やよい「うっうー! ポケモンを買っちゃいましたー!」 (120)

初SS

時代背景はBW発売後、2011~12年位をイメージしています。

ガチバトルものではありません。

気をつけてはいますが、ところどころキャラの言葉遣いに違和感があるかもしれます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404141460

やよい「最近事務所でポケモンが流行ってるみたいだから、私もポケモンを買っちゃいましたー! というわけで、事務所に持って行って対戦しましょう!」

事務所

やよい「うっうー! おはようございまーす!」

小鳥「あら、おはようやよいちゃん」

やよい「あれー? 小鳥さんだけですか~?」

小鳥「いえ、奥にあずささんに伊織ちゃん、それに亜美ちゃんがいるわよ?」

やよい「わかりました! ありがとうございますー!」タッタッタ

小鳥「ふふ、可愛いわね」

やよい「あずささん、伊織ちゃん、亜美、おはようございます!」

あずさ「あらあら、おはようやよいちゃん今日も元気ね」

伊織「おはようやよい!」

亜美「やよいっち、おは→!」

やよい「聞いてください! 私もポケモン買ったんですよ!」

伊織「わぁ、ついに買ったのね! やよい!」

あずさ「ポケモン、懐かしいわ~、幼稚園の頃に緑版を買ってもらったかしら?」

亜美「じゃあ対戦っしょー!」

やよい「望むところだよ! 亜美!」

伊織「ちょ、ちょっと待ちなさいよ亜美、やよいは多分買ったばかりよ? 対戦するにもレベル差が開きすぎてるんじゃないかしら?」

亜美「あ、確かに」

やよい「うっうー! そんなの気にしませんよ! 私は対戦するために買ったんですから!」

あずさ「元気ねやよいちゃん」

やよい「あ、でも。初めてはその……伊織ちゃんと対戦したいかなーって///」モジモジ

伊織「え? そ、そうなの? ま、まぁ、やよいが言うなら///」

亜美「ラブラブですなぁ!」

伊織「茶化すんじゃないわよ! それじゃあすぐにでも対戦しましょう? 確かあと30分くらいで律子が迎えに来るから」

やよい「はい!」

ガチャ

???「おはようございます!」

???「「おはようございます」」

あずさ「あら? 誰か来たみたいよ?」

やよい「この声は……春香さんに千早さん、それにプロデューサーさんです!」

亜美「よくわかるねー、やよいっち」

春香「ん? みんなで集まって何してるの?」

あずさ「なんでも、ポケモンをやるんですって、やよいちゃんが買ったらしいのよ」

P「へぇ、ポケモンか、懐かしい……って今でも最新作出てるのか」

春香「私は初めてやったのは金銀だったなー、難しくて出来なくて、お母さんがほとんど進めてくれてたけど」

千早「ポケモン……アニメは少しだけ見ていたことはあるわ、ゲームは……やってないけど」

伊織「って、このままじゃ話している内に終わっちゃうわよ! さっさとDS出しなさい!」DSパカッ

やよい「……? う、うん」

P「俺は赤版を小学生の頃にやってたなー」

あずさ「あら、プロデューサーさんも最初のポケモンをやっていたんですか? 私は緑を、幼稚園の頃にやってました」

P「へぇ、あずささんもゲームやってたんですね?」

あずさ「両親が誕生日プレゼントにって、ゲームボーイと一緒に買ってくれたんですよ」

亜美「なんだか大人組が昔話に浸ってますな→、亜美は真美と一緒にダイパを買ったのが最初だったYO→、ちなみに亜美はパールね!」

春香「私はホワイト買ったけど、時間がなくてバッチ5個で止まっちゃってるよ~」

P「懐かしいですよね、通信ケーブル使って、負けそうになると抜いたりして……」

あずさ「あらあら、プロデューサーさん、ずるはダメですよ?」

伊織「なんだか騒がしいわね……、で、やよい、準備はまだ?」

やよい「ん~、ちょっと待ってね~」ゴソゴソ

やよい「……あ」

亜美「どしたのやよいっち、もしかして本体忘れた?」

やよい「うぅん、本体は忘れてないんだけれど……」

千早「じゃあ、カセット? ってやつを忘れちゃったのかしら?」

やよい「カセットも持ってます」

伊織「……? じゃあ何?

やよい「通信ケーブル忘れちゃいました~」

伊織「……は?」

春香「え? ちょっと待ってやよいちゃん、今なんて言った? 通信ケーブル!?」

やよい「は、はい」

P「やよい、ちょっと本体出してくれ」

やよい「わかりました」ガサッ

全員「!?」

伊織「や、やよいそれって……」

亜美「ゲームボーイ……だと……?」

やよい「え? 何かダメなんですか?」

P「えーっとだな、やよい……」

春香「待ってくださいプロデューサーさん、ここは私が説明します」


春香「やよいちゃん、伊織ちゃんが持ってるゲーム機はDSって言うの、で、やよいちゃんの持ってるゲーム機はゲームボーイ、そもそもゲーム機として規格が違うの」

やよい「えっ!? そうなんですか!?」

春香「うん、それでね……言いにくいんだけど、ポケモンは、同じ世代のカセット同士でしか対戦できないの」

やよい「じゃ、じゃあ春香さんや伊織ちゃんや亜美と同じカセットを買えばいいんですか?」

春香「えっと……ゲームボーイはDS用のカセット動かせないんだ……」

やよい「……つまり?」

春香「本体、DSも買わないといけない」

やよい「うー……、いくらするんですか?」

春香「えーっと……」

伊織「……一万五千円くらいかしら」

春香「そうそう、だから本体とカセット、合わせて二万円くらい必要かな……」

やよい「……買えないです」

全員「……」

伊織(どうすればいいの? ここはDSくらい買ってあげるって言うべき? でも、やよいはそういうのを嫌がりそうだし……)

やよい「……グスッ」

あずさ「や、やよいちゃん!?」

やよい「せっかく……グスッ……伊織ちゃんや、みんなとポケモン出来ると思ったのに……ヒック……そんな……」

P「や、やよい。そ、そう落ち込むな」

千早「高槻さん……」

ガチャ

律子「伊織達~、出発の時間よ~」

伊織「ぐっ、なんてタイミングなの……」

あずさ「……じゃあ私たち、行きますから」

亜美「兄ちゃん、はるるん、後はなんとか……ね?」

春香「……えっと」

やよい「うっうー!」

千早・春香・P「!?」

やよい「えへへー、確かに落ち込んでも仕方ないかなーって、それに、せっかく買ったゲームだし、やらないとー!」

P(ほっ……、なんとかプラス思考に動いてくれたか)

