西垣「おたがい真っ黒コゲだな松本」りせ「・・・。」けほっ (28)

西垣「ん〜っ、やれやれ。今日も失敗だったな松本。よっこらせ」ぐいっ

りせ「・・・。」すたっ

西垣「爆発したのに嬉しそう?おいおい松本、それは今さら過ぎやしないか?」

りせ「・・・。」こくこく

西垣「だろう?爆発あってこその実験じゃないか」

りせ「・・・。」びしっ

西垣「あはは、まあいいじゃないか。幸い器材の損傷はさほどでもない。それに・・・」

りせ「・・・?」

西垣「爆友との爆発なら、それだけで十分楽しいしな」

りせ「・・・。」

西垣「そんなわけで、また明日もよろしく頼むよ松本」なでなで

りせ「・・・///」かぁぁ

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西垣「それにしても、おたがい真っ黒コゲだな」

りせ「・・・。」きょろきょろ

西垣「こればっかりは仕方ないとは言え、毎度付き合わせて悪いとは思ってるんだ」

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「お前は本当に良いヤツだなぁ松本」なでなで

りせ「・・・///」

西垣「そうだ!松本、今からウチに来ないか?」

りせ「・・・!」ぴくっ

西垣「せめて風呂に入れてやるよ。服も洗って行くといい」

りせ「・・・・・・。」

西垣「別に構わないだろ?まぁ、私の家まではこの黒コゲの格好で行く事になるんだけどさ」

りせ「・・・。」

西垣「ああ。そんなものを気にしてたら、実験なにて出来ないもんな」

りせ「・・・。」びしっ

西垣「ははは、やっぱり松本のツッコミは切れがあるな!」

りせ「・・・。」

西垣「おお、そう言えば松本がウチに来るのは初めてだったな。あれ?そうだったっけ?」

りせ「・・・。」

西垣「ああ、そうだったよ。うん、初めてだ」

西垣「さて、そうと決まったら」

りせ「・・・。」

西垣「まずは理科室の片付けだな・・・」

りせ「・・・。」はぁ





西垣「よし、行こうか松本」がしっ

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「ああ、自転車だ。英語で言うとバイクだな」

りせ「・・・。」

西垣「二人乗りはいけないって?そう堅い事を言うなよ」

りせ「・・・。」ぷいっ

西垣「はいはい。わかったよ。生徒会長さんの言う通りにしますよー」

りせ「・・・。」こくこく

西垣「まったく。マッドサイエンティストも生徒会長には弱いね」

りせ「・・・?」

西垣「いや、特に意味は無いんだ。ただ言っただけ」

りせ「・・・。」

西垣「そう遠くないし、歩いて行くか」

りせ「・・・。」こくん

西垣「あははっ、黒コゲ二人が並んで歩いてるとなかなか注目の的だな」
キャリキャリキャリキャリ(自転車を引く音)

りせ「・・・。」てくてく

西垣「気にしないんじゃなかったかって?ああ、気にはしてないさ」

りせ「・・・。」

西垣「うんうん。そうか」ひょいっ

りせ「・・・!」

西垣「よい、しょっと!」とすんっ

りせ「・・・?」

西垣「ん?ああ、二人乗りはダメだけど、荷台に人を乗せて引いて歩くのは構わないだろ?」

りせ「・・・。」おおっ

西垣「つまり、松本は荷物扱いなわけだ」

りせ「・・・。」びしっ

荷物「あははははっ」

キャリキャリキャリキャリ

りせ「・・・!」

西垣「お、気付いたか」

りせ「・・・。」こくこく!

西垣「そう、あの二階の屋根が無い家が私のウチだ」

りせ「・・・・・・。」

西垣「おいおいひどいな松本!改めて引かれたらなんか傷付くじゃないか!」

りせ「・・・。」じとー

西垣「仕方ないだろ?実験の為なら多少の犠牲は止むを得ないんだ」

りせ「・・・。」

西垣「いやいや、悪い事ばっかりじゃないんだぞ?夜にはけっこう星が見えたりするし」

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「むぅ、まあ、確かにそういう問題ではないか・・・」

りせ「・・・。」

西垣「でも、今度松本にも星を観せてやるよ」

りせ「・・・。」こくん

ガチャン

西垣「さ、入れ入れ。遠慮しなくていいぞー?」

りせ「・・・。」

西垣「あはは、散らかってるけど気にしないだろ?」

りせ「・・・。」(お手上げのポーズ)

西垣「思ってた通り?やれやれ、言ってくれる」

西垣「足元気をつけて。実験機材とか、昔造った発明品とか」

りせ「・・・。」そろそろ

西垣「風呂場はこっち。ああ、残念ながら風呂場は普通なんだ。私の発明品は特に無いよ」

りせ「・・・。」ほっ

西垣「でもさ、洗濯機は私のお手製なんだ。松本の服もこいつで洗ってあげるよ」

ババーン!

りせ「・・・。」

西垣「うん?乾燥機付きのハイパーなメカだ。どうよ?このイカしたデザイン!」ふふん

りせ「・・・。」グッ!

