提督「なに?RAINだと?」 (32)

他スレの影響を受けた


提督「ハックシュン!」

時雨「大丈夫かい!季節の変わり目だから体調には気をつけてね」

提督「今日は少し冷え込むな」

時雨「そうだね。今日は太陽もお休みみたいだ」

提督「こんなご時世だ。空も顔色を曇らすんだろうよ」

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時雨「………静かだね」

提督「そうだな。天気が悪いと鳥は飛ばないし、街は家に引きこもるからな」

時雨「いつからこんな静かになったんだろうね」

提督「活動がないところは活気がなくなるもんだ」

時雨「僕たちはもうお役御免ってことなのかな」

提督「深海棲艦と長く続いた戦いは俺たちの勝利という結果に終わった。艦娘はもともと対深海棲艦のために生まれた存在だ。敵がいなくなれば自ずとな」

時雨「僕たちは「嘘つき」みたいな存在だったわけだ。正直者がいなくなれば、消えていく存在」

提督「随分とネガティブな表現をするじゃないか?気が滅入っている証拠だな」

時雨「実際少し落ち込んでいるのかもね。僕たちの家は僕たちにとってもはや広すぎるから」

提督「閑散と広がる空間に抱く寂寥感か」

時雨「寂寞としているのは空間だけじゃないよ。時間もだよ」

提督「………確かに執務も何もなく、ただいたずらに潰す時間というのは退屈で気が滅入るか」

時雨「こうして話していないと、静寂に繋がれた僕たちだけ世界から置いていかれる錯覚さえ覚えるよ」

提督「………もう手遅れだろ。俺たちは世界から置いていかれたようなもんだ」

時雨「そうだったね」

時雨「今日も曇り空だね」

提督「………そうだな」

時雨「深海棲艦を倒して海に平和を取り戻したら、今度こそ平穏な生活が待っているんだって思ってたよ」

提督「今のこの生活も平穏と言えないこともないぞ」

時雨「流刑の果てにある平穏だけどね」

提督「やっぱり不満か?」

時雨「そうだね。僕の求めた平穏は戦いのない世界にあるからね」

提督「今は出撃もないだろ?火薬の臭いがない生活だぞ」

serial experience rainかな?

時雨「そうじゃないんだ。まだ戦いは続いている。そこで僕たちの仲間が傷ついているんだ。それなのに僕は何も出来ないんだ」

提督「すまない」

時雨「提督が謝ることはないよ。君といる時間を僕は気に入っているんだ。ただこの甘い平穏は、水平線の暗幕の裏で火花を育てるためにどれだけの血の雨を必要とするかを忘れさせようとしてくるんだ。だから、この平穏は僕にとって少し苦手なものなんだ」

提督「誰だって苦手なものさ、忘れてはならないことを忘れさせようとするものは。忘れるまではな」

時雨「どうして戦いは終わったのに戦いがまだ続いているんだろうね」

提督「それは………」

時雨「それは?」

提督「世界を救った英雄が多すぎたんだ。これに尽きる」

時雨「英雄が多かったらダメなのかい?」

提督「ダメなんだ。政府は一人ならば褒賞を払ったろうが、特に君たち艦娘は、アイソトープ?っていったら語弊があるかもしれんが、同じ個体が何人もいるから、渋っているんだろう」