千早「そうね、せっかくだもの、楽しんでね、高槻さん」ニコッ

春香「うん! わからないことあったら私に……いや、プロデューサーさんに聞いてね?」

P「え? なんで俺なんだ?」

春香「初代なんてやったことないですよ、わかるのはプロデューサーさんくらいです……」ヒソヒソ

P「……確かに」

P「とりあえず、もうちょっとで他のみんなも来る、春香と千早はこのあとレッスン、やよいは午後からテレビの収録だ!」

やよい「じゃあそれまでポケモンやってます!」

P「おう、ただし程ほどにな」

春香「それじゃあまた後でね、やよいちゃん!」

千早「じゃあね、高槻さん」

~数十分後~

「「「「「「おはようございます(はいさーい)」」」」」」

P「お、一気に来たな……」

美希「ハニー、おはようなのー!」ダキッ

P「コラッ! 美希、くっつくな!」

美希「んー、ハニーは恥ずかしがり屋さんなの!」

真「他に誰かいないんですか?」

P「あー、奥でやよいがポケモンやってる」

響「お!? やよいも買ったのかー! じゃあ対戦するぞー!」

貴音「ぽけもん? なんですかそれは」

響「知らないのか貴音、ポケットモンスター、略してポケモン、大人気のゲームさ!」

雪歩「ちょうどいいね、私と真ちゃんもこのあと対戦するつもりだったし」

真「そうだね、よーし! 今日こそ雪歩に勝つぞ!」

雪歩(真ちゃんのポケモン、可愛いのばっかりで種族値低いから……)

美希「あ、美希も混ざるの! この前お姉ちゃんにもらったサーナイトを使うの!」

真美「よっしゃ→! 真美も亜美対策のポケモン育成するぞ→!」
ワイワイガヤガヤ

P「あー、ちょっとまってくれ、やよいのは……」

響「いくぞー!」

P「あぁ……(これ、ちょっとまずいかもな)」

やよい「むー、タケシさんのポケモン、体当たり全然効かないです」ピコピコ

響「はいさーい! やよい、ポケモンやってるのか! って……ゲームボーイ?」

やよい「あ、響さん、それにみなさん、おはようございます!」

真「おはようやよい! って随分懐かしいゲーム機でやってるなー、僕は金銀のカラーからしかやってないのに」

雪歩「私も真ちゃんと同じだよ!」

真美「真美はダイパからだね→」

響「ふむ……、やよいー、それはダメだぞ?」

やよい「え?」

響「BWはダイパからしか持ってこれないのさー、ダイパはルビサファ、リーフグリーン、ファイアレッドしか持ってこれない、それより前の金銀、赤緑はそもそも次回作に送る機能がないのさー」

やよい「……」

真(な、なんか嫌な予感するんだけど)

雪歩(やよいちゃん、なんか事情あってBW買ってないんじゃ?)

響「やよいー、前の作品から持ってきたいのはわかるけど、それならせめてリーフグリーンかファイアレッドを……」

貴音「ひ、響!」

響「え? あ……やよい、なんで泣いて……」

やよい「私、勘違いしてたんです。ポケモン買えば、対戦できるって、でもDSじゃないとダメなんですよね……」

響(もしかして……、お金がなくてDSが買えない? じゃあ今自分が言った事って……)

響「ご、ごめんだぞやよい! その、ちょっと勘違いしちゃって! やよいは何も間違えてないさ! だから泣き止んで! ね?」

真「そ、そうだよやよい、元気出して?」

雪歩「わ、私お茶入れてくるね!」

貴音「やよい……」

やよい「そう、ですね」

やよい「うっうー! 私は私なりにポケモンを楽しもうと思います!」

響(ほっ……)

貴音「ぽけもん、少し興味がわいてきました」

真「じゃあ、買ったらいいんじゃ……あ」

やよい「?」

真「す。好きにすればいいんじゃないかな! あはは!」

やよい「あ、みなさんポケモンやってるんですよね? じゃあ教えて欲しいことがあるんです!」

真「何?」

やよい「この、タケシさんのポケモン、いくら体当たりしても勝てないんです! どうすればいいですか?」

真「え……」

真(どうしよう、初代のポケモンのことなんてわかんない! でも確かタケシは岩タイプだから……)

響「やよいー、最初にもらったポケモンはなんだ~?」

やよい「ゼニガメですよ!」

響「そうか! じゃあレベル8まで育てるんだ! そうするとあわを覚えるぞ!」

やよい「あわ?」

響「えーっとな、ポケモンと技にはタイプがあって、それぞれ弱点があったり、耐性があったりするんだ! で、タケシのポケモンは岩タイプ、体当たりはノーマルだから全然効かないさー、でも、水タイプが弱点、あわは、水タイプなのさ!」

やよい「つまり、あわを覚えれば勝てるんですね?」

響「んー、ゼニガメ一匹のレベルを上げ続ければそれでも勝てるけど、ポケモンの量も増やしたほうがいいさー、ポッポとかコラッタとか、捕まえた?」

やよい「えっと……捕まえました!」

響「じゃあそれも使うといいさ! ポッポやコラッタはノーマル技しか覚えてなくてあんまりダメージ与えられないけど、少しでも相手の体力を削れればいいの!」

やよい「なるほど! わかりましたー!」

真(良かった、響が全部解説してくれた)

雪歩「お茶入りましたよー!」

その後、やよいは響やP、何故か小鳥の助言により、順調に進めることができた。

二週間後

やよい「破壊光線です!」

伊織「あら、もうそんなに進んだの?」

やよい「うん! プロデューサーさんたちが教えてくれたおかげで、進められてるんだ!」

伊織「なるほど」

やよい「それより、伊織ちゃんはポケモンやらないの?」

伊織「!」

亜美「……やよいっち」

やよい「あ、亜美も! ちょうど良いよ! 伊織ちゃんと対戦しなよ!」

亜美「いや、今日はDS持ってきてないYO→……」

伊織「わ、私も……」

やよい「んー、じゃあ仕方ないね……」ピコピコ

伊織(出来るわけないじゃない……、こんなに、一人で寂しそうにやってるやよいの前で対戦だなんて)

真「なんだか最近、雰囲気が暗いね……」

雪歩「そ、そうかな?」

響「う~ん、なんていうか暗黙の了解? っていうのが……」

貴音「真、響、そのようなことを言ってはいけません」

やよい「……」

やよい「ねぇ、伊織ちゃん」

伊織「何?」

やよい「私、ポケモンやめようかなーって」

伊織「は!? なんでよ!?」

やよい「だって、私がポケモンやってるとみんなポケモンやってないし……」

やよい「なんだか、気を使わせてる気がするんだー」

伊織「……」

伊織(やっぱり、気がついていたのね。無理もないわ、あの日から一度も、事務所ではやよい以外ポケモンをやっていない)

亜美「やめるなんて悲しいこと言っちゃ嫌だYO→」

真美「そ、そうだよそうだよ!」

やよい「う、う~ん……」

伊織(無理強いも良くない……でも、やよいは言っていた、私と対戦したいと……どうすれば、どうすれば……)

