長門「劣化ウラン弾頭?」提督「…」コクリ (115)

長門「新型の弾頭…かしこまりました。次回出撃する艦娘数名に搭載します」

長門「む…正規採用の前に、テストが必要なのですか?」

長門「では…はい。モニターとする艦娘1名にそれを使用させる、ということでよろしいのですね」

長門「では、誰をモニターにするのですか?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1423885849

~W島攻略戦~

ドンッ ドンッ

球磨「くぅっ、空母は厄介クマ…!」ズドドド

夕張「これじゃキリがない…!」ドキュキュ

如月「たぁーっ!」ズドォン! ズドォン!

空母「」チュドオオオオオン

夕張「な…あ…!?すごい…!」

球磨「空母級が一撃で燃えて沈んだクマ!如月、凄いクマ!」

如月「…す、すごいわね、この弾頭…」チャキ

望月「秘書艦長門より入電、作戦完了~」

如月「ふぅ…これで大丈夫そうね…」

~鎮守府~

利根「よくやったの!吹雪!」

吹雪「皆さん…ありがとうございます!」

睦月「吹雪ちゃん、如月ちゃん達を迎えに行こう!」トテトテ

吹雪「うん!」



如月「…♪」スタスタ

睦月「如月ちゃーん!」ギュッ

如月「あら、睦月ちゃん♪」ナデナデ

吹雪「わ、わわわ///」

如月「そういえば、如月に言いたいことって何かしら?」

睦月「え、えっと、その…///」モジモジ

陸奥「ご苦労様、如月」

如月「陸奥さん…!ええ、ありがとう♪」

陸奥「提督から、帰投後直ちに健康診断を受けるようにとのことよ」

如月「う~ん…分かったわ。うふふ、また今度ね睦月ちゃん♪」スタスタ

睦月「う、うぅ~…!」

吹雪「あはは…」



如月「ふぅ、これで健康診断は終わりね?」

陸奥「ええ。異常はなかったわ」

如月「それにしても、いったいどうしたのかしら?司令官たら…」

陸奥「…」



~新編成での出撃~

ズドドオーン

深海棲艦「アガアァァ」ズズゥン…

最上「す、すごい…!なんて貫通力だ…!」

夕張「今回のMVPも如月かな」

如月「あぁ~ん、如月が一番なの?当然よねぇ♪」サラリ

如月「…ん…?」

睦月「如月ちゃん凄いよぉ!睦月もその新兵器、使ってみたいなぁ~!」

如月「ダメよ♪これは司令官が如月だけのために開発してくれた、大切なものなのっ♪」

睦月「むー!いいないいなー。長門さんに言って、睦月にも使わせて貰おうかなぁ」



~執務室~

長門「駄目だ」

睦月「むぅ~!如月ちゃんばっかりずるいです!なんで他の子たちは使っちゃ駄目なんですか~」

長門「あれは試験機であり、正規実用型開発のためのモニター用だ。如月はそのモニターだ」

長門「モニター以外が劣化ウラン弾頭を使用することは、提督が許可していない」

睦月「…わかりましたぁ~…」

長門「心配するな、いずれ実用化されるはずだ。今しばらく待つといい」

睦月「は、はいっ!」

~如月の部屋~

如月「ふぅ~♪今日も如月が大活躍だったわ♪これも、司令官のおかげね♪」

如月「明日はバレンタインデーだし、司令官のために手作りチョコ作ってあげようかしら♪」

如月「ふんふ~ん♪…ちょっと目が充血しちゃってる…今日はちょっと疲れ気味かしら。早めにお休みしましょう」

如月「それになんだか少し、髪が傷んでるわねぇ。トリートメントが合ってないのかしら…?」

~執務室~

http://i.imgur.com/9VSbJ1m.jpg

如月「司令官♪如月だけに、あんなに強い新兵器を使わせてくれて…ありがとう♪」

如月「これ、感謝の気持ちを込めた、如月特製手作りチョコレートよ。ちゃんと最後まで食べてね♪」

長門「バケツ一杯とは…ずいぶん多いのだな」

如月「これが司令官への、如月の感謝の気持ちなの…♥ねえ司令官、食べてみて?」

如月「…え、後で食べる?うーん、今忙しいのかしらね。分かったわ、今度、感想聞かせてくださいね」

如月「では、失礼します。司令官♥」ガチャ

バタンッ

長門「ふふ、罪な男だな、提督も。さて、感謝の気持ちとやら、頂いたらどうだ?」

長門「…え?廃棄? …失礼だが提督、甘いものが苦手だったのか?」

長門「そういうことではない、と…?だ、だが、せっかくのプレゼントなんだ。一口くらい食べてはどうだ?」

長門「さすがに、全廃棄は…。分かった。提督が望むなら、そうします」つゴミ袋

長門「…」ドサドサ

長門「…これで、よろしかったのですか」

長門「…そう、ですか」



睦月「あ、如月ちゃーん!」トテトテ

如月「あら、睦月ちゃん」

睦月「司令官に、手作りチョコ渡してきたの?」

如月「ええ♥受け取ってくれたわ。きっと大事に食べてくれるわ♪」

睦月「…」ジー

如月「うん…?どうしたの?睦月ちゃん。そんなに人の顔をじろじろ見て」クスクス

睦月「いや…なんでも…ないよ。そうだ、いっしょに間宮さんところ行こう!」

如月「あら、いいわねぇ♥ついでに、美味しいお菓子の作り方習っておこうかしら♪また司令官にご馳走してあげたいわ♥」



睦月「それでね?最上さんてば…」

如月「…♪」

間宮「いかがですか?新作のメニューは」

睦月「は、はい!とっても、おいひーれふ♪」モグモグ

如月「うーん、少し薄味かしらね?もうちょっと甘い方が如月好みかしら」

間宮「あらまあ…。それと如月さん、このアセロラジュース、おまけしておきますね」コト

如月「あら、いいのかしら?ありがとう♪」

間宮「お肌にいいらしいですよ。それに疲れも取れるんです」

如月「お肌なら、いつもケアしてるわ♪みてみて、この輝く肌♪」(腕捲り)

