【ダンガンロンパ】苗木「男子全員マッチョなコロシアイ学園生活」 (142)

★キャラ崩壊注意。ネタバレ注意。ガチムチ注意。
★タイトルで男子全員て書いてあるけど葉隠だけ普通。


私立希望ヶ峰学園とは――

超高校級と呼ばれる特殊な才能を持った人間だけが入学を許され、
卒業すれば必ず成功すると言われている、いわばエリート養成学校。

僕の名前は苗木誠。この希望ヶ峰学園に『超高校級の幸運』として
抽選で選ばれた、身長190センチ、体重120キロの平凡な高校生である。


苗木(……残念だなぁ。密かに『超高校級のボディビルダー』枠を
    狙ってたのに単なる抽選だなんて。選ばれただけ有り難いけどさ)ムキムキ

苗木(まあ、僕みたいな運で選ばれただけの凡人と違って、超高校級に相応しい
    華々しいメンバーと明日から一緒に学校に通えるなんて光栄だなぁ!)

苗木(さ、明日に備えて筋トレして今日はもう寝よ)ムキムキ





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406639040


――翌日。

僕は学園に入ってすぐに気を失い、教室で目を覚ました。
辺りを見渡すと、全ての窓に鉄板が嵌めこまれ外との出入口が塞がれている。


苗木「フンッ! フンッ! クソ、僕の力でもビクともしないなんて……」

苗木「ん? なんだ、この紙…」


『入学おめでとうございます、オマエラ。入学式は8時から体育館です』


苗木「汚い字だなぁ…それに、あそこにあるのってまさか監視カメラ?」

苗木(僕の肉体美を撮りたいなら言ってくれれば正面から応じるのに……)


一応エントランスに行ってみたけど、入り口には分厚い鉄の扉があった。
またまた僕の力では開かなくてシャクだけど、こればっかりは仕方ないので
紙に書いてある通り僕は体育館に向かうことにした。


苗木(中にいたのは13人の超高校級の高校生達……)

苗木「凄い……」


僕は自分が恥ずかしくなった。そこにいたのは本当にそうそうたるメンバーだったんだ。
まず僕が自己紹介をして、一人ずつ挨拶をしていく。


山田「超高校級の同人作家・山田一二三と申します」ドスドス


山田一二三:身長192センチ体重280キロ。まさしくジャパニーズスモウレスラーの体型をしており、
       名だたる部屋からスカウトを受けること多数。列を乱したりコミケ会場でルール違反を
       犯す者には容赦なく百裂張り手を食らわせちゃうぞ☆ コミケの平和は僕が守る!


苗木「君が山田君かぁ。君なら同人会と相撲界両方で横綱になれたんじゃないの?」

山田「ムフフ。それも考えたのですがねぇ。やはり二足のわらじでは同人に失礼かと思いまして」

桑田「ブーデーがカッコつけちゃってさ。俺は二足のワラジで行くぜ!」ムキョムキョ


桑田怜恩:身長195センチ体重128キロ。超高校級の野球選手だが本人は芸能界に興味がある様子。
      バントでホームランした伝説を持ち、ボディビル大会でも優勝経験多数の実力派。
      憧れの人はアーノルド・シュワルツェネッガーでボディビルも単なる踏み台である。


苗木「桑田君てあの桑田君?! もし良かったら今度時速240キロの投球見せてほしいな!」

桑田「いいぜ。俺の全力投球は捕れる奴が限られるから普段は封印してんだけど、
    ……ここには捕れそうな奴たくさんいそうだしな」

石丸「早速スポーツで友好を深めるとは素晴らしい! 僕も是非仲間にいれてくれ!」ゴキボキ


石丸清多夏:身長198センチ体重131キロ。制服をピッチリ着たいのに鍛え上げた大胸筋のせいで
        前が閉まらない系男子。クラスメイトに因縁をつけたチンピラを改心させるため、
        ヤクザの事務所に説教に行ったらいつのまにか壊滅させてしまった過去がある。


苗木(こ、この人があの有名な超高校級の風紀委員か! ……石丸君の前でだけは
    校則違反をしないように気をつけなきゃな。サバ折りにされちゃう)

石丸「学生らしく共に学び、研鑽し、成長しようではないか!」

大和田「ケッ、なーにが学生らしくだ。今の俺達の状況が分かってんのか?」ビキビキ


大和田紋土:身長202センチ体重136キロ。日本最大の暴走族「暮威慈畏大亜紋土」の二代目総長である。
        ヤクザすら恐れを抱く一大勢力の頂点に君臨し、血の海に沈めた敵対チームの総長は数知らず。
        単車で“爆走(はし)”るのが何より好きだが、事故った時は自分で愛車を背負って移動する。


苗木(怖い……流石は超高校級の暴走族。なんて迫力だ。僕がいかに井の中の蛙だったかがよくわかるよ)

大和田「ああ? なんだ、オメー。さっきから人の顔じろじろ見て。言いたいことがあるならはっきり言えや」

十神「フン、これだからプランクトンは困る」ノッシノッシ


十神白夜:身長200センチ体重142キロ。史上最大最強の超高校級の御曹司。クッソデカイ。クッソ強い。
      プロレス団体からよく勧誘を受けていて本人も実は満更でもなく、リングネームを考案中。


十神「俺達は何らかの組織に誘拐されこの学園に監禁された。俺の予想通りならそろそろ
    出てくるだろう。取り乱して騒げば向こうの思う壺だ。そんなこともわからないのか」

大和田「ああん?! 偉そうなツラしやがって。痛い目にあいてえみてえだな!」

石丸「喧嘩はやめたまえ!」

桑田「ちょー、マジ勘弁。なんか止めなきゃいけない感じ?」

???「みんなー、お待たせー」ズシーン…ズシーン…


それはまるで、歩く巨岩のようだった。圧倒的なまでの筋肉の塊が僕の目の前に迫ってきた。

――筋肉という名の、暴力だ。


不二咲「あ、新しい人? ごめんねぇ、僕お手洗いに行ってて。不二咲千尋っていうんだぁ。よろしくね♪」


不二咲千尋:身長210センチ体重160キロ。超高校級のプログラマーにして筋肉の天使。霊長類ヒト科最強。


苗木「き、きたー!! マッスル界のカリスマにして天使・不二咲千尋さん! お会い出来て
    光栄です! あの、握手してもいいですか?! もし良かったらサインも欲しいなぁ!」

