伊織「やよいに>>3をしたらまた嫌われてしまったわ」 (43)

響「誕生日直後にそんな話振られるとは思っても見なかったぞ……」

伊織「仕方ないじゃない!他に頼れる人がいなかったのよ」

・SS初心者です。不備があったら教えて下さると助かります

・安価の数は2~3個と少なめ予定です。
 具体的には嫌われた理由と仲直り方法

・他作品ネタおよびモバグリネタはなしでお願いします。

・寝落ちを挟んで明日の昼以降の更新が主になります。
 今日中に仲直り安価までいけたらいいなぁ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412952277

伊織「やよいにドーピングをしたら嫌われてしまったわ。」

響「ドーピングって、スポーツとかでアウトになるアレ?」

伊織「それは筋肉を増強させるやつのことかしら?流石にそんなのしてないわよ?……細マッチョなやよいとか見たくないし」

響「どうして一瞬躊躇ったんだ……? あと、ドーピングってそれ以外にあるの?」

伊織「医療技術で遺伝子ドーピングって言うのがあるわ」

響「遺伝子ドーピング?」



数日前 レッスンルーム

律子「ワンツー、ワンツー。真美、手がずれてる!やよいは動き遅れてる!」

やよい「……あうっ」ドタッ

律子「っと、ストップ! やよい、今足捻ったように見えたけど大丈夫?」

やよい「は、はい。大丈夫です」

律子「そう、じゃあ休みなしでも大丈夫ね。竜宮小町with真美やよいのクインテッドライブはもう時間無いからどんどん行くわよ。」

真美「りっちゃん~もう今日は終わりにしようよ~、亜美が疲れちゃったよ~。」

亜美「んー亜美は踊りなれてるからぜんぜん疲れてないんだけど。あ、でもそろそろヤキニクマンの時間だから帰らないと!」

真美「あっ!大変だ亜美隊員!ヤキニクマンの録画セット忘れてしまった!」

亜美「何だと!これはしーきゅーに帰らないと!」

律子「あ、ヤキニクマンなら私の家で録画してるわよ。」

亜美真美(退路を塞がれた……だと!?)