伊織「!」ガタッ

やよい「わっ!? どうしたの伊織ちゃん?」

伊織「やよい、あと一ヶ月でクリアしときなさい。それで、好きなポケモンを好きなだけ育ててきなさい」

やよい「え? え?」

伊織「いい? わかった?」

やよい「で、でも……」

伊織「私もポケモンやるから!」

やよい「ほ、ほんとに!?」

伊織「ただ、今日は本当にDSを持ってきてないの。だから、明日からポケモンをやるわ」

やよい「い、伊織ちゃんがそう言うなら……」

伊織「今は全員いないけど……他のみんなもよ!」

真「えぇ? 僕たちも?」

響「わかったぞ!」

貴音「わたくしはそもそも、やっていないのですが……」

伊織「いいこと? これは伊織ちゃんからの命令よ! だから、明日から765プロ全員にポケモンを初めてもらうわ!」

P「俺もか?」

伊織「当たり前じゃない!」

伊織「一ヶ月後、765プロポケモンバトル大会を開催するわ!」

全員「!?」

P「ま、まて伊織! そんな全員が集まれるほど、スケジュールは甘く……」

社長「ふふっ、水瀬くん、なんだか面白い企画を立てたようだね?」

P「しゃ、社長!?」

社長「そうだ! テレビの企画としてやればいいのでは? 今や765プロのアイドルたちは超売れっ子、そのアイドルたちが総出演となれば、どこかのテレビ局が食いつくだろう」

P「し、しかし肝心の任天堂が許可を出すかどうか……」

社長「ははっ、そこもなんとかしてみせよう!」

伊織「聞いた? 社長もこう言ってるし、絶対やるのよ!」

やよい「あ、あの……伊織ちゃん」

伊織「ん? どうしたのやよい」

やよい「私DS持ってないよ?」

伊織「そんなもの要らないわよ!」

伊織「明日までに全員分の、ゲームボーイと初代ポケモンを用意しておくから!」

やよい「えっ……えぇ!?」

伊織「にひひ、楽しみだわ、やよいとのポケモンバトル!」

伊織「ね、やよい!」ニコッ

やよい「! う、うん!」

真美「なんか楽しそうだね!」

亜美「やるからには全力だYO→!」

真「最初のポケモン、面白そうだね!」

雪歩「どの作品でも、真くんには負けないよ!」

貴音「楽しみましょう!」

響「なんくるないさー!」

あずさ「あらあら」

P「えぇい、こうなりゃやってやる!」

小鳥さん「ええと、確か初代の努力値は……」

伊織「というわけで今は、あずさ、千早、春香、律子がいないけれども……」

伊織「765プロー! ファイト!」

全員「おぉー!!」

第一部END

みんな初代やるのかwwwwww
後、雪歩は真を「真ちゃん」って呼んでたような

以上で第一部終わりです。最初の書き込みで複数に別れる事をお伝えすることを忘れてました、すいません……。

次からは大会までの一ヶ月に、それぞれのアイドルがどうやってポケモンを育成してくかを書いていく予定です。あくまでもキャラクターメインですので、ガチなポケモンバトル等は期待しないでください。

○○「初代ポケモン大会まで」○○「一ヶ月!」

こんな感じのタイトルで書いていく予定ですので。もし見かけたら見ていただけると嬉しいです。

いやこのスレでやれよ

>>34 の方
本当だ……、すいません。次回作からは気をつけます。

>>36 の方
書き溜めて無いのですが、数日後でもスレって残ってるのでしょうか? 残っているのならばここで続けようと思います。

なんだか初歩的な質問で申し訳ありません。

一ヶ月書き込みなくても落ちないよ
初心者スレくらいは読んでこようね

乙!

1か月くらいはおちないよ
↓これ読んでおくべき
■ SS速報VIPに初めて来た方へ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399385503/)

>>39 >>40
優しいお言葉ありがとうございます。初心者スレも読まずに書き込みをしてしまってすいませんしっかり読んでおきます!