西垣「そうかっ!わかってくれるか松本っ!」がしっ

西垣「いや〜やっぱり松本は他とは違うなぁ!私の事を一番わかってくれてるよ!!」ブンブンブンブン

りせ「・・・!・・・!」がくがくがくがく

西垣「この従来にない画期的デザインをわかってくれるなんて!お前しかいないよまったく!」ブンブンブンブンブンブンブンブン

りせ「・・・・・・。」ぐったり

西垣「ああ、すまない松本。興奮して、つい」

りせ「・・・。」むぅ

西垣「だからすまんって!ほら、風呂も沸いたし、洗濯するから」

りせ「・・・!」

西垣「服脱いでくれ」

りせ「・・・・・・。」しゅるっ

りせ「・・・。」

西垣「ん?私か?私も後で入るよ」

りせ「・・・。」ちょいちょい

西垣「あー、そうだな。洗濯はいっぺんにした方が効率的だよな」

りせ「・・・。」こくこく

西垣「なら、いっしょに入っちゃうか?裸の付き合いだ。裸の付き合い」シュルッ

りせ「・・・///」ドキドキ

カポーン

西垣「いやー、いい湯だな」ざぷん

りせ「・・・。」こくこく

西垣「しかしどうなのこれ?生徒を自宅に連れこんでいっしょに入浴とか」

りせ「・・・。」

西垣「ははっ、違いないなぁ。理科室吹っ飛ばすのとはわけが違うよね」

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「新聞に名前が載るかもな。『狂気のマッドサイエンティスト、女生徒を実験台に!』みたいな?」

りせ「・・・。」びしっ

西垣「そっちかよって?私だってどうせなら科学者として新聞に載りたいよ」

りせ「・・・。」ほくほく

西垣「あー、サッパリした」ほかほか

りせ「・・・?」

西垣「ああ、服か?洗濯した分はまだ乾かないから、私のTシャツ着ればいいよ」

りせ「・・・。」こくん

西垣「何なら白衣でもいいぞ?」

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「あははっ、そうだな。私のサイズの白衣だと、松本が着たら引きずっちゃうよね」

りせ「・・・。」もそもそ

西垣「んー、やっぱりシャツがぶかぶかだな。ミニのワンピースみたいだ」

りせ「・・・。」

西垣「松本はちっこいなぁ。もっとたくさん食べないとダメだぞー?」ぐりぐり

りせ「・・・///」

西垣「背が伸びたら私の白衣も着られるようになる」

りせ「・・・。」

西垣「ふふっ、さすがに今のはツッコミ待ち過ぎたって?」

りせ「・・・。」こくこく

西垣「よっこらせ。松本ー、服が乾くまで座ってよう」どすっ

りせ「・・・。」すとん

西垣「そろそろ日が暮れるな。空が紫がかってきた」

りせ「・・・。」すっ(上を見上げる)

西垣「な?けっこう良いもんだろ。空が見える家って言うのも」

りせ「・・・。」こくん

西垣「いつもだと、そろそろ宵の明星が観れるんだけど、今日は曇ってるからあいにくだったな」

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「そうだな。また次来ればいい。今度は泊まりでさ」

りせ「・・・。」こくん

西垣「ん。いつでも来ればいいよ。次は私が特製の晩ご飯を作ってやるからさ」

りせ「・・・。」

西垣「大丈夫だって。ビーカーとアルコールランプでもご飯は作れる」

りせ「・・・。」ふるふるふるふる

西垣「冗談だよ。フライパンくらい持ってる。電子レンジなんて私のお手製だ」

りせ「・・・。」

西垣「うん。ちゃんと時々爆発するし、たまに食べ物が温まらずに逆に凍ったりするんだ。むしろ凄くないか?」

りせ「・・・・・・。」

西垣「だろ?革新的だと思うんだよねー、凍るか温まるかの電子レンジ。何が出てくるかはお楽しみだ」

西垣「松本さえ良ければ、今から何か作るけど?」

りせ「・・・。」ふるふる

西垣「そっかー。お母さんがもう晩ご飯作ってるもんな」

りせ「・・・。」

西垣「ああ、次来た時にだな。約束するよ」すっ

りせ「・・・!」

西垣「ゆーびきーりげんまーん♪はい、約束した」ブンブン

りせ「・・・♪」にこっ

西垣「さて、それなら早く服を乾かして帰らないとだよな」

りせ「・・・。」

西垣「うん、送ってくよ。もう外は暗いからな」

りせ「・・・!」

西垣「一応私だって教師だぞ?当然だろう?そんなので驚かないでくれよ」

りせ「・・・。」

西垣「まったく。松本は冗談キツいなあ」

りせ「・・・。」くすっ

西垣「そろそろ乾いたかな?ちょっと洗濯機見てきてくれないか?」

りせ「・・・。」こくん

西垣「乾いてたら青いボタン押してくれー。服が溶けてなければそれで蓋が開くから」

りせ「・・・。」

りせ「・・・?」

りせ「・・・!!」

西垣「何!?どうした松本っ!」ダッ

りせ「・・・!・・・!!」

西垣「せ、洗濯機が!?大変だ!離れろ松本っ!」

りせ「・・・・・・ぁ」

                              ´
                               ´.

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                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´



終わり

あかり「わぁい!薪と灯油買ってきたよぉ」

あかり「これで松本会長をキャンプファイヤーできるね♪」

西垣「そんな物用意する必要はないぞ?」

あかり「ふえっ!?」ビクッ

西垣「私が作ったこの『全自動キャンプファイヤーマシーン』を使えば、スイッチ一つでレッツファイヤーだ!!」

あかり「あ、あの・・・」

りせ「・・・。」

あかり「ひゃわっ!?松本会長っ!いつの間に!?」

西垣「そうだ!松本、ちょうどいいところに来た」

りせ「・・・。」

>>27
すまんこっちじゃなかった

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