伊織「……ねえ律子、真面目に今日はやめにしない?」

あずさ「あの~、私もそうしたほうがいいと思います。なんか練習しても進まない雰囲気というか……。」

律子「伊織にあずささんまで!?あんたたち、ライブ一週間前って自覚してるの!?」

伊織「分かってるわよ、でも『SMOKY THRILL』は大きく動く場面多いから負担が掛かってるんだと思うのよ。真美もやよいも仕事直後にレッスンしてるし。」

律子「……二人とも、そうなの?」

やよい「わ、私はまだやれます!」
 真美「うんうん、流石いおりんは鬼軍曹と違って分かってる!」

律子「真美だけ居残りね。」

真美「そんなー、セッションな!」

律子「殺生な、ね。まあ確かに急ぎ足だった感じはするから今日は終わりにしましょう。明日はみんな一日空いてたわよね。ちゃんと休んで、そこで完成させるわよ。」

「「「はーい」」」




伊織「ねえやよい、車乗っていかない?」

やよい「乗せてってくれるの?嬉しいけど、どうして急に?私の家近くだし。」

伊織「いえ、ちょっと話したいことがあるのよ」



やよい「伊織ちゃんの車っていつ見てもすごいね!椅子が社長室のソファーみたい!」

伊織「それは社長室のソファーが安物なだけだと思うわ……。それはそうと、やよい。足見せてくれないかしら?」

やよい「え、ええっと。私は別に大丈夫だよ?」

伊織「良いから……。やっぱり、って相当赤くなってるじゃない。今日のレッスンでやったやつなの?」

やよい「うぅ……ばれちゃった。実はそれ、三日ぐらい前に捻っちゃったやつです。」

伊織「三日も前から?確か、やよい昨日まで泊まりで地方営業してたわよね。」

やよい「はい。最初は気にならなかったんだけど、今日の朝から急に痛み始めて……。実は、さっきのレッスンもギリギリだったからさっきは助かったかなーって」

伊織「レッスンとかそんな話じゃないわよそれ、ちょっと運転手、すぐ水瀬系列の病院に移動して!」

やよい「えっ?」

伊織「三日たってこんなに赤くなってるって絶対やばいわよ。時間外だけど診察だけしてもらいましょ。」


1は医療系の知識が皆無なのでこの辺は適当です。軽く調べた程度で書いておりますので間違いあっても流してくれると助かります。

伊織「やよい!……すいません、やよいの足はどうだったんですか?」

医師「高槻さんの捻挫は相当ひどいものでした、靭帯を大きく傷つけています。傷つけてから直後に固定すれば損傷は軽くすんだのでしょうが、ここまで大きくなると数日は絶対に安静にしてもらわないと後遺症の可能性すらあります。」

伊織「そんな!やよいはライブを控えているんです!何とか短期間で出来ないんですか?」

医師「難しいですね。手術が必要なほどの傷ではありませんし仮に手術したとしても、どの道数日は足を使えないでしょう。」

伊織「そんな……。」

やよい「伊織ちゃんごめんね……。伊織ちゃんも、他の皆もずっとずっと期待してた初の5ライブだったのに……」

やよい「グスッ、本当に、本当にごめんね……」ポロポロ

伊織「やよい……。」


伊織(その後、やよいに最低限の処置をして家に帰ってきた……。やよいのあんな悲しそうな顔、初めて見たかもしれない。このままじゃきっとやよいがライブを抜けて、他の人が入ることになるのだろうけど……)

やよい『本当ですか!本当に私が竜宮のゲストに!?うっうー!』

やよい『えへへっ、伊織ちゃんと一緒にライブするの初めてかもしれません!』

やよい『頑張りましょうね!はい、ターッチ』

伊織(そんなの嫌!私だってやよいと一緒にライブしたい!そのためならどんな手でも使ってやるわ……)



電話「はい、此方水瀬医学大学付属研究室です。」

伊織「水瀬伊織よ、大至急そちらのドクターを出して頂戴。」

電話「はっ?い、いえ、少々お待ちください。」



伊織「……やよい、治療方法見つかったわよ。明日一日使うけど。」

電話(やよい)「本当ですか!?伊織ちゃん!」


翌々日 レッスンルーム

律子「昨日サボったのは怪我のせいだから仕方ないとしても……、やよいその足どうしたのよ。目に見えて筋肉ついてるじゃない」

やよい「あ、あはは……よくわからないんですけど、ドーピングしたみたいです。」

律子「また伊織がなんかしたのね。」

やよい「私としては、とても助かったんですけど……。」

律子「まあいいわ。別に不自然なバランスって訳じゃないし、ファンにはちょっと筋肉がついただけって見えるでしょう。ドーピングなら数日で戻るだろうし。」

やよい「はい。」

律子「とりあえず他の子が仕事で一人になっちゃったけど練習しましょう。今日中にSMOKYは完成させないといよいよもってやばいわよ!」

やよい「はい、がんばります!」





律子「どうしたのやよい……前と比べて足はきっちり動いてるし、場所取りも振り付け止まらずにスムーズに行えてる。もしかして、ドーピングのせい?」

やよい「それはわからないんですけど、なんだか今までにないくらい体が軽いんです!」

律子「と、とりあえず残った時間練習しましょう。仮にドーピングが切れたとしても動けるようにはしないとね。」

やよい「わかりました!」


伊織(その後レッスンでの合わせも全部うまく行き竜宮クインテッドは大成功に終わった。特にやよいは『もしかしたら響や真より上手いかも』とうわさが出るほどの大活躍だった。)

伊織(律子も『いっそやよいを竜宮レギュラーゲストにしようか』なんていうほどの出来だった。真美は普通だった。)

