【京太郎SS】女「助けて…ください…」京太郎「まかせろ」 (60)

たまには京太郎でも書いてみる。

京太郎がオリキャラと……な話なので気に障ったら文句の一つでも言っておかえりください。

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清澄麻雀部


京太郎「よーし!リーチだ!」

???(まだ早い)

咲「残念」クスッ

咲「ロンだよ。」

京太郎「ぎゃあああ!」

咲「惜しかったね。京ちゃん。」

和「でも須賀君もだいぶ良い手を作りましたね。リーチは少し急ぎすぎましたが…」

優希「京太郎が私の真似して速さ勝負に出るなんて10年早いじぇ。」

京太郎「くぅ~」

???(そろそろ…かわるか?)

京太郎(……)



咲「どうしたの京ちゃん?」

京太郎「いや、なんでもねーよ。さぁ、もう一回頼む!」

和「良い勢いですね。ですが、威勢だけで勝てるものではありませんよ。」

京太郎「俺だって一局ごとに進化してみせる!」

優希「京太郎の進化なんてたかがしれてるじぇ。」

京太郎「お前の胸が10センチ大きくなっても、和の足元にも及ばないようにか?」

優希「テメーは私を怒らせた…」

ワイワイガヤガヤ

帰り道


和「じゃあ私達はこっちなので…」

咲「京ちゃん、ゆーきちゃん、また明日ね!」

京太郎「おう、じゃあな!」

優希「さらばだ~」


トコトコ


京太郎「よぅし、今日も何回か最下位を回避できたな。」

優希「なんて後ろ向きな目標達成感だ…」

京太郎「何言ってやがる、あがれなかったころにくらべりゃマシだろ。」

優希「まーな。」

京太郎「俺だって少しずつ力を付けているんだ。」

優希「タコスの腕前はどんどん上がっていくのになぁ。」

京太郎「ま、そっちは師匠が超人的だったからな。」

優希「それだと麻雀の師匠である私達がダメみたいだじぇ。」

京太郎「あ、わるいわるい。」

優希「お前の料理の腕前が飛び抜けていたと自覚しろ…」

京太郎「え?」

優希「自信を持てってことだじぇ。」

京太郎「お、おう…」

優希「ん…?」

女「……」スタスタ

京太郎「どうした?」

優希「いま、あの雀荘から出ていった女の子…私の中学の時の友達だじぇ。」

京太郎「そうなの?あの子も麻雀部だったのか?」

優希「いや…ただクラスの友人で、麻雀は嗜む程度だったはず…」

京太郎「ふーん…まぁバッティングセンターに行く奴が全員野球部とも限らないしな。
それより、あの子に声かけなくていいのか?」

優希「あ…そうだな…何か元気なかったみたいだし、ちょっとお話するじぇ。」

京太郎「おぅ、いってら~」

優希「お前も来るのだ!」グイッ

京太郎「ええっ?」ヒッバラレ

京太郎(あの雀荘、女の子が一人で入るには怖い感じだけどな…)チラ

優希「おーい!女ちゃーん!」

女「……ッ」ビクッ

優希「おひさしぶりだじぇ!元気だったか?」

女「ゆ、ゆうき…ちゃん…」

優希「ん?どうしたのだ?元気ないけど、さっきの雀荘で負けちゃったのか?」

女「ゆ、ゆうきちゃん…ううっ…うううっ…」グス
京太郎「えっ?」

優希「おりょ?ど、どうした?」

女「ゆうきちゃん…どうしよう、私…どうしようぅ…」グスゲス

優希・京太郎「!?!?」

カフェ


優希「落ち着いたか?」

女「…うん」グス

京太郎(話を整理すると…
優希の旧友の女ちゃんは、母親の入院費を援助してくれるという人達にお金を騙し取られたという。
警察に相談したが、動きが遅く、解決には時間がかかる。そこで果敢にも自分でその悪人達の元へ直談判にいったが、挑発に乗って賭麻雀に挑み、所持金まで奪われてしまったという。)

京太郎(正直言って重過ぎる…優希の友達とはいえ、俺にしてやれることは…まてよ?)