次は多分明日(実質今日?)の夜に書いていく予定ですのでよろしくお願いします。 

1です。

33の文。

あずさ「あらあら」と言って、そのあと伊織が「あずさはいないけど……」と言っている矛盾がありました。

この部分はあずささんが居ないと言う状況、つまりあずささんの発言自体が無かったということにしてください。

1です。

33の文、とういか前後に美希もいないことにさっき気がつきました。

美希もいなかったことにしてください、ミス多くてすいません……。

1です。

今から続き投稿します。

貴音「初代ぽけもんバトル大会まで」響「一ヶ月さー!」

響「まさか伊織の言うことが本当になっちゃうなんて思いもしなかったなー」ピコピコ

貴音「ですね」ピコピコ

響「それにしたって、ゲームボーイポケットかー、やよいのより一回り小さいぞ」ピコピコ

貴音「ですね」ピコピコ

響「自分が赤で」

貴音「わたくしが緑です」

響「あのあと伊織が、全員にどの色が良いかって聞いてきたからびっくりしたぞ、まぁ、貴音と一緒にやるつもりだったから互いに別の色を選んだわけだけれども」

貴音「響」

響「なんだ? 貴音」

貴音「このげぇむは、どういう風に進めていけば良いのでしょうか?」

響「んー、そうだなー最初の三匹選んでー、ポケモン捕まえてー、バッチ集めてー、チャンピオンになるんだ」

貴音「随分と曖昧な気がしますが……」

響「だって長ったらしく説明しても、貴音、多分理解できないし……、だから実際にやって覚えたほうが早いと思う」

貴音「なるほど、それで響」

響「なんだー? 自分今、タケシと戦う為にフシギダネを育ててるんだぞー」

※響はもらってすぐ、移動中もずっとポケモンをやってました。

貴音「どうやって、進めればいいのでしょうか」

響「え? 今言ったじゃないか」

貴音「いえ、街を歩いているのに一向にぽけもんが手に入りません」

響「そこからか!? 流石にそこまでとは思わなかったぞ! 上! 上の草むらに行くの!」

貴音「ですが先ほど、殿方に草むらには野生のぽけもんが出ると教わりました、わたくしに素手でぽけもんと戦えというのですか?」

響「変なところを貴音は気にするなぁ、とりあえず上の草むらに行ってみるんだ!」

貴音「では、響の言うことを信じましょう」

貴音「!? いきなり下から人が現れました! 何奴!」

響「あー、オーキド博士だな」

貴音「おぉきど殿ですか、この方は一体?」

響「話を聞けばわかる」

貴音「ふむ、この三匹の中から選ぶのですか」

響「あ、言っとくけどヒトカゲは駄目……」

貴音「このひとかげにしましょう」

響「」

響「遅かったぞ……」

響「これなら自分が緑でやって、貴音が赤でやれば良かった……そうすればマンキー手に入るし」

貴音「響、過去を悔やんでも仕方ありません」

貴音「では早速、……しげる殿、一体何を!?」

響「さぁ、初めてのポケモンバトルの始まりさ!」

貴音「ふむ、技を選ぶのですね、ここは体当たりを」

~~~

貴音「ぜにがめに負けました……」

響「まぁ、最初のバトルは運も絡むから、気にしないで貴音!」

響「と、そろそろ時間だぞ? 貴音、準備しよう」

貴音「わかりました」プチッ

取材終了後

響「ふぅ、早く終わってくれてよかった」

響「さて、続き続きっと」

貴音「響!」

響「うおぉ!? どうしたんだ貴音! びっくりしたぞ!」

貴音「このげぇむは始めるたびに主人公の名前を決めるのですか?」

響「え?」

響「も、もしかして貴音、レポートしてないの!?」

貴音「れぽーと?」

響「うがああああ! 貴音、ゲームっていうのはね! 基本的にセーブしないと記録が保存されないの!」

貴音「せーぶ? しかし先ほど響はれぽーとと言いましたが?」

響「このゲームではセーブ=レポート! わかった?」

貴音「わかりました」

響「あと、こまめにレポートはとっておくといいぞ、ゲームボーイだし、いきなり電池切れちゃうこともあるからな!」

貴音「わかりました、それでは一度れぽーとを」

響「って、最初からってことは三匹選び直せるじゃん! 貴音今度はヒトカゲ以外を」

貴音「嫌です」

響「え?」

貴音「わたくしは決めたのです、ひとかげと共に歩んでいこうと、例え記憶が失われようとも、もう一度、ひとかげと道を進んでいく事を選びます!」

響「……そうだな」

響「貴音の言うとおりだな! 好きなポケモンを選ぶのが一番だぞ! ごめんな、自分の意見を押し付けちゃって」

貴音「いえ、響は善意を持って言ってくれました、謝ることはありません」

貴音「それでは、今一度ひとかげを選び、しげる殿と勝負を!」

~~~

貴音「勝ちました!」

響「やったね!」

貴音「ふぅ、白熱したせいかお腹がすきました、らあめんを食べに行きましょう」

響「まぁ、別にいいけど」

貴音「……はて?」

響「どうしたんだ?」

貴音「このまさらたうんには、らあめん屋は無いのでしょうか?」

響「え!? そっち!? 貴音のことだから現実で食べに行きたいのかと思ったぞ!」

貴音「わたくし自身も食べたいですが、まずはこの私の分身、主人公たかねにらあめんを食させようかと」

響「あー、貴音、言っておくけど、このゲームに食べるコマンドないから」

貴音「なんと!?」

貴音「それではたかねはどうすれば良いのですか!? このままでは飢え死にしていしまいます!」

響「いや、ゲームだから食べなくても大丈夫なの」

貴音「そうなのですか?」

響「うん、だから気にしないで続けて」

貴音「分かりました」グゥゥゥ

響「貴音、ラーメン食べて今日は解散しよう」

貴音「良いのですか?」

響「だってもう夜だし、あんまり遅くまでやるわけにはいかないだろ?」

貴音「それもそうですね」

響「あ、ちゃんとレポートしとくんだぞ!」

貴音「わかっています」

~~~

響「それじゃあ貴音、一人の時も、時間があればポケモンやるんだぞー、一ヶ月しか猶予がないんだからな」

貴音「はい、響」

響「それじゃあ、またね~!」

~~~

翌日、事務所

響「ふあぁ、ちょっと夜更かししてポケモンやりすぎちゃった、でもまあ、バッチ二個まで行ったし良いかな」

小鳥「あら、響ちゃん、ポケモンの方は順調?」

響「おはようぴよ子、とりあえずバッチ二個目まで行ったぞ!」

小鳥「随分と飛ばしてるのね? あんまり夜更かししちゃダメよ?」

響「うぐ、わかってるぞ」

響「それにしたってずるいぞぴよ子、自分だけクリア済みの初代ポケモン持ってるなんて」

小鳥「ふふふっ、まあまあ、大目に見て頂戴?」

バンッ

貴音「響! 響はいますか!?」

小鳥「きゃっ、貴音ちゃん?」

響「うおっ、な、なんだ貴音!?」

貴音「おかしいのです! わたくしのれぽーとが!」

響「え? どういうこと?」

57の書き込み。

マンキーの件はなかったことにしてください。赤緑じゃ序盤手に入らないの忘れてました。

貴音「これを見てください!」画面サシダシ

響「あぁ! また最初からになってるぞ!?」

貴音「どういうことなのでしょうか響、わたくしは確かにれぽーとをしたはず!」

小鳥(レポートしたのに最初から? それって……)

響「なんでなんだ? 自分も昨日、貴音がレポートしているところを確かに見たぞ?」

小鳥「貴音ちゃん、ちょっと貸してくれる?」

貴音「小鳥嬢、何かわかるのですか?」

小鳥「まぁ大体検討はついてるわ」

小鳥「とりあえず始めて、レポートして、そして電源を消す。そしてつけ直す」

小鳥「……やっぱり最初からになるわね」

響「なんだ? 壊れてるのか?」

小鳥「まぁ、響ちゃんの言ってることも正しいかもしれないわね、これは電池切れよ」

響・貴音「?」

響「何言ってるんだぴよ子、ゲームボーイの電池は切れてないぞ?」

小鳥「そうじゃなくてね、ゲームボーイのカセットの中には電源を切ったあとも記録を保持するための電池があるの」

貴音「ふむ」

小鳥「で、このカセットは、その記録を保持するための電池が切れちゃってるのよ」

響「なんだって!?」

小鳥「まぁ、知らなくても無理はないわね、最近のカセットは電池とか関係ないし」

響「じゃあどうすればいいんだ? 貴音のカセットは買いなおすしかないのか?」

小鳥「まぁ、その手もあるけど、古いゲームだし、そっちも電池が切れてるって可能性があるわね」

響「そ、それじゃあ……」

小鳥「中の電池を交換しましょう」

貴音「そのようなことが出来るのですか?」

小鳥「うん、できるわ。私自身、何回かやってるし」

貴音「それでは小鳥嬢、お願いします」

小鳥「うん、じゃあ貴音ちゃん。道具箱持ってきて? 確かペンチとか入ってるから」

小鳥「それで響ちゃんは、CR-1616っていうボタン電池をコンビニあたりで買ってきてくれるかしら?」

響「うん、行ってくるぞ!」ダッ

そうして

小鳥「ふぅ、付替えが終わったわ」

貴音「お疲れ様です」

小鳥「じゃあ貴音ちゃん、好きな名前にして、一度レポートして、電源を切ってみて?」

貴音「はい」カチカチ

響「な、なんか緊張するぞ!」

貴音「それでは電源を入れます」カチッ

響・貴音「!」

響「ちゃんとレポートが残ってるぞ!」

貴音「助かりました! 小鳥嬢!」

小鳥「いえいえ、こちらこそお役に立てて良かったわ」

貴音「それでは早速、ちゃんぴおんを目指しましょう」

小鳥(電池が切れてる可能性があるのね……、まだ始めてない子達には電池交換勧めようかしら?)

