【ラブライブ!】にこカプss短編集 (25)


※いろんなにこカプを投下していくだけです

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【にこえり】にこ「今日も来たのね」





午後10時45分...決まって彼女はこの時刻にやって来る。初めは驚いていたものだったが、最近では私の方も慣れてしまったのかごく当たり前のことのように扱っている。



にこ「あと5分ね」



チラッと時計を確認する。こうやって彼女が来るのを待つのは嫌いじゃない。なんというか...彼女が来ると今日も一日が終わったんだなと自覚出来るから。



にこ「...来た」



そうつぶやく声と玄関のチャイムが鳴るのはほぼ同時だった。私はすぐに立ち上がると玄関に向かいゆっくりとドアを開ける。



絵里「ふふっただいま」


にこ「...おかえり」



そして今日も私の部活仲間、絢瀬絵里がやって来た。

中に入ると絵里は辺りを見渡しながら鼻をぴくつかせた。おそらくキッチンから流れてくる香りから推理しようとしているんだろう。これもまた恒例となった行動だ。



絵里「くんくん...良い匂いね、今日は何を作ってくれたの?」


にこ「シチューよ、あと晩ごはんの残りでいいなら餃子もあるんだけど」


絵里「あらいいわね、じゃあそれも頂こうかな」


にこ「...一応言っとくけど別にあんたのために作ってるわけじゃないからね。ママの夜食なのよこれ」



なんかわざわざ絵里のために作っていると思われるのが恥ずかしくて、つい嫌味を言ってしまう。本当は絵里のために多めに作っているのに。しかし、もちろん感受性の鋭い彼女にはこれくらいお見通しのようで「そうなの?それは残念ね」なんてニヤニヤしながら言われた。

絵里「ねぇにこ」


にこ「んー?」


絵里「...ちょっといい?」


にこ「な、何よ...いつになく真剣な顔して」



この後普段なら絵里が食べているのを眺めながら携帯をいじったり、絵里のとりとめのない話を聞き流したりするというのがいつもの展開だった。それなのに今日は違うらしい、私は少し緊張してしまう。



絵里「最近...学校で私のことを避けてない?」


にこ「んな!そ、そんなことないわよ!」

絵里「でも今日の部活の時なんか露骨だったじゃない...私、何かしちゃったかしら?」


にこ「...」



私は思わず黙り込んでしまった。そしてそれを見た絵里は顔を強張らせる。ど、どうしよう...それはただ最近絵里のことを意識してしまっているから避けているような形になっているだけなのに...。もちろんこれを正直に言うわけにはいかない。私は自分からは絶対好きだなんて言いたくないの、それは絵里の方から言わせたいから。




にこ「それは...あれよ、私達があんまり仲良くし過ぎると希が寂しがるでしょ?だから遠慮してるっていうか...」


絵里「希は私達が仲良くしてくれた方が嬉しいっていつも言ってるわよ?...にこは私のこと嫌いになっちゃったの?」

にこ「ち、違うわ!むしろ逆よ、逆!」


絵里「逆?」



まずい...咄嗟に言ってしまったがこのままだと私から言わないといけなくなる、それだけは...



絵里「にこ、逆ってもしかして...」



こうなったら何か適当なことでも言って逃げるしかない!



にこ「あーあー!なんかにこ眠くなってきちゃったなぁ~!じゃあ少し早いけど私もう寝るね!」


絵里「え...」



今のは我ながらないわとか思いながらも急いでベッドに入る。とりあえず寝たふりをして今はやり過ごそう、絵里には明日会った時にでも説明すればいいや...

絵里「...ねえにこ、流石に今のはないと思うんだけど」


にこ「...ぐーぐー」


絵里「あ、あれ?もしかして本当に寝ちゃったの?」


にこ「...ぐーぐー」


絵里「...疲れてたのかしら?」



やっぱり絵里ってどこか抜けてるわよね、こんなバレバレの狸寝入りにもすぐ騙されるんだもん。まあ絵里らしいと言えば絵里らしいんだけど。

絵里「どうしよう、にこが寝ちゃったならもう帰ろうかな...」


絵里「...あ、でもこれってチャンスじゃない」



チャンス?一体何を...?



