋「どうだ?」

引き手「だめだ、まったく大人しくならない!」

馬屋「そうか、じゃあこの兄ちゃんに任せな!」

引き手「誰だい?」

馬屋「客さ。自分なら馬を宥められるんだと」

引き手「ほー言うねぇ。本当に宥められたら料金は半額でいいよ!」

レミオ「言ったな?」

引き手「ああ二言はねぇ!」

レミオ「ならどいていろ」


「ブルルル……!」

馬屋「傷つけねぇでくれよな、ウチの大事な労働力なんだからよ」

レミオ「分かってる…………」


レミオ「(スピークエフェクト……!)」キィン


「!?」

引き手「なんだ?馬が驚いて……それに空気もなんか張りつめてるような……」


レミオ「『お前は何故怒っている?聞かせろ』」

「『な、話せるのか!?』」

レミオ「『俺はお前の引く馬車に乗って今日中にレミダーズ村まで行かなければならない。機嫌を直して大人しく馬車を引いてくれないか』」

「『それはできない相談だね!引き手のアイツが俺の後ろで煙草を吸い続ける限り!』」

レミオ「『なるほどな……なら奴が仕事中に煙草を吸わなければ大人しく引くと?』」

「『ああ、そうすれば大人しく馬車を引いてやる』」

レミオ「『分かった』」


レミオ「おいお前」

引き手「あん?」

レミオ「この馬はお前が仕事中に煙草を吸わなければ大人しく引くそうだ」

引き手「げぇっ、なんでそれを!?」

馬屋「コラッ!お前また仕事中に煙草を吸ってたのか!お客様の迷惑にもなるからやめろと言ったろうが!」

引き手「す、すいません!」


レミオ「なら早速行こう。料金は半額でいいんだな?」

馬屋「ええ、どうやら本当に馬も大人しくなったようだし」

引き手「信じられねぇ……一体どんな手品を使ったんだよ」

レミオ「俺はこういう者だからな」スッ

引き手「なっ、軍の人間か!」

馬屋「てことは……兄ちゃんもエフェクターか何かなのか?」

レミオ「それより早く出発してくれ。日が暮れる前に着いてしまいたい」

引き手「お、おおわかったよ!じゃあ馬車に乗ってくれ!」


・・・・・・

~街道~

パカパカパカ


引き手「にしても、軍人さんがなんであんな国境近くの村に?事件か?」

レミオ「ちょっとした用事だ。お前はレミダーズ村についてなにか知っているか?」

引き手「ああーあそこなら最近にわかに噂になってる事がある。なんでも帝国兵の死体が稀にそこで見つかるらしい」

レミオ「帝国兵の?」

引き手「ああ。その死体は決まって↓2な状態でな、見るも無惨だったそうだ」


 どんな死体が発見されているのか


引き手「全裸で嬉しそうな顔をして死んでるんだと」

レミオ「…………確かに怪事件だな」

引き手「しかも誇り高きと自称する帝国兵の奴らがだぜ?傑作だよ!」ハハハ

引き手「まぁこれも、女神ファーティ様がせめてもの慈悲で苦しませずに殺してやってるのかねぇ」

レミオ「ファーティ様、ね……」


レミオ「(女神ファーティ……この国に住む者すべての心のよりどころ……)」

レミオ「(だが、俺にファーティに関しての関心や信仰心といったものが人一倍あるかと言われればNOだ)」

レミオ「(まぁ俺は生きられればそれでいい)」


引き手「このペースなら夕方にはレミダーズ村だな。帰りはどうするんだい?もしアレならサービスで迎えに来てやるが」

レミオ「そうだな、じゃあ2日後の昼に頼む」

引き手「おう!その時はちゃんと通常料金で払ってもらうぜ」

レミオ「しっかりしているものだ」


・・・・・・

~夕方・レミダーズ村~


引き手「着いたぜ。それじゃ俺はこれで」

レミオ「ああ、感謝する」


レミオ「(ここがレミダーズ村か……ミカエラの情報と、さっきの奴の噂を信じるならここにエフェクターが居るはずだ)」

レミオ「(相手を幸せそうに殺す…………あまり想像できない能力だが、スカウトしなくてはな)」


レミオ「まずは情報収集か……それとも寝床の確保が先か?」

レミオ「↓2だな」


 1.村長の家に行く
 2.そこに居る村人に声をかける(村人はどんな人かも書く)
 3.宿屋を探す


レミオ「(まずは村人から情報を聞いてみるか)」キョロキョロ

少年「~♪」スタスタ

レミオ「(…………あんなのしかいないのか……まぁいい)」

レミオ「(そういえばああいうのは『ショタ』というらしいな。ミカエラの持っていた……なんだったか、ウスイホンとやらの情報らしいが)」


レミオ「そこの君」

少年「はい?あ、旅人さんですか?」

レミオ「そんな感じだ。少し話をしたいんだが、いいか?」

少年「あーいいですよ!外からの人なんて久しぶり!」

レミオ「立ち話でいいんだ。教えてほしいことがある」


少年「それで、なんの話をするんですか?」ウキウキ

レミオ「(相当喜んでいるな……旅人がかなり珍しいのか……一応私服で来ているから軍人とは思われていないらしい)」


 質問の内容……↓2

 1.最近帝国兵の死体が見つかるそうだが……
 2.疲れているんだ。どこか泊まれる場所を知らないか?
 3.自由安価


レミオ「見ての通り俺は旅人だ。長旅で疲れている……だからどこか泊まれる場所は無いか?」

少年「泊まれる場所?うーん……」

レミオ「(果たしてこの村に寝床となる場所はあるのか……)」


少年「あるよ!」

レミオ「本当か?」

少年「うん!直下!!」


少年「ボクの家に泊まればいいよ!」

レミオ「…………は?」

少年「聞こえなかった?」

レミオ「いや、そういう訳ではないが……この村には宿屋とかは無いのか?」

少年「こんな小さな村にあるわけないよー」

レミオ「…………」

少年「ねぇねぇ!旅の話とか聞かせてよ!」

レミオ「……君のご家族の了承を得られたらな」

少年「オッケー!じゃあこっち、ついてきて!」


レミオ「(……まぁいいか。この少年の家族にも色々聞いてみよう)」


少年「ここがボクの家だよ!」

レミオ「(見たところ普通の木造家屋だ)」

少年「ただいまー!」


ガチャッ


 少年の家族構成……↓2


母「あら、おかえり」

弟・妹「おかえりー!」

少年「ねぇねぇお母さん、今日はお土産があるんだよ!」

母「あらあら、なにかしら?」

少年「じゃーん!」

レミオ「…………」

母「あ、あら……えっと……?」

レミオ「突然お邪魔してしまってすいません。私はここに立ち寄った旅人です」

少年「ねぇお母さん、今日この人泊めてもいいでしょ!?」

母「え、ええ!?」

レミオ「(まぁそうなるだろう)」


母「えーっと……」チラッ

レミオ「(そんな助けを求める目で見られても困る……助けてほしいのは俺だ)」

弟「おおー外人さん?」

妹「綺麗な黒髪!」

少年「言われてみれば、顔もちょっと変わってる!」

レミオ「…………」


母「あ、あのー」

レミオ「すいません、失礼しました」

母「ああいえ待ってください!」

レミオ「……?」

母「旅人さんと仰っていたので、この村に立ち寄ったのもファーティ様のご縁でしょう。よろしければ夜ご飯でも召し上がっていきますか?」

レミオ「え……」


少年「お母さんいいの?」

母「ええ。宿屋の無いこの村で野宿はかわいそうだものね」

レミオ「……すいません。お世話になります」

母「いえいえ」ニコッ


弟「ねーねー、どこの国の人ー?」

レミオ「東の方の……ニホン?らしい。俺もよく分からないが」

妹「髪の毛触ってもいーい?」

レミオ「あ、ちょっ……!」

妹「肩まであるから結んだら女の人の髪になりそう!」

レミオ「勝手に触るな!」


少年「あ、そういえばまだ名前聞いてなかった!」

弟「名前?」

レミオ「(そうだったな……)俺はレミオというんだ。よろしく頼む」

少年「よろしく!僕は少年だよ!」


レミオ「そういえばこの家にはお父さんは居ないのか?姿が見えないが」

少年「…………お父さんはどっか行っちゃった」

弟「戦争に行ったんだって!軍人さん!」

妹「お父さんの顔見たことなーい」


レミオ「…………(しまったな)」

母「そんなわけで、今は家族4人で細々と暮らしています」コトッ

少年「今日お肉入ってるじゃん!」

母「お客さんが来たからよ。それにたまにはお肉食べないとね」

弟「やったー!」

妹「わーい!」キャッキャッ

レミオ「(…………そうか、ここはラシルとは違って飯屋も無い。その日の食い物にも完全に格差が生じている……が)」


母「今日も1日平和にパンとスープを食することができる幸せを……」

少年「ファーティ様に感謝……」

弟「かんしゃー」

妹「いただきまーす!」

レミオ「(ファーティへの信仰は国民共通だ。この信仰心で国はその史上、内部分裂をしたことが無いほどに)」


レミオ「ご馳走様でした……」カチャッ

少年「ごちそうさまー!!」

母「じゃあ片付けましょうねー」

妹「手伝うー!」


・・・・・・

~夜~


レミオ「(さて、そろそろ動かないとな。子供に聞くよりも大人に聞いてみた方が情報も集まりそうだ)」

母「レミオさん、そろそろお休みになりますか?」

レミオ「はい。その前に少し、聞きたいことがあるのですがいいですか?」

母「なんでしょうか?」


レミオ「(何を聞くか……↓2)」


 1.エフェクターを知っているか
 2.帝国兵の怪死についてなにか知っているか 


レミオ「あなたは、エフェクターを知っていますか?」

母「エフェクター……?あの、戦争でよく活躍する人たちのことですよね?」

レミオ「(そういう認識か……)」

母「それが何か?」


レミオ「単刀直入に言いましょう。私はこの村にエフェクターが居るという情報を聞いてやってきたのです」

母「えっ、旅人ではなくて?」

レミオ「旅をしながら、エフェクターについて調べてまわっているので」

母「そうなんですか……」

レミオ「そして、この村で最近起こっているという連続の帝国兵怪死……この事にエフェクターが絡んでいると見て間違いないでしょう」

母「アレがエフェクターと……?」

レミオ「知っているんですか?」

母「…………はい。数ヶ月前、夜に村長の家から帰る途中に……見たことがあります」

レミオ「何を……?」

母「恐らく、その帝国兵の……死ぬところを」


母「この村は国境も近いですから、たまに帝国の兵がやって来て制圧しようとするんです」

レミオ「この村を制圧……?」

母「流石に村人を殺したりはされませんけど、言うことを聞かないと暴力を振るうんです……」

レミオ「(おかしい……戦略的にこんな小さな村を占拠したところで何にもならないはずだ……)」

レミオ「(まさか、帝国側もここにエフェクターが居ると睨んで、排除するか俺のようにスカウトするかで兵を送り込んでいるのか?)」


母「そして、その夜も帝国兵数人がやってきて……殺されました」

レミオ「全裸で幸せそうに……ですね?」

母「はい……」

レミオ「その現場を見てあなたは……?」

母「丁度、そこから立ち去る人影を見たんです」

レミオ「人影……どのような?」

母「↓2」


 その人影のことを詳しく


母「暗くてよく見えなかったんですけど、女性でした。頭から角らしきものが生えていて、それでいて……蝙蝠の羽のような物も背中にあって」

レミオ「まるで、伝説の悪魔サキュバスのようだったと?」

母「はい……」

レミオ「はぁ…………」

レミオ「(なるほどな……全裸で幸せそうに死んでいる帝国兵に、サキュバスのような容姿をした女…………全て繋がるじゃないか)」


レミオ「(だとしたら、どんな能力かは……まぁ大体想像もつく)」

レミオ「(悪魔なんぞ存在しない。恐らくソイツはエフェクターだ)」


レミオ「(……もしくはイカれたコスプレ女だ)」


・・・・・・

~少年宅・部屋~


母「レミオさんをお泊めできる部屋はここですね」

レミオ「ありがとうございます」

母「では、おやすみなさい」

レミオ「はい。おやすみなさい」


バタン


レミオ「見たところ書斎にベッドが置いてあるといった感じか。父親の部屋か?」

レミオ「…………はぁ……」

レミオ「状況を整理するか」


レミオ「エフェクターをスカウトしに来たはいいが、誰かは分からない」

レミオ「そしてソイツは女で、能力は……サキュバス的な何か」

レミオ「帝国兵に対してのみ危害を加えることから、この村を守っている=村の住民で間違いないだろう」


レミオ「……さて、タイムリミットは2日後の昼……つまり明後日だ。できれば明日中にスカウト成功といきたいところだな」

レミオ「明日は……」


 行動安価……↓2


・・・・・・

~翌日・昼~


レミオ「(この村の女っていうなら話は早い。小さな村だし、互いが家族のようなものだろう)」

レミオ「(少年に聞いて、この村の女を片っ端から調べるか)」

レミオ「(…………はぁ……)」


レミオ「なぁ、君の家族を含めないで、この村には女性は何人いるんだ?」

少年「え?そうだなぁ……」

少年「隣の家のおねーちゃんと、村長の孫と、農家のお手伝いさん、あと酒場のウェイトレスさんと、本屋さんかなぁ」

レミオ「5人か……その人達に会いたいんだが、紹介してもらってもいいか?」

少年「なんで?」

レミオ「………………」


レミオ「↓2」


レミオ「お前も思春期の男子なら分かるだろう?」

少年「……?」

レミオ「性衝動や結婚願望などが――」ペラペラ

少年「…………??」

レミオ「…………」


レミオ「(クッ……適当に理由をつけておけばよかったか!)」

少年「とにかく、会いたいんだね?」

レミオ「ああ……協力してくれ」


レミオ「(『ショタ』とやらには2種類あって、無知とヤリ手が存在するとミカエラが言っていたが……少年は前者だったか)」

レミオ「(俺が15だった頃は…………いや、思い出すのはやめておこう)」

レミオ「(ラシル等の都会の15歳は色々進んでいるが、この村での15歳の性知識は意外と薄い……ということが分かったな)」

レミオ「(この任務の報告書に書いておくか?)」

 直下
 1.書く
 2.書かない


レミオ「(書いておくか。これも立派な報告義務とやらだ)」


少年「連れてきたよー!」

レミオ「よし、じゃあ1人ずつ部屋に入れてくれ」

少年「はーい!」


 少年が連れてきた女性を↓5まで
 名前はいらない その女性の年齢とどんな女性だったかを

 (例:18歳気弱なメガネ、23歳グラマラスな美女、45歳太ったオバサン 等)
 (NG例:サキュバス、エフェクター 等完全に特定できるもの)


