底辺「よ~し、今日は給料日だ!」 (90)

底辺「よ~し、パチンコに行くか~」

じゃじゃら

底辺「おっ、激アツリーチっ!」

じゃらじゃら

底辺「く~!外した~! でも良い流れだ、もう3000円で当たる!」

底辺「はぁ~?なんだこりゃ」

バンバン

店員「お客様、おやめください」

底辺「あ?」

底辺「ま、いいか、今日は給料日だしな。お前よりは貰ってるはずだし。帰るか」

店員「………(聞こえなかった。なんて言ったんだ?)」

底辺「コンビニでも寄るか」

軽自動車のエンジン「ギギギドゥルルー」

ピロリロ~♪

バイト「いらっしゃいませ~」

底辺「今日は給料日だし、奮発してご褒美プレミアムチキンでも買うかなw」

底辺「あとは、ツナおむすびwさらにカップヌードルのコンボw決まったわ」

バイト「………(で、でたー、底辺工場勤務ぅ~!)」

バイト「いらっしゃいませ~ポイントカードはお持ちですか~?」

底辺「プレミアムチキン」

バイト「え、あ、プレミアムチキンおひとつですね~?」

バイト「………(猿かよ!会話成り立たねえ!作業着汚ねぇ!ほんとキモいわ~)」

底辺「おう、兄ちゃん、先にお湯いれていいかい?」

バイト「どうぞ~(本当は会計終わってからだぞ底辺)」

ジョロ~

バイト「763円になりま~す」

底辺「!?」

底辺「か、金が無い!?」

底辺「おう、車にお金置いてきちまったとってくるわ」

バイト「はい」

ー底辺の軽自動車ー

ガサゴソ。。。

底辺「あ、あった、給料袋。ふぅ~危うく恥じかくところだった」

ー再びコンビニー

底辺「すまないね~」

給料袋ガサゴソ

底辺「!?」

底辺「あれ、あと千円しかない!?」

底辺「とりあえず会計しないと。。。」

ーー

バイト「ありがとうございました~」


底辺「給料?どこ行った?」

底辺「パチンコで7万スったんだわ!忘れてたー!!!。。。」

底辺「つか、給料7万ちょいって生活出来ねえじゃねえかよ!」イライラ

底辺「工場長に値上げ交渉してみよう。俺がいないとあの工場はまわらない。もっと貰えるはずだ!!!」

底辺「そもそも不況が悪い!不況だから給料が低いんだ!国が悪い!国が悪いな!」

うわぁ…

ー飯を食べながらテレビをつけるー

底辺「相変わらず"ウジテレビ"はつまんねぇな」イライラ

ピンポーン

底辺「夜9時だぞ?誰だ?」イライラ

スーツ「こんばんわ~NHKですぅ~」

底辺「こんな時間に失礼だろ!帰れ」

スーツ「いやいや、この時間しかお会いできないので仕方なく………」

底辺「だいたいな~?俺の家にはテレビがねぇんだよ!そもそもお前らヤクザか?あ?国なんて信用できねえ。メディアは捻じ曲げた放送をして、それに金払えってか?つーか何度も言うがテレビがねぇ!」

この>>1が底辺なのだな

スーツ「いえ、これは義務なので………」

底辺「テ・レ・ビがない!って行ってんだろボケカス!!!」

テレビ「ビストロスマ~ップ」

スーツ「い、いま、テレビの音が聞こえましたが、、、?」

底辺「あ?お前の幻聴だろ???いいから出ていけやオラッ!!!」

スーツ「やっぱりあったじゃないですか!テレビ!(ここで引き下がるわけにわ!また上司に怒られるぅ~)」

底辺「おい!住居侵入だぞ!出て行け!訴えるぞ!!!!」

スーツ「あっ!やっぱりあった!!!テレビ!!!」

底辺「うわぁぁぁああ!!!」
バリーーーン!

スーツ「!?」

底辺「テレビ、割ってやったぜ?なぁこれで文句無いだろ?」

スーツ「あっ…………(底辺すげぇ~)失礼しました。。。」

ー数分後ー

底辺「イライラすんなぁ。NHKは本当にヤクザかよ。。。」

底辺「あ~イライラするわ。タバコタバコ~っと」

底辺「マルメンスパーッ」

底辺「もう一本♪」

底辺「マルメンスパーッ」

底辺「もう一本♪」

底辺「マルメンスパーッ」

底辺「もういっ………無い!」イライラ

底辺「タバコ買う金も、、、あっ!1000円札発見!!!」

寒いから早よ!

