十代『珍しいな自転車に乗って』 セレナ『ライディングデュエルだ』 (27)

十代「ライディングデュエル?何でチャリなんだ」

遊矢「最初は自転車に乗って感覚を掴むんだって黒咲が」チリンチリン

柚子「私はユーゴから聞いたわ」チリンチリン

十代「そういや遊星もそんなこと言ってたな。Dホイーラーはチャリから始めるって」

セレナ「お前もどうだ。一緒に」チリンチリン

十代「いや俺は遠慮しておくぜ」

セレナ「くっ・・・」

遊矢「じゃあ俺達は先を急ぐから」

柚子「またね十代さん!」

セレナ「・・・」

十代「どうした?」

セレナ「ふん」

十代「ライディングって言うよりサイクリングデュエルだな。ハハハ」

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セレナ「・・・」

十代「どうした引き返してきて?忘れ物か?」

セレナ「そんなんじゃない」

十代「じゃあ何で」

セレナ「べ、別に」

十代「?」

セレナ「遊星の友達のくせに乗らないのか!?みんな乗ってるぞ!」

十代「バイクぐらいなら余裕で乗れるけど俺はガラじゃねえし」

セレナ「乗れ!私が教えてやる!」

十代「いいよいいよ、ほら遊矢と柚子と遊んで来いよ」

セレナ「いいから乗れ!自転車ぐらいお前なら簡単だろ!」

十代「わかったよ。じゃあ頼むよ」

セレナ「よ、よし」

セレナ「先ずは跨るんだ」

十代「子供じゃないんだから」

セレナ「私の方が覚えたのが早いんだ!さっさと言う事を聞け!」

十代「いつ覚えたんだ」

セレナ「3日前にランサーズでシンクロ次元へ旅行に行った時だ」

十代「なら遊星と付き合いの長い俺の方が先輩なんじゃねえか?」

セレナ「そんなの関係無いだろ!」

十代「わかったよ。ほら乗ったぞ」

セレナ「ペダルを漕ぐんだ」

十代「これって自転車に乗る練習なんじゃないか?」

セレナ「くっ・・・」

十代「まあいいや、次はどうするんだ?」

セレナ「次は・・・」

ユート「君達もライディングデュエルを」

十代「おっすユート」

ユート「隼も何故かシンクロ次元の地下デュエルの王者になって帰って来なくてな」

十代「ふーん・・・ならユートも教えてもらうか?セレナ先生に」

セレナ「!?」

ユート「実は俺も興味があったんだ。ありがとう」

セレナ「お、お前はダメだ」

十代「どうして?」

セレナ「いや・・・」

ユート「これは自転車じゃないのか?」

十代「跨ってペダルを漕ってさ」

ユート「こうだな」

十代「これでいいんだよな」

セレナ「そ、そうだ。十代より上手いぞ」

十代「これってサイクリングデュエルなんじゃね?」

ユート「俺もそう思っていたが」

十代「だろ?」

セレナ「なら教えるのをやめるぞ」

十代「そんなこと言わないでくれよ」

セレナ「2人で仲良く自転車を漕いでればいい」

十代「さっきまで教える気満々だったのに、何かやったか俺?」

セレナ「うるさい!」

ユート「彼女は急に怒鳴るな」

十代「教えてくれよ。何か気に障る事があったら謝るからさ」

セレナ「・・・わかった」

十代「やっぱ、ただのサイクリングだぜ」

ユート「まあいいんじゃないか?隼も」

十代「黒咲もチャリか?似合わねえな」

ユート「いや隼は最初からDホイールで挑戦したそうだ」

ドドドドドドドドドドド

十代「何の音だ?」

「ヒャッハー!」

「ヒャッハー!」

ユート「モヒカンだらけだ」

セレナ「最近スタンダードに現れる暴走族とかいう連中だそうだ」

十代「暑くなってきたし出てくるもんだな。どこでも」

セレナ「暑くなると出てくるのか?」

十代「だって寒い時に乗りたくねえじゃん」

ユート「なるほど」

十代「セレナも注意しろよ危なっかしい奴ら何だから」

セレナ「あんな奴ら私1人でやっつけてやる!」

十代「お、おい!」

ユート「彼女はじゃじゃ馬だな。いつ見ても」

十代「いい子なんだよ。いやそんな話してる場合じゃねえな!セレナ!」

ユート「待つんだセレナ!」

十代「おいセレナ!」

セレナ「あのモヒカン軍団をやっつけてあいつを認めさせてやる!」

十代「セレナ!」

セレナ「離せ!離せ!」

「どうしますこいつ」

「好きにしろ」

十代「やめろ」

「な、何だこいつは!?」

十代「遊城十代だ」

ユート「聞いた事があるはずだ。大人しく彼女を解放するべきだと俺は思う」

「三幻魔や破滅の光なんかを倒した・・・」

「次元を超えて現れる伝説のデュエリスト・・・」

十代「伝説って程でもねえけどな。さっさとその子を離せ」

「ヘッド!ここでこいつを倒せば俺達の名が一気に上がりますぜ」

「先生を呼べ!相手が遊城十代なら先生を呼んで倒させろ!」