 今日は安価を取ってここまで


少年「この子は村長の孫なんだ!僕と同い年だよ!」

村長の孫「?」

レミオ「…………」


レミオ「(髪型はポニーテールか。見たところ都会風な、所謂可愛らしい服を着ているな。この身なりからして、村長は孫を溺愛しているようだ)」

村長の孫「ねぇ少年君、この人誰?」

少年「レミオっていう旅人さんだよ!僕ん家に泊めてるの!」

村長の孫「ええー!旅人さんって初めて見たー!」

レミオ「あ、ああ……」

レミオ「(見たところ、純粋無垢を絵に描いたような少女だな……この子がサキュバスのような能力を持っているとは思えんが……見た目に寄らないかもしれない……)」

レミオ「(一応保留にしておくか)」ジー


レミオ「少年、もういいぞ。次の人を呼んできてくれ」

少年「はーい」

レミオ「変な事につきあわせてしまったな。すまない、ありがとう」

村長の孫「あ、えーと……どういたしまして?」


少年「次はこの人!隣の家に住むお姉ちゃんで、薬師さんなんだ!」

薬師「ど、どうも……?」

少年「歳は……20だったっけ?」


レミオ「(いかにも優しい癒し系、といった感じの……まぁ客観的に見て美少女だろう)」

レミオ「(この女がサキュバス……というのも中々想像し難いが、この前兵士達が癒しパブという所があると言っていた。もしかしたらそういう感じなのかもしれない……)」

レミオ「(…………というか、何俺は真面目に目の前に来る女達の分析なんぞしているんだ……)」ハァ


薬師「……疲れてますね?」

レミオ「ん?ああまぁ色々ある。初対面の人間に見抜かれるということは顔に出ていたか」

薬師「ならこれ、差し上げます。滋養強壮に効くお薬です」スッ

レミオ「あ、ありがとう……いつも持ち歩いているのか?」

薬師「いきなり目の前で人が倒れてもいいように、何種類かは私が調合した薬を持ち歩いているんです」

少年「お姉ちゃんの薬凄いんだよ!転んだ時の傷もすぐに治しちゃうの!」

レミオ「ほう……ではお言葉に甘えて頂こうかな」

薬師「はい、お大事に。では私はこれで」

レミオ「ああ。ありがとう」


レミオ「(…………って、何で俺が診察を受けたみたいになっているんだ……!)」

レミオ「少年、次を頼む」

少年「はいはーい」


少年「次は農家のお手伝いさんをやってる人だよ。僕よりお子様っぽいんだ」

お手伝い「誰がお子様かー!!この私を誰と心得る!」プンプン!

レミオ「…………」


レミオ「(なんだこの子供は…………なんだこの子供は)」

レミオ「(この村に似つかわしくないピンクのロリータ服にサイドツインテール、しかも熊のぬいぐるみを抱きかかえている。極めつけは赤と青のオッドアイだ……)」

レミオ「(これが農家のお手伝い?特殊な店の店員じゃないのか)」

レミオ「(なんというか、色々濃い)」


レミオ「えーっと……歳は10歳くらいか?」

お手伝い「カチーン」ピキッ

お手伝い「フンッ!」ドカッ

レミオ「うおおっ!」ヒョイッ

お手伝い「闇の眷属たる私に対して10歳とは不届き千万!私は立派な18歳のレディーである!!」

レミオ「わ、わかった……落ち着け。俺が悪かった」

お手伝い「二度と私に無礼なふるまいをするでないぞ!」


お手伝い「で少年よ、このあんちゃんは誰じゃ?」

少年「レミオって言って旅人さんなんだ」

お手伝い「旅人じゃとー!?」キラキラ

レミオ「(旅人にかなりの興味を示すのは他の村人と同じか……というか、こっちの方が見た目相応に見える)」

レミオ「(この子がサキュバスかどうかは置いておき、とりあえずもう色々面倒だからお引き取り願うか……)」


レミオ「少年、もういい。次を呼べ」

少年「いいの?」

レミオ「ああ……」

少年「分かった。ばいばい!」

お手伝い「次に私を呼びたくば、闇の召喚儀式に則って呼び出す事じゃ!」


少年「次は酒場のウェイトレスをやってる人だよ!」

レミオ「(職業的にこの中で一番サキュバスっぽい人物だな。酒場のウェイトレスということもあって、恐らく来るのはグラマラスな美女辺りか……?)」

ウェイトレス「あら、イイ男じゃないのよ!」ハハハ!

レミオ「…………」


レミオ「(前言撤回だ。この村の酒場のウェイトレスは、ヒョウ柄シャツを着たパーマのオバチャンだった)」

レミオ「(イカン、頭痛がしてきたぞ)」


ウェイトレス「なに、私に何か用?」

レミオ「ええ……ちょっと色々ありまして」

ウェイトレス「ま!後1年で50になるっていうこのオバサンに何の用かしら!」

レミオ「あ、用は終わったんで帰ってもらってもいいです」

ウェイトレス「ええー!?ちょっとさそれはないんじゃないのー?少年ちゃんがどうしても会いたいからって言われて連れてこられたのに~」

レミオ「では今夜にでも酒場に行きますので、その時にサービスしてもらってもいいですか?」

ウェイトレス「あーらら私を口説こうっての~?若いのにやるわねぇ!アハハ!」


ウェイトレス「じゃあ今夜良いお酒用意して待ってるからね!といっても注ぐのはマスターなんだけど!アハハ!」

少年「じゃあねー!」

レミオ「(まぁ、流石に今のオバチャンがサキュバスということは無いだろう……というか、あってほしくないという俺の願望を混じらせたい)」

レミオ「…………ハァ……」

少年「疲れてるの?」

レミオ「ああ……次で最後だったな……その前に水を持ってきてくれ。さっき貰った薬を飲みたい」


少年「最後は本屋のお姉さんだよ!」

本屋「どうも……少年君に呼ばれて来たのですが、あなたは?」

レミオ「俺はレミオだ。初対面にも関わらずいきなり呼び出してしまってすまないな」


レミオ「(見たところ同い年か……?おさげ髪で眼鏡といういかにも大人しそうな女だ。さっきの薬師のような優しい感じもあるな)」

レミオ「(というか、彼女が部屋に入って来た途端に窓の外に鳥達が集まり始めたぞ……なんだ一体)」

レミオ「(ここはズルして……彼らの声を聞いてみるか…………スピークエフェクト……!)」


「『ハァハァ、マジ本屋さんかわええぇぇ!!』」

「『この前あの子のスカートが風で上がってさ!パンツ見えたぜ!!』」

「『マジかよ!!視姦した!?』」

「『モチのロンだよぉ!!』」


レミオ「(……………………聞かなかったことにしよう)」

本屋「あの、それで何の用ですか?」

少年「なんかね、思春期の男子なら分かる用なんだって」

レミオ「バッ、お前――!」

本屋「ええっ!?あ、あの……ええぇ!?」


「『野郎俺達の女神に手ェ出そうってのか!?』」

「『ザケんな!!ぶっ殺せ!!即血祭(サバト)じゃ!!』」


少年「なんか窓の外で鳥達が騒がしいね」

レミオ「別にそういうことじゃない。ただ会ってみたかっただけだ」

本屋「会ってみたかった……って、ど、どういうことですかぁ?」


「『殺せーーー!殺せーーーーーー!!』」


レミオ「と、とにかくもういい!少年、お引き取り願え!」

少年「もういいの?」

レミオ「ああ!!」

少年「だってさ。じゃあねお姉さん!」

本屋「は、はい……じゃあね……?」


レミオ「はぁ……鳥も居なくなったか」

レミオ「彼女もサキュバスとは程遠い印象を受けたな…………というかこの村の女性の誰もからそういう印象を受けない……俺の思い違いか?」

レミオ「まぁあえて絞るとしたら…………薬師か本屋だろうな。年齢的に」

レミオ「酒場のウェイトレスという可能性も捨てきれんが少し想像したくないし、かといって村長の孫や農家のお手伝いと想定する趣味は俺には無い」


レミオ「どちらも大人しめ、という印象を受ける薬師と本屋だが……さて」

レミオ「どちらに絞ってみるべきか…………↓2」


レミオ「本屋に絞ってみるか……」

レミオ「まだ日は高い。いくらでも行動できるが……」


 行動安価……↓2


 1.本屋に会いに行く
 2.酒場で情報収集


・・・・・・

~酒場~

カランカラン


マスター「おや、昼間から珍しいね。村長かい?」

レミオ「お邪魔します」

マスター「……初めて見るお客さんだね」

レミオ「ご縁あってこの村に立ち寄らせていただきました」

マスター「おやおや、ファーティ様もお人が悪い。こんなさびれた田舎の酒場に若い旅人さんを招待してしまうなど」

レミオ「いえ。落ち着いた良いお店だと思います」

マスター「ありがとう。何か飲んでいくかね?ウェイトレスは夜からの勤務だから、カウンターで飲んでもらうことになるが」

レミオ「……では、1杯だけ」


マスター「旅にちなんで、こんなのはどうかな?『ツーリスト』というお酒で、旅の疲れを癒してくれる甘いお酒なんだが」

レミオ「お願いします。それと、少し質問をしたいのですが」

マスター「なにかね?」

レミオ「直下」


 1.近頃帝国兵がこの村に来ると聞いていますが……
 2.夜に変な人影を見たことはありますか?