時雨「世の人たちは「この世は愚者が多すぎる!」ってよく嘆いているけど、英雄が多すぎてもダメなんだね」

提督「残念ながらな」

時雨「ここ最近曇り空ばかりだね。太陽を久しく見ていない気がするよ」

提督「そうだな。安直な小説なら、これから雲の切れ間から光が差して事態は好転するんだろうよ」

時雨「僕たちは変わらないね」

提督「嫌になるほどな」

時雨「なんでこんなことになっているんだろうね」

提督「時雨は何回その疑問を俺に尋ねれば満足するんだ?」

時雨「仕方ないじゃないか。僕たちは何をするでもなく引きこもり続けているんだ。話題も時間が止まって、メトロノームのようにその場でリズムよく足踏みするしかないんだ」

提督「最初はきっと鬱憤からの悪ふざけだった」

時雨「鬱憤かい?」

提督「ああ、戦績をあげても一向に政府から褒賞が支払われないばかりか、政府は鎮守府の自由出撃を制限しようとしたからな。各々の提督は不満を持っていたんだ」

時雨「どうしてそんな制限を?」

提督「鎮守府はオリョクルに代表されるように艦娘を使用して資源を確保していたことは知っているな。今までは深海棲艦の脅威から政府も手が出せなかったんだが、その脅威なき今、鎮守府だけが海の資源を使うことに我慢ならなくなったんだ」

時雨「それは随分と自分勝手だね」

提督「国がわがままなのはいつものことだ」

提督「まあ、そんな訳で期待していた賞賛もなく、ただ黙って海を引き渡せと言われた提督達は鬱憤が溜まっていたんだ。既得権益の侵害ほど神経を逆撫でるものもない」

時雨「いつの頃だったか、街で泣いている女の子を見かけたんだ。理由を聞いてみると、500円玉を落としたらしい。それぐらいだったらって僕は彼女にあげたんだ。500円玉。どう返事したと思う?」

提督「………さあな?」

時雨「「落としてなかったら1000円になったのに!」ってまた泣くんだ。あの時は僕もほとほと困ったよ。どうやら損失に囚われるのは人間の性らしいよ」

提督「そうだな。そして、そうして機嫌を損ねた者は他のことに当たりやすくなる」

時雨「それが悪ふざけに繋がったんだね?」

提督「そうだ。鎮守府はほとんど演習しかできなかった。その時に誰かが実弾を積み込んだんだ。なんせ出撃できないから弾薬は余りまくっていたから、使いどころに困った挙句、そんな悪ふざけに至ったのだろう」

時雨「ひどいことだね。でも、演習だから最悪の事態にはならなかったんだろう?」

提督「相手の駆逐艦を一隻轟沈させたよ」

時雨「大破していないと艦娘は沈まないんじゃないのかい?」

提督「演習弾は実弾より遥かに弱いから、艦娘達もその分だけ装甲を薄くしているんだ」

時雨「でも、それでもおかしな話に思えるよ」

提督「時雨、思い出してくれ。艦娘は何のためだったかを」

時雨「提督が言ってたじゃないか。対深海棲艦のためだってね」

提督「そうだ。対深海棲艦だ。では時雨、何故わざわざ人類は深海棲艦用に艦娘を用意する必要があったと思う?」

時雨「それは深海棲艦の装甲が特殊で既存の人類兵器では撃破に効果が薄かったからじゃないのかい」

提督「そうだ。深海棲艦の装甲は特殊なんだ。しかし、一つ注意しておかねばならないことがある」

時雨「なんだい?」

提督「装甲だけが特殊なんじゃない。武装もまた特殊だってことだ」

時雨「そんな当たり前のことがどうしたんだい?」

提督「俺たちはそのことの意味を失念していたんだ。艦娘が沈まないのはただ頑丈であるからだと思っていたが、事実はそうでなく、対深海棲艦の特殊装甲だったからだということだ」

時雨「だから、どうしてそれが無傷轟沈に繋がるんだい?」

提督「聡明な時雨らしくないな。狡猾な政府が艦娘の裏切りに対処法を作らなかったと思うか?」

時雨「それはつまり」

提督「そうだ。政府は艦娘に弱点ができるように設計していやがった。政府の武力で抑圧できるようにな。艦娘は深海棲艦に強いが人類兵器に弱い」

時雨「じゃんけんみたいな強弱関係だね。でも、艦娘の兵装もただの人類兵器とは違う特殊なものだよ?」

提督「そうだ。だが、人類側に立つ艦娘の兵装も結局はどこまでいっても人類側だったということだ」

提督「俺たち提督はそんな事実を全く知らされていなかった。演習で悪ふざけした提督もまさか轟沈するなんて夢にも思わなかっただろう」

時雨「それでどうなったんだい?」

提督「被害を受けた提督は当然のように怒り狂って、ただちに報復行為に移った。実害が出ている以上、無論ただの悪ふざけだったという文句は通用しない。それが他の鎮守府も刺激し、戦火が飛び火した」