底辺「あっ!この1000円でジャグラーすれば、生活費も賄えるか?」

(※ジャグラー…スロットの名前)

底辺「あ~でも12時か、お店閉まってるな。。。。」

底辺「明日まで、我慢するか。。。」

底辺「着替えるの面倒だ。寝よう。明日は夜勤、朝イチでジャグ連すれば。。」

(※ジャグ連…ジャグラーで連続で当たること)

>>25
脱ぐなし(笑)

ー朝ー

ニワトリ「コケコッコー」

スズメ「ちゅんちゅん♪」

底辺「よし、勝負のとき」

軽自動車「ドゥルン」ブオーン

底辺「来たッ!スロット専門店ッ!」

ー30分後ー

底辺「なんで当たらねえんだよ!この店怪しいな!朝鮮系の店舗か?」
台パン ドンドン

学生「………(なんだあの客?当たらないからって台に八つ当たりしてる。。身なりも作業着でなるほどド底辺だな。。。お、ペカった)」

(※ペカる…当たるに等しい意味)

底辺「おい、てめぇ」

学生「え?」

底辺「じろじろ見てんじゃねえぞォッ!!!」ドン

学生「す、すみません!」

底辺「なんだお前?平日の朝からスロットか?仕事してないのか?あ???」

学生「ええっと、ぼ、僕は学生で。。。」

底辺「が・く・せ・い、だぁ~?てめぇ学校サボって親の金でジャグラーですか?かぁ~?これだから大学はぬるま湯なんだよなぁ?」

学生「………(つうか、作業着来て平日の朝からスロットしてるお前は何なんだよ!)」

底辺「ほんとありえねぇんだよなぁ?親の金で遊びやがって!大学生はヘドが出るわ~。甘ったれてんのか?おい!!!」

学生「………(こいつ、高卒か中卒だろうな。勉強という努力を放棄して、その事には触れずに、早くにひとり立ちした事を自慢にしているクズ。どうせ給料安いんだろ?笑)」

底辺「なんとかいえよ!!!オラっ!!!」ドン

学生「ポチっ」コールボタン

店員「はいー?」

学生「この人がさっきから。。。」

あーあ

店員「はぁ。。。(ゲゲーッ!また来たよコイツ!要注意人物No.02の工場勤務クン!)」

店員「お、お客様?他の客の迷惑になるような行為は、、、」

底辺「あ~?うるせえ朝鮮人!」

店員「誰がチョンなんですか!とりあえず出て行ってくださいよ!!!警察呼びますよ!!!」

底辺「ああああ、分かったよ!こんな、朝鮮系列店、一生来ねえよ!店もクズなら客もクズだ!」

店員「………(前も言ってたな。。一生来ないって。。。)」

学生「………(またペカった)」

底辺「こうなったら、工場長に、直訴だ。給料を上げてもらおう。上げてもらって、今月分からその増加分を貰えば生活出来る」

軽自動車「ブゥルオオオーン」ドゥルドゥル

ー底辺の働く食品工場ー事務所ー

底辺「よし、行くか。」

ガチャッ

工場長「ノックしたまえ~」

底辺「工場長、話があります」

工場長「ん?」

底辺「もし、僕が辞めると言ったら、困りますよねぇ~?(困ると言え!工場長!そうすればお前は給料を上げざるを得なくなる!)」

工場長「転職かね?」

底辺「え?」

工場長「ここは今や、非正規社員の割合が多くてね、みんな次の職業を見つけるまでの繋ぎとして働いてる人が多いからね。いつもみんな、気まずそうに言いに来るんだよ。新しい職業が見つかったってね。みんな夜勤もあるのに職探しに必死でねぇ。ほんと給料が少ないのに、申し訳ないんだよ~。」

底辺「それだよ!それ!工場長!給料を上げてくれないか?」

工場長「それは無理だよ君ぃ。君は高卒非正規雇用。分かるね?その中でも君はまだもらっている方なんだよ?」

底辺「あ、上げてくれないと辞めますよ?!困りますよねぇ!?」

工場長「あげるつもりは無いねぇ。やめてもらっても構わないよ。君のかわりならいくらでもいる。冷凍食品の仕分けなんて健康な身体と視力があれば出来るじゃないか?君が必要なんてのは自惚だよ~。」

