ぼく「絵はいつも描いてるから得意なんだ!」
ぼく「あっせ、あっせ……よし、かれこれ十時間くらいかかっちゃったけど、上手くできたぞ!」
ぼく「先生に提出しよう」
先生「あらイケメンくん、上手にできたわね!」
イケメン「一時間しかかけてないし落書きだよーw」
先生「でもとても上手ね」
女子「きゃーイケメンくんすごーい」
ぼく「あ、あ…先生…」
先生「あ、ぼくくん出来たの?」
ぼく「はい!!僕の自信作です!」
先生「ふーん…あ、もうちょっと線を細くしたほうがいいんじゃない?」
女子「まあ上手だけど、なんか凝りすぎて見にくいw」
ぼく「あうあう」
先生「ところでイケメンくん!放課後は時間ある?その絵の提出について職員室で話したいわ!」
女子「すごいよ~さすがイケメンくん!」
ぼく「あの…ぼくの…」
先生「あらもうすぐ授業始まるわ!みんなー席についてー」
ぼく「あ、あ…」
ぼく「よーしオンラインゲームやるぞー!」
ぼく「高い武器、課金していっぱい揃えたんだ!誰にも負けない!」
ぼく「………あ、あれ?あれ」
ぼく「なんで負けてるんだ!この中では僕が一番プレイしているし、武器だって、武器だって」
ぼく「ああ、くそう、このプレイヤー、一番レベルの低い装備してるのにフレンドもいっぱいいて、ぼくより強い…」
ぼく「あうあう…」
ぼく「いつも優しくしてもらってるミキちゃんに、お礼にクッキー買ったぞー!」
ぼく「ミキちゃんはぼくが嫌われているのに毎日挨拶してくれるし、とってもいい子なんだ」
ぼく「ミキちゃん、これよかったら食べてください!」
ミキちゃん「え、なにこれ?笑」
ぼく「いつも優しくしてくれるお礼です!買ったものだけどクッキーです!」
ミキちゃん「へーありがとう…」
女子「あれ、ミキもしかしてぼくさんに告白されてる感じ?笑笑」
ミキちゃん「え、全然ちがうよーwあのーぼくくん、ごめんこれ受け取れない」
ぼく「な、なんで?」
ミキちゃん「うーん、ぼくく…ぼくさんと変な噂立てられたら、ね?ぼくさんも困るでしょ?」
ぼく「え?ぼくはなんとも…」
ミキちゃん「いやほんとうに、すいません。ごめんなさいなんか勘違いされちゃってw」
ぼく「え、え?」
女子「ミキー!イケメンくんからもらったお菓子もらっていい?」
ミキちゃん「あ、いいよー!!………ごめんそういうことだから」
ぼく「ちょ、ミキちゃん!?」
まだ聞きたい?
ぼく「もうすぐ誕生日だー!なにもらおっかなー!」
ぼく「ガンダムでもいいし、ちょっと高めの靴とか買ってもらおうかな」
ぼく「お父さん!今年の誕生日なに買ってくれる?」
お父さん「あそっか、もう直ぐお前誕生日か。誕生日といえば…弟、去年の誕生日は散々だったなあ笑」
弟「父さんが遊園地のジェットコースターで気絶しそうになったやつだよねw」
お父さん「そうそう、あんときはお前がいてくれて本当に良かったよw」
ぼく「あ、あの、僕の」
お父さん「そういえば弟、今年のお前の誕生日はスキーに行かないか?母さんといっしょに!」
弟「いいねー!三人で泊まれる部屋あるかなあ」
お父さん「俺が見つけておいてやる。お前も来年は大学受験だから、ちょっと奮発しようか」
ぼく「あ、ぼく…ぼくは」
お父さん「あ、ぼく、お前の誕生日にはな、就活生の全てが載ってる本買ってやるよ」
弟「ぶっw兄ちゃん、高卒って大変だよねー俺すごい心配してるよw」
ぼく「あうあう」
ぼく「学生マンガコンテスト!?優勝者には10万円!?」
ぼく「や、やってみようかな…十万あれば、母さんにちょっと親孝行できるかも…」
ぼく「自分で言うのもなんだけど絵は得意だし」
ぼく「締め切りは二週間かー!よーしがんばるぞ!」
ぼく「完成したー!」
ぼく「なになに、合格でも不合格でも通知がくるのか。うわー緊張するなあ」
ぼく「よし、そうしん!」
ぼく「おかしいな…二週間たったのに返事が来ない…」
誤字。二週間→一週間
編集者「おお、学生コンテストけっこう応募はいってるなあ」
編集者「ふむふむ、どれも力作ばかりだ……ん?なんだこれ」
編集者「イラスト無駄な線が多いしストーリーも王道すぎるなwあ、メッセージも載ってある」
編集者「なになに、カラーに少しこだわって、キャラの髪や指先の色を濃くしてみたり、服装にもこだわりました……いやいや、別にそんなの見てないしw」
編集者「もっといいの探そう……あ、間違って消しちゃった」
編集者「まあいっか。この人もどうせ遊びな気分でやってたんだろうなーこんだけ雑だしw」
ぼく「うう、遅いなあ。メールアドレス間違えたのかなあ」
お母さん「あらぼく、どうしたの?部屋をうろうろして」
ぼく「あ、母さん。実はねマンガコンテストにマンガを応募したんだけど返事が来なくってさ」
お母さん「そうなんだ。ぼくの絵は見てて飽きないし、綺麗だし、きっと合格しているよ」
ぼく「え、えへへ…そうかなあ」
お母さん「母さん、ぼくの絵大好きだよ」
ぼく「褒めてくれるの母さんだけだよ…」
お母さん「そんなことはない。努力して書き続けていれば、いつか誰かが必ず気づいてくれているさ」
お母さん「きっとそのマンガコンテストの編集者さんだって、ぼくの絵が綺麗だ、この人をコンテストで優勝させてあげようって思っているよ」
ぼく「あ、あのね、母さん!」
お母さん「なんだい?」
ぼく「本当は秘密にしてようと思ってたんだけど、ぼく、もし優勝して賞金がもらえたら…」
ぼく「母さんに、親孝行しようと思ってたんだ」
お母さん「そっか…ありがとう。じゃあずっと楽しみにしているよ」
ぼく「うん!ささやかだけど、日帰り旅行とか一緒に行こうね!」
お母さん「ええ、約束しましょう」
うわあ3時じゃん。
友達がいなくて普段はあまり人と関わらないから、会社で頼られるとつい嬉しくて仕事を受けてしまい動く仕事処理機になっていると気づいてない皆さん。
自分で必死に学校はつまらないところだと自己暗示して自ら人と関わらないようにしているけど、思わぬ人から話しかけてもらうと嬉しくて一人で舞い上がってしまい結局裏切られてまた孤立するときに後悔する皆さん。
なにをしても人より劣っていて、常に自分は自分だ、他の人にわかってもらわなくてもいいと思っているけど自分が一番人と比べたがっている皆さん。
まだ聞きたいですか?
ちなみにこのぼくくんの話は嘘8実話2だから俺の心配はするな
美術とゲームが実話かな
>>37
ミキちゃんにちょっと実話混ぜただけだからな。
わかってもらいたい人にわかってもらえたら別にいい。とか思ってる皆さん、わかってもらいたい人自体ちゃんと存在しますか?
さて寝よう。おやすみお前ら
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