時雨「いつかどこかの提督が「こんな可愛い女の子に辛い過去を背負わす戦争なんて無意味だ。戦争する奴の気が知れない」と言ってたのを覚えているよ」

提督「そうだな。その可愛さがアダとなってしまった形の戦争だ」

時雨「戦争を止めるための愛が戦争を産むんだね」

時雨「曇り空が続くね。家庭は洗濯物が乾かなくて困ってそうだよ」

提督「そうだな」

時雨「何を読んでいるんだい?報告書?珍しいね」

提督「ああ、鎮守府組合から今朝に届いていた」

時雨「組合?」

提督「政府と鎮守府間での軋轢が大きくなるにつれて、政府の圧力に対する団結が必要になってきたんだ。そのための組織」

時雨「そんなところから何が届くんだい?」

提督「近況報告が主だな。いろいろと混乱している状況だから、互いに情報を送って事実確認をしているんだ」

時雨「提督がそんな報告をしている姿を見たことがないよ」

提督「ああ、面倒だし、そもそもこの鎮守府の何を報告すればいいのか」

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どういうことなんだ…

時雨「でも、今は演習事件のせいで鎮守府間は戦争状態じゃなかったのかい?」

提督「それはそうだが、流石に全ての鎮守府が戦争に関わっているわけじゃない」

時雨「ここは参加しなかったけど、被害は受けたよね」

提督「そうだな。組合の成員である多くの鎮守府は戦争被害にあったがゆえに、団結しているところもある。だから、組合所属の鎮守府のことは「負け犬」と揶揄されることもある」