不二咲「いいよぉ。……ん? あれぇ、あっちで喧嘩してるの?」

不二咲「 喧 嘩 は ダ メ だ よ ぉ 」


┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛

酉で検索したら… あんただとは思わなかった…


大和田「…………お、おう」

十神「…………く、仕方ない。引いてやる」

山田「流石はちーたん! あの愛らしい顔と首から下のギャップで秋葉原では
    究極絶対破壊天使ちーたんの名で呼ばれているのは伊達ではない!!」

苗木「そんなアダ名あるんだ……」

葉隠「えーと……あのー……」


葉隠康比呂:身長180センチ体重71キロ。超高校級の占い師。ウニのような独特の髪型が特徴。


苗木「ん? あれ、まだ男子いたんだ。ごめんね、細くて気付かなかったよ」

葉隠「あ、そりゃいいんだけどよぉ。……なんか、俺以外やたらデカくねえか?」

苗木「そうかな?」

桑田「フツーだろフツー」

山田「標準ですよねー」

石丸「ウム、葉隠君。君は少し細すぎるな、鍛錬が足りない。もっと鍛えたまえ!!」

大和田「俺が鍛えてやろうかぁ?」ビキビキ


葉隠「ヒィィ! 結構だべえええええええ!」

大神「男子とは自己紹介が済んだようだな。次は我らの番だ」


大神さくら:身長192センチ体重99キロ。超高校級の格闘家。女神。不二咲を倒したい。


苗木「あ、あの人が大神さん……なんて美しい筋肉だ。顔つきも凛々しいし」

桑田「おい、苗木ぃ。大神には俺が先に目をつけてたんだからな。横取りやめてくれよ」

山田「大神さくら殿はみんなの女神なのです! 平等に愛でるべきですぞ!」

石丸「君達、大神君(の筋肉)が如何に美しいからといってジロジロ見るのは失礼だぞ。やめたまえ!」

大神「ヌ、ヌフォォッ!」///カァァ~


あ、耳まで赤くなってる。かわいい。


大和田「オメエ声がでけーんだよ!」

十神「大神さくら……あいつこそ我が十神の後継を生むに相応しい女だ。雑魚共は引っ込んでいろ!」

朝日奈「いいなぁ。大神さん、モテモテだね!」

セレス「間違っていますわ……何かが決定的に……」


腐川「ど、どうせアタシみたいな貧相な女はダメよ……アタシなんて鶏ガラみたいだし……!」

不二咲「一緒に鍛えようよぉ。僕がお手伝いしてあげるから!」

腐川「ヒィィッ。殺されるぅぅ!」

葉隠「……えーと、なにがなんやらよくわからんべ」

霧切「奇遇ね。あなたと意見が合うなんて」

葉隠「会ったばかりでその言い方……」

舞園「あの……」

苗木「……ん?」

舞園「苗木誠君て言いましたよね? ……まさか、根黒六中にいたあの苗木君じゃないですよね?」

苗木「舞園さん、僕のこと覚えててくれたの?! 嬉しいなぁ。同じ学校に通ってただけなのに」

舞園「う、嘘でしょぉぉッッ?!!」

苗木「??」

舞園「あ、いえ、ごめんなさい! こんな所で知ってる人に出会えたから驚いてしまって……」

朝日奈「え、なになに~? 二人とも知り合いなの?」

苗木「うん。舞園さんとは同じ中学校で……」ウンタラカンタラ

舞園(ウソ……ウソよ……だって、苗木君て私より背も低かったしあんなに細かったのに。
    いくら成長期でもちょっと限度超えてるでしょ?! 一体何があったの?!)


舞園「あ、あの苗木君。高校に入ってから……背が伸びました?」

苗木「うん! 僕って背が低くて華奢なのがコンプレックスでさ。ネット通販で買った筋トレグッズと
    プロテインで毎日筋トレガッチリやったら一年で三十センチも背が伸びちゃって」

苗木「それでもここじゃ相変わらず小さいみたいだけどね。ハハハッ!」

舞園「…………」

葉隠(俺の立場は……)


そんな感じで早くも打ち解けた僕達がお互いの筋肉自慢をしていた時だった。


『えーマイクテス、マイクテスト』


僕らの前に現れたのは体の中心から黒と白にカラーリングされた変なクマのぬいぐるみだ。


モノクマ「オマエラどんだけ脳筋なんだよ! すぐ上着脱ぐのやめろよ!」

石丸「筋肉を見せ合うことはお互いの実力を把握し自己研鑽にも繋がる。何故やめねばいけないのか!」

モノクマ「単純にキモいからだよ! 熱苦しいんだよ、オマエラ!!」

山田「ムフフ、これは白黒クマさん。さては……僕達の肉体美に嫉妬、ですな?」フフンッ

桑田「っかー、仕方ねえヤツだな! 混ぜてやってもいいぜ?」

十神「フ、特別にこの十神白夜の肉体美に酔うことを許そう」

モノクマ「氏ねよ!!」

絵を期待してもいいんですよね!?

こいつらの記憶を消せた妹様何者だよwwwwww

ちーたんで我慢したのに葉隠で腹筋崩壊


葉隠「……つーか、普通にぬいぐるみと会話するのやめねえか?」

江ノ島「は、葉隠君がツッコんでる……!!」

大和田「ナニモンだ、テメエ!」

モノクマ「やっとまともな質問が来た。僕の名前はモノクマ。この学園の学園長なのだ!」


説明が長いのではしょるけど、どうやら僕達はコロシアイをしないとここから出してもらえないらしい。
しかも殺せとか言う割には誰にもバレずにとかめんどくさい制限をつけて。

コロセと言われて殺す人間はいないだろう……戦えだったら僕達の半分は従っただろうけどね。


大和田「テメエ、さっきから聞いてりゃふざけたことばっか言いやがって!」

モノクマ「ふざけた? ふざけてるのは君の髪型でしょ?」

大和田「んだとコラァアアアア!」


ガシッ!


葉隠「ま、まあまあ。大和田っち! 落ち着けって」

霧切「他にも仲間がいるかもしれないのに迂闊に手を出すのは危ないわ。放した方が……」


グシャッ!


葉隠「」

霧切「」


モノクマの頭部は大和田君の握力で砕けてしまった。


大和田「ああ? なんだ、もう壊れちまったのか。口ほどにもねえなぁ」ビキビキ!

モノクマ「ちょ?! いきなり壊さないでよ!」ピョーイ

「うわああああ」

大和田「また出たか。何体いるか知らねえが、全部スクラップにしてやんよ!」

モノクマ「学園長への暴力は校則違反だぞ! よーし、見てろ」


ピピピピピピピ……


大和田「あ? なんだ、変な音出して? おいこら、なんか言えよ」

霧切「いけない! 離れて!」

大和田「あん?」

霧切「だから! 早く離れて!!」

不二咲「大和田君、危なーい!」ドスーン!


ドッカーン!!!


「きゃあああああああああああああ!!」  「うわあああああああああああああ!!」


山田「モノクマが爆発しましたぞ!」

苗木「ふ、不二咲さーん!」

不二咲「あ~、危なかった~。大和田君、大丈夫?」無傷!

大和田「お、おう。すまねえ……」

葉隠「え? いや、え?」

セレス「わたくしの目がおかしくなければ、彼は爆風の直撃を受けていたと思うのですが……」

不二咲「このくらいでどうにかなるようなヤワな鍛え方はしてないんだよぉ!」ズッシリ!

朝日奈「不二咲ちゃん、すっごーい!」

舞園(凄いとかそういうレベルなんですか、それ……)

江ノ島(……あーあ、だから火薬の量十倍くらいにした方がいいって言ったのに)

腐川「お、おかしい! おかしいわよこいつら!」


その後、僕達は分かれて校内を探索し食堂で報告会を行った。
でも、どこからも脱出できないという以外に有用な情報は何も得られなかった。


苗木(ハァ……妙なことに巻き込まれてしまった。僕って本当に超高校級の幸運なのかな……)


夜になり、やっと自室に戻ってこれた僕はシャワーに入って寝ようとシャワールームの扉に手をかけた。

ガゴッ!


苗木「ん? 開かない?」ガチャッ!ガチャッ!

モノクマ「ついてなーい! 実は苗木君の部屋のシャワールームの扉は建て付けが……」


メキャッ!


苗木「あ……」

モノクマ(……壊しやがった)

苗木「まあ、いいか。僕一人しかいないんだし、壊れてても問題ないよね。それで何か用?」

モノクマ「別になんでもないです……」


翌日早朝。


苗木「フンッフンッフンッフンッ! 朝の筋トレは格別だな」

苗木(ここは狭いし、折角だから体育館に行こうかな)


僕が体育館に行くと、そこは先客達で大賑わいだった。


石丸「おはよう、苗木君! 君も朝の筋トレかね?」

苗木「おはよう、石丸君。うん、みんなもそうなのかな?」

石丸「ウム。今までは一人でやっていたものだが、高い意識を持つ仲間と行うのは気分が良いな」

朝日奈「苗木、おはよーっス!」

苗木「あれ、朝日奈さんもいるの?」

朝日奈「……いちゃ悪い?」

苗木「あ、ゴメンゴメン。そういう意味じゃなくて。朝日奈さんは細いから」

朝日奈「私だってこう見えて立派なアスリートなんだからね! みんなにも負けないよ!」

苗木「うん、一緒に頑張ろう」

苗木(スイマーだったっけ? その割には水の抵抗大きそうな体してるけど)

不二咲「おはよう、苗木くーん」ズシーンズシーン

苗木「あ、おはようございます不二咲さん」

不二咲「うふふ。同期なんだから敬語とかやめてよぉ」

苗木「不二咲さんと一緒に鍛えられるとか緊張するなぁ」

不二咲「緊張しなくていいよぉ。筋トレは楽しくやらないと意味がないんだから」ズッシリ


山田「流石ちーたん! いいことを言いますな! 何事も楽しくです!」

十神「フン、お前は楽しく生きすぎだからそんなに余分な肉がついているのだ。
    もっとブラッシュアップしろ! 俺の肉体美を参考にするがいい」フンッ

山田「くぅ~、耳が痛いですな。心がけてみます」

桑田「うおらあああ! 行くぜ! 俺の全力投球!」

大和田「来いよ! 受け止めてやるぜえええ!」


バシュッ! ドゴォォン!


苗木「もはや野球の音じゃないけど凄いね、二人共!」

桑田「おう、苗木か! お前もやるか? やっぱ全力で投げると気持ちいいわ」

苗木「僕に受け止められるかな?」

大和田「お前のガタイなら大丈夫だ。やってみろよ!」

苗木「うん!」


ワハハハハハハ!


