収録後――

幸子｢お疲れ様です〜｣

紗枝｢お疲れ様どす〜｣

友紀｢Candy Islandのみんなもお疲れ様！｣

かな子･智絵里｢お、お疲れ様でした！｣

杏｢お疲れ様ー。杏もう帰っていい？｣

かな子｢ダメだよ。これからスタッフさん達に挨拶して、プロデューサーさんと帰るんだから｣

杏｢えー｣

紗枝｢さっきまでイキイキしてた人とは思えまへんなぁ｣

｢お疲れ様でした！｣

｢お疲れー｣

智絵里｢ディレクターさん、また呼んでくれるって。嬉しいな……｣

かな子｢このままレギュラーになっちゃったりして！｣

杏｢むしろ司会を交代させちゃったりして！｣


かな子｢あ、プロデューサーさん！お疲れ様です！｣

杏･智絵里｢お疲れ様です｣

P｢お疲れ様でした。あの…… すみません。実は急用が入ってしまいまして、すぐに車を出さなければならない事態に……｣

智絵里｢事務所まで送っていけないってことですか？｣

P｢はい……。申し訳ありません。代わりにタクシーを頼んでおきますので｣

智絵里｢あの、歩いて帰っちゃダメですか？ここ、事務所からそんなに遠くないし……｣

P｢構いませんが…… 気をつけてお帰りください｣

智絵里｢プロデューサーさん、許可くれてよかったぁ｣

かな子｢よかったね。でもどうして歩いて帰りたかったの？｣

杏｢お腹に聞きなよ｣

かな子｢さ、最近は2kg痩せたもん！｣

智絵里｢えっと、そうじゃなくて……。歩いて帰ればいっぱい寄り道できるかもって思ったから……｣

杏｢杏、寄り道って言葉は結構好きだなー。サボりっぽくて。それでもタクシーでよくない？｣

智絵里｢歩きならみんなとゆっくり話しながら行けるから……｣

かな子｢じゃああっちの喫茶店に寄ろうよ！｣

智絵里｢私はいいけど、杏ちゃんは？｣

杏｢智絵里ちゃんがいいならいいよ｣

かな子｢じゃあ早速出発だよ〜｣

智絵里「かな子ちゃん嬉しそう…… あっ｣

幸子｢あれ？｣


幸子｢あれあれぇ？もしかして歩いて帰るんですかぁ？｣

友紀｢幸子ちゃん！歩くことは健康にいいんだよ！｣

幸子｢さすがのボクだってそれくらい知ってますよ！｣

紗枝｢どないしたん？｣

かな子｢歩いて帰るついでに、あそこの喫茶店に寄っていこうって話してたところなんです｣

智絵里｢あの、よかったら一緒に……｣

幸子｢カワイイボクが行ったらお客さんが興奮してお店に迷惑が……｣

紗枝｢うちは構わんよ｣

友紀｢私も行く！｣

幸子｢……けどせっかくのお誘いを断るなんてカワイくないマネはしたくないので行きますよ｣

智絵里｢よかったぁ……！　じゃあ一緒に歩いて行きましょう｣

友紀「うん！」

友紀｢かな子ちゃんはもうちょっと痩せた方がいいかもね｣

かな子｢アイドル始めてから気をつけてはいるんですけど……｣


杏｢紗枝ちゃん、学校特定されちゃうんじゃない……？｣

紗枝｢放映の時はモザイク処理でなんとかしてくれはる言うてました｣


幸子｢ええっ！？智絵里ちゃんって高1だったんですか！？｣

智絵里｢あ…… す、すみません！｣


かな子｢あ、着いたよ！｣

かな子｢すみませ〜ん、パンケーキ6つお願いします！｣

友紀｢痩せた方がいいって言ったばっかりなのに……｣

幸子｢あれ！？ボク食べるなんて言ってないですよ！｣

かな子｢食べない人の分は私が食べるね｣

智絵里｢もし誰も食べなかったら全部食べるの？｣

幸子｢仮に食べられたとしても絶対太りますよね｣

かな子｢え〜、美味しいから大丈夫だよ｣

杏｢なんでやねん！｣

友紀｢ところでさー、最後のクイズ凄かったよね！杏ちゃん！｣

杏｢いやまあ、普通だよ。それより紗枝ちゃんの方が凄かったよ｣

紗枝｢うちが？｣

杏｢うんうん、ジュピターなんて誰も知らなかったでしょ｣

紗枝｢そうなん？｣

杏｢だって紗枝ちゃんの声以外聞こえなかったし｣

友紀｢確かに！一瞬静まり返ったスタジオに紗枝ちゃんの声だけが響いたのはさながらホームランの様だったね！｣

紗枝｢もう、からかわんといて！｣

杏｢杏はジュピターくらい知ってたけどさ。名前くらいだし、全国ツアーなんて知らなかったし、シルエットじゃ完璧に分かんないよ｣

智絵里｢ホームページあったよ｣

かな子｢あ、私この前この人にナンパされたよ！｣

