穂乃果「穂乃果はいつになったらホノーチカになれるんだろう」 (40)

穂乃果「ね? そう思わない?」

絵里「……まずね、ロシアで名前にチカを付けて呼ぶのは愛称みたいなもので……」

穂乃果「ホノーカ?」

絵里「穂乃果、ちょっとこっちおいで」

穂乃果「なになに?」

絵里「おかしなこと言う子にはおしおきです。キスをします」

穂乃果「ええっ!? そういうのってもっとムードとか……んー」

絵里「……っ」

穂乃果「え」

絵里「え?」

穂乃果「……何でおでこになの? 穂乃果期待して目を閉じてたのに」

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穂乃果「絵里ちゃんのへたれ!」

絵里「……ごもっともでございます」

穂乃果「でもそこが好き!」

絵里「うれしいわ」

穂乃果「じゃあ次は穂乃果の番ね」

絵里「待ちなさい穂乃果」

穂乃果「なんで」

絵里「穂乃果にやらせると3時間くらい好きにされるからダメ」

穂乃果「えー? でも絵里ちゃんの髪の毛触るのに5分でしょ? なでなでしてもらって10分だよ」

穂乃果「穂乃果が膝枕して30分。最後に抱きしめてもらって2時間」

絵里「最後だけ比率がおかしい!」

穂乃果「ちぇー……じゃあ絵里ちゃんの隣で座ってる」

絵里「それでいいの?」

穂乃果「絵里ちゃんからパワーを吸収するから大丈夫」

絵里「私のパワーとるの?」

穂乃果「パワーといってもラブパワーだね」

絵里「エリチカは愛に飢えてしまうのね」

穂乃果「……それは困るなぁ」

絵里「そうね。でも吸収できるほど穂乃果への愛は少なくないわ」

穂乃果「ほんとに?」

絵里「本当よ」

穂乃果「穂乃果が液体になっても?」

絵里「なぜそのチョイスなのかがわからないけど、そうよ。液体になっても」

穂乃果「手で表すと?」

絵里「手が足りないわ」

穂乃果「あ、そうだ! 持ってくるね!」

絵里「ええっ!? 手があるの!?」

穂乃果「やだなー絵里ちゃん。おやつのおまんじゅうのことだよ?」

絵里「話が唐突に変わり過ぎよ……びっくりさせないで、もう」

穂乃果「絵里ちゃんもびっくりすることあるの?」

絵里「あるわよ。私だってスーパーでパーフェクトな生徒会長なのは学校だけなんだから」

穂乃果「この前のスピーチで噛んだのもパーフェクト?」

絵里「うぐっ」

穂乃果「先生のこと間違えて『穂乃果』って呼んだのも?」

絵里「それはない。というかさっきのツッコんでほしかったんだけど……」

穂乃果「そうなの?」

絵里「そうよ」

穂乃果「なんでやねーん!」

絵里「どうもー、ありがとうございましたー」

穂乃果「コンビ名何にしようか」

絵里「ロシアまんじゅう」

穂乃果「は、ハラショー」

絵里「穂乃果、それ私のセリフなんだけど」

穂乃果「ダメだよ絵里ちゃん、穂乃果のことは芸名で呼ばないと」

絵里「何て言うの?」

穂乃果「おまんじゅうほのか」

絵里「……私はロシアえり?」

穂乃果「うん」

絵里「それは嫌よぉ」

穂乃果「もー、わがままさんなんだからー」

絵里「じゃあ穂乃果は私のことロシアえりって呼べる?」

穂乃果「うーん、せめてロシアちゃんが限界かなぁ」

絵里「私の要素どこにもない!」

穂乃果「じゃあ穂乃果の時紹介するときご両親になんていう?」

絵里「うーんと……そうね、ペット!」

穂乃果「わんわん!」

穂乃果「って違うよ! 穂乃果はペットじゃありません」

絵里「お手」

穂乃果「わんっ」

穂乃果「……はっ! 今、穂乃果は一体何を……」

絵里「おかわり」

穂乃果「はい」

絵里「どこからお茶碗を……」

穂乃果「絵里ちゃんの分も完備してます」

絵里「あれ? ここ私の家だっけ? 穂乃果の家なのに」

穂乃果「将来はいずれ」

絵里「後継がせる気なのね……私おまんじゅうは作れないわ」

穂乃果「穂乃果の後ろでニコニコしててくれたらいいんだよ」

絵里「いいえ、やるからにはきちっとやらせてもらうわ」

穂乃果「じゃあ穂乃果が手取り足取り教えてあげるよ」

