地球「人間マジ調子乗ってね?」太陽「ん?」 (88)

地球「人間だよ人間」

太陽「あぁすまん、俺んとこにはいないからよく分かんねぇや」

地球「まぁ、おまえんところにいたら消し炭じゃすまないもんな」

太陽「何だっけ?温暖化?」

地球「それもだけどそれだけじゃねーんだよこいつら」

地球「単なる寄生虫のくせに自分たちの手に余るもんばっか作りやがる」

太陽「例えば?」

地球「放射能」

太陽「…あー…」

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太陽「確かにやばいよな」

地球「あぁ、どうやばいのかは知らんがとにかくやばいって言うのはわかる」

太陽「でもしゃーないな」

地球「え?」

太陽「お前がそんな恵まれた環境にいるからな」

太陽「100度以内でしか液体でいられない水が液体のまま存在してる星なんてそうはないぞ」

地球「だなぁ…」

火星「どうしたんすか?地球さん?」

地球「ん、あぁ」

地球「人間共だよ人間共」

火星「人間?」

地球「こいつらちょっと俺が居眠りしてた100年でアホみたいなことしてるからなぁ」

火星「マジっすか」

地球「あ、お前んとこの移住計画の話も出てんぞ」

火星「いやマジ勘弁してください」

地球「そういうな、ちょっと腹が痛くなるだけだから」

火星「絶対嘘っすもんそんなん」

地球「まぁな」

太陽「にしても増えすぎだよな」

地球「な」

火星「んじゃぶっ殺せばいいじゃないっすか」

地球「…そう簡単に滅ぼせたら苦労しねーっつの」

地球「つーか何度も試みたわ」

地球「こいつらみたいに失敗を糧に成長する奴らは厄介なんだよな」

火星「地球さんが爆発するってのはどうすか?」

地球「どうもこうもねーんだよ、赤ハゲが」

火星「ひどいっす」

地球「一撃でぶっ殺すにはどうすればいいんだろうな」

地球「なぁ太陽、お前ちょっと太陽風フレア出してくれよ」

太陽「やだよ」

地球「何でだよ」

太陽「どうせふさがれるじゃん」

地球「まーな」

月「お兄ちゃん、何の話?」

地球「おっ、月」

火星「月ちゃーん!」

地球「てめぇ起動外れてくんな、大騒ぎになるぞ」

地球「お兄ちゃんのお腹の中にいる奴らについてだよ」

月「おなか?」

太陽「人間だよ、月ちゃん」

月「あー、人間さんかぁ」

月「ちょっと前に私の体に旗立ててたよ」

地球「殺す」

太陽「落ち着け、その方法を考えてんだろ」

地球「自爆も厭わない」

火星「ひゅー」

火星「つーか地球さんって割と新参者のくせに偉そうっすよね」

地球「うるせぇな」

火星「にしても人間すか」

火星「俺にはどうしようもないっすね」

月「私がお兄ちゃんにぶつかるってのどう?ドカーン!て!」

地球「いい考えだな、ただそうなった場合俺も無事じゃ済まない」

月「えへへー」

太陽「まぁあと千年もすれば居なくなるだろ」

地球「どーだか」

太陽「…?」

地球「俺の中に生き物が生まれてから割と立つけどさ」

地球「ここ数100年は目まぐるしい進化してねぇんだよな」

太陽「?つまり?」

地球「こいつらにとって進化はもはや肉体にとらわれねぇってことだよ」

地球「知能が半端ねぇくらい進化してやがる」

火星「あー、確かに」

火星「人間って成長スピードえげつないっすから」

地球「なー」

火星「つーかなんでそんなに躍起になって殺そうとするんです?」

火星「ほっときゃいいじゃないすか」

火星「いかに進化が半端ないって言っても地球さんに取っちゃ微々たるもんっしょ」

地球「そうだけどよ」

地球「何考えてるか分かんねぇ進化が半端ねぇ奴らが自分の体の中にいるって考えてみ?」

地球「怖くて眠れねーよ」

火星「あー、確かに」

太陽「…」

太陽「よし、そこまで言うなら言ってみるか」

地球「は?」

太陽「お前の体の中」

地球「ボケたか?」

太陽「簡単だ、お前だって俯瞰で自分を眺めることくらいできるだろ」

太陽「その応用だ、自分が人間の姿になるところをイメージしてみろ」

地球「やだよ」

太陽「やれよ」

月「えっ?お兄ちゃん居なくなっちゃうの?」

火星「マジすか、月ちゃんは責任もって俺が」

地球「殺すぞ」

太陽「ほら、やってみろ」

地球「…」

地球「…むむ」

地球「…むむむむ」








