お題 (31)

3つ募集

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ゴリラ

幼女

大学

もうヤバイ予感しかしない件

そこはかとなく漂うクロマティ臭

まあやらないだろうな

ゴリラ幼女大学

ゴリラと幼女なのかゴリラの幼女なのかゴリラのような幼女なのか

ゴリラが大学で勉強してたとかそんな話があった気がする

帰宅したら書きます

帰宅(いつとはいってない)

例え君が大学生になったとしても、僕と君は結婚できないよ。

「わたしが大学生になったら結婚しようね」と無邪気な顔で話す彼女に、僕はそう告げた。

世の中には様々な場面で、多種多様な壁が立ちはだかることがある。

それは結婚でも例外じゃない。

世間体だったり、家柄の違いだったり、そしてもちろん歳の差だったり。

さらにはそれらに起因する親の反対だってある。

それを知っている僕は彼女に結婚できない旨を伝えたが、彼女は気にしたふうもない。

まだ幼い彼女にとって結婚は好きな相手とするものであり、つまりは好きな相手と結婚できるのは当たり前のことのようだった。

僕ももちろん、君のことは好きだけどね、世の中にはどうしようもできないことがあるんだよ。

重ねて僕はそう言ったが、やはり彼女には伝わらないようだ。

「はたちは大人なんだよ。大学生はもうはたちでしょ? だからわたしが大学生になったら結婚しようね」

やれやれと僕が困り果てていると、ようやく彼女の母親が迎えに来た。

これでようやく子守りも終わりか、などと安堵していると彼女はとんでもないことを言い出した。

「ねえ、おかあさん。わたしが結婚しようねって言ったら、良いよって頷いてくれたよ」

僕は慌てて首を左右に振りつつ、必死に否定する。

いや、僕は無理だってお断りしましたからね!?

そんな僕に彼女の母親は笑いながら言う。

「今日も二人は仲が良いわねえ」

話を聞かないのはきっと血筋なのだろう。

この母親にしてこの子有り、だ。

「さ、そろそろ帰りましょうか」

母親の言葉に彼女は不満そうだ。

「えー、もっと一緒にいたいよ」

「また来週会いに来たら良いでしょう?」

そのまましばらく問答があったが、諭されてようやく、嫌々ながらも彼女は帰ることを了承した。

「絶対にまたね? 約束だよ?」

恨めしそうな目の彼女。

僕をそんな目で見られても困る。

「じゃあ今日もありがとうね」

そう言いながら手を振る母親にならって、彼女もようやく笑顔になって手を振った。

「ばいばい」

ばいばい。

手を振って二人を見送った後、僕は定位置に腰を下ろし、小さくため息をついた。

結婚、ね。

幼い彼女の、幼い言葉だということはわかっている。

彼女の母親だって、子供の発言だと思っているからあんな微笑ましく見ていられるのだ。

今までだって別な子に似たようなことを言われたことはあった。

でもそれを言った子たちは大人になって、僕に手を振ってくれることはあっても、かつてのように「結婚しようね」などとは言ってくれやしない。

大人になるにつれ、皆わかるのだ。

自分には僕なんかよりも、もっとふさわしい相手がいるんだってことを。

でも彼女の純粋な眼差しを見るたびにこうも思うのだ。

ひょっとしたら、彼女は他の子とは違うんじゃないか、って。

彼女なら、大人になっても、はたちになっても、大学生になっても、僕と結婚したいって思い続けてくれるんじゃないか、って。

それからも彼女は毎週末に僕に会いに来た。

特段何かをするわけでもない。

嬉しそうに話す彼女の声に耳を傾けたり、にらめっこをしたり。

彼女に触れるわけにもいかず、触れることもできず、そんなことをしながら彼女の母親が迎えに来るのを待つのだ。

母親が迎えに来ると、彼女は毎度のように離れたくないと駄々をこね、母親に諭されて、「ばいばい」と手を振った。

僕はそれに苦笑しながら、ばいばい、と手を振り返すのだ。

そしてやがて時が経ち、毎週のように僕に会いに来ていたのが月に一度となり、彼女は帰り際に駄々をこねなくなった。

また時が経ち、何ヵ月に一度会いに来るかどうかになって、彼女がばいばいと手を振らずに帰ったのを最後に、彼女が僕に会いに来ることはなくなった。

あれからどのくらい過ぎただろうか。

ふと視線を上げると、こちらに向かって歩いてくる女性がいた。

すっかり成長しているが、僕にはわかる。

彼女だ。

彼女ははたちになったし、大学生にもなったのだろう。

そしてもちろん大人にもなって、その過程で見つけたのだ。

僕なんかよりも、もっと自分にふさわしい相手を。

彼女の隣を、彼女と同じ年頃の男性が寄り添うように歩いていた。

彼女は僕に気づき、隣の男性に一度笑いかけてから、「おーい」と手を振ってきた。

昔のように、笑顔で手を振る彼女。

特別彼女が他の子と違っていたわけではない。

たんに彼女も他の子と同じだっただけだ。

けれど、どうしてだろう。

僕はかつてのように彼女に手を振り返すことが、どうしてもできなかった。

ただ彼女の幸せを願って、「ウホッ」と呟いて、何かから逃げ出すように、静かに目を閉じた。





終わり

切ねえな
ハゲデブチビから貴方のSS読んでるけど本当に纏めるのが上手くて感動する

ありがとうございます。
一年ぶりくらいだったんですが、なんとかまとめられて良かったです。
またお題を募集したらお願いします。

一年ぶりって事はこの前の人とは別人か
しかし皆纏めるの上手いよね尊敬するわ

切ない話だなぁ…とか思ったら最後のウホッで涙が止まっちまったじゃねーかww

いや、この前のチビデブハゲが一年ぶりってことです。

なるほど
これからも応援してる

>>26
書かなくてもわかる気がしましたが、一応落ちをつけるためってことで

やるなぁ
こんなお題じゃ普通はギャグにしかならんだろうに
これじゃあもっと無茶ぶりしたくなるよな!(満面の笑み)

凄いな!
次作も期待

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