女「あれ?あそこにいる人って...」(14)

女「...先生?」

そう、そこに立っていたのは..."先生"

"先生"は私に気が付くと...

先生「あ、女さん?女さんよね!」

話しかけてきた

先生「久しぶり!最近どう?」

女「え、ええ...まあ...順調です」

先生「それはよかった!」

この"先生"は常に明るい
私がちょっと苦手なタイプの人だ

女「...先生の方はどうなんですか?」

先生「私?」

先生「私も順調!」

女「そうですか」

"先生"は私が中3だった時に
新卒で中学校にきた
国語の先生だったのだが
大して話もしていないのに
顔を覚えられている
良い先生だとは思う
思うんだけど...ちょっとウザい

女「...じゃあ、また」

先生「あ、うん!またね~」

相変わらずだ
"先生"は

女「さて、と」

こっから先は

家に帰って風呂入って勉強して寝る、だ

友達はあんまりいない

だから、メールとか、そういうことをする時間はない

せいぜい月1で数人とチャットをするぐらいだ

淋しい時もあるけど、そんな時は音楽でも聞いて気を紛らわす

それが私の日常だ

昨日も今日もそうだったし、恐らく明日もそうだろう

そんな私の日常

だが、ある時から少しずつ変わっていく...

翌朝

また"先生"に会った

そういえば近所だったっけ

先生「あ、おはよう!」

そう言うと、そそくさと行ってしまった

女「忙しいのかな?」

なんてことを思いつつ、私も学校へ急いだ

学校では基本的に1人でいた

言っとくけどぼっちじゃない

ぼっちじゃない

そりゃあ、人付き合いは苦手だけど

私にも、友達の1人や2人...

いや、むしろ1人や2人しかいない?

うーん...

平凡な日々も終わり、帰宅途中に

またも"先生"と出くわした

ここ最近、よく会ってる気がする

先生「あ、女さん!」

女「どうも」

先生「最近よく会うね!」

女「そうですね」

ホントにその通り

苦手であって、嫌いな訳ではないので

会うだけなら一向に構わない

ただ、こう度々会うと、少しげんなりとしてくるのもまた事実

と、ここで唐突に

女「...先生って、現代文と古典だったらどっちが好きですか?」

つい聞いてみたくなった

先生「どっちが?うーん......」

先生「先生としては、現代文かな?難しいけどやりがいがあるよ!」

女「...そうですね」

まあ、その通りだと思う

というか、今思えばこの"先生"

年齢の割にかなり分かりやすい授業してたな...

そこには少し感心した

女「......帰りますね?」

先生「あ、うん!またね~」

"先生"...

......ホント、相変わらずだ

......そうして、1ヶ月が過ぎた

高校生活ってのにも少しずつ慣れてきた

そして、"先生"とも何回か会った

もっとも、私も"先生"もあっさりと話を切る方だから

話の程度としては会釈してすれ違ったようなものだが

期待

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