地球「はぁっ!?」

太陽「な?」

地球「うおっ!すげぇ!こんなの100000000年も知らなかった」

太陽「その姿で人間のことを見に行こう」

地球「マジかよ、つーか何でいんの?俺の体なんだけど」

太陽「いいだろ別に、今からお前は球だ、俺は陽太だ」

地球「お前だけずるくね?」





球「しっかし快適だな」

陽太「そうだな、この姿だと確かにお前の中は過ごしやすいかもな」

火村「おっす、地球さん」

球「テメーも来たのかよ」

火村「火村っすよ」

月華「お兄ちゃん!月華だよ!」

球「てめぇ、殺すぞ」

火村「ちょ、月華ちゃんが勝手に付いてきたんですってば!」

月華「えへへー」ギュッ

球「お、おい?」

月華「この姿だと、触れるね」

球「…あぁ、そうだな」

陽太「ところで球、ここはどこだ?」

球「んー、多分日本だと思うけどな」

火村「へー、あの孤島すか」

球「今はそうでもねーぞ、数百年前までは孤島だったがな」

火村「つーか俺ら裸ってやばくねーすか?」

球「え?」

火村「みんな服来てますって」

球「マジじゃん」パッ

陽太「おお、服だ」

球「基本的に俺の身体の中にあるもんは持ってこれるな」

火村「どこかで裸になった人がいると思うと複雑っすねー」

月華「…わぁぁぁぁ…!」

球「似合ってるな、月華」

月華「そ、そう?えへへへ…」

球「んで、俺達どうするよ?」

陽太「んー、まぁとりあえずは働くことだな」

球「はぁ?」

陽太「お前自分のことなのに何も知らないんだな」

球「お前が知りすぎなんだよ」

陽太「人間の言葉にこういう言葉がある、働かざるもの食うべからずだ」

球「んなことしないでも…」

陽太「人間を知るんだろ?ほら行くぞ」

球「…けっ」

陽太「俺達は戸籍もなにも持ってないからな」

陽太「最低限は球に作ってもらおう」

火村「え?マジすか?球さん万能っすね」

球「お前だってできるだろ、自分の中なら」パッ

陽太「…これで作れたのか?」

球「おう、多分な」

月華「…お兄ちゃん…」

球「んー?どうした?」

月華「…何か、お腹がキュルキュル言うの…」

球「!?超新星爆発!?」

陽太「落ち着け、質量が足りてねえわ」

陽太「そらあれだ、空腹ってやつだ」

球「あー」

火村「俺ら基本的にいらないですもんね」

球「生まれ始めにアホみたいなエネルギー貰うからな」

月華「…うぅ…」

球「まー、働かざるもの食うべからずってのは分かったけどよ」

球「とりあえず今はどうしようもねぇから取り寄せていい?」

陽太「うん、仕方ないな」

球「よっと」パッ

火村「なんすかコレ?間違ってますよ」

球「悪い悪い」

陽太「やめろバカ、これが金だ」

球「マジかよ、こんな無価値なもんでやり取りしてんのか」

火村「ふつーに金とか白金とか効果なもんでいいんじゃないスかね」

陽太「そんな風に使ってたら他のものに使えないだろ」

球「ふーん、そういうもんなんか」

月華「…うぅ…」

球「うお、もう限界だな」

陽太「とりあえずそこの喫茶店に入るか」

球「こいつマジ順応はえぇ」

火村「っすね」

カランカラン

ヒソヒソ

火村「なんか俺達めっちゃ見られてません?」

球「気分悪いな」

陽太「火村と俺は赤に近い髪の毛だし、月華ちゃんは白色だろ」

陽太「黒髪がデフォのここでは目立つんだよ」

球「でもあいつうんこ色みたいな髪の毛だぞ」

火村「うわマジだ」

火村「え?それってもともとそういう色なんすか?わざわざ黒から微妙な色の茶色にしてんすか?」

オタ「え、あっと、その…」

陽太「こっちこいアホ!すいません!すいません!」

陽太「個人のアイデンティティーを貶めすのはやめろ!」

陽太「…こほん…あの人は…色々あるんだよ」

球「例えば?」

陽太「…その、舐められたくないとかだ」

火村「なんすかそれ、意味わかんねー」

球「俺は黒髪だからセーフか?」

陽太「目が青いからアウトだ」

球「人間ってめんどくせえ」

火村「すねぇ」

月華「…うぅ」

球「だった、だった」

球「月華ー、何食いたい?」

月華「…うー、分かんないよぉ」

陽太「女の子だからな、パフェとかでいいだろ」

陽太「すいません、ジャンボパフェ4つ」

店員「かしこまりましたー」

店員(ロックバンドかなぁ)