モノクマ(どうしよう……早くもコロシアイとか起きなさそうな空気が……)

江ノ島(……私も混ざりたい)


三日後。


モノクマ「オマエラ外のDVDだ! このDVD見て殺し合えー!」

舞園「いやああああああああああ!!」

苗木「舞園さん、落ち着くんだ! 僕が君を出してみせる! 絶対にだ!」

舞園「苗木君……うわああああああん!」


・・・


舞園(さっきは納得した振りをしたけど、私は絶対ここから出なければならない。
    たとえ誰か殺すことになったとしても、私は立ち止まっていられないんです!)

舞園(もしこの中で誰か一人殺すなら、やっぱり……)チラ

桑田「野球はあくまで趣味! ボディビルに至っては踏み台だから! 俺の夢は
    もちろんハリウッドスターよ! シュワちゃん並の大スターになってやるぜ~!」

苗木「へぇ~、凄いなぁ。桑田君て器用だよね」

桑田「とーぜん! 俺くらいの天才になるとなんでも出来ちゃうんだよなぁ。ハハハ!」

舞園(芸能界はそんな甘い所じゃないんですよ! 許せない……あんな甘い考えで目指すだなんて)


舞園(でも……)

桑田(あれ? 舞園ちゃんが俺のこと見てる? やっべー。本命は大神ちゃんだけど
    舞園ちゃんも結構いい感じだしなぁ。迫られたら断れねえかも。モテる男はつれえわー)


ムッキムッキ!


舞園(ムリムリムリムリ! ムリです! とても刃物が刺さるように見えないし、
    万が一上手く刺さったとしてもその後に絶対殺される……)ガタガタガタ

舞園(他に狙えそうなのは……男子で一番弱そうなのは葉隠君ですけど、この中に
    いるから感覚が麻痺してるだけで、世間一般的には大柄な方ですし……)

舞園(女子はなるべく避けたかったのですが仕方ありません……)


その夜。


舞園「ごめんなさい、死んでください!」

霧切「フンッ!」


パシッ! ガッ! カランカラン……


舞園(?! そんな、一瞬で包丁を落とされて腕を絞めあげられた……?!)

霧切「私、着やせするタイプなのよ」ムキムキッ


霧切「舞園さん、どうして私があなたの呼び出しに応じたかわかる?」

舞園「まさか……気付いていたんですか……」

霧切「あのDVDを見た時一番様子がおかしかったあなたから呼び出しが来て、
    疑うなという方が難しいわ。きっと私を殺そうとすると思ったの」

舞園「……なら、どうして来たんですか? 無視すれば良かったのに」

霧切「あなたを止めたかったのよ。このコロシアイ学園生活、一筋縄ではいかないわ。
    ……だって、なんだかメンバーが異様じゃない?」

舞園「マッチョばかりですしね。霧切さんもタダモノではありませんでしたし」

霧切「とにかく、もう馬鹿な考えはやめることよ。今日のことはきっとモノクマが
    みんなに話すでしょうし、今後事件が起これば真っ先にあなたが疑われるわ」

舞園「……すみません。私、どうかしていました」

霧切「わかればいいわ。じゃあ、おやすみなさい」


翌朝、朝食会。


石丸「まったく、葉隠君はまた遅刻か。精神がたるんでいる! だから彼は
    一人だけあんなにひょろひょろなのだ! 呼びに行ってくる!」

苗木「まあまあ、いってらっしゃい」


セレス「ああ、こうムサ苦しいゴリマッチョに囲まれると息が詰まりそうですわ……
     まさか普通体型というだけで葉隠君に希少価値を感じるとは思いませんでした」

朝日奈「でもあいつ髪型は普通じゃないけどね」

腐川「マ、マッチョはマッチョでも白夜様は爽やかで芸術的なマッチョよ!
    他のムサ苦しい奴らと一緒にしないでちょうだい! う、うふふ」

十神「当然だ」ムキッ

朝日奈「そうかなぁ? 他のメンバーと変わらないと思うけど」

十神「貴様、この俺を愚弄するか!」


その時だった。石丸君が慌てて食堂に駆け込んで来たのは。


石丸「たたた、大変だ!」

苗木「どうしたの?」





石丸「葉隠君が――死んでいる!!」

マッチョ達の「死んでいる」は、果たして本当に死んでいるのだろうか


ここまで。


>>10
普段重くて鬱なの書いてると、時々無性にハジケたくなるんですよ…

>>19
1の画力では筋肉の再現が難しかった。コラなら、まあ

>>20
脳筋ばっかだからプロテインに一服盛ったら余裕でしょう

>>21
グバン!

ゴメンねゴメンね。書き溜めは終わってるんだけど、投下する時間がなくて
先にもう一個のSSの方に投下しないといけないし。こっちはその後ということで

その代わりといいますか、なんか絵を期待してくれてる人がいるようで。1は筋肉描けないしなーと
思ってたら、北斗の拳を模写ればいいじゃないという電波もとい天の声を受信したので描いてみた


シャーペン一発書き+写メ画質なのでクオリティは期待しないように

それは違うよ(ネッケツ)
http://i.imgur.com/tOQ8aLo.jpg
山田「デュフフ、キレてないですよ?」
http://i.imgur.com/rRSr0eM.jpg

ちなみに、山田君は最初ハート様をモデルに描いてたんだけど、全く似てない上に
不気味過ぎて…うーん。微妙にデッサン狂ってるのがまた、ね…

ちーたんを描かなかったのは1の良心。飲み物を口に含んで開いてみよう!



果たして、脳筋達はどのように学級裁判を乗り越えるのか?!


不二咲「みんな~、マッスルカーニバルはっじまっるよー!」ズシーンズシーン

ダンガン・コマンドー 再 開 


石丸「葉隠君が――死んでいる!!」

朝日奈「なんで同じ台詞二回言ったの?」

石丸「いや、なんだか間が開いたから言った方がいいような気がしてだな……」

大神「間とはなんだ?」

石丸「それは僕にもよくわからないのだが……」

苗木「そんなことより、葉隠君が死んでるって本当なの?!」

「?!」

舞園「わ、私じゃないですよっ?!」

江ノ島「は? なに急に叫んでんの?」

大和田「怪しいな。オメエが殺したんじゃねえのか?」

石丸「いや、舞園君ではない」

大神「何故断言出来る?」

石丸「現場を見てもらえればわかる。みんな、来てくれ!」


・・・


桑田「あー、なるほど。ドアの鍵部分がぶっ壊されてるな」

不二咲「力づくでこじ開けたのなら、大神さん以外の女子には無理だねぇ」

大和田「こいつ細かったもんな。死ぬならこいつだと思ってたぜ」

石丸「うっうっ……嫌がる彼を僕が無理矢理鍛えておけばこんなことには……!」

江ノ島「いや、一日二日鍛えたくらいじゃムリっしょ……」

腐川「ヒィィィ! し、死体……!」バターン!


『ピンポンパンポーン! 死体が発見されました。一定の自由時間の後、学級裁判を行います』


霧切「学級裁判?」

苗木「うわああああ! 葉隠君! なんで死んでしまったんだ! こんなことなら
    内臓売らせてくれって頼まれた時嫌だなんて言わなければ良かったよ!」

桑田「おい……今聞こえちゃいけないもんが聞こえた気がするんだけど……」

大和田「クズだな」

セレス「わたくしはむしろ苗木君にそんな話を持ちかけた彼の勇気に感心しておりますわ」

十神「フン、俺だったら聞いた瞬間ミンチにしている」

山田「ミンチにしてハンバーグにしてあげますよぉ。デュフフフフ」

モノクマ「葉隠君のクズ伝説は後でじっくり聞かせてあげるから、今は体育館に集合!」


僕達は体育館に連れて行かれ、そこで学級裁判についての説明を受けた。
裁判で葉隠君を殺したクロをみつけないと、クロ以外全員オシオキされてしまうらしい。
そこで、なんと江ノ島さんがモノクマに反抗しだしたんだ。


江ノ島「アタシそんなの参加しないから!」

モノクマ「そんな勝手な! なら僕を倒してから……」

江ノ島「はい、これで満足?」ムギュッ!



モノクマ「(死ね、残姉!)召喚魔法発動! 助けてーグングニルの槍ー!」

江ノ島「?!」

桑田「ヤベエ!」


バシバシバシッ、ザシュ!


