【ごちうさ】シャロ「幾千の宵は凛冽たる颪」 (50)

※稚拙な文章、表現なので不快かもしれません
※こころはぴょんぴょんしないかもしれません
※鬱エンド?かもしれません
※私は千夜シャロが大好きです


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いつも通りの、朝



シャロ「だからいいってば!ほっとけばちゃんと大きくなるわよ!」

千夜「まってシャロちゃん!牛乳じゃないのよ!今度は下着は下着でも、上の方なの!」

シャロ「早く言えぇぇ!!」

─────────────────

シャロ「( 今日は朝っぱらから最悪だ…… )」

シャロ「なんであんなに洗濯物が飛ぶのかな?」

生徒S「シャロさん?どうかしまして?」

シャロ「ああいや、こっちの話よ」

生徒S「なにか疲れているようですの。しっかり保養をとって下さいな」

シャロ「そうなんだけど……やっぱ勉強で忙しくて、休みがとれないのよねぇ(バイトだけど)」

生徒S「ふふ、シャロさんらしいですわ。でもたまには息抜きもよろしくてよ?」

生徒M「おはよーっ!ねえアンタ達、今度映画でも行かない?」

生徒S「ほら、丁度こんなのもいますし」

シャロ「息抜き、かぁ。そうね、たまには休まなくちゃね!次の土曜はどう?」

生徒M「こんなのってなによ!?」

生徒S「貴女のことですの」

生徒M「そんなのないよ」

生徒S「はいはい。じゃあ次の土曜日ですわね?予定を開けておきますわ」

生徒M「おっけ!」


シャロ「( ……はぁ )」

シャロ「( さっきはつい勢いで承諾しちゃったけど )」

シャロ「( 本当は土曜もバイトでいっぱいいっぱいなのよね…… )」

シャロ「一回くらいなら……休んでもいいかな?」



千夜「何を休むのかしら?バイト?」

シャロ「っ!?聞いてたの!?」

千夜「シャロちゃんの声ならどんなところにいても聞こえるわよ?」

シャロ「なにその怖い能力……実は土曜日にかくかくしかじか」

千夜「つんだつんだ……成る程、それでバイトを休みたいのね」

シャロ「うん。でも休めそうにもないの」

千夜「うふふ、いつも頑張ってるシャロちゃんならお休みくらいとれるわよ」

シャロ「そんなこと……」

千夜「いいえ、シャロちゃん。貴女は私が知ってる女の子の中でいっちばんの頑張り屋さんよ?もっと自信を持っていいのよ」

シャロ「……ありがとね」

千夜「ええ」ニコ



──土曜──


シャロ「( なんとか休みとれて良かった )」

生徒M「楽しみね、『カフェインファイター』!」

シャロ「( なんかそれ知ってるわ )」

生徒S「そうですわねぇ。気候も穏やかですし」

シャロ「ほーんと。バイトも休めて映画にまで行けるなんて最高!」

生徒S「?バイト?」

生徒M「シャロってバイトしてたの?」

シャロ「あっ!?いや、バイトじゃなくて勉強!勉強よ!」

生徒S「?」

─────────────────

シャロ「ああ、小説以上の感動……」

生徒M「あの主人公、なんかシャロみたいだったわね!」

生徒S「そうですわね。特にカフェインで酔ってしまうあたり」

シャロ「あはは、私も他人な気がしないわ」

生徒S「では私はここで。お二人とも、ごきげんよう」

生徒M「うん!じゃーねー」

シャロ「ごきげんよう」

生徒M「じゃあたしも!」

シャロ「ええ、ごきげんよう」



シャロ「本当に楽しかったわ。またあの二人と行きたい」

