とある魔術の禁書目録、
緋弾のアリア、
ソードアート・オンライン、
デート・ア・ライブ、
四作品のクロスオーバー作品です。
ん?何故この四作品かですって?主人公が似てるからです。
では始めます。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403790168
プロローグ act.1〈ソラリス〉
〈ソラリス〉は悩んでいた。
目の前に浮かぶ画面を見ながら。
〈ソラリス〉は考えた。
多数ある画面の中で誰が一番、自分の計画に最適な〈英雄の火種〉かと。
魔王から姫を幾度も護った赤い英雄。
音速を超える風の具現者。
海賊王を目指す少年。
自らの推理で真実を導く小さな探偵。
滅竜の魔法を使い竜の居場所を探す少年。
鋼の手足を持つ錬金術師の少年。
地球侵略を企む緑色の宇宙人。
困ってる者を見捨てられないおかしなダークヒーロー。
両目に特殊な蛇を宿した少年。
最高の相棒と共に世界一を目指す少年。
怪盗に妖怪、霊界探偵にシャーマン、更には宇宙人や高校生まで。
様々の人物の姿が映し出される中、〈ソラリス〉は決めた。
この4人にしようと。
──1人。その右手にあらゆる幻想を殺す力を持つ少年。
──1人。あらゆる「不可能」を「可能」へと変える少年。
──1人。精霊たちの「絶望」を「希望」へと変える少年。
──1人。電脳の世界で全てを護るべく剣を振るう少年。
〈ソラリス〉は笑った。
これから始まる祭りを予感し笑った。
──全ては、これからだ
終
本編プロローグ
上条当麻は良くも悪くも「いつも通り」だった。
朝ご飯にインデックスのリクエストのパンケーキを焼いてあげたというのに、サイズもできるだけ同じになるように気を付けたのに「オティヌスずるい!」と言われ、退院後始めての学校で「上条ちゃんは休みすぎです!よってこれから一ヶ月、ずっと補修です!」と担任の小萌先生からラブコールを受け、帰りが遅くなったと思えば第五位やら第七位やらイギリス清教やらロシア清教から追いかけ回され帰りが遅くなり、インデックスに噛みつかれるという良くも悪くも「いつも通り
>>11
間違えて書き込んでしまった……やり直します
本編プロローグ
──上条当麻は良くも悪くも「いつも通り」だった。
朝ご飯にインデックスのリクエストのパンケーキを焼いてあげたというのに、サイズもできるだけ同じになるように気を付けたのに「オティヌスずるい!」と言われ、退院後始めての学校で「上条ちゃんは休みすぎです!よってこれから一ヶ月、ずっと補修です!」と担任の小萌先生からラブコールを受け、帰りが遅くなったと思えば第五位やら第七位やらイギリス清教やらロシア清教から追いかけ回され帰りが遅くなり、インデックスに噛みつかれるという良くも悪くも「いつも通り」だった。
──遠山キンジは良くも悪くも「いつも通り」だった。
起きたら白雪に夜這いされており、それを見たアリアが勘違いしてガバメントを乱発し、慌てて家を飛び出しそのまま学校へ直行、朝あったレキに挨拶すると「……」と無言の圧力をかけられ、教室に入れば白雪に入れ知恵したと思われる理子にからかわれ、それに乱入して勝手にキレたアリアのガバメント乱発にまた巻き込まれるという良くも悪くも「いつも通り」だった。
──桐ヶ谷和人ことキリトは良くも悪くも「いつも通り」だった。
学校が終わってからエギルの店に集まり作戦会議をした後、聖剣エクスキャリバーを手に入れるためのクエストを受け、なんだかんだで邪神たちを救い、シノンにいじられ、他の女性陣とクラインからジト目で見られ苦笑するという、良くも悪くも「いつも通り」だった。
──五河士道は良くも悪くもいつも通りだった。
学校へ十香、耶倶矢、夕弦らと一緒に登校し、他の男子からジト目で見られ、クラスにつくと十香と折紙が自分を挟みながら喧嘩を繰り広げ、巻き込まれ、家に帰ったら四糸乃や美九がおじゃましていて、ぎゅうぎゅうの中で夕食を食べていると折紙が突入してくるという良くも悪くも「いつも通り」だった。
皆が皆、今日という一日だけは、良くも悪くも「いつも通り」だっ
──バキッ
バキッ、と何かが壊れた。
ベキっ、と何かにひびがはいった。
バラバラ、と何かが崩れていった。
ガラガラ、と何か落ちていった。
パキン、と何かがガラスのように割れた。
「は………」
上条当麻は我ながら素っ頓狂な声を出したものだと思いながら、その声を出さずにいられなかった。
確かに上条はほんの一瞬、瞬き一つする前は自分の部屋で洗い物をしていた。
インデックスとオティヌス、三毛猫(オティヌスを見ながら目を爛々としていたが)は仲良くテレビを見ていた。
それは間違えなかった。
だが今、上条の目にはインデックスも三毛猫も自分の部屋を見えなかった。
真っ暗。
この言葉が一番似合うような空間に上条はいた。 、、、、、
そして、上条はこの空間を知っている。
「……暗黒の位相…ッ」
──全てが滅んだ後、訪れる暗黒の世界。
上条の全身から嫌な汗が噴き出す。
「間違いないな」
と、足元から声が聞こえてきた。
そこにはわずか15センチほどの少女がちょこんと立っていた。
「オティヌス……」
「無事か?幻想殺し」
「オティヌス!!ここって──」
「ああ、間違いなく〈暗黒の位相〉。私が世界を滅ぼした後にできた位相だ」
信じたく無かった。
できれば嘘であって欲しかった。
しかし足元の少女はこんな時に嘘をつくような性格ではないことを上条は知っていたし、
何より、
その顔は苦痛に歪んでいた。
「……ッ。どういうことだ!?まさかまた誰かが『主神の槍』(グングニル)を──」
「それは無いだろう…もし完全な『主神の槍』を使えば魔神としての殆どの力を失った私が無事でいられるはずが無い。もし人間用にカスタムした物を使おうとしてもそれには魔道書図書館が必要だ。彼女にそんな素振りは一切無かったしな」
「じゃあ誰が一体こんなことを!!」
「──〈ソラリス〉さ」
「あんた……誰だ」
そこには男がいた。
つんつん頭の白い髪と冷酷そうな切れ長の青い瞳をした30代の男が。
しかし上条には分かる。
──こいつはヤバイ。
咄嗟にオティヌスを摘み上げると、自分の肩もとにポン、と置く。
「貴様は誰だ?何故無事でいられる?」
上条の肩の乗ったオティヌスは、男に向かって静かに問う。
「…それはこちらのセリフだろう。キミは精霊か?こんな精霊は見たこと無いがな」
「残念ながら私は精霊などという可愛げのある物ではない。私は魔神。魔神オティヌスだ」
「魔神?………オティヌス……オーディーン」
男は少し考えるかのような表情をすると、思い出したかのように顔を上げる。
「ほう繋げられるか。博識だな」
「やっていることに神話が関係していてね。一通り調べたことがあるんだよ」
不敵に笑う男。上条にはその笑みが不気味な物に見えた。
「成る程……で、お前の番だが」
「ちょっと待ってくれ。少年、キミは誰だ?」
そう言うと男は上条のことを人差し指で指差した。
「お、俺?」
とりあえず午前中はここまでです。
乙
かっこいいですやん
期待してる
それと酉つければどうです?
>>24
すいません。酉とはなんですか?
初心者なもので…どうか教えてください。よろしくお願いします。
こうですか??
了解です!皆さんありがとうございます!
「俺の名前は上条当麻だ」
「カミジョウトウマ、か……私はアイザック・レイ・ペラム・ウェスコット。DEM社の代表取締役をしている。よろしく頼むよ」
にっこりと微笑むアイザック。しかしそれに友好の証を上条は微塵も感じ取れなかった。
「……で、元魔神の私やコイツはともかく、なんでお前が無事でいられるのか聞かせてもらおうかアイザック」
「さぁね。私とてこんな空間に来るのは初めてなんだ」
即座に肩を竦め首を横に振るアイザック。その様子を見て上条は、どうやら本当に何も知らないと見ていいだろう、と判断した。
「ただわかっているのは、ここが世界が終わった後の果てであること。それと…」
と、アイザックの言葉が止まる。その目線の示す先を見るために上条とオティヌスは後ろへ振り返る。
「──どうやら無事なのは我々だけではないようだ」
─少年がいた。
黒髪の鋭い双眸をしたブレザー姿の少年が。
──少女がいた。
ピンク色のツインテールにまるでツノみたいな髪留めをした可愛い少女が。
──青年がいた。
長髪の、俳優ばりに整った顔の青年が。
──少年がいた。
少し痩せ気味の黒のマントを羽織った少年が。
──少女がいた。
栗色の長い髪に明るい雰囲気のある美しい少女が。
──少女がいた。
長い黒髪と大きな黒目を持つ小さな少女が。
──男がいた。
屈強な、正に戦士と呼べるような落ち着いた雰囲気の男が。
──少年がいた。
中性的な顔立ちをした優しそうな少年が。
──少女がいた。
夜色の髪と水晶の瞳が特徴的な美しい少女が。
──人間がいた。
見た目は男性にも女性にも、老人にも子供にも、聖人にも罪人にも見える人間が。
キンジ「な……んだ。ここは……」
アリア「あたしたち……さっきまで教室にいたわよね…」
金一「一体ここは……いつの間にこんなところに?」
キリト「──クライン?エギル?ど、どうなってるんだ」
アスナ「リズちゃん!シリカちゃん!?シノのん!!みんなどこ!?」
ユイ「ママ。パパ。なんだか……怖いです」
士道「──こ、琴里!?折紙!?四糸乃!!耶倶矢、夕弦!!美九!!」
十香「な、なんなのだここは…シドー。なんだか嫌な感じがする場所だ」
ヒースクリフ「ふむ……これは興味深いな」
アレイスター「まさかここまで計画が進んでいたとは…驚きだよ」
キリト「──ヒースクリフ」
アスナ「!?」
士道「アイザック!?」
十香「貴様何故ここに!?」
キリト「ヒースクリフ──いや茅場明彦。なんであんたがここにいるんだ?」
ヒースクリフ「私に聞かれてもね。君たちはここに来る前の記憶があるようだが、私にはまったくここまでの記憶がないのだよ」
アスナ「…というと」
ヒースクリフ「SAOでキリトくん、アスナくんと会話を交わしたことは覚えている。キリトくんとどこかで、一度再開していることもうっすらだが覚えている。それ以外の記憶がないのだよ」
キリト「……」
ヒースクリフの表情をキリトは伺うが、それだけでは何もわからない。ここは信じておくしかないだろう。
個人的にはキンジ(ヒステリアスモード)>士道>キリト(電脳)>上条
十香「おのれ!シドーには指一本触れさせんぞ!」
夜刀神十香はそう言うと、その身体が淡く輝き、光のドレスが顕現した。
──霊装。精霊を精霊たらしめる要素の一つにして、最強の鎧である。
次いで十香の右手に天使〈鏖殺公〉を顕現させ、その切っ先をアイザックへ向ける。
アイザック「おやおや〈プリンセス〉。いきなりそんな物騒な物を向けないでくれないか」
アイザックは不敵な笑みを浮かべながら士道と十香に目を向ける。
十香「黙れ!前はよくもシドーにあんなことを…」
士道「落ち着け十香!こんなところで暴れたらあいつの思うがままだ!」
五河士道は慌てて止める。この世界は何が起こるかわからない。もしアイザックが仕掛けた罠なら迂闊に動いてはならない、と考えたのだ。
オティヌス「あいつも──魔神なのか!?……いや、それにしては感じる力が魔力とは違う……一体奴は…」
金一「──なんだ。アレは。貴様知っているのか」
アレイスター「私に聞かれてもねぇ。それに知っていたとしても初対面の人間に教える義理があるとでも?」
金一「──いや…まったくだ」
キンジ「くそっ!どうなっているんだ!?皆はどこ行ったんだよ!!」
アリア「落ち着きなさいキンジ!!まずは状況を把握するのが先よ!」
キンジ「そんなこと言われてもよ!!」
キリト「ヒースクリフ!あんた、ここについて何か知っているのか!?」
ヒースクリフ「私は何も。それよりもそこの彼の方が詳しそうだが」
上条「お、俺っ!?」
アスナ「そう言えば貴方さっきここのことを暗闇の位相とかなんとか…」
ユイ「お願いします!この状況について、知ってることを出来るだけ詳しく教えてください!!お願いします!!」
上条「と言われましても──」
上条当麻が困っていた時だった。
遠山キンジが焦っていた時だった。
桐ヶ谷和人ことキリトが問い詰めようとしていた時だった。
五河士道が慌てて止めていた時だった。
バキッ、と暗黒の位相が壊れた。
ベキっ、と暗黒の位相にひびがはいった。
バラバラ、と暗黒の位相が崩れていった。
ガラガラ、と暗黒の位相が落ちていった。
パキン、と暗黒の位相がガラスのように割れた。
そして、「理解」され、「分解」された四つの世界は──
一つの世界へと再構築される。
「──結局間に合いませんでしたよクリムさん」
「ちっ。〈ソラリス〉の奴、好き勝手するからに」
「どうするんですか~リーダー?さっさとかたずけないと」
「んだ!」
「ゾロ様の言う通りだ!」
「そんなことクリムもボクも分かっているよ。さっさと手を打たないとまた先を越されることもね」
「あ~も~イライラする~!」
「クリム。こういう時はこれを飲んで」
「──オイ。一応聞くが…なんだ?この紫色の液体は」
「それを飲めば元気百倍。一気に黄金聖闘士になれる。──クリムの聖剣が」
「えいっ」
バシャ
「あっ」
「なんでお前はやることなすこと俺の下半身に向くんだよ!!」
「…既成事実が欲しい」
ガコン!
