黒井「ウィ」真「やーりぃ!」 (47)


都内某所

黒井「最近は運動不足気味だから自転車を買ってみたが…悪くないな」

黒井「この真っ黒なフレームはまさしくセレブだな」チリーンチリーン

???「うーん、困ったなぁ…」

黒井「む?あれは高木の所の三流アイドルか」





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真「あっ!961プロの!」

黒井「ウィ。何かお困りの様子だが?」

真「それが自転車のチェーンが外れちゃって…」

黒井「ふむ」

黒井(ここで恩を売って、765プロへの妨害工作に役立てるとするか…)


黒井「どれ貸してみろ」

黒井「ほう、ロードバイクか」

真「先日お小遣いを貯めて買ったんです!」

黒井「フロントギアは確か左のシフトレバーを操作して…」

ガチャン

真「はまった!」


真「ありがとうございます、黒井社長!」

黒井「ウィ」

真「ボク、間違えてリア側を操作してたのかなぁ」

真「そういえばこれから黒井社長は買い物ですか?」

黒井「ほう、よくわかったな」


真「真っ黒なフレームでカッコいいママチ…自転車ですね!」

黒井「うむ!この素晴らしさがわかるか!」

黒井「運動不足だからな。たまには自転車で買い物もいいと思って買ったのだ」

真「なるほど!」


黒井「夕飯の買い物があるからこれで失礼するよ」

真「ありがとうございました!」

黒井「ウィ。車には気を付けるんだな。アデュー」

真「はいっ!」



───
──


都内某所 

冬馬「おっさん、すまねぇ!ちょっと買い物してきていいか?」

黒井「しょうがない奴め」

冬馬「わりぃな!ってあれは765の菊地じゃねえか」



黒井「菊地真ではないか。何をしている?」

真「あっ!黒井社長と天ヶ崎竜馬!」

冬馬「天ケ瀬冬馬だ!」

真「えっと通りがかったらピコピコの新しいのがあったので」

冬馬「スルーかよ!」


黒井「ピコピコ?ゲームの事か?」

真「あっ!そうです!つい家での呼び方になっちゃったなぁ」

冬馬「俺が買おうとしてたじゃねえか」

黒井「ほう、スパ○ボか」


真「ボク、ロボットアニメが結構好きなんですよ!」

冬馬「菊地!お前わかってるじゃねえか!」

真「でも父さんが反対するからピコピコは持ってないんですよ…」

黒井「なるほどな」


冬馬「それならこっそりやればいいじゃねえか」

真「うーん、ばれちゃいそうだしなぁ…」

黒井「なら携帯機で事務所の待機中や移動中にやればよかろう」

真「携帯機?」

冬馬「いい案じゃねえか!冴えてるなおっさん!」

黒井「セレブだからな」


黒井「では私が前に使ってた奴をやろう」

真「え?いいんですか!?」

黒井「最近あまりやらなくなってきたのでな。気にするな」

真「やーりぃ!ありがとうございますっ!へへっ」




冬馬「そういえばおっさんも結構ロボット詳しいよな」

黒井「まあな。セレブの嗜みだ」

冬馬「菊地は何が好きなんだ?」

真「僕はゾ○ドとか結構……」

───
──



都内某所 ○Kストア

黒井「今日はセレブに揚げ豆腐……いや、前に作ったから揚げ出しにするか」

真「あっ!黒井社長!」

黒井「真ちゃんではないか。奇遇だな」

真「はいっ!こんにちは!」


真「黒井社長も買い物ですか?」

黒井「ウィ。夕飯の支度だ」

真「ボクもそうなんです!」

黒井「ほう、意外だな」

真「むっ!ボクはこれでも料理得意なんですよ!」


真「でも前に事務所のみんなにハンバーグ作ったんですけど、微妙な反応されちゃって…」

黒井「そ、そうか」

真「だから特訓して見返してやるんです!」

黒井「ハンバーグか…ふむ、丁度いいかもしれんな…」

真「?」


───
──


後日 高槻家

黒井「実は皆でハンバーグを作ろうと約束していてな」

やよい「真さんっ!がんばりましょう!」

真「うん!ありがとうやよいっ!」

真「あっ、ボク新しいエプロン買ったんだ!ちょっと用意してくるね!」







真「きゃっぴぴぴぴぴーん!まっこまっこりーん♪」



長介「……」

かすみ「……」

浩太郎「……」

浩司「……」

浩三「きゃっ きゃっ」

黒井「……」

やよい「わぁ!真さんっ!かわいいですっ!」


真「へへっ、この前見つけたんだ!」

真「ピンクでフリフリできゃるるーんで可愛いでしょ!?」



黒井「さて皆、手は洗ったかね?」

「「はーい!」」


黒井「そうだ。ちゃんと空気を抜いてな」

浩太郎「はーい!」

黒井「うむ。いい調子だ」

黒井「真ちゃんは少し肩の力を抜こうか…」

───



「「いっただきまーす!」」

真「お、おいしいっ!」

長介「うめー!」

かすみ「うん!」

浩司「うんうん!」


黒井「うむ、上出来だ」

真「へへっ、ボク凄い自信ついたよ!」

やよい「やりましたねっ!真さんっ!」

真「ありがとうやよいっ!」

真「黒井社長もありがとうございます!」

黒井「ウィ」


黒井「では私はこれで失礼するよ」

やよい「はいっ!きをつけて下さい!」

真「色々ありがとうございましたっ!」

黒井「ウィ。ではまた逢おう。アデュー!」チリーンチリーン

─────
───



765プロ

P「おはようございまーすっ!」



???「うーむ…ピン!とも、ティン!とも来ない冴えないオーラを放っているな三流プロデューサー君」




P「ぐっ、相変わらず言ってくれますね黒井社長…」

黒井「ウィ」

P「それで今日も観光ですか?」

黒井「今度、我が961プロと石川の876プロとこの貧乏プロで合同フェスが決まってな」

黒井「その資料を届けにわざわざ私自ら来たのだよ、このちんちくりん」


P「あっ、あの企画が通ったんですか!」

黒井「ウィ。精々私たちの足を引っ張らないようにしてくれよ」

黒井「あぁ音無君、取っておきたまえ」

小鳥「ありがとうございます!わぁ、メロンパン!」


黒井「では私はこれで失礼するよ!アデュー!」

小鳥「お気をつけて~!」

P「さて、みっちりレッスンしなきゃな!」



おわり






お目汚し失礼しました

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