にこの選択 (39)

恋愛モノです
最近スクフェスでのぞにこ合体絵のにこのURを引いて書いてみたくなって書きました
読んでいただけるとありがたいです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413041548

にこ「ずっと前から大好きだったの」

にこ「私と付き合ってください」

勇気を出して告白した

でも

希「ごめんなさい」

希「にこっちの気持ちは嬉しいけど…本当にごめんなさい」

最初からわかってた

絶対に届かない存在だということはわかってた

だってあの2人に付け入る隙なんかないでしょ

所構わず見せつけてくれてたもんね

なにをするにもいつも2人一緒

こいつら夫婦かってぐらいベタベタして







私の気持ちも知らないで

最初から駄目だってわかってたのに

最初から心の準備は出来てたはずなのに

それなのに

どうしよう涙が止まらない

子供みたいに泣きじゃくってる

お父さんが亡くなって以来泣かないって決めたのに…

にっこにっこにーでみんなを笑顔にするって決めたのに…

にこ「ごめんね」

落ち着くのに1時間もかかっちゃった

希「でも悪いのはウチだから…」

にこ「そんなことないわ」

にこ「希は私の告白から逃げないでしっかり答えてくれた」

にこ「それだけで私は充分よ」

希「にこっち…」

にこ「暗くなって来ちゃったしそろそろ帰ろっか」

希「…そうやね」

帰り道希が優しく手を差し伸べてくれた

希の手は暖かくて私を優しく包みこんでくれるみたいで

私は希のそういうとこが好き

希はμ'sが出来る前から私のこと気にかけてくれた

希はμ'sに入るキッカケを作ってくれた

ひとりぼっちだった私を救ってくれた

希のおかげで今の私があるの

だから…希のことを感謝してるし好きになるのもおかしくないでしょ

時間が経つにつれて想う気持ちが強くなっていって

近くにいるだけで胸が痛くて

この気持ちを伝えようと何度も思ったけど

いつもは自分に自信があるのに希のことだけは自信がもてなくて

ずっと誤魔化してた

それでも勇気を振り絞ってやっと告白出来たの

振られちゃったけど想いを伝えないのよりよっぽどマシ

気持ちを誤魔化してた過去の自分とはおさらば出来たの

だから後悔は…してない

暖かい希の手を感じながらこの時間がいつまでも続けばいいなって思ってたけど

あっという間に私の家に着いちゃった

にこ「わざわざ家まで送ってくれてありがとう」

私の家に着いた頃には辺りもすっかり暗くなってて

希の顔もしっかり見えなかった

希「ウチの家も近いからお礼を言われるほどでもないよ」

希「…じゃあウチも家に帰るね」

そう言って希はすぐに帰っちゃった

次の日の学校はなんだか行きたくなくて休もうと思ったけど

μ'sの練習があるし休んだら希に心配かけちゃうと思ったから

重い体を引きずって学校に来たの

午前中の授業に身が入らなかったけど

なんとか乗り切って昼休みになったの

午前中に希が私の様子を何回か見に来てたから

希に心配しないでって言うために生徒会室に来たの

そしたら生徒会室の中から会話が聞こえてきて…

希「この前にこっちに告白されたんよ」

絵里「にこに告白された?」

希「…うん」

希が絵里に昨日のこと話してた

ひどいひどいひどいひどい

なんでそのことを絵里に言うの

ショックでその場で力が抜けちゃって

体が石みたいに固まって動けなくて

ただただ泣いてた

絵里「返事はどうしたの?」

希「…断ったよ」

絵里「希は本当にそれで良かったの?」

希「…うん」



希「ウチ…にこっちの前では泣かなかったよ」

絵里「そっか…」

絵里「私がいくらでも胸を貸すから」

絵里「辛い時には泣くのが一番よ」

希「ありがとう…絵里ち」

えっ…希が泣いてる?

なんで?なんで?

絵里「にこのためだとはいえここまで出来るあなたはやっぱり凄いわよ」

私のため?

希は絵里と付き合ってるから私を振ったんじゃないの?

希があんなふうに泣いてるところなんて初めて見た

30分…もっとそれ以上も希は泣いてた気がする




希「ありがとう…絵里ち」

希「おかげで落ち着いたよ」

絵里「じゃあそろそろ教室に戻ろっか」

希「うん」

希達が生徒会室から出てくる

隠れなきゃって思ったけど体が動かなくて

2人に見つかっちゃった

一旦ここで切ります
今日の遅くても夜にはあげるのでよろしくお願いします

絵里「あ…にこ」

希「にこっち…」

私はどうしたらいいかわからなくて

いつもの笑顔を作ろうと思ったけど出来なくて

私の顔を見た絵里が言ったの

絵里「ちょっと2人ともついて来て」

そう言って連れて来られたのはいつも練習してる屋上

絵里「誰も来ないように見張っておくから」

絵里「じゃあ私は席を外すわね」

そう言って絵里はいなくなっちゃった

2人でしっかり話をしろってこと?

ID変わちゃったけど1です
引き続きよろしくお願いします

私も希も話し出せなくて

時間だけが過ぎていったの

授業開始のチャイムが鳴り出して

ああもう教室に戻らないとって思ったけど

絵里が折角用意してくれた場だしこのまま何も言わないのはダメ

しっかり話すんだって私は決めた

チャイムが鳴り終わったと同時に希に聞いたの

にこ「私のために告白を断ったってどういうこと?」


希はしばらく黙ってたけど決心がついたのか私の目をまっすぐ見て言った

希「ウチな…本当はにこっちのことが大好きなんよ」

えっ…?