球「てめぇ!俺の金なのに勝手に決めたな!」

陽太「お前のじゃないだろ」

球「あ、そっか」

店員「お待たせしましたー」

球「うお、なんじゃこりゃ」

火村「すっげー!これ食えんの!?」

陽太「…」ワクワク

月華「…わぁぁぁ…!!」パァァァ

球「よし、食おうぜ」

陽太「まて」

球「なんだよー」

火村「陽太さんマジ空気読めてないっす」

陽太「こういうのは、食力に感謝してこういうんだ」



「いただきます」

陽太「…うまい」

球「…んー」

火村「…えっ?マジっすか?ゲロ甘くねぇすか?」

球「…んー、甘いな」

月華「…あ、甘くて、おいしい…!」

球「マジかよ、これやるよ」

月華「いいの!?」

球「お、おう、やるよ、食え食え」

月華「ありがとうお兄ちゃん!」

陽太「…」

火村「…」

火村「…あ、これ食います?」

陽太「…!!」

陽太「食わないのはもったいないな」

火村「ありがとうお兄ちゃん!って言ってくださいよ」

陽太「死ね」

火村「…そんなうまいすかねぇ…」

月華「お腹いっぱいー…」

球「火村、俺らもなんか頼むか」

火村「っすね」

球「これなんかどうだ?」

火村「んー?超ジャンボラーメン?」

球「二人で食えってさ」

火村「しかも食べきったら無料すか」

球「すんませーん」

店員「はーい」

球「この超ジャンボラーメン1つ」

店員「…えと、あの…お客様…」

球「ん?」

店員「…大変申し訳ないのですがそちら前金として五千円いただくことに」

球「あぁいいよ、ほい」

店員「た、食べきった場合はお返しするのですが…」

球「?分かってるから持ってきてよ」

店員「は、はい!」

火村「なんすかねー、歓迎されてない感じっすか?」

球「かもなー」

陽太「違うわ、お前らふたりで食い切れるわけがないって思われてんだよ」

球「あー」

球「ごっそさん」

火村「っしたー」

店員「」

陽太「お前ら噛んで食べろ!」

球「これはうまかったな」

火村「ですね、まだいけますよ」

球「あ、五千円返してね」

店員「は、はい!」


アリガトウゴザイマシター



球「なかなか悪くないな」

火村「すね」

陽太「月華ちゃん、あれは悪い見本だからな」

月華「お兄ちゃんすごーい!」

陽太「」

球「よし、帰るか」

陽太「待てコラァ!」

球「なんだよ」

陽太「お前は何しにきたんだ!?」

球「ん?人間の気持ちを味わおう、一泊二日のツアーだろ」

陽太「だったらせめて一泊しろ!ってじゃなくて!」

陽太「お前は人間を知りに来たんだろうが!」

球「おう、だいたいわかったよ、なぁ、火村」

火村「ええ」

「人間の食いもんはうまい(っす)」

陽太「馬鹿どもが!」

球「えー、もう良くね?」

球「大体俺達変な目で見られてんじゃん」

月華「…え?」

球「え?」

月華「…もう、ここでちゃうの?」

月華「…楽しかったけどな…」

球「はははは、そんな訳ないだろ、月華」

球「お前が居たいならずっと居るぞ」

火村「え?マジすか?」

球「黙れ」

火村「ふえぇ…陽太お兄ちゃん…!」

陽太「寄るな星屑」ゲシッ

火村「うぐぅ!」

球「ほんじゃあこれからどーするよ?」

陽太「そうだな、必要なのは寝床と、金を稼ぐ方法だな」

球「あー、そのへん任せていい?なんか俺あそこのやかましい店に気を引かれてんだよね」

火村「俺も思いました、こう、脳みそがとろけるっていうか」

陽太「アホが!それはパチンコ屋だ!」

球「おう火村、言ってみようぜ」

火村「うぃーす」

陽太「待てこの蛾共がぁぁぁぁー!!!!」

ウィーン、イラッシャイマセー

陽太が2人をしばいて連れてきた

火村「マジ力持ちっすね、陽太さん」

球「俺ら二人抱えてここまで運ぶなんてすげえよ」

陽太「はぁ…はぁ…」

陽太「…と、とりあえず…家を借りよう」

球「ここにおったてりゃ良くね」

陽太「そうもいかないんだよ」

陽太「俺が今からいうものを準備しろ、ほら」

球「へいへい」






陽太「出来た」

球「お前ホントすごいな」

陽太「ここが俺達の家だ」

火村「えぇ、勘弁してください」

球「汚すぎねーか?」

陽太「贅沢いうな、これでも駅から近いんだぞ」

球「うん、だからそのお前の人間的価値観はどこから来てんの?」

火村「うわぁぁぁ!球さん!虫出たっすよぉ!!!」

球「行け!火村ミサイル!」ドン!