レミオ「あなたは夜に妙な人影を見たことはありますか?」

マスター「妙な……とは?」

レミオ「……角を生やして、蝙蝠のような羽を生やした人影を……」

マスター「…………ある、と言えるかもしれない」

レミオ「本当ですか!」

マスター「ええ。あれは1ヶ月前。丁度私が店を終えて片づけをするために外に出た時のこと。そう……あの日は帝国兵が来ていたね」

マスター「その帝国兵を森に誘い、誘惑する人影を遠目に見たことがあるよ」

レミオ「それが、今言ったような特徴の?」

マスター「ええ。暗かったのでハッキリとは見えなかったけど、月明かりに照らされたシルエットは、今言ってもらった特徴によく似ていた気がする」

レミオ「なるほど……」

マスター「このような事を聞く旅人さんも珍しい」

レミオ「今の質問、聞かなかったことに……」

マスター「ええ。どうやらあなたは悪人ではないようだししね」

レミオ「信じてくれるのですか?」

マスター「何十年も酒場のマスターをやっていると、人を見る目だけは養われるものだよ」


マスター「そういえばこの村には宿屋は無いが……どこで寝泊まりを?」

レミオ「少年の家で……」

マスター「ああ、あの家族の家か……優しいあの一家のことだ。嫌な顔ひとつされなかったでしょう?」

レミオ「ええ」

マスター「それがこの村のいい所であり、悪いところだね。誰にでも優しいということは、すなわち自己防衛機能的な何かが欠落しているということだ」

レミオ「…………」

マスター「おっと、年を取ると嫌な事に饒舌になる……」


マスター「あとこれは忠告だが、今日の夜は出歩かない方がいい」

レミオ「何故ですか?」

マスター「今日は帝国兵が来る日だからさ」

レミオ「帝国兵が……?しかしウェイトレスは今日の夜店に来てほしいと……」

マスター「彼女と面識があったのかい?」

レミオ「はい」


マスター「そうか……タイミングが悪かったね。彼女には今日の出勤時に教えるつもりだったが」

レミオ「何故あなたは知っているのですか?」

マスター「帝国兵が来るという通達が村長のもとに来るのさ。それがすぐ各家庭に教えられる」

レミオ「ならウェイトレスの所にも……」

マスター「ウェイトレスはここに住んでいる。もっぱら日中は森に行って果物や動物を狩りに行ってもらっているから通達は私からでないと伝えられないのさ」

レミオ「(見た目通り…………いやいや、意外と逞しい女性だったのだな)」

マスター「帝国兵がこの村に来るのは夜だ。おそらくもうすぐ各家庭にその旨が通達されるだろうから、夕方までに家に戻るといいよ」

レミオ「なるほど……分かりました」

マスター「賢明な若者だね」


レミオ「しかし、何故帝国兵は何度もこの村に来るのでしょうか。送った分の兵士が死体で見つかるというのに……」

マスター「それは分からないねぇ……だがこの店で帝国兵をもてなしていると、彼らは皆恐れなど抱いていないように思えたね。流石は最強を自称する帝国兵といったところか」

レミオ「敵国の兵をもてなしているんですか?」

マスター「客は客だからね。それにここに引き留めておくことで、彼らが村に手を出すことも制止できているから、村人もその方が良いとしているよ」

レミオ「……なるほど」


・・・・・・

~夕方・少年の家~


母「あの、レミオさん。今日の夜は出歩かないようにお願いします」

レミオ「帝国兵ですか?」

母「知っていたのですか?」

レミオ「酒場のマスターに聞きました」

少年「ウェイトレスさんとの約束はー?」

レミオ「いつか埋め合わせするさ」


レミオ「(……さて、夜になったらいよいよ行動開始だ。俺が取れる手段はコッソリこの家を抜け出し……↓2)」


 1.死体発見現場となる森で待ち伏せ
 2.酒場に忍び込み、帝国兵を見張る
 3.本屋を見張る


・・・・・・

~夜・森の入り口~


レミオ「(マスターの話を信じるなら、今日は村に帝国兵がやって来て、サキュバス――俺の予想が正しければ本屋のあの女に殺される……この森で)」

レミオ「(さて、これからはスカウトの時間だ)」


レミオ「(帝国兵には悪いが、彼らが殺される瞬間を見計らって手を出すか)」

レミオ「(しばらく待つか……いや、情報収集といこう)」


レミオ「(スピークエフェクト……!)」キィン


レミオ「(この辺の木々に話を聞いてみるか)」

レミオ「『聞きたいことがある』」


木々がざわめく。


「『な、なんだ……?人間?』」

「『我らと言葉を交わすことができるのか?』」

レミオ「『ああ。俺はエフェクターだからな』」

「『エフェクター…………なるほど、貴様もあやつと同じ異能の者か』」

レミオ「『あやつ?』」

「『時折この森にやって来ては、男達の精を吸っていく異能の人間のことだ』」

レミオ「(やはり、エフェクターがいる!)」

「『貴様も男なら注意することだ。なにせ、この森にやって来る男達は皆、あやつを見ただけで石になったかのように動けなくなるからな』」

レミオ「『ご忠告感謝する』」


レミオ「(さて、月の位置からすると、そろそろ深夜だ……)」


ザッ、ザッ


レミオ「……!」ササッ

レミオ「(一応木の上に隠れたはいいが、バレたりしないよな?」


 森にやって来たのは……↓2

 1.帝国兵
 2.本屋

1.帝国兵

今日はここまで

15分後に投下


レミオ「ッ!(帝国兵だと……!?)」


帝国兵A「ここか、兵がよく命を落とすという森は」

帝国兵B「気を付けろ。どのような原因で死んでいるのかはわからん」

帝国兵C「死体の状態を見たことがあるが、死ぬときに痛くないというのは確かだぜ」


レミオ「(兵は3人…………どうする!)」

レミオ「(3人くらいならやれないことはないが……)」


 行動安価……↓2

 1.手を出さずやり過ごす
 2.倒す


レミオ「(サキュバスが現れる前に調査しようということか……連中も学んでいるな)」

レミオ「(まずいな、このままではこの森にサキュバスが現れたとき、待ち伏せを受けるのは彼女の方だ)」

レミオ「(作戦変更……エフェクターを失うよりマシだ)」

レミオ「(なら…………!)」


レミオ「(オーロラエフェクト……!)」

レミオの両手からユラユラとしたオーロラが現れる。


レミオ「(オーロラを刃状にして、頭上から奇襲する……!)」バッ


レミオ「(敵の装備は銃と剣……抜かれる前に倒せばいい)」

レミオ「ハァッ!」ズバッ

帝国兵A「ぐあぁっ!?」


帝国兵Aの肩から袈裟に両断


帝国兵B「なんだ!?」

レミオ「……!」ザシュッ

帝国兵B「ぐ、あっ……!」ドサッ


帝国兵Bの後ろから首を斬り


帝国兵C「わ、ああああああぁぁぁぁ!!」ジャキッ

レミオ「(撃たせん……!)」シュッ

帝国兵C「が、あっ、かっ……!」


銃ごと帝国兵Cの胸を貫いた


レミオ「5秒か……」

レミオ「(後は死体を埋めて…………)」


ザッ、ザッ……


レミオ「ッ……!」クルッ

本屋「あれー?兵隊達が倒れてる……」

レミオ「君は……」

本屋「もしかして、あなたがやったんですか?」

レミオ「…………」


レミオ「(姿は変わらない……纏う雰囲気も昼に会ったときそのままだ…………だが)」

レミオ「(死体を見て驚かないということは、要するに『そういうこと』か)」


本屋「確かレミオさん、でしたね?少年君からお名前は聞いていました」

レミオ「ああ……君は本屋の……」

本屋「はい。お昼ぶりですね、レミオさん」

レミオ「…………」

本屋「あっ、そういえば私の名前をまだ教えていませんでしたね!」

本屋「私は 直下 といいます」


レラン「私はレランといいます。以後よろしくお願いしますね」ニコッ

レミオ「ああ……」

レミオ「(気を付けろ……自己紹介などやってはいるが、状況が状況だ。何を仕掛けてくるか分からん……)」


レミオ「君のことは知っている……エフェクターだな?」

レラン「……」ピクッ

レミオ「この村については色々調べた。定期的に訪れる帝国兵――こいつらは君に用があったんじゃないのか?」

レラン「…………正解です」

レミオ「どっちがだ?」

レラン「両方です。仰る通り私はエフェクター……そして、この人達は私を研究材料にするためにわざわざここまで来ているんです」

レミオ「そして何度も殺したというわけか。エフェクトを使って」

レラン「ビックリしました。何度も殺してるのにまだ送られてくるんですよ?よっぽど私が欲しかったんですね」


レラン「でも、最近は変なんです……私」

レミオ「変だと?」

レラン「この力を使う度に、私…………私!」キィン

レミオ「ッ!!」


レランの姿が目撃証言のその姿に変わる


レラン「定期的に精気を誰かから吸い取らないと、とても渇いてしまうようになったんです……!」

レラン「だから帝国の兵隊達から吸っていたのに……」

レミオ「(なるほど……稀に起こる、エフェクトへの依存反応か……)」


レミオ「随分際どい服を着るものだ」

レラン「エフェクトを使うとこの姿になってしまうんです……私も恥ずかしいんですよ?色々解放感はありますが」


レラン「それと、今日の分はどうやって吸い取ってしまいましょうか……」チラッ

レミオ「ッ!(来る……!)」

レラン「フフッ、失礼だとは分かっていますが……あなたからいただきます!」


レミオ「(これではスカウトどころじゃないな……気絶させて落ち着いてもらうか)」

レラン「フフッ♪じゃあ……」


 レラン行動安価……直下


レラン「フフフ……」スタスタ

レミオ「止まれ!止まらないと君に危害を加えることになる」

レラン「どうやってですか?」ジーッ

レミオ「ッ、なに!?」


レミオ「(なんだ、彼女の目を見ただけで……体の自由が……!)」

レラン「便利ですね、これもエフェクトの力なんですよ。目を合わせた対象を釘づけにする」

レミオ「クッ……!」

レラン「さて、じゃあさっそくいただきます」スッ


チュッ


レミオ「!?」

レラン「…………チュッ、レロッ」

レミオ「(キスだと?……しかも、なんか……気怠さが……)」

レラン「これだけでも結構精気が吸えちゃったりします」

またよるに


レラン「プハッ――まぁ兵隊達には手で触れて精気を吸い取っていたんですけどね。肩に手を置くだけでも吸えるんですよ」

レミオ「なら、何故そうしない……」

レラン「レミオさんはいい人ですから。サービス?です」

レミオ「そうか……なら、これもサービスとして受け取ってくれ」スッ

レラン「?」


 オーロラエフェクトを…………直下

 1.使う
 2.使わない


レミオ「オーロラ――………………クッ……!」パッ

レラン「?」

レミオ「(危ない……駄目だ。このエフェクトは加減が効かない……)」

レラン「何か知りませんけど、もっとサービスしてほしいということですか?」フフ

レミオ「(どうする……いっそ精気を吸わせて満足させるか……?いや、大の兵士数人を殺してしまうほどの量を普段吸っているんだ。俺では持たん……)」

レラン「ごめんなさい。多分レミオさんは死んでしまうと思いますけど……許してください♪」

レミオ「その前に話を聞いてもらわないとならないんでね。悪いが少し眠ってもらうぞ」

レラン「もしそれができたら、聞いてあげましょう」ジーッ

レミオ「ッ、またか……!」

レラン「今度はどうしましょうか…………そうですねぇ、服を脱いでもらいましょうかね」


レミオ「(理性で分かっていても本能が従ってしまうのか……!自ずと指が、服のボタンを外しにかかってしまう……!)」プチ、プチ

レミオ「(だが、これは好都合だったな)」


レラン「ふふふっ、大丈夫。痛いことはしませんから」

レミオ「そうか……それと、最後のボタンがうまく外れないんだが、取ってもらえないか」

レラン「あらあら。まぁいいですよ」スッ

レミオ「このボタンだ」

レラン「これですね」

レミオ「(ボタンに顔を近づけたな……よし!)」


レラン「脱いだら何をしてあげましょうか……楽しみですねぇ~」プチッ

レミオ「(外したな!よし、目を瞑って……)」

レラン「?」


ピカッ!!


レラン「きゃっ!?」

レミオ「君の能力が能力だからな。もしもの時のために、夕方のうちにボタンに閃光玉を仕込んでおいてよかったよ」

レラン「くっ、うぅっ!」アタフタ

レミオ「間近で見たならしばらく目は眩んでるだろう。その間に寝てもらうぞ」トンッ

レラン「あっ…………」ドサッ


レミオ「…………ふぅ……」


レラン(捕縛)「…………」Zzz

レミオ「疲れた……精気を吸い取られるというのは随分消耗するんだな」

レミオ「この力なら、帝国との戦いで役に立つかもしれないな」


・・・・・・

~翌朝・本屋~


レラン「…………う、……うぅ……ッ!」ハッ

レミオ「起きたか」

レラン「ここって……」

レミオ「お前の家のベッドだ。夜中の内に運んでおいた」

レラン「ありがとうございます…………って、あっ!」

レミオ「?」

レラン「え、ええっと!さ、昨晩はその、すいみませんでした!!」

レミオ「ああ、別にいいさ」

レラン「別にいいって……」


レラン「あの、私……あの力を使うときはいつも興奮してしまって……」

レミオ「能力の特性上仕方ないだろう。それに君は帝国兵に使うつもりであの森に行ったんだろう?」

レラン「はい……」

レミオ「……なぁ」

レラン「はい?」

レミオ「直下」


 1.君の力について知りたい
 2.聖法国の軍に興味は無いか?