希から意外な答えが返ってきた

希「最初はにこっちに告白しようと思ってた」

希「にこっちに近づいてウチのこと好きになってもらおうと努力したの」

希「結果としてにこっちに告白されるぐらい好きになってもらえたんだけど…」

希「でもな…にこっちに近づいて気づいたんよ」

希「にこっちのアイドルにかける思いは本気だって」

希「アイドルのことにはあんまり詳しくないけど恋愛することが悪影響なのはウチにもわかる」

希「ましてや同性愛なんてしたらそれがバレたときにどうなるか想像したくもない」

希「ウチはにこっちの夢を潰したくないの」

希「ウチはにこっちに夢を叶えてほしいの」

そう言った希は私に抱きついてこの前の私みたいに泣き出した

そうだった

希はいつだって私のことをしっかり考えてくれてたもんね

私より希のほうがずっとずっと私の将来の心配してくれてた

アイドルは恋愛禁止そんなの当たり前だもんね

希の恋人になりたい

アイドルになりたい

どっちも求めてた私は欲張りだったのかな

でも…両方とも私の大切な夢なの

だから片方を選択するなんて出来ない

にこ「ありがとう」

にこ「希がそこまで私のこと考えてくれてるなんて思ってなかったわ」

にこ「本当にありがとう」

にこ「でもね…アイドルになることと同じくらい希の恋人になりたいの」

にこ「だから少し考える時間がほしいの」

にこ「いいかな?」

希「うん」

その日から寝る間も惜しんで考えた

授業中も練習中もなにをしてる時も考えてた

練習中他のメンバーに迷惑かけちゃってごめんね

でも…やっとやっと私らしい答えをみつけたの

だから希にお願いした

私の答えを言うために



にこ「明日一日だけ私と恋人としてデートしてください」

希は二つ返事でオーケーしてくれた

どんな形であろうと希との初デート

楽しみでしかたなくて1時間も早く集合場所に来たの

そしたらもう希がいたの

嬉しくて嬉しくて希のとこまで走っていったら途中にあった段差で転んじゃった

希「にこっち大丈夫?」

にこ「大丈夫大丈夫」

希「にこっちは運動音痴だね」

にこ「そんなこと言わないでよー」

にこ「希に早く会いたくて走ったんだからー」

希「ごめんごめん」

にこ「じゃあ早速中に入ろっか」

希「うん」

遊園地に来たの

デートといえば遊園地でしょ

お化け屋敷・ジェットコースター・メリーゴーランド他にもたくさん

ショーを見たりいろんな物を食べたり

遊園地がこんなに楽しいのは初めてだった

本当に最高の時間だった

でも楽しい時間はあっという間で辺りがもう夕陽の赤に染められて

私たちは最後に観覧車に乗ることにしたの

観覧車はゆっくりゆっくり回って

一番上に来た時にはもう夕陽が半分沈んでた

にこ「今日は私のわがままに付き合ってくれてありがとう」

希「お礼なんて言わないでよ」

希「凄く楽しかったよ」

希「にこっちとこうしてデートするのずっと夢だったから」

にこ「私もとっても楽しかったわ」

でも…楽しい時間はいつまでも続かない



私の大切なリボンを外して希に渡した

にこ「あの夕陽が沈んだら私たちの恋人関係はおしまい」

希「…にこっち」

にこ「私はアイドルの道を突き進むわ」

希「そっか…ウチもそうしてくれると嬉しい」

希は私の答えに喜んでくれたみたいだけど

でもね

私の答えはまだ終わってないの



にこ「私…誰にも負けないアイドルになる」

にこ「なにがあっても絶対に人気の落ちないスーパーアイドルになる」

にこ「そしたらね…絶対に絶対にあなたを迎えにいくから」



にこ「このリボンは恋人の証よ」

結局どちらかなんて選べなかったの

だってどっちも大切な夢なんだもん

最初から私に選択肢なんてなかったのよ

希「にこっちらしいね」

希「じゃあウチも」

希がいつも付けてるシュシュをくれた

希「一番お気に入りシュシュなの」

希「恋人の証よ」

希「それとね」

希「ウチからはもう一つ渡したいものがあるの」

希「目…瞑って」

私は目を瞑った



希「にこっち…愛してる」

希「ずっとずっと応援してるから早く迎えに来てね」

耳元で希が囁いた後に唇に触れる柔らかい感触

希の暖かさが伝わってきて

希のこの暖かさが大好きだった

希「これがもう一つの渡したいもの」

希「ウチからの元気が出るおまじないだよ」

希「だから…頑張ってね」



観覧車を降りた時には

夕陽はもう沈んでいて

私はシュシュを希はリボンをつけて

手を繋いで帰った

辺りは真っ暗だったけど希の顔はしっかり見えた気がした

END

以上でおしまいです
読んでいただいてありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月14日 (火) 17:14:22   ID: l2mmx6zc

ええ話や

2 :  SS好きの774さん   2014年10月16日 (木) 13:18:30   ID: CZkvgqNa

この量だけですばらしい内容でした。

3 :  SS好きの774さん   2014年11月20日 (木) 00:51:06   ID: sRxAvYvG

やっぱりのぞにこは落ち着く。

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