遊矢「まさか等身大ひな祭りをやるなんて」コンコン

十代「時間ねえからな！今日中にやってやらないと」

万丈目「だからってどうして俺を！」コンコン

十代「別にいいじゃんかよ、なあカイザー？」

カイザー「そうだな」

遊矢「けど服も変えるんだよね？どうするの」

十代「無けりゃ作ればいいんだ」

遊矢「材料とかサイズとか」

十代「だから任せろって！」

三沢「お雛様はお内裏様にお雛様、三人官女、五人囃子で構成されている」

十代「その辺は遊矢の知り合いに頼めばいいか、着物とかの素材や材料なんかは？」

三沢「頼まれたからな、すぐに揃えた」

万丈目「さすが三沢だぜ！」

十代「ってわけでサイズ測ってくるか」

遊矢「どうやって？」

十代「目視で何となくさ」コンコン

万丈目「ったく後輩の面倒も大概にしろよ」

十代「フェザーマン！バーストレディ！バブルマン！クレイマン！スパークマンを召喚！」

遊矢「ネオスペーシアンじゃないんだ」

十代「あいつらはこの前の件でダメージ受けちまってさ・・・頼むぜみんな！」

フェザーマン「しかし遊矢の知り合いを我々は知らないぞ」

三沢「黒咲隼、志島北斗、光津真澄、刀堂刃・・・彼らを当たってみるといい」

遊矢「詳しいな三沢さん」

三沢「俺が知らないデュエリストは居ないって事さ」

万丈目「喋ってないで手を動かせ！俺とカイザーを少しは見習え！」

カイザー「・・・」コンコン

遊矢「ねえ十代さん」コンコン

十代「どうした？」コンコン

遊矢「遊星さんや遊馬とカイトさんもこういうのやってるのかな？」コンコン

十代「カイトは知らねえけど遊星と遊馬もやってんじゃねえかな？」コンコン

遊矢「十代さんは？」コンコン

万丈目「こいつは無いだろ。風情というものが無いからな」コンコン

カイザー「お前も経験はないはずだろ。上に兄が居るのだから」コンコン

万丈目「そういうカイザーだって！」コンコン

カイザー「言われてみれば・・・そうだな」コンコン

遊矢「柚子は喜ぶかな？」コンコン

十代「どうだ万丈目」コンコン

万丈目「どうなんだカイザー」コンコン

カイザー「十代」コンコン

十代「喜ぶぜ！絶対にな！」

フェザーマン「終わったぞ」

十代「時間がないから早速作ってくれ」

フェザーマン「任せてくれE・HEROは器用だ」

アユ「あ、十代お兄ちゃんだ！」

タツヤ「派手なの作ってるね？何これ」

十代「雛壇だぜ！3人もこれやってくれよ！」

遊矢「実は等身大お雛様をやろうと思ってさ」

アユ「私達も？」

タツヤ「上二つはわかるけど僕達は何を」

十代「三人官女でいいんじゃね？」

フトシ「おいおい・・・しかしまあ受けて立つか」

万丈目「ん？」

フトシ「痺れるゥ～！痺れるゥ～！痺れるゥ～！」

万丈目「気のせいか・・・」

遊矢「もうすぐ完成するからタツヤは柚子を探して来てくれ」

タツヤ「任せてよ！」

遊矢「アユとフトシは黒咲を頼む」

アユ「うん！」

万丈目「待て！俺達は作るだけか！？」

十代「そうに決まってるだろ」

カイザー「こういう時は空気を読むものだぞ」

万丈目「しかしだな！」

十代「いいじゃねえか！飯でも奢ってるからさ」

万丈目「お前に奢ってもらうほど苦労しとらんわ！」

十代「じゃあ奢ってくれよ」

万丈目「フン、俺にデュエルで勝ったら奢ってやってもいいぞ」

十代「言ったな万丈目！約束忘れるなよ」

黒咲「何？瑠璃のために等身大お雛様をやるだと」

アユ「だから不審者も手伝ってよ」

真澄「柚子のため・・・なら仕方ないか」

北斗「どうして僕達が！？」

刃「意味がわからねえ！」

アユ「ほら不審者の舎弟達が騒いでるよ。説得しなきゃ」

黒咲「俺の妹の妹分の頼みがきけんのか！」

北斗「わ、わかりましたよ黒咲さん」

刃「や、やるよ」

黒咲「それでいい」

アユ「さすが不審者！いつ見ても不審者全開だけど時々カッコいいよね！」

黒咲「俺も着替えるのか？」

アユ「当たり前だよ」

遊矢「完成だ！」

十代「やったな」

フトシ「痺れるゥ～！」

万丈目「デブが誰かを連れて来たぞ」

真澄「柚子のためと聞いて仕方なくやってあげるわ」

北斗「僕達はやりたくないんだけどね」

刃「黒咲さんが威圧するから」

十代「そんじゃ着替えてくれ」

黒咲「・・・これをか？」

カイザー「そうだ」

アユ「柚子お姉ちゃんの為だよ」

黒咲「瑠璃のため・・・瑠璃のため・・・」

遊矢「後は柚子か」

十代「もうすぐ来るだろうぜ」

タツヤ「ここで待機しててね」

柚子「何があるの？」

遊矢「柚子」

柚子「遊矢？どうしたのその格好」

遊矢「あれを見てくれよ！」

柚子「こ、これって！？」

遊矢「雛壇さ！」

権現坂「遊矢と十代殿とそのお仲間が作ったそうだ！」

遊矢「柚子はお雛様ってわけさ」

柚子「・・・」

遊矢「あ、あれ？もしかして嫌だったか」

柚子「ううん・・・嬉しくて涙が」

遊矢「柚子も着替えてあがろうな」

柚子「うん・・・！」

万丈目「もっと笑顔・・・そこ！その五人囃子の二人組！」

北斗「僕達！？」

万丈目「笑わんか！っていうか何で俺が写真係なんだ！」

十代「何かやりたそうにしてたから」

カイザー「黒咲も笑った方がいいな」

黒咲「・・・」

アユ「不審者！笑顔よ！」

黒咲「こ、こうか」

タツヤ「やめた方がいいよ、怖いから」

黒咲「くっ・・・」

権現坂「遊矢よ！上の眺めはどうだ！」

遊矢「いいよ・・・なあ柚子？」

柚子「うん！」

十代「じゃあ写真撮るからな！」

十代「さてと帰るとするか」

遊矢「もう帰るの？」

十代「後は遊矢に任せるぜ」

カイザー「この流れでパーティ何かしてみるといい」

柚子「じゃあ亮さんの言う通り私の家でパーティやろうか？」

遊矢「いいの？」

柚子「遊矢達が頑張ってくれたから今度は私が頑張らないとね！」

北斗「えぇ・・・何で遊勝塾なんかで」

アユ「不審者」

黒咲「おい」

北斗「わ、わかりましたよ・・・」

遊矢「ありがとう十代さん！カイザー！万丈目さん！」

柚子「とても嬉しかったです！」

十代「だってさ万丈目」

万丈目「まあ悪くはないか」