レミオ「君の力について知りたい……できれば、君自身のことも」

レラン「……口説いているんですか?」

レミオ「ああ。仕事上な」

レラン「仕事って……?」


レミオ「言い忘れていたな。俺はこういう者だ」スッ

レラン「これ……聖法国軍のバッジ!」

レミオ「俺も昨日死んだ帝国兵と同じさ。この村にエフェクターがいると知ってやって来た」

レラン「…………」

レミオ「幻滅したか?」

レラン「いえ……レミオさんがいい人っていう私の中の印象はそのままですから」

レミオ「それはよかった」


レラン「そういうことだったんですね……」

レミオ「ああ。そこで改めて、君のことを知りたい」

レラン「仕事としてですか?」

レミオ「ああそうだ」

レラン「…………分かりました」


レラン「私がこの村にやってきたのは15年前……まだ10歳の頃でした。私はお母さんと一緒にこの村に来たんです」

レミオ「(父親は……このご時世だ。聞かない方がいいな)」

レラン「この村の人達は暖かく迎えてくれました。貧乏でしたけど、こうして本屋さんも開けるようにしてくれたんです」


レラン「しかし、この村に来て1年が経つと、私の周りは一変してしまいました」

レラン「当時この村には1人の男の人が住んでいて、その人に母は惚れ込んで、男女の関係になっていたんです」

レラン「まぁ、今思えば女手一つで私を育てていた母にとっては仕方のないことだったのかもしれません」

レラン「母はその男の人の飲み代やらを貢いで、この本屋はますます貧乏になっていきました」

レミオ「………………」

レラン「やがて当然のように家のお金は無くなり、日々の食事にも苦労する始末に……」

レラン「そんな時でした。月に数回やってくる行商人と母がなにやらヒソヒソ話していたのは」


レラン「その後、私は近くの町にある誰とも知れない家に行くことになりました」

レミオ「……買われたのか」

レラン「人身売買はファーティ様の教えで禁止されていますから、奴隷ではありませんでしたけど……」

レミオ「(なるほどな、花を売らされたわけか)」

レラン「11歳の私には、息を荒げてベッドに私を押さえつける男の人の行動がよくわかりませんでしたけど、心の底から嫌悪感があったんです」

レラン「服を破かれたその時でした。私の内に眠っていた力が目を覚ましてきたのは」

レラン「私に触れるその人はみるみるうちに枯れていったんです」

レラン「後に残ったのは、男の人の死体と、何かに満たされた私だけ……」


レラン「私は急いで村に帰りました。家ではお金を渡されて喜んでいる母と男の人がまぐわっていました」

レラン「そこで、私の中の何かが冷めてしまって……気が付くと2人とも枯れていました。私が殺してしまったんです」

レミオ「…………」

レラン「2人は謎の死として扱われ、私はこの家に1人で暮らすことを決め、この力も隠して生きていくつもりでした」

レミオ「それを帝国が嗅ぎ付け、君はその力をまた使わざるを得なくなったというわけか……」

レラン「はい……」

レミオ「なるほどな……」


レラン「エフェクトのことについては知っていましたし、私のこの力――サキュバスエフェクトはレミオさんも体験した通りの能力です」

レミオ「相手を誘惑し精気を吸い取る、文字通りサキュバスのようなエフェクトか」


レミオ「なら、その力を見込んで君をスカウトしたい」

レラン「スカウト……?」

レミオ「俺が軍人であることは知っているだろう。俺の任務はエフェクターをスカウトすること。つまり君を軍に入れることだ」

レラン「…………」

レミオ「驚かないんだな」

レラン「いえ、驚いています……実際にこうなると」

レミオ「(エフェクターという自覚があったためか、こういう話が来ること自体は予測していたのか)」

レミオ「それで、どうだ?」

レラン「…………」

レミオ「軍に入ればこの村を出て、ラシルで暮らすことになるが……暇を見つけて帰省することもできる。それにエフェクターなら給金も弾まれる」

レラン「それは魅力的ですが……やっぱり、軍ってなると戦争に……」

レミオ「まぁな」

レラン「…………」


レミオ「(……不安げな顔をしているな……)」

レミオ「直下」

やっぱ今日はここまで 安価は直下


レミオ「まぁ、今君が座っている柔らかそうなベッドのような場所で死ねる確率は減るな」

レラン「…………」

レミオ「……無理強いはしないさ」

レラン「…………」

レミオ「(無理もない。今まで平和にこの村で暮らしてきたんだ……多少の過去があったとはいえ、彼女は一般人……)」

レラン「行きます」

レミオ「ッ、いいのか?」

レラン「はい」

レミオ「俺が言うのもなんだが、もっと悩むと思っていたぞ」

レラン「悩みましたよ。短時間で密度濃く」

レミオ「そうか……」

レラン「そろそろこの家ともお別れしたかったですし……いい機会なのかもしれません」


レミオ「じゃあ、俺のスカウトを受けてくれるな?」

レラン「はい。条件次第では」

レミオ「…………は?」

レラン「そうじゃなきゃ行きません!」

レミオ「…………(したたかだな)」


レミオ「(とはいえ、このまま成果ゼロで帰っても軍団長の機嫌を損ねるだけだろう。迎えの馬車はあと数時間後には来るし、長引かせても面倒だ)」

レミオ「分かった。条件とやらを聞こう」

レラン「直下」


レラン「では1度だけでいいので、私の能力の練習相手になってください!」

レミオ「………………(頭痛が……)」


レミオ「理由は?」

レラン「この力がどこまでいけるのかを試したいんです」

レミオ「そういうのは軍の施設で試せる」

レラン「こういうのの特性上、感情が左右するというのはレミオさんもご存知でしょう?相手も重要なんです」チラッ

レミオ「…………ぐ」

レラン「練習と言っても色々あります。この能力の限界も見てみたいというのもありますし、それに練習したら能力の発動前に私が理性をどれだけ保てるようになるのか……」

レミオ「エフェクトへの依存現象のことか。アレこそ俺のあずかり知らない、国の研究機関の専門だ」

レラン「とにかく、今言ったことを快諾してくれれば、私も喜んでレミオさんについていきます」

レミオ「…………(NOと言いたい)」


レミオ「…………分かった。ラシルに帰ったら考えよう」

レラン「ありがとうございます!」ニコッ

レラン「(と言っても、ただこの仏頂面さんがメロメロになったらどうなるのかを見たいっていうのもあるけどね……♪)」


レミオ「あと数時間で馬車が来る。それに乗ってラシルへと向かうが……準備はどれくらいでできる?」

レラン「私あんまり荷物ないので……1時間ほどで」

レミオ「上等だ。この本屋はどうするんだ?」

レラン「しばらくは休業ですね……またこの村に帰ってくることがあれば、再開しますけど」

レミオ「そうなれるといいな」


・・・・・・

~昼・レミダーズ村前~


少年「まさか兄ちゃんが軍人だったなんて……」

レミオ「……騙してすまなかったな」

少年「すっごくカッコいいよ!!なんで最初から言わなかったの!?」キラキラ

レミオ「……あ、ああ。悪いな」

母「あのサキュバスがレランちゃんだったなんて……人って見かけによらないのね」

レラン「あ、あはは……」

妹「ねーお姉ちゃん、また帰ってくる?」

弟「くるよね!?」

レラン「ええ。またいつかね」ナデナデ

村長の娘「うー旅人さんカッコよかったのにー」

薬師「レランさん、これ。旅の無事を祈って調合した薬です」

お手伝い「うーむ、やはり闇と闇は惹かれあうのか……」

ウェイトレス「約束は見送りにしてあげるから、またこの村に寄ったら接客させてよね軍人さん!」


レミオ「あ、ああ…………じゃあ行くか。馬車も来た」

レラン「はいっ」

村人一同「ばいばーい!!」


・・・・・・

~帰りの馬車~


引き手「まさか送った軍人の兄ちゃんが2日で女連れになるとは傑作だね!」ゲラゲラ

レミオ「うるさいぞ。俺は寝るから着いたら起こしてくれ」

引き手「あいよー!」


レミオ「…………はぁ……」ゴロン

レラン「酔わないんですか?」

レミオ「疲れの方が勝っている」

レラン「そうですか…………」


レミオ「とりあえずもうあの村に帝国兵が来ることはもう無いだろう」

レラン「どうしてですか?」

レミオ「目的である君がいなくなった今、帝国から見てあの村に戦術的戦略的価値は無い。一応奴らにも誇りがあるから村を焼くなどということもしないしな」

レラン「そうなんですか…………ちょっと安心しました」

レミオ「それはよかった」


レラン「………………」

レミオ「…………」


レラン「…………」

レミオ「…………(なんか馬車の上に見覚えのある鳥が飛んでいるな…………奴らの声を聴くのも面倒だし、やめておこう)」

レラン「…………あの」

レミオ「なんだ?」

レラン「レミオさんって、なんで軍に入ったんですか?」

レミオ「……なんで軍に、か…………」

レラン「あ、話しづらいなら話さなくても!」

レミオ「いや。君の話も聞いたし、これでおあいこといったところにしようか」


レミオ「俺が軍に入った理由は、↓2だ」


 この理由がストーリーの大まかな指針となっていきます
 理由が成就されるとこのストーリーは完結です
 (ハーレムが作りたい、など主人公の特性とあまりにもかけ離れているものはNG)

 今日は安価をとってここまで


レミオ「こう言ったら変だと思うかもしれんが……」

レラン「いいですよ」

レミオ「俺は、両国が本当は戦争なんかしないで仲良く暮らせればいいと思っている」

レラン「…………」

レミオ「笑えるだろう、俺がこんなことを言うのは」

レラン「いえ、素敵だと思います」

レミオ「……ありがとう」


レミオ「まぁ、ただの夢さ。一兵卒の見る夢」

レミオ「だからまぁ、今は戦時中だから無理だろうが……いつか必ず両国が手を取り合える日が来る……そう願い、俺は戦っている…………矛盾しているな」

レラン「…………なんでそんな願いを?」

レミオ「そこまではまだ秘密だ」

レラン「ケチなんですね」

レミオ「ミステリアスというやつだ」


・・・・・・

~夕方・首都ラシル~


レラン「うわぁ……!」キラキラ

レミオ「ラシルは初めてか?」

レラン「はい!広い敷地、張り巡らされた水路、中央の大聖堂……全部本に書いてあった通りですね!」

レミオ「ああ。俺は住んでいるからあまり珍しくはないがな」

レラン「まさに水の都……!ちょっと町を見て回っていいですか!?」

レミオ「…………(夜になる前に報告に行かなければならないが……どうしようか)」


 1.見て回る(場所も書いて 例:商店街、噴水 等))
 2.すぐに報告に行こう

 ↓2


レミオ「いや、まずは君を軍団長に報告しなければならない。街中を見て回るのはその後でもいいか?」

レラン「う、分かりました……すいません、柄にもなくはしゃいじゃって」

レミオ「いいさ。俺もたまにははしゃぐ時がある」

レラン「レミオさんも?」

レミオ「…………かもしれない」


レミオ「とにかく行くぞ。大聖堂近くにある軍部の建物に行き、そこで軍団長と会う」

レラン「軍団長…………レイナ・クランメルさんですね」

レミオ「知っているのか?」

レラン「仮にもこの国に住んでますからね。ファーティアルム最強の戦力として、民からの人気は高いんですよ」

レミオ「そうなのか」

レミオ「(まぁ、あの女の本性を知ったらその印象がどうひっくり返るかだな)」


・・・・・・

~軍団長室~

コンコンコン


「入れ」

レミオ「(何度もこのドアをくぐっているが、なんだか今は久しぶりな気分だな)」

レミオ「失礼します」


ガチャッ


レイナ「お前か。戻ってきたということは、任務を終えたということでいいんだな?」

レミオ「はい。エフェクターを1人連れてきました」

レイナ「ほう……」


レミオ「入っていいぞ」

レラン「失礼します」

レイナ「……女か」

レラン「レランと言います。お見知りおきを……」

レイナ「……ふむ………………」ジー


レイナ「手籠めにしたのか?」

レミオ「は?」

レラン「えぇっ!?」

レイナ「いや、こういうのは女としてモノにして仲間に引き入れるというパターンじゃないかと思ってな」

レミオ「あなたの中で俺がどうなっているのかは知りませんが、そんな真似はしません」

レイナ「そうなのか?」

レミオ「(この女……)」


レイナ「なるほどな。では下がっていいぞ。2人は明日の朝軍団長室に来るように」

レミオ「はっ」


レイナ「レランと言ったな。君の寝床だが、軍の宿舎に住むか、この男のようにラシルのどこかに家を買うか部屋を借りるかなんだが……どうする?」

レラン「ラシルのどこかに住む場合は、お金とかは……」

レイナ「すべて軍持ちだ。エフェクターは国にとって貴重な戦力……できるだけ要望に答えていきたいとは思っている」

レイナ「だが、高級住宅街の一等地に家を建てたいなどと言ってくれるなよ」ハハハ


レイナ「さ、どうする?」

レラン「じゃあ……↓2」


レラン「そうですね……じゃあ、レミオさんの家に……」チラッ

レミオ「…………(頭痛が……)」

レイナ「なんだ、やはり手籠めにしたのではないか」

レミオ「違います」

レイナ「いや、現に貴様にゾッコンで」

レミオ「きっと同じマンションに住みたいということでしょうそうに決まっているそうでなければおかしい」

レイナ「…………そうなのか?」


レラン「直下」


レラン「レミオさんの部屋は駄目ですかね……?村を離れて色々不安なので、できるだけそばにいてくれるとありがたいんですが」

レミオ「(くっ、もっともらしい理屈だ。だがそれは俺でなくてもいいんじゃないか?)」

レイナ「そうか…………では同じ部屋に――」


レミオ「(いや、待てよ。そばにいるといっても隣の部屋ならいいはずだ!)」

レミオ「(片側はミカエラが住んでいて埋まっているが、もう片側の部屋は…………直下)」


 コンマ一桁奇数→空いている
 コンマ一桁偶数→埋まっている


レミオ「待ってください。流石に俺の部屋はマズいでしょう。俺の部屋の隣が空いているので、そっちにしてもらえませんか」

レイナ「なに?」

レラン「え、私は同じ部屋が――」

レミオ「いいか!君は能力上夜な夜な間違えて俺を殺してしまう可能性がある!まだ制御しきれていない能力を持つエフェクターと共に暮らすのは危険なんだ!!」

レラン「は、はい…………?」

レミオ「隣の部屋ならすぐに会えるしいいだろう。な?」

レラン「わ、わかりました…………?」

レミオ「とのことです」

レイナ「いいのか……?」

レミオ「早急に手続きをお願いします」


レラン「(こんなにまくしたてるレミオさん初めて見た……)」


レミオ「ふぅ……(なんとかなったな)」

レイナ「なら住む場所も決まったところで……下がれ。そろそろ夜だ。大家には軍から通達を送っておくから今日中には部屋に入れるだろう」

レラン「ありがとうございます」

レイナ「明日はレランには軍人としてのいろはを学んでもらう。そしてレミオには…………」

レミオ「…………?」

レイナ「お楽しみだ。体を休ませておけ」

レミオ「はぁ……では失礼します」

レラン「失礼します」


ガチャッ、バタン


・・・・・・

~夜・街中~


レラン「レイナ軍団長……いい人でしたね!」

レミオ「そうか?」

レラン「それに、夜になったら家の明かり以外の明かりがついているなんて……明るくていいですね!」

レミオ「街灯か……そういえば村に街灯はなかったものな」

レラン「はい。それに活気もあって、街灯の明かりが水路にゆらめいて……とってもキレイです!」

レミオ「言われてみれば……(あまりそういった目でこの街を見たことはなかったな)」


 帰宅途中イベント安価……直下
 (例:ナンパ男に絡まれる 等)