間宮「…っ」

如月「…え?や、あ…なんか、ガサガサになってるわね…」

睦月「お、お肌が乾燥してるのかなぁ?」アセアセ

如月「もう、気を付けなきゃ…っ…?」

間宮「どうしました?」

如月「なに、これ…なんで、こんなに、如月のとこに、フケが落ちて…っ?」

睦月「き、如月ちゃん…?」

如月「な…なんでも、ないの。ちょっと、お手洗いに言ってくるわね」フラフラ…

~女子トイレ~

如月「…」

如月「…如月のお顔の肌、こんなにガサガサになってたの…」

如月「それに、唇も乾燥してひび割れてるし、目の充血も…」プルプル

如月「…ちょっと、陸奥さんに診てもらおうかしら……」フラフラ…



~執務室~

長門「提督、如月の健康診断の結果が出た」

長門「血液検査をしたところ、白血球がやや…というか、だいぶ少ないようだ」

長門「それから、喉や鼻の奥の粘膜が腫れていた。風邪かなにかだろうか」

長門「いずれにしても、免疫力が低下している。これは一体…?」

長門「…なるほど、疲労が溜まっているせいかもしれない…と。分かった」

長門「抗生物質を処方して、入渠させておきます」

~入渠ドック~

如月「少し疲れ気味かしら…。ちょっと、長めに休もうかしら」チャプン

如月「いっ…!?お、お湯が、お肌に染みるわね…。いたた…」カポーン

如月「でも、これが効いてるっていうことなのかも…っ」ヒリヒリ

如月「ふぅ…はぁ…」プルプル

如月「っ…!?」ズキンッ

如月「うぅ、お腹が…痛いわっ…。ちょっと、甘味を食べ過ぎたかしら…っ!くっ…」ザパァ

如月「い、いったん、お風呂上がるわ…」ペタペタ

~トイレ~

如月「うあ、はぁ…」ゼェゼェ

如月「…何かの、病気かしら…」 ハァハァ

如月「っ…トイレットペーパーに、血がついてるっ…!」

如月「あ、あぁ…。なんなのっ…」プルプル

~数時間後~

如月「はぁ、はぁ…」フラフラ

如月「ドックを上がったのに…、なんだか、疲れが取れないわ…」

如月「…食欲も沸かない。どうして、なの…」

如月「う、うぐっ、陸奥さんに、伝えないとっ…」フラフラ



~執務室~

長門「ご報告します、提督。如月がドックを上がりました。しかし、疲労感や肌荒れが治らないそうだ」

長門「おかしい…。ドックの入浴剤は、艦娘の自然治癒力を高める効能がある」

長門「外傷は塞がるし、なにかの病気にかかっていたとして、免疫系が活性化して病原体を死滅させるはずだ」

長門「それなのに、なぜ…?」

長門「…高速修復剤を使う?そうか…そうだな。分かった」

~ドック~

如月「…いつまで入ってれば、いいのかしら…」

如月「いえ、きっと大丈夫…。司令官は、如月のために最善を尽くしてくれているはずよ」

如月「みんなを信じないと…。病は気からよ、如月…!」

バケツ「」ガラガラ

如月「ん、あれは…」

バケツ「」ジャバー

如月「んっ…♥」シュワアアア

如月「司令官が、高速修復剤を入れてくれたのね…♥ありがとう、司令官…♪」

如月「ここから上がったら、また新しいお菓子を作ってお礼しようかしら…ね…」

如月「…」



如月(…気分が、悪い…)フラフラ

如月(頭やお肌が痒いし、お腹が痛い…。ちょっと、喉も痛いわ…)テクテク

睦月「あ、如月ちゃーん!風邪はもういいの?」

如月「え、ええ♪お陰さまでばっちりよっ♪」

睦月「…ほんとに、なんか、すごく辛そうだよ…」

如月「…大丈夫、司令官が高速修復剤を使ってくれたの。じき効いてくるわ…ぜったい…」フラフラ…

睦月「…そ、そっか。それなら安心だね…。でも、アレルギーには気を付けてね?」

如月「あ、アレルギー?」

睦月「花粉症とか、アレルギーの病気だと、高速修復剤は危ない…って司令官が言ってたよ。なんかよくわからないけど…」

如月「…そう、なの…。大丈夫、よ。如月は、前にアレルギー検査を受けたけど、杉花粉以外はアレルギーは無かったわ」

睦月「そ、それならいいんだけど…」

つづく



~如月の部屋~

如月「ううぅっ…ぐ…ぁああああ…!」ゴロンゴロン

如月(いたい…痛いっ…!お腹が…おなかが痛いいぃっ!)ジタバタ

如月(肌がずきずきして…ヒリヒリする…!)ゼェゼェ

如月(…化粧水、塗らなきゃ…)ガタッ

如月「あ…あぁ…」

如月「なんで、なのぉ… 如月のお顔、肌がこんなに…荒れてっ…!」

如月「ひび割れて、血が滲んでて…!」

如月「ひっ…いやっ…いやぁ…!」ブルブル

如月「こんなの…いやぁ…!」ガクガクブルブル

如月「違う…違う違う違うっ…!ぜぇ、はぁ…」

如月「司令官が…司令官が、如月に高速修復剤を使ってくれたんだものっ…!」

如月「じき治るわ…ぜったい、良くなるに、決まってる…!」

如月「…そ、そうだ…お肌にいいフルーツでも、たべようかしら…」スッ

如月「林檎でも、剥いて…っと」シャリシャリ

如月(…如月の爪…爪半月が、なくなってる…)

