海未「まったく、会長は大変ですね」 (44)

海未「みなさん、今日も張り切って行きましょう。 それでは解散」

「「はいっ!」」


私の名前は園田海未。
この音ノ木坂学院で会長をしています。


ことり「今日も私たちは付き添い班だね。 これも海未ちゃんが推薦してくれるおかげだよ」

海未「いえ、私は会長だから付き添い班に決まっていますし、お供を任せられるのもあなたしかいませんから」


この子は南ことり。
私の幼馴染であり、良きライバルでもあります。


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絵里「私たちはトイレ班ね……。 まあ昨日のアルパカ小屋班よりはまだマシな方だけど」

希「いいやんいいやん♪ うまくいけば個室に鍵をかけ忘れたところをハプニングと見せかけて開けることができるんよ?」

にこ「確率はかなり低いけどね……。 でもそんなことができたら私はきっと天にも登るような快感を得ることができるわ」


この3人は3年生の絢瀬絵里、東條希、矢澤にこ。
勉強面や部活の面でもはとても世話になっており、頼りになる先輩方です。


真姫「私たちは屋上ね」

凛「お昼にワンチャンあるかどうか……」

花陽「階段班やトイレ班が羨ましいね……」


この子たちは1年生の、西木野真姫、星空凛、小泉花陽。
1年生ながらも素晴らしいポテンシャルを秘めており、私もあんまりうかうかしていられません。

ことり「それじゃあ私たちも教室に戻ろうか。 みんな、また放課後ね」

絵里「ええ」

真姫「じゃあね」


海未「教室組はもう活動していますし、私たちも行きましょう」

ことり「うん」


モブ1「それでここはこうなるんだよ」

穂乃果「うーん、わかんないよー! ちょっとだけでいいからノート見せて! すぐ写しちゃうから!」

モブ2「ダメだよ。 移させちゃったら穂乃果ちゃん勉強しないでしょ? そしたらテストで今度こそ赤点取っちゃうよ?」

穂乃果「うっ……、か、帰ったら勉強するし……」

モブ1「本当にー?」

穂乃果「ほ、ほんとうだよー!」

モブ2「心配だなー。 それじゃあ今度の休みに私たちが勉強教えにいってあげよっか?」

穂乃果「えっ、いいの!? 2人とも頭いいから教えてくれたら助かるよ!」

モブ1「じゃあ今度の土曜日に穂乃果ちゃんの家で……」


ポンポン

モブ1「ん?」

ことり「ふふっ。 アウトー!」b

モブ2「……あぁっ!?」

海未「はい、そこまでです」


モブ2「…… か、会長……っ!」

ことり「会則26条、当方からの約束の取り付けは禁止。 違反だね」

モブ1「そ、そんな……! 私たちはただ穂乃果ちゃんが心配で……!」

ことり「でも会則を破ったことは事実だよ。 会則24条、当日のことは当日に決めなくてはならない。 まさか忘れたわけじゃないよね?」

モブ2「あ、あぁ……」

ことり「穂乃果ちゃんが本当に危険な状態になったら海未ちゃんが判断してくれる。 今までもそうやってうまくやってきたよね」

モブ1「……うぅ」

海未「それではあなたたちには罰を与えます。 会則65条に則り、あなたたちには本日の活動権、及び明日からの1週間班分けに参加する権利を剥奪させてもらいます」

モブ1「そ、そんな……! 1週間もだなんて……!」

モブ2「そんなことしたら私たち死んじゃう……!」

海未「穂乃果、あとは私が教えます。 早くしないとHRが始まってしまいますよ」

穂乃果「……なんでもいいから早く教えてよー……。 また先生に怒られちゃう……」

ことり「2人とも、今日のことをしっかり反省して一週間を過ごしてね。 じゃ」

海未「さて、1時間目は体育ですね」

穂乃果「朝から体動かさなくちゃいけないなんて……ふわぁ」

ことり「今日はバレーだね。 がんばろっ」

穂乃果「やだよー。 バレーってうまくボール飛ばないし腕痛いし全部ネットにかかるし……ってうわぁ!」

海未「ほ、穂乃果!?」

ことり「穂乃果ちゃん!」

ガシッ

穂乃果「……い……たくない?」

ヒデコ「……ふぅ危なかった」

フミコ「大丈夫? よそ見しちゃダメだよ」

ミカ「私たちがいなかったら大怪我してたね」

穂乃果「ヒデコ、フミコ、ミカ……! あ、ありがとう!」

ことり「よ、よかったぁ……」

海未(階段班……。 いい仕事をしましたね。 これは序列アップも視野に入れなくては)

ヒデコ「ほら、早く行かないと混んで着替えにくくなっちゃうよ!」

フミコ「はいバッグ。 さっきので落ちちゃったから拾っておいたよ」

ミカ「私たちは教室に荷物とってから行くから、また後でね」

穂乃果「うん! 本当にありがとね! それじゃ」

穂乃果「ねぇ海未ちゃん、ことりちゃん。 いつも思うんだけどさ、なんで私たちが着替えてるときって更衣室に誰もいないのかな?」

海未「はて、なぜでしょう。 気にしたこともないです」

ことり「きっとみんな教室でおしゃべりしてから来るんだ…………おっと」

「……っ!」

バタン

ことり「海未ちゃん」

海未「ええわかってます。 覗きは会則36条違反ですね」

ことり「あの子は序列53位の子かな。 ここまでくるのに相当努力したみたいだけど……残念。 序列剥奪だね」

海未「あと窓から覗いてた1年生2人、この子たちもです」

「「……!」」

穂乃果「さて着替え終わったー! 先に体育館行ってるね!」ガチャ

モブ3「……」シクシク

穂乃果「……あれ? どうしたの?」

モブ3「こ、高坂さん……」

穂乃果「なにか悲しいことあった? よかったら話聞くよ?」

モブ3「……いえ、大丈夫。 すべては私の邪な気持ちが招いた結末だから……。 当分の間頭を冷やすことにするよ……」

穂乃果「そ、そう……? とりあえず早く着替えちゃいなよ」

海未「……」

モブ3「会長……ごめんなさい」

海未「いえ、反省してるのならいいです。 穂乃果の着替えが見たければ、あなたもがんばって序列を上げることですね」

ことり「あなたなら大丈夫。 前に穂乃果ちゃんの忘れ物届けてくれたことあったよね? あのおかげで本当に助かったんだ。 穂乃果ちゃんも感謝してたよ」

モブ3「ほ、本当……?」

海未「ええ。 だからまた頑張りなさい。 それでは私たちは行きますね」

穂乃果「うー、いたたたた……」

ことり「大丈夫? 舐めてあげよっか」

穂乃果「ううん、いらない」

ことり「そっか……」

穂乃果「こんなに手が痛かったら次の数学で問題解けなくても仕方ないよね」

海未「それはないですね」

穂乃果「……じゃあ宿題終わらなかったのもバレーのせいで手が痛かったからにしよう」

海未「宿題はふつう家でやってくるものです」

穂乃果「……じゃあいいもん! 今度からことりちゃん家に泊まりこみでやるからー!」

ことり「えっ?」

海未「ほ、穂乃果……! それはだめです!」

ことり「うーん、穂乃果ちゃんがそうしたいなら私は別にいいよ♪ 穂乃果ちゃんが言・う・な・ら」

海未「……くぬぅ」

穂乃果「海未ちゃんも私に冷たくしたことを謝ってくれるなら一緒にことりちゃん家に来てもいいよ?」

海未「すいませんでした」

穂乃果「はやっ! もう少し苦虫を噛み潰すような顔してよ! なんでそんな清々しい顔してるのさ!」

海未「いえ、私にも悪いところはあったな、と思いまして」

穂乃果「……うーん、ま、まぁいっか。 今海未ちゃんをいじめたところで宿題が片付いちゃうわけでもないし」

海未「そうですね。 だから今度からはちゃんとやって来なさ……」

穂乃果「…………あー!!」

海未「な、なんです?」

穂乃果「宿題が……全部終わってる!」

ことり「……え?」

穂乃果「みてよ! ちゃんと全部埋まってるよ!」

海未「どれどれ。 ……全部合ってますね」

穂乃果「いつの間にやったんだろう……。 はっ……! もしかして体育中居眠りしちゃってた間に私の潜在意識が宿題をすべて終わらせてくれたのか……!?」

海未「……ことり、お願いします」

ことり「うん」

穂乃果「ね、ことりちゃん! すごいでしょ!?」

ことり「……これは序列25位の先輩の字だね」

海未「やはりですか……。 これは会則8条、学力向上を妨げるような行為の禁止、に該当しますね」

穂乃果「ん? なんのこと?」

ことり「とりあえずここは誤魔化しておこう」

海未「それがいいですね。 ……えっとですね、穂乃果、よく聞いてください」

穂乃果「な、なに?」

海未「この問題はすべて先週の宿題の問題ですよ。 だから全部終わってて当然なんです。 だって居残りさせられてまで全部解いてたでしょう?」

穂乃果「……な、なんだってー!!」

海未「これを提出するくらいなら忘れたと素直に言う方がマシです。 よかったですね、気づけて」

穂乃果「でも結局怒られるのは変わんないじゃん……。 はぁ……。 私って先週の問題と区別がつかないほどバカだったんだ……」

ことり「穂乃果ちゃんかわいそう……。 朝までの段階でがんばって半分までは終わらせてたのに……」

海未「はい……。 これは先輩にもかわいそうですが、序列剥奪、活動権失効その他諸々だけではすませられませんね」

ことり「わかった。 お母さんに伝えてくるね」




「ねぇ聞いた? 3年生の先輩停学になったらしいよ」

「うん知ってる。 ただ喜ぶ顔が見たかっただけらしいけど……でも会則があるしね」

「せっかくあんな上位まで登りつめたのにまた0からやり直しか。 辛いわね」

「百位後半で通行人班しか与えられない私たちは、せめてトラブル起こさないように物陰から静かに見守っていましょう」

「うん……」


絵里「海未、ちょっといい?」

海未「……なんでしょう」

絵里「あの子もよかれと思ってやったことだったんだし、停学にまですることはなかったんじゃ……」

海未「……私もそれで穂乃果が笑えるなら……、そう思いましたよ。 でも私たちには会則があります。 少しでも例外を認めてしまえば秩序が乱れます。 私は会長ですから何人にも厳しく、平等に接しなければ」

絵里「……そう」

海未「あなたは私が間違っていると思いますか?」

絵里「……いいえ、あなたは正しいわ。 正しいからこそ……心配になるときがあるの」

海未「心配……ですか?」

絵里「なんでもないわ。 それじゃあ私はトイレに戻るわね」

海未「ええ。 後で穂乃果にトイレへ行くよう促してみますね」

絵里「ありがとう。 嬉しいわ」

穂乃果「いやー、まさかトイレで絵里ちゃんたちに会うとは思わなかったねー」

ことり「ホントスゴイ偶然ダネー」

海未「さて、お昼休みになったわけですがどこでご飯を食べます?」

穂乃果「どうしよっかなー。 中庭……は昨日も行ったし今日は屋上に行こっか」

海未「……ほっ」

ことり「よかったね、花陽ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃん」

穂乃果「? 3人がどうかしたの?」

ことり「ううん、なんでもないよ。 それより前向いて歩かないとまた転んじゃうよ?」

キーンコーンカーンコーン

穂乃果「よーし、ライブも近づいて来たし、今日も部活がんばるぞー! じゃあちょっと走ってくるね!」


「「「……」」」

海未「みんな、こちらへ」

ザッ……


海未「今さら言うことではありませんが、私たち8人は序列1位から8位までを集めた超超エリート軍団。 穂乃果の夢を叶えるために特別に同じ部活でいることを許されたいわゆる近衛兵。 穂乃果のためにμ'sは活動し、穂乃果のために私たちは存在します。 穂乃果のために汗を流し、穂乃果のために血を巡らせ、穂乃果のために頭を働かせなさい。 穂乃果のために、その青春を燃やしなさい。 それでは今日も……

ファイトだよっ!」

「「「ファイトだよっ!」」」

ことり「それにしても海未ちゃんよくあんな長いセリフ毎回一言一句間違わずに言えるね」

真姫「ていうか毎日やる必要あるのこれ」

希「いやなん? ウチはμ'sはエリートの集まりって再確認できて優越感が気持ちええんやけどなぁ」

花陽「私はお昼を一緒に食べられたから今日はもう満足かなぁ……」

凛「だめだよかよちん! 凛たちの目指す場所はそんなところじゃないでしょ!」

花陽「……はっ、そうだった! ラブライブで優勝して抱きついてもらう……それが私のがんばる理由なんだ!」

絵里「ふふっ、みんなやる気まんまんね」

にこ「ふん。 ずいぶん余裕綽々ね」

絵里「だって3位だもの。 8位のあなたとの差は見た目以上に大きいわよ?」

にこ「し、知ってるわよそんなの! くっ……アイドルの知識だけで上位に来れたのはよかったけど……絵里や海未たちみたいな幼馴染という圧倒的アドバンテージがない……」

希「まぁお互いがんばろなっ」

にこ「……なんでこの子は運だけで私より上位に来れたのかしらね。 ほんと神様って残酷……」

穂乃果「い、いたっ、いたたたたた! 海未ちゃん痛い!」

海未「あなたが硬いから悪いのです。 さては家でストレッチしてませんね?」

穂乃果「ぎくっ……! そ、そんなことは……ないよ?」

海未「ぎくっ……! って聞こえてましたよ」

穂乃果「しまった……! ……っていたい! いたいいたいいたいー!! もっと優しくしてよー! じゃないと破けちゃうって!」

海未「大丈夫です。 この程度で破れるほどズボンもやわではありませんよ」

穂乃果「スボンじゃなくて!」

真姫(スボンじゃ……なくて……!?)

凛(ズボン以外に破けるものって言ったら……)

花陽(靴下……服……どれも開脚前屈には関係ないし)

にこ(筋が破けちゃう……って表現はおかしいから……)

希(もう導き出される答えはひとつしかないやん)

絵里(それはもしかして……)


(処女膜!?)


プシュ

穂乃果「うぇっ!? み、みんなどうしたの!? 熱中症!?」

絵里「ふふふ。 ……破いてみたいものね。 いつかこの手……指で」

真姫「破いてみたいわ……。 きっと最高に可愛い顔を見せてくれるに違いないでしょうね」

花陽「じんわりとした痛さに顔を歪めながらもハニカミを見せてくれる。 そんなの想像したら……」

凛「あー、イキそ」

穂乃果「み、みんな大丈夫? とりあえず鼻血拭くティッシュ持ってくるから待っててね」


穂乃果「ふぅよかった。 お尻に敷いてたタオル、摩擦で破けちゃわなくて」


「「「……」」」

にこ「……ええ、知ってたわよ」

希「穂乃果ちゃんが処女膜破けるなんて言うわけないやん……」

花陽「そもそもそんなの知らなそうだしね……」

海未「……さぁみなさん、鼻血が止まったらまた練習をがんばりましょう」

「「「……はい」」」

私の名前は園田海未。
この音ノ木坂学院で穂乃果クラブの会長をしています。

現在の加盟人数は200人ほど。 ……いえ、穂乃果を除いた全生徒と言った方が早いでしょうか。
そんな会社さえ興せそうなほど人数のいるグループの長を務めるのはとても大変です。


海未「そこ! 会則33条、階段下からのスカート覗き禁止、の違反! 序列剥奪です!」

海未「あなた、今わざとぶつかりましたね? 会則37条、当方からの故意に理由のないスキンシップの禁止、の違反ですよ。 序列剥奪です」

海未「先輩、自分の持ち場を放棄してこんなところでなにしてるのですか。 会則19条、定時刻での意味無きうろつき禁止。 活動権を1週間剥奪します」

海未「そこの1年生! 序列の偽りは会則8条違反です! 序列剥奪及び反省文10枚!」

ことり「今日も違反者たくさんいるね……」

海未「そうですね。 裁かなくてはならない私の気持ちにもなってほしいです」

ことり「みんな海未ちゃんのこと鬼会長って思ってるけど、その分信頼もすごいんだよ。 なんたってこの学校が荒れたりせずうまくまとまってるのは海未ちゃんのその統率力のおかげなんだから」

海未「いえ、私はただ会則に則って飴も鞭も与えてるだけですよ。 統率力なんて、そんな……」

ことり「そんなふうに一切の例外を認めないことがどれだけ厳しくて、どれだけ優しいことかみんなわかってるから海未ちゃんについてきてくれるんだよ。 これからも私たちの頼りになるリーダーでいてね、海未ちゃん」

海未「……ええ。 もちろんですよ」


「んっ……はむっ、んんぅ…………あっ……! そこ……きもち……」


海未「……誰です。 学校で淫らな行為をしているのは」

ことり「ち、ちょっと待って。 この声って……」

海未「……も、もしかして……」

ことり「……うん。 この中からみたいだね」

海未「ここは……理事長室……。 とりあえず中を覗いてみましょう」

ことり「……そうしよっか」

キイッ……

穂乃果「ひ、ひやぁん……! そんなに摘ままれたら穂乃果……イッちゃう……! あ、あっん……んっ、んっ……!」

親鳥「いいわよ。 私のスーツびしょびしょになるくらい潮吹いてイキなさい。 ほら、中擦られながら摘ままれるの好きでしょ?」

穂乃果「……っあぁぁぁ!! イク! イッちゃう……!!」

親鳥「ほら、私に穂乃果ちゃんの恥ずかしいところたくさん見せてちょうだい!」

穂乃果「う、うん……! 理事長、好き……! 穂乃果のエッチなところたくさん知ってね……! あっ……はぁああああぁぁああああん!! …………はぁ……はぁ」

親鳥「……ふふっ、イッちゃったのね。 腰が浮いたまま痙攣してるわよ?」

穂乃果「……あはっ。 理事長室の指がすごく気持ち良くて……」

親鳥「さて、どうする? 学校だけど最後までしちゃう?」

穂乃果「うん……。 しよ……? これだけじゃ……我慢できないよ」

親鳥「……可愛いわよ穂乃果ちゃん」チュッ

穂乃果「んっ……。 理事長……大好き。 穂乃果のこと離さないでね……?」

親鳥「ええ、あなたのこと幸せにするわ。 ……あら、そういえば私たちが一緒になったら穂乃果ちゃんはことりのお母さんになるのね」

穂乃果「ことりちゃんのお母さん……かぁ。 ははっ、なんだか楽しそう」

親鳥「……さて、それじゃあいくわね。 今日は失神しないように飛びそうになったらちゃんと言うのよ?」

穂乃果「……うん、…………あっ、理事長のヌルヌルが……はあぁ……あっ、あぁっ、理事長のと穂乃果のがキスしてる……! 下だけじゃなくて上のお口のほうも理事長でいっぱいにして! 穂乃果のこと……いっぱい愛して!」


海未「……」

ことり「……」

パタン……


海未「やはり……序列0位には到底かないませんね……」

ことり「私、お母さん2人になるんだ……」

私は穂乃果クラブの会長、園田海未。
たとえその穂乃果に愛する人がいようと、彼女がこの音ノ木坂学院を去る日まで私たちの活動が終わることはありません。

……そう、誰もが信じ続けているからです。
きっと……必ず私に振り向いてくれる日が来てくれると。

だからそれを泡沫の夢として終わらせないために、
私は今日も明日も皆を鼓舞し続けます。


海未「……本当に、会長というのは大変です」




ーFinー



序列 1位 園田海未 2位 南ことり 3位 絢瀬絵里
序列 4位 星空凛 5位 小泉花陽 6位 東條希
序列 7位 西木野真姫 8位 矢澤にこ 9位 ……
序列10位 …… 11位 …… 12位 ……

以上12名はμ'sに加入する権利を有する。
加入者は『部活動設立書』に名を書き、生徒会まで提出すること。
尚、人数が8名を超えたときは序列上位8名のみがメンバーとなれる。

海未「あなたが西木野真姫ですね」

真姫「ええ、そうですけど」

海未「1年生で花陽や凛と違い幼馴染というアドバンテージもないながら、よくこんな短期間で序列を7位まであげましたね」

真姫「……あの日私は音楽室で穂乃果先輩に出会い、一目で恋に落ちました。 それでこの学校には穂乃果クラブというものが存在していると知って、即加入したんです。 序列をあげること自体は簡単でした。 穂乃果先輩は産まれたのもうちの西木野病院でしたし、先週も序列を上げるために課金しましたから」

海未「もしや最近穂むらの経営がうなぎ登りなのは……」

真姫「はい。 私がお店の商品を全部買ってるからです」

海未「……なるほど。 あなたの穂乃果への愛も本物ですね」

真姫「はい。 会長にだって負ける気ありませんよ」

海未「こんにちは希先輩」

希「あっ、確かあなたは……海未ちゃんだっけ?」

海未「はい。 序列6位おめでとございます」

希「祝われることでもないよ♪ ウチはなんも努力はしてへん、ただ穂乃果ちゃんへの愛が序列という形となって現れてるだけなんやし」

海未「確かに希先輩の背景はすごいですね。 穂乃果の財布を拾って届けた、穂乃果の下着を盗んだ輩をとっちめた、穂むらが1年に1回しか販売しない饅頭詰め合わせセットを購入した、どれも運が絡んで来ないと残せない業績です」