十代「先生先生言うからどんな奴かと思ったら」

ユート「隼・・・何で隼が」

黒咲「強い奴と戦わせてやるという契約でな。まさか十代とユートとは」

十代「やるか黒咲」

黒咲「貴様とは拳を交えてみたいと思っていた」

ユート「待ってくれ十代!ここは俺に」

十代「そうだな・・・じゃあタッグで行くか、そこのリーダーも来い!」

「!?」

十代「俺とユート、黒咲とリーダー・・・これでいいよな」

黒咲「望むところだ」

ユート「・・・」

十代「じゃあ始めるか!!」

十代「ルールは騎馬戦みたなもんだ。先にエースカードを奪われたらアウトってわけだぜ」

黒咲「いいだろう」

十代「俺が漕ぐからユートが黒咲のライズ・ファルコンを奪ってくれ」

ユート「わかった」

セレナ「勝手に始めるな!私にもやらせろ!!」

十代「頼むから大人しくしててくれよ」

セレナ「ふざけるな!これは私の」

十代「いい加減にしろ。少しは自分の実力を考えてから行動しろ」

セレナ「・・・」

十代「始めるか」チリンチリン

「先生!お願いします!」

黒咲「ユートとこうして対立するのはいつ以来だろうな」

ユート「・・・」

十代「・・・」チリンチリン

「・・・」ボボボボボ

ユート「この!」

黒咲「甘いぞユート!不安定な足場の上では俺の方が有利だ!!」

ユート「そうだ。隼はその名の通り空中戦や妙な場所で戦う事を得意としている・・・」

黒咲「ほらほらほらほらほらほらほらほらほらほら」

ユート「させん!」バッ

黒咲「これは体当たりもいいのか十代よ」

十代「・・・」チリンチリン

「・・・」ボボボボボ

ユート「どうやら十代達は俺達が気兼ねなく戦えるように完全に自転車になっているんだ」

十代「・・・」チリンチリン

ユート「そろそろ決着をつけよう・・・だが隼には、いやたった一つだけ弱点がある」

黒咲「ユート・・・こいつだけは油断ができん」

ユート「十代!自転車になりきる必要は無い。これはタッグデュエルだ!だから」

十代「ネオスを召喚」チリンチリン

ユート「俺とネオスでコンタクト融合!」

十代「現れよ。リベリオンネオス」

黒咲「ここでコンタクト融合だと!?」

ユート「リベリオンネオスになった俺の効果を発動!相手フィールドのデュエリストの攻撃力を半分にしその数値分アップ!」

黒咲「!?」

ユート「これにより隼は得意の空中殺法が使えなくなった!勝負だろ隼!!」

黒咲「真っ向から受けきってやる!ユート!!」

十代「・・・」チリンチリン

「・・・」ボボボボボ

黒咲「見事だ」

ユート「騎馬戦デュエルの勝者は俺達のようだ」

十代「お前達もあんまし暴走すんなよ。ま、若いからツッパリたい気持ちもわかるけど」

「あ、はい」

セレナ「・・・」

十代「どうした?」

セレナ「何でお前は私の邪魔をするんだ!私だってやればできる・・・それなのに!」

十代「わかってるって、でもなセレナ」

セレナ「うるさい!い、家出してやる」

十代「ちょっと待てって」

セレナ「お、お前なんて元々嫌いだったがもっと嫌いだ!!」

十代「・・・」

ユート「いいのか放っておいて」

十代「少し1人にさせてやるか、腹が減ったら帰って来るだろうし」

数日後

十代「おーいセレナ!」

遊矢「見つかった?」

十代「いや・・・そっちは」

柚子「何処に行っても見当たらないのよ」

十代「まさか本気で家出しちまうなんて・・・」

柚子「何処に行ったんだろ」

遊矢「勝手に何処かへ行くタイプじゃないんだけどな」

十代「セレナ・・・」

十代「はあ・・・」

ユーゴ「十代!こんなところにいやがったのか!!」

十代「ユーゴか」

ユーゴ「大変な事になっちまってよ」

十代「大変な事?悪りいなユーゴ今は」

ユーゴ「セレナがセキュリティにとっ捕まっちまった!」

十代「セレナが!?何で」

ユーゴ「知らねえよ!とにかく連行されてくとこを見たんだって!」

十代「あいつシンクロ次元に居たのか・・・よし」

ユーゴ「殴り込みだな!だったら俺も」

十代「セレナは警察の世話になるような子じゃねえ・・・どうにかして収容所に入らねえと」

ユーゴ「じゃあ十代も何か罪を犯すとか?」

十代「もっと簡単な方法がある。忍び込めばいいんだ」

ユーゴ「忍び込む・・・遊星の通り抜け輪っかなら!」

十代「そういう事だぜ」

十代「収容所・・・何か普通だな、こんな物なのか?」

ユーゴ「知らねえよ!俺だって始めての経験なんだから」

青山「見ない顔だな、新入りか?」

十代「ああ」

青山「へえ」

ユーゴ「誰だお前」

青山「俺か?俺は青山光平って言うんだ。よろしくな」

十代「なあ青山最近ここに女の子来なかったか?かなり強気で可愛い子」