如月(気のせい…かしら…?)シャリシャリ

如月「痛っ…!」

如月「いたた…、指、切っちゃったわ」

如月「絆創膏貼らないと…」ペタッ

林檎「」

如月「美味しそうなりんご…いただきますっ」ハムッ

如月「んっ…!?」ズキッ

如月「は、歯茎が…あうっ…。なんだか、腫れてるわね…」ズキズキ

如月「…やだ…歯磨きが、つよすぎたに、かしら…」

如月「…は、はは…」プルプル

如月「…っ」ガクガクブルブル

如月「だ…大丈夫…大丈夫っ…」

如月「如月は大丈夫…司令官が…なんとかしてくれる…」ガクガクブルブル

如月「っ…!ひぐっ…ぐすっ…!」ウルウル

如月「ひっく、ひっく…だれか…たすけてぇ…!」ヒックヒック

如月「こんな、こんなの、もう…いやぁ…!だれか、たすけてよおおぉ…!」ガクガクブルブル

ピンポンパンポーン

如月「…この放送…出撃…?」

如月「…行かなきゃ…」フラッ

如月「如月も…いかなきゃ…っ」フラ…フラ…



~執務室~

長門「提督、次の出撃にも、如月を出すのか?」

長門「…確かに如月は、例の新兵器のおかげもあって大戦果を上げ続け、今や我が鎮守府でも随一の練度だ」

長門「だが…、体調が優れないようだ…というか、おかしい…。高速修復剤まで使って、なぜ治らない…!?」

長門「提督、如月を行かせるのは危険だ!精密検査をしなくては…」

長門「…っ」

長門「…あなたは、艦娘を何だと思っている!!!」

長門「ふざけるな!!!私たちは使い捨ての特攻兵器でしかないとでもいうのかっ!」

長門「っ…そこまで…そこまで、例の新兵器のテストが重要だというのかっ…」

長門「提督、アレは何だ?劣化ウラン弾頭…といったか」

長門「なぜアレを使っている如月だけ、こんな症状が出ているのだ?」

長門「提督、あなたは如月に…何をさせるつもりなんだ…?」

長門「っ…」

長門「…分かっている…。あなたの決定とあらば、我々は背くことはできない」

長門「次の編成は…」

ザザザ…

如月「ぜぇっ…はぁっ…」ブルブル

最上「如月…。やっぱり、戻った方がいいんじゃあ…」ザバッ ザバッ

睦月「き、如月ちゃん…!大丈夫!?大丈夫なの…!?顔色すごく悪いよっ…」ポンポン

如月「あうっ…!」ガクッ

睦月「き、如月ちゃんっ!?」ガシッ

如月「さわら…ないでっ!」ペシッ

睦月「…!?」

如月「…はぁ、はぁ…。ご、ごめんなさい…。ちょっと、潮風が、お肌に染みただけっ…」フラフラ

夕立「…来たよ、深海棲艦だ…!」

ドンッ ドドンッ ドンッ

夕立「くっ…しつこいっぽい…!」ドンドンッ

如月「如月に任せて…!劣化ウラン弾頭、撃てぇー!」ズドォン

軽母ヌ級「アァアー…!」ボジュウッ

ゴオオォ… チュドォーンッ

如月「はぁー…! はぁーっ…!」ジャキンッ

吹雪「け、軽空母が、たった数発で炎上した…!?」

夕立 「あ、あり得ないっぽい…!」

如月「ふ、ふふ、そう…そうよ。司令官が、如月だけにくれた武器…」チャキ

如月「これさえあれば…如月は、いつだって司令官の一番で、いられるの…!ぜぇ、はぁ…!」

如月「げほっごほっ…!」フラフラ

睦月「き…如月ちゃ…」

ドォンドンドンッ

如月「!?あ、あああァァアアアアアアァァアアあああっッッッッ!!」バシャッ

吹雪「き、如月ちゃんっ!?」

夕立「だ、大丈夫っぽい!たった数発、砲撃を受けただけっぽい…」

如月「ア…ぁ…」中破

夕立「…!? な、なんでこんなに、ダメージが…深いの…?」

睦月「き、如月ちゃん!如月ちゃんしっかりしてぇ!」

如月「かひゅーっ… かひゅーっ…」ガクガク