伊織(だから私は浮かれすぎてたのかもしれない、やよいにしたことの危険性も忘れて)




数日後

やよい「きょうはなんとじゃじゃん!豚もやし炒め祭りです!」

高槻家「おお~!!」

やよい「みんな遠慮しないで食べてね!いっぱい買ってきてるから!」

高槻家「いただきまーす!」



やよい「」モグモグモグモグ

長介(あっ、豚肉取られた)モグモグ

やよい「」モグモグモグモグ

かすみ(おねえちゃん一心不乱に食べてる……)モグモグ

やよい「」モグモグモグモグ

かすみ「あ、私もやしとお肉補充するね」

やよい「あ、お願い」モグモグモグモグ

浩太郎「……姉ちゃん食べすぎ」

やよい「えっ?……そんなに食べてる?」

長介「うん、姉ちゃん一人で半分ぐらい食べてる」

やよい「ご、ごめん。なんだかおなかがすいてて」

かすみ「まぁ、お姉ちゃん仕事頑張ってるから仕方ないんじゃない?」



更に翌日 765プロ

やよい「おはようございまーす!」

真「おはよう」

春香「おはよう二人とも、凄い汗だくだけど何してたの?」

やよい「真さんと朝のジョギングしてました!春香さんもやりませんか?」

春香「ジョギングかぁ、二人についていけそうにないから私は良いかな……」

真「今までもやよいはついてこれるくらいには早かったんだけど、急に僕のが後追いする側になって……」

やよい「今日は私の勝ちです!いぇい!」

真「あーもーやよいとはいえ負けるの悔しい!次は手足の重りなしで行くからね!」

やよい「真さんそんなのしてたんですか!?」

雪歩「二人ともお疲れ様です、お茶入れたんで是非……ってきゃあ!?」

真「雪歩!?どうかしたの!」

雪歩「やや、やよいちゃんの足にち、血が!」

春香「えぇ?あっ、本当だ!大きい木の枝みたいなのが刺さってる、すっごい痛そう……」

やよい「えっ?わたし、ぜんぜん痛くないんですけど……」

真「何で!?ちょっとこれはやばいよ、とりあえず消毒しないと」

雪歩「……きゅう」バタン

春香「あっ!雪歩が気絶した!こっちも何とかしないと」

やよい(……もしかして)

やよい「ねぇ伊織ちゃん」

伊織「どうしたのやよい?」

やよい「私の足、どうしちゃったのかな」

伊織「えっ?」

やよい「足にドーピングしてから、よくおなかが空くようになったり、足に何かあっても何も感じなくなってるの……」

伊織「そうね。やよいにしたドーピングって言うのは、遺伝子ドーピング。ちょっとした品種改良みたいなものよ。簡単に言えば、ちょっと体のエネルギーを足に回すことで少し足の活動を活発にさせることが出来るの。そして自然治癒力も」