「痛い」
「自業自得よ」
「そう言うことだ」
「ク、クリム!女の子に暴力はいけないと…」
「そうよ!そうよ!女の子に手を上げるなんてさい──あら、この黒マントの子可愛いわね。……似合いそう」
「とりあえずキーナはキリトには近づけさせられないな」
(頭と胃が痛い……)
とりあえず今日はここまでで。1話は明日から投稿します。
では投下します。
キリトの役割ですがほかの三人ができないことを考えると自然に思いつきました。
第一話「一つの世界 四つの時空」
「──ハッ」
一瞬意識が離れた感じがした上条当麻は、ついつい間抜けな声を口に出してしまった。更に洗っていた皿を洗い場に落とし、パリンと割ってしまう。
(なんだ今の……まるで…足場が崩れたような感覚──)
「とうま!」
今感じた変な感覚に上条が戸惑っていると、リビングでテレビを見ていたはずのインデックス、そしてインデックスの被り物にちょこんと乗っかったオティヌスが上条の元へと来る。
「とうま、何なの?今の変な感じ…」
「!!インデックスも感じたのか!?」
「私もだ」
「オティヌスもか!?」
この部屋にいる全員が今見に降り注いだ変な感覚を感じ取っていたようだ。となるとこれは上条の勘違いというわけではない。
「一体何が──」
と、ここで何度もドアがノックされる音が鳴り響く。
「カミやん!カミやん!」
「!!土御門!」
玄関を開けるとそこには上条の悪友であり、科学サイドと魔術サイドをはしごする多重スパイ、土御門元春がいた。
「土御門!今の!」
「ッ!カミやんもか…さっきの変な感覚を感じ取ったんだな」
「ああ」
「インデックスもだよ!」
「この変な感覚を感じ取ったのはお前だけか?土御門」
「少なくとも俺の部屋の中ではな。舞香は何も感じなかったらしい」
「──この感覚だが」
オティヌスが静かに呟き始める。三人は目線をオティヌスへと向けた。
「私が〈主神の槍〉で世界を終わらしたときの感覚と似ていた」
三人に緊張が走った。一応土御門もオティヌスが世界を一度終わらした経緯は何故か知っている。
「なにっ!?」
「ってことはまた世界が作り変えられたっていうのか!?」
「それは私にも分からん」
「くっ……土御門!手分けしてこの感覚を感じ取った連中を探そう!俺たちの他にもいるかもしれない!」
「言われなくてもそうするにゃ。俺は必要悪の教会なんかの魔術サイドを中心に探す!カミやんたちは一方通行なんかの学園都市の人間を当たってくれ!」
「わかった!インデックス、オティヌス!お前たちはここに──」
「私も行くんだよ!とうま!」
「ダメといってもこいつも私もついていくからな」
「……」
「どうやら、連れて行かないと納得しないようだぜカミやん」
「……くっ。しょうがないな。二人とも!」
「了解だよ!」
(けどなんだ……なにか大切なことをわすれているような…)
(あの足場が崩れるような感覚……あの後に何が──くそっ。まるで頭の中にモザイクがかかっているようだ)
そこ感覚を感じ取った者は決して多くは無かった。
「ったく。一体なにがどうなってやがンだ」
「何この変な感覚。ってミサカはミサカ変な感覚に戸惑ってみたり」
「ギャハ☆ま~た大変なことになってきたねェ」
学園都市第一位と御坂美琴妹(シスターズ)量産型能力者の20001号と番外個体は戸惑っていた。
「今のって……!」
「はまづらも感じたの?この変な感覚」
「チッ。めんどくせェ」
「まーた変な事件が起こる気が超するんですけど」
〈アイテム〉の構成員達は思い思いのリアクションをしていた。
「あいつまた何か巻き込まれたっていうの!?あのバカ!!」
学園都市第三位はとある少年の顔を浮かべながら走り出した。
「──参りましたね。また何が起こったというのでしょうか」
学園都市第二位はうんざりしていた。
「む~ん。一体なんだったんだろう今の☆」
学園都市第五位は首を傾げていた。
「んあ?なんだ今のって──」
「死ねぇぇぇぇ!!」
「すごいパーンチ」
「ボブらっ!!」
学園都市第七位は不良達を根性で叩きのめしていた。
「──どういうことでありけるのかしら?アレイスター」
「どうやら何度も世界の「滅び」を体験した我々の世界の者は、この〈再構築〉に惑わされない人間が多かったらしい」
「──空間震。武偵。SAO事件……新聞に知らない単語ばかりで困っているのでありけるよ。それに〈再構築〉とは?」
「……錬金術の錬成過程はご存知かね?」
「確か……「理解」「分解」「再構築」だったかしらね」
「お見事」
「土御門から借りた漫画に書いてあったのよ」
「……」
「で、その錬金術の錬成過程と、今回の世界の異変。何が関係ありけるのかしら?」
「……世界とは本来、そう簡単に崩れる物ではないということだ。あの〈主神の槍〉ですら世界の「軸」は壊せなかった」
「……」
「だが「分解」なら違う。世界は一度分解されれば再び再構築されるようにできているのだよ。そして、〈ソラリス〉はそれを利用した」
「ようするに彼は、この四つの世界を、一つに錬成したということなのかしら」
「ご名答だ」
「…そんなことが本当に可能なの?」
「……緋弾。精霊。仮想世界。新たに作られたこの世界には我々の知らない要素が大量に存在する。もちろんキミらの利益になるものも」
「貴方のプランにプラスとなるものもマイナスとなるものもね」
「……学園都市も大きく変わる。幻想殺しや第一位も動き出すだろう」
「もちろん、我々魔術サイドもこれをほっておくわけがないわよ」
「ともかくだ」
「緋弾。精霊。そして仮想世界の種。これを手に入れるためシャーロック・ホームズ、そして神崎・ホームズ・アリア。五河士道にプリンセス達。更に桐ヶ谷和人とユイ。これらを幻想殺したちを接触させる。」
「…」
「この状態も私のプランに取ってはプラスにしかならないのだよ最大主教(アークビショップ)」
「──十分分かったのよ。この蛆虫が」
ここで一旦区切ります
では投下します。
浜面「大将!!」
上条「浜面!滝壺!」
浜面と滝壺が学生寮の上条の部屋に入ると知り合いたちに連絡を済ませ待機していた上条、インデックス、オティヌス、土御門その上条たちに呼ばれた御坂美琴、一方通行たちがテーブルを囲んで座っていた。
浜面「な……なんだこの面子は……」
滝壺「ものすごく濃い」
土御門「ははは。気持ちはものすごく分かるけど2人とも早く座るにゃー」
一方通行「オメェもその濃ィキャラの1人ってこと忘れンな」
そう言う一方通行を横目に座る浜面と滝壺。
土御門「──とりあえず、それぞれこの異変を感じ取った人について教えてほしいぜい」
上条「ああ」
一方通行「俺のところは打ち止めと番外個体が感じ取ったらしい。黄泉川や芳川は何も感じなかったって言ってた」
御坂「私の知り合いでは感じ取った人は誰もいなかったわ。常盤台の子は私以外この異変を感じなかったって考えていいと思う」
浜面「アイテムのメンバー、それとフレメアはこのことを感じたらしいけど、スキルアウトの連中はなにも感じていなかったってよ」
土御門「う~む……カミやん。そっちは?」
質問された上条は顔を上げると質問に答えた。
上条「青髮や姫神、吹寄、小萌先生、御坂妹に聞いたけど誰もいなかった。そういう土御門は?」
土御門「それについては今から話すぜい。よっこらしょ」
そう言うと土御門は床に置いてあったバッグから謎の装置を取り出した。
滝壺「…何?ソレ」
土御門が取り出したのは横にいくつもの真空管がついた、正方形の箱のようなものだった。なにやらダイヤルらしき物もついている。
インデックス「──通信用の特殊霊装だね。魔力を使わずに使用出来るタイプの」
土御門「正解。流石はインデックスにゃー」
『どうやら繋がったようだな』
上条「その声はステイル!?」
ステイル『上条当麻か。久しぶりだな』
『オティヌスの一件以来でしょうかね』
上条「神崎もか!」
建宮『天草式も一緒なのよ』
アニェーゼ『元アニェーゼ部隊も!!』
オルソラ『私もですわ』
ステイル『通信を邪魔するな!!割り込んでっくるな!!』
「「「「……」」」」
なんだろう。ここぞとばかりに出てる感が半端ない。
土御門「……ステイル話を早くしようぜい」
ステイル『あ、ああ。って最大主教!!あんたまで割り込もうとするな!いい加減燃やすぞ!!』
「「「「……」」」」
一旦区切りやす
なんでねーちん神崎さんになってまうん?