山田「クッ!」

舞園「ああ! 山田君が江ノ島さんを庇って刺されてしまいました!」

江ノ島「あ……ゴメン、大丈夫?」

山田「大丈夫です。急所に向かった槍は全て桑田怜恩殿が弾いてくれたので」

桑田「わりい! 全部はたたき落とし切れなかった」

山田「なに、皮下脂肪の下の筋肉でバッチリ受け止めてます。デブとは違うのですよ、デブとは」キラーン

モノクマ「えぇ~……」


! 捜 査 開 始!


大和田君と大神さんが見張りをする中、僕達は犯行現場の捜査を開始した。


苗木「絶対犯人を見つけるんだ!」

朝日奈「えっと、殴られて死んだのかな」

セレス「額が割れているようですわね。モノクマファイルによれば撲殺だそうですわ」


モノクマファイル:被害者は葉隠康比呂。死亡時刻は朝の6時から7時くらい。
           死因は撲殺。部屋の中央に仰向けの状態で倒れていた。


霧切「十中八九脳挫傷でしょうね」

石丸「凶器が見つからないが……」

不二咲「防音のドアを破壊出来る力があれば、拳で十分だよぉ」

石丸「成程、鍛えあげた己の体こそ最大の武器であり凶器と!」

セレス「もはや何も言う気になりませんわ……」


舞園「のたうち回ったのでしょうか。床にたくさん血がついていますね」


コトダマGET!【床の血痕】:床に血痕が散っている。特に一箇所は血だまりになっている。


霧切「死体を調べるから、女子は外に行ってくれないかしら? 石丸君もついていてあげて」

石丸「了解した」


ゾロゾロ。


霧切「さて、女子とうるさそうな石丸君は行ったわね?」


そう言うと霧切さんは突然葉隠君の服を脱がし始めた。


苗木「き、霧切さん! なにやってるの?!」

大神「何をしているのだ、霧切?!」

霧切「調べているのよ。何か手がかりがあるかもしれないじゃない」ゴソゴソ

桑田「ねえだろ、そんなところ!」

霧切「わからないわよ? ……ほら、不自然な所があったわ」


十神「どこもおかしくないが?」

霧切「上着は濡れてないのに、下着が少し湿っているのよ」


コトダマGET【濡れていた下着】:何故か肌に触れている部分だけ少し湿っている。


大和田「寝汗じゃねーのか?」

霧切「いくらなんでも病気でもないのにここまで寝汗なんてかかないわ。次は……」

苗木「ちょ?! うわ、霧切さん?! なにパンツに手を突っ込んでるの?!!」

十神「貴様、何をしている?!」

大神「や、やめよ!」カァァ

不二咲「わ~お……」カァァ

桑田「え、なに? オメーまさかそっち系の趣味でもあんの?」ドンビキ

霧切「違うわ。もしかしたらパンツの中に秘密のメモが隠されているかもしれないでしょ?」

苗木「ないよ!!」


うん、女子としては大神さんの反応が普通だよね。というか、霧切さんが冷静すぎて怖いんだけど。


大和田「よせ! いくらクズでも死んだ後に女にそんなことされるのはあんまりだ」

霧切「あら大和田君、見た目に反して意外と優しいことを言うのね」

大和田「優しいとかの問題じゃねえだろ、これは!」

霧切「……どうしてそんなに騒ぐのかしら。別に靴下に手を突っ込んだ訳じゃあるまいし」

桑田「オメエの感性おかしいわ、絶対」

山田「そうです、騒ぎ過ぎですぞ! 僕的にはむしろご褒美です!」キリッ

桑田「オメエもかよ……」

霧切「……フゥ、残念ながら何もなかったわね」

苗木「そりゃそうだよ……」

大和田「さわられ損か……」

苗木「ん、あれ?」


その時僕はあることに気が付いた。


苗木「ねえ、葉隠君てトランクス派だっけ?」

不二咲「葉隠君はブーメランビキニだね。お金が貯まるビキニだってみんなに自慢してたよぉ」


十神「金が貯まる割には苗木の内臓を欲しいとか言っていたようだが?」

霧切「葉隠君の金銭事情なんてどうでもいいわ。とにかくこれは重要な証言よ」


コトダマGET!【トランクス】:下着はビキニ派の葉隠が何故か履いていた部屋備え付けの下着。


霧切「こんなところかしらね。……これは」

苗木「何かあったの? ……あ、血痕だ」

霧切「どうやら、犯人が拭き忘れていたようね」


コトダマGET!【ドアノブの下の血痕】:うっすらと血痕が残っている。何かの形をしている。


苗木「じゃあ、行こう!」


そして幕は開く。命懸けの裁判。命懸けの騙し合い。命懸けの(以下略)


学級裁判開廷!

ええー、学級裁判開廷です。1のもう一つのSS読んでくださってる人は
既におわかりでしょうが、結構無理くりな解釈が多いです。
オマケ的な推理要素なので、おかしい点は気にしない方針でよろしく

あ、ちなみに今回はオートです。安価も考えたけど面倒だったので


朝日奈「議論しろっていきなり言われてもね~」

山田「まずは推理物でお約束の死亡時刻とかですかね」

大神「モノクマファイルによれば犯行時刻は午前6時から7時くらいで、死因は撲殺だな」

不二咲「7時くらいはみんなトレーニングの汗を流しに部屋に戻っちゃうからアリバイのある人はいないね」

江ノ島「【眠っていた】ところを不意打ちされたってことかな」

霧切「それは違うわ!」【濡れていた下着】ドンッ! ==⇒【眠っていた】BREAK!!

江ノ島「ハア? なにが違うワケ?」

霧切「ただ普通に眠っていたのではおかしなことがあるのよ」

苗木「もしかして、濡れた服のことかな」

霧切「そうよ。葉隠君の服は濡れていた。単なる寝汗にしては濡れ過ぎだわ」

セレス「どういうことですの?」

石丸「フム、濡れた服をわざわざ着たのか? 何故だね?」

苗木「いや……もしかして、濡れた服を着たんじゃなくて、体が濡れてたんじゃないかな?」

霧切「シャワールームにはまだ水滴が残っていたわ。昨日入ったならもう乾いているはずよね」


大和田「つまり葉隠は寝てたワケじゃなくて、シャワーに入ってたってことか?」

霧切「そういうことね」

舞園「轟音が聞こえて、慌てて服を着て飛び出したということでしょうか」

十神「だが、扉が破壊された音を聞いて悠長に服を着ていたとは思えんな」

腐川「じゃ、じゃあ服は犯人が着せたってことですか? 何でそんな無駄なことを……」

苗木「それはまだわからないけど、議論を続ければわかるんじゃないかな?」

桑田「えーっと、葉隠はシャワーに入ってて襲われたと」

大和田「で、【下着だけ履いて】慌てて飛び出したってわけか」

霧切「それは違うわ!」【トランクス】ドンッ! ==⇒【下着だけ履いて】BREAK!!

不二咲「何が違うのぉ?」

霧切「葉隠君はブーメランビキニを愛用しているのよ。なのに、何故か部屋に
    備え付けられていたトランクスを履いていたわ。犯人が履かせたのよ」

セレス「知りたくもない情報を知ってしまいましたわね……」

江ノ島「ホント……気分最悪……」

腐川「白夜様の下着なら興味あるけど、葉隠のなんて……」

葉隠『あんまりだべ……』


舞園「?! い、今何か聞こえませんでしたか?」

朝日奈「気のせいじゃない?」

山田「それで、犯人が葉隠康比呂殿に服を着せた。それがなにか問題ですかな?」

霧切「考えてみて頂戴。いくら朝早いとはいえ、トレーニング組がたまたま通りかからないとは
    限らない。特に、葉隠君の部屋は山田君と桑田君の部屋に挟まれているわ」