やよい「ちょっとでも少しでもないよ!」

伊織「やよい!?な、何かあったの……?」

やよい「ご飯いっぱい食べてもぜんぜんおなかいっぱいにならないし、足が化け物みたいになっちゃって……」

やよい「私、怖いよ……私がもう私じゃないみたい、なんとかならないの?」

伊織「……遺伝子ドーピングは薬物ではないわ。だから多分、なにも……ごめんなさい。」

やよい「っ! なんで、何でこんなことになってるの!最初はただのねんざだったのに……もう嫌っ!」

伊織「やよい!ちょっと、待ちなさい!やよい!」



現在

伊織「こんな感じよ」

響「誕生日にこんな重い話聞かされるなんて思っても見なかったぞ……伊織は自分のこと嫌いなのか?」

伊織「いえ、ただ響はこういうの詳しそうだと思ったの」

響「やっぱり自分のこと嫌いだろ!…というか、その遺伝子ドーピング?でやよいを弱めることはできないのか?」

伊織「弱めることは多分出来るけど、元に戻すのは無理だと思うわ。だから、多分何の解決にもならないと思うの……」

響「そうか……うがー!幾ら完璧な自分でもこんな話振られてもわからない!」

伊織「そう……よね。ごめんなさい」

響「でも、一つだけ分かることはあるぞ」

伊織「何?」

響「『やよいがやよいじゃなくなる』これは絶対ありえない。たとえやよいが怪物でも化け物でも、やよいは自分たちのやよいのままさー!たぶん、やよいはそれがわかってないんじゃないかな。」

伊織「そう、よね。それで、どうすればいいと思う?」

響「それは自分で考えてよ。」

伊織「まあそうなるわよね。……私は、やよいに>>18してみようと思う」

とりあえず続きは昼以降に書きます。

ギャグにはいっそう自信がないのでシリアスチックにしてみましたが、正直これギャグのほうがよかったですかね?重くなりすぎた感が……
まだまだ試行錯誤で駄文ですが、お付き合いしていただけると幸いです

安価なら下で

響が言うように怪物に

1です
投稿再開します。

BADENDだけは全力で回避します。HAPPYENDになるとは言いませんが。
自分にもうちょっと安価捌く能力があればよかったのですが……


伊織「やよいを、響の言うとおり怪物にしてみようと思う」

響「……は?」

伊織「は?って、さっき響が言ってたじゃない。『たとえやよいが怪物でも化け物でも、やよいは自分たちのやよいのまま』だって」

響「いやいやいや!確かに自分はそういったけど、だからってどうして化け物にする必要があるの!?」

伊織「……きっといまのやよいは余裕がありすぎるのよ。」

響「え、余裕が?むしろなさ過ぎると思うぞ。」

伊織「いえ、有りすぎるの。だから気づけてないのよ、やよいはやよいのままだって。だから一度限界まで落ちてもらうわ。

伊織「そうすればやよいだって気がつく筈よ。自分の姿が変わっても家族も、765プロもいつもどおりに接する、決してやよいは変わってないと。そう自覚してくれれば、いつものやよいに戻るんじゃないかしら。」

響(それって、殺せばその人から恨まれなくなるって理論と大して変わらないんじゃないかな)



やよい「お仕事から戻りました。」

あずさ「あら、やよいちゃんお疲れ様。丁度今美希ちゃんと一緒にケーキかって来たのよ。よかったらお茶しない?」

やよい「ごめんなさい、気分じゃないので。」

あずさ「そ、そうなの……。じゃあ、ケーキ明日までとっておくからよかったら食べてね。」

やよい「大丈夫です。……ちょっと気分が優れないので帰りますね。」

あずさ「え、えぇお疲れ様。」

やよい「では」バタン


美希「やっぱりやよい足のこと気にしてるの?」

あずさ「そうみたい、ついにゴシップ記事にもなっちゃったものねぇ。『高槻やよい、筋肉増強ドーピング疑惑?』って」

美希「美希的にはあれもやよいらしくて良いって思うな。頑張りやで強い子って感じで。」

あずさ「そうねぇ、あれもあれで可愛らしいのに。」

美希「まあ、きっともうちょっと待てば落ち着くって思うな。」

美希「だってやよいはやよいだもん。すぐ元気いっぱいになるよ」

あずさ「そうね。じゃあ私たちは、やよいちゃんのこと見守ってましょう。」





やよい(早く家に帰ろう……あ、その前にスーパーによってお野菜買い足さないと)

伊織「見つけたわ。」

やよい「っ……い、伊織、ちゃん」

伊織「ちょっと今日時間いいかしら、また病院に来てほしいんだけど」

やよい「病院……もしかして、元に戻す方法見つかったの!?」

伊織「そうじゃないのよ。ただ、もう一度ドーピング、受けてもらえないかしら。」

やよい「えっ?」

伊織「ごめんなさい、でもこれもやよいのためなの。」ガシッ

やよい「い、嫌だよ。嫌!なんで!」

伊織「大丈夫、前みたいに一日も掛からない。今日中に終わるわよ」

やよい「お願いやめて!離して!」ドゴォ

伊織「がはっ」

伊織(思いっきり、蹴られた……)