ステイル『……ごほん。で、話だな』
上条「あ、ああ」
ステイル『それを説明するにはまずは今日の新聞を見てくれないか』
一方通行「新聞?」
土御門「ここにあるぜい」
すると土御門は床から今日の日付が書かれた新聞を取り出した。
御坂「今日の新聞がどうしたのよ?別に朝見たけど変な記事は──」
そう言って新聞に目を向けた御坂の動きが止まる。その目線はある記事に向けられていた。
上条や浜面たちもその記事に目を向ける。
一方通行「…なンだこりゃ」
浜面「朝見た時にはこんな記事無かったぞ…」
そこには
『天宮市にてまたも空間震』
『またも新たな仮想世界。広がるVRMMORPG』
『お手柄武偵。コンビニ強盗を撃退』
インデックス「くうかんしん?」
滝壺「VRMMORPG…?」
オティヌス「武偵……?」
上条「なんだ…見慣れない単語ばかりだぞ…」
御坂「この記事とこの記事とこの記事…ああ。あとこの記事も」
一方通行「全部で四箇所か……確かにこんな記事は朝の時点ではなかったな」
浜面「再発行されたとかじゃないよな」
新しく加えられた新聞の記事に皆があーだ。こーだ。と議論を交わしているところだった。
ステイル『……確かに、新聞に載っていなかったはずの記事が載っていることも重要だ。だが本題はそこじゃない』
上条「へ?」
一方通行「どォいうことだァ?」
土御門「今日の日付をよく見るにゃー」
浜面「日付……って」
御坂「──え」
「「「「ええええええええ!!?」」」」
インデックス「ん?どうしたの」
上条「どうしたの?じゃねぇよ、インデックス!日付見ろ!!」
インデックス「日付?え~と……今日は3月18日だよね?」
オティヌス「カレンダーじゃなくて新聞のだ!!」
インデックス「新聞の……ってええええ!!に、2025年10月25日!!?」
一方通行「タイムスリップしたっていゥのかァよ!」
浜面「で、でもここに書かれてある記事の内容見ろよ!タイムスリップしたっているならおかしいぜ!」
御坂「何より全員年齢変わっていないわよ!一体どういう──」
ステイル『落ち着け!!!』
>>86
すいません。表記ミスです。
ステイル『この事態についてはイギリス清教だけではなくローマ清教、ロシア清教が調査している。その報告を』
通信用霊装の先でステイルが喋っている時だった。
玄関を叩く音が部屋に響いた。
御坂「──誰?」
上条「なんだこんな時間に──」
そう言いながら何度も玄関を叩く人物に上条が対応しようと、立ち上がろうと膝立ちした時だった。
その肩が土御門に押さえ付けられる。
上条「?土御門?」
土御門「カミやん。出るな」
上条「へ……」
次の瞬間。扉を叩く音が止んだ直後だった。
ガガガ、と何発もの銃声が鳴り響く。
「「「「!!」」」」
一方通行「チッ!」
一方通行が即座に立ち上がる。そのまま首筋のチョーカーに手を伸ばし、電源を入れた。
マシンガンによってボロボロにされた玄関が蹴り破られると同時に、一方通行は突然の珍入者に飛びかかって行った。
「!!」
ガガガン!
一方通行「ムダだァ!!」
マシンガンから放たれた弾丸は一方通行の本の数センチ手前でベクトル操作され珍入者の1人の、両肩、両足の腱、両腕の筋へ正確に反射される。
「うっぎゃぁぁぁぁぁ!!!」
上条「ッ!浜面!インデックスとオティヌスのことを頼んだ!!」
そう言うとボロボロになった玄関から外に出る、上条、御坂、土御門。
浜面「了解!!滝壺、お前も下がってろ」
滝壺「わかった」
3人が外へ出ると、既に大方の来訪者は一方通行にノされていた。
土御門「いや~相変わらずすごいな」
一方通行「気ィ抜くンじゃねェよ。まだいる」
上条「くそっ!いきなりなんなんだよ!」
人数は残り8人。全員がマシンガンを装備しているが上条たちには電撃による遠距離攻撃ができる御坂と銃弾を反射することができる一方通行がいる。この人数なら
浜面「グォォォォォッ!!?」
と、そこで強風と共に上条の家から浜面が吹き飛ばされてきた。
上条「!!浜面!?」
一方通行「チィィッ!!」
ガッシャァァァン!
通路を飛び越して宙に放り出される浜面。なんとか自転車置き場の上にうまく落ちたおかげで大事にはならなかったようだが。
インデックス「ちょ!離してよ!」
滝壺「!シスターさんを離して」
オティヌス「クッ!」
上条「!?インデックス!!」
インデックスたちの叫び声に反応し、部屋の中に入る上条。部屋の中ではベランダの窓ガラスが割られ、その側で中性的な顔立ちを黒髪の少年がインデックスの手を引っ張り、引きずろうとしていた。
「このっ…大人しく…!」
上条「てめぇ!!インデックスの手を離せ!!」
「!もう……邪魔するなァァァァァ!!」
すると少年は左の手のひらを上条に向ける。
「!!」
咄嗟に右手を前へ突き出す上条。
次の瞬間、少年の手のひらから発射された風圧が上条へ襲いかかる。
上条「ぐっ!」
新聞紙、通信用霊装だった物、洗っていた途中の食器などを巻き込み、風の爆弾は上条の身体に確かに当たった。
しかしそれは上条の右手、正確には右手に宿った〈幻想殺し〉によって打ち消される。
「!?コイツッ、〈幻想殺し〉かよ!!」
オティヌス「こ・のっ!!」
インデックス「はなして……よッ!!」
ガブリ
「うっ……ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」
聞き慣れた音が聞こえたと思えば、上条を見て驚いていた少年の右腕にインデックスが噛み付いていた。一瞬上条は身体のあちこちの古傷が「ズキリ」と疼いた気がした。
上条「い、痛いよな~それ」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!なんだ!?めちゃくちゃいてええええ!!?」
インデックス「とうま!」
上条「無事か!?インデックス!」
右腕を押さえてのたうちまわる少年の元からインデックス、オティヌス、滝壺が上条の所へ集まる。見た所だがどうやら全員怪我はないようだ。
「あっ!──くそっ!魔道書図書館が!!」
オティヌス「!こいつらの狙いはインデックスか!」
上条「なら、またインデックスの10万3千冊を狙っている連中か!!」
滝壺「…魔道書図書館?なにそれ」
上条「説明は後だ!3人とも外へ出るぞ!」
3人を前にして上条は部屋から出る。
予想通り乱入者たちは一方通行たち3人に撃退されたようで、通路のそこらに倒れていた。
浜面「!滝壺!!3人とも無事か!?」
浜面の声がした方向へ向くと、寮の目の前の道路で浜面たちが何者かと相対していた。
上条「浜面!!今そっちへ──」
その時だった。
オティヌス「上条!うえっ──」
バリバリバリバリ!!!
中途半端だけどここで区切ります
突然ですがメカクシの最終回みました。
アレは絶対二十五話編成の夏アニメの方が良かった。
というわけで投下します
──話を数分前に戻そう。
一方通行「ったく…いきなりなンなんだァ?」
御坂「なにが目的よ、こいつら」
実は上条が部屋に入ろうと走り出した瞬間には8人の乱入者は一方通行も御坂にノされた後だった。
土御門「にゃははは…相変わらずのバケモンだな…」
一方通行「お前はそのバケモンと一緒に行動してたンだよ」
御坂「悠長にしてられないわ。さっきの悲鳴、あのインデックスっていう子のよね」
一方通行「三下が行ったンだ。大丈夫だろ」
土御門も「カミやんに任しとけば大丈夫だぜい」と言っている。御坂も彼の実力は十分知っている。しかし心配なものは心配なのだ。駆けつけないよりかはいいだろう。
そう思いながら御坂が上条の部屋に入ろうとした時だった。
ビュッ
一方通行「ッ!!飛び出せ!!」
土御門「!!」
御坂「!!」
咄嗟に通路の柵を乗り越え、宙へと飛び出す3人。
その刹那、3人がいた場所へと大量の、槍の先端のようなものが突き刺さる。
土御門「これはっ!?」
一方通行「水の槍…能力者かァ!!」
御坂は磁力、一方通行はベクトル操作した風の力で着地する。土御門は浜面と同じように自転車置き場の屋根へと突っ込んだ。
土御門「いてててて」
浜面「お前ら!大丈夫か!?」
御坂「……あの馬鹿もだけど、あんたらホント丈夫よね。普通の人間は七階から身投げしたらただで済まないわよ」
土御門「よっこらせっ、と。伊達に修羅場は乗り越えてきてないってことにゃー」
一方通行「ムダ話してる暇がァンのかよ」
と、3人が一方通行の目線の先を見ると、2人の男が立っていた。
1人は見上げるほどの巨体の男だ。口を布らしきもので覆っておりその拳に何故か鎖をつけていた。服装も上半身が裸。対物比が華奢な身体の一方通行なのも合間ってまるで壁のように見える。
もう1人は隣の男とは違い普通のスーツを着た男だった。だがしかし学園都市の暗部に触れたことがある4人は分かる。コイツもそっち側の人間だと。
「01(ファースト)~。コイツら殺していいのか~」
01「何度言えば分かるのですか11(イレブン)。殺すのではなく戦闘不能。ようするに殺してはいけませんよ」
「んなまどろっこしい真似してっから逃げられんァよ、01」
すると今度は上空から声が聞こえてきた。
見るとそこには少年が宙に立っていた。金髪碧眼の小さな少年だ。
一方通行「……結標が喜びそうなビジュアルのガキだなァ」
土御門「あ、それ俺も思った」
結標「──ヘクシッ」
01「02(セカンド)。それはどういうことですか?」
02「どうもこうもなねェよ。ほらアレ」
02が示す場所へその場の全員が目を向ける。そこには
浜面「!滝壺!3人とも無事か!?」
部屋から出てきた上条、インデックス、オティヌス、滝壺が通路にいた。
01「なるほど……02」
02「アァン?」
01「やれ」
02「アイアイ」
バリバリバリ!!
終
ここで区切りますっと
え?終わり?
>>104
第一話が、です
では第二話投下いきます!
──11月1日。天宮市商店街。
「大当たり~!」
カランカランとなる鐘の音と横にいる十香からの
「シドー!やったぞ!大当たりだぞ!」
という声を聴きながら、五河士道は後ろに貼ってある賞品ボードを目にした。
「おめでとうございます!1位はなんと、学園都市特別見学会の特別招待チケット4名様!!」
学園都市。
士道も耳にしたことならある。たくさんの教育機関が密集した科学の街で、その中と外とでは30年近い科学技術の差があると言われている街だ。
十香「シドー!学園都市がどこだかは知らないが、面白いところなのか?」
士道「う~ん。俺も詳しく知ってるわけじゃないけど…ん」
と、士道は手渡された4枚のチケットを見ながら呟いた。
士道「十香は学園都市に行きたいか?」
十香「シドーが行くというのなら私もついて行きたいぞ!」
士道「あと1枚は琴里の分として……」
「──残り1枚で誰を誘えばいいんだ?」
「面倒なことになったわね」
夕食後、士道がこのことを琴里に話すと、帰ってきた第一声がこれだった。
「やっぱりそうだよなー」
机の上に置かれた4枚のチケットを見ながら士道は苦笑する。
「士道と一緒に旅行。そんなことを言ったら十香も、四糸乃も、耶倶矢も、夕弦も、美九も、七罪も、行きたいって言うに決まっているわ。もしその中で「2人だけ」ってなったら他の行けない4人が不機嫌になるのは間違いなし」
「どうしたものか…」
実際、前にも似たようなことが天央祭のミスコンでもあったその際はうやむやになったおかげで誰も不機嫌にならなかったが今回はそうは行かないだろう。
「ったく。なんでこんな物引いてくんのよ馬鹿」
「いや、俺に言われても」
「はぁ。仕方ないわね」
そう言うと琴里はポケットからタッチパネル式の携帯電話を取り出して、電話を掛ける。
『司令ですか?』
「神無月」
電話を掛けた先は神無月恭平。〈ラタトスク〉の副司令で琴里の右腕でもある男だ。
「至急、学園都市特別見学会の招待券を5枚揃えて。どんな手を使ってもね」
『了解しました』
「あと見学会の時には学園都市の上空に〈フラクシナス〉を配備したいんだけど…できる?」
『〈フラクシナス〉はあそこの科学技術とほぼ同じレベルで作られていますが…上空2万6千メートルが限界でしょうか』
「それでいいわ。任せたわよ」
ピッ
「?5枚って…」
「後1枚は令音の分よ。引率が必要でしょ」
「ああ。そうだな」
〈ラタトスク〉の解析官である村雨令音はこういう旅行なんかのイベントに必ずついて来る女性だ。付き合いは長いのに今だに士道を「シン」と呼んでたりする。
「そうと決まれば準備しなくちゃね。行くのは明後日からでしょ?」
「ああ。明日から大型連休だし一週間かけて学園都市の様々な場所を巡るらしい」
「そう。なら明日は買い物に行かなきゃね。付き合いなさいよ」
「おう。了解」
手を上げる士道。
「そういえば風呂沸いてたわよ。先、入ってきなさい」
「ん。じゃあ遠慮なく」
そう言うと椅子から立ち上がり、士道は風呂場へ向かった。
それを見送った琴里は、口の中に新しいチュッパチャプスをくわえ、もう一度携帯電話を取り出す。
「令音?」
『琴里か』
「すぐに調べて欲しいことがあるの。学園都市の──特別見学会について」
『……気になるのか』
「先月の25日に世界中で感知された謎の霊力反応。それに外部の人間を決して寄せ付けなかった学園都市の、いきなりの特別見学会。偶然にしては出来すぎているわ」
『──了解した。できる範囲内で調べておこう』
「頼んだわよ」
ピッ ツー ツー
訂正。
インデックスが見たカレンダーの日付
→12月6日
──11月27日。ALO内、新生アインクラッド15層。
オンラインゲームALO内の天空にそびえ立つ新生アインクラッドの15層にて、ある大会が行われていた。
魔法や弓が使えるALO内だが、1番人気の使用武器はやはり剣や槍が多かった。
この大会はその剣のみ使用の大会。
言わば、剣術大会と言えよう。
そしてこの大会の決勝、ここまで勝ち進んで来た男は勝利を確信していた。
男が得意とするのは空中戦。相手の上を取り、確実に一撃で仕留める戦法を使う男だった。
簡単な戦法だ。スキルを地面目掛けて使って目くらまし。その土煙でできた相手の隙を突いて確実に仕留める。
(地上での猛攻のせいでなかなかチャンスに恵まれなかったがもう大丈夫!これで──仕留める!!)