川内「くっ…敵がまだ多いっ…!」ズドンズドンッ

如月「う…ぁあああああああああっ!!!」バシャッ

駆逐ロ級「!キィー!」ドンドンッ

如月「ああああ!うああああ!あああああーーっ!」ドゴォンドゴォンッ

軽巡ト級「ギエエエ!」チュドーンッ

如月「ふぅーっ、ふぅーっ…!あぁ、うあああっ!」ズドドドドドンドンドンッ

夕立「…っ」ゴクリ

吹雪「…す、凄い…どんどん沈めていくっ…」

駆逐ロ級「アガァ」ドォンッ

如月「ッ!ぎゃああああああっっ!!!」大破

睦月「き、如月ちゃん!」

如月「痛いっ…痛い痛い痛い痛い痛いッ…あぁ、うああああああっ…!」

睦月「ひっ…!?ち、血が、こんなにいっぱい…!?あ、あぁ…!」ガクガクブルブル

夕立「や、やばいっぽい…!」

川内「っ…よくも、このぉっ!」ドンドンッ



如月「」プカプカ

睦月「如月ちゃん!如月ちゃああん!しっかりしてよおぉぉ!」ユサユサ

最上「はやく止血を!っ…なんで…止まらない…!」包帯グルグル

如月「…だいじょうぶ、よ…」フラフラ ガクガクッ

川内「大破してる…これ以上の進軍は無理だ。戻ろう」

如月「まって…だ、め…」フラフラ

川内「な、何…」

如月「お願い…いか、せ、て…。まだ、きさらぎ、の…弾薬は、ある、の…」ゼェゼェ

吹雪「そういう…こと、言ってる場合じゃないよ…!帰ろう?ね?」

如月「おね…がい…!はぁ、はぁっ…、もう、きさらぎ、は…げほっごほっ!」

最上「ち、血を吐いてる…!」

如月「はぁーっ、はぁーっ、ここで、たたかわなきゃっ…だめなの…!」ブルブルガクガクッ

睦月「無理だよ、戻ろう?また来れるから!ね!?きさ、如月ちゃん、沈んじゃうよぉ!」

如月「もうっ…来れないのっ!!」

吹雪「…な、何、言って…るの…分からない…分からないよっ…」

川内「提督より入電。撤退命令が出た。戻ろう」

如月「…!いや、あ、あぁ…!」ガクガク

如月「おねがい…いがぜ…でぇ…!」

夕立「いいから来るっぽい!」グイグイ

如月「ああ、うああああっ!しれいかん!おねがいしますっ、きさらぎは、まだ、たたかえるからぁっ!」ジタバタ

最上「こんな体で戦えるわけないだろ!」グイグイ

如月「ァ…あぁ…」ガクッ

如月「」バシャッ

睦月「…っ!!!」



~母港~

睦月「もうすぐ、着くよ…如月ちゃん…!」

如月「」

睦月「はぁ、はぁ…お、落ちないでねっ…!」

利根「き、如月…!?どうした?おい如月!?」

如月「」

睦月「お願い…だれか、如月ちゃんを…助けてぇ!」



長門「…」ガチャ

睦月「な、長門さん!?き、きさ、如月ちゃんは!?無事だよね!?」

長門「…君が、如月をここまで、運んできたんだな?他に如月に触れた者は?」

睦月「え、えっと…睦月以外では、最上さんが…」アセアセ

長門「提督から除染作業を命じられている。こっちのシャワー室へ来い」

睦月「じ、除染…?何の…?なんで…!?」

長門「いいから早く来るんだ!最上は放送で呼びつける!早く来い!」グイッ



~特別シャワー室~

最上「…」ジャーッ

睦月(…)ジャーッ

睦月(如月ちゃん…お願い、無事でいて…!)ジャーッ



如月(…ここ、は…)

如月「っ…!?」ズキッ

如月(目が痛い…っ!)ズキズキ

如月(痛い!痛い!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!)

如月「ァ…あ…かはっ…!」

プシュッ

如月「っ…」

如月「かひゅーっ… ぜひゅーっ…」

如月(痛み、が、ひいた…)

