【ラブライブSS】凛「98・・・?」【超短編】 (26)

書き溜めあり。

今日中に全部投下予定。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1417943716

それは偶然だった。


花陽に教えてもらったアイドルの動画を見た後、何気なく見た「今日の新着動画」。


その中にあったゲーム動画のタイトルに書かれた数字。


98というのがナンバリングなら98作目ってどんな人気ゲームなのか?


年代だとすれば自分の生まれた頃のゲームということなのだろうか?


それは聞いたこともないどこかのゲームセンターで開催された大会の動画のようだった。


凛は元々ゲームにはあまり興味がなかった。


普段なら気にも留めない筈なのに、なぜかその動画が気になってしまったのだ。

動画を再生するとやたらとテンションの高い実況が鳴り響く。


どうやらこの動画はついこの間の日曜日に行われた大会のものらしい。


画面には2人の男性キャラが現れる。


1人は学生服の男性。


もう一人は二昔くらい前ならバンドマンなんて呼ばれ方をしたかもしれない男性。


<ボディガアメェゼ!


<ドウシタァ!


戦いが始まるとキャラクターは画面狭しと動きまわる。


普通ならこの時点で凛は動画を閉じてしまう筈だった。

しかし凛の中でちょっと引っかかるものがあった。


学生服キャラが繰り出す野球のサイドスローにも似た攻撃。


<サァ、アラガミヲフッテイク


なんか・・・かっこいいかも・・・


格闘ゲームなんて興味のない凛の目に止まったその技は実況者の言葉から「あらがみ」という名前だと解った。


幾度と無く繰り出されるその技に興味をそそられた凛は部屋の真ん中でちょっと真似てみた。


凛「こんな感じかな?」


当時格闘ゲームを嗜んだ中学生はすべからくモーションを真似たであろうその技を


十数年の時を経てスクールアイドルの少女が真似るなどとは開発者も想像しなかったであろう。

部屋に一人、誰が見ている訳でもないがちょっと恥ずかしくなった凛はまた動画へと目を戻す。


<クズカゼハイッタ

<ダイパンイレテー

<アソビハオワリダ!

<ゴッソリモッテイクー

<ケイオー


結局学生服男が負けてしまい今度はオレンジ色の服の男性が出てきた。


<ライジンセツ!

<フオォ!


凛の興味は急速に失われていき動画をそこで終了させた。

部屋の時計に目をやると、いつも就寝に入る時間となっていた。


明日は朝練がない。


その分長く惰眠を貪るか、もう少し夜更かしを楽しむか。


凛は前者を選択することにした。


いつもより沢山寝る。


なんとも魅力的な誘惑である。


凛は早速部屋の電気を消してベッドに潜り込んだ。

放課後。


部室へ花陽と向かうため階段から廊下へと差し掛かると、少し前に見知った女性の後ろ姿をみつける。


花陽「あ、希ちゃんだ。」


心ない人達から「デブ」だの「ドム」だのと揶揄される彼女だが、普段から希に抱きついている凛は知っていた。


彼女は太っている訳ではないことを。


彼女は骨格から大柄なだけなのだ。


お腹のお肉なら花陽の方がプニプニしているくらい。


彼女の全身にはとても靭やかな筋肉が備わっている。  うず


μ'sへの加入が一番遅かったにも関わらず、練習で遅れを取ることもなかった彼女は


フィジカルならμ'sメンバーでもトップを狙える存在だ。  うず


そして、そんな彼女だからこそ・・・・自分の拳を受けきれるはず!  うずうず


こうなるともう頭も回らない。


目の前の欲求に素直に従うだけである。


凛「にゃにゃにゃにゃにゃーーー! のっぞみちゃーーんw」


凛は突然希に向かって走りだした。


希「あ、凛ちゃん。」


背後からハイテンションで駆け寄ってくる凛に気がつくと希は彼女の方へと向き直る。


凛「ボディが甘いにゃーーw!」


凛は部屋で少しだけ練習した、野球のサイドスローにも似た攻撃を駆け寄ると同時に希へと繰り出した。


ガッ!!

しかし凛の拳が希の腹部に届くことは叶わなかった。


彼女の右手首は希の左手に鷲掴みにされ腹部に届く寸前で止められていたのだ。


希「凛ちゃん。これってウチと勝負したいってことなんかな?」


希の手に力が入るのが解る。


その瞬間凛の体が強い力で引き寄せられた。


体を振られると同時に凛の体は希の後ろへと放り投げられる。


その時凛の頭の中であの時の大会実況の言葉が蘇る。


<クズカゼハイッタ


不味い!次の攻撃を防ぐことができない。


希に取られた背後から攻撃の気配を感じた。

凛「にぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!」


ワシワシワシワシワシワシワシワシワシ


超必殺ワシワシMAXアグレッシブ。


背後から掴むと同時にホックの外されたブラを上へとずり上げ


ブラウスの上からそのなだらかな膨らみの感触を堪能する。


アグレッシブの名に恥じない高威力の技だった。


花陽「凛ちゃん。」


突然の出来事にあっけに取られていた花陽が追い付いてきた。


超必殺技を食らった凛を見た花陽が希に向き直る。


花陽「よくも・・・よくも凛ちゃんをーーー!」


花陽は手刀を上段に構え希に飛びかかる。


凛「かよちん・・・希ちゃんと戦っちゃダメにゃーーー!」


戦うファイティングガールだった凛はいつの間にか、守られるヒロインとなっていた。

一つ抜けてしまいました。

もう一度貼り直します。


凛は人生で一番後悔した。


今日は朝練が無かった。


今日は体育がなかった。


今日の部活はミーティングと発声練習だと言われた。


着替える必要のない今日はお気入りの可愛いブラを選択した。


何故今日、自分はスポーツブラを着けてこなかったのだろうかと後悔した。


(外された!)