ガシッ

シャロ「キャッ!?」


シャロ「なっ、なに?……ッ!………ッ~~!?……~~~…!!!」










シャロ「グス………ヒック……………」















prrrrr……

フーワフワドキドキナイショデスヨハージメガカンジン♪

Pi☆

ココア「はいもしもし!どうしたのシャロちゃん?」

シャロ『ココア…助けて……私、怖いの、どうしたらいいか………」

ココア「えぇっ、ちょっと!なにがあったの!?」

シャロ『レ、レイプ……された……」

ココア「レイプ!?……レイプってなに?」

シャロ『え……』

ココア「うーん」オロオロ

シャロ『……フフッ、いつも通りのココアで少し安心した』

ココア「え?う、うーんと………えへへ」

シャロ『じゃあ……また今度ね』

ココア「う、うん。何かあったらすぐ連絡してね!力になるから!」


シャロ『ええ、ありがと』




次の日


千夜「シャーロちゃん!起きてー!!」カンカンカンカンカン

シャロ「うるさいわね、朝早すぎよ!」

千夜「おはよう、シャロちゃん」

シャロ「……おはよう、千夜」

千夜「なんか元気ないけど、大丈夫?」

シャロ「えっ、だっ大丈夫よ!?なによ急に」

千夜「そう……だったらいいんだけど」

千夜「何かあったら言うのよ?」

シャロ「だーかーら、何も無いってば!ほらアンタも学校の準備してきなさい?」

千夜「そう。わかったわ、それじゃあね、シャロちゃん」

シャロ「( ごめん、千夜…… )」




下校中



シャロ「( 一人で帰るのがこんなに怖いなんて……今日もバイト休めないかな )」

千夜「ちょっと、シャロちゃん!!」

シャロ「千夜!?どうしたのよ急に」

千夜「昨日の夜の事、どうして言わなかったの!?ねえ!」

シャロ「うっ、な、なんのことかしらっ?」

千夜「とぼけないで!!何かあったら言いなさいって言ったわよね!?無理して学校まで行って……!!」

シャロ「い、言いたくない事くらいあるでしょ!そこまで首突っ込まないでよね!」

千夜「だからって…!どうして私を頼ってくれなかったの!?こんなに心配してるのに!!」

シャロ「く……ち、千夜に頼っても意味無いと思ったからよ!!大体アンタ私に対して過保護なの!」

千夜「え………」

シャロ「頼んでもないのに親ヅラしてお節介焼くのもいい加減にして!!」

シャロ「( 何言ってるのよ私 )」

千夜「シャロ……ちゃん………?」


シャロ「頼むから、もうこんな話題持ち出してこないで」

シャロ「( 嘘よ。本当は千夜に相談したかった癖に )」


千夜「………ご……」

シャロ「( ああ、千夜。そんな悲しい顔をしないで。誰?千夜をこんなに悲しませるのは。私? )」

千夜「ごめんねっ……」

シャロ「( お願い。謝らないで。悪いのは私だから。千夜に自分の穢れを知られたくなくて、醜く強がっているのは私なの )」

千夜「今日はもう帰るわね……」

シャロ「あっ……」

シャロ「( 私のバカ )」






千夜「シャーロちゃん!起きてー!!」

シャロ「え…?う、うるさいわね、起きたわよ!」

千夜「おはよう、シャロちゃん」

シャロ「お、おはよう、千夜」

千夜「じゃあ、遅れちゃうから。それじゃあね」

シャロ「千夜待って!」

千夜「?」

シャロ「その……昨日はごめんね?」

千夜「昨日って…ああ!ごめんなさいね、私もあの時は冷静を欠いてしまって」