火村「ぎゃぁぁああああああああああああ!!」

月華「うわぁ…綺麗な眺めだねぇ」

陽太「そうだな」ポンポン

月華「…?」

陽太「…今は、な」

陽太「はい集まれー」

火村「うぃー」

球「んー」

月華「…」ワクワク

陽太「これからの当面の目標は働く場所だ」

陽太「月華ちゃんは見た目的に色々アウトだから働くのは無理だ、代わりに誰か1人が内職で常に月華ちゃんの面倒を見てもらう」

球「よし」

陽太「お前はダメだ、球」

球「!?」

陽太「お前と俺は力が割とあるからな、肉体労働だ」

陽太「よって内職は火村」

火村「任されよ」

球「待て待て待て!こんなやつに任せれるか!」

月華「えへへ、よろしくね、火村のお兄ちゃん」

球「月華ぁぁぁぁー!お兄ちゃんはお兄ちゃんだけだあああああああ!!!」

陽太「叫ぶな!」

陽太「確認したいことはあるか?」

火村「へーい」

陽太「返事ははいだ」

火村「はい」

陽太「なんだ火村」

火村「色々必要なもんとかどうすんですか?」

球「任せろ」

陽太「出して貰ってもいいが他人が使ってたのを使いたくはないだろ」

球「気にしねー」

火村「同じく」

陽太「月華ちゃんは?」

月華「…え…ちょっと、嫌、かな」

球「俺も嫌かな」

火村「!?」

陽太「と、言うわけで多数決で生活に必要なものはとりあえず球取り寄せた金で買うことにする」

陽太「もちろん、使った金は稼いで球の力で送り返すんだぞ」

陽太「他には?」





陽太「無いなら、星たちの人間体験ツアーの始まりだ」

球「期間は?」

陽太「無制限」

球「うっそだろおい…」

火村「きついっすわ…」

月華「えへへ、楽しみ…」

陽太「無いなら今日はもう自由時間!!」

ここまで

陽太(ようた)
球(きゅう)
火村(ひむら)
月華(つきか)
喫茶店にある超ジャンボラーメンとは

>月「ちょっと前に私の体に旗立ててたよ」

>地球「[ピーーー]」

そこまで怒るような事ですかね…

火村「ねぇ、球さん」

球「んー」

火村「自由時間って何すればいいんすかね」

球「前みたいに回っとけばいいんじゃないの」

火村「でもそれしたら完全に変人すよねぇ」

球「だなぁ、周り誰もしてないもんな」

火村「周りに合わせるって結構辛いんすね」

球「なあ、あいつらは?」

火村「日用品買ってくるって言ってましたね」

球「陽太かなりワクワクしてるくね?」

火村「あ?やっぱ気付いたっすか、ありゃ人間の生活してみたかった口っすよ」

球「どこからか得たあいつの知識もこの時のためか」

火村「球さんの許可が下りればすぐにでも行くつもりだったんすかねぇ」

球「うし、トレーニングするか」

火村「は?」

球「陽太に負けないよう俺達も人間の知識つけようぜ」

火村「おお!いいっすね!」

球「何からすっか、法律とか?」

火村「色々ぶっ飛ばしすぎじゃないすか?俺ら人間の食いもんすら知らなかったんだし」

球「んー」

火村「球さん眺めてて得た知識くらいしか知らねぇすもん俺」

球「具体的には?」

火村「え、人間が嫌がる虫とか」

球「あぁ、ゴキブリだろ、よく俺の中で叫んでるな」

球「眺めてるだけで家借りれるあいつやべぇな」

火村「人間マニアっすよ、マニア」

球「じゃあ取り敢えず食いもんから学ぶか」

球「よっと」パッ

火村「なんすかそれ」

球「食いもの図鑑」

火村「んなもんあるんすか」

球「日本のどこかで食いもの図鑑がなくなって困ってる奴がいる」

火村「絶対困ってないすわ」

球「お?これ美味そうじゃね?」

火村「…えー?なんか汚いっす」

球「何何?お好み焼き…?」

球「…要約すると材料と生地を混ぜて焼くらしいな」

火村「なんすかそれ、手抜きもいいとこっすね」

球「そうか?見た目うまそうじゃん」

火村「いや、無いっす」