絵里「穂乃果は作れるの?」

穂乃果「簡単なのならね」

絵里「へぇ……」

穂乃果「すごいでしょー」

絵里「すごいすごい」

穂乃果「でもこの前、絵里ちゃんのこと考えながらおまんじゅう作ってたら絵里ちゃんの形になっちゃった」

絵里「何それ!?」

穂乃果「でもね、時間が経つとでろでろになっちゃうってお父さんに言われたから泣く泣く食べたよ……」

絵里「でろでろ……それ本当におまんじゅうだったのかしら」

穂乃果「というわけで将来は、穂乃果が絵里ちゃんの手取り足取り匂いを嗅ぎつつサポートしたいわけです」

絵里「変なのが混ざった!」

穂乃果「とにかく、穂乃果は絵里ちゃんのおひざでお昼寝したいです」

絵里「眠くなったの?」

穂乃果「甘えたくなったの」

絵里「素直でよろしい」

穂乃果「ごろーん!」

絵里「わー」

穂乃果「絵里ちゃんちゅー」

絵里「穂乃果の欲張りさんめ」

穂乃果「えー」

絵里「そこまで届きません」

穂乃果「ファイトだよっ」

絵里「むーりーでーすー」

穂乃果「ちぇー。じゃあ絵里ちゃんの手にちゅー」

絵里「手?」

穂乃果「そうそう。手へのキスは敬愛の意味なんだよ」

絵里「敬愛ね……じゃあ耳は何か知ってる?」

穂乃果「耳? んーと……耳がよくなりますように!」

絵里「穂乃果らしい答えだけど残念。外れよ」

穂乃果「むむむ、わかんない」

絵里「正解は……誘惑」

穂乃果「ひゃぅっ」

絵里「びっくりした?」

穂乃果「もう、耳はくすぐったいからダメー」

絵里「……ヘタレなりに頑張ってみたのに」

穂乃果「え?」

穂乃果「あ、それより絵里ちゃんの好きな番組が始まるよ!」

絵里「うう、お気づかい嬉しいんだけど穂乃果との時間を大切にしたいなぁ……」

穂乃果「一緒に見よ?」

絵里「穂乃果が見たいならいいわよ」

穂乃果「やったぁ!」

穂乃果「あ、でも……り、リモコンがとれない」

絵里「ふふ、じゃあここにある道具を使ってとってみてくださーい」

穂乃果「えーと、えーと……じゃあこれ! 孫の手!」

絵里「え? そんなのあるの……って、本当にあるのね」

穂乃果「とれたー!」

絵里「えらいえらい」

穂乃果「えへへー」

絵里「何だかそれを見てるとケーラーの実験みたい」

穂乃果「ケーラー?」

絵里「ほら、お猿さんが天井に吊るされたバナナを、道具を使ってとるって実験をした人」

穂乃果「あ、それ知ってるー」

絵里「だから今の穂乃果はお猿さんかしら?」

穂乃果「穂乃果はお猿さんじゃないよぉ。じゃあ絵里ちゃんが吊るされたバナナ?」

絵里「私、縛られて吊るされてるの?」

穂乃果「……」

絵里「どうしたの穂乃果」

穂乃果「……絵里ちゃんが縛られてる……理性が持たないかも」

絵里「どういう縛り方を想像したの!? 普通よ普通!」

穂乃果「でも穂乃果は縛られてない方の絵里ちゃんが好きかな」

絵里「一応聞くけど、どうして?」

穂乃果「こうして抱きしめてもらえるから! ぎゅー!」

絵里「はいはい、でもそれって穂乃果から抱きしめてるわよ?」

穂乃果「じゃあ絵里ちゃんもー」

絵里「ぎゅー」

穂乃果「しあわせ」

絵里「私も」

穂乃果「この瞬間がずーっと続けばいいのになぁ」

絵里「……ずっと続けてるとこの姿勢つらい」

穂乃果「あ、ごめん絵里ちゃん」

穂乃果「じゃあ今度は穂乃果がひざまくらしてあげる」

絵里「えー? できるの?」

穂乃果「もちろん! さあ!」

絵里「では失礼します」

穂乃果「よきにはからえー」

絵里「それなんか違う気がする」

穂乃果「うん、穂乃果もそう思う」

穂乃果「どんな感じ?」

絵里「ぷよぷよしてて気持ちいいです」

穂乃果「そ、そんなにお肉ついてないもん」

絵里「程よいお肉?」

穂乃果「……絵里ちゃんのせいでお腹すいてきた」

絵里「何か食べる?」

穂乃果「今はいい」

穂乃果「うーん、でも絵里ちゃん満足できてるように見えないかも」

絵里「そう? 私は結構気持ちいいんだけどなぁ」

穂乃果「おせじおせじ」

絵里「ちがいますー」

穂乃果「でも絵里ちゃんの方が上手だと思うよ?」