友紀｢かな子ちゃんも！？私もだよー。『同い年だろう？デートしない？』とか言われちゃってさー｣

紗枝｢ふ、二人とも北斗はんに声掛けられたん！？｣

杏｢紗枝ちゃんさ、ジュピターのファンなの？｣

紗枝｢ふぇっ！？｣


紗枝「さ、さぁ……？ そないなこと知らんわなぁ」

杏「ほほう……」

杏｢誰推し？｣

紗枝｢やっぱり冬馬はんやな〜。三人ともいけめんやけど冬馬はんは特にカッコイイんよ。りーだーとしての責任感を重んじとるし、他のめんばーとの付き合い方も上手やしなぁ。あとこれはらいぶに行った人しか分からんけど、会場全体をしっかり見渡しててな、まるで観客一人一人と目を合わせるように。三月のそろいべんとに行った時もうちと目が合った瞬間、丁度ういんくしてくれて、嬉しすぎて気ぃ失いそうになってもうたわ。あいどるとしての情熱は誰にも負けてへん。ほんまカッコイイわぁ。はぁ…… 一緒に仕事したい｣

紗枝｢はっ｣

かな子｢紗枝ちゃんがジュピターの天ヶ崎くんが好きなのは伝わったよ｣

紗枝｢天ヶ瀬ですっ！間違わんといて！｣

かな子｢ご、ごめんなさい！｣

智絵里｢私は伊集院さんが好きかも……。背高くてカッコイイな……｣

紗枝｢北斗はんも素敵やろ？だんすはちょっぴり苦手やけどそれをかばーする甘〜い吐息のような歌声。あれを聞いてまともに立ってられる女子はおらんで｣


友紀｢じゃあこの子は？｣

幸子｢おてあらいくんですね｣

紗枝｢"みたらい"ですっ！御手洗翔太くん！馬鹿にしてはるん？｣

幸子｢も、もちろん知ってましたよ！そう！わざと間違えたんですよ！ほら、ドジっ子ってカワイイじゃないですかぁ｣

紗枝｢はぁ？翔太くんの方がカワイイし、自分のきゃら作りの為に翔太くんを利用しないでくれはりません？それに、翔太くんがあの小ちゃな体ですてーじを駆け回る姿を見たら自分がカワイイなんて巫山戯たこと二度と言われへんで！｣

幸子｢ひ、ひぃ！ボクが悪かったですからアイデンティティを奪おうとしないでください……！｣

杏｢紗枝ちゃんはジュピターが本当に好きなんだね｣

紗枝｢はい〜。前の事務所でゴタゴタがあったみたいで一時期解散も騒がれてたんやけど、今は新しい事務所に移って心機一転、ついに全国つあーまで上り詰めてなぁ｣

かな子｢感無量だね〜｣ﾓｸﾞﾓｸﾞ

智絵里｢なんか意外だね。紗枝ちゃんってそういうの興味ないかと思ってたから……｣

紗枝｢そないなことない。うちがあいどるしはるんも好きやけど、誰かがあいどるしてはるんを見るのも好きやよ｣

杏「あの番組が放映されたら紗枝ちゃんはジュピター好きってネットに流しておこう」

紗枝「堪忍してや！もう///」

杏（冬馬くんと肩並べてるコラ送ってあげたら泣いて喜びそう）

杏「まったく。仕事増やしてくれちゃって……」


本編　終

おまけ１

紗枝（杏はんからめーる……？なんやろう？）

[冬馬が紗枝の肩に腕をまわしてるコラ画像]

紗枝（こ、こここ、こんなん！）

紗枝「友紀はん友紀はん」

友紀「どうしたの？」

紗枝「この写真、記憶にないんやけど…… いつの間に撮られとったんやろうなぁ……？」

友紀「あー……」



おまけ１ 終

おまけ２

紗枝「ジュピターがあの番組に出るん！？」

愛梨「そうなの～」

紗枝「たた、対戦相手はうちらのチーム……？」

愛梨「えー？DRAMATIC STARSだよ？」

紗枝「そんな……」

愛梨「ディレクターさんに頼んで、最前列1席空けてもらうね」

紗枝「愛梨はん！」ﾋｼｯ



おまけ２ 終

おまけ３

北斗「冬馬、小早川紗枝ちゃんって知ってるか？」

冬馬「トーゼンだろ」

翔太「さすがドルオタアイドル！」

冬馬「ドルオタじゃねぇよ！」

冬馬「あれだろ？10月18日生まれ15歳AB型、身長148㎝体重42㎏で3サイズが上から78-56-80、右利きで日本舞踊が趣味の京都出身はんなり美少女アイドルだろ。全然気になってねぇけどそいつがどうしたんだよ」

北斗「うわ、これはちょっと引くね……」

翔太「キモオタの域だよね……」

北斗「いや、紗枝ちゃんがジュピター好きで、その中でも特に冬馬が好きらしいってことを教えてあげようと思ったけどやめておくよ」

冬馬「チッ……。なんだよ」

冬馬「そうかよ……。 …………そうかよ」


おまけ３ 終