にこ「恋は明瞭」 (32)

【引き寄せの法則】

穂乃果「引き寄せの法則?」

絵里「そうよ、人間は無意識のうちに自分にはないものを求め、そして、それは絶対無理だとネガティブなイメージを持つの」

穂乃果「そうなの?」

絵里「そうしてネガティブなイメージを持つことで無意識になりたい自分から遠ざかっていくのよ……この逆でなりたい自分にポジティブなイメージを持っている人は成功しやすい」

穂乃果「何だか希ちゃんみたいなこと言うね」

絵里「つまり、恋愛でもなんでも自分にないものを求めるのがいいってことよ」

穂乃果「自分にないものか……」

絵里「それをうまく補えている夫婦は離婚しにくいし、逆に単に趣味が合うだ

けのカップルはすぐ別れる」

穂乃果「あ、なんかそんなの聞いたことある!」

絵里「つまりは相手にないものを持っている人間同士が結ばれるのよ」

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絵里「穂乃果にないものは何だと思う?」

穂乃果「穂乃果にないものはいっぱいあり過ぎて……」

絵里「そんなことないわ、強いてあげるなら……賢さ!」

穂乃果「賢さ?」

絵里「そうよ! 穂乃果、あなたはアホ」

穂乃果「ええーっ! そんなにはっきりと!?」

絵里「対して私は賢い可愛いエリーチカ! これはもう結ばれるべくして生まれてきたといっても過言じゃないわね」

穂乃果「アホかどうかは置いといて……確かに絵里ちゃんは穂乃果にない可愛さを持ってるよね」

絵里「そんなことないわ! 穂乃果はもっと可愛い!」

穂乃果「……じゃあ恋人にはなれないね、両方とも可愛いなら」

絵里「はっ!」

穂乃果「しかもそんなことにも気付かないなら賢くもないし」

絵里「ダスビターニャ!!」

穂乃果「これじゃあ穂乃果と絵里ちゃんは理想のカップルにはなれないね」

絵里「チャイコフスキー!!」

穂乃果「じゃあ穂乃果もう行くね! ばいばーい!」

絵里「……ペリメニ、ボルシチ、ハラショー……」

【天候操作】

穂乃果「雨止めーー!!」

穂乃果「本当に止んだ!! 人間やれば何でもできる! 私、ラブライブ出場する!!」

みんな「ほっ」

――

にこ「ありがとね、協力してくれて」

真姫「いいわ、パパもあの会社に協力できてうれしそうだったし……どうせ穂乃果がいないとμ'sは駄目なんだから」

海未「しかし、空の立体映像をそれも神田明神全体に張るなんてなかなかコストがかかってますね」

真姫「なんでもラブライブの決勝会場にも使うとか何とかで実験がしたかったそうよ……実情を知らない子で試すことによってよりリアルを求めたかったらしくて」

にこ「穂乃果もあんな単純なことで出場決意するくらいだったら最初から出ないなんて言わなきゃいいのに」

ことり「まあまあ、穂乃果ちゃんにも何か考えがあったのかも? それに、にこちゃんの演技もなかなか良かったよ?」

絵里「確かに男坂を駆け上がるところは迫真の演技だったわね」

にこ「そ、そう? えへへ」

【パターン】

ことり「穂乃果ちゃん! 今日泊まりに行ってもいい?」

穂乃果「うん! もちろんいいよ! 海未ちゃんは来れない?」

海未「あ、私は今日家族と外食することになっていますので、また今度に」

穂乃果「そっか、じゃあまた今度だね……」

ことり(ありがとう、海未ちゃん)

