やよい「はい」

あずさ「パープル」

やよい「えっ」

あずさ「パープルよ」

やよい「パープル」

あずさ「そうそう」






やよい「でもナス色」

あずさ「やよいちゃん」

あずさ「おなす好きなの？」

やよい「おいしいですよね」

あずさ「そうね」

やよい「もうすぐ旬ですよ」

あずさ「カレーなんか良いわね」






やよい「いいなぁナス色」

あずさ「やよい」

やよい「えっ」

あずさ「やよいちゃんのテーマカラーはなに色かしら？」

やよい「今」

あずさ「なに色？」

やよい「オレンジです」

あずさ「そうね」



やよい「私大好きです、オレンジ」

あずさ「そのままでも、ジュースにしてもいいわねぇ」

やよい「ちょっと飲みたくなってきちゃったかも」

あずさ「お姉さんがお出しいたしましょう」

やよい「なんと」

やよい「面妖な」

ﾊﾞﾀﾑ

あずさ「やよいちゃん、コップ出してもらえる？」

やよい「でもそれ伊織ちゃんの」

あずさ「私ったらリーダーのお気に入りなのよ」

やよい「いいなぁ」

あずさ「うふふ、やよいちゃんもよ？」

やよい「実はそうだと思ってました」

あずさ「なんと」






あずさ「そういえば、私の」

やよい「ゴシック・パープルです」ｺﾄｯ

あずさ「おいしいわね」ｺｸﾝ

やよい「ですね」ｺｸｯ

あずさ「ちなみにアメジスト・バイオレットでも可よ」

やよい「はい」ｺﾞｸｺﾞｸ






あずさ「ごちそうさまでした」

やよい「やっぱりお高級な感じがしました」

あずさ「あら、本当？」

やよい「私地中海のにおいって好きなんですよね」

あずさ「大人ね」

やよい「『765のナポリタン』とは私のことです」ﾌｧｻ



あずさ「お嬢様お嬢様」ﾁｮｲﾁｮｲ

やよい「なにか」



あずさ「こちら、普通のオレンジジュースでございました」ｺｼｮｺｼｮ

やよい「」






やよい「伊織ちゃんってすごい」

あずさ「水瀬の力ね」

やよい「ところでナス色って」

あずさ「高槻」






やよい「えっ」

あずさ「高槻」



やよい「ひどい」

あずさ「ひどくない」

ｶﾞﾁｬ

亜美「それでねー」

伊織「そんな馬鹿げた話は」






あずさ「いいところに」

伊織「はい？」

亜美「やっほ、やよいっち」

やよい「おはよー」

あずさ「二人とも、私のテーマカラーは？」

亜美「テーマカラー？」

あずさ「はい」





伊織「アコナイト・バイオレットでしょ？」

あずさ「みなさい」

やよい「ぐぬぬ」

亜美「えっ」

伊織「そう覚えなさいっていったのはあず」

あずさ「めっ」ﾍﾟﾁ

伊織「いたっ」

やよい「亜美は？」

亜美「えー、そんなの」



亜美「ぶどう色でしょ」






あずさ「合格ね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

やよい「なんで」

伊織「なんなのよこれ」

あずさ「ひどいのよ、やよいちゃんったら」

やよい「ひどくないもん」

亜美「なんて言ったのさ」

やよい「ナス色」

伊織「えっ」






やよい「あずささんのテーマカラーはナス色だもん」

あずさ「やめなさい」

亜美「んふっ」

あずさ「もう、いつからそんな変な子になっちゃったのかしら」

やよい「私は正しいもん」

伊織「なによナス色って」

亜美「やよいっち、流石にそれはないっしょー」

やよい「あるもん」






あずさ「やよいちゃんと違って賢いわね、亜美ちゃんは」ｷﾞｭｯ

亜美「んふふ」

やよい「ぐぬぬ」

やよい「亜美なんてぜんぜん賢くないもん」

亜美「は？ チョー賢いし」

伊織「ちょ、ちょっと」

やよい「私『765のナポリタン』だし」

亜美「やよいっちにはミートソースで十分だし」

やよい「なんだと」






伊織「なにがしたいのよ」

あずさ「んふっ」

あずさおね→ちゃんにナスって………やよいっちエロエロっしょ→

亜美「竜宮小町って賢くなきゃ選ばれないし」

やよい「嘘」

亜美「選ばれなかったやよいっちは賢くないんだよ」

伊織「こら」

やよい「別に羨ましくなんかないもん」

あずさ「あらあら」