やよい「どうして……どうしてそんなことするの、おかしいよ伊織ちゃん!」

伊織(こ、声が出ない……)ゴホッ、オエッ

やよい「私のこと、モルモットか何かだと思ってるの?私たち、親友じゃなかったの……?」


新堂「すいません高槻様、少し眠ってもらいます」スッ

やよい「えっ……」ガクッ

新堂「……大丈夫ですか、お嬢様」

伊織「ハァッ、ハァ……ええ、何とか」

ドクター「手術終了しました。」

伊織「結果は?」

ドクター「腕や腹部、胸部にも同様のドーピングを行いました。なるだけ筋肉が隆起しないようにしつつ、活性化するように。その反動で痛覚が鈍くなりましたが、まあ痛覚を感じないレベルの傷彼女の肉体的に問題にならないでしょう。」

伊織「他には?」

ドクター「代謝を抑えるため、排泄物を抑えるようにしました。汗や尿に関しては体温や有害物質排出のため抑えられませんでしたが、今の彼女はうんちをしません。」

伊織「そう。」

ドクター「ですが、これでよかったのですか?筋肉を抑えたり等しても、やはり腕や足の筋肉はどうしても多少見えてしまうのですが……。」

伊織「いいのよ。追い詰められればやよいも気がつく筈よ。本当に、大切なものに」

翌日 765プロ

貴音「おはようございます。」ガチャ

千早「四条さん、おはようございます。」

真「おはよう貴音!ってその服、暑くないの?」

千早「今日は夏に負けない暑さなのに、普通に冬服ですけど……」

貴音「はて?……言われてみれば少し暑いような。」

真「とりあえずカーディガン脱いでこっちにかけておこうよ。ちょっと汗かいてるしさ」

貴音「では、そうさせて貰います。寒い日が続いていたので夏服をしまってしまったのですが、失敗しましたね。」

真「冬服かぁ、僕もそろそろ出さないとなぁ」

千早(……服なんてそんな量ないし、両方タンスにしまってるだけでは駄目なのかしら)



