モバP「ウチの愛すべき問題児たち」 (12)



P「なあ、きらり」


諸星きらり「んー?☆Pちゃんどーしたにぃー?」


P「前から気になってたんだが、杏はなんであんなに博識なんだ?あのだらけきった姿を見てるとどうにも違和感があってな」


きらり「Pちゃん、それは逆だゆー☆頭いいのにだらだらなんじゃなくて、頭いいからだらだらなんだよぉ!」


P「うーん・・・余計にわからん」


きらり「頭いいとねぇー、すっごくエネルギー使うみたいだにぃ」


P「なるほど・・・杏の場合、ちょっと考えごとするにもかなり体力を消耗するんだな。普段のだらけた姿は省エネのためってことか?」


きらり「そうだにぃ!杏ちゃんも大変なんだよぉ☆」


P「・・・アイツが学校に行ってないのも、それが原因か?」


きらり「にょわ…」


P「そうか、余計なこと訊いてすまなかったな」

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きらり「あのね、Pちゃん…」


P「ん?どうした?」


きらり「学校って、60分授業があるよねぇー?杏ちゃんはその内容でも10分あれば理解できちゃうらしいにぃ」


P「常人の6倍速か…えげつねえな、そりゃ」


きらり「でも周りのみんなと合わせるためには60分我慢しなきゃいけないにぃ…それは、すっごくつらいことだと思うよぉ」


P「そう…だな。俺は凡人だからそういう感覚を味わったことは無いが、苦しそうだな」


きらり「きらりもねぇ、杏ちゃんの気持ち、すこーしだけわかるにぃ」


P「あっ…」


きらり「かわいいお洋服も、きゅんきゅんするアクセサリーも、きらりには少し小さすぎるからぁ」


P「…みんなと違う、ってのは大変なものなんだな。わかってあげれない部分があったら、ごめんな」


きらり「でもね、Pちゃんはそんなきらりたちがキラキラできる場所を用意してくれたんだにぃ☆毎日はぴはぴ、だよ!」


P「きらり…そうだな、俺が辛気くさい顔してるのは良くないな」


きらり「んーん☆今のPちゃんのままでいいにぃ☆」


P「…ありがとう」



P「きらりはあんな風に励ましてくれるが…俺はちゃんとアイドルのことをわかってやれているんだろうか」


P「考えれば考えるほど…うん、不安だ…」


森久保乃々「あの…プロデューサーさん…」


P「うぉっ!?なんだ森久保か…びっくりさせるなよ」


森久保「す、すいません…あいさつするタイミングがわからなくて…」


P「いいよ、堅苦しいのは。そういうのは事務所の外でできてればいいんだ」


森久保「うぅ…なんかいつもごめんなさい…」


P「なんだ急に…謝るのは俺の方だよ。いつも無理させてごめんな」


森久保「プロデューサーは悪くないんですけど…もりくぼが…もりくぼがいつまで経っても成長しないから…」


P「いいんだよ、森久保ができるペースでさ。それに成長もしてるだろ、少しずつ」


森久保「そ、そう…なんでしょうか…?」


P「そうだぞ。それにな、森久保は立派だと思う。自分の弱い部分を吐露するってのは簡単なことじゃないからな」


森久保「えぇ…」


P「俺なんか普段強がってばっかりだからなあ」


森久保「あの…こんなもりくぼでも、舞台に立っていいんですか…?」


P「森久保でも、じゃない。森久保だからこそ、舞台に立つべきなんだ。俺はそう思う」


森久保「…やっぱりプロデューサーさんはへ、変な人だと思うんですけど…」


P「おぉ!?突然ひどいな!?」


森久保「たぶん…変な人じゃないと私のプロデュースとか…できないから、その…今日もお願いしますね」



P「うーん…やっぱりうまくコミュニケーションできてない気がするんだよなぁ」


P「昨日は森久保の調子良かったし…まあ、結果オーライなのか…?」


P「おっ、おはよう雪美。今日は早いんだったな」


佐城雪美「…おはよう、P」


P「…」


雪美「…」


P「…」


雪美「…」


P「…」


雪美「…P、今日…機嫌いい…」


P(なんでわかるんだ…)