絵里「ひざまくらって上手とか下手とかあるのかしら」

穂乃果「……ないね!」

絵里「いい笑顔よ」

穂乃果「……はっ! いいこと考えた」

絵里「却下」

穂乃果「穂乃果はまだ何も言ってません」

絵里「私もまだ何も聞いてません」

穂乃果「絵里ちゃんのいじわる」

絵里「だって言う前にわかったもの」

穂乃果「ほんと?」

絵里「ほんと」

穂乃果「じゃあ当ててみて」

絵里「絵里ちゃん、一緒に寝よう!」

絵里「って考えたでしょ」

穂乃果「に、似てる!」

絵里「そりゃあ穂乃果とずーっと一緒にいるからね」

穂乃果「もう半分穂乃果になってるのかも」

絵里「じゃあ穂乃果は半分私になってるんじゃない?」

絵里「ああ、聞き忘れるところだった。正解は何だったの?」

穂乃果「……なんだっけ?」

絵里「あらら」

穂乃果「絵里ちゃんにちゅーすれば何か思い出すかも……」

絵里「はいはい」

穂乃果「ちゅー」

絵里「待て」

穂乃果「わんっ」

絵里「よーしそのまま……」

絵里「私が立つまで待って……」

絵里「よし!」

穂乃果「絵里ちゃーん!」

絵里「うわぁ!?」

穂乃果「おお、今の穂乃果、コアラみたいになってる」

絵里「その分私が重い……」

穂乃果「じゃあおります」

絵里「できるだけ早く頼むわね」

穂乃果「絵里ちゃん、なんだか穂乃果眠くなってきた」

絵里「うん、そんな顔してる」

穂乃果「絵里ちゃん今日は泊まっていってくれるの?」

絵里「明日の着替えを強要したのは誰ですかー」

穂乃果「穂乃果でーす」

絵里「穂乃果のご両親にちゃんとOKもらったんでしょ?」

穂乃果「もらいました!」

絵里「なんて言って?」

穂乃果「今日からここが絵里ちゃんと穂乃果の愛の巣になります、って」

絵里「そしたらなんて?」

穂乃果「がんばれ、って」

絵里「……頑張るんだ」

穂乃果「頑張るよ」

絵里「何を?」

穂乃果「絵里ちゃんからいかに離れずにベッドに飛び込むか」

絵里「私が道連れなのはちょっと困るかな」

穂乃果「……死ぬときも一緒だよ!」

絵里「重い!」

穂乃果「絵里ちゃん」

絵里「なに?」

穂乃果「大変なことに気付いた」

絵里「どんなこと?」

穂乃果「……お風呂入ってない」

絵里「あ、ほんとだ」

穂乃果「……絵里ちゃん、一緒に……」

絵里「私は好きな番組を見るので忙しいから待ってるわね。あがったら教えて」

穂乃果「絵里ちゃんひどーい」

絵里「ヘタレにそれは酷すぎるわ」

穂乃果「じゃあ絵里ちゃんのヘタレを矯正しないと」

絵里「あはは」

穂乃果「絵里ちゃん、テレビ見てないで私の方見てよぉ」

絵里「穂乃果が服を脱いでることくらいわかります」

穂乃果「ぐぬぬ……絵里ちゃんのヘタレ!」

絵里「知ってる」

穂乃果「じゃあお風呂入って来るね」

絵里「行ってらっしゃい」

穂乃果「絵里ちゃんを待ってるからね」

絵里「待ってても行けません」

穂乃果「のぼせてぐったりしたところをお姫様抱っこで運んでもらうためにね」

絵里「ええい、もう今日はシャワーにしなさい」

穂乃果「絵里ちゃん、穂乃果がお風呂あがったら何する?」

絵里「次に私が入る」

穂乃果「あとから一緒にお邪魔するね」

絵里「いらない」

穂乃果「照れ屋さんなんだから」

絵里「早く入らないとキスするわよ?」

穂乃果「できないくせに」

絵里「よくわかってるじゃない」

穂乃果「うん、絵里ちゃんが好きだから。ホノーチカになる日まで覚えておくの」

絵里「なれません」





        おわり

ほのえりって難しいな……

乙。せやな
あっちのスレも頼むで

>>31
さんくす
あっちは大本命なのでこけないように気を付けたい


並行して書くのは気分転換みたいなものなの?

感想ありがとう

>>36
そういうこと
でもうみえりみたいにリクエストもらってくることもあるよ
それより早く春夏秋冬も完成させねば

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