男は勝利を確信していた。この一撃で仕留められると。
頭上は人間にとっての最大の死角。ましてや目くらましされ相手の位置すら分からない相手の攻撃を受け止められるわけがない。
しかし男は考えてなかった。
頭上が死角になるのは
「なっ……!」
(いない!!?)
宙にいる自分も同じだと。
ズドォォォォォン!!
>>116
アリアのアニメなんてありませんよ……
原作は読めば絶対ハマります
サクッと読めるので1巻と言わず3巻までをオススメします
──11月1日。ダイシー・カフェ。
「「「「カンパーイ!!」」」」
複数のジョッキの音が貸し切りのダイシー・カフェに鳴り響く。
「いやーまさか空中戦術使いの上を取るとは…さっすがはキリト!期待を裏切らねぇな!」
「…お前は俺にどういう期待をしていたんだ、クライン」
肩を叩いてくるクラインにキリトは呆れる。確かに決勝の相手は空中戦に強かったらしく上を取られたことが無かった。だからこそあの状態で勝つことが出来たのだろう。
「キリトくんらしいじゃない。そういうとこ」
「で、肝心の賞品は何処なんだ?」
「急かさなくてもここにあるよ。エギル」
するとキリトは、バックの中から6枚のチケットを取り出す。
「それが学園都市へのチケットね~!あたしも~らい!」
「あ、リズベットさんずるいです!私も!」
「2人とも、焦らなくても人数分あるわよ」
「そうそう。アスナさんの言う通り。ちなみに私はもうお兄ちゃんから貰っちゃいました!」
「しっかしエギル。オメェホントにいいのか?いくら俺が連休中仕事ないからとは言え…前に行きたいって言ってただろ?」
「行きたいのはやまやまなんだが、店もあるしな」
エギルの言葉に「そうか…」と納得するクライン。エギルとしても学園都市へのチケットは欲しい物だろうが、店と彼女をほっとくわけにもいかない。
「だけどよぉキリの字。学園都市って結構危ない噂もあるんだろ。第三次世界大戦にグレムリン。間違いなく騒動の渦中にいるような街だぜ?」
「確かにそうだけど…あの都市の科学技術は凄いからな。何か参考になることもあるかもしれないし、ちょうどいいと思うんだ」
「…そうか」
「んじゃあ皆さん!明後日、東京駅に集合ですよー!」と言うクラインの声に「「「「はーい!」」」」と答える女性陣。それを横目にしながら、キリトはふと思った。
(そういや学園都市は外部からの人間を極力受け付けないようにしてるのに…なんで特別見学会なんて組んだんだろうな…)
そんなことを考えながら後ろを見ると学園都市について話しているアスナや直葉、シリカやリズベットの姿が見えた。どうやら、学園都市訪問を楽しみにしてるようだ。
(ま、…いっか)
>>117
キリトと士道、キンジはよく似てますよ。女難苦労人一般人だった女装ありですから
──10月30日。東京武偵校。
「学園都市からの指名?」
「そうよ」
寮の部屋の中でアリアから告げられたことを遠山キンジはもう一度聞き直す。
「学園都市って…あの科学の街の?」
「そう。そして同時に東京武偵校の最大のスポンサーであるわ」
「依頼の内容はこうよ」とアリアは1枚の紙をキンジに手渡す。
「学園都市内で暗躍している、学園都市外部のテロ組織の殲滅と捕縛。単純な仕事ね」
「怪しさ満点だな。依頼内容に矛盾だらけだ」
「やっぱりあんたも思うわよね」
そもそも、学園都市には自衛隊のような組織があるとキンジは聞いたことがある。なるべく外部の人間を受け付けないはずの学園都市が、何故、外部の武偵である自分たちに声をかけて来たのだろう。
「って言っても相手は武偵校の最大スポンサー。拒否権は実質無いと言って当然だわ」
「はぁ…めんどくせえ」
「チームはバスカービルの5人に、ジャンヌ。それに武藤とワトソン、不知火ね。中々いい面子じゃない」
「オペレーターは?こういう作戦では必須だろ?」
「こっちで決めていいですって。中空知あたりがいいんじゃないかしら」
「…確かにあいつはオペレーターとしては優秀だが、大丈夫なのか?俺たちは特別見学会の招待者として潜入するんだろ?」
「まぁなんとかなるわよ。それより銃のメンテしっかりしときなさいよ」
「わぁってるよ」
「ってわけなんだが金三」
『…その名前はやめろって言っただろ兄ちゃん』
夜、アリアが寝た後にキンジは義理の弟である金三ことG3(ジーサード)に電話をかけていた。
『──確かにあの街の言うことを全部信じることはやめた方がいい。噂じゃ俺や金女のような軍用クローンの制作や、大量虐殺による超能力のレベルアップの計画もあったって話だ。あの都市はかなりやべーぞ』
「成る程な…情報ありがとよ」
『ま、兄貴ならなんとかなるだろうしな。頑張れ』
「ああ。がんばらして貰うよ」
「兄貴の奴、またなんか巻き込まれそうだ…」
第二話はここまで。ここで各作品の時系列やらなんやらを説明しておきます。
〈とある魔術の禁書目録〉
・少ないがこの世界が元々は別々の世界だと覚えている人物が多い。ただし暗黒の位相でのことは上条、オティヌスは覚えていない。
ちなみに他の作品のキャラは誰1人、元の世界のことを覚えていない。
時系列:上条がオティヌスをそげぶして、学園都市に帰還して2週間後。ちなみに上条は退院してから2日。
〈緋弾のアリア〉
時系列:孫との接触と修学旅行?の間。キンジとレキが武偵校に帰ってきてすぐ。
〈ソードアート・オンライン〉
時系列:キリトがGGOへダイブする数週間前。
〈デート・ア・ライブ〉
時系列:七罪攻略数日後。折紙が2日前に転校することを学校側に告げる。
ここからは第一章で、学園都市に訪れる人物たちです。
学園都市特別見学会招待者
・遠山キンジ
・神崎・H・アリア
・星枷白雪
・峰理子
・レキ
・ジャンヌ・ダルク
・エル・ワトソン
・武藤剛気
・不知火亮
・中空知美咲
・平賀文
・桐ヶ谷和人/キリト
・結城明日奈/アスナ
・桐ヶ谷直葉/リーファ
・綾野珪子/シリカ
・篠崎里香/リズベット
・壺井遼太郎 /クライン
・五河士道
・夜刀神十香
・四糸乃
・五河琴里
・八舞耶倶矢
・八舞夕弦
・誘宵美九
・七罪
・遠山金一/カナ(イ・ウー時代からの知り合いであるアレイスターからの招待で極秘裏に学園都市へ潜入)
・時崎狂三(第二の精霊を探して学園都市にあるDEM社の特別研究所に潜入)
訂正。
学園都市特別見学会招待社に村雨令音を記入忘れ
あと外伝二回挟んだあと、第一章「四人の主人公と1人の少年」に入ろうと思います
「いやーカミジョー。お前は前から根性ある奴だと思ってたけどここまでとは!!やっぱお前は根性あるわ!!」
「かっこよかったぜ大将。特に『もしも、
あいつが自分が死んだ方が良いなんて思っているなら。そんなくだらない考えで辛い道から逃げて、上条当麻を救えるなんてとんだ勘違いをしているっていうなら。まずは、その幻想をぶち殺す!!!!!!』とか!」
「ああ。分かります。アレは私も痺れましたね」
「おい待て浜面、海原。なんでそのセリフを知ってんだよ!」
「ァァン。知らねェのか?あの時の動画、某有名動画サイトにアップされてンぞ」
「なっ!?」
「おお、あれか!!アレも根性あったな~!!」
「顔は隠されてたし、声にもモザイクかかっていたけど一目で分かったよ。大将だって」
「い、一体誰が!!」
「投稿者名は……新たなる光、でしたっけ」
「よーし、レッサー。キミとは一度、人のプライバシーというものに関して良く話し合わないといけないようだね」
「えぇ!!私はただ、お兄ちゃんの勇姿を全世界に──」
その後、マジで説教されたレッサーは動画をちゃんと消去したという。
「……オイ大将」
「ん?なんだ?」
「アレって……」
上条が浜面が指差した方へ顔を向けると、そこには合衆国大統領であるはずの男が日本酒片手に鍋をつついていた。
「……大統領だよな?」
「大統領だ」
「大統領だなァ」
「大統領だにゃー」
「大統領ですね」
「根性ありそうな男だぜ」
軍覇だけ検討ハズレなことを言っているが間違いない。アレはアメリカ合衆国大統領ロベルト=カッツェだった。
「……あの人、ここにいていいのか?」
「どうやら個人的な情報網で今回の会を聞きつけ駆けつけたらしい。ま、あの人のことだから日本酒が飲みたい、とかくだらない理由だろうけどな」
上条の斜め右で鍋をつついていたステイルが口を出す。どうやら本当にこの会に来るためだけに来日したようだ。
浜面はポカンとしながら口を開く。
「護衛とかいなくて大丈夫なのか…?」
「ここにいる奴の殆どが並の護衛以上に役に立つしね。それに」
と、ステイルは顎である方向を示した。上条たちがそこを見ると大統領の隣に1人の少年が座っていた。黒髪の切れ目の少年で、上条の見たことない顔だ。
「ちゃんとした護衛も連れてきてるみたいだよ」
年齢は上条より一つ上くらいだろうか。暴走族の特攻服みたいな物をきていて、この濃い面子の中でも悪い意味で目立つ。
「お!中々根性ありそうだな!ちょっと話に行くか!」
軍覇は気に入ったらしい。まぁ服装から似ているところもあるし。
「……あいつの顔……どっかで……」
「んん、どうした?上条当麻」
「──いや、何にも」
一回打ち止め。
自分的にはこの作品の最強は軍覇かトール辺りだと思う。
音速はキンジも出せるけど、銃弾当たって痛いで済むのは無理だし。
最強核のオティヌス、オッレルスは戦闘できない状態だし
大きな外傷追わないと心臓動かすしそもそも大きな外傷を負わないからな
けどやっぱり戦闘力では士道が、精神的には上条が、電脳的にはキリトはバケモン
では投下いきまーす!