如月「だれ、か…いる、の…?」

如月「…」

如月「しれいかん、ね…?」

如月「しれい…かん…。きさらぎの…かつやく、みて、くれた…?」

如月「がんばった、の…。だれ、よりも、いっぱい、てきを、やっつけた、わ…」

如月「げほっ!げほっごほっ!」

如月「…れんと、げん…とるの…?」

如月「わかった…わ…」

如月「…」

如月「…」

如月「…そう。とりおわった、の…」

如月「…」

如月「はぁ、はぁ…」

如月「しれいかん…はぁ、はぁ…。き、きさらぎ、は…」

如月「ずる…したから、ばちが、あたったの…かし、ら…」

如月「…きさらぎ、しれいかんに、いちばん、とくべつな…はぁ、はぁ…もの、もらって…」

如月「あなた、の…いちばんに、なれて…うれしかっ…」

如月「…!」ズキッ

如月「ッ…あ、あああァァアアアアアアァァアア!?う、うううぁあああ!!!ああああっ!!!」ビクッビクッ

如月「あ、うう、ああああっ!し、しれい、かんっ!いたみが、また、でてきたぁっ!うあ、あああああ!!」ブルブル

如月「あアアアァァ!とめて!とめてえええぇえぇっ!痛い!痛い痛い痛い痛い痛いいたいいいいいぃぃっ!」ガクガクッ

如月「っ…!?」

如月「ああうっ!か、かいたい!?そんな、いや、いやああああぁぁ!!!」

如月「解体は、かいたいは、いやあぁっ!ふ、ふつうの、おんなのこに、なんて、もどらなくて、いいからぁ!」

如月「うううっ!あ、ぁああああああああ!がああああっ!んぎぃああああっ!」ビタンビタン

如月「おねがいっ、じれいがんっ、まだ、如月、しれいかんのために、がんばるからああぁ!!!」

如月「待って、艤装、とらないでええぇ!」グイグイ

如月「いや、やだあああぁ!それが、ないと、如月、戦えないからぁ!艤装っ、かえしてぇ!」

如月「なんでも、するがらあぁ!うああああああっ!かいたい、しないでええぇ!」

カーン カーン カーン…

如月「なんの、なんの、おと…!?」

如月「は、はっ…やだ…やだぁ…如月の、艤装、かえしてよぉ…」

如月「れっかウラン弾頭…まだ、つかうからぁ…!」

如月「じれいがんっ!ぁああああ!いやだああああ!如月を、きさらぎを、すてないでえええっ!!!」

プシュッ ジューッ…

如月「…ぁ、あ…」ドクンドクンッ

如月「しれ…か…」ドク…ドクッ…

如月「…」トクッ… トクッ…

如月「…え、えへへ…いたみ、きえた…の…」…トク… トク…

ジョキッ ジョキジョキジョキッ

如月「…なんの、おと…?」

如月「…」

如月「如月の、おなかに、なにか…してるの?」

如月「…」

如月「え、えへ、あはは、ええ、そうよ。おなか、すごく、いたかった、わ…」

如月「あは、あはは、ありがとう、しれいかん…!」

如月「き、きさ、きさらぎの、からだから、いたいの、みんな、とって、くれてる、のね…!」

如月「…そ、そう…ぜんぶ、ぜんぶ、いたいの…っ」

如月「みんな、ぜんぶ、とってっ…」

如月「しれいかんに、ぜんぶ、あげる…わっ…」

如月「…」

如月「だい…す…き、よ…」

如月「」

如月(…そ、う…)

如月(…い…つ、まで、も…)

如月(…なたの…ばに…られる、…のね…)