――

海未「明日は私オンリーでもいいのではないですか?」

ことり「駄目だよ! この約束を決めたのは海未ちゃんだよ?」

海未「では、明日はいつも通り三人の日ですね」

ことり「うん!」

海未「恋愛は公平でないといけませんからね」

ことり「そうして、高校を卒業するときに穂乃果ちゃんにどっちかを選んでもらう」

海未「そうすればどちらもあきらめがつきますからね」

――

にこ「穂乃果、最近会いに来てくれないじゃない」

穂乃果「ごめんね、昨日はことりちゃんが泊まりに来たいって言うから」

にこ「別にいいけどー」

穂乃果「もう、怒らないでよ……穂乃果が好きなのはにこちゃんだけなんだから」

にこ「もうっ、穂乃果ったら……」

ビーッ ビーッ ビーッ

穂乃果「あ、ことりちゃんからだ……そっか、今日は水曜日か」

にこ「何が?」

穂乃果「ううん、明日は海未ちゃんとことりちゃんと三人で遊ぶんだ」

にこ「あんた達本当に仲良しね」

穂乃果「そうだね」

【恋のトリック】

海未「実は……穂乃果のことが好きなんです」

ことり「そうだったんだ……」

海未「でも、穂乃果は私のことをただの友達にしか思っていません」

ことり「そんなことないよ! 穂乃果ちゃんは海未ちゃんのことを大事に思っているよ」

海未「ことり……ふふっ、それはことりも同じですよ……しかし、それが逆に恋愛では距離を置いているようにも感じます」

ことり「そうかも……じゃあ、気付かせてあげればいいんだよ」

海未「どういうことですか?」

ことり「穂乃果ちゃんは海未ちゃんのことがとっても好き……だけど、それは恋愛感情じゃない……だから、これを使うんだよ」

海未「なんですかこれ……粉末の……薬?」

ことり「これは所謂、惚れ薬……これを飲んだ後、最初に見た人を恋愛対象として見てしまうの……体が熱くなって、その人のことしか考えられなくなる……」

海未「にわかには信じられませんが……」

ことり「別に信じなくてもいいんだよ、海未ちゃんが好きなようにすればね」

海未「ことり……ありがとうございます」

――

ことり「練習の休憩時間とかにスポーツドリンクの中に惚れ薬を入れて、それを渡しちゃえばいいんだよ」

海未「上手くいきますかね……?」

ことり「大丈夫! さっき絵里ちゃんにちょっと長めに休憩時間を取るようにことりが頼んでるから」

海未「ことり……何から何までありがとうございます」

ことり「ううん、気にしないで……頑張って!!」

海未「はい!」

――

海未「ほ、ほ、ほ、穂乃果、あの……あの……」

穂乃果「どうしたの海未ちゃん? なんか変だよ」

海未「そ、そうでしょうか……あの……スポーツドリンクを……」

にこ「穂乃果! あんたまた私のグッズの配置変えたでしょ!」

穂乃果「ええー! 穂乃果じゃないよ!」

海未「あの……ああ……」

――

海未「駄目でした……」

ことり「そ、そんなに落ち込まなくても大丈夫だよ」

海未「ことりにこんなにしてもらっているのに情けないです……切腹します……」

ことり「わあ! お水飲んで落ち着いて海未ちゃん!」

海未「す、すみません……っ、落ち着きました……」

ことり「慌てなくてもいいんだよ?」

海未「……やはり私はことりがいなくてはだめですね」

ことり「ふふっ、ありがとう、海未ちゃん」

海未「穂乃果ばかり気にして、本当に大切なのは誰かを忘れていました……」

ことり「海未ちゃん……?」

海未「私、本当の想いに気付いたんです……ことり、あなたのことが好きです!」

ことり「えっ……?」

海未「す、すみません突然……でも、私はあなたがいないとだめなんです……あなたといつまでも一緒に居たいです……私じゃ、駄目ですか……?」

ことり「海未ちゃん……ううん、駄目じゃないよ……だって、本当はことりも海未ちゃんのことが大好きだもん! いつまでも一緒に居たいのはことりもおんなじだよ!」

海未「本当ですか!?」

ことり「うん! ……こんなことりで良ければ、付き合ってください」

海未「はい! 私は幸せ者です」

ことり「もう一度、海未ちゃんの口から好きって言ってほしいな」

海未「何度でも言います! わたしはことりが好きです! だって……ことりを見ていると……体が熱くなって、ことりのことしか考えられなくなるのですから」

息抜きに短編集やろうと思ったけど何日たっても特にネタが思いつかないんで次で最後にします

【恋は明瞭】

にこ「つまり、このメガネをかけて誰かを見るとその人が好きな人に見えるってわけね」

希「その通り!」

凛「面白うだにゃ!」

にこ「胡散臭いわね……私はやめとくわ」

希「おっ、にこっちは好きな人を知られるのが怖いん?」

にこ「そんな安い挑発には乗らないわ」スタタタ

ガチャッ

海未「あ、にこ……扉が自動的に開いたからびっくりしました」

にこ「ちょうどいいわ、あんたあの二人の相手してあげて」

海未「はぁ……」

にこ「じゃあね!」

海未「……で、何をすればいいのでしょうか?」

希「じゃあまずはこのメガネをかけて」

海未「はい、かけましたが……」スチャ

凛「わくわくするにゃ」

海未「! 穂乃果! いつの間に……! さっきはよくも逃げましたね!」

凛「おおっ! 凄いにゃこのメガネ!」カチャッ

海未「……あれ? 穂乃果は?」

希「穂乃果ちゃんならさっき慌てて出て行ったで」

海未「穂乃果ー! 待ちなさーい!」

希「……海未ちゃんからはウチしか見えてなかったから誤魔化せたな」

凛「でも海未ちゃんが穂乃果ちゃんのこと好きだったなんてね」

希「面白そうだから追いかけてみよ!」

凛「行っくにゃぁ!」

――

真姫「あれ? 誰もいないのかしら……何かしらこのメガネ」スチャ

真姫「伊達メガネかしら……度は入ってないようね」

ガチャ

にこ「あら? 真姫ちゃん」

真姫「遅かったじゃないにこちゃん、他には誰も来てないわよ?」

にこ「あれ? 希と凛がここにいたはずなんだけど」

真姫「さっき二人でニコニコしながらどっか行ってたわよ?」

にこ「ふーん……って何で真姫ちゃんがそのメガネ着けてるの?」

真姫「え? ごめん、これにこちゃんの?」

にこ「いや、違うけど……やっぱり、胡散臭いだけのただのメガネだったわね」

END

なんか俺の意図があんま伝わらなかったようなレスがいくつかあったけど
今度からはスレタイに短編ってつけることにするわ
見てくれてありがとう

キャラに百合語らせて遊んでた奴か
自分の意見キャラに代弁させる作者

>>26
カップリングの奴ね
自分の意見よりもそれに対立させる意見の方が考えるの難しいわ
まあSS書いてるやつは大概キャラに百合させて遊んでるよ
見てくれてサンキュー

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月04日 (月) 23:48:43   ID: NPnhMqi0

計画通りちゅん(・8・)

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