シャロ「大丈夫?気にしてない?」


千夜「ええ、全く」

シャロ「そう……よかった」

千夜「ふふ、それじゃあね」

シャロ「ええ、また」

シャロ「( よかった……本当によかった… )」

千夜「( うふふ )」

─────────────────

生徒A「おゥ、それでェ?」

生徒R「それは本当なのって……」

ガラッ

シャロ「おはよう」

生徒R「あー、来たよってミ○○はミ○○は驚愕してみる」ヒソヒソ

生徒A「よく登校できンな」ヒソヒソ

生徒H「彼女。穢れてる。」ヒソヒソ

シャロ「( なんだろ……視線が冷たいような )」」

生徒S「ごきげんよう、シャロさん。少しお話したい事があるんですの……」

生徒M「おはようシャロ。なんか皆アンタの話で持ち切りよ?」

シャロ「私の話?なんだか皆よそよそしいのはそのせいなの?」

生徒S「ええ、おそらく……単刀直入に言いますわ。今学校中に貴女が…その、強姦されたという情報が伝わっておりますの」

シャロ「!?どこでそれを……」

生徒S「残念ながらガセではありませんでしたのね……そのせいで貴女は現在好奇の目に晒されているんですの」

シャロ「誰が広めたのよ……」

生徒M「なんかものすごく髪が立ってて、スーパー○イヤ人みたいな人だったらしいわ」

シャロ「手がかりにならないわよ!もう、恥ずかしくて死にそう…消えてなくなりたい…」

生徒S「心配しないで下さいな。少なくとも私たちは貴女の味方ですわ」

生徒M「そうよ?なんかあったら相談してね」

シャロ「( 何かあったら相談、か )」

シャロ「ええ、必ず相談する」









その日から、私の学校生活は確実に変わっていきました

シャロ「あ…また、机……」

生徒W「ギャハッ、マジウケる!」

生徒K「『淫乱雌豚ここに眠る』、と」

生徒P「そんなんどうでもええって!さっさと購買行かんと!」

生徒T「どうでもいいけど、さっきから御本人がこっち見てるぜーい。ほら早く行くぞ」

シャロ「こんなの……どうってことない…」


私がこのように虐められるようになってから、味方だったあの二人は登校してきません。

どうやら、他のクラスメイトに脅されているようです。

私はあの二人に心底からお詫びしたいです。

私のせいでこんなことに巻き込んでしまって……

会いに行こうにも、私には今監視の生徒が着いていて、下手な行動を起こせません。

彼女たちをこれ以上巻き込めない。
そう思い、私は必死に耐えました。

しかしそれらに耐えきれなくなった私は、全てを千夜に打ち明けました。


千夜「シャロちゃん、また何か隠し事してない?」

千夜シャロ好きだとか言っといてレイプなんて書くなよ

シャロ「千夜……本当は千夜にこんなかっこ悪い事、知られたくないんだけど……」


私が千夜にこの話をしたのは、
話すことができなくて後悔してしまったあの夜を、私は耐える術を知らないからです。

私は千夜の胸で泣きました。

千夜はそっと私の頭に手を回し、膝に寝かせて慰めてくれました。

きっと、強姦された日も私はこれをされたかったんだと思います。

千夜に触れた瞬間、ますます涙の歯止めが効かなくなりました。

千夜「辛かったら、私には甘えてもいいのよ」

その夜は千夜の家に泊まりました。

寝る時、私が寂しいと言ったら、私と同じ布団で寝てくれました。

狭いのを我慢させて少し申し訳ありませんでした。

千夜はいい匂いがしました。シャンプーでしょうか?