「これが魔神オティヌスですかー。超ちっちゃいですねー」
「これが世界を滅ぼしかけたね~。とても信じられないじゃん」
「可愛いです。とミサカはぎゅー抱きしめてみます」
「あっ!ずるい!フレメアも抱きしめたい!にゃあ!」
「へぇ!まるでお人形さんみたいなんだゾ☆」
「ちょ、やめッ……ベタベタ触るな…!ひゃ……そ、そこは……!か、上条!助けろ~!!」
上条、土御門、青髮ピアスが昼間あった美人について話して(何故かオッレルスが苦い顔をしていた)いると、離れたところでオティヌスの悲鳴が聞こえてきた。見るとまるで人形のように扱われているオティヌスが見える。確かに今の彼女は女子受けしそうなビジュアルだし。
「お~い。女子陣。それくらいにしておけ~」
仕方なく(ほおっていても後で酷い目にあうので)インデックスにとぎ終わった卵を渡し、立ち上がる上条。そのまま女子が陣取っているエリアに足を踏み入れる。
「──ちょ!佐天さん!なんで押すんですか!?」
「何言ってんの!ちゃんと「おかえり」って言いたいって言ってたの御坂さんだよ!ほらほら!」
「あわわわ、やめッ──」
「ん。御坂、どうしたんだ?顔を赤くして」
女子のゾーンに足を踏み入れた上条の目の前に押し出されたように御坂が現れる。その顔はとてつもなく真っ赤で、もじもじと下をうつむいていた。
「いやッ、あのッ……」チラッ
(御坂さん!ファイトッ!)
「クッ…………………」
「……なんだよ」
「……………………………………………お」
「お?」
「……お…………………………………お……!」
「お?」
「……………………………………………………………………………………お」
「──おっ、おかえりなさい!!」
………………………………………………
「お、おう。ただいま」
ここで切らしてもらいます
次回からはいよいよ第一章に入らせていただきます。完全オリジナルのストーリーになっています。
いよいよ四作品の主人公が会合するので楽しみにしてください!
ちなみに士織ちゃんも……
では第一章あげていきます!!
どうぞ!
──11月3日。10:30。東京駅日本橋口付近。
「おお!!すごいぞこの建物!まるでお城のようだ!」
東京駅の丸の内駅舎を見ながら十香が感嘆の声を上げる。
今、士道たち一行は学園都市行きのバスが待っている東京駅にいる。
東京駅といえばレンガ造りの丸の内駅舎が印象的な駅だ。士道や琴里、美九、令音などにとってはテレビなどでも見慣れた物だが、十香や四糸乃、よしのん、耶倶矢、夕弦、七罪などの精霊たちにとっては面白いものらしく、目をランランと輝かせて丸の内駅舎を見入っている。
「お、おっきいです…」
『すっごいね~』
「ほ~。中々良い建物ではないか」
「同感。まるでこの前やったゲームのダンジョンのようです」
「へ~。こんな建物もあるのね」
思い思いの感想を彼女たちがあげていく中、士道は別の場所へと目をやっていた。
「ん?どうしたのよ士道。可愛い女の子でもいた?」
「いや。そういうわけじゃないんだが──」
士道が一行とは別の場所を見ているのに気づいた七罪が声をかけてくる。一瞬、「可愛い女の子」の部分で令音以外の目に猛禽のごとき眼光が灯るのを感じたが、士道が否定するとその気配も消えた。
ちなみに今の七罪は大人バージョンの七罪だ。
理由は七罪のメンタル面の弱さにある。
通常の彼女は、少しでも嫌な事を考えたり想像しただけで簡単に霊力の逆流が起こってしまうため、変身能力が使用可能になってしまう。 その状態でテンパって変身でもされてしまっては大変面倒なことになってしまう。
そこで琴里から長時間、限定的な顕現ができるコツを教わり、こうして見学会中は大人モードで行動するようにしたのだ。
「いや──あれさ」
と、士道はある場所を指差す。
──11月3日。10:25。東京駅日本橋口付近。
「──全員、集まったわね」
その場に集まった武偵校メンバーを目にしながら、特設チームリーダーのアリアが口を開く。ちなみにキンジは副リーダー。
「これから行くのはミッションよ。けどこのミッションを受けるまでは一般人に紛れなければいけないわ。あくまで楽しんでるふりはしつつも、全員、周りへの注意は怠ることがないように」
「アリアは相変わらずお堅いな~」
と、来る途中で買ったらしい薄い本を読みながら話を聞いていた理子が、口を出さなくてもいいのに出して来た。
「行き先はあの学園都市だよ!科学技術の結晶である最新都市!これを楽しみなくちゃ損ってもんだよ!損!!」
「そうですのだ!アリアさん!学園都市は科学の街!是非とも楽しみたいのだ!!」
と、興奮気味でアリアに顔を近づける理子と平賀。平賀は今回の学園都市に行くというミッションを聞きつけ無理やり参加してきたくらいだ。
アリアは2人の剣幕に若干引き気味になりながら──公共の場もあるのか、拳銃には手を伸ばさず、ため息をついた後、笑顔で言った。
「……まぁ最近色々あったし、ミッションが始まる前くらいだったら羽伸ばしてもいいかもね」
「「「「いっよしゃあ!」」」」
「学園都市か…イギリスにいた頃噂くらいは聞いたことがあったが…どんな街なんだろうか」
「イ・ウー時代に1度訪れたことがあるがあの街はすごかったぞ。まさに科学の都市だった」
「そうと決まれば白雪さん!俺!色々と調べて──」
「キ、キンちゃん!私、学園都市について色々調べてきてるの!いっしょに回ろ!ね!」
「ん。別にいい──武藤、どうした?膝なんかついて」
「うう……いや、まだだ!まだ挽回の余地はある!!」
「武藤。楽しむのはいいけど、ミッションってこと忘れないでね」
「……」
「あ、あうあう」
「あんたらはちゃんと喋りなさい……キンジ」
「?どうしたアリア」
ブレザーの袖を引っ張ってきたアリアにキンジが反応する。他の面子もアリアの目線がある一点に向けられているのに気づく。
「アレって………」
──11月3日。10:30。東京駅日本橋口付近。
「いや~しかし連休だからか凄い人だな~、キリの字」
「……正直、あまり人が多いところは好きじゃないな」
キリトとクラインは丸の内駅舎のベンチに座ってだべっていた。
目の前の店では女性陣がなにやら色々と物色しているところだった。
昔から母親に「女の子はお店で物を漁ることこそがストレス発散になる」と言われたキリトだが、高校生になっても、なぜ女性があんなに時間を掛けて物を買うのか分からない。恐らくはこれからも。
「さっさと決めればいいものを……」
「おいおい、キリの字。女心が分からないようじゃデートなんてうまくいかねぇぞ。大丈夫なのか?アスナちゃんと」
「少なくともお前よりかはモテるから大丈夫だ」
「よしキリト。一回ゆっくり話し合わないか?2人で」
「ご遠慮願います、っと」
と、携帯電話の電源を入れ、その中から人工AI、ユイを呼び出す。
「ユイ。待ち合わせの時間まで後何分だ?」
『ハイ、パパ。あと29分と24秒です』
「まだ時間はあるし、それならいいかな……なんだクライン。鼻の下伸ばして」
携帯電話から目を離すとクラインが鼻の下を伸ばしながらある一点を見ていた。この男のことだ。また一目惚れとかだろうが…
「いや!キリト!見ろよあの美人!」
「ん。どれだ?」
「あれだよ!あれ!」
──11月3日。10:31。東京駅日本橋口付近。
「あれって…」
五河士道は、ベンチに座っている黒いジャケットを着た、少し痩せずの感じがする黒髪の少年を見て
「ん?」
遠山キンジは、多くの女性に囲まれた優しげな双眸に中性的な顔立ちをした少年を見て
「あれ…か?」
桐ヶ谷和人ことキリトは、高校生らしき集団の中央にいる、黒髪切れ目の少年を見て
まずは3人。
武偵と精霊、精霊と剣士、剣士と武偵が交わる時。
物語は始まる──
──11月3日。10:30。学園都市。
その日、一方通行は右手で杖を尽きながら、とある場所へと向かっていた。
彼自身そこへ行くのは10月──いや、今は9月になっているが──以来だし、何よりまた訪れることになるとは思わなかった。
場所は地下街の空き店舗。
学園都市の暗部組織『グループ』の隠れ家だった場所だ。
といっても今日集まっているのは元『グループ』の連中だけではない。
「おう。来たか一方通行」
「遅いわよ。あんたが一番、ね」
まずは土御門元春と結標淡希。元『グループ』メンバーの多重スパイと大能力の座標移動能力者だ。
しかしいるのは彼らだけではない。
「相変わらず根性なさそうな体つきだな、オイ」
そこには第七位の削板軍覇が。
「まったく。女を待たせるなんて相変わらずデリカシーがないわね。浜面ほどじゃないけど」
そこには第四位の麦野沈利が。
「まぁまぁ皆さん。彼にも遅れてしまう理由があったのでしょう」
そこには第二位の垣根帝督が。
「ふふ。別に私は怒っていないんだゾ☆」
そこには第五位の食蜂操祈が。
「──で、何の用なの」
そこには第三位の御坂美琴が。
そして
「──学園都市特別見学会につィて、知ってる奴はィるか」
学園都市第一位の一方通行は口を開く。
集まった第六位以外のレベル5を見ながら。
はい。今はここまで。
当たり前のように土御門がいてわろた
新約7巻のあれはどうした
後禁書勢が有能すぎてSAO勢が息をしてない気がするがまあ気にしないでおこうか
>>197
それについてはちゃんと学園都市勢が使えなくなる展開を考えてある。能力者なりの弱点をついてね。
佐天さん活躍させるために使ったCDとか使うの
>>200
う~ん。これ以上はネタバレしちゃうんで言えないんですけど。
超能力者に害となるものを使おうと思います。
では投下します
──11月3日。10:31。東京駅丸の内駅舎。
「むっー……………あ!あれは!?」
「ど、どうした理子」
アリアが指差した方にいた団体の中の少年が目に付いたキンジだが、隣にいた理子が奇声を発したことにより、目線を少年から外した。
「あっ、あれは……誘宵美九ではありませんかっ!!」
「誘宵美九?」
「ああ。成る程ね」
するとその名を聞いたアリアが何故か納得したようなそぶりを見せた。
「神崎さん、知っている人なのかい?」
「ええ、不知火。前に文化祭を警備したときにチラッとね」
「文化祭を警備?」
と、キンジがアリアの言葉を復唱する。すると武藤が「そういやあの時、キンジと不知火はいなかったのか」と説明しだした。
「お前も知ってるだろ。天宮市の幻覚剤を使ったテロ」
「ああ。ニュースで見た」
「その時の最初の散布地が天央祭っていう、何校かの学校が合同で行う学園祭の開催地だったらしくてよ。わざわざ武偵校に警備の協力が回ってきたわけだよ。確か行ったのはアリアと……中空知、お前もだったよな?」
「は、はいっ」
成る程、とキンジは納得する。
ちょうどその事件があった頃、キンジとレキは東池袋高校へと転入していた時期だった。不知火も確か依頼で別の学校へと潜入していたから知らないわけだ。
「ってかよ、誘宵美九ってあの誘宵美九かよ!!」
「そうだよ!武藤くん!つい最近、天央祭で顔出しした革命的アイドル!!「聞く麻薬」とさえ言われるその美声と圧倒的な歌唱力は他のアイドルをずば抜ける!!正に真の歌姫!──ってなんでこういうことに疎そうなアリアが知ってるの!?」
「だって天央祭で見かけたのよ。」
>>215
不知火もキンジ達と同じ学校じゃなかったっけ?