球「じゃあお前が決めろ!」

火村「…んー」

火村「あ、これとか美味そうっすね」

球「…たこ焼き?」

火村「どうすか?」

球「これお好み焼きってやつの小さいバージョンだろうが」

火村「はぁぁぁぁ!?俺ら星の形とってるだけで高ポイントっすわ!」

球「浅はかなんだよお前は!」

球「クルクルまわんのか?たこ焼きは?あん?」

火村「回すらしいっすね」

球「…マジかよ」

火村「あと、これとか」

球「…なんだこりゃ」

火村「餅」

球「これは普通だな」

火村「そうすか?」

球「おう」

火村「いや見た目シンプルじゃないっすか」

球「だから普通って言ってんだろ」

火村「いやいや球さんマジ想像力ないっすわ」

球「んだと」

火村「これ明らかになんかつけて食べるでしょ」

火村「つまりつける奴があればあるほどうまさが広がるんすよ」

球「…あー」

火村「絶対これポテンシャル無限大っすから」

球「…んー」

球「いやーねぇわ、硬そう」

火村「マジ球さんとは合わねーす」




月華「お兄ちゃん達置いてきてよかったのかな」

陽太「え?」

月華「寂しがってないかな」

陽太「いや、無いだろ」

月華「…」

陽太「そういや月華ちゃんさっきからワクワクしてるでしょ」

月華「え!?」

陽太「見てればわかるよ」

月華「…」

月華「…遠くから見ててね」

月華「人間って凄いなって思ったんだ」

月華「…私達にとって取るに足らない時間であれだけ進化する…って凄いと思うの」

陽太「…だなー」

月華「…お兄ちゃんは人間が嫌いだけどね」

月華「…私は、嫌いじゃないよ」

陽太「…そうか、だったらお兄ちゃんに言ってやればいいよ」

月華「い、言えないよ」

陽太「?どうして?」

月華「…だから、その、お兄ちゃんは、嫌いだし」

月華「…私も、なんで人間が嫌いじゃないのか、その理由がわからないから」

陽太「…そっか」

月華「…」

陽太「だったら、いつかその理由が分かった時に、言ってあげればいいよ」

月華「…!」

陽太「どうして月華ちゃんは人間を嫌わないのか、その理由がそのまんまあいつの未来に関わってくる」

陽太「あいつはね、月華ちゃん」

月華「え?」

陽太「殺そうと思えば、殺せるんだ」

陽太「そらこれだけ人間が増えた今じゃ簡単には行かないけどね、でも殺せる」

陽太「一人残らず、ぶっ殺すことが出来る」

月華「…じゃあ」

陽太「なんで殺さないかって言うと、あいつ自身、見てて暇しないんじゃないかな」

陽太「ほら、俺らって楽しみないから」

月華「…」

陽太「だからあいつにとっても重要な事なんだ、今回は」

陽太「自分の体に住まわせてまで人間を生存させるのか、それとも殺すのか」

陽太「…そして、どちらかを選んだ時、その選んだ理由は何なのか」

陽太「俺は出来ることなら、月華ちゃんが言ったようなセリフを聞きたいけどね」

月華「…人間が、嫌いじゃないから」

陽太「「から」なのか、「けど」なのか、それとも最後まで嫌いなのか、どっちを選んでも俺は何も言わないよ」

月華「…」

陽太「あ、ティッシュやっす」

月華(…でもこの人は絶対好きだよね)

陽太「なぁ、月華ちゃん」

月華「な、何?」

陽太「あそこに洗剤があるだろ?」

月華「? うん」

陽太「あの字が読めるか?」

月華「…お一人様1品限り」

陽太「俺はもう買った」

月華「…?」

月華「あ、そういう事…」

陽太「頼んだ」

月華「…」タッタッタッ

月華(…人間すぎる…この人、いや太陽…)

陽太「…」

月華「…」

ガタンドタン!

陽太「嫌な声がするな」

月華「…音もするね」

「てめーやっぱ頭おかしいわ!」

「何なんすか!人の言うことなす事否定から入る奴ってマジ意味わかんないす!」

「ああああああ!?」

「なああああんすか!?」

ガタァン!

