卯月「えぇっ、凜ちゃんがソシャゲ!?」 (44)

未央「そうみたいなんだよねー。この前ちょっと携帯覗いてみたんだけどさ」

卯月「う、うん」

未央「あのしぶりんが、なんとあの話題のソシャゲ『アイドルマイスター』をやってたんだ!」

卯月「えっ、『アイドルの男の子たちをプロデュースする』っていうあの?」

未央「そうだよー!意外だよねー、ふふっ♪」

卯月「な、なんだか未央ちゃん楽しそう……」



--これは、このプロダクションにプロデューサーが来る前のお話--

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『本多未雄15歳。高校一年生ですっ! 元気に明るく、トップアイドル目指して頑張りまーっす! えへへ。今日からよろしくお願いしまーす♪』

凛(ふふっ、元気な子、嫌いじゃないよ)

『はじめまして、プロデューサーさん! 嶋村葉月、17歳です。俺、精一杯頑張りますから、一緒に夢叶えましょうね♪よろしくお願いしますっ!』

凛(……普通)

『ふーん、アンタが俺のプロデューサー?……まあ、悪くないかな…。俺は世田谷稟。今日からよろしくな。』

凛(うわ……何コイツ、態度悪すぎ)

凛「とりあえず、こいつは後回しっと……」ポチポチ

凜「まずは、葉月くんからやっていこうかな……普通が一番だよね」カチカチ

『プロデューサーさんのおかげで上手にできました!』

凜「ふふっ、どういたしまして」

凜(うまくいけば、次のお仕事で親愛度がMAXに……お願いっ)ポチッ

凜「……きたっ!」


『プロデューサーさんのおかげでがんばれました! これからもがんばりますので、よろしくお願いします!』
   
親愛度MAX!


凜「やった……葉月くん、すごくいい子」

凜「……さてと、それじゃ、いくよ!」

凜(自分自身と向き合う……大事なことだよね)

凜(この特訓が終われば、きっと、アイドルとしてもっと輝けるはずだから、頑張って……えいっ)ポチッ


『プロデューサーさん、嶋村葉月です!もう覚えてもらえました? 俺、もっともっと頑張りますから、一緒に夢叶えましょうね♪』


凜「……」

凜「葉月くん、いや、葉月。カッコよくなったね!名前?そんなの、覚えたに決まってるじゃん……」

凜「これからも、一緒に頑張ろうね、葉月!」

『今日は調子いいみたいです』

凜「そっか……ならもっとお仕事頑張れるよね」ポチッ

『はい!もっと頑張ります!』

凜「あっ、答えてくれた……ふふっ」ポチッ

『皆楽しんでくれてるかな?』

凜「当然でしょ?葉月の笑顔で楽しくならない子なんていないから」ポチッ

『早く早く、プロデューサー!』

凜「ご、ごめん……」ポチッ

『いつもありがとうございますっ!プロデューサー!』親愛度UP!!

凜「気遣いもできるなんて、葉月は優しいね……」ポチッ

『プロデューサーのおかげでここまで頑張れました!これからも一緒に夢を目指して頑張りましょうね!絶対ですよっ!』
親愛度MAX!!

凜「葉月……そんなことない、これは、葉月が一生懸命頑張った結果だよ」

凜「……」

凜「絶対……絶対だからね、葉月。これからも、一緒に頑張ろう!」



『アイドル嶋村葉月、絶好調です!プロデューサー!』


凜「ふぅ……葉月、すっごくいい子だったなぁ、たまに『少し頑張りすぎかな』って思うこともあったけど」フフッ

凜「……さて、次は本多未雄くんをプロデュースし」

未央「しーぶーりんっ♪」ガバッ

凜「未央っ!?」ササッ

未央「んー?どうしてケイタイ隠すの?……怪しいサイトでも見てたの?どれどれ、私にも見せてごらんなさいな~」ニヤニヤ

凜「み、見てないってば!ほら、あっち行ってて、忙しいんだから!」

未央「ちぇっ……しぶりんのケチ!」

未央(ま、ホントは後ろでずっと見てたから何してたかなんて知ってるんだけど……まさかあのしぶりんがねぇ)ニヤニヤ

凜「何、その顔……早く行ってよ!」

未央「はいはい、あんましのめりこんじゃダメだかんね~」スタスタ

凜「!?」カアッ

『俺がトップアイドルになるまで、ちゃーんと面倒みてねっ♪えへへ~、これからも力を合わせて頑張ろーっ!!』
親愛度MAX!