・・・・・・

~噴水広場~


レミオ「ここは色んな通りが集まる場所だから、待ち合わせなどによく使われている広場だ」

レラン「へぇー……広いですね」


レミオ「あの通りを行くと俺の家……君の家にもなるアパートに着くが、少し今日の夕飯を買っていきたい」

レラン「よかったら私作りましょうか?」

レミオ「いや、出来合いのものが売っている店があるんだ」

レラン「…………」

レミオ「よかったら君の分も」

レラン「いらないです」

レミオ「そうか?ならちょっとここで待っていてくれ。すぐそこの店だから」タッタッタ

レラン「あっ、ちょっと…………行っちゃった……動かずに待ってようっと」


・・・・・・

~5分後~


レラン「…………すぐって言ったのに」


男A「ヘイヘーイ、女だ……悪かねぇ」ヘラヘラ

男B「いいおっぱいしてるじゃん。あんなのに顔を埋めてみてぇや」

男C「だがちょっと地味じゃないか?」

男D「見たところおのぼりさんだろ。ああいうのがナンパしやすい女ってやつさ」

男E「そういうこった。さっそく声かけようぜ」


男A「よぉ彼女、誰かと待ち合わせ~?」

レラン「えっ?」

男B「ご機嫌ナナメっぽいじゃん。すっぽかされたとか?」

男C「俺達なら空いてるぜ~」

レラン「えっ、えっ!?」

レラン「(な、なにこの人達!?)」


男A「(へへへ、予想通りおのぼりさんか。ナンパされたこと無くて困惑してるな)」

男D「どう、俺らと楽しまないか?いい夢見させてやるぜ」

レラン「ゆ、夢?」

男E「な、いいだろー?」スッ

レラン「(か、肩に手を置かれてる……!?)」

レラン「(なんなの!?)」


レラン「ッ!!」

男B「ん?どうしたよ」

レラン「(もしかしてこれは……ナンパというやつ!!?)」

レラン「(本で読んだことがある……まさか、実在するなんて!!)」

レラン「(やっぱり都会ってすごい!!)」


 レランの行動……直下


レラン「(えっと確か、ナンパしてきた人には何してもいいんだっけ!)」


男A「ちょうどそこに死角になってる路地裏があるんだ。一緒にイイコトしないかぁ?」ニタニタ

レラン「……ええ、いいですよ」

男B「お、マジか!」

男C「ヒュー!やったぜぇ!」

レラン「じゃあさっそく行きましょうか」

男D「見た目と違って遊んでるんだなぁ姉ちゃん」グヘヘ

男E「ヌヘヘ」


スタスタスタ


・・・・・・

~5分後~


レミオ「(意外と混んでいたな……目当ての物は買えたが、遅くなってしまった)」

レミオ「あれ、居ない…………どこに行ったんだ?」

レラン「お待たせしましたー!」タッタッタ

レミオ「うおっ、どこかに行っていたのか?」

レラン「ちょっとおトイレに」

レミオ「そうか……すまない、随分待たせてしまったようだな」

レラン「いえいえ!別に大丈夫です」ツヤツヤ

レミオ「(……変に機嫌がいいな。だがまぁいいか)」


レミオ「じゃあ早く帰るか。すぐに着く」

レラン「はい!」


・・・・・・

~数分前・路地裏~


レラン「ここが死角なんですか?」

男A「ああ。ここなら誰にも見られずに楽しめる」ヒッヒッヒ

男B「最初は俺な!」

男C「馬鹿野郎俺からだよ!」


レラン「と、その前に謝らせてください」

男D「なんでだ?」

レラン「もしかしたら……誰か死んじゃうかもしれませんから」キィン


シュウウウウゥゥゥウウウウ……


男E「な、なんだぁ!?」

レラン「サキュバスエフェクト……」


男A「う、うわぁなんだ!?」

男B「ひいいぃ!」

男C「(……エロい)」


レラン「この能力、まだ色々試せそうですので……まずは…………魅了……!」キィン

男D「う……!」ジー

男E「…………!」ジー


レランを見た男達がその姿に釘づけになり、意識が朦朧としてくる。


レラン「そこの人、素っ裸になって逆立ちしてください」

男A「はい…………」ヌギヌギ

レラン「そっちの人は腕立て伏せ」

男B「はい……」フンフン


レラン「後の3人は……じゃあ、私に精気をください。死なない程度でいいので」ニコッ

レラン「私の手に触れるだけでいいんですよぉ」スッ

男CDE「はい…………」スッ


ピトッ


レラン「じゃあ、いただきます♪」


・・・・・・


男達「Zzz」グデー

レラン「かなーりセーブしたから皆さん生きてますね。よかったぁ」

レラン「魅了からの洗脳で言うことを聞かせる能力…………多分、私に性的興奮を覚えた相手に効果を発揮するのかな」

レラン「……レミオさんにも通じるかな?」

レラン「…………試してみようかなぁ」フフ


・・・・・・

~レミオの住むアパート~


レミオ「大家さんに確認してみたところ、もう君の住む部屋の準備はしてあるそうだ。これが鍵な」

レラン「ありがとうございます」

レミオ「なにか分からないことがあったら俺に言え。俺はこっちの部屋だから」

レラン「私の部屋について分からないので一緒に入ってほしいです」

レミオ「頑張れ」ガチャッ、バタン

レラン「あっ!逃げた!」



・・・・・・

~レミオの部屋~


レミオ「やっと帰ってきた…………はぁ……」ドサッ

レミオ「(使い慣れたベッドの感触が懐かしい)」


レミオ「(明日は朝から軍団長に呼ばれている……何の用だ?)」

レミオ「(まさかまた任務ではないだろうな……いや、ありうるぞあの女なら)」

レミオ「(……ったく)」ゴロン

レミオ「(飯を食って風呂に入ったらすぐに寝るか)」


レミオ「(軍団長の用が終わったら解放されるだろうし、その後はどうするか……)」


 明日の予定……↓2

 1.ミカエラの買い物に付き合う
 2.レランの練習に付き合う
 3.自由安価


 レミオの目的「両国が平和に手を取り合う」が物語のゴールになりました
 そのためにレミオは様々な手を尽くすことでしょう

 登場人物が「レ」から始まるのが多くてしゅごい
 以後の名前安価では「レ」から始まる名前はできるだけお控えください
 今日はここまで


・・・・・・

~翌朝~


レミオ「ん…………朝」ムクッ

レミオ「いつにも増して小鳥たちのさえずりが多い気がするな」


コンコンコン


「レミオさーん、そろそろ軍部に行く時間じゃないですか?」

レミオ「レランか……すぐ行く!少し待っていろ!」

「はーい」

レミオ「朝飯は適当にパンでいいか。着替えもしないとな」


・・・・・・

~5分後~

ガチャッ


レミオ「待たせたな」

レラン「いえ。ご飯食べましたか?」

レミオ「ああ食べたよ」

レラン「それはよかったです」

レミオ「何故君が心配するんだ?」

レラン「いけませんか?」

レミオ「……いや、ありがとう」

レラン「いえいえ♪」

レミオ「じゃあ行こうか」

レラン「はい」


・・・・・・

~軍部・軍団長室~


レイナ「来たか」

レミオ「一体何の用ですか?昨日は教えてくれなかったじゃないですか」

レイナ「うむ、その前に少し待て。今からウドンを食べるところなのだ」

レミオ「…………ウドン?」

レイナ「小麦粉を練って作った麺だ」

レミオ「パスタではなく?」

レイナ「なんだ、ウドンを知らないのか?ジャパニーズのくせに」

レミオ「(そうだ、忘れていた。軍団長は大のニホン好きだったんだ)」

レミオ「ええ……というか、俺も血が繋がってるってだけで、あんまりニホンの事は知りませんよ」

レイナ「それはいかんな。私はこの国で生まれこの国で育った。生まれ故郷を愛している」

レミオ「俺も生まれ育ちはこの国です」

レイナ「だが故郷というには、遥か東の果てにあるという島国を指すのではないか?…………っと、ツユにつけて食べなくては」

レミオ「……その食器は?2本の棒のようですが」

レイナ「これはハシと言ってな、ニホンの食べ物は全てこれで食べるらしい」

レミオ「不思議な国ですね」

レイナ「ミステリアスと言え。と、ソバを食べ終わるまでそこにある本でも読んで待っていてくれ」

レミオ「はぁ……」


レイナ「ぐぐぐ……!」プルプル

レミオ「…………」ペラペラ

レイナ「ぐごご……!」カタカタ

レミオ「…………」チラッ

レイナ「……」ジーッ

レミオ「……なんですか?」

レイナ「私は幾多の戦場で剣を振るい勝利を手にしてきた。だがここにおいてそれはすべて白紙に化す。この白いツルツルは手強い!」

レミオ「意気揚々とハシを使おうとしたはいいが、慣れていないというわけですか」

レイナ「貴様の言うことは時々癪に障るな」

レミオ「(やべっ)」


 >>214
 ×レイナ「ミステリアスと言え。と、ソバを食べ終わるまでそこにある本でも読んで待っていてくれ」
 ○レイナ「ミステリアスと言え。と、ウドンを食べ終わるまでそこにある本でも読んで待っていてくれ」


レイナ「そういえば貴様もニホン人。なら当然ハシくらい使えるだろう?」

レミオ「さっき言ったじゃないですか。俺はニホン人でも、ニホンの事については何も知らないって」

レイナ「つべこべ言わずにさっさとコレでウドンを食ってみせろ!」

レミオ「…………(めんどくさい)」カチャッ


レイナ「ふっ、見物だな」

レミオ「(適当に1本掴んで食うか)」スッ


 レミオ箸安価……直下

 コンマ一桁奇数→器用に箸でうどんが食べられる
 コンマ一桁偶数→使ったこと無いものは使えない


レミオ「(お、案外いけるな……)」スッ、チュルル

レミオ「(というかこれ……ハシと言ったか?なんだか使ったことがあるような……そんな気がするな)」

レミオ「(いつだ?小さい頃か……?あまり思い出せないな)」


レミオ「ご馳走様でした」カチャッ

レイナ「なっ……!」

レミオ「………………フッ」ドヤァ

レイナ「き、貴様……!」プルプル

レミオ「(いかん、つい軍団長の顔が面白くてドヤ顔をしてしまった)」

レイナ「すごいじゃないか!!やはりジャパニーズは天性のハシ使いなのだな!」ガシッ

レミオ「……は?」


レイナ「少し貴様のことを見直したぞ。うんうん」

レミオ「(なんだ、この屈辱感……)」

レイナ「では残りも一気に食って、貴様との仕合に備えるか」チュルルル

レミオ「…………待ってください。仕合とは?」

レイナ「ああ言い忘れていたな。お前をここに呼び出したのは、私と1対1で戦ってもらうためだ」

レミオ「はぁ!?」


レイナ「時間は私がウドンを食べ終わってから10分後、中庭の簡易闘技場で行う」

レミオ「いや、待ってください。何故そんなことを?」

レイナ「テストの為さ」

レミオ「テスト?」

レイナ「この仕合で私の目にかなえば、貴様は晴れて第4部隊から私直属の部隊に転属となる」

レミオ「はぁ!?」


レイナ「貴様は今まで戦場で目立った活躍は無いものの、私の指令を1度も失敗することなくこなしてきたからな。私直属の部隊に入れるに値すると踏んでいる」

レミオ「いや、俺は……」

レイナ「だが実力が未知数なのでな。私自ら貴様の力を見極めようというわけだ」

レミオ「…………」

レイナ「早くしないとウドンを食べ終わるぞ?中庭に行って準備運動でもしてくるといい」

レミオ「…………(この女……いつか目にものを見せてやる!)」


・・・・・・

~中庭~


レミオ「(簡易闘技場と言っても、柵を付けただけの原っぱだ)」

レミオ「(はぁ……なんでこういうことになるんだ……)」


レイナ「待たせたな」

レミオ「いえ……」


レミオ「(ん?軍団長の横にいるのは確か副軍団長の……↓2)」


 性別と名前と年齢と性格を書いてください


リク「やぁ、レミオ君」

レミオ「……どうも」

レミオ「(リク・フルート……俺より年下ながら、その若さで副団長にまで上り詰めた男だ)」

レミオ「(私生活は天然でマイペース……だが会議など重要な場では恐るべき判断力と能力を発揮する。軍団長の片腕だ)」

レミオ「数回しか会ったことがなかったですけど、俺のことを……」

リク「うん。まぁ君はウチの大事なエフェクターだからねぇ」

レイナ「リクにはこの仕合の審判を務めてもらうことにした。公平なジャッジを頼むぞ」

リク「はいはい。僕もレミオ君のエフェクトには興味があったし、楽しみだよ」

レミオ「そう、ですか……」


レミオ「(この聖法国においてエフェクターは自分のエフェクトについての報告義務を持たない……要は隠していてもいいという決まりだ)」

レミオ「(普段から自分の能力を吹聴して回れば、敵の間者に伝わる可能性があるし、そこから弱点を突かれるというケースも否定できない)」

レミオ「(だから俺は戦場でも極力エフェクトを使わず、武器だけで敵を倒してきた)」

レミオ「(エフェクトを使うのは相手を確実に殺せると踏んだ時だけだ)」


レミオ「(ましてや俺はエフェクトを2つ持つダブルホルダー……)」

レミオ「(ダブルホルダーはエフェクターの中でも非常に稀な存在で、確認されればソイツは確実に目立つ)」

レミオ「(能力を知られて弱点を見つけられれば殺される。目立って隙を見せれば殺される)」

レミオ「(臆病だという自覚はあるが……できるだけ俺の能力……オーロラエフェクトは隠し玉として取っておきたい)」

レミオ「(…………が)」


レイナ「ふふふ、楽しみだな」ブォン

レミオ「(この人相手に能力を使わずに挑めば、負けは必至だ)」

レイナ「おっと、手を抜くなよ?もし手を抜いたら……問答無用で……」チャキッ

レミオ「……分かってますよ」

レミオ「(それに逃げ道も封じられている……)」

レミオ「(今まで述べたことがすべてひっくり返りそうだ……それほどの相手なのだ。彼女は)」


レイナ「さて、そろそろ始めようか。私はこの剣を使うが……貴様はどうする?」

レミオ「俺も、同じ剣で……」スッ

リク「双方取った武器は刃を潰してある訓練用の剣だね。同じ武器ということなら、雌雄を決するのは技量と能力だ」


レイナ「言っておくが私は手加減ができん。貴様も本気でかかってこい」

レミオ「分かってますよ……」

レミオ「(この人相手に防戦に回るのは愚策……なら始まりの合図と共に…………↓2)」


一 1.大胆に
  2.細やかに

二 1.正面から
  2.横から
  3.背後を取り

三 1.振り下ろす
  2.振り上げる
  3.突く


 一、二、三の形で答えてください(例:1、2、3)


レミオ「(大胆な動きで横に回り、素早く突く……多分軍団長のことだ。刺さっても死にはしないだろう)」

レイナ「…………」


リク「じゃあ2人とも準備はいいねー?…………はじめ!」


レミオ「ッ!!」ザッ


合図とほぼ同時。レミオが棒立ちのレイナの横に回り、大胆に突きを放つ。


レミオ「(入った!)」

レイナ「……甘いな」スッ


ガキィン!


レミオ「ッ……!(刃の腹で止められた!)」

レイナ「考えは良いが、相手が私だということを今一度思い出してもらおうか」


レミオ「クッ……!」バッ

レイナ「なるほどなるほど……貴様は命を大事にするタイプか。それに確実性も多少求めている……」

レイナ「だが!」シュッ

レミオ「ッ!」バッ


レミオはレイナの振り下ろす剣を間一髪で避けた。
振り下ろされた先の地面に剣が食い込み、土が巻き上がる。


レミオ「(なんだ!?訓練用の剣があれだけの破壊力を持つはずが……!)」

レイナ「反撃してこないのならこちらから行くぞ!」

レミオ「(ッ、まずい!なんとか反撃を……!)」


 反撃安価……直下

 1.足を狙う
 2.剣を折りにかかる
 3.一か八かカウンターを狙う


レイナ「ハァッ!!」ブォン!

レミオ「(横薙ぎ!なら……!)」


レイナの横一閃をかがんで躱し、その足へと狙いを定める。


レミオ「(軍団長、ねんざになっても恨まないでくれ!)」シュッ

レイナ「!」


かがんだ体勢から、レイナと同じように横薙ぎを放つ。目がけるは彼女の右足。
レイナも咄嗟のことに反応できなかったのか、その刃は遮られることなく目的物を捉えた。


レミオ「(よしっ!)」

レイナ「…………フッ」


ガキィン!!


レミオ「……な、に!?」


レミオ「(馬鹿な!刃は軍団長の足に当たったハズ……なのに、何故『跳ね返された』!?)」

レミオ「(それにこの手の痺れ……まるで固い鋼鉄に棒をブチ当てた時のようだ……!)」ジンジン

レイナ「言ったろう、私も手加減はしないと」

レミオ「まさか、軍団長のエフェクト……!」


レイナ「ああそうだ。私は自分自身を含め、触れた物の硬さを自由に変えることができる」

レイナ「オリハルコンエフェクト、と言ったかな」キィン

レイナ「だから、当たっても痛くないさ」

レミオ「(卑怯だろ!……って、エフェクターにこれは褒め言葉か)」


レミオ「クッ!」バッ

レイナ「飛び退いても遅い!」

レミオ「(またさっきの振り下ろしか!)」

レイナ「ハァッ!!」ブォン

レミオ「(今度は避けられん!受け止め……)」


ガギィィィッ!キィン!