やよい「ハァ、ハァ、お、おはようございます~」

真「おはようやよ……いっ!?」

千早「どうしたの高槻さん、長袖長ズボンに厚手のコートなんて!」

やよい「アツッ、えへへ、気にしないでください。ちょっと体調がよくないだけですから」

貴音「大丈夫とは思えません!やよい、今すぐその服を脱ぎなさい。体を壊してしまいますよ!」

やよい「だ、大丈夫ですよ!ぜんぜんあつくありませんから!」

貴音「……やよい、もしや私たちに何かを隠してるのではありませんか?」

やよい「えっ、べべつにそんなことは!」

千早「なんにせよこのままじゃむしろ体に悪いわよ。そのコートだけでも脱いだほうが。」

やよい「大丈夫です!大丈夫ですから!」

真「大丈夫なわけないだろそんな汗かいて!ほら、こっちでコート預かるから」

やよい「い、いやぁ!」ドゴォ

真「ぐぁっ!」

ドンガラガッシャーン

千早・貴音「ま、真!?」

やよい「あ、あぁ・・・」

千早「真!?大丈夫?」

真「いつつ、大丈夫だけど……一体何が」

貴音「……なにが起きたかは分かりませんがっ!」ガシッ

やよい「えっ!?」

貴音「千早!私がやよいの動きを抑えてるうちにやよいの体を調べるのです!」

やよい「は、離してください!本当に何もないですから!」

千早「ご、ごめんなさい高槻さん!」

千早(服自体にはなにもない……なら服の裏?)サワサワ

千早「ちょっと服脱がすわよ」

やよい「も、もうやめてください!」

千早(で、でも体におかしい所は……っ!?)サワサワ

千早「腕の、何これ……凄い筋肉」

真「えっ?」

千早「ええ。一見気がつかないけど、触ると凄い硬い」

貴音「なんと!」

やよい「うぅぅ……」

P「千早から連絡を受けて急遽招集をかけたんだが……一体何があったんだ?」

貴音「やよいの身体が、面妖なことになっているのです。」

真「体中に凄い筋肉がついてて、僕なんか簡単にロッカーまで突き飛ばされてしまって。」

やよい「ううっ、グスッ……ごめんなさい。」

P「やよい、別に怒ってるわけじゃないんだ。どうしてそうなったか教えてくれないか。」

やよい「……いろいろあって、急にこんな体になってしまって。」

P「そうか。」(伊織から色々されているみたいとは律子から聞いたけど、やよいなりに伊織をかばってるんだろうな)

やよい「ごめんなさい、もうこんな体じゃあ気持ち悪くてアイドルなんて出来ませんよね……」

P「……」

やよい「さっきの真さんみたいにまた他の人に迷惑かけるかもしれないし、私……今日限りでアイドルを 春香「ま、まってよやよい!」 えっ?」


春香「わ、私は気にしないよ!見た目がどうでも、やよいは今まで一緒に頑張ってきたやよいのままでしょ?」

あずさ「そうよ、べつにやよいちゃんは何も変わってないわ。お姉ちゃんだし、ちょっと逞しくなっただけなのよ。」

雪歩「そ、そうですよぉ!私、力強い人は苦手ですけど、別にやよいちゃんをみてもなんとも思わないです!」

やよい「春香さん、あずささん、雪歩さん……。で、でも。今の私力がすっごいんです、さっきみたいに皆に怪我させてしまうことも……」

真「さっきのって、僕を投げ飛ばしたやつ?僕たちがあんなので傷つくとでも?」

響「今度自分と力比べしてよ、絶対負けないからさ!」

貴音「とのことですよ、やよい。力の制御などそのうち出来るようになるでしょう」

やよい「真さん、響さん、貴音さん……。だけど、こんな姿ファンの人たちには」

美希「別に体格が変わったわけじゃないの、手足はまだ細いままだし、それはそれで可愛いって思うな。」

千早「高槻さんのファンのみんなだって見た目で選んでる訳じゃないはずよ。だから、絶対皆受け入れてくれるわ。」

P「皆こんなこと言ってるぞ、勿論俺もやよいは何も変わってないと思ってる。」

やよい「美希さん、千早さん、プロデューサー……」

真美「亜美、真美たちも体鍛えてムッキムキになろうよ!」

亜美「いいね~それでやよいっちと三人でヒーロー結成だね!」

律子「あ、ムキムキというのはともかく、それ営業で使えそうかもしれないわね!」

やよい「亜美、真美、律子さん……」


伊織「分かった?やよい。たとえ見た目が変わろうと、中身が変わらなければやよいはやよいのままよ。みんなだって、見る眼を変えたりなんて絶対しないわ。」

やよい「……」プイッ

伊織(あれ?いい事いったのに無視された?)