底辺「ふっ、ざけるなッ!!!!!!」

バタン

工場長「静かにドアを閉めてよー」

底辺「こんなの絶対おかしいだろッ!世の中狂っている!大学で遊んでるような奴が金持ちで、親から早く独立した立派な俺がどうしてこんな目に合わなきゃ行けない?」

底辺「俺は悪くねえ。こういう世の中を作った社会、政治家、国が悪い。俺は努力してきた。節約して、ゲームも売ったんだぞ?」イライラ

底辺「やめてやる。やめてやるよあんな工場」

底辺「あっ!」

丑嶋馨「呼んだ?」

ーその日の夜ー 工場

底辺「うーっす」

同僚「よう、底辺ちゃん、聞いたぞ~?工場長とバチバチしたんだって?」

底辺「そうなんだよ~。もっと給料あげて欲しいよなぁ~」

ー休憩時間ー休憩室

底辺「あっ、ちょっとライン行ってくるわ!」

同僚「お、おう」

底辺「よぉ~し、楽勝だ。このお酢を混入してやるw お酢なら人を殺すことは無い。困らせて、辞めるんだ。このクソ工場を!」

ー朝ー

同僚「あ~、終わったな!」

底辺「ふぅ~(すまないな、同僚)」

同僚「どうだ、底辺ちゃん?牛丼屋でも行こうぜ?」

底辺「お、お金が。。。」

同僚「おいおい、給料日あとだぜ~?しゃあないな、俺がおごってやるよ!」

底辺「本当ですか?行きます!」

ー牛丼屋ー

同僚「底辺ちゃん、工場長によく行ってくれたよ~」もぐもぐ

底辺「だってさぁ、少ないだろう給料」

同僚「まあな、、、まぁ、工場なんてそんなもんだよ」

底辺「。。。(うまい、うますぎる。こんなに美味しかったかな、牛丼)」

同僚「底辺ちゃん、俺な、今度プロポーズするんだ」

底辺「え?あの女に!?」

同僚「ああ。ずっと同棲生活が続いてるだろ?それに終止符を打つんだ。家族になるんだよ」

底辺「で、でも、この給料じゃ。。。」

同僚「工場長には内緒だけど、俺、この工場の他に、アルバイト2つ、掛け持ちしてるんだ。底辺ちゃん、お前もだろ?」

底辺「え?」

同僚「工場の給料だけじゃあ暮らせないだろ~。みんな工場長に内緒で掛け持ちしてるじゃんか~?」

底辺「。。。」

同僚「しかし、不況だもんなぁ~。給料が低いと言えども、あの工場が潰れちゃったら俺、指輪も買えないし、今の同棲生活もダメになっちまう」

底辺「。。。」

同僚「えっ!?えっ!?底辺ちゃん、なんで泣いてるんだよ!?」

底辺「同僚!すまん!本当にごめん、ああ、あぁあ!」ダッ

同僚「底辺ちゃん!どうしちまったんだよ!」

底辺「今日は帰る!」

同僚「底辺ちゃん!!!」


同僚「……………(底辺ちゃん、さっきの休憩時間、、、いや、考えすぎだな。)」

ー家ー

底辺「俺はなんて事をやっちまったんだ」

底辺「………」

底辺「いや、でも同僚は同僚だ」

底辺「これは俺の人生であり」

底辺「悪いのは国であり」

底辺「イライラしてきな」

ーエピローグー

ーニュースです。昨日、○県○市の食品工場の冷凍食品から本来検出されないはずの成分が出た事件ですがーーー

スズメ「ちゅんちゅん♪」

ー尚、工場は無期限の操業停止となりました。
ーー現在、冷凍食品の回収を急いでおりーーー

ニワトリ「こけこっこ~」

ーー警察は調査を続けています。


ギィ ギィ


ーーーーーーー

警察「お~い、底辺さ~ん」ドンドン

警察「逃げられたか。。。困ったな、おい、大家読んでこい、カギだ。」

部下「はい!」

ーーーーー

部下「カギ、借りてきました!」

警察「もしもの場合に備え、警棒を持っておけよ!」

部下「はい!」

ガチャ

警察「………腐臭!?」

部下「ああっ……………」


ギィ ギィ


あああ…

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