陽太「お前ら!ご近所迷惑なんだよ!」

球「あ、おい!聞け陽太!」

火村「陽太さん聞いてくださいよ!」

陽太「あぁ!うるせぇ!すわれ!」

陽太「食い物で!?」

陽太「お前らバカじゃないの!?」

球「馬鹿って言ったやつが馬鹿なんだよバーカ」

陽太「殺すぞ!」

火村「陽太さんそんなまとめ役に徹さないでくれないすか」

球「お前あれだよな、アルバイトしてて普段ヘコヘコしてるくせに心の中では「俺が居ないとこの仕事は回らない」とか思ってそうだよな」

火村「うわ、そんな奴リアルに居るんすか?きもいすわ」

陽太「なんで俺が言われてんだよ!この馬鹿ども!」

陽太「…はぁ」

陽太「…あのな、ひとつ言っておくけどお前らは他人のデリケートな部分をつき過ぎだ」

陽太「常識がないのは分かってるからもう少し静かにしてくれ…」

球「だってさ」

火村「球さんっすよ」

球「大体俺らのどこが常識無いんだよ」

陽太「じゃあお前ら常に一人でいるやつに対してなんて思う?」

球「誰かといればいいのに」

陽太「その言葉に対して「俺は好きで一人でいる」って返されたら?」

火村「何で嘘つくんすか?って言うすね」

陽太「ほら見たことかよ!!!」

陽太「この世に1人で居るのが好きな奴はいない!」

球「断定してきやがったよ」

火村「やべーすね」

陽太「だけど恥ずかしいから強がってるんだよ!」

陽太「お前らはもう少し人の気持ちを考えろ!」

球「つっても俺ら星だしなぁ」

火村「すね」

陽太「今は人だろうがぁ!?」

火村「なんなんすか?陽太さんは教室の隅っこで1人で本読んでる気色悪いやつの肩もつんすか?」

球「休み時間は寝たフリする奴だぞ?本当は寝てないのに?」

陽太「友達が出来ればそんな事にはなんねぇんだよ!」

火村「だったら作りゃいいじゃないすか」

陽太「人それぞれタイミングがあるんです!!!!!!!」

球「おまえ友達いないの?」

陽太「星だよ俺は!!!」

月華「…」ビクビク

陽太「…はぁ…はぁ…」

火村「そんな熱くならないでくださいよ」

球「そうだそうだ」

陽太「…この、馬鹿ども…」

陽太「…ま、まぁ要するにあんまり思ったことを口にするな」

陽太「人間として生きていくなら最低限のマナーだぞ」

火村「へー」

球「ほー」

陽太「返事ははいだ!!!」

火村「はい」

球「はい」

陽太「…はぁ…」

月華「…」

球「おい、お前がでかい声だすから月華が怖がってんじゃねーか」

陽太「…あ、すまん」

火村「言っていいんすよ月華ちゃん、陽太さんうっせぇっすて」

月華「…いや、その…」

球「ん?」

月華「…お腹…空いたの」

火村「…もしかして月華ちゃんって腹ペコキャラなんすか?」

球「妹キャラだよ、殺すぞ」

火村「ひえぇ…」

陽太「あ、もうこんな時間か」

陽太「仕方ないから俺が作ってやる」

火村「えー?作れるんすか?」

陽太「舐めんな、こう見えてもイメトレはバッチリなんだよ」

球「よし、じゃあお好み焼きとたこ焼きな」

陽太「任せろ」

火村「月華ちゃんもそれでいいっすか?」

月華「う、うん」