レミオ「クッソ!」

リク「おや、剣が折れちゃったみたいだねぇ~」


レミオ「(やはり同じ剣でも硬度が違えば、どちらが折れるかなど火を見るよりも明らかか……!)」

レイナ「さぁどうする?このままトドメといってもいいが……」スッ

レミオ「(もう剣は無い……どうする……!!)」


 戦闘行動安価……直下
 (降参以外で)


レミオ「(こうなったら……オーロラ――)」

「あ、レミオさーん」

レミオ「ッ?」チラッ

レラン「頑張ってくださいー!」

レミオ「(レラン!?というか、気付けば周りにギャラリーが意外と居る…………まてよ?ということは)」


「『レランちゃん今日もかわいいね~!』」

「『村から追っかけてきてよかったぜ』」


レミオ「(居た!上空にあいつらだ!)」

レミオ「(スピークエフェクト!)『おい、お前ら!』」

「『あん?……あ、この前の変態野郎!』」

レミオ「『誰が変態だ!それより、お前らの力を借りたい。今すぐありったけの仲間を集めて、俺の前にいる金髪の女に突撃しろ!』」

「『なんでそんなめんどくせぇこと……うおっ!パツキンのボインじゃねぇか!!』」

「『緊急招集ー!緊急招集ー!!』」


レミオ「(駄目押しに虫達にも……)」

レミオ「『なぁ、君達の力が借りたい。あの女に突撃してくれないか』」

レイナ「なにをブツブツ言っている。ジセイノクという奴か?」


レミオ「『いや、確かに君達には得は無いかもしれないが、な?』」

レミオ「『そこの軍団長の足元に生えている草!なんとか軍団長の足を止められないか!』」

レミオ「『おい早く仲間集めろ!!』」


リク「……?」

レイナ「ふっ、何をしているのかは知らんが……構わずいくぞ!」

レミオ「(頼む、早く来てくれ!)」


バッサバッサバッサ!


「ん?うおお!鳥の大群だぁ!」

「軍団長の方に向かってるぞー!」

「軍団長ー!上上!」

レイナ「なに?」

「『オラー!あの柔らかそうなおっぱいに飛び込むのは俺だー!!』」

「『何言ってんだ俺が先だ!』」

「『俺は尻に行く!!』」

レイナ「なっ、鳥が私に向かってくるだと!?」

レミオ「『よし、草達!』」


シュルル……


レイナ「クッ、ここは逃げ……って、なんだ?足に草が絡まって……!」

「『ボインボイン!』」

「『クンカクンカしたい!!』」

レイナ「うわあぁぁぁぁ!?」


瞬く間にレイナは鳥たちに群がられ、劇場版エヴァの量産機のシーンみたいになった。


レイナ「く、おおおお!!オリハルコンエフェクト!!」キィン

「『ヒャッハー!俺様おっぱい一番乗りー!!さーてやわらかなおっぱいをprpr…………!?』」

「『か、硬いだと!!?』」

レイナ「ぬああぁぁぁぁぁ!!」ブゥン!ブォン!

「『ギャー!!』」

「『聞いてねぇぞ!撤収ー!撤収ー!!』」

レイナ「こんな鳥ごときで私が止まるものか!!」


レミオ「いや、一瞬でも止まったなら僥倖だ……!」ダッ

レミオ「(この隙に軍団長の懐に飛び込む!)」

レミオ「(……ちなみに、虫達には断られた)」


レイナ「鳥達め、邪魔をして!」

「『ギャー!逃げろー!!』」

レミオ「(鳥達が剥がれ始めた!だが……間に合うか!?)」

レイナ「ッ、来るだと!?」


レミオ「これで…………!」

レイナ「させん!」


レミオは右手をレイナの顔に突き出そうとし――
レイナは剣を振り上げようとした。


 勝敗安価……直下

 コンマ一桁奇数→引き分け
 コンマ一桁偶数→敗北
 ゾロ目→勝利


レイナ「ハァァァッ!!」ブォン

レミオ「――――ッ!!」


レミオが右手を突き出した瞬間には、眼前にレイナの剣が迫っていた。


レミオ「(クッ!オーロラを!)」


バキィッ!!


レミオ「――がっ……!!」

リク「うわぁ……痛そう」

レラン「レミオさん!」


気付くとレミオは数メートル後方へと吹っ飛んでいた。


ドサッ


レミオ「っ、っつぅ……!」

レイナ「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

リク「…………」コク


リク「勝者、レイナ・クランメル!」


 \ワァァァァァァァ!/


リク「いつのまにこんなにギャラリーがいたんだろうねぇ」

レラン「レミオさん!」タッタッタ


レラン「レミオさん、大丈夫ですか!?」

レミオ「あ、ああ……なんとかな…………それ、軍服か?似合うな」

レラン「そんなこと言ってる場合ですか!!」

レミオ「(咄嗟にオーロラを纏った腕でガードしたが……ダメージは防げても吹っ飛ぶのは不可避だったか)」


レイナ「今回は私の勝ちだな」

レミオ「そのようですね……」

レイナ「だが正直危機を感じた。最後のアレ……あれは貴様の能力か?」

レミオ「……さぁ、なんのことやら。軍団長が鳥に好かれるってだけじゃないですか?」

レイナ「フッ……ならそういうことにしておこう。今日は解散だ。明日追って委細を伝える」

レミオ「…………分かりました」


レイナ「(私は『ガードした時の能力』について聞いたのだが……まぁいい。これから見定めてやるか)」


リク「いやぁ惜しかったねぇ~」

レミオ「副団長……」

リク「動物や植物を味方につける能力とは面白いね……期待しているよ」ヒソヒソ

レミオ「…………」

リク「じゃ、そういうことで」スタスタ


レミオ「……食えない男だ」

レラン「あの、レミオさん。本当に大丈夫なんですか?」

レミオ「ああ大丈夫さ。それよりもここから移動するか。ただでさえエフェクター同士の戦いということで兵士達が集まってきている」

レラン「あっ、本当ですね」


レミオ「君はこれからの予定は?」

レラン「もう一通りの説明は受けたので、今日は自由です」

レミオ「なら丁度いい。昼からちょっと付き合ってくれ」

レラン「……?」


 今日はここまで
 レランとの練習時に起こるイベント(ハプニング?)を↓2

 稚拙な文ではありますが、安価に答えてくださりありがとうございます


・・・・・・

~レミオ達のアパートの前~


レミオ「今日は時間があるからな。君の練習に付き合ってやれる」

レラン「本当ですか!?嬉しいです!」

レミオ「君の能力の内容からして、俺の部屋でやることになるが……」

レラン「いえいえ、構いません」

レミオ「ありがとう。まずは君のエフェクトの能力について色々調べないとな」

レラン「はい」


レミオ「…………俺が言うのもなんだが、いいのか?エフェクトはエフェクターにとっての切り札でありアキレス健だ。そうそう人に能力を教えて――」

レラン「どうせもう1度見せちゃってますし、レミオさんに教えても大丈夫だと思ってます」

レミオ「そ、そうか?」


レミオ「じゃあさっそく俺の部屋に――」

「お、レミオ!」

レミオ「………………誰だ?」

「っておい忘れたのかよ!?俺だよ俺。↓2だよ!!」


 名前を書いてください


コルン「コルンだよ!忘れたとは言わせねぇぞ!」

レラン「この人は……?」

レミオ「ここの大家の息子だ。見たまんま、遊び呆けてるドラ息子だがな」

コルン「おいおいご挨拶じゃねえか……唯一の友をドラ息子呼ばわりたぁ恐れ入るぜ」

レミオ「だが事実だろうに。仕事もせず年がら年中遊び歩いてるチャラ男め」

コルン「よーしよーしわかったぞー表に出ろォ!」

レミオ「既に表だろうが!」


レラン「え、えっと……」

コルン「ん?君は?」

レラン「あ、昨日からこのアパートにお世話になっているレランと言います」

コルン「ああー君がレランちゃんか。一応名簿で知っていたけどこんな美人だとはねぇ……俺はコルンってんだ。よろしくな」

レラン「はい。よろしくお願いします」


レミオ「コイツは俺達と同い年だ。別に敬語を使う必要は無いぞ」

レラン「いえ、癖みたいなものですから」

コルン「で、なんで2人が一緒に……?ま、まさかお前らそういう関係かぁ!!」

レミオ「予想を外してしまって悪いが違うぞ。レランは俺の後輩だ」

コルン「ん?じゃあレランちゃんも軍の人間ってことかい?」

レラン「はい。元々は村に住んでいたところを、レミオさんにスカウトされたんです」

コルン「ほーうやるねぇ~このこの~」

レミオ「任務だったからだ」


コルン「おっと、そろそろ母ちゃんとモチを食う時間だ」

レミオ「モチ?」

コルン「ニホンの伝統料理だとかなんだとかで、露天商から買ったんだと。後でお前にも分けてやるよ。んじゃあな」

レラン「お気をつけて」

コルン「あいあい、レランちゃんもそこの不愛想野郎に何かされそうになったら言えよ~」スタスタスタ


・・・・・・

~レミオの部屋~


レラン「面白い人でしたね、コルンさんって」

レミオ「まぁな……騒がしくはあるが、煩わしくはない。さぁ、そろそろ練習を始めようか」

レラン「はい!」


レミオ「まずは君の能力の確認だ。サキュバスエフェクト……誘惑して魅了し、吸精したり洗脳したりする能力……で合ってるな?」

レラン「はい。大体は」

レミオ「実際に使う手段と言ったら、肉体的接触による吸精……これは俺がくらったものでもあるな」

レラン「サキュバスエフェクトはこの吸精が最終目的ですから、それまでの過程に魅了や洗脳があるんです」

レミオ「俺もくらった、あの動けなくなったりするやつか」

レラン「そうですね」


レミオ「それで、肝心の練習内容だが……俺が君の能力の実験台になる……だったな」

レラン「そうですね」ウキウキ

レミオ「……殺すなよ?」

レラン「だ、大丈夫です…………多分」

レミオ「不安にさせるな」

レラン「極力セーブはしますが……」

レミオ「まぁ、一応念のためにズボンに細工をしておいたからな」

レラン「なんですか細工って?」

レミオ「チャックを開けると睡眠ガスが出るようになっている」

レラン「…………」

レミオ「じゃあ始めようか。危ないからテーブルとかはどけておこう」


レラン「(多分このエフェクトは相手の精神力によって効き目が違ってくる……)」

レラン「(昨日のあの人達とレミオさんでは多分まったく違うはず…………なら、たくさん力を使わないと)」

レラン「いきます……!」

レミオ「ああ……」


レラン「サキュバスエフェクト!」キィン

レミオ「(…………なんというか、服が一瞬にして変わるのは見ていてすごいな)」

レラン「まずは、洗脳……レミオさん、私の目を見てください」

レミオ「ああ…………」ジー


レラン「(……やっぱり昨日と同じ感じでやってもレミオさんは魅了されない)」

レラン「(なら、もっと……)」ジー

レミオ「…………う、くっ……!」クラッ

レラン「かかりましたね?」

レミオ「の、ようだ。体が言うことを聞かない……!」ジー


レラン「(この状態で命令を出せば、昨日みたいに上手くいくはず)」

レラン「じゃあ、直下してください」


レラン「私のことを抱きしめてキスしてみてください」

レミオ「わかった……」スッ


ギュッ


レラン「…………レミオさん、まだ意識あります?」

レミオ「ああ……だが体が言うことを聞かない」

レラン「どんな気分ですか?」

レミオ「体が自分の物じゃない感覚がして怖いが……君にそういうことを求められて悪い気分ではないよ」

レラン「…………♪」

レミオ「ん?」

レラン「いえ、なんでもありません」


レラン「ほらほら、次はキスですよ」

レミオ「ああ……」


レミオ「(顔が近づいていく……)」

レラン「レミオさんの顔って、見れば見るほどこの国の人達とは違っていますね」

レミオ「……悪かったな」

レラン「いえ。なんだかとっても……凛々しい?そんな感じです」

レミオ「…………」

レラン「それにまつ毛も長くて、綺麗な黒髪……女性みたいですね」フフ

レミオ「気にしているんだ。放っておけ」

レラン「私は好きですけどね――」


チュッ


レラン「ッ!?」

レミオ「……しろと言ったのはお前だぞ」

レラン「…………」ムッ


レラン「ちなみに、まだまだ出力は上げられますよ」

レミオ「暴走させたりするなよ?」

レラン「どうでしょうか。レミオさんのお心次第だと思います」

レミオ「……どういうことだ?」

レラン「とりあえず、今のレミオさんは体は魅了でコントロールできていても、心までは自我を保っている状態です」

レラン「そこで、このサキュバスエフェクトはレミオさんの心までモノにできるのか、試してみようと思います」

レミオ「…………はぁ……」


レラン「じゃあいきますよ……!」キィン

レミオ「グッ……!!」


レミオ「ぐがあぁぁっ……!」ギリギリ

レラン「(そんな、出力をめいっぱい上げたのに堕ちない!)」

レラン「(むむむぅ……こうなったら)」


レラン「えいっ」ポヨン

レミオ「ッ!?」

レラン「ど、どうですか?私の胸……触ってみた感触は」

レミオ「あ、ああ……!柔らか、い、よ……!」ギリギリ

レラン「心まで私の物になりそうですか?」

レミオ「断る!」

レラン「む!」ポヨポヨ

レミオ「ぐおおおお!!」


レラン「(こうなったら……最大出力で!)」キィン

レラン「はぁぁぁぁぁぁっ!!」


ガチャッ


コルン「おーいレミオー!モチ持ってきてやっ――た、ぞ…………」

レミオ「ッ、コルン!?」

コルン「い、いや……か、鍵開いてたからよ……す、すまん。楽しんでる最中に」

レミオ「違う!」

レラン「…………男の人?」

レミオ「(ッ、いかん!)コルン、逃げろ!」

コルン「は?」

レラン「はぁっ!」キィン

コルン「んがっ!?」ビクッ


レミオ「(マズい、今レランが放ったのは多分彼女の最大級の魅了の波動だ!アレをモロに受けたということは……)」

レラン「あっ、やってしまいました……」

レミオ「今更遅い!!」


コルン「う、うっ……ううぅ……」

レミオ「練習中止だ!今すぐこれを解け!」

レラン「え、あ……!」


 レラン行動安価……直下

 1.解く
 2.解かない


レミオ「早く!」

レラン「は、はい!」シュゥン……

レミオ「(体が動く!)よし」タッタッタ


レミオ「おいコルン、大丈夫か!?」

コルン「う、あぁ…………」

レミオ「意識はあるようだな……おい!俺が分かるか?おい!」ベシベシ

コルン「あ、あ、あ、あぁっ!」チラッ

レラン「?」

コルン「女神ィ!!」バッ

レミオ「…………は?」

レラン「…………え?」


コルン「今私の目の前に起こっている現象を一言で説明するなら、それはもう『奇跡』としか言いようがない!!」

コルン「ああっ、あなたこそ美の女神様!!あなたの存在の前には、他の有象無象浮世の女共など虫ケラも同然!」

レミオ「お、おいコルン……」

コルン「ああお許しくださいファーティ様!私の信仰は今、あなたと、今目の前にいる神とでせめぎあっているのです!!」

コルン「私は塵です!塵屑です!!」

コルン「ああ女神よ!今こそ我に道を示さんことをーーーーー!!!!」


レミオ「おい、治せ」

レラン「や、やってみます……えいっ」ドゴォッ!