小鳥「とりあえず二人共、このあとレッスンでしょ? 準備しないと」

響「そうだったな、行くぞ! 貴音」

一週間経過

響「なんだかんだ、この一週間全然時間が合わなくて一緒にできなかったぞ、貴音、今バッチ何個目だ?」

貴音「3個目を取ったあとです」

響「そうか、自分はもう5個目だぞ!」

貴音「響、焦っても仕方ありませんよ?」

響「いや、そんなに焦ってない……と自分は思ってるんだけどなぁ」

響「ちなみに昨日、春香と千早に会ったけど、春香は4個で千早は……0個だって」

貴音「わたくしも昨日、美希に会いました。なんでも、二個だとか」

響「う~ん、美希は寝る時間が多いからプレイ時間が取れないんだな……」

貴音「如月千早の0個というのが気にかかりますが……」

響「確かに、いくらやったことなくても、一週間で一個もとれないってどうなんだろう? やれる時間が少ないのかな?」

貴音「それぞれのぺーすがあるはずです」

響「……そうだな、貴音の言う通りだ。自分たちは自分たちのペースで行こう!」

響「とりあえず三個目まで行った、貴音のパーティを見せて欲しいさ!」

貴音「とっぷしーくれっとです」

響「へ?」

響「どうしてだ? 貴音、一緒にやるんじゃないのか?」

貴音「えぇ、確かにそうは言いました、ですが大会当日は敵、手の内を晒すのは危険だとわたくしは判断しました」

響(旅パでやるのか? うぅん、でもやよいとかも旅パでやるかもしれないし、それに本気で優勝しようとしても、時間がなくてパーティー編成が間に合わない可能性もあるな……)

貴音「どうしたのですか響、黙り込んで」

響「なんでもないさー! 貴音の言うとおりだぞ! 当日は敵同士だもんな、貴音には絶対負けないぞ! あ、でも緑でしか手に入らないポケモンで欲しいのいたら、交換して欲しいぞ?」

貴音「えぇ、それくらいは構いません」

響「とりあえず、今日は一緒にやるさー!」

響「あ、音は消してやるんだぞ? 自分ポケモンの鳴き声でどのポケモンかわかっちゃうからな!」

貴音「なんと、このような数のぽけもんの声を響は聞き分けられるのですか」

響「自分、家族たちと色々しゃべるだろ? でも、みんな声は違う、それで慣れてきたら、他のことも音で聞き分けられるようになったのさ!」

響(実際は中学生くらいからやってたから、鳴き声覚えたんだけど)

貴音「すごいですね、響」

響「ふふん、自分は完璧だからな!」

一気にぶっ飛んで三週間経過

貴音「最近は数日に一度の頻度で一緒にポケモンできていますね」

響「そうだな、自分もうチャンピオンになってるぞ」

貴音「それは真ですか!?」

響「そんなに驚かなくても……、その言い方だと貴音、まだチャンピオンになってないな?」

貴音「はい、残念ながら」

響「まあ大丈夫さ、まだ日にちはあるし、大会までにはチャンピオンにはなれると思うよ?」

貴音「ですが、ここに来て運が尽きてしまったのではないかと、ここ数日思うのです」

響「運? 急所にあたらないとか?」

貴音「いえ、それはないですが、詳細はとっぷしーくれっとです」

響「そうか……、頑張るんだぞ貴音!」

響(ここに来てまだチャンピオンじゃないってことは、もう旅パ確定だな。自分はまだ猶予あるし、とりあえずポケモンの育成を……)

響(って、卵の概念ないし、野生で捕まえるしかないのか? それじゃあ個体値とかはどうすれば良いんだ? それに努力値の振り分けとか)

響(と言うか、初代って確かレベル固定のバトル無いよね? それってつまり……旅パでも高レベルなら充分に戦えるってこと!?)

響(なんてこった! 今まで自分が考えていた常識が通用しない! この大会、かなり無茶があるんじゃ?)

貴音「響」

響「な、なんだ?」

貴音「あなたは今、何か考え事をしていましたね?」

響「う、うん」

貴音「何か難しい事を考えていたのでしょう、わたくしには検討がつきません、ですが、これだけは忘れないように、ひとつ言っておきましょう」

貴音「わたくし達は、やよい、そして他の皆と、楽しいポケモンバトルをするのですよ」

響「あ……」

響(そうだ! 元々はやよいの、対戦がしたいって気持ちから始まった企画じゃないか! それなのに自分は優勝ばかりに目がくらんで、確かに優勝したいけど、楽しむって心をわすれちゃ、元も子もないじゃないか!)

