魔法使い「勇者、俺はパーティを抜ける」 勇者「えっ!?」 (20)

※書き溜めが無いので投下スピードは亀です。



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勇者「どうしてなんだ! 今まで一緒に頑張ってきたじゃないか!」

魔法使い「今の俺たちのパーティの人数は5人。勇者と俺。僧侶に女戦士に商人だよな?」

勇者「あぁ……それがどうかしたのか?」

魔法使い「俺はパーティで孤立している」

勇者「そんなことは……」

魔法使い「確かにお前は誰にでも優しく接している。俺にも……な」

魔法使い「だが、他の3人(♀)はどうだ?」

勇者「戦士も僧侶も商人も「お前に夢中だ」

勇者「……」

魔法使い「じゃあ4人で頑張ってな」

勇者「魔法使い!」

魔法使い「……移動呪文」ボソッ

ヒュウゥゥン

____

魔法使い「さて……これからどうするか」

魔法使い「今の手持ちはパーティの財布からこっそり持ち去った500G」

魔法使い「このままじゃろくに生活できない」

魔法使い「今までは勇者御一行だからって施設を無料で使えてイージーモードだったが……」

魔法使い「まぁとりあえず宿に行くか。もう夜中だし」




チリン チリン

魔法使い「夜分遅くにすみません」

宿主「いらっしゃい! 旅人の方かな? 一泊一部屋300Gだよ」

魔法使い「わかりました」

宿主「ここでゆっくり疲れを癒してね」

魔法使い「ありがとうございます」

宿主「こちらこそ」

魔法使い(……ふぅ。とりあえず落ち着けたし情報を整理するか)

魔法使い(まず俺のステータスの確認をしよう)

名前:魔法使い

職業:魔法使い Lv.99

体力:普通の旅人並み

頑丈さ:凡人

足の速さ:凡人

剣術:???

魔法耐性:凡人

特技

・最上級魔法全般
・補助魔法全般
・幻覚魔法全般

魔法使い「俺って案外強くね?」

魔法使い「勇者はこう考えてみると光の精霊の加護で凄い頑丈だったな。レベルは20ぐらいで弱かったが……」

魔法使い「けれどもそのくせハーレムで」

魔法使い「村や町の娘達。姫様もメロメロ」

魔法使い「世の中顔なのかよ」

魔法使い「勇者が目立つように俺は本気の5%ぐらいにしてあげてたのに」

魔法使い「リーダー面しやがって……」

魔法使い「良い奴なのが更にイラっとくる」

魔法使い「…………これからは用心棒とかして金貯めるか」

魔法使い「寝よ」

魔法使い「Zzzz…………」

____

チュンチュン チュンチュン

魔法使い(♂)「朝だっ」

魔法使い「ふぁぁ……天が俺を呼ぶ」

魔法使い「朝日が俺を包み込む……」

宿主「」

魔法使い「」

宿主「」

魔法使い「」

宿主「すみませんでした……ごゆっくり」ガラララ

魔法使い「……宿主は何故ここに? 神よ。答えたまぇぇぇ」

朝食「ういっす」キラキラキラキラ

魔法使い「納得」

魔法使い「食べるか」



イタダキマース

ガツガツ ムシャムシャ

ガツガツ ムシャムシャ

ガツガツガツガツ ムシャムシャムシャムシャ



魔法使い「うまかった」ペロリ

魔法使い「んじゃそろそろ出発するか」

魔法使い「現在位置は城下町から南にあるレムハ山を越えた港町」

魔法使い「活気あふれるいい町で、酒場には商人や旅人が沢山集まる」

魔法使い「依頼を受けるにはうってつけだな」

魔法使い「とりあえず酒場行くか」

_酒場

ガヤガヤ ワイワイ アンアン


魔法使い「賑やかだなぁー」

魔法使い「勇者達は今ごろレムハ山のふもとかな?」

魔法使い「まぁとりあえず何かするか」

魔法使い「マスター!」

マスター「へいっ旅人さん! 何か用ですかい?」

魔法使い「ここに何か高額報酬の依頼ってない?」

マスター「高額報酬ともなると危ない仕事が多いですがね」

魔法使い「構わない」

マスター「んじゃちょっと待って下さい」ガサガサガサガサ



マスター「うーん……今ある依頼で一番報酬が高額なのがこの町の西の天空山にいる白龍の討伐依頼ですねぇ」

魔法使い「いくら?」

マスター「ざっと10万Gぐらいっすね」

魔法使い「依頼主は?」

マスター「この町の町長ですね」

魔法使い「その依頼……受けるよ」

マスター「命の保証はできねぇよ?」

魔法使い「わかってる」

マスター「んじゃ町長に連絡しておくよ。気を付けてな!」

魔法使い「あぁ」


____


なんやかんやで山の頂上



白龍「ほう……ここまで来る人間がいたとは」

魔法使い「まぁな」

白龍「我に何の用だ」

魔法使い「町長の依頼で貴様を討伐しに来た」

白龍「アイツか……懲りない奴め」

魔法使い「知っているのか?」

白龍「お前の他にも沢山の命知らずが我を討伐しに来た。町長に頼まれてな」

白龍「まぁ大半は山中で我の部下に殺されたがな。お前が初めて山頂にたどり着いた」

魔法使い「で……他に言い残すことは?」

白龍「ふはははは! 我に勝とうと言うのか?」

魔法使い「YES」

白龍「舐めた真似を……我の業火に焼かれるがよい!」ゴオオオオオ

魔法使い「……」

白龍「何故避けない?」

白龍「だが、直撃だったハズだ。奴はもう焼けs……何つ!?」

魔法使い「そんなんじゃ俺に傷もつけられないよ」

白龍「……何故生きている」

魔法使い「簡単なことさ。俺の周りに魔法の壁を作った。それだけ」

白龍「我の炎が効かないとは……」

魔法使い「次はこっちの番だよー」

魔法使い「上級下痢呪文!」ボワワワ

白龍「っ!? 腹が……」プルプル

魔法使い「どうだい? 下痢の苦しみは」

白龍「っ」プルプル

魔法使い「声を出したり、体を動かせばすぐに排泄物がでてきてしまうね」ニヤニヤ

白龍「っ……」プルプル

魔法使い「じゃあバイバイ」

魔法使い「上級氷呪文」ガキィィン

白龍「……!」

白龍「……ぐ……」

白龍「」

魔法使い「外道な戦い方だったけど楽勝だったなぁ」

魔法使い「町に戻って金もらお」

魔法使い「移動呪文」

ヒュウゥゥン

これでもう寝よ

____


町長「よくぞ白龍を倒して下さいました……御名前はー」

魔法使い「魔法使いです」

町長「あっ! 魔法使いさんでしたか! 最近物忘れが酷くて」ハハハ

町長「魔法使い様のおかげで指導者を失った竜族は、町を荒らす事もこれから多分もう無いでしょう」

町長「本当に感謝しています。……これがお礼です。どうぞ受け取って下さい」ジャラ

魔法使い「ありがとうございます」

町長「いえいえ」


____


魔法使い「10万GETだぜ!」

魔法使い「うへへ……これで当分資金面では困らない」

魔法使い「これからどうしよ……」

魔法使い「とりあえず噂で聞いた魔物が住む集落って所に行ってみようかな」

魔法使い「魔王がどういう奴か知りたいし」

魔法使い「暇だし」

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