やよい「皆さん……。私が間違ってました、全然大した事じゃなかったのに、私が勘違いして逃げちゃってただけだったんですね。」

P「分かってくれたか。それで、アイドルは続けるのか?」

やよい「はい!高槻やよい、これからも765プロでアイドルがんばらさせていただきます!」

「「「わぁー!!」」」

やよい「うっうー皆さんこれからもよろしくお願いします!はいたーっち!」

「「「いぇい!」」」

美希「きょうはやよい記念日なの、皆でパーティーなの!」

律子「そうやって、レッスンサボるのは許さないわよ!」

亜美「千早おねえちゃん!やよいっちと腹筋比べてよ!」

千早「ええっ?比べるってどうやって?」

真美「どうやってって……こすり合わせる?」

響「さっきの真を吹き飛ばしたパンチってどんなのだったんだ?自分にもやってみてよ!」

雪歩「そういえば、四条さんはどうやって暴れるやよいちゃんとめたんですか?」

貴音「ふふっ、とっぷしーくれっとです。」



伊織「なんか私、仲間はずれになってない?ねえやよい」

やよい「」プイッ

伊織「おかしい、やよいを救ったのは私なのに好感度が地べたを張ってるわ」

響「予想通りの展開さー。救ったのは伊織じゃなくて、伊織以外の皆だからね。」

伊織「……どうして、私は頑張ってたのに。」

響「頑張る方向が間違ってるんだよ。第一どうしてやよいを傷つけるのか、自分にはさっぱり理解できないぞ。」

伊織「もういいわ、あんたなんかには頼らない。」

響「いや別にかまわないけど……嫌な予感しかしないぞ。」

伊織「>>36>>36をして今度こそ関係を改善させるわよ!」

どうしてもハッピーエンドに出来なかったのでラストチャンスです。
うーん、安価がうまく捌けない……。怪物スペックにしてる設定全然生かせてませんし

やよいのステマ

伊織「やよいのステマをして今度こそ関係を改善させるわよ」

響「もう頑張る方向が正反対にむかっているぞ……」

伊織「みんなの頑張りでやよいのドーピングに関しての悪口は無くなってきてるけど、やっぱりネット上にない訳ではないからそれを改善させていくわ。」

響「あ、思ったより普通だった。でも具体的にはどうするの?」

伊織「そうね……まずはこのSS速報?ってところにちょっと書き込みましょうか」

響「SS速報?たしかそこって物語書き込むところだよな、それでいいの?」

伊織「ええ、今から書くことは嘘だから」

以下伊織のSS「やよい「もう誰も泣かせたくありません!」」


やよい「……あっ」

不審者「ぐへへへ、おじょうちゃん。おじさんと一緒の車に乗りましょうねぇ……」

幼女「い、いやぁ……はなして!」

やよい「お、女の子が変な人につれてかれる……け、警察に連絡しないと!」

幼女「いやぁっ!助けてっ」

不審者「よし、さっさと逃げるぞ!」

やよい「あっ・・・行っちゃう!で、でも流石車止めることは出来ないし……」

警察「もしもし、此方警察です!」

やよい「あの、○○公園のあたりで不審者が女の子を……」




10分後

警察「この辺で不審者が女の子を連れたったんですね。」

やよい「はい。……あの、女の子は助かるんですか?」

警察「犯人と状況しだいですかね。正直、こういう案件でも見つからないケースというのは多く存在します。」

やよい「そうですか……」

警察「でも、早く現場に駆けつけられたので見つかる可能性も十分ありますよ。早期の通報、感謝してます。」






やよい(結局、あれから女の子は見つからなかった)

やよい(もし……私がもう少し強かったら、彼女を助けられたのかな……。)

やよい「決めた。」

やよい「もう、だれも泣かせたくありません!」



女の子2「いや、出して!」

不審者「よし、今日も一人ゲット。さっさと帰るか」

やよい(あっ、あの人……でも私は昨日までとは違う!)

