春香「うーん……。ここは……？」

P「お。目が覚めたか？」

春香「え、プロデューサーさん？」

P「ああ。行こう」

春香「えっえっ？」

P「ほらっ」ｷﾞｭｯ

春香「ちょ、ちょっとプロデューサーさん！？　手、手を」

P「早く行くぞ」

春香「分かりましたって！」

P「それでいいんだ。少し歩くぞ」

ﾄｺﾄｺﾄｺ

P「なあ。春香。色々あったな」

春香「突然なんですか？　……でも確かにそうですね」

P「ああ……。最初春香を見た時は立派なトップアイドルしてやろう！って意気込んだもんだよ」

春香「ちゃんと私はトップアイドルになれましたよ！　プロデューサーさんのおかげです」

P「いや、春香と一緒だからここまでこれたんだ」

春香「口がうまくなりましたね」

ﾄｺﾄｺﾄｺ

ﾄｺﾄｺﾄｺ

P「……いつからだろうな。そんな春香が好きになっていたのは」

春香「私も同じ気持ちでした」

P「……」

春香「……恥ずかしいですね」

P「……」


ザアアアア

春香「プロデューサーさん！　川ですよ川！」

P「渡るぞ」

春香「ええ～。橋ないんですか？」

P「渡ろう。手をしっかり握れよ」ｷﾞｭｯ

春香「……しょうがないですね」

春香「うぷ……冷たい」

P「……」

春香「……まだですか？」

P「……」

春香「あっ。そろそろ岸につきますよ！」

P「……」ｷﾞｭｯ

春香「さようなら。プロデューサーさん」

P「今日の仕事はデパートの屋上でライブだぞ」

春香「はい！行きましょう！」

P「おーい」

春香「どうしたんですか？」

P「いや。なんでもないよ」

春香「行きますか！」

春香「……中止、ですか？」

P「ああ……すまん。俺が不甲斐ないばかりに……」

春香「……いいんですよ。プロデューサーさんは一生懸命頑張ってくれました」

P「春香ぁ……」

春香「えっ」

春香「石を積むんですか？」

春香「……分かりました」

春香「よいしょ……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……これで12個目……」

車「よう春香」

春香「えっ！？　何崩してるんですか！？　またやり直しじゃないですか！」

車「ごめんな」ﾌﾞﾛﾛﾛ

春香「……もう。プロデューサーさんったら……」

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「これで11個目……」

酔っぱらい親父「よう春香」

春香「また崩したんですか！？　やり直しじゃないですか！？」

酔っぱらい親父「文句言うなよ。じゃあな」

春香「……もう。これだからプロデューサーさんは……」

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

……………………

春香「もう……1000回以上……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……これで」ツミ

保育器「よう春香」

春香「……またですか」

保育器「ごめんな」

春香「……いいです。もう、許しました」

……………………

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……」ツミ

春香「……出来た」

P「良くやった！　春香！」

春香「プロデューサーさん！」

P「もういいんだ！　春香。頑張ったな！」

春香「プロデューサーさぁん……辛かったですよぉ……」ｸﾞｽｯ

P「ごめんな！　ごめんな春香！」

P「行こう！　もう罪終わったんだ」

春香「はい！　行きましょう！」

春香「でも……その前に」ﾁｭ

P「？」

春香「えへへへ」

P「はははは」

春香「……行きますか！」

P「ああ！」

END

泣けてきた

賽の河原かな？乙

乙。

石積みを邪魔する奴名前なんだっけ？

鬼と良く聞くけど、とあるマンガでは地蔵虐って名前がついてたような・・・・

どゆことー(笑)

昔、親より先に死んだ子供はその罰として河原の石を積めと言われ、積み上げたら三途の川を渡ってあの世へ行けるとされてるんだけど、ある程度まで積み上げたところで鬼がやってきて積み上げた石を崩していくから永遠にあの世へは行けないって話だな

確か初体験の人に手引かれて川渡るんだっけ

……え
それじゃあ、川渡れない人もいるじゃないか

いや、俺は違うけど

こういうの書けるのは本当に凄いと思う