優希「ひ、ひど過ぎるじぇ!そうだ!のどちゃんのお父さんが弁護士さんだから相談に…」

女「だ…だめ…賭麻雀やってたなんて知れたら…私…」

優希「あっ…そ、そうか…」

女「ごめん…私が軽率だったの…ゆうきちゃん、せっかく話をきいてくれたのに…ごめんね…」

優希「そんな…でも私達にはそいつらを捕まえることなんて力はないじぇ…
おい京太郎、黙ってないで何か考えるじぇ。」

京太郎「……」ウーム

優希「京太郎?」

京太郎「なぁ…女さん?」

女「は、はい。」

京太郎「その悪人達を捕まえて裁くことはできないかもしれないけど、騙し取られた分のお金を取り返すことはできるかもしれない。」

女「え?」

優希「お前何言ってるじぇ?高レート麻雀でもするつもりか?」

京太郎「どうする?女さん?」

女「あの……助けて…ください…」

京太郎「まかせろ!」
???(ふふ…)

優希「おい京太郎!きーてるのか!?お前にそんなことできるわけないだろ…身ぐるみ剥がされるのがオチだじぇ」

京太郎?「安心しろ…」

優希「き、きょーた…ろう?」

京太郎?「かの皇帝ルルーシュも、昔はシンジュクで賭チェスをやっていたそうだ。俺にできないこともないだろ?」

優希「お前は何を言ってるんだ?」

京太郎?「いくぞ…」

雀荘


悪人A「へへっ、さっきの女、いいカモだったな。」

悪人B「次来たら体で払ってもらうとするか…」

悪人C「ま、こういう小規模な店ならサツのがさいれもなさそうだしな。」

悪人A「後は、また俺達と打つっていうカモを探す必要はあるがな」

悪人B「前みたいに少し騙して金をむしり取ってやれば、取り返そうとして勝負にのってくるさ。」

悪人C「頭に血がのぼったやつは、ちょっと挑発すれば俺達くらいのレートでものってくるからな。」

カランカラン イラッシャーイ

京太郎?「あの…」

悪人A「ん?誰だお前?」
京太郎?「俺の友達の友達が、さっき手酷く負けたそうで…」

悪人B「あん?さっきの女の知り合いか?」

京太郎?「ひとつ、俺とも勝負してもらえませんか?」

続く

京太郎?「できればレートはこれくらいで…」

悪人A「ほぅ、ずいぶん自信あるみたいだな。」


優希「ちょっ…京太郎…」

女「ゆうきちゃん…あの人、麻雀強いの?」

優希「え?あ…いや…その…(素人に毛の生えた程度なんて言えないじぇ)」

悪人A「おーい、こっちの兄ちゃんが相手してほしいってよ。」

悪人C「何ぃ…何だ、高校生か?」

京太郎?「何だ…貴族か…」

悪人C「えっ?」

京太郎?「いや…何でもない。」

京太郎(頼むぞ、存分に暴れてくれ…狂太郎)

狂太郎「じゃあ…ひと勝負いくか。」

優希「……」ゴクリ
女「……」ドキドキ


狂太郎「…いくぞっ!!」トン



悪人A「ロン…12000だ!」

狂太郎「」

女「」
優希「」(げぇっ、ぜんぜんダメだじぇ)

次局

狂太郎「ふーむ…」

悪人B「おいおい、今度は長考か」

狂太郎「ふむ、良い手なんでな…」

悪人C「おぉ怖い怖い……またふりこむなよ」ガハハ

狂太郎「リーチ…」

悪人s「ダブリー!?」


女(すごい!)
優希(いや、まだあがれるわけじゃ…)チラ


狂太郎手牌
①①①678五五六六七七九
打牌7 ドラは6

※①ピンズ 1ソーズ 一ワンズ

優希(九萬タンキ?…序盤なら捨てられやすいからってことか?)

狂太郎「ツモ!」

悪人s「は?」

優希「なっ!?」

狂太郎「裏ドラは…」


ドラは6 裏ドラは七

狂太郎手牌
①①①678五五六六七七九
ツモ 九

狂太郎「ダブリー、一発、ツモ、イーペーコー、ドラ3」

狂太郎「倍満の4000、8000!」


優希(ツモってきた…運がよかった…だけか?)

次局

悪人B「リーチ!」

捨て牌 白8一③ 打牌3(リーチ)


狂太郎「うーん…」

狂太郎手牌
②③⑧34578七七八九九

ツモ牌 ⑦


女(相手がリーチしちゃってる…)
優希(どこを崩していく気だ?京太郎…アンパイか?)

狂太郎「これで」 打牌、九


女(イーペーコー狙えるのに九を外しちゃった?)