響「貴音、ありがとう! 自分大切なことを忘れかけてた!」

貴音「ふふ、気がついてくれたのならば良いのです」

響「謝って済んだとはいえ、やよいには一度酷いこと言っちゃったしな……、当日は全員が楽しめるよう、自分頑張るぞ!」

そうして大会前日、楽屋にて

響「なんとか間に合いそうだぞ!」

貴音「わたくしも無事、ちゃんぴおんになることができました」

響「まさかそれでやめたりしてないよな? ちゃんとレベルはあげた?」

貴音「はい、ちゃんぴおんたるもの、常に切磋琢磨しないといけないですから」

響「ふむ……、そういえば最初の一週間の時の春香と千早の報告以外、みんながどの程度進んでるのか知らないぞ、たまに聞いても秘密、って言うし」

貴音「それは、当日の楽しみといったところでしょう」

響「そうだな! じゃあ今日は取材終わったら最終調整さ!」

貴音「ふふ、明日は事務所内での撮影とはいえ、今夜無茶してはいけませんよ?」

響「わかってる、当日になって体調悪かったらいけないしな」

響「気を引き締めていくさー! な、貴音!」

貴音「はい!」

響・貴音編 END











次は数日後に投稿します。時間は基本的に夜です。

よろしくお願いします。

1です。

続き投稿します。

あずさ「初代ポケモンバトル大会まで~」美希「一ヶ月なの!」

ゲームボーイ、ポケモンが配られた翌日。

美希「あふぅ、おはようなの~」

小鳥「あら、美希ちゃん、おはよう、って言ってももうすぐお昼よ?」

美希「細かいことはいいの、それよりハニーはいないの?」

小鳥「あぁ、プロデューサーさんは朝からテレビ局に営業に行ってるわ」

美希「むぅ、ハニーに会いたかったの」

小鳥「まぁまぁ、奥に竜宮小町の三人組がいるから、美希ちゃんは午後から雑誌の取材でしょ? それまでお話でも……あ」

美希「どうしたの? 小鳥」

小鳥「美希ちゃん、もうポケモン始めちゃった?」

美希「ポケモン……あぁ、まだやってないの」

小鳥「じゃあちょっとカセット貸してもらえるかしら? 電池交換するから」

美希「電池交換?」

小鳥「朝早いうちに響ちゃんと貴音ちゃんが来て……まぁ、細かいことは気にしないでいいわ、雑誌の取材終わったら事務所戻ってくるでしょ? その時返すから」

美希「わかったの、はい」

小鳥「はい、確かに受け取りました」

美希「って、でこちゃんに言いたいことあったの! 行ってくるの!」 ダッダッ

美希「どういうことなのでこちゃん! いきなりポケモン大会なんて!」

伊織「挨拶もなしにいきなりそのことについて? って、でこちゃん言うな!」

あずさ「私も今、事情を聞いていたところなのよ~」

亜美「これには、ふかーい事情があるんだよ→」

伊織はあずさ、美希に事情を説明した。

美希「わかったの、要するに、やよいとポケモンバトルすればいいんだね?」

伊織「そうよ」

あずさ「懐かしいわぁ、なんだか幼少の頃に返ったみたい」

伊織「いいこと? ちゃんとやっとくのよ? やらなかったらダメなんだからね!」

美希「テレビの取材も兼ねてるんでしょ? だったら美希、ちゃんとやるの」

あずさ「私もできる限り、やってみるわ」

亜美「うあうあ→、亜美電池交換する前に始めちゃったよ~、大丈夫かなぁ」

伊織「亜美、そのことについては悪かったわ、他のみんなも何人か始めちゃってる様子だし……」

伊織「一番不安なのはやよいよね、もう終盤だし、万が一電池が切れたら……」

亜美「気にしても仕方ないよ! どんなことにも不良の事故ってあるし!」

あずさ「不慮の事故ね」

美希「とりあえず一ヶ月しか時間ないんでしょ? じゃあ早く進めたほうがいいんじゃないかな?」

あずさ「そうしたいのだけれでも……私も電池交換で小鳥さんに預けてるのよ~」

伊織「私は始めちゃったから、言われなくてもやるわよ! やよいとポケモンバトルするんだもの!」

亜美「張り切っちゃうよ→」

美希「とりあえずミキはやることないし寝てるの、おやすみ、あふぅ」

取材終了後、夕方の事務所

美希「ただいまなのー」

小鳥「あ、お帰り美希ちゃん、電池交換終わってるわよ」つカセット

P「おかえり美希」

美希「ハニー!」ダダッ

P「コラ! だから抱きつこうとするなって!」

美希「ハニー! 冷たいの!」

P「それより音無さんが呼んでるだろ?」

美希「あ、確かに今呼ばれてたかも」

小鳥「ひどいわ美希ちゃん、素通りしていくなんて……」

美希「ごめんねなの」

小鳥「まぁいいわ、美希ちゃん、電池交換終わったから返すわね」

美希「ありがとうなの」

小鳥「ふふふ、美希ちゃん、そのカセットの電池交換はプロデューサーさんがやってくれたのよ?」

美希「え!? ハニー、本当なの!?」

P「あ、まぁな、音無さんだけにやらせるのもって思ったから手伝ったんだよ」

美希「そんなこと言って、ハニーは美希のだから交換してくれたんだよね! わかってるの!」ダダッ

P「抱きつき禁止!」

美希「ハニーは本当に恥ずかしがりなの」

美希「まぁいいの、じゃあ早速やろう! ハニー!」

P「え? いや、俺まだ仕事残ってるから……」

美希「そんなのってないの!」

小鳥「あはは……、とりあえず美希ちゃん。基本は一人で進めるゲームなんだから、ね?」

美希「むぅ、仕方ないの」カチッ

テテンテンテンテンテンテテテーン

P「そういえば美希は何版なんだっけ?」

美希「ピカチュウバージョンなの!」

小鳥「正確には黄色ね」


ビガジュウ!