凜「……ふぅ、いっちょあがりっと」

凜「さてと、それじゃ、未雄くんにも自分と向き合ってもらおうかな……えいっ」ポチッ


『わ~っ♪こんなカッコイイ衣装、ありがとうプロデューサー!! 俺、何だかやれそうな気がしてきたよー! えへへ、俺、これまで以上にいーっぱい頑張るから、これからもよろしくね!」』 
アイドルとして輝きだした!


凜「お、おぉ……」

凜(や、やばい、カッコよすぎる、正直キャラも立ってないし微妙な子だと思ってたけど、これは……)

凜「チャンビオン未雄……略して、ちゃんみお!」

凜「ちゃんみお!ちゃんみお!ふふっ、ふふふっ……」ポチポチポチポチ





未央「!?」ブルッ

未央「何……今の感覚……」


ところで:凛

『ほら~、次いくよーっ!』

凜「お仕事終わったばっかなのに、さすがちゃんみお……ふふっ」ポチッ

『お疲れ様でした~!』

凜「うん、お疲れ、未雄」ポチッ

『えへへ、プロデューサー!どうだった?』

凜「それはきっと、未雄が一番よく分かってるんじゃないかな?」ポチッ

『バッチリだったね♪』

凜「ほら、わかってるじゃん」ポチッ

『プロデューサー。私たちってイイ感じだよね♪』 親愛度UP!!

凜「うん。私も、そう思うよ」ポチッ

>>15
ご指摘ありがとうございます。
>>2の途中から変換ミスってますね
>>2で世田谷凛→世田谷凜→世田谷稟にしたために入れ替わってしまったようです
脳内変換、よろしくお願いします

『ねぇプロデューサー。俺、今日はとーっても暇なんだ。だから~誰かさんと2人で、ご飯とか…食べに行きたいなぁ~♪』
親愛度MAX!

凛「えっ……こ、これって、もしかして、そのあの」

凛「で、デートの、お誘い……」

凛「……」

凛「そんなわけないよね、だって、私たちはプロデューサーとアイドル……」ポチッ


『プロデューサー、帰りに俺とデートしよっ♪』


凛「」フラッ

凛「ど、どこにいこっか。未雄の好きなところでいいよ……」

凛「私、未雄と一緒なら、どこに行っても、その、嬉しいし///」

卯月「あれ?凛ちゃん、未央ちゃんとどこかに行くの?」ヒョイ

凛「わひゃあ!う、卯月!?……もう、おどかさないで」ササッ

卯月「おどかしたつもりはないんだけど……そうだ!今未央ちゃんと話してたよね?どこかに行くなら私も一緒に……」

凛「あー、うん、これは違うの……そう、今度の舞台の練習」

卯月「そ、そうなの……?」

凛「嘘だと思うなら、未央に聞いてみればいいよ。だいたい、私達が卯月だけ仲間はずれにするわけないじゃん」

卯月「そう、だよね!舞台の練習、頑張ってね!」

凛「うん、ありがと」

卯月(私達のプロダクションに、舞台のオファーなんてあったかな……?)

凛「さて、ついにアンタの番ね、世田谷稟」

凛「アンタのそのムカつく態度、私が徹底的に叩き直してあげる……覚悟しなさい」

凛「ほら、まずはあいさつ回りから始めるから……無礼の無いようにね」

凛「はぁ……今日のところはこれで勘弁してあげるよ、お疲れ様」

『お疲れ様でした…………なにか?』

凛(ほんと、愛想の無い子)

凛「はぁ……ちょっとは表情変えてみたらどうなの?」

凛「そんなんじゃ、アイドルとしてやっていけないよ」

凛「クールなカッコよさもいいけど、もっといろんな表情を出さなきゃ」

凛「……まぁ、ちょっとずつでいいからさ」

『プロデューサー。……俺、もっと頑張るから』親愛度UP!

凛「……」ハッ

凛(もしかして、この子……)

『いつもありがとう。俺、愛想ないから、あんまり伝わらないかもしれないけど…プロデューサーには感謝してるよ』
親愛度MAX!


凛「やっぱり、そうだったんだ……」

凛「稟……アンタ、自分の感情を表に出すの、苦手なんだね」

凛「それに『愛想がない』んじゃなく、『愛想の振りまき方』を知らないだけなんだね」

凛「そうとも知らずに、最初の印象だけで、アンタのプロデュースを最後にしちゃった」

凛「……」

凛「ごめんね、稟。プロデューサーなのに気付いてあげられなかった」

凛「さぁ、特訓だよ。自分と向き合えば、きっと、自分も知らない自分に会えるから。感謝の気持ちも、もっと上手に伝えられるようになるから」

凛「いくよ……稟!」ポチッ

『ふふっ、どう? こんな格好するの初めてだけど、ちょっと嬉しいかな、…ありがとう、プロデューサー』
アイドルとして輝きだした!