霧切「一刻も早く現場を立ち去る必要があるはずよ」

十神「つまり貴様が言いたいのはこういうことだな。犯人は何故葉隠に服を着せたのか」

霧切「それについては答えは出ているわ。葉隠君が愛用の下着を間違えるはずはない。つまり……」

霧切「突然の轟音に驚いた葉隠君は 全 裸 で シャワールームから飛び出したのよ!!」

一同「ああ……うん……」


僕達は今までの流れからなんとなくわかってはいたけど、そうハッキリ断言されると微妙な感じだった。


霧切「犯人はそのまま葉隠君の額に全力パンチを食らわせて絶命させた。……その後、
    すぐに立ち去れば良かったのに、犯人はきっとこう思ったのでしょうね」

霧切「この格好のまま放置するのは、ちょっとあんまりなのではないかと」

苗木「うん、まあ……そうだろうね……」


いくら殺した相手とはいえ全裸で仰向けのまま放置は、人としてちょっとどうかと思う……


霧切「そして、これで犯人を絞ることが出来るのよ」

桑田「マジか?! どうやって?!」

霧切「仮に大和田君、あなたが犯人だったらその後どうするかしら?」

大和田「えっ?! ……葉隠をどうするかってことか? まあ、時間もねえしかと言って
     放置すんのはあんまりだから、バスタオルでもかけて逃げると思うぜ」

桑田「俺もそんな感じだな。仲いいやつだったらパンツくらい履かせてやるかもしれねえけど」

霧切「十神君、山田君もそんな感じじゃない?」

十神「当然だ。なんで葉隠のために自分が捕まる危険を犯さねばならんのだ」

山田「葉隠康比呂殿には悪いですが、僕も同じく……」


霧切「容疑者の内、わざわざ葉隠君に服まで着せてくれそうなメンバーは四人。風紀委員で生真面目な
    石丸君、優しい不二咲君、葉隠君と仲が良かった苗木君、そして女性の大神さんのみよ」

石丸「ムゥ、確かに僕なら全裸の葉隠君を放置するなど忍びなくて出来なかっただろうな」

不二咲「僕もやると思う。葉隠君なら軽いし、すぐに着せられそうだしね」

苗木「僕も、内臓とか戸籍とかくれって言われた仲だし」

大神「我もやるであろうな」

江ノ島「いや、苗木のだけおかしい」

朝日奈「でも、四人までは絞れたけどこれ以上はどうやって絞るの?」

セレス「もう【他に手がかりなどない】ですからね」

霧切「それは違うわ!」【床の血痕】ドンッ! ==⇒【他に手がかりなどない】BREAK!!

霧切「今私達が持っている情報で一つ不自然なものがあるのよ」

不二咲「不自然なもの?」

霧切「葉隠君は仰向けで倒れていたのよ? 致命傷は額……なのに、何故か床に血溜まりが出来ている」

苗木「本当だ!」


石丸「それがどうしたと言うのだね?」

霧切「仰向けで額から血を流す葉隠君が床に血溜まりを作る方法。ここまで言えばわかるわね、苗木君?」

苗木「え……(なんで今までずっと霧切さんがオートでやってたのに唐突に僕に振るんだよ……)」

苗木「えーっと、少しの間うつ伏せになっていたってことかな?」

霧切「そうよ。そして、それが犯人特定への鍵になる」

江ノ島「もったいぶってないで早く言いなよ!」

霧切「ねえ、みんな……人に服を着せるときにうつ伏せにする必要ってあると思う?」

腐川「ハア? それがどうしたって言うのよ」

十神「元々うつ伏せに倒れていたならまだしも、額に打撃を受けて仰向けに倒れていたなら
    わざわざひっくり返す必要などない。……ククク、つまりそういうことか」

大和田「んだぁ? つまり、犯人は仰向けが嫌だったってことか?」

苗木「ま、まさかそれって……?!」

霧切「犯人は男性の裸を見るのが恥ずかしかった女性――つまり、大神さん。あなたがクロよ」

大神「…………」

朝日奈「う、嘘だよ!! さくらちゃんが犯人な訳ない! いい加減なこと言わないでよ!!」


霧切「もう一つ大神さんが犯人だと特定出来る要素があるわ」


 床の血痕
 ドアノブの下の血痕
→葉隠のビキニ


霧切「男子は葉隠君がビキニ派だと知っているわ。だからトランクスなど履かせるはずがないのよ」

石丸「えっ! 僕は知らなかっ……」

桑田「オメー、ちょっと黙ってろ」

朝日奈「そ、そんなの証拠にならないよ!」


MTB(マシンガントークバトル)開始

  違うもん! 違うもん!

         さくらちゃんが犯人なワケない!

  きっと嘘ついてるんだ!

朝日奈葵ッス!

     そんなの全部デタラメだもん!

               ドーナツサイコー!

  霧切ちゃんのバカー!

          プール大好き!


朝日奈「そ、そんなの所詮【状況証拠しかない】言いがかりじゃん!」


霧切「証拠ならちゃんとあるわ」【ドアノブの下の血痕】ドンッ! ==⇒【状況証拠しかない】BREAK!!

霧切「ドアノブの下に血痕が残っていたの」

朝日奈「それがなによ! たまたま飛び散っただけでしょ!」

霧切「いいえ。モノクマファイルによれば葉隠君が倒れていたのは部屋の中央。ドアノブの
    それも下の部分に血が飛び散る訳がない。十中八九犯人の指に付着していたものよ」

霧切「死角にあるから気が付かなかったのでしょうね。その血痕から犯人の指の大きさがわかるわ」

朝日奈「!!!」

霧切「……葉隠君に服を着させてあげた優しさが仇になってしまったのね。その時についた血よ」

霧切「大柄な女性と標準体型の男性ならどちらの指が大きいかわからなかったでしょうけど、
    大柄な女性と大柄な男性なら当然男性の方が指は大きいわ。比較すれば一目瞭然のはず」

葉隠『は~、なるほどなー。すげーな霧切っち』

舞園「い、今! 葉隠君の声が聞こえましたよね?!」

江ノ島「あんたさっきから何言ってんの?」

セレス「犯人がわかってショックなのはわかりますが、落ち着いて下さい」

舞園「えぇ……」

これ霧切さん主人公だし、霧切さんもマッチョで良かったん


霧切「ではクライマックス推理と行きましょうか」

苗木「え?! もう全部明らかになってるのに?」

霧切「様式美って大事じゃない?」

桑田「いや、だってヤバくね? あれってさ、映像が出るわけだろ? つまり……」

セレス「じょ、冗談じゃありませんわ! わたくしに汚いものを見せるおつもりですか?!」

腐川「白夜様ならともかく、葉隠の裸になんて興味ないわよ!」

舞園「お茶の間に流していい映像ではありません!」

江ノ島「勘弁してよ!」

苗木「まあ、この反応は仕方ないよね……」

大和田「さすがにやべえよな……」

石丸「みんな仲間に対してあんまりではないかね?! いくら葉隠君の体が貧相だからと言って!」

山田「……いや、あなたが一番失礼だと思いますが」

霧切「そんなに騒ぐほどのことかしら? 公共の場で靴下を晒した訳じゃないんだし」

大和田「オメエのその靴下に対する執念はなんなんだよ? 恨みでもあんのか?」

>>78
君は脳筋に推理が出来ると思うかね?!
霧切さんがマッチョになったら霧切さんも脳筋になるのだぞ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


クライマックス推理をするかで少し揉めたけど、モノクマも見たくなかったらしくストップが入った。
もう犯人は大神さんで確定な流れだけど、朝日奈さんだけはまだ納得していないようだ。


朝日奈「こ、こんなの……犯人の偽装工作だよ! 真犯人がさくらちゃんに罪をかぶせるために……!」

霧切「偽装にしては場所が分かりづらいわ。偽装は誰かに見つけてもらわなければ意味がないのよ?」

朝日奈「そんなの、そんなの……!!」

大神「……もう良い、朝日奈。我が葉隠を殺したクロだ」

朝日奈「さ、さくらちゃん……?!」

苗木「それにしても、どうして大神さんが……」

大神「……許せ」

朝日奈「そんな、どうして?! 信じられないよ!」

大神「モノクマに、道場の者達を人質に取られていたのだ……」

石丸「な、なんと卑怯な!」

不二咲「大神さん……」

モノクマ「卑怯だろうがなんだろうが殺したのは大神さんの判断でしょー。ボクは知りませーん!」

大和田「この外道が!!」


モノクマ「さて、投票ターイム!」


投票の結果、大神さんがクロとなった。朝日奈さんだけは自分にいれていた。


モノクマ「もうなにやってんの! 多数決じゃなかったらみんなオダブツだよ!」プンスコ!

朝日奈「…………」

苗木(これで、いいのか? ……脅されて、したくもない殺人をさせられて処刑されるなんて……!)

苗木(こんな横暴を許していいのか?!)