やよい「竜宮の衣装もナス色だし」






やよい「」ﾀﾞｯ

あずさ「ﾄｪｪｪｪｲ」ﾀﾞｯ

亜美「ﾄｪｪｪｪｲ」ﾀﾞｯ

伊織「」

やよい「はなせ」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

亜美「なんたるボートク」ｶﾞｼｯ

あずさ「くすぐっちゃおうかしら」

伊織「大人げないわね」

あずさ「だって」

伊織「やよいも変なこと言ってないの」

亜美「なんかいおりん大人ぶってずるいっしょー」

伊織「これが水瀬の風格よ」



やよい「ナス色ボタン」






やよい「」ﾀﾞｯ

あずさ「ﾄｪｪｪｪｲ」ﾀﾞｯ

亜美「ﾄｪｪｪｪｲ」ﾀﾞｯ

伊織「ﾄｪｪｪｪｲ」ﾀﾞｯ

やよい「あはははは!! うひひひひ!!」ｹﾗｹﾗ

あずさ「二人とも、手加減はなしよ」ｺﾁｮｺﾁｮ

亜美「足の裏とかDo-Dai?」ｺﾁｮｺﾁｮ

伊織「腋、腋をなでる」ｽﾘｽﾘ

やよい「きゃはははは!!」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ






やよい「はーっ、はーっ……」

あずさ「まったく」

亜美「やよいっちくすぐり弱いんだね」

伊織「私なにしてるのかしら……」

あずさ「どうしてあんなこと言ったのかしら？」

やよい「……っ」

亜美「ゆっくりでいいぞよ」ﾎﾟﾝ

伊織「……やよい？」





やよい「……伊織ちゃんが」

あずさ「伊織ちゃん？」

伊織「えっ」

やよい「初めて私の家に来たときの夜ご飯で」

やよい『伊織ちゃん、食べないとなくなっちゃうよ？』

伊織『た、食べるわよ……』

伊織『うぅ……、はむっ』ﾊﾟｸ

伊織『んーっ!!』



伊織『意外とイケるじゃなーい!!』






やよい「……意外と？」

伊織「」



やよい「私知ってたんです、伊織ちゃんが『うわぁ』って顔でホットプレート見てたこと」

伊織「」

やよい「その夜、震える私をかすみがなぐさめてくれました」

やよい「大丈夫だよ、って」

やよい「お味噌汁はちょっとあれだったけど、って」

やよい「お姉ちゃんは『765のナポリタン』なんだから、って」






やよい「うわあん、あうあうあう!!」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

あずさ「辛かったのね」ﾋｼｯ

やよい「私だって……!! お味噌汁にゴーヤなんて入れたくなかった……!!」

亜美「……っ」ｸﾞｽｯ

伊織「」

響「………………」

やよい「ああああ」

あずさ「大丈夫、大丈夫よ」ｷﾞｭｯ






伊織「わ、私」

亜美「……うん？」

伊織「私のせいで、やよいは」

亜美「い、いおりん？」

伊織「私が水瀬だったからやよいの心は」

亜美「あずさお姉ちゃん!!」

あずさ「えっ」

伊織「あはっ、私なんかナス色がお似合いじゃないの」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

亜美「なに言ってるのいおりん!!」





やよい「ふっ」ﾀﾞｯ

あずさ「っ!?」

あずさ「亜美ちゃん、やよいちゃんを!!」

伊織「見捨てないで、見捨てないで亜美」ﾀﾞｷｯ

亜美「い、いおりんが!!」



あずさ「……くっ」ﾀﾞｯ





あずさ「はあっ、はあっ」

あずさ「逃げられちゃったわね……」

小鳥「えっ、やよいちゃんですか？」

小鳥「美希ちゃんとレッスンに行きましたよ」

小鳥「なんだか、やよいちゃんすごいニヤニヤしてましたけど……」






あずさ「やよいちゃん、……いえ」

あずさ「覚えてなさい、『765のナポリタン』」

やよい「美希さん」

美希「んー？」

やよい「テーマカラーなんですけど」

美希「うん」

やよい「美希さんのテーマカラーって」






やよい「えだまめ色ですよね」

美希「」

終

亜美「ほら、オレンジジュースでも飲んで!!」

伊織「減ってる」

亜美「えっ」

伊織「すごい減ってるのよ」






伊織「ジュースにまで見捨てられる系アイドル、みナス伊」

亜美「あずさお姉ちゃん!! いおりんがああああ!!」

今度こそ終