次の日の朝、千夜に学校に行きたくないと言いました。

しかし千夜は
「それは頑張らなきゃダメよ」
と言って、私を着替えさせて学校に行かせました。

その時の千夜はなんだかいつもより冷たくて、またとても不安になりました。

お願いです、神様。

千夜は、

千夜だけは私から奪わないで下さい。

なんとなく千夜が離れて行ってしまう気がして、

私はそう願いました。

千夜は今回も私を支えてくれました。

この時の千夜がいなければ、既に私は狂っていたか、心を閉ざし切っていたかもしれません。

しかし、それでも状況は良くなりませんでした。

生徒I「貧乏は汚いから近づいて欲しくないんだよ」

シャロ「……」

生徒F「結局、私が勘付いてた通りって訳よ」

生徒H「流石に。バイトばっかりで。バレバレ。」

シャロ「( 全部聞こえてる…いや、聞こえるように言ってるのか )」


でもこの学校にも私の救世主はいました。

セーノデポッピンジャンプ!ターノシ


生徒A「やっとお昼だぜェ。オイ、コーヒー買いに行くぞ」

生徒R「もう少し女の子らしくしたら、ってミ○○はミ○○は注意してみる」

生徒A「黙って付いて来い。ついでにそこの薄幸少女さンも遊びに連れていくかァ」

シャロ「……来ないで……」

生徒A「よォ桐間さン。一緒に屋上でお茶しようぜェ」

シャロ「……!」

これ以上身体に痣を増やしたくない私は必死に抵抗しましたが、全く抵抗出来ずに廊下まで連れ出された時です。

リゼ「おい、そこの君!」

生徒A「あァ?なンですかァ天々座先輩」

リゼ「私はシャロに急用があるんだ。少しの間貸して貰えないか?」

先輩A「先輩が言うなら貸してやりますけどォ」

リゼ「すまないな。よし、いこうシャロ」

シャロ「しゅ、すみません…」



────────────

タイトル読めない…………


リゼ「大丈夫……な訳ないよな、安易な言葉しかかけられなくてすまない」

シャロ「いえ、助けて頂いて本当にありがたいです。あのまま連れられていたら、今度こそ本当に病院のお世話になったかも……」

リゼ「シャロ……ところで、ご両親には相談とかしたのか?」

シャロ「いえ、とても言えることではないですから……その、はい…」

リゼ「( そうだよな、両親に心配はさせたくないもんな。でもこのままじゃシャロが辛すぎるだろう )」

リゼ「( 私がシャロに出来ることは… )」

リゼ「よし、シャロ」

シャロ「な、なんですか?」

リゼ「私が出来る限り毎回の休み時間、お前を教室から連れて行く。勿論帰りも同じだ。あの狂人共の手が及ばない域まで、私が付いて行ってやる」

シャロ「せっ先輩、そんな!悪いですよ!」

リゼ「シャロ、よく聞け。私はお前を守ることができるなら、その程度の時間を割くくらい全くもって不憫にも不満にも思わん。寧ろそれが私の望みなんだ。
だからどうか、そういうことにしてくれないか?」