雪美「…」


P「…」


雪美「…」


P「あと10分で一緒に出発するが…それまでどうする?」


雪美「…ひざ…座る」


P「おう」


雪美「…」


P「…」



P「ふみかー」


鷺沢文香「…どうされましたか、Pさん」


P「ちょっと今度の企画についてなんだが…」


文香「…すぐに…行きますね」


P「ミステリー小説を紹介する特集をやろうと思っててさ」


文香「…年齢層はどのような方向けで?」


P「子供向けだからあんまり過激な内容は避けたいんだよなー…」



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P「いやー助かったよ」


文香「…お役に立てたなら光栄です」


P「いつも悪いな。そういやニュース見たか?ギュンター・グラスが亡くなったんだってな」


文香「…ご存じでしたか、さすがですね…惜しい人が亡くなられましたね」


P「『ブリキの太鼓』は名作だもんなー。とはいえあの年齢なら仕方無い面もあるか」


文香「…そう、ですね。さびしいですが…人はいずれいなくなるもの…」


P「その分俺らはがんばって生きないとなー」


文香「…私も、今でこそ人から注目をいただいていますが…いつか忘れられてしまうのでしょうか」


P「…不安か?」


文香「…少し」


P「んー…文香が小さい頃好きだった本は?」


文香「…星バーーーローーの…『悪魔のいる天国』ですかね」


P「その本はどういうきっかけで知ったんだ?」


文香「…親戚の叔父さんが譲ってくれまして」

星新/一の「新/一」が変になった…

突然のバーローにお茶吹いた

メ欄にsaga入れたらバーローしなくなる



P「今でもその叔父さんのことは覚えてるんだな」


文香「…そう、ですね…それ以来お会いする機会は無かったのですが…恩人ですから、忘れることはないかと」


P「文香もさ、そういう風になればいいんじゃないか?」


文香「…どういうこと、でしょうか…?」


P「文香はアイドルで、俺はプロデューサーだ。いくらか頑張ったところで、教科書に載る偉業を成し遂げるのは難しいだろう」


文香「…それは…そうでしょうね」


P「世間からはきっといつか忘れられるし、もしかするとそれは数年先のことかもしれない」


文香「…」


P「でもな、すぐ目の前の人に自分たちの姿を焼き付けることはできると思うんだ」


文香「…私の叔父さんのように、ですか?」


P「そうだ。もし自分が人の一生を大きく動かす人物になったらどうだ?ワクワクしないか?」


文香「…します、ね」


P「十分すぎるだろ?文香はそれだけのことができるって信じてるしな」


文香「…こんな、口下手な私でも、ですか…?」


P「ああ、むしろ口下手で情報不足だからいいんだ。それだけファンの想像力を掻き立てる。小説と同じだ」


文香「…小説と、同じ…」


P「色も音も匂いも手触りも無い。だからこそ小説は、文章は面白い。そうだろ?」


文香「…そうですね…その制約こそ文章の醍醐味です」


P「口下手な文香だからこそ、人に強い影響を与えられる人物になるんだって、俺はそんな風に思うよ」


文香「…またうまく丸めこまれましたね」


P「丸めこむとは人聞きが悪いな」


文香「…落とし所をうまく見つけるのも編集者の力量ですからね」


P「えーっと、それは誉めてくれてるってこと…なのか?」


文香「…さあ、どうでしょうね」


おわり

おつお

乙ニョワー☆
ターボエンジン付き蝶ネクタイ型サスペンダーで名推理しそうな作家だな…

おつ
バーーーローー引っかかってんの初めて見たかもしれん

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