大神「皆、迷惑をかけてすまなかった。一番謝らなければならぬのは葉隠であろうが……」

葉隠『俺は許すべ!』

大神「すまぬ、みんな。朝日奈……さらばだ」

朝日奈「さくらちゃああああああああああん!!」


大神さんが処刑場へ連れられて行くと、ありとあらゆる武器を持った処刑人が現れる。
彼女は、これからこいつらに殺されてしまうのだろう。


苗木「これで、本当に良いのかな……?」

十神「……苗木?」

苗木「僕は、僕達は仲間を見捨てるのか?」

石丸「苗木君?」

苗木「僕達が体を鍛えていたのはなんのためだ?! 大切な物を守るためじゃなかったのか?!」

大和田「苗木ィ……」

苗木「今ここで大神さんを見捨てたら、僕達も同罪じゃないのかっ!」

山田「苗木誠殿……」

苗木「僕は諦めない! 希望は前に進むんだ!!」

桑田「へっ、いいこと言うじゃねーか!」

苗木「みんなで大神さんを助けようよ!!」

不二咲「苗木君、協力するよぉ!!」

モノクマ「……は? え、なにこの流れ……」


「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」」ダダダダダ!


僕達は全力で走り出した。さながら、筋肉の氾濫だ。

モノクマの動揺する声が聴こえる。


モノクマ「ちょ、やば、残姉止めろおおおおおおお!」

江ノ島「え?! でも盾子ちゃん、正体バレちゃうけど……」

セレス「正体? もしやあなた内通者なのでは?」

腐川「う、裏切り者だわ!」

霧切「今盾子ちゃんと言ったわね。つまり黒幕は本物の江ノ島盾子よ!」

舞園「そうなんですか?!」

戦刃「あー、ほら早速バレちゃったよ。あ、私の本名は戦刃むくろって言って……」

モノクマ「くっちゃべってないで早く止めろ!! 手遅れになるぞっ!!」

江ノ島(真)「この学園に配置した全モノクマを起動させてでもあいつらを止める!」

モノクマ「クマー!」

モノクマ「クマー!」

モノクマ「クマー!」

舞園「た、大変です! 入り口から大量のモノクマが!」


ドグシャァッ!


石丸「フンッ! 女子は奥に下がっていたまえ!」

大和田「久しぶりに腕が鳴るぜ! ドララララララララ!!」

山田「総力戦キタコレ! やってやりますぞぉぉぉ!」

十神「貴様ら全てを叩き潰す。十神の名にかけて!」

戦刃「させないっ! ……?!」サッ!


ギュンッ、ドゴォッ!


戦刃(な、なに今の攻撃?! 全く見えなかった?!)

桑田「おーっと、俺が的から外すなんて生まれて初めてだぜ!」

戦刃「桑田君! うっ、一体どこからバットとボールを……」

桑田「趣味だからな。いつも持ち歩いてんだよ」ニヤリ

戦刃(で、でもいくら速いとはいえボールは所詮直線的な攻撃しか出来ない。
    投げる時のモーションで方向を見定めて回避し、懐に飛び込みさえすれば……)


戦刃(大丈夫。いくら向こうがマッチョでも実戦経験は私の方が圧倒的に上!)

戦刃「超高校級の軍人を……舐めないで!」


肩ポンポン。


戦刃「なに?! 今は戦闘中……!!」

不二咲「君の相手は僕がしてあげるよぉ☆」ニコォッ


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……


戦刃(あ、死んだ)


・・・


苗木「大神さああああああん!」

大神「来るな、苗木よ! 如何に鍛えているとはいえ、格闘家としてはお主は素人! 死ぬぞ!」


話しながらも、大神さんは幾人もの殺し屋達を見事な体術でさばいていく。
やっぱり、超高校級の格闘家って凄い! 僕もああなりたい!


苗木「死んでもいい! 仲間を見捨てて自分だけのうのうと生きるなんて僕には出来ない!!」

大神「苗木よ……そこまで覚悟があるのか」

苗木「あるよ! 僕は、僕は……ずっと、大神さんに憧れてたんだ……」


僕には、ずっと胸に秘めていたある思いがあった。


苗木「昔の僕は凄く貧弱だった。それを生まれ持った体格だからって諦めてたんだ」

苗木「そんな時、大神さんの存在を知った。女性でありながら全米総合格闘技の頂点に立つ……」

苗木「凄いと思った。自分に言い訳しないで鍛錬に励む姿が、凄く格好いいと思った」

大神「…………」

苗木「だから、僕にとって大神さんは憧れの人であり目標なんだ!」

苗木「良かったら、これからも僕を側に置いて下さい!!」

大神「苗木……」ホロッ


大神さんがスッと背中を僕に向けた。僕がその後ろに背中合わせに立つ。
日本最高峰にして名門大神道場の最強の跡取り娘が、僕に背中を任せてくれた。


苗木「行こうッッ!!!」ムキッ!

大神「ウムッ!!!」ムキッ!


ドガッ! バギッ! グシャアアアッ! ドッガアアアアアアン!


・・・


桑田「よーし、モノクマ全部倒したなー」

石丸「大和田君! 君を見直したぞ! 女子達を庇いながら見事な戦いぶりであった!」

大和田「オメーこそ、やっぱ風紀委員はダテじゃねえな」

石丸「君のような男と義兄弟の契りを交わしたい!」

大和田「俺の方こそ! よろしくな、兄弟!」

山田「あー、えーと熱苦しい友情はよろしいのですが。こちらはどうします?」

霧切「戦刃さんは不二咲君が捕らえてくれたわ」

セレス「黒幕の場所もあっさり口を滑らせましたので、今十神君が向かっています」

戦刃「ごめん、盾子ちゃん……」

腐川「それにしても、スパイのくせになんて残念なのこいつ」

舞園「まあまあ」


朝日奈「さくらちゃああああん! わあああああああああん!」

大神「すまぬ、朝日奈。心配をかけて……」

葉隠『いやあ、良かった良かった』

山田「……というか、何故ナチュラルに葉隠康比呂殿がここにいるんですか?」

葉隠『いやー、オカルトは信じねえつもりだったが自分が幽霊になるとそうも言ってらんねえな!』

桑田「すげえな、お前……」

セレス(これは上手くすればビジネスチャンスになりそうですわね)

不二咲「葉隠君も無事だったし、一件落着だねえ」メキメキ

大和田「な、なあ……オメー、なんでさっきからモノクマの残骸握り潰してんだ?」

山田「ペッチャンコですな……」

不二咲「これって握力を鍛えるのに丁度いいなぁって思って」ベキベキ

大和田「そうか……」

不二咲「あと、石丸君と大和田君の友情いいなぁ。僕も入っていい?」

大和田「えっ?! ……おおお、おう」←目を逸らしている

石丸「大歓迎だ! ワッハッハッハッ!」

苗木「あれ? 十神君がいないね」

霧切「彼は黒幕の江ノ島盾子を捕らえに、一人で四階に向かったわ」

苗木「じゃあ、僕達も四階に行こうか。十神君一人で大丈夫だと思うけど」


四階。情報処理室。


江ノ島「くうううう、このオレがこんな所でやられるなんてなああ! 絶望的ぃぃぃ!」


ドガシャアアン!


十神「貴様の野望はここまでだ、江ノ島盾子!」

江ノ島「ハッハー! 私様とてなんの手立てをしていない訳では……」

十神「無駄口が多いな」ガシッ

江ノ島「?!」

十神「何故この俺がわざわざ貴様程度を潰しに直々に来てやったかわかるか?」

十神「下の奴等はフェミニストとか言う腑抜けが多いからな。俺自らが
    トドメを刺しに来てやったと言う訳だ。光栄に思うんだな、愚民が」

江ノ島「な、何を……はなしやが……!」


ドッゴオオオオオオオオオオオン!