シャロ「せ、せんぱ…ふ、くっ……うあぁぁぁぁん!!!」ポロポロ

私は始めて、千夜以外の前で虐めのことで泣きました。

リゼ先輩が、あまりにも暖かかったからです。

リゼ「お、おい……そんな泣くほど嫌か?」

シャロ「うぐっ、ひぐ、ちっ、ちがくっ、てっ、ひっぐ、」ポロポロ

リゼ「とりあえずそういうことでいいな!?もう昼休みも終わってしまう。落ち着け、シャロ!」


それから暫くの間、私はリゼ先輩と全ての休み時間を過ごしました。

単純に先輩と一緒に居られるのと、クラスの連中と顔を合わせずに済むことがとても幸せでした。

しかしそれも長続きしませんでした。

>>17好きだから虐めちゃう、みたいな感じです

>>20いくせんのよいはりんれつたるおろし、です
中二全開のタイトルが好きなのです

ある変なメールが先輩から送られた日を境に、リゼ先輩と学校で会うことはなくなりました。

メールの内容は、こうです。


シャロ「『ちや きをつけ ころ』?どういう意味なんだろ…」


いい加減私のボディーガードとしての時間に嫌気が差したのか、全く姿が見えません。

厚かましいと思いましたが、純粋に先輩が気になるので先輩のクラスメイトに聞きました。

するとなんと、学校にすら来てないそうです。

そんな状態が3週間以上続きました。
長期の旅行でしょうか?私は何も聞かされていません。


シャロ「( 最近監視の生徒がいないわね。ラビットハウスに行ってみようかしら )」

─────────────────

チノ「はい、もう3週間程リゼさんはお店に顔を出していません」

ココア「毎日探してるんだけど、どうしても見つからないんだ」

シャロ「そっか……最後に会ったのはいつとか覚えてる?」

チノ「すいません、そこまでは……。でも、最後に会った日にリゼさんは仕事を早めに抜けて、甘兎庵に行くと言っていました」

シャロ「甘兎庵?なら千夜が何か知ってるかもね。ありがとココア、チノちゃん」

ココア「うん!何かわかったら教えてね!」


──甘兎庵──


千夜「あらシャロちゃん、いらっしゃい」

シャロ「仕事中悪いけど、少しお話いいかしら?」


千夜「どうぞ。なぁに?話って」

シャロ「リゼ先輩の事なんだけど」

千夜「…リゼちゃんが、どうかした?」

シャロ「最近リゼ先輩が学校に来てないの。もう3週間以上ね。
それでココア達に聞いてみたら、最後に甘兎庵に行ったって」

千夜「確かに随分前にリゼちゃんはここに来たけど……何もおかしなところはなかったわ」

シャロ「うーん、千夜なら何かわかると思ったんだけど」

千夜「勘繰りすぎよ。きっと旅行にでも行ったんじゃないかしら?心配しなくても、また会えるわよ」

シャロ「そうかぁ。わかった、千夜ありがと」

千夜「ええ……直にわかるわ」

シャロ「ん?何か言った?」

千夜「いいえ♪」


──次の日、夏休み前日──


生徒A「サイ○人の人の髪型変わってたなァ」

生徒I「セットしてくれる人が死んじゃったらしいんだよ」

生徒I「しかもそれが天々座先輩だったんだって」

先輩A「はァ?マジかよ。まァ俺は黒髪ロングも好きだから気にしねェけどよォ」


シャロ「( リゼ先輩が…氏んだ? )」

シャロ「ちょ、ちょっとアンタ達!」

先輩A「……あァ?」ギロ

シャロ「リゼ先輩が死んだって、本当の事なの!?」

先輩I「盗み聞きは良くないんだよ」

先輩A「まァいいかァ。教えてやるよ、天々座は死ンだらしいぜェ」

先輩A「お前の唯一の味方だったってのに、可哀想なこったァ」

シャロ「本当?本当なのそれ?嘘でしょ!?ねえ嘘って言ってよ!!」

生徒I「醜いから取り乱さないで欲しいんだよ」

シャロ「っ…!!」

生徒A「久々に口開いたと思ったらこれかよォ……痛めつけてやるかァ」

シャロ「それは…やめて…」

生徒I「今更遅いんだよ」ガブー

シャロ「いっ痛い!!」

生徒A「よし、始めっかァ」

シャロ「ひぃ……」



────────────

シャロ「ごぼ、ごほっ、げふっ、ハァ…ハァ……」

生徒A「汚ねェなァ吐血までしやがって」

生徒I「臭いが移るから早く帰って欲しいんだよ」

シャロ「ハァ、ハァ……」


──────────