優希(現物の3、8をきっても、その先が通る可能性は無いからか…)

次巡

京太郎「…」 ツモ牌、6

狂太郎手牌
②③⑦⑧34578七七八九

狂太郎「これ…」 打牌、九

さらに次巡

狂太郎ツモ牌、六

狂太郎手牌
②③⑦⑧345678七七八


女(あっ、七を切れば三色にいけそう)

優希(でも悪人Bはリーチしてるんだじぇ…どうする)


狂太郎(七か……いや…) 打牌③

優希(七を捨てるのを我慢した…か)

悪人B「現物か…」

次巡

狂太郎 ツモ、⑥ 打牌、②

狂太郎手牌
⑥⑦⑧345678六七七八

優希(テンパイ…ッ)



次巡

狂太郎「ツモ!」


狂太郎手牌
⑥⑦⑧345678六七七八

ツモ 七

女「わあっ!」
優希(七萬捨てるのを我慢して…)チラ


悪人B「ちっ、七萬を一点で止められたか」

悪人B手牌
一二三四五六八九22456


優希(!!……我慢して正解だった…のか…)

狂太郎「さぁ、次いこうか…」

続く

次局

悪人A(…っ、この小僧やる…だがこっちは3人だ…)

悪人B(よし、こいつはどうだ?) 打牌、白

悪人C「ポン」


悪人C手牌

????

副露 白白白、中中中、222

狂太郎「…」 ツモ牌、發
③④⑥⑦⑧55(赤)56 三四五六

ドラは5


女(うわ…發…)
優希(さすがにこれはオリても…)


狂太郎「これで…」 打牌、三

優希(うんうん…)


悪人C(ちっ…) 打牌、7
手牌 ???發
副露 白白白、中中中、222

2巡後

狂太郎(…)
ツモ牌、發

手牌
③⑥⑦⑧55(赤)566四五六發

ドラは5


狂太郎「リーチ!」打牌、③

優希(迷わずリーチ…)

悪人C「ちっ…7はさっき切っちまったか」トン

狂太郎「ロン!一発!」

悪人C「何ッ!?」


悪人Cの打牌、6

狂太郎手牌
⑥⑦⑧55(赤)566四五六發發

ドラは5

狂太郎「18000!!」

優希(發を止めていたとはいえ、向こうが小三元あがる可能性もあったじぇ。
それを役無しからリーチをかけて先にあがることで防ぐ、なんて選択。
京太郎にそんなこと思いつけるの?)





対局終了

狂太郎「さて、結構稼げたし…俺はここでやめてもいいけど…続ける?」

悪人s「ぐっ……ま、参りました…」

狂太郎(こんなところか…)
京太郎(助かったぜ…サンキュ)

雀荘の外に出る

京太郎「はい…取られた分はこれで大丈夫かな?」

女「あ…ありがとうございます…
あのっ…必ず、必ずこのお金はお返ししますから…」

京太郎「いや、もともとそれは君のお金だろ。いいって。
こっちもアイツに麻雀を楽しませることができたし。」

優希(アイツ?)




京太郎「それじゃ」

女「本当に、本当にありがとう、ゆうきちゃん、京太郎さん。」オジギ

優希「気を付けてなぁ~」バイバイ

帰り道

優希「なぁ、京太郎?」

京太郎「ん?」

優希「さっきのお前は何だったんだ?どう考えても運だけじゃないじぇ…」

京太郎「ああ、あれな…時々あるんだよ。
いつもとは違う『須賀京太郎』が顕れることが…俺は『狂太郎』って呼んでるけどな。」

優希「?」

京太郎「なんか別の世界の『俺』らしい。そこの世界じゃ俺は完璧超人のモテモテらしいが、そいつが俺の体に宿ってな。
最近は麻雀させろ、ってせっ突くんだ。今回の件はちょうど良かったよ。」

優希「京太郎の頭がおかしくなったとしか思えないけど、実際あの打ち方を目にするとなぁ。
でもそんなに凄いんなら、いつも代わってもらえばいいじぇ…」

京太郎「やだよ。俺が俺じゃ無くなるみたいなんだよ。」

優希「お前にしてはカッコイイな…
でもお前のおかげで、女ちゃんも助かったんだ。」



優希「ありがとう!京太郎!」ニコッ

京太郎「お…おう…」

京太郎「で、でもな!いつか自力で東場のお前を越えてやるからなぁ!」

優希「ふふふ…返り討ちにしてくれる!」

京太郎「なにおぅ!」

優希「さぁ!まずは私に追い付いてみせるがいいじぇ!」タタタ

京太郎「まてぇ!!」



狂太郎(やれやれ、追いつけるのはいつになることやら…)

カン

・狂太郎は速報の超人京太郎の余剰エネルギーでできた存在

・「京太郎安価以外は咲SSじゃない」とかのたまうのをみかけたので【京太郎SS】にした

・「京」の字を見るだけで発狂する人がいるそうなので配慮して狂太郎にした

・前に「女の方もオリキャラでやれ」という反応を見たのでやってみた。

以上、京太郎がオリキャラ(というかモブキャラ?)と……闘牌する話でした。

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