勇者「おーい、魔王!」魔王「…なんだ勇者か」(9)

※ssは初…ではありませんが拙いです。というか初作品もネタに詰まって若干放置気味

※誤字脱字、文法の誤りとかは可哀想な者を見る目でスルーしてください

※「解った」人はほくそ笑んでください

勇者「もう夕飯の時間だぞ。こんな所で何してんだ?」

魔王「ちょっとした散歩じゃ。気にする事も無いじゃろう」

勇者「そりゃ魔王なんだし気にする事も無いんだが、何かあって帰らぬ人になれば人数分に装った食事の余りを巡って内輪揉めに成りかねない」

魔王「我の存在は余った食事分だけの価値か!?」

勇者「ハハ、この場に魔法使いがいたら追い打ちかけてくるよな」

魔王「フン!あんな馬鹿魔法使いどうでも良いからさっさキャンプ地に戻るぞ


勇者「へいへい…」

魔王「それにしても、調査の為とは言え何故我までこんな場所に……」

勇者「ん?じゃあ今から一人で拠点に戻るか?」

魔王「いやせめて誰かもう一人一緒に帰ってくれませんか?拠点であやつと二人っきりとか正直怖いので」

勇者「……つくづく魔王らしくないなぁ」

魔王「貴様に言われたらおしまいだわ」

魔法使い「あ、魔王様どこ行ってたんですか。危うく武道家が危うく勇者の分まで食べる所でしたよ」

勇者「ちょ!?食べるなって言ったよな!!全員揃うまで食べるなって言ったよな!?」

魔王「ていうか“まで”ってなんじゃ貴様!!ま、まさか我の分は既に腹の中とか言うオチか!?」

武道家「まっさかー。幾らお腹が空いたからって人の物まで食べないよ。…………鍋は空にしちゃったけど」

勇者「お代わりしたかった俺のハートを踏みにじりやがったなこん畜生!!」

魔王「ま、まぁ我はお代わりせずともこれで充分じゃ………てちょっと待て!!我の皿に我の嫌いな具が、具が沢山…具沢山!?」

魔法使い「魔王様に早く好き嫌い直してもらう為、私は魔王様の恨みを買うのも覚悟でやっちゃいました」

魔王「ありがた迷惑じゃ馬鹿魔法使い--!!」

武道家「ふぃー、食った食った」

魔王「食べ過ぎだろ貴様……ていうか一端のレディはどうした」

武道家「兄ちゃんがあと5年くらいって言ってたから、少しくらいなら許容範囲」

魔王「いやその理屈はおかしい」

武道家「!?」

魔王「え、そこで驚くの!?」

魔法使い「魔王様、馬鹿な事やってないで早く食器片付けてくださいよ」

魔王「あれれー?我だけ?我だけ怒られるの!?」

事の起こりは、魔法使いが我を封印する魔法をしくじりおった(?)事が原因である。

我と勇者一行は諸共に封印され、このだだっ広い異世界から抜け出す為に大変不本意ではあるが共同生活をしている。


大抵の事はムカつく程易々出来てしまうムカつく天才のムカつく魔法使い。

やたら素早く異常に力の強いロリな見た目の武道家。

その力強い姿は見る者を圧倒させるが、外見に反して心優しく頼りになる荷物持ち。でも敵に回すとやっぱり凄い怖い。

……それらに比べると勝る物ってなんなのか解らない勇者。


そして、魔力を封印されただの小娘にまで成り下がった我。


果たしていつになれば元の世界に戻れるのやら……




いや、戻った所で--

魔王「それはそうと、こうして四人で調査に赴くなど初めてではないか?」

魔法使い「えぇ、今回の調査は四人でないと駄目っぽいので」

勇者「え?なにそれ初耳だぞ」

魔法使い「どうせ言っても解らないだろうから言わなかったんだよ」

勇者「なっ!?」

魔王「お主ホントに勇者一行のリーダーだよな……?」

武道家「仕方無いよ、あんちゃんだもの」

魔法使い「まぁ、特に役にも立たない魔王様を連れてきたのは肩車の馬役が欲しかっただけなんですが」

魔王「ちょっと待て貴様、我は脚立と同レベルか!?」

魔法使い「バランス悪いので脚立以下ですね」

魔王「ッ!?」

武道家「仕方無いよ、魔王だもの」

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