シャロ「( もう先輩はいない……)」

シャロ「( 考えられない。なんでリゼ先輩が?誰かに殺されたのだろうか。それともまさか、自殺?いや、事故かも…」

シャロ「( リゼ先輩……格好良かったなぁ )」

シャロ「( 私もあんな強くて優しい女性になりたかった… )」

シャロ「( そうすれば、きっと千夜にも迷惑かけない )」

シャロ「( 手先も器用だったなぁ。確かチノちゃんの髪の結い方を褒められて、調子にのって千夜の髪を凄い事にしてたっけ )」

シャロ「( サイ○人みたいだったなあ )」フフ

シャロ「( ……そういえば、先輩が亡くなった事ってラビットハウスの皆も千夜も知らないのかな )」

シャロ「( なんでA達が先に知ってるのよ……なんか嫌な気分 )」

シャロ「( そもそも情報提供してるスーパーサイ○人みたいな人って誰よ )」

シャロ「( リゼ先輩と知り合いらしいし…… )」

シャロ「( ん?サイ○人じゃなくなったら黒髪ロング? )」

シャロ「( …なんか知ってるような …… )」

シャロ「あれは…?」

生徒A・千夜「~~。~」

シャロ「( 千夜とAが楽しそうに話してる…? )」

疑いたくはないけど。
甘兎庵に、行こう。



千夜「シャロちゃん。いらっしゃい」

シャロ「千夜」

千夜「どうしたの?シャロちゃん」

目が、笑ってない

シャロ「Aとは……仲良いのね?」

千夜「そう……」












千夜「やっと気付いてもらえた?」










シャロ「どういう意味よ、それ」

千夜「ここまでわかったらもう全部わかるでしょ?」

シャロ「私が虐められるようになったのは」

千夜「そう、私」

千夜「私があのAとかいう子に情報を流したわ」

シャロ「千夜…なんで?」


千夜「シャロちゃん。私はね」


千夜「人を殺してでも」


千夜「シャロちゃんを独り占めしたかったのよ」

シャロ「殺してでも…?殺してでもってまさかあんた、リゼ先輩も!?」

千夜「同族嫌悪、とは違うかしら…リゼちゃんが邪魔だったの」

シャロ「( あの変なメールは忠告だったのね…… )」

=================

千夜『あらいらしゃいリゼちゃん』

リゼ『すまない、バイト中に』

千夜『いいのよ、はいメニュー♪』

リゼ『ああ、ありがとう』

リゼ『ところで千夜、話があるんだが…』

千夜『なにかしら?』

リゼ『シャロの事なんだが』

千夜『……今日はもう店じまいだから、今ここで聞くわね』

リゼ『千夜も聞いているかもしれないが、シャロは学校で酷い虐めを受けているそうなんだ』

千夜『そう、なの』

リゼ『私はそんな境遇のシャロを助けたい。だがクラスも違えば学年も違う私にできる事は少ない…』

リゼ『この気持ちを、どこに吐き出せばいいのかわからないんだ』

千夜『私は学校すら違うしね』

リゼ『私は…シャロがあの学校の穢れた人間共に傷つけられるのが見てられないんだ…!』

千夜『リゼちゃん……』


千夜『私も、同じよ♪』


ゴッ…



=================

シャロ「千夜、あんた自分が何したのかわかってるの…?」

千夜「わかっているつもりよ」

千夜「ねえシャロちゃん、少し聞いてくれる?」

シャロ「…ええ、話しなさいよ」

千夜「私ね、辛かった……」

千夜「もう自分が狂ってるんだって、とっくに気が付いてる」

千夜「でも、遅かったの。リゼちゃんを殺しちゃってから、やっと気がついたのよ」

千夜「馬鹿よね。自分で後戻りできないとこまで来といて、自分で後悔する」

千夜「おまけに大好きな人を手に入れるために、大好きな人を地獄に突き落とした」

千夜「シャロちゃんが襲われちゃった時のこと、シャロちゃんは私に頼っても意味ないって言って教えてくれなかったわよね」

千夜「それで私、思ったの…私以外に頼って欲しくないって」

だから、シャロちゃんの敵をいっぱい作って味方、つまり邪魔者を減らした

千夜は、そう言った


でも、どうしてだろう


こんなに酷いことをされたのに


千夜「シャロちゃんごめんね……好き」


そう言って千夜は私を押し倒す


でも


何も悲しくない


何も憎くない


なんで?