美希「……なんか声おかしい気がするの」

小鳥「まぁ、ゲームボーイだし音質が悪いのには目を瞑りましょう?」

P「奥であずささんがやってる最中だから、一緒にやったらどうだ?」

美希「そうだね、まだ帰るには早いし、そうするの」

美希「あずさ~、調子はどう?」

あずさ「あら、美希ちゃん帰ってきてたのね。夢中になってて気が付かなかったわ」

美希「そういうこともあるの、ちなみにあずさは何色なの?」

あずさ「昔と同じで、緑よ」

美希「ふむふむ」

あずさ「でも困っているのよ、美希ちゃん」

美希「どうしたの?」

あずさ「トキワシティでおとどけもの預かったんだけど、迷っちゃってマサラタウンに帰れないの」

美希「え? あずさ、ゲームでも迷子になるの!?」

あずさ「そうみたいなのよ」

美希「最初の最初だし行ける場所限られてるよね? どうやったら迷えるか逆に教えて欲しいの!」

あずさ「それは……私にもわからないわ」

美希「とりあえずミキもやるの! 同じところまで進んだら、案内してあげるの!」

美希「まずは名前を決めるの、自分はみきなの! 男の子の格好だから違和感あるけど……」

美希「次は相手の名前を決めるの! 一択なの!」

美希「ハニー、っと」

しばらくして

美希「ミキもおとどけものを預かったの、それじゃああずさ、同じ位置からスタートするの、そうすれば迷わないでしょ?」

あずさ「そうね、今日は美希ちゃんを頼りにするわぁ」

美希「まず下に歩いて~」

あずさ「下ね」

~~~

美希「無事に着いたの!」

あずさ「マサラタウンだわ、帰って来れたのね~」

美希「それじゃあおとどけものを渡して……図鑑をもらったの!」

あずさ「私もよ」

美希「とりあえずレポートして、ミキ今日はそろそろ帰るの」

あずさ「そうねぇ、後は自宅でやる感じかしら?」

美希「それじゃああずさ、またね!」

あずさ「美希ちゃん、またね~」

4日経過、事務所、夕方

美希「もうバッチ2個取ったの! ミキには余裕なの!」

美希「……本当は難しくて、もうピカチュウのレベル30超えちゃってるの」

真「お、美希もポケモンちゃんと進めてるんだ」

美希「真君、それに雪歩、二人はどんな感じ?」

雪歩「私と真ちゃんはバッチ1個とったところだよ」

美希「へえ、ちなみに二人は何色で、最初のポケモン何選んだの?」

真「僕は緑、ゼニガメだね」

雪歩「私は赤で、フシギダネだよ」

美希「なら1個目のジムは余裕だったでしょ? あ、でも次のジム、真くんはあんまり相性良くないの」

真「そうなんだよねぇ、だから地道にレベル上げしてるんだ」

美希「ミキには水タイプのポケモンなんて、敵じゃないの! 電気ショックでビリビリーって!」

雪歩「そういえば美希ちゃんは、ピカチュウ版だったね」

雪歩(ピカチュウ版って難易度高かったような? まぁ、美希ちゃんなら大丈夫かな?)

美希「うん! ピカチュウが後ろについてきて可愛いの!」

真「いいなぁ、僕も美希と同じのにすればよかった」

雪歩「えぇ!? 真ちゃん、私と一緒に助け合っていこうって言ったのにそんなこと言っちゃうの?」

真「あ、いや、これはその……」

美希「なんだか修羅場になりそうなの、奥に逃げるの!」

美希「って誰かいるの……、あずさ?」

あずさ「あら、美希ちゃん」

美希「あずさは今どこなの?」

あずさ「えーっと、トキワの森ね」

美希「まだバッチ一個も取ってないの?」

あずさ「ええっとね、なんとかトキワシティまではたどり着いて、それで進めているんだけれども……」

美希「迷子なの?」

あずさ「そうなのよ」シュン

美希「もう、あずさ、仕方ないの、ミキが案内してあげる!」

あずさ「え? いいの?」

美希「問題ないの、別に進めながら、あずさの案内をすればいいし……」

あずさ「あら~? また入口に戻ってきちゃったわ~」

美希「……これは目を離す暇もないの」

6日経過

美希「まずいの……」

美希「つきっきりであずさの道案内してたら、いつの間にかあずさより遅れちゃってるの」

美希「家に帰ったらすぐ寝ちゃうし、やる時間がないの」

貴音「おや、美希ではありませんか」

美希「あ、貴音なの」

貴音「どうですか、ぽけもんの方は順調に進んでいますか?」

美希「えっと……、バッチ2個目をとった直後なの」

貴音「ふむ、わたくしは今夜、3個目のばっちを得るためにじむりーだーに挑むつもりです」

美希「そうなの?」

美希(貴音が3個ってことは、きっと他の子はもっと進んでるの、もしかしてミキ、一番遅れてる……?)

美希(まずいの! これじゃあ優勝して、ハニーとデートする計画が台無しになっちゃうの!)

貴音「どうしました美希、顔色が良くないようですか……」

美希「ちょ、ちょっと調子悪いの! 美希もう帰るね!」

美希、自宅

美希「とりあえず、ちょっと眠いけどポケモンを進めるの!」

美希「あずさには悪いけど、今後は違う人に教えて貰う様に言うの」

美希「それじゃあ張り切っていくのー!」

一時間後

美希「むにゃ……はにぃ……」グーグー

7日目、事務所

美希「昨日はやらかしたの、ゲーム途中で寝ちゃって、ゲームボーイの電池切れて、レポートしてないから全部水の泡になっちゃったの……」

美希「それはそうと、あずさに断りを入れないと」

美希「確かそろそろ来るはずなの」

あずさ「おはようございます」

美希「来たの!」ガタッ

あずさ「あら、美希ちゃん。おはよう」

美希「おはようなの、あずさ」

美希「あのね、えっと……お話があるの」

あずさ「あら、私もあるんだけれども……」

美希「? じゃああずさから言っていいよ?」

あずさ「そう? じゃあ私から、あのね美希ちゃん、今日から私のポケモンの案内、しなくていいわよ?」

美希「!?」

美希(あずさからそんな話が出てくると思わなかったの……でもどうして?)

あずさ「どうしてって顔してるわね」

美希「うぐ……なの」

あずさ「気がついたのよ、最近美希ちゃん自身が全然ポケモンやってないなーって」

美希「うん」

あずさ「それって、どう考えても私が原因だと思うの。つきっきりで案内してもらってたし」

あずさ「それで、これからは私一人で、ポケモンを進めることにしたの」

美希「で、でも、あずさすぐに迷子になっちゃうよ?」

あずさ「それでもいいの、ポケモンがつまらないわけじゃないし、自分の力で新しい地に行けたほうがより楽しめると思うから」

あずさ「だから、これからは美希ちゃんも自分の為に頑張って?」

美希「……でも」

あずさ「美希ちゃん、あなた、私の案内やめるつもりだったんでしょう?」

美希「ど、どうしてそれを……」

あずさ「だってさっき話しかけてきたとき、どこか気まずそうな顔してたもの」

美希「あずさには敵わないの」

あずさ「うふふっ」

美希「……わかったの」

美希「美希、ポケモン進めるの、それで優勝して、ハニーとデートするの!」

あずさ「え? 優勝するとプロデューサーさんとデート出来るの?」

美希「だって優勝だよ? 豪華商品の一つや二つあってもいいの! あ、でもハニーは物じゃないの!」

あずさ(美希ちゃんが勝手に決めたのね)

二週間経過、事務所

美希「バッチ6個、取ったのー!」

春香「あ、美希もなんだ?」

美希「あ、春香、それに千早さん!」

春香「へぇ、後ろにピカチュウついてくるんだ、可愛いね」

美希「でしょでしょ? って、ミキも、って言ったよね、春香もバッチ6個取ったの?」

春香「え? う、うん」

春香(内緒にしとくつもりだったのにバレちゃった……)

美希「それで、千早さんは?」

千早「え? 私?」

美希「うん」

千早「えっと……その」

春香「あ……、千早ちゃん! このあとレッスンだよね! 早く行かないと!」

千早「え、えぇ、そうね……」

美希「あ、待って~、千早さんはバッチ何個目なの~!?」

美希「行っちゃった」

美希「あれ? あの二人ってこのあとはレッスンじゃないよね?」

美希「……ま、いっか!」