「美九ちゃーん!!」
「あれれー?気づかれちゃいましたか」
士道が示した方向に全員が振り返った直後だった。後ろから声を掛けられる。
見るとそこには金髪碧眼ツインテールの少女が、美九に近づいていた。
ここで士道は気づく。
美九はアイドルでファンが多い。念のためサングラスをかけるという最低限の変装はしているが一部の者が見れば一発でバレるだろう。
「──この人が多い中で騒がれたら面倒わね。美九。ささっと書いちゃいなさい」
「はいはーい」
「むむっ!?マネージャーさん…じゃないよね…まぁなんでもいいや!サインお願いしーす!」
「あっ!俺も俺も!!」
と、その後ろからツンツン頭の大男が顔を出す。どうやら彼も美九のファンらしい。
「……いいですよ~」
数秒の間があったものの、美九は両諾してくれた。以前の彼女ならあり得ない光景だっただろう。
少しずつ。少しずつだが美九も変わってきている。
その変化をまじかで感じられ、士道は少し嬉しかった。
「う~んと……どれをサイン色紙に……え~い!これでお願いしーす!」
「はいは……こ、これは……可愛い!!」
「お!そういえば美九たんは百合のけがあるらしいって聞いてたけど本当なの!!」
「ええもん見さしてもらいました!」
「そういうのならいくらでもあるよー!それそれ!」
「ほわーー!!」
訂正。女の子好きはあまり変わってないな。と、士道は思わず苦笑した。
>>218
キンジ、レキが東池袋高校への転入中、不知火もべつの依頼で他の学校へと潜入していたため、武偵校にはいませんでした。
詳しくは原作12巻をどうぞ!
アリア「こら!理子!武藤!!勝手な行動しない!もうすぐバスの時間よ!!」
武藤「ぐえっ」
理子「ちょ、引っ張らないでよーアリア!」
とら今度はピンクのツインテールが現れる。身長は琴里より少し低いくらい…さっきの少女も身長150センチないが、こっちの少女はもっと小柄だった。
琴里「……なによ士道」
士道「い、いや!何も!」
言えない。キャラが似てるだなんて絶対言えない。
耶倶矢「む、バスの時間とな?」
夕弦「確認。確かにそう言いました」
十香「もしかして学園都市行きのバスのことか!?」
理子「おおお!もしかして美九たんたちも学園都市に!!」
武藤「俺たちと一緒じゃねぇか!!」
アリア「あなたたちも……」
令音「ああ。私たちも学園都市特別見学会の招待者だ」
キンジ「おい、どうしたんだー。もうすぐバスの時間…なんだ理子。そんなに興奮して」
理子「キーくん聞いてよ!!美九たん達も学園都市にいくんだってよ!」
更にその後ろからぞろぞろと集団が現れる。幼稚園生でも通りそうな女の子にあたふたとしている眼鏡の女子。俳優といわれても納得できるような整った顔立ちの少年や、こちらも中々のイケメンの少年。
はっきり言って、見た目も、年齢もバラバラのようなメンバーだった。
「ん……学園都市?」
更にもうひとグループ。
またもや新しいグループだ。
先ほどのグループと同じようであまり性別や年齢に統一性がない。
キリト「あんた達も学園都市特別見学会の招待者なのか」
アリア「あんた達も、ってことはあなた達も?」
シリカ「ハイ!そうです!」
ようするにここにいる全員が学園都市特別見学会の招待者ということになる。
しかし学生が多いんだなとキリトや士道が思っていた時だった。
理子「──ああああああああああああ!!」
キンジ「うぉっ!?理子、いきなりどうした」
理子「そ、そ、その顔は!「黒の剣士」!!」
「「「「?「黒の剣士」?」」」」
キリト「げ」
リズベット「あちゃー」
アスナ「し、知ってるの?」
理子「もちろん!!ALO内の最強の二刀流使いですもの!!」
十香「エーエルオーとななんだ?士道」
士道「ゲームだよ。オンラインの。確かVRMMORPGの一種だったやつ」
十香「それって…あの或守の時のあれか!!」
理子「ムヒョーー!!まさか美九たんや「黒の剣士」に生で会えるなんて…理子りん!もう感激です!」
キリト「い、いや~……」
中空知「──あ、あの」
キンジ「……なんだか知らんが理子が興奮していることだけは分かるな」
アリア「理子!いい加減にしなさい!!」
中空知「あ、あの」
琴里「まったくもう…」
士道「ははは…美九、そろそろハァハァ言うのやめたら──」
中空知「あ!あのっ!!」
「「「「?」」」」
突然鳴り響いた声に全員が振り向く。 そこにはこの場の全員の目に晒され、プルプルと震える中空知の姿があった。
キンジ「?どうした?中空知」
中空知「…………………………じ、時間」
キンジ「へ?声が小さくて良く──」
中空知「じ、時間を……」
士道・キリト「「時間?」」
そこで士道とキリトはほぼ同時に携帯電話を取り出す。すると2つの携帯から慌てた声が聞こえてきた。
一つはキリトの携帯の中にいる元SAOの管理AI・ユイ。
もう一つは士道の携帯の中にいる〈フラクシナス〉のAI・或守鞠亜。
そして携帯の画面が示す時刻は10:59。
つまり
ユイ「待ち合わせの時間まで後30秒しかありませんよ!パパ!ママ!」
鞠亜「士道。バスの待ち合わせ時刻まで残り29秒を切りました」
「「「「あ」」」」
タイムリミット
待ち合わせ時刻である。
──11月3日。10:50。東京駅丸の内駅舎付近。
クライン「急いで皆さん!!このままじゃマジで間に合わない!!」
ユイ『もう!何度も声を掛けたのに!』
アスナ「ご、ごめんねユイちゃん!会話に夢中になってて…」
リズベット「と、とりあえず今は足を!足を動かしなさいアスナ!」
シリカ「せ、せっかく余裕を持ってきたのにー!」
直葉「早く早く!みんな早くしてください!」
キリト「ちょ……ま、待ってくれ~」
七罪「結局こうなるわけね」
美九「そうですね。私は可愛い子の絡みを観れたからいいですけど」
琴里「それはあんただけでしょうか!!いいから足を動かしなさい2人とも!!」
四糸乃「ふ、ふええ~」
よしのん『よしのー。大丈夫ー?』
耶倶矢「夕弦急ぐぞ!急がなければ楽園への列車が出発してしまう!」
夕弦「同意。言われなくても」
令音「まったく……もうバスは来てるだろうな」
十香「い、急ぐぞ、シドー!早くしなければバスに置いていかれてしまう!」
士道「ちょ、ちょっと待ってくれ!俺、お前らの荷物も持ってんだぞ!」
アリア「あんたの所為よバカ理子ぉー!!あんたがあんな意味不明な興奮しなければ!!」
理子「おやおや、時間を気にしなかったアリアにも非はあると思いますよ~」
平賀「2人とも言い合いはいいから!急ぐのだ!」
不知火「…武藤、上機嫌だね」
武藤「そりゃぁ白雪さんだけではなく美九たんとも同じバスに乗れるんだぜ!もうこれが最高でなくてなん──」
ワトソン「いいから走りたまえ!」
ジャンヌ「くっ!こんなことになるならもう少し荷物を少なくするべきだったな…無駄な服が多すぎる気が今頃する」
白雪「キ、キンちゃん!い、急がないと…」
キンジ「白雪!言ってることは分かるがお前がしんがりなんだからな!」
キリト・士道・キンジ「「「もう、なんでこうなるんだよ!!」」」
数分後、ギリギリでバスに乗り込むことができた。
こうして前途多難な──本当に前途多難な旅行が始まったのである。
とりあえずここで区切ります。次回は禁書組目線です。
では投下いきまーす
麦野「──学園都市特別見学会だぁ?」
土御門「ああ」
地下街の空き店舗、本来なら誰もいないはずのその場所には8人の人間がいた。
学園都市第一位〈一方通行〉本名不明。
学園都市第二位〈未元物質〉垣根帝督。
学園都市第三位〈超電磁砲〉御坂美琴。
学園都市第四位〈原子崩し〉麦野沈利。
学園都市第五位〈心理掌握〉食蜂操祈。
学園都市第七位〈ナンバーセブン〉削板軍覇。
元『グループ』構成員・〈座標移動〉結標淡希。
元『グループ』構成員・魔法名「Fallere825」土御門元春。
いずれも学園都市の事件を、暗部をいくつか解決してきたメンバーだった。
一方通行「……結局、第六位は見つからなかったみてェだな」
土御門「すまないな。八方手を尽くしたのだが足取りすら掴めなかった」
麦野「ま、仕方ないわね」
結標「っていうかその第六位。本当に学園都市にいるの?ここまで何も掴めないて不気味よ」
垣根「まぁその話はまた今度にしましょう。それより今は──」
食蜂「学園都市特別見学会ね」
御坂「──ホントにそんなのが企画されてるっていうの?」
土御門「それについてはこれを見て欲しい」
すると土御門はいじっていたパソコンの画面を見せる。そこには学園都市特別見学会についての説明や日程が載っているホームページが映っていた。
土御門「学園都市特別見学会。参加方法は招待チケットを入手する他なく招待者は30名。一週間かけて学園都市を回るツアーらしい」
垣根「……怪しすぎますね」
軍覇「ん?どこがだ?真っ当な見学会じゃないか」
麦野「…あんたホント馬鹿なの?」
何も分かってないらしい軍覇に、麦野が呆れたような声を出した。更に首を傾げる軍覇。
麦野「…学園都市は外部との接触をなるべくどころか殆ど避けているわ。学園都市には様々な科学技術があって、少なくとも外部と30年以上の科学の差があるから、外部にその技術が取られないようにセキュリティーをしっかりして寄せ付けないようにしてるわけ」
御坂「親が学園都市内に入れるのも大覇星祭の時だけだしね。もっともウチの学校なんかのように非公開になってる学校も多いけど」
軍覇「成る程……根性で分かった」
御坂「うん。分からないなら無理して聞かなくていいわ」
麦野「ったく。なんでコイツ連れてきたんだよ」
土御門「アハハハハ……ともかく、本来なら外部からの人間を寄せ付けない学園都市が、なんでこのタイミングで見学会なんか開いたのか。これが今回の事件の鍵になると思うんだぜ」
一方通行「それに見ろ。1日目以降は最終日まで限られた範囲内だが自由行動化だとよ。明らかに学園都市の──あの統括理事会のやることじゃねェ」
垣根「それに先週の事件もありますしね。これはどうかにしなければ」
土御門「ヤツらについてはステイルや神裂が調べてくれている」
一方通行の頭の中にタバコを吸った赤髪の不良牧師と、ジーンズの片方を破っている奇妙な女の、2人が思い浮かぶ。
食蜂「で……私たちが呼ばれたのはなぜなの」
すいません。ここで区切ります
では投下いきまーす
土御門「そう、ここからが問題なんだにゃー」
そう言うと土御門は再びパソコンのマウスとキーボードをいじり、画面にある表を表示させる。
御坂「これって…」
食蜂「名簿…ですかねぇ」
垣根「成る程。招待者の名簿ですね」
土御門「ご名答!」
画面には複数の名前が記されていて、その上には「学園都市特別見学会招待者」の文字が記されていた。
麦野「──で、参加者の名前がどうしたってのよ。もしかして外部の凶悪犯が入っているとかじゃないでしょうね」
一方通行「違うくねェけど違うな」
麦野「は?」
土御門「これとこれと……ああ、あとこれもか」
すると今度は先ほどの名簿よりも人数が少ない名簿の表が映し出された。
軍覇「んだ?『イツカシドウ』?」
垣根「名前というより名称でしょうか…『カンザキ・ホームズ・アリア』や『ユイ』なんかはともかく『プリンセス』なんか恐らく観察名でしょうし」
御坂「ちょっと待って。観察名?なんでそんなものがいるのよ。この名簿に載っている人間には」
麦野「まぁまた暗部関連だろうが…なんなんだこの名簿は?」
結標「暗部繋がりなのは確かよ。そしてここに載っている人物に観察名がついているのは、この名簿が……学園都市の特別観察処分者の名簿だからよ」
食蜂「学園都市特別観察処分者名簿?なぁに、それ?」
ここにいる連中は何かしらの経緯で学園都市の暗部と関わりあっている面子である。