コルン「ごふっ!?」バタッ

レミオ「(そこは力ずくなのか……)」

レラン「多分、しばらくすれば正気に戻っているかと……」

レミオ「あ、ああそうか…………」


レミオ「とりあえずコルンが目を覚ます前に、その恰好を解除しろ」

レラン「え、練習は……」

レミオ「中止だ中止。こんな状況では続けようもないだろう」

レラン「うぅ…………」

レミオ「…………また今度付き合ってやる。今度で終わりだぞ」

レラン「っ、はい!」パァァ

レミオ「はぁ…………」


・・・・・・

~数分後~


コルン「う、うぅ……」

レミオ「目を覚ましたか。おい、大丈夫か?」ペチペチ

コルン「ん……あれ、レミオ……どうしたんだい?こんなところで」

レミオ「お前が倒れていたもんだから起こしてやったんだよ」

コルン「そうか……俺は倒れていたのか…………あ、それよりも聞いてくれよレミオ!さっきすっげぇボインのすっげぇ美人なオネーチャンと鉢合わせる夢見てさぁ!思わず女神女神と連呼してしまったよ!」

レラン「そ、そうなんですかーあははー」ダラダラ

レミオ「それは、夢なんだな?」

コルン「ああ。いやぁ~あれが現実だったらと思うだけで切ないよぉ……彼女と会えるのは夢の中だけだという事実が、俺を苦しめるぅぅ!!」


レミオ「(……どうやら後遺症も無いようだし、このまま放っておくか)」


レラン「私も今日は疲れました……休もうかと思います」

レミオ「ああ。そうした方が良いな。エフェクトは使いすぎるとよくない」

レラン「……今度こそは」

レミオ「なんだ?」

レラン「い、いえ!それでは」


レミオ「…………さて、まだオヤツドキか。どうしようか」


 行動安価……↓2


レミオ「(にしてもさっきの魅了の能力……受けたから分かるが、改めて恐ろしいものだ)」

レミオ「(おそらくあれに対抗するにはただ1つ……尋常ではない精神力が必要になるな)」

レミオ「(つまり彼女は……精神力の強い相手……そう、軍団長のような者相手だと能力を発揮できずにやられてしまうということか)」

レミオ「(さっきの練習でも、俺が耐えた魅了にコルンはいとも簡単にかかった……つまり俺はアイツより精神が不屈というわけか)」

レミオ「(もし彼女が、色仕掛けの聞かない相手に当たったら負けは必至だな……)」


レミオ「(いや、そもそも彼女は戦闘向けではないのではないか?)」

レミオ「(吸精の能力は確かに戦場でも役に立つが、それ以外…………たとえば間諜にもなりうるのでは……)」

レミオ「(またレランに会ったら色々アドバイスをしておくか)」


・・・・・・


レミオ「(…………と、もう夕方か。考え込んでしまったな……)」


コンコンコン


レミオ「……誰だ?」


 部屋に来た人物安価……↓2
 (今まで出たことのある名前付き人物を、レラン以外で)


ガチャッ


レミオ「え……!?」

レイナ「この時間のあいさつは『こんばんは』だ」

レミオ「いや、まだ夕方……って、なんですか一体」

レイナ「うむ。貴様に少し用があってな」


レミオ「(聖法国最強戦力が俺なんかに用とは……喜んでいいものか、それとも……)」

レイナ「なに、任務ではない。まずは貴様に今後の転属を伝えるものとする」

レミオ「は、はい」ビシッ


レイナ「うむ。では……」ピラッ

レイナ「レミオ・キサラギ……この者を、明日から軍団長直属部隊『ジャッジメント』の一員とする」

レミオ「と、いうことは……」

レイナ「合格ということだ。私もリクも、貴様の腕ならやっていけるだろうと判断した」

レミオ「そう、ですか……」

レイナ「なんだ、嬉しくないのか?一応立身出世というやつだぞ?」

レミオ「いえ、嬉しい……ですよ」


レミオ「(……また、面倒なことが始まりそうだ)」


レイナ「さて、これで私の今日の勤務は終わった。後はこのまま家に帰るだけなので……ここからは私の個人的な用事だ」

レミオ「え?」

レイナ「なんだ『え?』とは。情けない。それでも『ジャッジメント』か?」

レミオ「いや、急だったもので……」

レイナ「まぁいい。それで用事というのはだな、↓2なのだが」


 今日はここまで


レイナ「それはな、わが軍にスパイが紛れている疑惑があるから調査をして欲しいのだ」

レミオ「軍団長、それは決して個人的な頼みではないと思うのですが」

レイナ「極めて薄い疑惑だからな。戦時中である今、そこまで兵は裂けん」

レミオ「……だから俺ですか」

レミオ「(軍団長、俺を何でも屋かなにかと思っているのか?…………いや、この人の子飼いの部下ということはそういうことか)」

レイナ「ああ。私も同行する」

レミオ「軍団長自ら?」

レイナ「貴様にこうして頼むのだから、せめて。な」

レミオ「……そうですか」


レミオ「それで、そのスパイとやらに目星はついているんですか?」

レイナ「ああ。さもなきゃ貴様に頼まんよ」

レミオ「(よかった……)」


レイナ「スパイは↓2を中心に軍のことを探っているらしい」


レイナ「王女を中心に探っているらしい」

レミオ「王女……?」

レイナ「ああ。言うまでもないことだとは思うが、この聖法国は民主主義で国のトップが決まるのは知っているな?」

レミオ「ええ……だから王女とかいう王族関係は、この国いないはずですが」

レイナ「王女は王女でも、その王女ではない」

レミオ「じゃあ、どんな?」

レイナ「『王女』と呼ばれている連中……それがいるのは知っているか?」

レミオ「えっ……?」


・・・・・・

~広場・特設ステージ~

\ワイワイ/


レミオ「な、なんだここ……」

レイナ「ライブ会場という奴だな」

レミオ「ライブ会場?」


バーーーーーン!!


レイナ「おっ、始まったぞ!」

レミオ「え!?」


\ワアアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!/


レミオ「(なんだぁ!?)」


「みーんなー!!今日は来てくれてありがとおおー!!」


\ワアアアアアアアアアアァァァァァァ!!/


「私達の歌、今日も聞いてくださいねー!!」


\ワアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァ!!/


「じゃあいっくよー!1曲目ー!!」


\ワアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!/



レイナ「ワアアアァァァァァアアァァ!!」キャー

レミオ「!?」ビクッ


レミオ「(なんだこの状況は……)」

レミオ「(軍団長にスパイ調査だと言われてついていったら……3人組のアイドルというのか?そいつらのステージを見ることに……)」

レミオ「(ま、まさか……)」


レミオ「軍団長、これって……」

レイナ「ん?なにを言っている。ライブだぞ」

レミオ「いや、それは分かってますけど、スパイは?」

レイナ「ん?…………あ」

レミオ「軍団長!!!!!」


レミオ「(柄にもなく声をあげて突っ込んでしまった)」


レイナ「あ、えーとこれはアレだ!」

レミオ「なんですか……」


レミオ「正直に言ってください。これはスパイ捜査ではなく、アイドル追っかけですよね?」

レイナ「いや、その」

レミオ「どうなんですか」ジー

レイナ「↓2」


レイナ「じ、実はな……」

レミオ「ええ」

レミオ「(まさか、あの3人が軍の情報を帝国に流しているというのか?)」

レイナ「私もここにいる連中と同じ、プリンセス・トリニティのファンでな……」

レミオ「…………はぁ?」


レイナ「いや、素晴らしいのだよ彼女達の歌は」

レイナ「心の奥底の背中を押されるというか、元気が出るというか」

レイナ「彼女達の歌に、日々の活力を貰っているのだ!」

レミオ「………………そこで何で俺なんですか」

レイナ「いや、ライブがあることは知っていたが……流石に1人で行くのも恥ずかしいしな」

レミオ「ただの付き添い、ですか?スパイだなんだと言って」

レイナ「ああ!」

レミオ「開き直らないでください!」


レミオ「(ああ、プリンセスだから『王女』か)」

レミオ「というか、聖法国最強の剣と呼ばれるあなたがこんなところにいて、他の市民はよく気付かないものですね」

レイナ「私達は一番後ろにいるからな。皆ステージに夢中なのだろう」

レミオ「でも声とか、存在感とか」

レイナ「抑えているつもりだ。現にバレていないだろう?」

レミオ「………………」ハァ


レイナ「さて、貴様は私の命の次に重要な秘密を知ってしまったわけだが……」

レミオ「はぁ(心底、心底どうでもいい秘密だ)」

レイナ「このことは内密にな……」

レミオ「…………」


レイナ「ほら、私にもイメージというものがあるだろう」

レミオ「他の奴らには隠して、何故俺には?」

レイナ「何故かな、貴様には隠し事をしても詮無いというか、する必要を感じないのだ」

レミオ「どういう意味ですか?」

レイナ「私にも分からんが……」


レイナ「な、後は物販を私の代わりに買ってきてくれればいいから!」

レミオ「えぇぇ……」

レイナ「だからこのことは、内緒に、な!」

レミオ「…………↓2」


 今日はここまで


レミオ「…………どうしようかな?」

レイナ「な、なんだと?」

レミオ「正直俺はこんなアイドルとやらのグッズには興味ありませんし、吹聴したところで軍団長が困るようなことはないでしょう?」

レイナ「貴様……私を強請る気か?」

レミオ「いえ普通にそう思っているだけです」

レイナ「いや、待て話し合おう。な?」

レミオ「面倒なので帰ってもいいでしょう?」

レミオ「(あの軍団長がここまで下手に出るのも珍しい……というか、だったら何故ますます俺を連れてきたんだ)」


レイナ「貴様……私は軍団長だぞ!」

レミオ「今はもう個人的な時間のはずです。というわけで失礼しま――」

レイナ「んなっ!た、頼む!物販の列に私が並んでしまうと騒ぎになってイベントどころではなくなってしまうということくらいは自負している!だから、な?」

レミオ「………………」

レイナ「むむむ……なら貴様の望みをひとつ叶えてやろう!」

レミオ「え、望み?」

レイナ「そうだ!世の中ギブアンドテイクというからな。私が何かする代わりに、貴様にも私の願い……グッズを買ってくるのと、周りに吹聴しないということを約束しろ!!」

レミオ「(……まためんどうなことに……)」


レミオ「(……だが、あの軍団長がこうも言うことを聞くんだ。少しくらい乗ってみるか)」

レイナ「な、最大限の譲歩だ!」

レミオ「……分かりましたよ」

レイナ「おお!ではなんだ?望みを言えぃ!!」

レミオ「…………↓2」


 短いが今日はここまで


レミオ「じゃあ今度、時間がある時でいいんでまた仕合の相手をお願いします」

レイナ「な、なに?それだけでいいのか?」

レミオ「はい」

レミオ「(軍団長との戦いは色々と為になるからな……それに、万が一……軍団長と真剣に戦うことになった時……そんな時が来るかどうかは分からんが、その時が来てもいいように彼女の戦い方を覚えなくてはならない)」