希「まぁ神様から毎日ラッキーパワーもろうてるからねっ。 それに穂乃果ちゃんという素敵な子をこの世に授けてくれてありがとうって毎日お礼してるから神様も答えてくれたのかな?」

海未「運も実力のうち……、案外希先輩が私にとって一番の脅威かもしれませんね。 気づかぬうちに会長の座を奪われてそうで怖いです」

希「ふふっ、ウチはみんなをまとめるような柄やないよ。 そりゃ序列は高いほうがいいけど、今のぬるま湯にいるようなこの感じが一番気持ちええのかもしれんわ。 そんな向上心のカケラもない今のウチにはきっと神様も答えてくれへんやろし、だから安心してていいよ♪ 今のところは、やけどね」

海未「あなたがにこ先輩ですね」

にこ「そういうあんたは園田海未よね」

海未「はい。 あなたにもμ'sへの加入権利が与えられることとなりましたが、どうします?」

にこ「もちろん入るわ。 アイドルになることはずっと夢だったし、なにより穂乃果ちゃんと一緒にいられるチャンスをみすみす逃す手はないから」

海未「穂乃果があの日アライズを見てスクールアイドルに興味を持ったりしなければあなたもここまで序列が上がることもなかったでしょうね。 そう言った意味ではあなたもなかなかの強運の持ち主ですよ」

にこ「その言い方だと希にも会ったみたいね」

海未「ええ。 彼女も序列上位ですから」

にこ「そう。 でもあの子と私を一緒にしないでちょうだいね。 あの子が運だけでここまで来たなら、私は運とアイドルへの知識と実力をもってさらに高みを目指してやるわ」

海未「ふふっ、怖いですね」

にこ「穂乃果ちゃんのセンターも見たいけど、私だってアイドルへ思いを馳せる一人の女子高生。 アイドルとしても誰にも負けたくないし、会長の座だってすぐに私が奪い取ってあげるんだから」

海未「私たちを除く3名を見てきました。 なかなかの強者揃いですよ」

絵里「へぇ、なかなか楽しくなりそうじゃない。 希が入ってただけでも驚きなのに、あとの2人は1年生と同じ3年生。 穂乃果と同い年の子じゃないんだものね」

凛「凛はどんな人が来ようと穂乃果ちゃんへの愛を貫くだけだにゃ」

花陽「私も。 穂乃果ちゃんへの想いは誰にも負けない……!」

ことり「2人とも力入りすぎだよ。 深呼吸深呼吸」

海未「これからその3人と穂乃果を含め9人で活動していくのです。 歪み合いも蹴落とし合いもなく、正々堂々と穂乃果に認めてもらえるようにがんばりましょう」

絵里「ええ。 最初からそのつもりよ。 第一そんなことする輩だったら序列上位にも残ってないでしょ」

海未「それもそうでしたね」

凛「それよりなんでグループ名はμ'sっていうの?」

花陽「えーっと……、たしかこの音ノ木坂学院には10年に1度だけ穂乃果ちゃんのような誰の目も引いてしまう女神様が現れるらしいの。 そしてその子の奪い合いで学校の風紀が乱れてしまわないように8人の親衛隊が結成されるんだって」

絵里「その親衛隊と女神を合わせて構成される9人のグループ、それが神話の9人の女神の名をとってμ'sと名付けられたそうよ」

凛「へー、全然知らなかったよ」

ことり「いや、序列20位位内の子にはちゃんと教えたはずなんだけど……」

海未「ちなみにこれは極秘なのですが、先々々代の女神は穂乃果の母親だったらしいです」

花陽「血っていうのは受け継がれるものなんだね」




その頃……

穂乃果「理事長! ずっと好きでした! 私と付き合ってください!」

理事長「あら、いいわよ」

穂乃果「やった! これからよろしくお願いします!」


ーおしまいー

終わりです。

ありがとうございました。


ことり「ホノカチャン」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398219599/)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月06日 (日) 02:13:35   ID: t9U3T4PS

親鳥つえーな(笑)

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