だからころ「特別観察処分者」などと聞くと、この学園都市の暗部の、何かしらの悪意を感じるのである。
そしてそれは間違いではなく。
土御門「砕いて言えばコイツは…学園都市が推し進める『プラン』ってヤツにプラスともマイナスともなる外部の人間──観察処分者の名簿ってわけだ」
『プラン』。
学園都市統括理事会が目指す、未だ全貌が見えない何らかの計画。
今までもその計画の存在が学園都市にいくつかの火種をばら撒いたことはあった。
ここにいる連中もその『プラン』に翻弄され、お互いを傷つけあったこともある。
そして
この名簿に名前が載っているものたちを『プラン』はまた巻き込もうとしている。
土御門「こいつに載っている人物は、学園都市の思惑通りに動けば『プラン』に大きく貢献する外部の人物たち……けれどももし学園都市に反発すれば『プラン』に大きすぎる損傷を与える……故に「観察処分者」」
麦野「その名簿に載ってる連中の中に、学園都市の特別見学会の招待者……こりゃ明らかに黒だな」
垣根「まったく……この都市はまだそんなふざけたことをしようとしてるのですか」
一方通行「つゥわけでよォ。お前らに頼みがあるンだ」
御坂「……あんたからの「頼み」なんて本当は受けたくないけど…内容がもうわかってちゃ仕方ないわね」
食蜂「私はべつにいいですよー。いい暇つぶしになりそうだし☆」
結標「んじゃ…全員受けてくれる方向でいいのね」
「仕方ないわね」「おう!いつでも根性だ!!」「彼ら、観察処分者をほっとけませんしね」と思い思いの肯定をしながらレベル5たちは出て行く。
──それぞれの決意と、力を持ちながら、
土御門「観察処分者への学園都市からの手出しの妨害……頼んだぜ化け物ども」
短いですがここで区切ります。
次回からは特別見学会メンバーと学園都市のメンバーとの出会いです。
では投下いきまーす。
すいません。やっぱり明日に投下します。今日はもうやりません。
では投下します
──11月3日。11:05。学園都市ゲート周辺。
バスガイド「皆様改めまして!わたくし、今回の学園都市特別見学会のバスガイドをさせていただきます、稲葉(いなば)一馬(かずま)でございます!どうぞよろしくお願いします!」
バスガイドらしき金髪碧眼の少年が片手を上げながら自己紹介するころには、急いで走ったため上がっていた一行の息も大分落ち着いていた。
美九「ちぇー。男のバスガイドさんですかー」
女のバスガイドを希望していた美九は、バスガイドが男であると知るとぐうたれていた。
ちなみに一行の席決めも大変だった。
精霊たち──特に十香と美九が士道の隣を強く希望し、席の取り合い合戦に発達しかけたのだ(この時、士道を見る男性客の目が厳しくなったことを、士道は知らない)。
と言ってもこれ以上見学会の関係者にも他の招待者にも迷惑をかけるわけにはいかず…お利口さんの四糸乃と、四糸乃に「いっしょに座りましょう!」と言われ承諾した七罪、そして琴里と令音は2人ずつの席へ座り、他の5人は1番後ろの席へ陣取ることでことなきを得たのだった。
バスガイド「あ!ちょっと、そこ!今愚痴ったでしょ!!これからは少年のバスガイドも主流になってくるんですよお姉さん!!だよな!アイラック!」
運転手「……運転中の人間に降らないでくれないか。だいたい、何故俺に同意を求める?」
バスガイドは横を振り向き、バスの運転手である青い髪の男に同意を求めるが、運転中を理由にバスの運転手は顔すらそちらに向けなかった。
バスガイド「……さーて皆さん!このナルシストはほおっておいて!右側をご覧ください!!」
運転手「あとで表にでろよお前」
バスガイド「え~この壁の向こう側が学園都市となっています。面積はおよそ東京都の約三割!人口230万人、内八割が学生という正に総合教育機関の結晶とも言える街となっています!」
十香「おお!士道、見ろ!あのゲート、ロボットがいるぞ!!」
士道「おお、ホントだ!まるでドラム缶みたいだな…」
見るとゲート付近の道路にいくつかのドラム缶型ロボットがうろついていた。正面にカメラがついている。
ロボット技術は進歩しているとは言え、まだ街中で見かけることは少ない。精霊である十香たちは勿論、士道やキンジ、キリトもそのロボットに目をやっていた。
シリカ「バスガイドさん。あのロボットは?」
バスガイド「いい質問ですお嬢ちゃん。彼らは学園都市の清掃用ロボットたちです!」
武藤「清掃用ロボットねぇ…」
クライン「学園都市にはこんなのがウヨウヨいんのか」
バスガイド「清掃するだけではなく警備や治安維持のための、いわば動く監視カメラ、というわけですよ」
アリア「学園都市の技術は2、30年進んでいるって噂かと思っていたけど……あんがい間違いじゃないようわね」
「見て見てーおいぬさんのロボットだー!」
子供の声につられて窓の外をキリトが覗き込むと、そこには銀色の犬ともジャガーなどの肉食獣とも取れる四足歩行の獣がうろついていた。
アスナ「流石学園都市ね…動きがすごい滑らか」
キリト「ああ」
その歩行は本物の生物のように滑らかだった。学園都市の外部ではこんなにも動きに滑らかさは出せまい。
七罪「運転手さーん。あれも学園都市の」
運転手「俺にふらないでくれないかい?」
バスガイド「俺にふってくれないかい?」
バスガイド「俺たちもあまり見たことはありませんが…アイラックは?」
運転手「大覇星祭の時に一度見た覚えがある」
そんなこんなしている内にバスはゲートをくぐり──ついに学園都市へと入った。
耶倶矢「おおお!!ここが学園都市か!!見ろ夕弦!飛行船だぞ!飛行船!」
シノン「電信柱が見当たらない変わりにあちこちに風車があるわね…」
不知火「思っていたよりかは普通の町並みだね…もっと近未来的だと思ってたけど」
ワイワイガヤガヤ
バスガイド「はいはーい!皆さん!これより先は自由行動とさしていただきます!大きな荷物は我々があらかじめホテルに預けておくので、昼食を取るもよし!見学するのもよしです!ただし、マップにも載ってるように第二と第二十三学区は立ち入り禁止学区なのでくれぐれも注意してください!これからバスを止める公園前に18時に迎えに上がりますのであしからずに!!」
「「「「はーい!!」」」」
「ではバスを止めますので少々お待ちください!」
訂正版
バスガイド「俺たちもあまり見たことはありませんが…アイラックは?」
運転手「大覇星祭の時に一度見た覚えがある」
そんなこんなしている内にバスはゲートをくぐり──ついに学園都市へと入った。
耶倶矢「おおお!!ここが学園都市か!!見ろ夕弦!飛行船だぞ!飛行船!」
シノン「電信柱が見当たらない変わりにあちこちに風車があるわね…」
不知火「思っていたよりかは普通の町並みだね…もっと近未来的だと思ってたけど」
ワイワイガヤガヤ
バスガイド「はいはーい!皆さん!これより先は自由行動とさしていただきます!大きな荷物は我々があらかじめホテルに預けておくので、昼食を取るもよし!見学するのもよしです!ただし、マップにも載ってるように第二と第一0、第二三学区と第七学区の「学び舎の園」は立ち入り禁止学区なのでくれぐれも注意してください!これからバスを止める公園前に18時に迎えに上がりますのであしからずに!!」
「「「「はーい!!」」」」
「ではバスを止めますので少々お待ちください!」
──11月3日。12:30。学園都市第六学区。
上条「…なぁ~。ハンバーガーで手を打たないか?インデックス、オティヌス。割引券が溜まっているしよ」
第一一学区を公園沿いの通りを歩きながら、ツンツン頭の少年・上条当麻は隣を歩く白い修道着を着たシスター・インデックスと、自分の頭の上にちょこんと座る元魔神・オティヌスに恐る恐る聞く。
すると2人はそれぞれの位置から上条を睨みつけた。
インデックス「ダメだよとうま!夕べはとっても、と~ってもひもじい思いをしたんだから」
上条「仕方ないだろ、土御門に呼び出されたんだから」
オティヌス「ほほう。貴様にとってはか弱い我々の食事より、あの胡散臭い金髪サングラスとの約束の方が大事だと言うのか」
思わず「うっ…」と息を詰まらせる上条。確かに彼女たちの晩御飯を作らずに出て行ってしまったのは事実だ。上条はそれは悪いと思ってるし2人にも謝った。
しかしこれだけは譲れない。このままでは初めてアリサと出会った時の二の舞になってしまう。だから今回は上条は引かなかった。
上条「だいたいだなぁ。一昨日の夜にすき焼きを腹いっぱい食べてただろ!特にインデックスなんか「肉取りすぎ」って俺に苦情が来たんだからな~」
インデックス「それはそれ!これはこれだよ、とうま!!」
上条「虫がよすぎるだろ!!とにかく、今回はダメだ!!」
インデックス「前にも言ったけどね、とうま!ご飯を忘れられるとね、存在そのものを忘れられた気分になるだよ!ね、オティヌス、スフィンクス」
オティヌス「うむ、禁書目録の言う通りだ」
スフィンクス「にゃー」
今回はここまでです。
上条「あ……あーもーわかりましたよ~。好きなだけ食え」
オティヌス「おお!」
インデックス「本当だね!とうま!」
上条「ああ。上条さんに二言はねーよ」
と、これから待つごちそうにインデックスが喜んでいると目の前の公園に目がいく。
そこではなにやらお祭りのようなイベントが行われており、野外ステージではバンドによるライブの最中だった。
インデックス「とうま!手始めにたこ焼きが食べたいんだよ!」
オティヌス「わたしは焼きそばが食べたいぞ!理解者!」
上条「はいはい。仰せのままに」
と、屋台を求めて公園に入った3人はそこである一団と出会う。
御坂「あら、あんたも来たのね」
上条「ん、御坂に白井じゃないか…それにあんたは…」
佐天「あ、お久しぶりですね。上条さん」
そこにはクレープの屋台の列に並ぶ御坂美琴と白井黒子、そして上条が大覇星祭の借り物競争で御守りを借りた御坂たちの友人──確か名前は佐天だったかがいた。
そしてもう1人、上条が知らない頭に草花を乗っけている少女もいる。制服は佐天と同じものだからおそらく同じ学校の友人だろうか。
初春「あ…この人…確か御坂さんの想いび──ふががが!?」
御坂「ういーはーるさん?今なにを言おーとしたのかなー」
初春「ふががが」
上条「…ど、どうしたんだ?」
御坂「な、なんでもないわよ!!」
上条「?」
首をかしげる上条。何が何だかさっぱり分からない。
インデックス「とうま!とうま!早く早く!!」
オティヌス「ほら!行くぞ理解者!」
上条「お、おお」
恋愛を司る神様も~♪
自分の想いだけは止められない~♪
ましてや夢見がちな乙女なら~♪
思うままに世界ねじ曲げる~♪
キリト「お、なんかイベント中みたいだな」
バスを降りたキリト達一行が初めて目にしたのは学園都市の公園で行われていたイベントだった。どうやらこの見学会の開催側も、今日のこのイベントに重ねるように日程を調整したに違いない。
クライン「いや~もう、腹がペコペコだな。まわる前に何か食うか」
リズベット「そうね!あたしもお腹空いちゃった~」
シリカ「ちょうど屋台も色々あるみたいですし、行きましょう!」
直葉「わーい!私、屋台の食べ物って好きなんですよね!」
屋台の食べ物目当てに動き出す一行。公園に入るとソースの匂いや食べ物が焼ける音が嗅覚と聴覚に響き、思わずキリトはお腹を鳴らしてしまう。
「ぐ~っ」
アスナ「ぷっ。キリトくん、お腹鳴ってるよ」
キリト「くっ…そういうアスナだってアインクラッドの第一層では食い意地張ってたけどな~」
アスナ「もう何年前の話よ!あの時は仕方なかったし…そ、それよりほら!みんなもう行っちゃうし、私たちも早く行こう!」
キリト「ハイハイ」
あのとき出会った!