絵里「これってき、キスしてもいいわよね?だ、だってこんなに近くにいるんだしこんなに無防備なんだから!」



な、何を考えてるのよ絵里!そういうのは付き合ってからじゃないと...!

絵里「にこ...い、いいわよね?」


にこ「...ぐ、ぐー」


絵里「だって仕方ないじゃない!寝てる時じゃないとこんなこと出来ないし!だいたいにこも悪いのよ!毎日何も言わずに私を受け入れるんだもん!こんなの我慢出来なくなるに決まってるじゃない!」


絵里「...よし、いくわよ」


にこ「...」ドキドキ



このままじゃキスされちゃう!いや全然嫌じゃないんだけど...で、でもそれは...!








絵里「...や、やっぱり無理!」


えーやっぱりそうなるのね..


そんなこんなで素直になれない、お互いいつも通りの私達だった。


おわり

【にこうみ】




にこ「女の子らしい仕草?」


海未「はい...」



ある日の部活終わり、突然海未から相談を受けた。なんでも日舞やら武道やらの影響なのかダンスの途中で可愛い動作をするのがどうも上手くいかないらしい。まあ相談の内容は理解出来たし、協力するのも別にいいんだけどそれは...




にこ「ことりに教えてもらった方が早いんじゃないかしら」



当然の疑問をぶつけてみる。


海未「それもそうなんですが...」


にこ「何よ」


海未「...ことりに相談すると絶対からかわれるので」


にこ「あーなるほど....」




なんか納得、いやことりのはからかうっていうより愛でるって言った方が正しいかもしれないけど。

海未「それにこういうのはにこの方が得意だと思いまして、ほら『にっこにっこにー』とかやってるじゃないですか」


にこ「なんか馬鹿にされてるような気がするんだけど...あんただって『ラブアローシュート』とかやってるんでしょ?」


海未「あ、あれは違うんです!若気の至りと言いますか...」


にこ「...まあいいわ、とりあえず手伝ってあげる」



それを聞いて安心したような海未の顔を見て思わず口元をゆるませる、まあ断るつもりなんてなかったのだが。後輩から相談されるなんて初めてだったから内心興奮しっぱなしだったけど、ちゃんと落ち着いて返せたみたいね。




にこ「じゃあ明日は11時に集合、絶対に遅れるんじゃないわよ?」


海未「は、はい!よろしくお願いします」

そして翌日の朝、まあ流れからしてこうなるんじゃないかとはちょっと思ったけど...



にこ「私の方が寝坊するなんてね...海未怒ってるわよね」



時刻は既に12時、これはもう待ちくたびれて帰っていてもおかしくないはずだ。これって謝って許してもらえるのかな...



にこ「どうしよう...と、とりあえず電話を...」


海未「にこ、何をしているんですか?」


にこ「え...うわぁ!?う、海未じゃない!」


海未「そうですけど...?」

キョトンとした顔でそう返事をする海未、いや私はそんなことを聞いたんじゃないんだけど。そ、それより今は謝らないと!



にこ「海未ごめん!寝坊しちゃって遅れたわ!」


海未「ああそれなら全然大丈夫ですよ、そもそも私が無理に頼んで付き合わせてしまっているんですから。来てくれただけでも感謝です」


にこ「そう...?ち、ちなみに海未って何時から待ってくれてたの?」


海未「万一にもにこを待たせてはいけないと思いましてだいたい9時頃から...」


にこ「ええっ!?」



それじゃあ3時間近くも待ってたってことじゃない...なんか申し訳なくなってきたわ

にこ「もう一度言うけどごめん...」


海未「だから気にしなくてもいいですから。私昔から待つのは慣れていますし、主に穂乃果のせいで...それに」


海未「今日はにこと二人で過ごすのが楽しみだったので待つのは苦ではなかったです」ニッコリ


にこ「え、あ、うん...///」



い、今のは結構きたわ...なるほど、これが海未が学校で女の子からラブレターを貰いまくる原因なのね。うーん、これが海未の良さの一つなんだろうけど今日の目的は女の子らしさの追求だからね、これは何とかしないと。



にこ「ならさっそく行きましょうか!海未女の子化計画スタートよ!」


海未「あの...私も一応女の子なんですが...」

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