そう。希の攻撃は肉体ではなく、凛のブラのホックへと向けられたものだった。


そして次に来る攻撃は・・・


希「凛ちゃん・・・遊びは終わりや・・・」


凛は背後で何かが光った気がした。


凛「にぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!」


ワシワシワシワシワシワシワシワシワシ


超必殺ワシワシMAXアグレッシブ。


背後から掴むと同時にホックの外されたブラを上へとずり上げ


ブラウスの上からそのなだらかな膨らみの感触を堪能する。


アグレッシブの名に恥じない高威力の技だった。


花陽「凛ちゃん。」


突然の出来事にあっけに取られていた花陽が追い付いてきた。


超必殺技を食らった凛を見た花陽が希に向き直る。


花陽「よくも・・・よくも凛ちゃんをーーー!」


花陽は手刀を上段に構え希に飛びかかる。


凛「かよちん・・・希ちゃんと戦っちゃダメにゃーーー!」


戦うファイティングガールだった凛はいつの間にか、守られるヒロインとなっていた。

凛「んん・・・ 変な夢を見た気がする・・・」


ベッドから時計に目をやると目覚ましが鳴るまで5分もなかった。


このままもう一度微睡みに身を任せるのも良かったが、夢見の悪さから起きることにした。


凛「どんな夢だっけ・・・?」


夢というのは目が覚めると忘れてしまいがちだが、今回も例外ではなかった。


朝食を取り、洗顔をすませ着替える為に部屋にもどってくる。


今日は朝練がない。


体育もない。


μ'sの練習もミーティングと発声練習である。


今日はお気に入りのブラを着けていこう。


箪笥に畳まれたお気入りのブラに手を伸ばす。


その時不意に手が止まる。


なんだろう?今日はこのブラを着けて行っては行けない気がする。


凛はその隣に畳まれたスポーツブラを手に取った。


放課後


部室へ花陽と向かうため階段から廊下へと差し掛かると、少し前に見知った女性の後ろ姿をみつける。


花陽「あ、希ちゃんだ。」


(なんだろう?どこかで見た気がする光景・・・) うず


既視感というやつだろうか? うず


しかし自分の中で湧き上がるこの衝動は気のせいではないはずだ。 うずうず


凛はその衝動に従って希に向かって走りだした。


凛「にゃにゃにゃにゃにゃーーー! のっぞみちゃーーんww」


希「あ、凛ちゃん。」


背後からハイテンションで駆け寄ってくる凛に気がつくと希は彼女の方へと向き直る。


凛「ボディが甘いにゃーーww!」

ポス!


勢い良く振りぬいたつもりだが、生まれてこの方格闘技の練習などしたことのない彼女の拳は


希の腹部にヒットした瞬間、そのダメージを自身にも受けていた。


凛「いったぁ・・・」


しかし拳を受けた希もまた、生まれてこの方格闘技の練習などしたことがなかった。


しかも凛の声に振り返った瞬間、不意打ちという形で拳を受けてしまった。


まさか友達が、しかも女の子がいきなり殴りかかってくるなんて誰が予想できるだろうか。


結果、手の痛みに耐える少女と横っ腹を押さえて廊下の壁に寄り掛かる少女の姿がそこにあった。


希「い・・・・」


凛「へ?」

希「いきなりなにすんのよーーー!」


凛「にゃ!!!!」


これまで聞いたことのないくらいの希の怒鳴り声に凛は自分のしでかした事の重大さに気づいた。


凛「ご・・・ごめんなさーーーーーい!」


凛にできることは謝りながらその場から逃走することだけだった。


希「凛ちゃん!まちなさーーーーい!」


希は走り去る凛を追いかけはじめた。


花陽「凛ちゃん。希ちゃん。」


あっけに取られていた花陽が追いついた時、2人はすでに走り去った後だった。


2人の騒ぎに取り残された花陽は、1人好奇の目に晒されることになった。

練習があるので流石に逃げ帰る訳にもいかず、凛は部室へと駆け込んだ。


しかし希も部室へと凛を追いかけてきた。


最終的にここへ来るしかないのだから、学校内を無為に探す必要などないのである。


希「さぁ、凛ちゃん。説明してもらいましょうか。」


ダメだ・・・目が笑ってない。


結局凛は約30分に渡って希に[標準語]でお説教されることとなった。



最後に凛ちゃん一言どうぞ。


凛「怒った希ちゃん。怖かったにゃ・・・」


自業自得である。


おしまい

というわけでこれにておしまいです。

SS速報をギコナビで見れるようになったので書いてみました。




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私、高坂穂乃果。38歳

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