そのとき生まれた!
素敵な可能性に賭けた!
ルールを蹴散らし!
モラルも飛び越えて!
欲しい欲しい あなた!
キンジ「オイ、あんた」
キリト「?」
屋台で買ったたこ焼きをベンチに座り食べながら、ライブ真っ最中のバンドを見ていたキリトは、そこで先ほどバスを乗る前に知り合った少年に声をかけられる。
キンジ「さっきはすまなかったな。ツレが迷惑かけて」
キリト「あ、いや。こっちこそ」
丁寧に頭を下げて来た少年に対し、キリトも慌てて手で静止させようとする。
キンジ「理子に聞いたが…あんたMMOゲームでは結構有名なんだってな」
キリト「え。…ああ。まぁな」
キンジ「ふーん」
きらいって言っても~♪
寄るなって言っても~♪
曲解してI WANT YOU~♪
ホントは言ってよ~♪
おいでって言ってよ~♪
宇宙規模のChance~♪
狙いすます愛の戦士~♪
アリア「──あれ?キンジは?」
肉まんの屋台で売っていたももまんをほうばりながらキンジの姿を探し、アリアは辺りを見渡す。
理子「ん~?キーくんならさっきまでそこにいたけど~?」
レキ「キンジさんなら先ほどの男の人に謝りに行きました。バスの中では席が離れていたので」
チョコバナナやらりんご飴やらを口一杯にした理子もキョロキョロとキンジを探していると、この祭りの中でもマイペースにカロリーメイトを食べるレキがある方向を指差した。
2人がそこを見ると先ほどの少年と会話をしているキンジの姿があった。
アリア「へ~。ネクラのあいつが初対面の人間と仲良く出来るなんてね」
理子「しかも本当に「普通」の子と…ほほぅよく見れば中々見所がある少年ではありませんか。体も細身だし着せれば似合う…」
レキ「……?」
アリア「理子?あんた何ブツブツ言ってんの?」
白雪「キ、キンちゃん…男同士の友情とかはあんまり…」
一旦休憩。
ちなみにBGMはニャル子の曲解 I LOVE YOU×ウザ>>>かわいい です
まだかなまだかな(o>ω<o)
大変長らくお待たせいたしました!
いよいよ四主人の会合です!
……途中で寝たらすいません。
ではいきまーす!
転ぶフリ抱きついてみたりして~♪
隙あらば、クチビルも狙い撃ち
やり過ぎてるくらいがちょうどいい~♪
ウザ>>>かわいい……それも個性です!
美九「」
間違えて書き込んじゃいました…
転ぶフリ、抱きついてみたりして~♪
隙あらば、クチビルも狙い撃ち
やり過ぎてるくらいがちょうどいい~♪
ウザ>>>かわいい……それも個性です~♪
美九「それにしてもいい歌声ですね~あの子」
屋台にて他の見学会招待者と同じように昼食をとっていた士道たち一向だったが、バンドのセンターで歌っている少女を見ながら美九が呟いた。
耶倶矢「むむ、お前が認めるということは才能ある少女なのか?かの少女は?」
たこ焼きを夕弦と分け合いながら食べている耶倶矢はステージ上に目をやる。
センターで歌っているのは見た目は四糸乃や本当の七罪と同じ歳くらいの茶髪の少女だ。ギターは黒髪で前髪の一箇所だけが赤い目つきの悪い少年、そしてドラムは褐色の肌が印象的な少女だった。士道が言うのもなんだが個性的なメンバーだ。
美九「磨けば絶対光りますね~。他の2人も上手いですし…ま、ダーリンほどではありませんけど」
そういいながら士道の腕に抱きついてくる美九。
幸い外部との繋がりが少しばかり薄いこの街では美九を知ってる人間もあまり多くないらしく、今のところ騒がられることにもないが。目立つ行動はやめてもらいたい限りだ。
十香「最後の一個は私のだ!」
インデックス「わたしの方が0.1秒先に並んだんだよ!だからこれはわたしの!」
するとりんご飴の屋台の前で十香が誰かと言いあっているのが見え、士道は苦笑する。普段は温和な十香だが、どうも士道と食べ物が絡むと少し凶暴になってしまうのだ。
琴里「へ~科学の街の学園都市にシスターなんていたのね。意外」
士道「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないだろ。まったく…十香!」
上条「インデックス!食べてはいいとは言ったが喧嘩していいなんて一言と言ってないからな!」
sage進行かのう(´-ω-`)
そばにいられたら!幸せなんです!
基本的にはそれだけです!
お風呂の中でも!ベッドの中でだって
近くにいたいだけっ!
──少女は歌う。この場にいる主人公達のために。
かわいいだけじゃ、物足りないでしょう?
通好みのワ・タ・シ~☆
ウザイくらいが、癖になるでしょう?
闇の帳にまぎれながら夢に出る~♪
──少女は歌う。自分の仲間のために。
「かわいい女」と~♪呼ばれたいけど~♪
できないのがわたし~♪
きみの心に~♪住み着けるなら~♪
煙たい素振り~♪それだって本望だから~♪
──少女は歌う。自分のために。
わかってるのに~♪
思い込むフリ~♪
曲解したI LOVE YOU~♪
いつまでたっても~♪
かなわなくっても~♪
あきらめないChance~♪
待ち焦がれる愛の言葉 ~♪
──少女は歌う。自身の大事な人のため。
そして少女は──
尻尾を振るう
すいません。短いですがここまでで。
何故だ?何故レス一覧で更新されない?
これは死活問題です
>>1がsageてるから?
>>299
あ、成る程。ありがとうございます。間違えて書き込んじゃいました…
突然鳴り響いた轟音と崩れ出した野外ステージを見た観客達はその場で硬直してしまう。
すると野外ステージの機材である鉄の棒や照明が次々と落ちてくる。誰かが悲鳴をあげて、ようやく観客達も慌てて野外ステージから離れていく。
御坂「!!黒子!」
黒子「言われなくても分かっていますわお姉様!!」
御坂の一言に反応した黒子は右腕に〈風紀委員〉の腕章を付け、空間移動で観客達の群れの前へ飛び出す。
黒子「ジャッジメントですの!皆さん!落ち着いてまずはこの公園から離れてください!」
初春「白井さん!わたしも手伝います!」
佐天「私も!」
〈風紀委員〉の腕章を付けた初春や佐天も観客達の誘導に協力する。
アスナ「キリトくん!何が起こってるのかわかんないけど避難しよう!」
それは桐ヶ谷和人も
琴里「士道!ここで十香たちを刺激させるわけにはいかないわ!逃げるわよ!」
それは五河士道も
アリア「私たちが武偵だとバラすわけにはいけないわ!退くわよキンジ!」
それは遠山キンジも同じだった。
そんな中に観客達の群れの中を逆走する者がいた。
上条「くっ…!もう奴らが来たってのか!?」
〈幻想殺し〉上条当麻と〈魔道書図書館〉インデックス、そして元魔神のオティヌスだ。
オティヌス「上条!気を付けろ!何がいる!」
上条「魔術師か!?」
インデックス「わからないんだよ!魔力の気配はするんだけど使われてるのは魔術じゃない!」
──一方、崩れた野外ステージの目の前ではこの騒動の発端となった少年少女達が騒いでいた。
溜息をついているのは前髪の一部だけ赤い目付きの悪いギターの少年だ。
ギターの少年「──お前は一体何やってんだよ…」
歌手の少女「しょ、しょうがないじゃないの!!精霊の霊力やら魔力やら緋弾やらに触れてたのよ!!尻尾抑えるだけで精一杯だもん!それに…何かあいつらを見ていると──」
とそこで怪獣のような太い尻尾をブンブンと降っていた少女は少し俯く。
、
ギターの少年「ったく…作戦変更だ。引
、、、、、
き合わせるぞ。アスモ!」
するとドラムを叩いていたメイド服ことアスモは慌てて返事をした。
アスモ「は、はいっ!!既に〈トライシオン〉とは連絡がついています!」
ギターの少年「パトの野郎は?」
アスモ「今だ見つかっていないと!」
ギターの少年「よしっ!まずは〈幻想殺し〉と〈イツカシドウ〉だ!その後に〈?(エネイブル)〉、〈キリト〉とも接触するぞ!」
すると少女は左右の手首に金色のリングを付け、走ってくる〈幻想殺し〉を見つめる。
歌手の少女「了解なんだよ!」
アスモ「了解です!」
上条「待て!お前ら!!」
ギターの少年「──俺に用か」
崩れた野外ステージの目の前。そこに向かった上条たちを迎えたのは、あのバンドでギターを引いていたはずの少年だった。
両手首には大きな金色のリングを付けて──
その目を見た上条はゾッとする。
──真っ赤な目。狼のような目。
それは上条が初めてあった時の一方通行の目のように鋭く、世界を作り直そうとしていた頃のオティヌスと同じように極悪な眼光を放っていた。
間違いなくコイツはヤバイ。
上条「誰だ…お前ら…。前に俺たちを襲った奴らと同じ存在か…?」
ギターの少年「この前…?ああ、成る程な……安心しろ、あいつらとは無関係だ…まぁ…」
すると少年は両手首のリングに手を伸ばし、何の前触れもなく、ブン、と腕を普通に振った。
そしてその風圧で背後の屋台が車でも突っ込んで来たかのように弾き飛ばされる。
上条「ぐっ…2人とも下がっていろ!」
頭の上のオティヌスをインデックスに預けた上条は改めて目の前の敵と向き合う。
ギターの少年「一応名乗っておくぞ〈幻想殺し〉」
ヴィラン
「俺は 敵 。お前らのな」
諸事情により、新しくスレ立てしてやり直すことになりました。個人的な事情で読者の皆様に迷惑をかけることを深くお詫び申し上げます。
……っていうか勢いだけで投稿していたら取り返しがつかなくなったっていうか…すいません、ss舐めてました。
というわけでもう一度プロット見直して新しくスレ立てすることにします。すいません。甘かったです。
新スレ立てました!これです!
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs
このSSまとめへのコメント
新しいスレに行けない
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1404813176
です
最高の4HEROが集まったと聞いて参上~www
読んでてマジ興奮キタコレ
これ続き無いのー?