時雨「………負け犬ね。じゃあ、それを言う側は何者なんだろうね。負け犬の反対だから「勝ち犬」かな。一体どこに行けば「人間」に巡り会えるんだろうか」

提督「そう毒づくな。確かに現状は感情的な動機に支配されているが、こんな惨状は長く続くものではない」

時雨「憎悪の刃が先に自らを殺すことにならなければいいけど。善意が靴を履いている間に悪意は地球を半周するものだよ」

提督「でも実際、組合の鎮守府には攻められて人材や資材を丸ごと奪われた鎮守府もあることは確かだ。どことは言わないが」

時雨「自嘲するような言い方はやめてくれないか」

提督「すまない。………反対に力のある鎮守府ほど組合に入るのを拒む。富んでいるがゆえの猜疑心ってやつだ」

時雨「………それで報告書にはなんてあるんだい?」

提督「最近、政府が組合鎮守府を襲撃したらしい」

時雨「襲撃?」

提督「襲撃ってのは俺らの言い分で、政府は視察って銘打っているらしいがな」

時雨「でも、なんで襲撃なんか。艦娘を減らしたいなら、鎮守府間戦争を放っておけばいいのに、なんでわざわざ目だった行動を取るんだい?」

提督「政府の目的は鎮守府自体の数を減らすことにある」

時雨「艦娘を減らすのとは違うのかい?」

提督「ああ。俺らが他の鎮守府に攻め落とされた時、奴らはなぜ俺を提督として残し、秘書艦であった時雨を一人だけ残したと思う?」

時雨「それって内実はともかくとして鎮守府の機能を保っている状態だね」

提督「そうだ。侵略側はリソースを求めて戦争するが、何も鎮守府自体の掃滅を目的とはしていない」

時雨「どうしてだい?いくら力のない鎮守府でも組合を作られたら、強い脅威になるはずなのに」

提督「政府は確かに鎮守府を疎ましく思っているが、公然と世界を救った組織を潰すことなんてできない。目的とは裏腹に政府はいまだ鎮守府運営のために予算をさいている」

時雨「ああ。なるほど。予算は鎮守府の数に依存するから、侵略側も鎮守府である限り、空の鎮守府でもいいから頭数が欲しいんだね」

提督「そんなところだ。この状況によって空の鎮守府分の予算を侵略側は接収することができるようになる」

時雨「それで一番都合が悪いのは政府ってわけだ。だから、少々手荒でも数を減らそうとしているんだね」

提督「侵略側の鎮守府はその不正な財力によって非常に強力になってきている。政府はそれを危惧したのだろう」

時雨「なんだかどこもかしこも何をそんなに気負っているのかわからなくなるよ。マイペースが一番だよ」

提督「カタツムリがナメクジを見て住宅難だと騒ぎ立てる時代だ。羞恥によって自分の本懐を忘れたナメクジは見に合わない殻を引っ付けようと躍起になっているんだ」

時雨「今日もどんよりとした天気だね」

提督「こういった天気も悪くはないと思うぞ」

時雨「そうだね。僕も好きだよ。建物とかを見るにしても、晴れている時より、くっきりと輪郭が見えて、街の景色とは本当はこんな感じなんだなと気づくんだ」

提督「人間の目には快晴は眩しすぎるからな」

時雨「今日はどうしよっか?」

提督「どうするもこうするもない」

時雨「ますます冷え込んできているし、一緒にお風呂にでも入るかい?」

提督「その提案は魅力的だが、やめておこう」

時雨「なんでさ?」

提督「そんなことは君が一番わかっているだろうに。ただでさえ例外的な生活を送って生きているか死んでいるかも分からない今現在において、そんな分別のない行いをしだしたら、いよいよおしまいだ」

時雨「僕は君になら体を許してもいいと思っているよ?昔からね」

提督「今と昔は違う」

時雨「僕の気持ちは今も昔も変わらない」

提督「………たといそうだとしてもこの異常な状況における関係の変化は、それがどんな良い種でも芽が生じることはない。土が腐ってしまっているんだ」

時雨「君は意外に臆病なんだね」

提督「ふん。臆病さこそ提督に必須の有能さだったんだよ」

時雨「今日も変わらず曇り空だね。いっそのこと雨が降って戦争の傷跡ごと流してくれたらいいのにね」

提督「そりゃあいい。こんな片付けが必要なくなるなら喜んで、この炎を消してもらい、この身を凍えさせてやるぞ」

時雨「提督は何をしているんだい?火なんておこして」

提督「もう必要ない資料を燃やしているんだ」

時雨「………中には写真や人形、指輪まで入っているようだけど?」

提督「………どれももう必要ないものだろ?」

時雨「………そうか。そうだね。君がそう言うなら、きっとそうなんだ」

時雨「昔もこんな風に火を焚いたことがあったね。あの時はさつまいもを焼いていたけど」

提督「そんな時もあったな」

時雨「クリスマスの時は、暖炉の火だけが煌々と燃えている前、薄暗い部屋で二人抱き合うように眠ったこともあったね」

提督「そんなこともあったな」

時雨「あの時の炎は嬉しい気持ちで一杯だったのに………この炎はとても寂しい感じがするよ」

提督「………この炎を消すにはその水差しではサイズ不十分だ。すまないが、バケツ一杯の水を持ってきてくれないか」

時雨「………うん。わかった。ちょっと行ってくるね」

時雨「今日もいつも通り曇っているね」

提督「日常の空が曇りってのもなかなか風流じゃないか」

時雨「提督。どうしたんだい?天気より険しい顔をしているよ?」

提督「また報告があった」

時雨「組合から?今度はなんてあったんだい?」

提督「………この近くの鎮守府が政府によって鎮圧された」

時雨「鎮守府が鎮圧ってなんだか面白い表現だよ」

提督「………」

時雨「………そんなに事態は深刻なのかい?」

提督「そこの提督と秘書艦が殺された」

時雨「………それはまた随分と剣呑だね」

提督「そうだな。本格的に政府は鎮守府の削減を敢行しだしたようだ」

時雨「蛮行だね。どこかで文化が進めば進むほどその文明は逆説的に野蛮になるって話を聞いたよ。何でも発展というのは分解能を精密にすることであって、今まで同じだったものに区別を設けることなんだ。争いは区別から生まれるから、文明の発展は同時に敵を多く作ることでもあるって話しさ」

提督「バベルの塔を壊したのは神ではなく人間自身って奴か」

時雨「それはそうと、どうするんだい?」

提督「この鎮守府を放棄しようと考えている」

時雨「………本気かい?」

提督「そう不安そうな顔を見せるな。何も時雨ごと放棄するわけじゃない」

時雨「でも、僕は艦娘で、艦娘は普通の人間とは違い鎮守府なくしては生きてはいけない」

提督「食事とかは配給されてかろうじて生かされているってところか」

時雨「………………」

提督「躊躇うことはない。生きたいと欲することは誰にでも許されることだ。たとい君が罪悪感か何かでそれを口に出せなくても、俺だけはその意志を汲み取ってやる」

時雨「………でもいつ決行するんだい?」

提督「報告書の限りではあんまり猶予がない。………早ければ早いほどいい。そうだな。今晩にしよう」

時雨「まるで夜逃げみたいな突然さだね」

提督「実際夜逃げのようなもんだろ」

時雨「準備とかはどうしようか?」

提督「何も必要ない。艦娘の宿命ごと放棄していくぞ」

時雨「………それは少し悲しい」

提督「今は我慢するときだ。政府も冷静さを失っている、どんな手段に出るかわからない。荷物は最低限だ」

時雨「………そうだね。死んでから後悔しても遅いからね。それに時雨は生きて後悔することには慣れているんだ」

提督「そうか。それは心強い」

提督「………では行こうか。時雨」

時雨「そうだね」

提督「その髪飾りは?」

時雨「これだけは艦娘としての誇りを捨てても捨て去るわけにはいかないものなんだ」

提督「そうか。ってクソ!こんな時に雨が降ってきやがった!」

時雨「僕たちはいつもこんな感じで間が悪いね。吸血鬼とかなら完全に軟禁状態だったね」

提督「ああ。全く俺たちは鬼でなくて良かったな」

提督「濡れるのは構いやしないが、足元が見えないって方が厄介だな」

時雨「そうだね。手を繋ごうか。はぐれたら大変だ」

提督「………そうだな」

時雨「提督の手は冷たいね」

提督「お前が暖いだ」

時雨「………それなら、えいっ!」

提督「ってうわ!危ないだろ。引っ付くな。この体制は二人共こけるぞ」

時雨「ふふ、こうすれば暖かいでしょ?………それに今更君との共倒れなんて気にしないさ」

提督「朝か………結構歩いたな」

時雨「ここまでこれたら大丈夫かな」

提督「ってか、何か眩しいなと思ったら太陽が出ているじゃねーか」

時雨「そうだね。もう何年も見ていない気がしていたよ」

提督「やっと単調でつまらん空模様を見ずに済むのか」

時雨「僕たちの時間も進み始めたってことかな?」

提督「で、どうしようか?実は何も考えていないんだ」

時雨「君は全く………そうだね。まずは街に出よう。そこに僕の知り合いがいるんだ」

提督「そうか。頼りになるなー時雨は」

時雨「ずっと一緒にいたから予想がついていただけさ」

提督「随分とすっきりした笑顔だな。不安はないのか」

時雨「僕たちは世界を救ったんだよ?二人ぐらい簡単に救えるさ。それに君と一緒だからね」

提督「嬉しいことを言ってくれるな」

時雨「でも、ヘタレなところとかは不安かな。カッコカリでさえまともに渡せなかったんだから」

提督「………イタイことも言ってくれるな」

時雨「次はちゃんと期待しているからね!」

提督「………善処する」

時雨「じゃあ、行こうか!僕たちの明日に!」


おわり

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