それは









シャロ「わたしも、千夜がすきだから」









シャロ「すきだって言ってくれて、とってもうれしい」


千夜の好意が、私の考えるミソを完全に狂わせたのでしょう。

先輩の事も、虐めの原因も、全て闇の中。

頭の中、千夜でいっぱい。

そうだ、いつもからかわれてばかりだから、たまには私がリードしよう。

私は千夜の唇に私を重ねる

シャロ「んっ……んむっ、んん…」

千夜「んむ、はぁ……んんっ」

シャロ「はぁ…はぁ……」///

千夜「シャロちゃん、大胆ね」///

千夜「でも私、これじゃ足りないのよ」

千夜「シャロちゃん…ここで、殺してもいいかしら」

シャロ「ころす……千夜は、わたしのこところしたいの?」

熱に浮かされたみたいに、頭が回らない。

色々なものを失ってしまっでぽっかり空いた穴に、一気に千夜が流れ込んできて、キャパオーバーになってしまったのでしょうか。

千夜「ええ……本当にシャロちゃんを手に入れるには、これしかもう思いつかないの」

シャロ「千夜が…千夜がころしたいなら、わたしころされてもいいよ」

全く恐怖は感じませんでした。
千夜がやってくれることなら、喜んで引き受けられたからです。

シャロ「でも、そのまえに、いっぱい、あいして」

千夜「勿論、そのつもりよ」

今日は誰もいないしね、と千夜は付け加えました。

私達は、かなり長くの間互いを重ね合わせました。

見慣れている筈の千夜の身体がひどくいやらしく見えてしまう自分が少しだけ恥ずかしかったです。

私と千夜は感情のままに、それこそ壊れてしまうほど行為をしました。

ただ、千夜と触れ合うことだけが至福でした。

ひとしきり快楽に溺れた後、千夜が言います


千夜「じゃあ、そろそろお別れね…」

シャロ「ちや、ちやぁ……すきぃ……」

千夜「……本当にシャロちゃんは可愛いのね。やっぱりシャロちゃんの顔が歪むのなんて見たくないわ」

シャロ「??ちやぁ?」

千夜「お別れをするのは私だけでもいいかしらね。じゃあシャロちゃん、包丁を持って……」

シャロ「ちや、こぉう?」

千夜「そう、よく出来ました。じゃあ、しっかり握ってて……」









私の、かわいいシャロちゃん。


グッ、チャ…………

私は、千夜に包丁を持たされたところまでは曖昧ですが覚えていました。

しかし気がついた時には、腹から血を流した千夜が私の隣に横たわっていました。
何故か千夜が包丁の柄に血を塗ったくり、それを握っていました。

私の指紋を消そうとしたのでしょう。

千夜とまだお別れしたくなかった私は、急いで病院に電話をかけました。

直ぐに救急車が駆けつけて、千夜を病院に運び出しました。

私も千夜も裸でしたが、そんなの考えている余裕はありませんでした。

これからどうなるのか、私は不安でたまりませんでした。







ココア「千夜ちゃん、入るよ!」

チノシャロ「「おじゃまします」」

シャロ「千夜…大丈夫?」

千夜「あ……」

ココア「千夜ちゃん?」

千夜「いや……誰…」

ココア「千夜、ちゃん……?」

チノ「千夜さん、どうかしましたか?」

千夜「い、や……やだ、知らない、知らないわ」

ココア「千夜ちゃんは、私達がわからないの?」

千夜「ちや?知らない…知らない…」

シャロ「一旦落ち着かせましょう。千夜に悪いわ」

シャロ「千夜。また来るから。」

千夜「ちや、ちやって。ちやって誰なの…?」




チノ「……かなり、酷い状態ですね」

ココア「記憶喪失っていうのかな…」

シャロ「まだ回復してから間もないし、いずれ治るわよ」

チノ「シャロさん、以外と落ち着いてますね。…一番辛いのだと思うんですが…」

シャロ「うん…だけど、ここで取り乱しても千夜の回復は早くならないでしょ?」

私の思考は気持ち悪い程に冷静でした。

たぶん、自分の周りに起こっていることを心の底では認められていなかったからだと思います。

その日は、夕方には皆と別れて家に帰りました。

ドア「おかえり」キィ

私は扉を閉めます。

私はベッドの前に立ちます。

数秒、考え事をしました。

自分でも何を考えたかは覚えていません。

しかしその直後、私は家を出ていました。

私は走ります。

然程運動神経が良くない私とは思えない速度で混雑する街を走り抜けます。

自分でも信じられない程の早さで病院につき、遠慮なしで廊下を走りました。

途中、看護師さんに注意されましたが、無視して走りました。

目指すは、千夜の病室…

シャロ「千夜!!」ガララアジャラッ

千夜「!!?」ビクッ

シャロ「千夜…千夜!!あんた本当に忘れちゃったの!?」

