響「電車通勤……」 (36)


P「うーん……」

響「どうしたんだ?プロデューサー。何か悩みでもあるのか?」

P「おっ?いいところに来たな。実は明日なんだが…」

響「明日?明日って○○スタジオで収録でしょ?」

P「ああ、そうだ・・・…」

響「明日は1日中、プロデューサーがそばに居てくれるから自分、嬉し…じゃなかった、楽しみにしてるぞ!」

P「響…実はその送迎なんだけど…」

響「え?」





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P「すまない!大事な打ち合わせが入ってついている事が出来なくなったんだ。本当にすまん!」

響「え……自分、い、いやそうだよね!プロデューサーは自分たちの為に頑張ってくれてるんだし、自分!一人でも大丈夫だぞ!」

P「ありがとう響」ナデナデ

響「もう!クシャクシャするのは反則だぞ!」

P「言ったら安心したよ。それじゃあ明日は一人で電車出勤で頼むな」クシャクシャ

響「え?……プ、プロデューサー。今何か言った?」


P「スタジオまで電車で向かってくれと言ったんだが?」

響「デデデ…電車!?」アワワワ

P「ど、どうした響。震えているように見えるが、もしかして…?」

響「そ、そんな分けないぞ!自分、完璧だから電車なんて恐くないし。今日だって線路沿いを歩いて来たし、電車のことならなんでも知ってるぞ!自分、完璧だし!自分、完璧だからな!」ガタガタ

P(なぜ、ここまで動揺しているんだ?電車にトラウマでもあるのか?)

響「と、とりあえず今日は帰って明日の予習するね…」ブルブル

P「おい響!」

バタン!

P「タクシー使ってもいいんだぞ。って遅かったか…まあ、30分くらいだし大丈夫だろ」

我那覇家


響「ハム蔵??!た、大変なんだぞ!あ、明日自分、一人で電車に乗ることになって??」ギュ

ハム蔵「ジ!ジジジ??????」バタバタ

響「え?離せって?うぎゃー!ゴ、ゴメンちょっと力が入りすぎてたぞ!」

ハム蔵「ジジ!ジジ!」

響「いいから落ち着けって。わ、わかったぞ!深呼吸してから話すね」スゥー

ハム蔵「ジ!」

響「実は明日、電車で通勤しなきゃいけなくなったんだけど・・・
  自分、電車なんて生まれてから一度も乗ったことないぞ!?ね、ね?どうすればいいと思う?」

ハム蔵「ジジ!ジジジジ!」

響「わかった落ち着くぞ。うん、そっか友達に聞けばいいんだね。でも、こんなこと聞ける友達って……あ!貴音!」




ピッ

貴音「はい」

響「貴音!自分!自分だぞ!」

貴音「はて?自分とは誰の事でしょう。もしかすると危険な番号からかもしれません。このまま切ってしまった方がよろしいでしょうか?」

響「ゴ、ゴメン!じぶ、じゃなかった我那覇響だぞ!」

貴音「フフフ。冗談ですよ響。何か用事でしょうか?」

響「実は明日、電車に乗ることになったんだけど」

貴音「なんと??」

響「それで自分、乗ったことないから貴音に乗り方とか、マナーとかを教えてもらおうと思ったんだけど」


貴音「響」

響「なに?」

貴音「ラーメンの話を…」

響「電車!」

貴音「ラーメ…」

響「電車!」

貴音「ラ」

響「電車!」

・・・…


我那覇家

響「結局、貴音も知らなかったみたいだし・・・と、とにかく明日は時間に余裕を持って行動するぞ!」


翌朝、

響「人、人が多すぎるぞ!なんで?こんなに人がいるんだ?」

ザワザワ

響「とにかく最初は切符を買わないと、ええと?あった券売機だぞ!」


響(やっと自分の番か)

響(ええと、最初にお金を入れて……あれ?)

響「ボ、ボタンがないぞ!?」


響「な、なんで?金額は表示されてるけど…ボタンがない…」キョロキョロ

女性「」ピッ、ガチャ

響(みんな、普通に買ってる…なんで?も、もしかて自分のだけ不良品でボタンがないのか!?)

??「チッ!」

響「!!」

響(後ろに人がいたんだ…早くしないと!)

響(でも、どこを押せば!?)

響「うーん?、と、とりあえず」

ピッ、ガチャ


響「お、お先にどうぞ……」

男「あ、はい…?」

響(取り消しボタンの場所が分かって良かったぞ…)フゥ

男「」ピッ、ガチャ

響(普通に買ってる……)



響「また、自分の番が回ってきたぞ……」ズーン

響(でも、どうせ買えないんだろうな……)

響「ちがう機械だけど、やっぱりボタンはない……ん?これは?」

響(呼び出し??)

ピッ、ガチャ!

響「!!」ビクッ

駅員「なにかご用でしょうか?」

響(そ、そんなところから出てくるのか!?)


響「…そんな所からでてくるんですね?」

駅員「はい?」

響「え、いや!?何でもないです……」

駅員「はあ…それでご用件は?」

響「ええと、切符が買えなくて……」モジモジ


駅員「え!?タッチパネルの不具合ですかね!?」

響「タッチパネル!?…だったんだ……」

駅員「え!?」

響「え?あの、すいませんでした……」カァ…

駅員「いえ、ことらこそ失礼しました…」

バタッ

響(そうか、タッチパネルだったのか…時代はそこまで来てたんだな……)

響「お金をいれたけど・・・スタジオの駅が分からない…
  とりあえず500円分買っとくぞ」

ピッ、ガチャ


響「これが噂の自動改札機かぁ。
  ふふん~!でも自分空港で使ったことあるんだぞ!」

ガチャ、バタン!

響「うぎゃ!?な、なんで!?」

駅員「すぐ確認します!」

・・・・・・

駅員「すいません、切符詰まりでした。
   機械の不具合でご迷惑をかけました」

響「い、いえ。じ、自分ビックリしたけど迷惑なんて思ってないから……」

響(良かった…自分のミスじゃなかったぞ)ホッ


ウジャウジャ

響「人が多すぎる…ステージ上では分からないけど過去まれると威圧感があるな」

響(うっ、少し気持ち悪くなってきたぞ…)

響「でも、ここまで人が多いと島との違いをかんじるなぁ…ってなんだこれ!?」

警備員「エスカレートにはゆっくりお乗りください!!」

ウジャウジャ

響「ただのエレベーターになんでこんなに人盛りが!?」

響「正直、行きたくないけど…乗り場はその先だし…」

響(よし!覚悟を決めるぞ!)

ウジャウジャ

響(うぎゃ!?すごい圧迫感だぞ!)

サラリーマン「」

響(でも皆、涼しい顔してるし…都会の人はみんなこうんな感じなのか)

アナウンス「ただいま電車が参ります。黄色の線より内側に…」



響(やっぱり凄い人の量だぞ…ホントに全員乗れるのか?)

シュゥゥ

響(な、なんだ!?人の列が急に割れたぞ!?)

響「え、え?どういう事?」

ゾロゾロ

響「!!」

響「す、すいません!」バタバタ

響(そ、そうか出てくる人の為に真中を開けたんだ・・・)





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