球「さあ頼んだぞ炊事洗濯家事掃除その他もろもろ担当」

陽太「アホ抜かせ、お前らもやるんだよ」

トントントンカタカタカタズバズバゴンッゴンッゴンッギシッギョンギョンズオオオオオ

火村「…ねー、球さん」

球「ん?」

火村「…このたこ焼きってやつ、専用の器具いるんじゃないすか?」

球「…うわ、マジだ」

火村「…あと凄い音してるんすけど」

球「…おい、やめろよ」

球「…全部完璧にこなしてたあいつの苦手なことが飯作ることとか…」

火村「今んとこ食う以外に楽しみないすからね…」

球「…まさかね」

火村「そうっすね…せめて見た目は悪くても味は良いとか…そんなん…」

陽太「出来たぞ!」

「「ひいい!!」」

陽太「見た目はちょっとアレだけど味は確かだ!」

火村「なんすかこれなんすかコレ…」

球「…これ、太陽の表面で渦巻いてるやつじゃねーか」

火村「いやもう勘弁してくださいよ勘弁してくださいよ」

球「やめとけよ、マジで…食いもんで遊ぶなよこいつ…」

陽太「どうしたんだおまえらさっさと食え」

球「うぃー」クシャッ

火村「あああああああああああぎゃああああああああ!?!?」

火村「くっさ!!うええええええ!!!!!」

球「…やべえじゃんこれ…第一声にくっさはマジでやべえじゃん…」

陽太「んー、味見したんだけどな」

球「おいてめぇ、来んな」

陽太「ほれ」

球「殺すぞ、持ってくんな」

月華「…」

球「何考えてる月華」

月華「…」パクッ

球「わああああああああ!!!」

月華「…けほっ…!けほっ…!」

球「殺す殺す、本気で殺す」

月華「…お、美味しい…よ?陽太さん…」

陽太「だろー?」

球「…月華…お前…」

月華「…でもちょっと…頭が痛いからおトイレ行って来るね?」

陽太「あぁ!」

球「…うぅ…月華ぁ…ごめんなぁ…」

陽太「…なんだ、お前らが食べないなら月華ちゃんが…」

球「らぁぁぁぁぁぁあああ!!!」バクバクバク!!

陽太「おお」

球「ぐぁぁぁぁぁああああ!!」

陽太「どうだ!?上手いか!?」キラキラ

球「ナイステイストおおおお!!ファッキュー!死ね!」

球「ぐおおおおおおおおお!」

バタン!

球「…えっぐ…!これ、やばい…!」

球「…月華…月華… 」

月華「」

球「月華ぁぁぁぁー!!!!」

球「…うおおおおおおお…!…えっぐ…おええ…!」

球「…殺す…マジで…」ドサッ





陽太「よし、明日も俺が作ってやろうかな」

火村(…マジで球さんこれ全部いくとかやばいっすわ…)

ここまで


たこ焼きレシピ
砂糖

小麦粉

にんにく
紅しょうが
にんじん
じゃがいも
みりん
生米
パン
醤油
コーヒー豆(粉末)
片栗粉
サラダドレッシング(白いヤツ)
とろろ昆布

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年01月13日 (水) 22:32:22   ID: 5EgSiKk9

才能あるww

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