シャロ「ココアもチノも自分の名前も、私も!」

シャロ「千夜、嘘でしょ?嘘なんだよね!こういうとこは性格悪いんだから……!」

シャロ「千夜、私千夜のこと大好きなんだよ!?千夜も、私のこと好きって言ってくれたじゃない…!」

千夜「……」

なぜ先程まで千夜を気遣うような素振りで皆に接して、今狂ったように千夜を問いただすのか。

私はその時、千夜のあの言葉によって動かされていました。

「辛かったら、私には甘えてもいいのよ」

その言葉が私の頭の中で反芻して、理性の鎖を砕き切ってしまったのです。

千夜は、今にも泣き出してしまいそうでしたが、

ごめんね

と、そう囁きました。
続けて、





千夜「私の可愛いしゃろ……
桐間、紗路ちゃん?」

シャロ「…!!」

刹那の間に、私は千夜に抱きついていました。

千夜「シャロ。シャロちゃん。私ね、まだ自分のこともあまり思い出せないんだけど、なぜか貴女だけは知ってる気がしたの」

シャロ「千夜ぁ」ポロポロ

千夜「貴女にも、他の人達にも迷惑かけてごめんなさいね。あの子達も私の友達?」

シャロ「ええ、そうよ。みんなみんな千夜の大切な友達」ポロポロ

千夜「うふふ、そう。なら、私とシャロちゃんは?」

シャロ「え?」

千夜「まだ曖昧なんだけどね、確か私の記憶ではシャロちゃんが私とキスしたりしてたのよねぇ」

千夜「友達なのに、なんでかなーって思って、ね?」

シャロ「うぅぅぅ………」カァァァ

千夜「どういう関係?」ニッコリ

シャロ「わ、私は、こ、恋人みたいなかんじだとおもってまひたぁ……」

千夜「やっぱり!」

シャロ「え」

千夜「だって私、シャロちゃんといると胸がドキドキするもの」

シャロ「そんな……」/////

千夜「だから、記憶を取り戻すためにも…ね?」

シャロ「ひゃう!」ガバ

千夜「本当にシャロちゃんは可愛いわね。激しくしたくなっちゃう」

シャロ「まってここ病室っ……もう!千夜ったら」///




───────────────

シャロ「今日は帰りたくない」

千夜「何言ってるの。シャロちゃんあんなに頑張っちゃって疲れてるでしょ?」

シャロ「そっそういうこと言うなぁ!……お願い、千夜」

千夜「もう、シャロちゃんったら。じゃあもうそろそろ看護師さん来るから、いいよって言うまで隠れててね」

シャロ「…ありがと」ポソッ

千夜「うふふ♪」

次の日早朝


シャロ「ち、ちやぁ…そこダメぇ……」///

千夜「また全部可愛がってあげるわ、シャロちゃん……」///

シャロ「ひぁっ、あっ…」///

ココア「千夜ちゃんおっはよー!!」ガチャッ☆

ココア「」

シャロ「」

千夜「」

ココア「あ…い、家にチノちゃん忘れてきちゃった、だから、時間開けてくる、ね?」

シャロ「あ…ぅあ……」///

千夜「ココアちゃん?」

ココア「はっはい!?」

千夜「誰にも、言っちゃダメよ?」ニコニコ

チノ「ココアさん、病院ではしらn」

チノ「」

和菓子「チノちゃんも、ね?」

ココア「チノちゃん!帰るよっ!」

チノ「はいい!」



それからココアには、私達が二人でいると妙にニヤニヤされるようになりましたが、とても幸せな日常が戻った気がしました。

少しずつですが、千夜も記憶を取り戻していきました。

そんな中、思い出して欲しくない人もいました。

思い出してしまえば、この幸福も霞のように消えてしまう

…私は身勝手な女です。

好きな人の為に、好きだった人を抹消するだなんて。


シャロ「もうだいたいみんなの事思い出した?」

千夜「ええ、完璧よ!」

シャロ「……できれば思い出さないで、無かったことになって欲しい事もあるんだけどね」

千夜「ううん。私がやったことだもの。正面から向き合わなきゃ」

千夜「ココアちゃん達はもう知ってるの?」

シャロ「いいえ。伝えてないわ」

千夜「そう……」






「リゼちゃんに謝らなきゃね」






その先に待つモノが、絶望であると知りながら。

短いですが、これで終わりです。
ここまで読んで下さった方、感謝します。

個人的な考えなのですが、恐らくシャロちゃん単体では、ココアやチノ、リゼには勝らなかったかもしれません。
ただのレズメイドでした。
しかし、そこに千夜を投入することによって幼馴染成分が追加、さらに千夜によって本音が暴かれたりと千夜がいる効果は計り知れないです
何が言いたいかといいますと、千夜シャロは最高ということです
もっといえばシャロちゃんこそ最高です

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