青山「うーん・・・知らないな。新入りなら挨拶した方がいいぞ」

ユーゴ「挨拶?誰にだよ」

青山「氷室って言ってな、この収容所で一番偉い犯罪者だぜ」

十代「あんたが氷室か」

氷室「一体何の罪でここに来た?見たところ何かを起こしたって感じじゃないが」

十代「俺達は女の子を探しに来た。見なかったか?髪を結んだ子で」

氷室「あの子か」

十代「知ってんのか?何やらかして捕まったんだ」

氷室「知らねえな。この収容所はたまに人間の数が減ったり増えたりするんだ」

ユーゴ「それって出たり入ったりしてんじゃねえのか?」

氷室「そうじゃねえさ奇妙な話だぜ」

十代「収容所のボスであるあんたが知らないって事はセレナも何かに巻き込まれたんじゃ」

ユーゴ「可能性はあるぜ」

十代「ありがとよ氷室さん」

ユーゴ「さっさとセレナを探さねえとな」

十代「なあ氷室さん」

氷室「どうした」

十代「この収容所ってのはデュエリスト意外にもぶち込まれるのか?」

氷室「いや」

十代「だったらあんたの後ろに居る奴らはモンスターか」

氷室「何を言ってるんだお前は」

ユーゴ「そうだぜ十代」

十代「ここに来た時から変だとは思ってたが至るとこからモンスターの気配がプンプンするぜ!」

ユーゴ「マジかよ!?」

十代「長い経験からわかる事だ!正体を現せ!!」

ユーゴ「何だってんだよこいつら!?」

十代「宇宙デュエルモンスター・・・ワームだ」

ユーゴ「ワーム?遊星から聞いた事があるぞ」

十代「こいつらは普通じゃねえぞ!」

ヒュンッ

氷室「き、消えた!?」

十代「超高速で動き回ってるだけだ。ユーゴは氷室さんを守ってやってくれ」

ユーゴ「十代はどうすんだ!?」

十代「時を止めるぜ!ネオス!」

ネオス「ザ・ワールド!!」

十代「ワーム・アポカリプス・・・ワームの幼体のくせに超高速移動ができるなんて」

ネオス「幼体も成体も関係無く超高速移動ができる事がワームにとっての最大の強みだ」

十代「だが時を止められちゃ元も子もねえよな。なあネオス」

ネオス「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァーーーッッッ!!!」

ユーゴ「知らねえ間に全滅させてやがるぜ」

氷室「まさかこの収容所の人間のほとんどがモンスターになるなんて」

十代「こいつらは擬態って言って他人の姿に化ける事ができるんだ」

氷室「じゃあ本物は」

十代「・・・」

ユーゴ「見ろよ十代!何か脱皮してるぞあいつ」

十代「一体倒し損ねたか」

ワーム・イーロキン「ギエエエエエエ!!!」

ユーゴ「なあ十代!俺にもコンタクト融合ってのやってくれよ」

十代「わかったぜ!頼むぞネオス!!」

ユーゴ「俺とネオスでコンタクト融合だぜ!」

十代「来い!ウィングネオス!!」

ユーゴ「俺の効果を発動!俺がレベル5以上のモンスターとバトルする時!相手の効果を無効する!!」

十代「行け!ユーゴ!!」

ユーゴ「ウオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

十代「よっしゃ!」

氷室「これで全てのワームが全滅したか」

セレナ「くっ・・・何だこの騒ぎは」

十代「セレナ!」

セレナ「十代か・・・何の用だ。私は家出してシンクロ次元で捕まった家出少女だぞ、お前なんか」

十代「嫌いで構わねえよ。セレナが無事で良かったぜ」

セレナ「言っておくが嬉しくないからな!」

十代「それでも俺は嬉しいぜ!」

数日後

遊矢「ワーム?」

遊星「未確認だが色んな次元で暗躍しているようだ」

遊馬「絶対に許さねえ!!」

ユート「そのワームの特性は擬態したり超高速移動ができるんだな」

ユーゴ「俺はこの目で見たぜ」

ユーリ「ふーん・・・まあ敵が多ければ多いほど僕は嬉しいよ」

ユート「相変わらず狂った考えだ」

ユーゴ「てめえはワームに食われちまえばいいんだよ!」

ユーリ「フフフ・・・君も大変だね遊矢」

遊矢「遊戯さん・・・はいつも居ないからいいとして十代さんは?」

遊馬「そう言えば見ないな」

遊星「十代さんなら今日は用事だとか言ってたな」

十代「自転車って言ったらやっぱピクニックだよな。サイクリングしたりして」

セレナ「ふん」

十代「天気良いよな。大自然で食べる飯って美味くねえか?」

セレナ「飯なんて何処に行っても一緒だろ」

十代「そうでもないさ。嬉しいか?」

セレナ「少しだけ・・・少しだけ嬉しい。少しだけだからな」

十代「それで十分だぜ。少しだけでもセレナが嬉しいなら俺はな!」

セレナ「くっ・・・」





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