江ノ島「ジャ、ジャーマンスープレッ……クス」ガクリ

十神「フン。貴様のお陰で俺のリングネームが決まったことだけは感謝してやる」

BYAKUYA「今日から俺はディスペアブレイカー・BYAKUYAだ!!」


― エピローグ ―


絶望姉妹を倒した僕達は、脱出スイッチを手に入れて無事外に出たよ。

……その前に、驚いたことが二つある。

なんと僕達は二年分の記憶を消されていたということと、
外が非常に荒廃していたということだった。

ま、僕達の手で絶望の残党を駆逐してあっという間に平和になったけどね。
力を合わせて戦っていたらいつの間にか記憶も戻ったし。

とりあえず、卒業後のみんなの進路を教えようと思う。


苗木(舞園さんは元通りアイドルに戻り、朝日奈さんはオリンピックに出場したよ!
   霧切さんは自分の探偵事務所を構えてどんどん難事件を解決してるってさ。凄いね)

苗木(セレスさんは相変わらず孤高のギャンブラーをやっているそうだよ。でも、意外なことに
    山田君がセレスさんのナイトとして認められて、今も召使をやっているらしい)

苗木(史上最強のボディガードとして有名で、セレスさんを傷付ける者は容赦しないんだってさ)


もしかして、あの時の戦いぶりが認められたのかな? この間遊びに行ったら相変わらず
こき使われてたけど、本人的にオーケーならいいのだろう。……と僕は思う。


苗木(桑田君は本人が希望していた通り、全米ボディビル大会で優勝後ハリウッドデビューしたよ!
    今は映画にバンバン出てて、僕の所にも関係者用のチケットを送ってくれる。いやあ、
    仲良くしてて良かったよね。今は野球をやる時間が少ないのだけが不満なんだって)


苗木(石丸君は、あの後自衛隊のスカウトにあって入隊したよ。政治家になる前に、国の防衛に
    携わるのはいい経験だって言ってた。今は航空自衛隊でパイロットをしているんだ!)


この間もらった手紙に、戦闘機の前で撮った写真が入っていたよ。
元々軍服っぽい制服だったから、軍服が凄い似合ってるなー。カッコイイね!


苗木(一方、石丸君の義兄弟こと大和田君は仲間と大工をしながら絶望の残党狩りをしてるらしい。
    でも、大和田君がいれば街の治安なんて楽勝に守れるよね! まだ大工としては見習いだけど
    この間自分達で建てた家を見せてくれた。将来、僕の家も作ってくれるってさ。嬉しいな)

苗木(そして不二咲さん! アルターエゴっていう革新的な人工知能を創りだして、
    人の手助けになるロボットが出来たんだ! そのおかげで荒廃した街が大分早く
    綺麗になったのは間違いない。そして何より、あの笑顔でみんなが癒やされるよね!)


不二咲『えへへ♪』メキャッ!ゴキャッ!

絶望の残党『ギャアアアアアアアア!』


苗木(今も時々大和田君達と一緒に絶望の残党狩りをしてるらしいけど、強すぎて顔を
    見た瞬間、相手が泣きながら土下座して命乞いするらしい。流石だよなぁ)


僕ももっと鍛えないと。目標はまだまだ遠いや。


苗木(ところで、あの人は今何をしているかと言うと……)


葉隠『幽霊占いだべ! 一回五十万! その代わり的中率は五割だ!』


苗木(……葉隠君は『超高校級の幽霊』の才能があったらしく、死んでからも商魂たくましく
    一生懸命お金を稼いでいる。なんでも、物欲だけは死んでも治らないとかなんとか)

苗木(しかも、死んだせいか知らないけど当たる確率が大幅アップしたらしくて荒稼ぎをしている。
    折角だし、僕も何か占ってもらおうかな。でも同級生相手に五十万は人としてちょっと……)


死んで治らないのは物欲だけじゃなくてクz……いや、なんでもない。


苗木(おっと、あの人のことを忘れちゃいけないよね! 荒廃した世界を立て直した立役者の一人。
    十神君は十神財閥を見事に復興させ、それにとどまらず前以上の勢力を築き上げたよ!)

苗木(そして今は、なんとプロレス団体を作り社長業と兼業してるらしい。一番人気を誇る
    ヒーローレスラーが十神君なんだ。しかも、なんとそこの悪役レスラーが……)

江ノ島『ギャーハッハッハッハッ! 希望なんて糞食らえっ!』プシャー!

BYAKUYA『毒霧なんぞの安っぽい手にこの俺が怯むとでも?』

戦刃『えーと、えーと……』

BYAKUYA『喰らえ!』ブレーンバスター!


ドッゴーン!!


江ノ島『グエッ!』

戦刃『じゅ、盾子ちゃん……』

BYAKUYA『次はお前だ!』ドラゴンスクリュー!


ドッカーン!!


戦刃『い、痛いよぉ。プロレスなんてもうやめたいよぉ。盾子ちゃーん!』

江ノ島『うるせー! やめたきゃ一人でやめればいいでしょ!』

戦刃『そんなぁ……』

江ノ島『私様はまだくたばっていないぞ、人間!』

BYAKUYA『いいだろう。ならばもっと傷めつけてやる』


ドガッドスンッ、ゴギッ!


腐川『きゃあああああ! BYAKUYA様は今日も素敵だわああああ!!』


苗木(江ノ島さんは十神君から受けたプロレス技の痛みが忘れられなくて、同じ団体の
    一番人気の悪役女レスラーになったんだって……戦刃さんも巻き添えで)

苗木(戦刃さんにはご愁傷様と言うしかない。で、腐川さんは十神君のファンクラブに
    入ったそうだよ。会員№1なんだって。こっそり会員証を見せてくれた)


苗木(……で、僕はというと)


・・・


苗木「はぁ~、大神さんにはまだまだ敵わないや」

大神「いや、以前よりも大分強くなったぞ」

苗木「大神さんは、ケンイチロウさんに挑むの?」

大神「そろそろな。奴も順調に回復してきてるようだし、挑まねばなるまい」

苗木「大神さんみたいな素敵な人にそんなに思われてるなんて、幸せ者だなぁ」

大神「いや……」

苗木「?」

大神「確かに、あの男を慕っていた時期はあった。……だが、今度の戦いでケジメをつけるつもりだ」

苗木「え?」

大神「苗木よ、我はお主とこれからも……いや、それは奴に勝ったら言うとしよう」

苗木「大神さん」

大神「何だ?」


苗木「好きだよ」

大神「ブフォオオッ!!」///カァァ

苗木「すぐ照れる所もかわいいなぁ」

大神「た、たわけたことを言うでない!」


ドガッ!


苗木「」グフッ

大神「い、いかん! やりすぎた。苗木、しっかりせよ苗木ー!」


こんな感じで、僕は今大神さんととても幸せな生活を築いています。

いつか彼女を守れるくらい強くなったら、その時は結婚してみんなを式に招待しようと思う。


それまでは、しばらく修業の日々――かな。




ダンガンロンパ筋肉 ~希望のマッチョと絶望のマッチョ達~  ― Fin ―

乙です
絶望のマッチョなんていたっけ……?

くう疲

本編はこれで終わりです。あとはおまけと小ネタを後日落とそうかなと思ってます
ちなみにこのSS、書き上がっていたのはもう一ヶ月以上も前になるのですが
もう一つのSSがかなり重くて暗い展開のまっただ中だったので、あの展開を書きながら
これ投下するのはちょっと不謹慎だよな…としばらくお蔵入りしてました

やっと投下できて良かった

>>109-110
タイトルやっぱりちょっとわかりにくかったかな
希望のマッチョは単数形なので苗木君のことです。絶望のマッチョは残りのメンバー
超高校級の希望である苗木君が絶望のマッチョ達を希望に変えてくれたのです


おまけ落とすよ!よ!


おまけ


苗木(この間、十神くんから試合のチケットをもらったから控室に行ったんだけど、何やら騒がしい)

江ノ島「ええい! 女々しいやつ! 今更なに言ってんの!」

BYAKUYA「貴様、誰が面倒を見てやってると思うんだ。わがままを言うな!」

戦刃「イヤだよぉおお! うええええええん!」

苗木「どうかしたの?」

戦刃「苗木君! だすげてえええええええ!! 私殺されるぅぅぅぅ!」

苗木「ええっ?! 殺されるって穏やかじゃないなぁ。何があったの?」

BYAKUYA「今日のタッグマッチが原因だ。俺の相方はシークレットだろう?」

苗木「うん! 大和田君あたりを予想してるんだけど、誰なの?」

BYAKUYA「不二咲だ」

苗木「…………え」


不二咲さん、とっても良い人だけど力が強すぎて時々手加減出来てない時があるんだよなぁ……


苗木「それでか……」

戦刃「出たくないよぉぉぉぉ! うわあああああああん!」

江ノ島「うるせえええ! ビービー泣いてんじゃねえよ!」

苗木「うーん」


その後、僕が途中から乱入するからと言って何とか戦刃さんを宥めた。
結果的には僕と大神さん、それに試合を見に来てた大和田君が乱入したんだ。

いやあ、楽しかったなぁ。たまには派手に暴れるのもいいね!
会場メチャクチャになっちゃったけど、十神君がなんとかしてくれたよ、多分。


苗木(でも、負傷者三十名はちょっとはしゃぎすぎちゃったかな、ハハハ)


そして後日。


戦刃「家出してきました」ドゲザッ!