如月(…っと…らぎの、こと…みてて…れる…の、ね…)

如月(…)





睦月(あの後…、如月ちゃんは重い病気の治療のために、遠くの隔離施設に行ったそうです)

睦月(会いたいって何度も司令官に言ったけど、面会謝絶らしく、睦月は行けませんでした)

睦月(前に除染作業を受けたことから考えると、ウィルスとかにかかったのかな?)

睦月(この前、如月ちゃん宛に応援のお手紙を書きました。司令官に渡すと、静かに頷いて執務室へ持っていってくれました)



睦月(如月ちゃんへ。お元気ですか?)

睦月(この前、如月ちゃんがモニターをやった兵器の、正規実用型が正式に実装されました)

睦月(如月ちゃんが使っていたものより威力を抑えているらしいんだけど、それでも凄く強いよ)

睦月(司令官が言うには、海が汚れちゃってお魚さんが困るかもしれないけど、深海棲艦をやっつけるには仕方がない…んだって)

睦月(睦月も使ったよ。如月ちゃんのお下がりがいいって司令官や長門さんに言ったけど、実験機は使っちゃダメって言われちゃった)

睦月(でも、如月ちゃんに会えなくって…寂しいよ)

睦月(会いたいよ)

睦月(戻ってきて)

睦月(待ってるよ)

睦月(如月ちゃんのこと、待ってるからね)

おしまい



「○月×日、本プロジェクトを開始」

「新装備は劣化ウランを主材質とした新型弾頭」

「芯材以外にも劣化ウランを使用しており、仕様上発射した時点で表面の燃焼が始まる」

「艦娘を粉塵から防護するための設計を組み込んだが、シミュレーションでは限界があり、安全性検証のため試験が必要」

「練度が低く、自信に欠ける駆逐艦一隻をモニターとして選出されたし」

「また、本試験は防護壁の安全性検証に加え、粉塵が艦娘へもたらす影響の観察も目的とする」



「○月△日 出撃試験第壱回目実施」

「帰投直後の健康状態データを計測。PET検査により、腸壁の再生機能に低下傾向を確認」

「口から消化器へ粉塵を取り込んだものと推察。防護壁は現行のものでは不十分と確認。以降、プランAと並行してプランBの設計でプロジェクトを継続」


「○月□日 出撃試験第弐回目実施」

「モニターの健康状態に深刻かつ致命的な被害を確認。放射線の遺伝子情報破壊による細胞分裂の失敗が原因と推察されるが、確証に至らず」

「入渠および高速修復剤による細胞分裂の促進を行った結果、悪性腫瘍の爆発的増加および免疫力の消失を確認。プランAは安全性に構造的欠陥があるとして破棄。以後プランBを中心に開発を継続」

「なお、モニターが菓子を手渡してきたが、モニターは悪性の細菌を保有している可能性あり。直ちにこれを破棄」

「同時に、本試験を艦娘へもたらす影響の観察として続行」



長門「…」ペラッ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年01月31日 (火) 00:17:52   ID: R4Dx7AVm

劣化ウラン弾ってのは撃った場所にも放射線があるらしいからな、それをずっと持ち続けているとなると、、

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