やよい「待ってください!」ズドドドド

不審者「!?しょ、少女が全力で走ってきてる!?」

不審者「逃げるぞ!」ブロロロロ

やよい「逃がしません!その子をおろしてください!」

不審者「なっ!?車を引っ張られてる……!?」

やよい「今のうちに逃げて!」

女の子2「うわーん!ありがとー!」

やよい「さっき警察を呼びました!大人しく捕まってください!」

不審者「畜生……。」

響「……幾らなんでもひど過ぎるぞ。」

伊織「べっ、別に私の分はどうでもいいのよ!」

響「んで、これをどうするんだ?」

伊織「そうね。新堂、新規ではないtwitterとFacebookアカウント!500用意しなさい!」

新堂「は、はぁ……。」

響「ますます分からなくなってきたぞ……」

伊織「後は簡単よ。今書いた文章をあたかも史実であるようにtwitterで流すのよ。」

響「そんなの、すぐばれるんじゃないか?」

伊織「いえ、世の中には馬鹿な人も多いから、とりあえず全力で騒いでおけばいいのよ。ここまで極端ではないけど、『やよいが子供たちを守るために体力をつけた』ってうわさを流せば昨今のドーピング疑惑とかみ合って事実として見られるはずよ。

伊織「そうすれば勝手に広がってくのよ。そのうち、情報の元とかどうでもよくなるはずだわ。」

響「自分、ネットとかあまりしないけど。そういうものなのか?」

新堂「お嬢様、アカウントの準備できました」

伊織「ご苦労様。それじゃあ響、一緒に始めましょう!」

響「えっ、自分もやるの!?」


『[URL]やよいがマッチョになってたのはこういう経緯からだったんだな。ちょっと感動したよ』

『とりあえず筋肉ついてもやよいは天使だった。』

『いやSSを事実と誤認してるやつは流石にネタだろ。でもやよいは優しいからこういうことがあって体力つけたって言うのは事実化も知れない』

伊織「あとは、このうわさが広がってくれるのを待つだけよ。」

響「ほんとうにこんなので大丈夫なのか?」




伊織(結果で言えば大失敗だった。)

『数年前の手法、流石に現代には通用しない』

『ドーピング疑惑を隠す為にここまでするとか765プロも落ちたな』

『やよい狂信者の暴走だろ、ほっとけ。』

伊織(こんな感じですぐさまうわさが塗り代わり、765プロに対する批判の声が増えていってしまった。)

伊織(そしてついに……)


P「流石に批判の声が強すぎる、一連の件。話すのがつらいのは分かるが、記者会見で話してもらえないか?」

やよい「……分かりました。」


記者会見

やよい「私がドーピングしたって言う話なんですけども、それは事実です」

やよい「最初、捻挫して悩んでいたところを伊織ちゃんに相談したところ……」



伊織(私がやっていることが世間に広がったと同時に、私はアイドルを続けることが出来なくなった。まあ当然よね。やってる事は人体実験と同じようなことだし)

伊織(ひっそりと引退していく私に、最後にやよいはこう声をかけてくれた)

やよい「ごめんね伊織ちゃん。わたしもうね、伊織ちゃんを友達として見れないの。」

やよい「伊織ちゃんは私のことを考えて色々やってくれてるって最初は思っていたんだけど、今はもう伊織ちゃんの行動が分からない。一緒に伊織ちゃんといることが怖いの……。」

伊織(そうよね、全部私の独りがってでやってきたんだから当然そうなるわよね。)

伊織(でも最初、やよいが捻挫したときはただやよいのことを思ってただけなのに……)


やよい『本当ですか!本当に私が竜宮のゲストに!?うっうー!』

やよい『えへへっ、伊織ちゃんと一緒にライブするの初めてかもしれません!』

やよい『頑張りましょうね!はい、ターッチ』


伊織「本当……どうしてこんなことになってしまったのかしら。……」



bad end

これにて終了となります。こんな駄文に付き合っていただきありがとうございました。
全力を出せばBADENDを回避できると思っていた自分が甘ちゃんでした


今回の反省点は安価をうまく捌けないことだと思います。最初に作った話が重すぎて安価を難しくしてしまったのも一員かもしれません。
もうちょっと軽い感じで安価と向き合ってもよかったかもしれませんね……。

またこんなだ分を更新することになるかもしれませんが、めげずにもう少しだけ頑張ってみようと思います。
改めて、こんなSSに付き合ってくださりありがとうございました。

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