レイナ「そうか……そんなことでいいのか」

レミオ「はい」

レイナ「てっきり『その豊満なボディを使わせてくださいよ』的なのが来ると思っていたが……意外だ」

レミオ「は、はい?」

レイナ「よくあるんだろう?そういう下手に出たら性的なことを求めてくるというシチュエーション」

レミオ「知りませんよ……というか、俺をどんな目で見ているんですか」


レイナ「とにかく物販頼むぞ!私はあっちで待ってるからな!」タッタッタ

レミオ「…………はぁ……」


レミオ「(その後1時間も並ばされた……何が悲しくてこんなことを……)」

レミオ「(…………あのアイドル3人組、3姉妹なんだな)」


・・・・・・

~1時間後~


レミオ「これです」

レイナ「おお!感謝するぞ!!では明日、2階西のテラスに来い」

レミオ「軍団長の部屋ではなく、ですか?」

レイナ「顔合わせというものもあるだろう。いいな?」

レミオ「了解」

レイナ「じゃあしっかり休め。ではな」スタスタ

レミオ「はい……おやすみなさい」


・・・・・・

~夜・レミオの部屋~


レミオ「はぁ……今日は色々あったな……仕合に昇進に練習にライブ……」

レミオ「密度の濃い一日だった」

レミオ「(…………明日も早い。今日は寝ておくか)」


・・・・・・

~翌日・軍部・2階西テラス~


レミオ「ここか……」

レラン「では、私は教官のところに行ってきます」

レミオ「そうか、一般人上がりの君は軍人としての教過程があるんだったな……頑張れよ。道中言った事を少しでも気にしてくれるとありがたい」

レラン「戦闘以外にもこのエフェクトは使えるかもしれない……ですよね。はい、ありがとうございます」スタスタ


リク「あ、来たね」

レミオ「副団長……おはようございます」

リク「うんおはよう」

レミオ「軍団長は?」

リク「急に国境付近で帝国軍の動きがあったとかでね、軍の指示に追われてるよ」


レミオ「(さて、このテラスに来てからずっと感じていた視線……3つ)」

レミオ「(あの3人が同じ『ジャッジメント』とやらの隊員か)」


リク「さ、この場は新人のレミオ君を覚える顔合わせの場だ。まずは自己紹介から始めようか」

リク「まずはレミオ君からかな」

レミオ「はい」


レミオ「レミオ・キサラギです。よろしく」

リク「うーん愛想がないなぁ」

レミオ「(余計なお世話だ)」

リク「じゃあ僕はいいとして……3人とも、自己紹介お願いするよ」


 ↓3まで

・名前
・性別
・歳(20以上)
・性格
・能力の内容

 を書いてください
 今日はここまで


ウィリス「お、じゃあ俺からだな!俺はウィリス・ローランド。30だ。よろしく頼むぜ!」ガシッ

レミオ「(デカいな。一目見ただけで分かる隆々な筋肉だ……)ああ……よろしく」

ウィリス「なにか気になることがあったら何でも言っていいぞ!」ガハハ

レミオ「(馴れ馴れしいな……)」


フォリア「フォリア・サルファだ」

レミオ「(女か。短髪に軍服だと男だと勘違いしそうだが、胸で分かった)よろし――」スッ

フォリア「握手は好まん」

レミオ「…………」


ルイ「ルイ・レンタ…………」スッ

レミオ「……」スッ

ルイ「よろしく」

レミオ「ああ(雰囲気が俺と似ている気がするが……若いな)」


リク「ん、じゃあ自己紹介も済んだところで……ささやかながら歓迎会でも開こうと思ってるんだけど~」

ウィリス「いいじゃないか!俺のカミさんに料理でも作らせるか?ルイも手伝うだろ!」

ルイ「…………」コクッ

フォリア「下らん……私は参加しないぞ」

リク「ええ~まぁそう言わずに~」


レミオ「(なんだこの部隊……統一性がまるで無いじゃないか)」

レイナ「悪いが、その歓迎会は待ってもらえるか」

リク「あ、軍団長~」

フォリア「おはようございます」

レイナ「ああ。貴様も居たか」

レミオ「……おはようございます」


ウィリス「何かあったんですかい?」

レイナ「ああ。少し面倒事だ」

ルイ「また戦闘か?」

レイナ「ご明察だ。国境付近の町が帝国軍の襲撃を受けているらしい」

レイナ「戦況は芳しくない。故に我々ジャッジメントが赴くことになった」

フォリア「なるほど……了解。出発は?」

レイナ「すぐさま駅に行き特急電車に乗り、その町に行く」

ウィリス「つーことは連中の狙いは、鉄道の破壊か?」

レイナ「それは分からん。だが事態は一刻を争う。30分後に準備して駅に向かえ」

一同「ハッ!」


レイナ「貴様はジャッジメントとしての初陣だな……期待している」

レミオ「はぁ……」

リク「着任早々悪いね。歓迎会は帰ってからにしよう」


レミオ「(また、面倒な1日になりそうだ……)」


・・・・・・

~駅~


レイナ「全員揃ったな。ちょうど特急列車が出るところだ。これなら1時間くらいであの町付近の駅に着くぞ」

ウィリス「カミさん説得するのに骨が折れたぜ~!」

ルイ「いつも説得してるな」

ウィリス「いやぁ『死なないで帰ってきて』~なんて言われたらそら愛の一つも育みたくなるって~!」

フォリア「下らんことを言ってないで乗るぞ」

ウィリス「はいはい!」


・・・・・・

~列車内~


レミオ「副団長は?」

レイナ「奴はラシルで事務だ」

レミオ「そうですか……」

レイナ「さて、まずは貴様の初陣を引っ張る奴を選ぶか」

レミオ「……どういうことですか?」

レイナ「貴様の戦闘能力は私も多少知るところではあるが、やはり初陣だからな。誰か保護者が居るというわけだ」

レミオ「(…………)」


レイナ「そこで、貴様の意見でも聞いておこうと思ってな」

レミオ「つけないという選択肢は……」

レイナ「無い。軍団長命令だ」

レミオ「…………」

レイナ「で、戦場では誰と共にする?」

レミオ「……じゃあ、↓2で」


 1.ウィリス
 2.フォリア
 3.ルイ


レミオ「(一番気楽そうな相手にするか……)」

レミオ「(ウィリスとかいう大男はめんどうだし、フォリアとかいう女も少しな……)」

レミオ「じゃあ、ルイ・レンタでお願いします」

レイナ「なんとなくそんな気はしたぞ。お前達どこか似てるからな」

レイナ「(雰囲気がな)」


・・・・・・


レイナ「よし、皆いいか?」

ウィリス「ん?なんだ?」

レイナ「今回の作戦ではツーマンセルで散開し、敵の殲滅に当たってもらう」

フォリア「必要がありません」

レイナ「まぁそう言うな。市街地で戦うともなれば、入り組んだ建物から奇襲を受ける可能性もある。ツーマンセルはそういう理由だ」

フォリア「……軍団長がそう考えるなら」


レイナ「組み合わせはウィリスとフォリア。それとルイとレミオだ」

ルイ「お前か」

レミオ「…………」

ルイ「足を引っ張るなよ」

レミオ「分かっている」


ウィリス「軍団長は?」

レイナ「私は軍をまとめなければならん。軍にはエフェクターもいるが、一般兵も多いのでな」

レミオ「現場の指揮官は?」

レイナ「殉職したらしい。だから今は指揮系統がズタズタで、多くが座して死を待つ形となっている」

フォリア「ということは、今回は撃退戦でもあり、救出戦というわけですか」

レイナ「ああ。ジャッジメントとして恥じない戦いを望むぞ」

一同「ハッ!」


・・・・・・

~昼・町~


レミオ「ここが……戦場…………?」

レイナ「市民は既に非難済みらしい。後は我々が味方を救うだけだ」


レイナ「この町は大きく分けて2つの地区がある。普段市民が居を構える居住区と、様々な店や生産所がある職務区だ」

レイナ「ちょうど2人組も2つあるし、ジャッジメントは二手に分かれてこの2つの地区を同時に開放する」

ウィリス「おおさ、任せろ!」

レイナ「ではレミオとルイは直下に向かえ」


 1.居住区
 2.職務区


レイナ「居住区に行け。地図によると、居住区はマス目状に建物があるから入り組んでいないし、初陣のレミオにも大丈夫だろう」

レミオ「……どうも」

レイナ「ウィリスとフォリアは職務区だ。私は遊撃を行う」

ウィリス・フォリア「了解!」


ルイ「行くぞ。さっさとついて来い」

レミオ「了解……」


レミオ「(着任早々帝国軍との戦闘か……町に侵攻してきたということは、銃の他に戦車もいるだろうな)」

レミオ「(いざという時は……使うか。オーロラを)」


・・・・・・

~居住区・大通り~


ルイ「ここか……俺達の任務は敵の殲滅と味方の救出……さて、どっちからやるか」

レミオ「…………」

ルイ「時にお前、どれくらい戦える?」

レミオ「え?」

ルイ「軍団長の目にかなったということはそれなりにやれるのだろうが、背中を預けるんだ。生半可な奴に命は任せられん」

レミオ「それは…………」


「いたぞー!聖法国兵だ!!」

「やれぇ!皆殺しだ!!」


ルイ「丁度いい。あの帝国小隊……ざっと5人か。アレを倒して実力を見せてもらおうか」

レミオ「直下」


 1.了解
 2.人に問う前に自分で実力を示せ


レミオ「人に色々問う前に、自分で実力を示せ」

ルイ「なに?」

レミオ「名前だって先に名乗るのが礼儀だろう。俺に守ってもらいたかったらそれなりに示してみろ」

ルイ「………………」

レミオ「………………」


ルイ「…………ふっ、いいだろう」

レミオ「……」

ルイ「新人のくせに、先輩に指図とは面白い奴だ。ならこの場は俺がやるが、後はお前も見せろ」

レミオ「了解」

レミオ「(……つい口を挟んでしまった)」

レミオ「(まぁいいか。これでジャッジメントの力を見ることができる……どんなエフェクトが出てくるやら)」


 今日はここまで

私用により次の更新は1、2週間後となります

1週間は連れ去られた
再開


「敵は2人だ!油断するな、エフェクターかもしれん!」

「撃ち方用意!!」


ルイ「ひとつ」

レミオ「……?」

ルイ「イカロスという奴がかつていたそうだ。そいつは蝋で翼を作り、太陽に挑んだ」

レミオ「…………」

ルイ「しかし蝋の翼は太陽の前に、あっけなく溶け消え去った」

ルイ「それと同じだ」


「撃てーー!!」

ドン!ドドドドン!


ルイ「炎は全てを等しく燃やし溶かし滅する」キィン

レミオ「(エフェクト……!)」


ルイ「ヘリオスエフェクト」

ゴオオオオオォォオオオオ!!


レミオ「ッ!?」

レミオ「(なんて炎……まるで壁だ)」

レミオ「(炎の壁に当たった銃弾が溶けて、まるで水滴のようにビチャビチャとルイの足下にぶちまけられている)」


「なっ!?なんだあれは!」

「やはりエフェクターか……!戦車を要請しろ!」


ルイ「援軍を呼ぶ気か。面白い」キィン


ルイが手をかざすと、今度はまた別の炎が空中に出現し、竜のような形を作り帝国兵へと殺到した。


「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

「た、たすけ……!!」


一瞬にして燃えることすら許さずに溶けていく帝国兵達。


ルイ「…………こんなものか」

レミオ「(これが聖法国精鋭部隊『ジャッジメント』の力か……)」


ルイ「さぁ、こっちは見せたぞ。次はお前の番だ」

レミオ「なに?」


レミオの言葉と共に、遥か前方から轟音が鳴り響く。


レミオ「グッ、なんだ!?」

ルイ「アレはお前にやってもらおう」

レミオ「(戦車かよ……)」


姿を現す戦車。再び轟音が鳴り、レミオ達の近くの建物に着弾。建物は音を立てて崩れていった。


ルイ「……!」バッ


2人に殺到する瓦礫はルイの炎によって溶け消え去った。


ルイ「早くやらないと町の被害が増えるぞ」

レミオ「(クッ、また面倒な……!)」


レミオ「(敵は戦車1両に、周りには銃を持った歩兵が3人か……正面からかかれば一筋縄ではいかない相手だというのは分かるが……どうするか)」

レミオ「(エフェクトは……>>↓1)」


1.オーロラエフェクトを使う
2.スピークエフェクトを使う
3.使わない


レミオ「(ここは…………)」


ドォン!


レミオ「ッ!」バッ


バァァァン!!ガラガラガラ……!


レミオ「(……四の五の言っている場合ではない!)」キィン

ルイ「(……発動したか)」

レミオ「オーロラエフェクト……!」


レミオの前面に淡いオーロラが発生する。

極力出力を抑えた物ではあったが、歩兵の銃撃は防げていた。


「なっ、銃が効かない!?」

「アイツもエフェクターだ!」


レミオ「歩兵から片づけるか?……それとも戦車からか」


↓1
1.歩兵から
2.戦車から

↓2
1.オーロラの出力を上げて
2.殺傷能力だけを残して

↓3
1.一気に攻めて倒す
2.力を見せて逃がす


レミオ「(やはり戦車は面倒だ……主砲のすぐ傍に機銃もあるしな……)」タッタッタ

レミオ「(それに、あまりオーロラの出力を上げても疲れるだけだな……この後にも戦闘が続くことを考えれば……)」キィン


レミオの両掌に、出力はそのまま高密度のオーロラが圧縮されていく。


レミオ「これくらいなら、切れるはずだ……」


歩兵の銃撃も機銃の弾も展開したオーロラで防ぎながら、一気に戦車へと肉薄する。


レミオ「(主砲も次弾装填まで時間があるはず……)はぁっ!」バッ


掌に圧縮させたオーロラで撫でると、戦車の主砲と機銃は一瞬にして切断された。


「なっ、なんだ!?」

「主砲が!!」


レミオ「(銃も破壊しておくか……)」キィン

「なっ、銃が真っ二つに!?」


銃を切った後、レミオのオーロラは戦車の窓から内部へと侵入し、敵兵の首筋でピタッと止まった。

歩兵も同様。多角展開されたオーロラに首を触られ、レミオの裁量ひとつで自分の命の行方が決まることを思い知らされている。


レミオ「死にたくないなら戦車を捨てて退却しろ。そこの歩兵もだ」

「…………!」ゴクリ

レミオ「背後から狙うことはしない。帰って伝えろ、ジャッジメントが来たとな」

「ジャッジメントだと!?」

「聖法国最強といわれる……あの……!」

レミオ「そうだ。早くしないとあそこにいる男に燃やされるぞ」

「隊長、あれはジャッジメントの……!」

「ああ……奴は見たことがある…………クッ、退却だ!」


・・・・・・


レミオ「…………はぁ……」フゥ

ルイ「何故逃がした?」

レミオ「無駄な殺生は――などと言う気はないが、その方が良いと考えた」

ルイ「…………」

レミオ「おそらく他の隊員は軍団長含め、敵を全滅させながら救助にあたっているだろう……が」

レミオ「それだとこの街を攻めている帝国軍の司令官は、残存勢力が悪あがきをしていると勘違いし、攻勢を強めてくると思われる」

レミオ「逆に俺達の存在を知らせて軍を退いてくれれば、無駄な戦闘も無くて済むと判断した」

ルイ「…………なるほどな」

レミオ「それよりも俺達の任務は味方の救助だろう。早く行こう」

ルイ「俺に命令するな」


レミオ「(しかし、思ったより帝国兵が送り込まれている……心配するような相手ではないと思うが、他の班はどうなっているんだ……?」


視点移動↓1
1.レイナ
2.ウィリス&フォリア


・・・・・・

~ウィリス・フォリア班~

~職務区~


ウィリス「…………よし、周囲の状況は大体分かった」

フォリア「毎度思うが、便利だな」

ウィリス「イーグルエフェクトのことか?だが周り1kmが見れるだけで他には取り柄が無ぇ」

フォリア「それでそんなバカデカい剣を振るっているという訳だな」

ウィリス「分かってんじゃねぇか……」


フォリア「それで、周りに味方は?」

ウィリス「3つの地点に数人居る。どいつもこいつも孤立して、帝国兵と鉢合わせようもんならやられちまう奴らだ」

フォリア「なるほどな……」

ウィリス「早速近い順から――」

フォリア「私は敵の殲滅に行く。一番近い敵を教えろ」

ウィリス「お前なぁ……」


フォリア「危険を排除するのも救助の内だろう」

ウィリス「そうだが味方は一刻も早く救助しなけりゃならんだろうが!」

フォリア「ならそれはお前がやればいい。私は1人でも敵を倒す」

ウィリス「あのなぁ……軍団長が命じたのは2人1組だぞ?命令違反だ」

フォリア「後でまた合流すればいい。私は敵を倒し終わったら、お前は味方を救助し終わったら――だから早く敵の場所を教えろ」

ウィリス「(聞く耳持たねぇなコイツ……)…………しゃーねぇな……あの倉庫で小隊が一息ついてる」

フォリア「了解だ」フッ


 今日はここまで

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