凛「あ、あぁ……」

凛「カッコイイ、カッコイイよ、世田谷稟!」

凛「それにその顔……笑顔も似合ってるじゃん」

凛「見つけたんだね、新しい自分」

『お疲れ様でした』

凛「言葉だけなら以前と変わらない……けど」ポチッ

『ありがとうございました』

凛「今のアンタには、その笑顔がある」ポチッ

『……まだまだいけるよ』

凛「当然、この程度でばててもらっちゃ困るよ」ポチッ

『次は、衣装手に入るといいね…プロデューサー』

凛「ふふっ、そこはアンタが頑張るところでしょ?さぁ、いくよ」ポチッ

『プロデューサー。ずっと俺と一緒にいてね』親愛度UP!

凛「やっぱアンタ、感情表に出すのへたくそだね。そういうことは、タイミングを考えて言わないとね」

凛「……だけど、前に比べたら、ずっとよくなった」

凛「……いいよ、一緒にいてあげる」ポチッ

『……プロデューサーの隣にいると安心するんだ。ふふっ、これからも隣で俺のこと、見ててね』
親愛度MAX!

凛「言ったでしょ……一緒にいてあげるって」

凛「いつだって、アンタのこと、隣で見ててあげるから、だから」

凛「アンタも、私のこと、見てて、よね///」カアァ



『プロデューサー。ちゃんと見ててくれた?』


--それから、しばらくして--
卯月「まさか、今日も、なの?」

未央「そうみたい。しぶりん……」

卯月「今日でもう、何日目だっけ?」

未央「わかんない……1ヶ月位経ってるんじゃないかな」

卯月「前にも何日か事務所に来ないときがあったよね」

未央「うん」

卯月「電話しても、ほとんど出ないし、出たとしても『Live中だから後にして』とか『フェスで負けちゃうから』とかわけわからないことばっかり」

未央「さすがに『邪魔』の一言で電話切られたときはさすがの私も傷ついたなー」

卯月「凜ちゃん……」

未央「しぶりん……」

卯月「ねぇ、これから凜ちゃんの家に行ってみない?」

未央「うぇ、しぶりんの家に!?」

卯月「だって、ほっとけないよ!」

未央「あ、あのねしまむー、私としてはやめておいた方がいいと思うんだけど」

卯月「じゃあ未央ちゃんは、凜ちゃんを放っておけっていうの!?」

未央「そ、そうじゃないけど……」

卯月「なら決まりだね!いこっ」グィッ

未央「あぅっ(こうなったしまむーはもう誰にも止められない……まるで)」


未央(まるで、ソシャゲ―に大金をつぎ込む廃課金兵の如く、誰にも……)


未央「一応、止めはしたからね、何があっても気を落とさないでね、しまむー」

凛「あぁ、もうエナドリがないじゃん……ガチャ回そう……」ポチポチ

凛「はぁっ!?なんなのこれ、さっきから何回ガチャ回してると思ってんの?いいかげんSRでてもいいでしょ!?ふざけてんの!?」ポチポチ

凛「まぁいいや、今はLiveを優先して……」ポチポチ


ピンポーン


凛「……」ポチポチ


ピンポーン


凛「……」ポチポチ


ピンポーン


凛「あぁもう、鬱陶しい!!」バアアァァン




卯月「」ビクッ

未央「」ビクッ

卯月「ねぇ未央ちゃん、今の音は……」

未央「さ、さぁ……」

卯月「おうちの方はいらっしゃらないのかな……」

未央「呼んでみよっか……?」

卯月「あ、あのー、すいませーん、凜ちゃんに用があってきたんですけどー」

未央「……今のうちに帰りたい」

リンチャーン、イナイノー?


凛(この声……卯月か……)

『プロデューサー、俺、まだまだLiveしたりないです!』

凛「あぁ、ごめんね葉月、今エナドリ飲むから5秒待って」ポチポチ


シ、シブリーン、イルナラヘンジシテー、シナクテモイーケドー


凛(未央も来てるんだ……ちょっと意外かも)

『プロデューサー、早くLiveさせてよー!』

凛「……お待たせ。お詫びに未雄が全力でLive出来るように攻コス100%使ってあげるよ」ポチポチ


ピンポーン ピンポーン


凛「……」ポチポチ

>>1です
なんかタイトルでミスってるので明日また立て直します。
ここまで読んで下さった方々、ありがとうございました。
よろしければ、明日続きを書くのでそちらの方も見ていただけると嬉しいです。

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