苗木「え」


戦刃「なんでもするから居候させてください」ドゲザッ!

苗木「えーっと……」

大神「良いではないか、苗木。道場は広いし、同じ釜の飯を食った仲だ。歓迎しよう」

苗木「うーん……」

苗木「……そうだね!」


僕と大神さんとのラブラブ生活には邪魔が入ってしまったけど、そうやってすぐ
困ってる人に手を差し伸べる所が最高に素敵だな。やっぱり大神さんは僕の女神だ!


戦刃「ありがどおおおおおお。この恩はいつか絶対返すよ!!」


こうして、新たな仲間を加えて僕達の平和な修行ライフが始まる。

スターである戦刃さんを取り戻そうと、十神君と江ノ島さんがタッグを組んで道場に来襲したり、
葉隠君が召喚したUFOから地球を守るために僕達が再び戦ったりしたけど、それはまた別のお話……


おまけ2 IF ― もし真面目にコロシアイをやっていたら ―


石丸「ううっ! 舞園君が江ノ島君を襲って返り討ちに遭い、セレス君が腐川君を殺し、
    今度は葉隠君までもが何者かに殺されてしまうなんて! 僕は無力だ!」

苗木「随分説明的な台詞だね、石丸君……わかりやすいけど」

桑田「それで、三度目の裁判ってか。いい加減慣れてきたぜ」

大和田「いや、慣れたらマズイだろ……」

十神「フン。だが今回の事件は非常に簡単だったな。推理するまでもない」

苗木「いや、推理はしようよ。これそういうゲームだからね?」

大神「まさか十神よ。お主、もう犯人がわかったのか?」

不二咲「すごーい。流石十神君だね!」

十神「フン、当然だ。凶器にはナイフが使われているが、鍛えあげた肉体を持つ俺達が
    ナイフなんぞちんけな道具を用いるはずがない。よって霧切響子、貴様が犯人だ!」





霧切「……ハ?」


苗木「そ、そんな! 霧切さんが犯人だったなんて!」

石丸「信じられん。まさか霧切君が……!」

桑田「ちょ、マジかよ」

大和田「確かにな。女のやりそうな手口だぜ」

山田「犯人はお前だ!」

マチョ日奈「プロテインドーナツおいしー!」

不二咲「そんなぁ、霧切さんだったなんて……」うるうる

大神「霧切……」

霧切「待ちなさい」

十神「何だ? 悪あがきか?」

霧切「悪あがきとかそれ以前に、今明らかにおかしいのが混じっていたわよね?」


桑田「あ? なに言ってんだよ?」

マチョ日奈「そんな! 霧切ちゃんが犯人だったなんて!」

石丸「また僕は防げなかった……」

山田「真実はいつも一つ!」

苗木「どうしたの、霧切さん?」

大和田「誰もおかしくなんてないぞ?」

霧切「いるでしょ、あなたの左隣に」

霧切「……ねえ、朝日奈さん。あなたここに来た時は普通の体型だったわよね? いつの間に
    そんなに大きくなったの? ハンターハンターの真ビスケみたいになってるわよ?」

マチョ日奈「うーん。なんでだろー? 毎日プロテインを飲んでみんなと鍛えてたからかな?」

石丸「僕達の鍛え方が良かった訳だな! ハッハッハッ!」

霧切「いえ、おかしいでしょ。ここに来てからまだ十日くらいよ? ステロイドでも使ったの?」

マチョ日奈「ひどい! 私はアスリートだからドーピングなんてしないよ!」

大神「言葉が過ぎるぞ、霧切」


十神「そうか。貴様、容疑を逃れるためにわざと話題をズラしているな!」

桑田「マジで?!」

大和田「なんて女だ!」

山田「やはり三次元の女性は恐ろしい! 女の子は二次元に限りますな!」

霧切「私はあなた達の頭が怖いわよ」

苗木「でも、この場で細い人が霧切さんしかいない以上、もう犯人は霧切さんしかいないんだ!」

霧切「なんでそうなるのかしら? 現場付近には大量の証拠が残されたいたはずだけど」

石丸「あの部屋は散らかっていたから不二咲君と一緒に僕が掃除しておいたぞ!」

不二咲「部屋が綺麗になると気持ちが良いよねぇ」

マチョ日奈「わかるー。後でドーナツ食べながらお茶の時間にしようよ!」


ハッハッハッハッハッハッ!


霧切「……私、今ならセレスさんの気持ちが少しわかる気がするわ。こんな熱苦しい脳筋共と
    これ以上生活できなかったんだよビチグソがああああああ!が最期の言葉だったわね……」

モノクマ「えーっと、流石のボクもこれには苦笑い……」


霧切「ねえ、今なら私がセレスさんみたいに叫んでもキャラ崩壊とか言われないわよね?」

モノクマ「うーん、それはどうだろう……」

十神「とにかく、貴様が犯人だ!」←実は犯人

苗木「霧切さん。僕、いつも知的でクールな霧切さんが見苦しく言い訳してる姿なんて見たくないよ」

大和田「そうだ。潔く認めちまいな!」

桑田「とーひょう! とーひょう!」

マチョ日奈「霧切ちゃん、自首して!」

大神「霧切……」

霧切「…………」ブチッ!

霧切「……いいわ。そんなに言うなら証拠を見せてあげる」

十神「何だ? 霧切の奴、おもむろに手袋を外したぞ!」


パサッパサッ!


桑田「服脱ぎ始めたぜ!」

石丸「こここ、公共の場で肌を出すのは風紀が乱れるからやめたまえ!」

苗木「き、霧切……さん……?」

霧切「ねえ。脳ある鷹は爪を隠すってことわざ知ってる?」

霧切「私ね……」








霧切「……着痩せするタイプなの」


ムキィッ!


一同「…………」

霧切「…………」ムキッ!

一同「……え?」

霧切「これでもまだ私が犯人だと言うつもりかしら?」

石丸「そ、そんな……だって、表面積も体積も全く違うぞ!」

霧切「……石丸君」

石丸「な、何かね……?」


霧切「あなたって、どうしてこういう時だけ頭の良い発言するの……?」ニコォォッ


ビキビキビキ……!


石丸「ヒ、ヒィッ!」

桑田「う、ウソだろ……霧切ちゃんがこんなセクシーだったなんて……ただでさえ、
    大神ちゃんと朝日奈ちゃんで悩んでるっつーのに、俺はどうすりゃいいんだ……」

霧切「あなただけは誰も選ばないから安心して」

山田「な、なんと……しかし、これでは……」

苗木「……そんな、これじゃ犯人がいないよ! 不可能犯罪だ!!」

霧切「ねえ……あなた達、本気でそれ言ってるの……?」コォォォ


その後、霧切の超高速論破によって裁判は終了し、残った全員は全力で張り飛ばされたという。

いや、ステロイドでも無理だろ…。

みんなが期待してるって言うからつい着痩せネタをやっちゃったぜ

>>134
もちろんネタですよ?


最後はおまけという名の宣伝


霧切「脳挫傷ね」

???「脳挫傷とは、頭部に与えられた強い衝撃によって脳本体が損傷することを指す。
     外傷を受けた側だけでなく、その反対側の頭蓋骨に脳が衝突して脳内血腫を
     引き起こすこともあるので要注意だ!」

苗木「え、誰このやたら顔が濃くてマッチョなおじさん? どこから来たの?!」

???「おじ……(まだ三十代前半なんだが……)」

桑田「あれだろ? ほら、解説する人みたいな」

朝日奈「私の好きなジェイソン・ステイサムに似てるよね!」

苗木「解説ってなにを?! あと、全然似てないよ! 似てないからね!!」

舞園「新しく来た校医の先生だそうですよ」

苗木「…え? この人が校医?!」

霧切「ドクターKよ」

苗木「…え? この人が校医?!」霧切「ドクターKよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1382255538/)


こちらもよろしく。


ちなみに、うちの十神君はメチャクチャ強いです。それはもう、ラストダンジョンの雑魚敵並に。

モノクマ「三章二編目に入りました。ボクもますます大活躍しちゃうから期待しててね~!」



以上で終わりです!

おまけまでお付き合い頂きありがとうございました。
明日辺りHTML化依頼出してきます。では。

危ない。HTML化依頼すっかり忘れてた

依頼してきました。では、グッバイ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月24日 (木) 13:40:41   ID: Mot44kBf

いいね(笑)。

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