~~~

あずさ「う~ん」

あずさ「なんとかバッチ一個目は取れたわぁ」

あずさ「あら? この先は洞窟なのね、ここにポケモンセンターがあるから回復して行きましょう」

あずさ「ん? なになに? 秘密のポケモンコイキング、今ならたったの五百円?」

あずさ「なんだか強そうね! 買いましょう!」

あずさ「レベル5なのね……、でもああ言ってたんだしきっとこのレベルでもすごく強いのよ!」

オツキミヤマ

あずさ「コイキングを先頭にして、っと」

あずさ「あらあら、これならなんとか皆と互角に戦えるかもしれないわね」

あずさ「あ、戦闘」

あずさ「さっそく使うわ~」

あずさ「……はねる?」

あずさ「なんだかすごく弱そうな名前の技ねぇ」

あずさ「名前で判断しちゃだめよね、使ってみましょう」

あずさ「……」

あずさ「本当にその場ではねるだけなのね、攻撃もなんにもしない」

あずさ「……この子は使うのやめましょう」

~~~

三週間経過、事務所

美希「もうクリアしたの~!」

P「お、本当か?」

美希「うん! ミキにかかれば、これくらい余裕なの!」

美希「だからハニー、デートしよ?」

P「なんでそうなる」

美希「むぅ、別にいいの、優勝して、ハニーとデートする予定だし♪」

P「え? 何か言ったか?」

美希「うぅん、なんでもないよ?」

律子「プロデューサー殿、少しならいいですけれど、長話はダメですからね? 仕事残ってるんですし」

P「あ、あぁ、そうだな」

美希「そういえば、律子…さんは、もうクリアした?」

律子「まだね」

美希「そうなんだ~」

律子「ゲームなんてやったことないから、大苦戦よ」

律子「プロデューサー殿に教えてもらってるから、なんとか出来てる感じね」

美希「え? ハニーに教えてもらってる!?」

律子「あ……、いや、休憩中とかにちょこっとね?」

美希「怪しい」ジトー

律子「……、そうだ! あずささんが一人で寂しそうにポケモンやってたから行ってあげなさい!」

P「寂しそうって……」

美希「……まぁいいの、じゃあ行ってくるの」

美希「あずさー」

あずさ「あら、美希ちゃん」

美希「聞いて! ミキ、もうクリアしたんだよ!」

あずさ「あらあら、美希ちゃんすごいじゃない」

美希「でしょ? で、あずさは……ん? ここオツキミヤマ?」

あずさ「すっごく複雑でね~、全然進めないの」

美希(あずさにダンジョンは最悪の組み合わせなの)

美希「……って、まだバッチ一個しか取ってないってこと!?」

あずさ「そうなっちゃうわね~」

美希「でもあずさのフシギソウ、もうレベル27なの」

あずさ「ずっと戦ってたらいつの間にかこんなことになってたのよ~」

美希「そうなの? まぁいいや、美希も隣でポケモンやるね?」

あずさ「いいわよ~」

ピコピコポチポチ

美希(さっきからあずさの画面チラチラ見てるけど……)

美希(入ったと思ったらまたすぐに入口に戻ってを繰り返してるの)

美希(中でずっと迷い続けて全滅しちゃうよりはいいかもしれないけど)

美希(なんか……)

あずさ「ん? どうしたの美希ちゃん、私を顔をじっと見たりして」

美希「な、なんでもないの」

美希「美希はピカチュウを育てるの!」

それから三日、美希自宅、風呂

美希「ふぅ、やっぱりお風呂はいいの」

美希「……」

美希「あずさ、ちゃんと進めてるのかな?」

美希「……」ブクブク

美希(ミキは優勝したい、いや、するの、そしてハニーとデートするの)

美希(でも、なんだかモヤモヤするの)

美希(……本当に、あずさは一人でやるの楽しいのかな?)

美希(新しい地に行けると楽しいって言ってたけど、このままだとずーっとオツキミヤマなの)

美希(あんな場所じゃキラキラできないし、きっとつまらないの)

美希(ハニーなら、どうするかな)

次の日、事務所

美希「おはようなのー!」

小鳥「あら? 美希ちゃんおはよう、早いのね、って、今日はオフじゃなかった?」

美希「そうだけど、あずさに用があってきたの!」

小鳥「あずささん? あずささんなら昼過ぎまで竜宮小町の取材でいないけど……」

美希「え? そうなの?」

美希「じゃあもっと寝てればよかったの、せっかく早起きしたのに」

小鳥(美希ちゃんが早起きって、よっぽどのことがあったのかしら)

美希「そこのソファーで寝てるの、あずさが帰ってきたら教えて欲しいの」

小鳥「わかったわ」(なにかあるわね)

~~~

「……ちゃん」

美希「ん~……」

あずさ「美希ちゃん」

美希「ふにゃ?」

あずさ「やっと起きたわ~」

美希「あずさ~?」ボケーッ

あずさ「まだ寝ぼけてるのね」

美希「あ! そうなの! あずさに用があってきたの!」

あずさ「私に?」

亜美「ミキミキ、ポケモンは進んでますかな~?」

伊織「……」

美希「亜美に、……でこちゃん」(なんか、でこちゃん暗いの)

美希「もうクリアしたよ?」

亜美「おお! さっすがミキミキ、やりますなー!」

亜美「まぁ、亜美はもっと早くクリアしてたけれどね!」

美希「へ~、ってそうじゃないの、ミキはあずさに用があるの、二人は奥でポケモンやってるといいの!」

亜美「え~、もうやることないよ~」

伊織「……私は帰るわ」

美希「う、うん」

亜美「じゃあ、亜美も帰るよー、いおりん置いてかないでよ~!」

~~~

あずさ「それで、用って何かしら」

美希「あのね、あずさの道案内するの!」

あずさ「え?」

あずさ「美希ちゃん? もうしなくていいって言ったじゃないの」

美希「そうだけど……、このままじゃいけないと思うな!」

美希「ミキは優勝するの! 絶対するの! でもね? それだけじゃ楽しめないの!」

美希「ハニーならきっとこういうの「みんなで力を合わせよう」って」

美希「だから、みんなじゃないけど、ミキはあずさと力を合わせるの!」

あずさ「美希ちゃん」

美希「ミキはあずさの力になりたいの! だめ……かな?」

あずさ「……そうねぇ」

あずさ「そこまで言ってくれるなら、お願いできるかしら」

美希「!」

美希「じゃあ早速オツキミヤマを抜けるの! それで二個目のバッチすぐ取るの! あずさのポケモンのレベルなら全然いけるの!」

~~~

美希「街ならあんまり迷わないみたいだね、でも、道路とか、特に洞窟入ったりするとかなり迷うの」

美希「だからミキと一緒の時に洞窟進めて、それ以外の時はレベルアップしてればいいの!」

あずさ「頼りになるわ、美希ちゃん。それで、美希ちゃんは自分の画面も見ずに何をしてるのかしら」

美希「あ、これはね。レベル上げだよ? 左右に十字キー押して、戦闘の音がなったらA連打してればいいの」

美希「もうミキは、進める場所ないから、こうしてるだけでいいの!」

あずさ「あら、それじゃあ美希ちゃんが楽しくないんじゃない?」

美希「むしろ逆なの!」

美希「ただレベル上げしてるのはつまんないけど、あずさの道案内をしながらだと楽しいの!」

美希「一石二鳥なの!」

美希「あ、あずさこのポケモン持ってるんだ、このポケモンはね~、こうこうこうして、こうすれば強くなるんだよ?」

あずさ「道案内だけじゃなくて、指導もしてくれるのね?」

あずさ「でもいいの? 大会の時は私は敵よ?」

美希「いいの! むしろこれは、あずさのパーティーが見れてラッキーなの! あ、でもそれじゃあフェアじゃない気がするの」

美希「はい! これがミキのパーティーだよ!」

あずさ「え? 見せちゃっていいの?」

美希「全然オッケーなの! ミキのポケモンは最強だから、あずさじゃ勝てないの!」

あずさ「もうっ、美希ちゃんには勝つしかないわね!」

美希「優勝はミキなの! だからあずさは二位なの!」

あずさ「私なんかが二位になれるのかしら~?」

美希「ミキの指導があれば余裕……って言いたいけど、あずさのがんばり次第なの!」

あずさ「じゃあ頑張るわ~」

美希「ミキとあずさで一位二位を独占するの! それでね、二位のあずさには、ハニーとのラブラブデートのお話をしてあげるの」

あずさ(それは複雑な気分になりそうだわ~)

美希「あ、お話に夢中になってたの! あずさ、早く進めるの~!」

あずさ「はいはい」

美希・あずさ編END

以上で終わりです。

次は一週間くらいかかるかもしれないです。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom