ベルトルト「僕の左手」(77)

夜、男子寮

コニー「俺、気づいちまったんだけどさ」

ジャン「ああ」

コニー「ライナーとベルトルトって巨チンだよな」

ライナー・ベルトルト「!?」

ジャン「おまえ、今更何言ってんだ? まあチンコも体格に比例してんだろ。こいつらはいかにも男って感じだからな」

マルコ「コニー、ぶしつけにそういうことを言うのはよくないぞ・・・・ごめんね二人とも」

コニー「なあ、おまえらウォールマリア南東出身だっけ? やっぱ村の大人もそうだったのか?」

ライナー・ベルトルト「・・・・・・」

マルコ「ライナー?」

ライナー「あ? ああ、・・・・・・そうかもな、俺たちの村のヤツらはみんなこんなもんだったぜ」

ジャン「ふーん。うらやましいこって」

コニー「へー。あ、でもベルトルトの1年目から剥けてたけどアレは出身関係ないだろ? いつ剥けたんだ?」

ベルトルト「え。じゅ、11歳くらいかな・・・・・」

マルコ「11歳!? 早いね」

ジャン「いや、それは普通じゃねーだろ。・・・・11歳のときなにかあったのか? それっていうことは・・・・・」

ベルトルト「あ、・・・・・ああ。・・・・・・明け方だった」

ライナー「・・・・・?」

ベルトルト「やけに隣室が騒がしくて、耳慣れない喘ぎ声が次第に大きくなり・・・・・
      それが近所の女性のものだと気づいて急いで扉を開けたら――――」

ジャン・マルコ・コニー「・・・・・!」

ベルトルト「その後は・・・・えっと、あまりよく覚えてない・・・・皆ひどく興奮したんだ。
      女性は男に乗って朝まで続けた。僕は調子に乗って、朝になると皮まで剥けてた」

ジャン「・・・・・詳細はわからんが・・・・・衝撃的な体験をした・・・・ってことだよな」

ライナー「まったく・・・・・なんだっておまえは突然そんな話すんだよ」

ベルトルト「ご・・・・・ごめん・・・・。言いたいことも特にないんだ」

コニー「自慢かよ。近所の女性なあ・・・・・そんな人の裸を見るってのは、ドキドキするものなんだろうな」

マルコ「そ、そうだね。う、うらやましい・・・・かもな」

ジャン「だな。若い女の裸なんて見たことねーよ」

コニー「ああ。一体どうなってんだろうなあ。同期の服の下」

ジャン「想像するしかねーな。女の裸は見てはいけないって教えられているからなあ」

マルコ「そうだね・・・・」

ジャン「今になってみると、男にした親を恨むってもんだぜ」

コニー「ははは。しかし剥けてる理由もわかって面白かったぜ、ありがとよベルトルト」

ベルトルト「あ、ああ」

ライナー「・・・・はは・・・・」

・・

ライナー「そろそろ就寝だな」ギシ

ベルトルト「なあライナー。さっきの話だけど・・・・・僕らの故郷の人のって、やっぱり大きかったのかな?」

ライナー「あ? ああ・・・・・性器の話か。それは、でかかったと思うぜ。開拓地で水浴びしてるとき、大人のを見たが、
     やはりそうだと思った」

ベルトルト「へえ」

ライナー「というかな。おまえ、さっきの話はなんだったんだ? いきなり」

ベルトルト「ああ、あれは・・・・・。コニーの巨チン発言で動揺して・・・・。・・・・・・うっかり巨人になった年を
      言ってしまったから、それをごまかすために」ヒソ

ライナー「なんだ、作り話か。おまえにしてはうまい嘘だな」

ベルトルト「・・・・・・」

ライナー「・・・・・?」

ベルトルト「あのさ。話題を変えるためっていうんじゃないんだけど・・・・・。なんで僕らの故郷の人は
      こんなに大きいんだろうね?」

ライナー「・・・・・・」

ベルトルト「僕ら、同期と比べたら、2倍くらいあるよ・・・・・君なんてタオル付けないから、しょっちゅう二度見されてたし・・・・・」

ライナー「・・・・・・ベルトルト、おまえ理解してなかったのか?」

ベルトルト「理解?」

ライナー「・・・・・」チラ「・・・・・それは巨人化の作用だ」ヒソ

ベルトルト「!」

ライナー「巨人化できるようになると短命になるよな。しかし巨人化できる人材ってのは特別だろ?
     だから効率よく遺伝子が残せるよう、生殖機能を高めているんだ」ヒソ

ベルトルト「そ、そうだったのか・・・・・・知らなかった」

ライナー「しかし、俺らは戦士だからな。そういう機会は恐らくないんだが」

ベルトルト「はは、持ち腐れってヤツだね・・・・・」

ライナー・ベルトルト「・・・・・・」ハア

ベルトルト「それと、今日思ったことがもう1つあるんだけど・・・・」

ライナー「ああ」

ベルトルト「同期の人たちって性欲薄くないかい?」

ライナー「ああ・・・・・」

ベルトルト「僕の渾身の体験談聞いて、あんなに反応が薄いだなんて・・・・・」

ライナー「まあほとんど年下だしな。あんなもんだろ。というかおまえ体験談って認めやがったな」

ベルトルト「いいだろ別に・・・・そういう体験、最初で最後だったんだし・・・・・」

ライナー「ああ、そうだな・・・・・」

ライナー・ベルトルト「・・・・・・」ハア

・・

おぉ、続き気になる

・・

数日後、食堂

コニー「でさあ・・・・・」

サシャ「ん? コニー、パンを残してるんですか!? い、いただきます!」ヒョイ パク

コニー「え? あ、ば、バカ! 残してねーよ、とってたんだ!」

サシャ「はっ! す、すいません。じゃあこれはコニーのものだったんですね・・・・お腹すいて、つい」モグモグ ゴクン

クリスタ「き、今日サシャはご飯を食べる暇がなかったんだよね」

ユミル「食料庫に忍び込んで説教されてたせいでな。つまり自業自得だ」

コニー「く、くっそー・・・・・」ムカ

ジャン「おいサシャ、今のはさすがにどうかと思うぜ」

サシャ「は、はい、ですから謝って・・・・・」

マルコ「・・・・・」

ユミル「・・・・・・よし、コニー」ガシ「捕まえといてやるから、こいつくすぐってやれ」

サシャ「きゃ、ゆ、ユミル?」ジタバタ

コニー「くすぐる?」

ユミル「ちょっとはスっとするぜ。痛めつける訳でもねーしよ」ニヤニヤ

コニー「・・・・・そ、そうだな。今のはよくないぜ、サシャ!」コチョコチョ

サシャ「きゃ! きゃはははっ・・・・・・」

エレン「・・・・・・? なんの騒ぎだろうな? なあライナー」

ライナー「ああ」

もう新作来たのか…楽しみ

サシャ「はあ、はあ・・・・・・っ、こ、コニー上手ですね・・・・」

コニー「そうか? あーもういいよユミル、気分収まったし」

クリスタ「くすぐりに上手い下手ってあるものなの?」

ユミル「あ? さあな」

コニー「クリスタ、おまえもくすぐってみようか?」

クリスタ「うん」

コチョコチョ・・・・・ アハハハハハッ

エレン「なにやってんだ?」

マルコ「エレン、アルミン、ミカサ、ライナー、ベルトルト。ごめん、うるさかったね」

アルミン「くすぐり・・・・・くすぐったさの個人差は面白いよね。先天的な神経の問題もあるけど、
     後天的な皮膚の下の肉の厚みの変化とも反比例しているし、年齢とも反比例すると
     いわれているよ」ペラペラ

エレン「へー。じゃ筋肉質なミカサはくすぐったくねーのか」コチョコチョ

ミカサ「う! エレン、いきなりはやめて。驚く。お返し」コチョコチョ

エレン「うわっはははは! お、おまえその指の動きすげーな! 今度よく見せっははは!」

アルミン「エレンは筋肉が薄くつく体質だからね。僕も人のことは言えないけど。くすぐったさには
     弱い部類に入ると言えるだろうね」ペラペラ

マルコ「僕ら兵士は、筋肉は贅肉と言われるくらいだからね・・・・・くすぐりに弱くても仕方なっうわ!?」

ユミル「へえ~おもしれーじゃねーか。じゃあ優等生もくすぐったがり屋ってことか」コチョコチョ

マルコ「ユミル!? なんで、あは、よしてくれよ、くすぐったいよ、ははは」

ジャン「なんだよユミル、いきなりよ・・・・・っうお!」

サシャ「・・・・・・は! しまった、すいませんジャン、ついくすぐってしまって」コチョコチョ

ジャン「つ、ついってなんだ、意味わからねーよ! よせ、バカ!」

サシャ「なんでしょう・・・・狩猟民族の血が疼くというか・・・・・・」コチョコチョ

ライナー「はは、なにやら楽しそうだな」

ベルトルト「はは・・・・」(ライナーの言うとおり、みんな子供なんだな)

エレン「くそ、仕返しだ! アルミン、くすぐってやれ!」ガシ

ミカサ「! マフラーを人質にするとは卑怯・・・・・」

アルミン「そんな卑怯なことできないよ・・・・・・でも超人類であるミカサのくすぐりの反応を
     見ることは後学に役立つと言えるね」コチョコチョ

ミカサ「アルミン・・・・・アルミンの勉強のためなら・・・・・、ふふっ」

クリスタ「あはははっ、も、もういいよーコニー、太腿くすぐったッ、あはは!」

コニー「くすぐったがり屋なんだな、クリスタ」コチョコチョ

マルコ「ううう・・・・・、そ、相応に仕返しするよ、ユミル!」

ユミル「うわっハハ・・・・・・、おまえ、押さえつけてくすぐるなんて器用っハハハ!」

ジャン「あははは! はーっはーっ、てめ、いい加減にしろ、ははははは!」

サシャ「暴れ猪を抑えたわたしの技術を舐めないでください・・・・・っ、あれ?」コチョコチョ

ジャン「はあ、はあ、クソ、脚に力入らなくなっただろ、ふざけんなよ・・・・!」ゼーゼー

サシャ「あらら・・・・・でもまだくすぐり足りないです、あ! ベルトルト!」

ベルトルト「え」ビク

サシャ「ベルトルトはくすぐったがりなんですか!? どうですか」ギュッ

ベルトルト「うわ!」(ちょっ、背中に胸が・・・・・)

サシャ「脇腹? 内もも? 首筋? どこがくすぐったいんです?」コチョコチョ

ベルトルト「わ!? ちょ、はははは、・・・・・・イヤ、待って!」(ふ、服の中に手を入れてる!
      それも際どいとこばっか・・・・・なんか女の子っぽい匂いもするし)ドキドキ

サシャ「ライナー! ライナーも手伝ってください」コチョコチョ

ライナー「はは、ベルトルトが嫌がってんだろ? 悪い子にはお仕置きだぜ」コチョコチョ

サシャ「きゃはははっ! わー、ライナーやりますねっ! お返し・・・アレ?」スカ

ライナー「おっと。俺には触らせないぜ」コチョコチョ

サシャ「ひゃっ、なんでですかあ!? もう、ライナーもベルトルトもおませさんですねっ・・・・」

ベルトルト「・・・・・は、はあ」(あ、危なかった。勃起するところだ・・・・・ん?)

ベルトルト「・・・・・・?」

キャハハハッ ウワーヤメロヨ 

ベルトルト(あんなに長くくっつきあって刺激されて・・・・・なんでみんな反応してないんだ?)

ベルトルト(僕が変なのか・・・・)ガーン

キース「先ほどから騒いでいるようだが・・・・・」ギイイ

ミカサ「教官・・・・・サシャが放h

・・

数週間後、廊下

エレン「なるほど! そのトレーニングはいいな」

ライナー「だろ? はは・・・・」

エレン「ん? ライナー、そっち行くのか?」

ライナー「ああ、まあな」

エレン「そっか。じゃあな」

ライナー「ああ。・・・・」ソワソワ

ベルトルト「?」(ん? ライナー何してるんだ?)

ライナー「・・・・・・」ウロウロ

ベルトルト(うろうろしている)「ライナー」

ライナー「ベルトルト。・・・・・」ソワソワ

ベルトルト(あ。ここ、トイレの前か。あー・・・・・もしかして僕、邪魔だったかな?)

ベルトルト「その・・・・・僕は先にもどるよ・・・・・ライナーも早く寝なよ」スタスタ

ライナー「お、おう。・・・・・・、ベルトルト」

ベルトルト「?」クル

ライナー「あのよ。おかしなことを聞いているのは自覚しているんだが・・・・・おまえ、
     便所の前でソワソワするようなことって、なにか心当たりないか?」

ベルトルト「え?」

ライナー「別に、催してなんかないんだけどよ。・・・・・・最近、なんか寝る前こうなるんだよな」

ベルトルト「・・・・・・・? そりゃ、溜まってるんじゃないのか」

ライナー「溜まってる?」

ベルトルト「ああ」

ライナー「溜まってるって、なにがだ?」

ベルトルト「え?」

ライナー「え?」

ベルトルト(は?)「ねえ、君、最近抜いてる?」

ライナー「抜くって? ベルトルト。さっきから何言ってるんだ?」

ベルトルト(何言ってるもなにも)「僕はこういうこと年上の君から習ったようなものなんだけれど」

ライナー「習った? ・・・・・・それは、ウォールマリアの故郷を滅ぼされてからの話か?」

ベルトルト(ああ・・・・・、やっぱり兵士なのか。・・・・・・ん? ってことは、
      兵士のライナーは、104期みたいに性に蛋白ってことなのか)

ライナー「ベルトルト?」

ベルトルト(・・・・・・・)「ああ、イヤ。・・・・・ごめん、その、僕もよくわからない」

ライナー「ああ、・・・・・・そうか。悪いな、困らせて」

ベルトルト「イヤ・・・」(待てよ。蛋白、とは言っても、さっきのオナニーの知識もないようなライナーの発言はおかしいぞ。
      104期でももう年齢的にオナニーくらいして当然だろ)
     「ライナー。変なことを聞くけど・・・・・子供はどうやってつくるんだっけ?」

ライナー「はあ? おまえ、何言ってるんだよ・・・・俺たちみたいな子供は、作りようがないだろ」

ベルトルト「作りようがない?」

ライナー「ああ。作りようがないぜ。俺たちは身体はでかくてもまだ子供なんだから。やれっこないだろ」

ベルトルト(・・・・)「あ、ああ。そうだね。僕らはまだ子供だったね」

ライナー「ああ。俺たちにはそんな大人の話関係ないぜ。なに言ってるんだ?」

ベルトルト「だけど」

ライナー「・・・・ベルトルト?」

ベルトルト「あ・・・・・・イヤ・・・・・・なんでもないよ・・・・・」

ベルトルト(ライナー・・・・・、戦士のときは性知識もちゃんと知ってたのに、兵士になったら忘れて・・・・・。壁内の悪魔の末裔は異常で、
      ライナーはその影響を受けているんだ。僕らだけが正常なんだ! なんとかしなくては・・・・・・!)

・・

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翌日、倉庫

アニ「・・・・・・ちょっと待って」

ベルトルト「え、なに?」

アニ「それが昨日、あったことなんだね? ライナーがトイレの前でウロウロしてて、
   話を聞いたら子供のつくり方を忘れて、恐らく戦士の記憶をなくしている・・・・・」

ベルトルト「そうだよ。僕ら、故郷で性教育も受けたじゃないか? それすら忘れてるって
      ことは、ライナーの中の兵士の部分がまた強くなってるってことだ」

アニ「ああ・・・・・。アイツの精神の不安定さも、なんとか手を打たないといけない段階まで来ている」

ベルトルト「そうだね」

アニ「それはわかるよ。けど、僕らが正常、っていうのは?」

ベルトルト「え? それは・・・・・まあ、僕の中で色々考えてたから・・・・・ここの人の性観念の異常さについて」

アニ「そう。まあ理由があるならいいんだ。・・・・・あんたが考えてることなんて、正直
   興味はないしどうでもいいんだけど、疲労であんたも思考に異常がでてたらと思ってね。一応つっこんでおいた」

ベルトルト「え・・・・僕の考え、そんなにおかしかった?」

アニ「普通、そこで正常か異常かなんて考えないんじゃない。・・・・・ついでに、その考え、っていうの、話してみなよ」

ベルトルト「う、うん。その・・・・・、ここの人たちって、基本、猥談をしないんだよね・・・・・」

アニ「猥談?」

ベルトルト「普通、僕らくらいの年になったら、二次成長もくるわけだし、そういう話題が
      あって当然だろ? っていっても、僕らはずっと壁内にいるから、僕らの年頃でどれほど性に
      興味があるのが普通なのかはわからないんだけど・・・・」

アニ「あんたがムッツリなんじゃないの?」

ベルトルト「そ、それを言ったらそこまでだけどさ・・・・・・。イヤそれだけじゃないよ。
      その、こんなこと、君に言うべきじゃないんだけど、彼ら多分、自慰もしないだよね・・・・・」

アニ「自慰って・・・・・」

ベルトルト「お、男は出さないと溜まるのが正常だから! しないと駄目なんだよ」

アニ「そんな慌てて説明しないでよ。理解してるから」

ベルトルト「う、うん。最初は、僕ら身体大きいし、周りより二次成長が早いんだろうなと
      思っていたんだけどさ。彼ら、もう少なくとも14歳なのに一向に兆しがないんだよね。
      いっしょに生活してれば、わかるだろう、なにしてるかくらい」

アニ「なるほどね」

ベルトルト「で、これが僕の中で衝撃だったんだけど。いっとき、くすぐりあいっこが流行ったじゃないか?」

アニ「ああ」

ベルトルト「もう14歳以上なんだよ? なのに男と女があんなにくっつきあうって・・・・・
      おかしくないか? 幼稚すぎると思うんだよ」

アニ「・・・・・逆に、成熟しているから、動揺してなかった、っていう考えもあるけどね」

ベルトルト「あ・・・・そうか。まあとにかく、そうやっておかしいと思っていたときに、兵士のライナーが性の知識をなくしてしまったから・・・・・。
      壁内人類と性っていうのは、なにかあるのかと思って」

アニ「ライナーが性知識をなくしたのが、アイツの中の壁内人類らしさの象徴みたいなものが性知識がないことだったからだとしたら・・・・・、
   それについて調べるのは、アイツを元に戻す手がかりになりうるかもしれないね」

ベルトルト「うん」

アニ「壁内人類の性観念なんてどうでもいいんだけどさ・・・・・次の休み、書庫にでも行く?」

ベルトルト「それなんだけど・・・・・アルミンに聞いたんだ、発行禁止された書物を多く
      扱ってる古本屋が路地裏にあるって。そこに行けば、壁内人類の異常さの理由が
      わかるかもしれない。そうしたら、僕らもライナーのおかしさを・・・・・理解できるかも」

アニ「理解じゃないだろ。最終目的は、アイツを説得することだ。その材料にする情報を集めに行くんだよ」

ベルトルト「そうだね・・・・・・僕が彼を説得しないと・・・・・」

アニ「・・・・・不安そうなツラ、しないでよ。戦士でしょ」ポン

ベルトルト「! うん・・・・そうだね。きっと解決できるよ。僕ら、戦士なんだから」

・・

ガチャ

ユミル「ふわー・・・・、ん?」

アニ「じゃあ、そういうことだから」

ベルトルト「ああ、また」

ユミル(・・・・・アイツ等か。・・・・・)コソ

スタスタスタ

ユミル(行った。・・・・・・・知性巨人たちが。・・・・・・)ウーン

ユミル(人気のないところで傷を蒸気で治している姿を見つけて・・・・・それで、ライナー、ベルトルト、アニは
    恐らく知性巨人だと確信してはいるが。・・・・・ああやって密会して、なに企んでやがるんだろうな。

    まあわたしはいかした人生を送ることさえできればいいから、知ったこっちゃないんだけど。・・・・・クリスタに危害が加わるようなことがあるとすれば、
    なんかしら手を打つことも考えるべきなのか・・・・・かなり面倒だが)ムム

ユミル「・・・・・」ハア

ユミル(クリスタに入れ込みすぎちまってるよな。自覚しているが・・・・・アイツ、生まれ持って、
    「なにか」に縛られちまってるらしいのが、昔のわたしみたいでどうも放っとけねーんだよな・・・・・)

サシャ「あ、ユミル。そろそろ就寝ですよ、戻りましょう」

ユミル「・・・・・ああ。・・・・・ダハハ、芋女おまえ頭爆発してんぞ!」

サシャ「え!? へ、変ですか。もう寝るからいいかなーと思って」

ユミル「ハッ。笑えるから、ミーナあたりにも見せてきたらいいぜ。・・・・・お、見ろよ」ニヤニヤ

サシャ「え? あ、ミーナ」

ミーナ「あ、二人とも、戻ろう」

ユミル「おいミーナ、言ってやれよ。芋女の頭、鳥の巣になってるってよ」

サシャ「と、鳥の巣!?」

ミーナ「そ、それは言いすぎだよーユミル」

ユミル「ホラ、否定しねーだろ」

ミーナ「あ、いやその・・・・・そうだ! わたし、いい櫛を買ってきたんだ。サシャ、髪梳いてあげるよ、おいで!」

サシャ「え! い、いいんですか」パアッ

ユミル「んな顔するなら、ちっとは気をつけたらいいのによ・・・・・」

サシャ「そ、そうですよね・・・・・すいません」

ミーナ「まあまあ・・・・・次の休み、いっしょに街に櫛とか見に行く?」

ミーナ(・・・・・・ユミルってツンツンしてるけど、なんだかんだやさしいんだよね~)ホッコリ

・・

数日後、街

クリスタ「ん? あれ、ベルトルト、アニ!」フリフリ

ベルトルト・アニ「あ」

クリスタ「偶然だね! どこにいくの?」

ユミル「そっちは路地裏で人気もねーけど・・・・・そういうことでもするつもりか?」ニヤ

ベルトルト「そ、そういうことって・・・・・」

クリスタ「? なに言ってるの、ユミル?」

ユミル「おまえは知らなくていいことだよ」

アニ「・・・・・教官にお使いを頼まれたんだ。それだけだよ」

クリスタ「そうなんだ。休日なのに、大変だね」

ユミル「このあたりは憲兵がよく警備してるって話だ。会ったら挨拶でもしとけよ、クソ真面目な優等生らしくよ」ニヤニヤ

クリスタ「ちょ、ちょっと、そういう言い方よくないって」

ベルトルト「う、うん。わかった・・・・・」

アニ「二人は買い物?」

クリスタ「うん! ミカサとサシャとミーナも来て、3人は櫛を買いにいったから、そのあいだに
     お昼になるものを買ってこようと思って」

ユミル「そういや、男連中ともそこで会ったぜ。今日はえらく外出してやがるな」

クリスタ「天気も良いし、お休み久しぶりだもんね。ベルトルトとアニも、用事が終わったら
     みんなと合流しても楽しいかもしれないよ」

ベルトルト「そ、そうだね」

ユミル「ばっかだな、クリスタ。せっかく二人なのに、それじゃ意味ねーだろ?」

クリスタ「え、二人って、そういう・・・・・」

アニ「ないから」

ベルトルト「・・・・・う、うん。違うよ・・・・・」

クリスタ「あ、長々と話してごめんね。そうだこれ、そこで買ったクッキーだけど美味しかったからあげるよ」

ベルトルト「え、悪いよ」

クリスタ「教官に頼まれて、みんなのために動いてるんだよね? 休みなのにありがとう、ささやかだけどお礼だよ」ニコ

ベルトルト「・・・・・・ご、ごめん」

クリスタ「だから、謝らなくていいって」

アニ「・・・・・・」

ユミル「・・・・・・」

・・

・・

一時間後、古本屋の前

ベルトルト「・・・・・・・」

アニ「・・・・・」

ベルトルト「ローゼの学校の性の教科書。衝撃的だったね・・・・・」

アニ「ああ。壁内人類には、はっきりとした性別がなかっただなんて」

ベルトルト「性交の役割は基本的にどちらもできる・・・・・・両性具合っていうらしいね。
      アニはお風呂で同期を見ておかしいと思わなかったのか?」

アニ「言われてみれば、少し不思議な形してたかな・・・・・・でもまじまじみないだろ。
   あんたも、胸が膨れてるの気づかなかったじゃない」

ベルトルト「胸筋と見分けつかないよ。それで・・・・・・社会的役割としての男女は、
      二次成長を迎える頃に外見や性格から選択する」

アニ「ああ。そして性交の方法もおかしい。・・・・壁内人類には『発情期』があるんだ」

ベルトルト「・・・・・動物と同じだよ、そんなの・・・・・」

アニ「発情期以外は、生殖能力は0。性欲も性感もなく、当然射精も受精もしない。
   性的興奮で性器が大きく発達する。周期的な発情期が初めてくるのは20歳が多い。逆に発情期の欲求は強烈で、
   ほとんどがそのとき妊娠する」

ベルトルト「彼らが蛋白なはずだ。まだ、性欲なんて感じたこともないんだよ。興味も持たないはずだ」

アニ「路地裏のどこにも、そういう風俗店がないのも、こういう理由だったんだね」

ベルトルト「・・・・・どうしてそんな、異常なことに・・・・・。人口統制のためか? 壁内人類に、昔なにがあったんだ?」

アニ「・・・・・・・・」

ベルトルト(・・・・・生殖能力が増強されてる僕らと、壁内人類は逆ってことか・・・・・その点では、僕らのほうが強いのかな)

アニ「故郷の人と比べたら、妊娠の機会が奪われているってことか・・・・・可哀想だ。愛する人の子供を産みにくいなんて」ボソ

ベルトルト「! うん・・・・・、そういえば、壁内で双子の人に会ったことがないのも、関係しているのかもね」

アニ「生殖能力が低いから、双子を身ごもれる強度がないってことか・・・・・」

ベルトルト「そうだね・・・・・。故郷で双子を身ごもった妊婦さんに会ったじゃないか。覚えてる? 
      あの人のお腹はすごく大きくて・・・・・すぐに双子だってわかるくらいだったものね」

アニ「うん。あ・・・・・そうだ。この間、ライナーは、自分たちは子供だって言ったんだろ? 子供らしさみたいなものに
   内心で憧れてて、それをこじらせたのが兵士になった原因の一つかもね。想像だけどさ」

ベルトルト「あんなに強いライナーが・・・・・。劣った壁内人類に憧れるだなんて」ボソ

アニ「・・・・・。とにかく、収穫はもう十分だ。戻ろう、!」

・レイプ描写要注意

憲兵1「おい、ちょっといいか? 今、なにしているんだ」

ベルトルト「!」

アニ(職務質問・・・・・)

ベルトルト「・・・・・いえ、別に・・・・・買い物の途中です」

憲兵2「特に何も買っていないようだが」

アニ「クッキーを買いました」

憲兵3「確かにこれは、街のクッキー屋の袋だね」

憲兵2「とにかく、身分証明できるものを。・・・・・兵団証か。訓練兵なんだな。
    ウォールマリア出身の、フーバー訓練兵とレオンハート訓練兵か」カリカリ

憲兵1「こんな路地裏に、子供が来てはいけないぞ」

憲兵2「・・・・・まさか、この有害店舗に入ったんじゃないだろうね?」チラ

ベルトルト「え・・・・・・い、いえ」(やばい、この古本屋、有害店舗としてマークはされてたのか・・・・・。壁内は情報統制をしているからな・・・・・)

憲兵3「しかし妙な話をしてたよね? 発情期があるのはおかしいとかどうとか」

憲兵2「ここのおかしな本で、危険思考に感化されたのか、もしくは・・・・・」

憲兵1「正式なウォールローゼ・マリア市民でないのか」

アニ「・・・・・!?」

ベルトルト「は・・・・・・、な、なんでそんな話に」

憲兵2「娼婦と赤ん坊を作った貴族が、隠蔽のために物流船に紛らせてウォールローゼ内に
    赤ん坊を送る・・・・・そういうケースが増えているんだ。当人はウォールローゼ市民だと思っているが、
    実は内地の血族である、そんな捨て子は、ちょうど君らくらいの年になると、
    このような有害店舗で情報を得ようとする・・・・・」

アニ「情報を? なぜ? 話が見えてこないのですが」

憲兵3「とにかく、このような怪しい場所にいた以上、善良な市民でない可能性があるから、
    簡易検査に協力してもらうよ。まずはレオンハート訓練兵から」

憲兵2「検査で陰性だった場合は、すぐに帰れるから、しばらく我慢してほしい」ガシ

アニ「ちょっと・・・・・、なんで両腕を拘束するんですか」

憲兵1「今からこの検査装置をレオンハート訓練兵の股間に当てる」

ベルトルト「は・・・・・っ?」(アレって近所の女性が使ってたローターじゃ・・・・)サーッ

アニ「・・・・・!?」ゾッ

憲兵1「この装置は振動する。2分の検査の後、試験紙を用いて、性感を得ていたか確認する。
    陽性だった場合は、任意で戸籍の厳密調査を行うか、更に正確な検査を行うかを選んでもらう。以上」

ベルトルト「そんな、おかしいだろ、・・・・やめろ!」

憲兵2「公務執行妨害で連行するぞ。正式なウォールマリア市民の子供ならば、必ず陰性になるから安心してくれ」カチ

ブブブブブブ

アニ「!」モゾ

憲兵1「・・・・・・・」カリカリ

ベルトルト(どうしよう。戸籍を精査されることだけは絶対に避けないと。細かく質問でもされたら、僕らは答えられないぞ。
      任意と言っていたから、否定し続けることもできるのか。・・・・・)チラ

憲兵2「30秒経過」

アニ「・・・・・・」

憲兵1「・・・・・・」カリカリ

ベルトルト(しかし、この状況は、どう考えても、まずいぞ・・・・・。性感の検査って・・・・・。
   
      ・・・・・・アニの顔が紅潮してきているし。あんなおもちゃみたいなもので。・・・・・・)

・・

・・

同時刻、公園

アルミン「あれ、ミカサ、クリスタ、ユミル、サシャ、ミーナ!」

エレン「よう。また会ったな」

クリスタ「みんな。みんなもお昼を食べてるの?」

コニー「ああ。しかし、結構買い物してるなあおまえら」

ミーナ「これだけが楽しみだからね」

マルコ「5人も、よかったらいっしょに食べようよ」

サシャ「はい! みなさん、早く食べましょうよ」ワクワク

ジャン「ん? サシャ、頭になにつけてんだ?」

ミーナ「あっ可愛いでしょ~! そこのアクセサリー屋で買ったの。今流行りのガラス細工の髪飾りよ」

クリスタ「えっと、じゃあここ座るね・・・・あ」

ユミル「よっと」グイ「ライナーさん隣失礼するぜ~」ドカッ

ライナー「なぜわざわざクリスタを押しのけてまで座るんだ・・・・・」

ユミル「そうだったか? 勘が鈍くて悪いな」

エレン「なんか、大所帯になったな」

アルミン「そうだね。ミーナのとなりにアニ、ライナーの隣にベルトルトがいたら、
     食堂の一角がほとんどできちゃうよ」

ミカサ「そうね。でもここだと大きな声を出せるから、なんだか新鮮」

クリスタ「そういえば、二人と通りで会ったよ」

エレン「えっ本当か?」

アルミン「珍しい組み合わせだね」

クリスタ「うん、教官のお使いだって」

ユミル「なんか路地裏の方に行くみたいだったぜ。なにしにいくんだか」

アルミン「路地裏か。そういえば、この間ベルトルトに路地裏の古本屋の話をしたんだよな。
     そこに用事だったのかな?」

マルコ「路地裏の古本屋って・・・・・確か有害店舗に指定されてなかったっけ?」

アルミン「うーん、そうなんだけどね。あそこでしか買えない本がたくさんあるんだよ」

マルコ「そうなのか・・・・・・。そう言われると、好奇心が湧いてくるな」

ジャン「おいおい、良い子のマルコはそんなとこ行かないんじゃねーのか?」ニヤ

マルコ「今、ちょっと調べ物をしていてね。でもどうしても訓練所の書庫じゃ限界があるから・・・・・」

エレン「ふうん。じゃあ、飯食ったら、古本屋行くやつらと買い物続けるやつらで分かれて行動するか」

ミーナ「そうだね」

・・

数分後、路地裏

憲兵1「陽性」

アニ「・・・・・」ハア、ハア

ベルトルト「・・・・・・っ」ギリリ

憲兵2「陰核の肥大、頬の紅潮、2回の絶頂反応からも、言い逃れはできないぞ」

憲兵3「一般的感度より、かなり高いといえるな。次にフーバー訓練兵」ガシ

ベルトルト(よくもアニに陵辱を・・・・・・)

アニ「・・・・・・」

憲兵2「こちらの簡易検査は手で性器を2分しごく。その後試験紙で判定。女性憲兵が行うのが
    正式なんだが、今回はいないのでその他の女性に協力を仰ぐことにする」

憲兵3「レオンハート訓練兵、しごけ」

ベルトルト「!」

アニ「・・・・・拒否します」

憲兵3「拒否すれば検査不可ということで、精度の高い検査に移行することになるが・・・・・」

アニ「・・・・・・・」ギロ

憲兵2「やってくれるね」

アニ「わかりました」

ベルトルト「あ、アニ」

アニ「・・・・・軽くするから、うまくごまかして」ボソ

シコシコシコシコ

ベルトルト(か、軽くって、それ全然軽くないよ、・・・・え、うわ・・・・・・っ)

ドピュッ

アニ「・・・・・・」ベトッ

ベルトルト「・・・・・・あ・・・・・・、顔、ご、ごめ・・・・・」サーッ

憲兵1「・・・・・・」ペタ「陽性」

憲兵3「早くすんでよかった。じゃあ、戸籍調査に協力してくれるね?」

アニ・ベルトルト「・・・・・拒否します」

憲兵2「ここで合意してくれたほうが、君たちのためなんだが」

憲兵1「正しい親を知りたくない気持ちもわかる。だが調べた内容知ることを、君らが
    拒否することもできる。ただ同意さえすれば、もう帰っていいんだ」

憲兵3「素行の悪い貴族をあぶりだすためにも、これは重要な証拠になるんだよ」

アニ「わたしたちはウォールマリア市民です」

憲兵1「それは違うんだ。・・・・・君らがまわりと性のつくりが違うのが、その証拠だ」

憲兵2「説明しよう。内地の人間は君らのように、発情期というものがなく、常に性交ができる、特殊な存在なんだ。なぜ、そのような差があるのかはわからないが」

憲兵3「優秀な遺伝子を多く残すため、そのような注射を射つ事が義務付けられているそうだ。
    わたしたちもシーナ市民だったが、憲兵に入り5年勤務したときに注射してね。
    今では君らと同様にいつでも射精できる」

憲兵1「つまり、君らが内地の血縁者であるのは確定的なんだよ」

アニ「・・・・・・」

ベルトルト「・・・・・・・」

憲兵1「仕方ない。連行するぞ!」ガシ

アニ「! 痛っ・・・・・!」グイ ポト

憲兵2「ほらっ、抵抗しないで、大人しくついてきなさい!」グイグイ

ベルトルト「は、離せ・・・・・」

憲兵3「応援を呼んでこよう」グシャ「ん? ・・・・・この子らのクッキーの袋を踏んだだけか」タタタ

・・

同時刻、通り

アルミン「古本屋はこの先の路地裏にあるんだ。・・・・・にしても、エレンがくるなんて意外だな」

エレン「外の世界の本が、もしかしたらあるかもしれないんだろ?」

クリスタ「ごめんね、わたしもついてきて。興味があって」

アルミン「全然構わないよ、変わった本が多いからね」

ユミル「・・・・・・」

マルコ「・・・・・・この通りは、警備中の憲兵が多いな。・・・・・・ん?」

アルミン「どうかしたのかい、マルコ」

マルコ「なんだか、少し忙しそうにしているなと思って」

エレン「事件でもあったのかな?」

アルミン「通りはそんな雰囲気じゃないけど」

マルコ「・・・・・あの、なにかあったんですか?」

憲兵「ああ、大したことじゃないよ。内地から船で流れてきた孤児が見つかったから任意で連行してるとかでね」タタ

アルミン「内地から船で・・・・・?」

エレン「なんだそりゃ・・・・・かわいそうな話だな」

マルコ「・・・・・・・」

・・

数十分後、倉庫

憲兵1「これより検査を行う。第一段階から始めよう」

憲兵2「・・・・・・・」サワサワ

憲兵3「・・・・・・・・」ツツツ

アニ「・・・・・・・っ」ゾワゾワ

憲兵1「レオンハート訓練兵は、全身をマッサージした後、胸部に吸着式の振動器具を装着する。それらを終えた
    状態で、性器の反応状態をテストする」

ベルトルト「・・・・・・・」

憲兵1「フーバー訓練兵は、視覚および聴覚の刺激を与えた上で、性器の反応状態をテストする」

憲兵4「頭部は固定しているから、あきらめて彼女を見ていろ」

ベルトルト(クソ・・・・・下着姿で椅子に拘束して、あんな・・・・・・拷問みたいに見える・・・・・・。
      駄目だ駄目だ、冷静に・・・・・・体は検査なんだ、痛めつけることはできないはず。
      戸籍調査に同意しないことだけを考えればいい)

アニ「・・・・・・・・」ギリリ

憲兵3「・・・・・・・」サワサワ

憲兵2「レオンハート訓練兵はうなじと内股の感度が良いな」ツ、ツ、ツ

憲兵1「はは」カリカリ

ベルトルト(なに記録してるんだよ・・・・・)イライラ

アニ「・・・・・・・」

憲兵1「よし。胸部に振動器具をつけよう。下着を上にずらすぞ」

アニ「・・・・・・・っ!」

ベルトルト(あ・・・・・っ)ギュ

憲兵4「おい、目を瞑るな」グイ

ベルトルト「うるさ・・・・・・」アニ「うあっ!」「!」パチ

アニ「・・・・・・・・ぐ・・・・・っ」フルフル

憲兵2「吸着式だから、振動しなくても引っ張られているような感覚がするだろ」

憲兵3「早めに同意しないと、腫れて乳首が大きくなるから。諦めたほうがいいよ」

アニ「痛いんだよ、いい加減に・・・・・っん!?」ビクッ

憲兵1「これより、そうだな。10分間、緩急を付けながら反応を見よう」

憲兵2「検査用の専門器具だ。吸われた状態で振動により先端部分のみを刺激できる」

アニ「・・・・・・っ、・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・検査なんて、」ピク、ピク

憲兵3「ん?」

アニ「検査なんて、名ばかりだね、・・・・・・・屈辱を与えて、・・・・・・都合のいい解答を得ようと、
   尋問している・・・・・・・・、憲兵が、聞いて呆れるよ・・・・・・」ピク

憲兵2「強気なのはいいが・・・・・・・レオンハート訓練兵、下着の染みが大きくなっているぞ」

憲兵3「辛いんだろう。こちらの機嫌を損ねると、君がより辛くなるだけだ」

アニ「抵抗できない、相手を、いたぶって・・・・・・、いい趣味だね、っ」ピク、ピク

ベルトルト(アニ・・・・・)

憲兵1「・・・・・・・・・・・・」カリカリ

アニ「・・・・・・・っう、・・・・・・・・・・んん」モゾモゾ

憲兵1「静かになったな。内股をすり合わそうとしているのか」

アニ「・・・・・・・・・」ギロ

憲兵1「・・・・・・・・・」カリカリ「そろそろ10分か。胸部の器具はそのままで、性器の反応をテストしよう」

憲兵2「・・・・・・・」サワサワ

アニ「く・・・・・・・っ」ゾクッ

憲兵1「よし、内股を何度もなで上げ、徐々に性器に近づけていくように」

アニ「・・・・・・・ん、んん・・・・・・・・、ち、陰湿だ・・・・・・・っ」モゾ

憲兵1「もう一人、今度は腹のマッサージをする。子宮を腹の上から押すんだ」

憲兵3「・・・・・・・・」ムニムニ・・・・ギュウー

アニ「ううっ!?」ブルブルッ

憲兵1「じっくり、やわやわと揉む。子宮が収縮しやすくなるからな」

アニ「うう・・・・・・・、・・・・・・っ」ピクピク フイッ

ベルトルト「う・・・・・っ」ギュ

憲兵4「おい、目を閉じるなと言ってるだろ。何回目だ」

ベルトルト「・・・・・・」ギロッ

ベルトルト(僕たちは気高い戦士なんだぞ、こんな、下衆な真似をして・・・・・・・
      絶対に許さない、元は発情期なんかがある劣等生物だったくせに!)ギリギリ

アニ「う、く・・・・・・・」ビクッ、ビクッ

憲兵1「次だ。脚の付け根と性器の間を丹念をマッサージしよう」カリカリ

憲兵2「・・・・・・・・」クリクリ

アニ「うう・・・・・・・~~!」ビクンッ 

憲兵1「体液はどうだ」

憲兵2「付け根の部分は完全に濡れてます」

アニ「・・・・・・・! 気持ち悪い・・・・・・・ふざけてる、こんな・・・・・・っ」ギロッ

憲兵1「・・・・・・・・」カリカリ「そのまま5分続けて」

アニ「ぐ・・・・・・・っ、・・・・・・・・・はあっ・・・・・・・、ん・・・・・・・ッ」ブルブル

ベルトルト(陰湿で・・・・・・気持ちが悪い・・・・・・・・・、悪魔の末裔め・・・・・・・)

憲兵4「ずいぶん勃起しているな」

ベルトルト「!? う・・・・・・・・っ」(あ、い、いつの間に、クソ・・・・・・)

アニ「・・・・・・・はっ、はっ、・・・・・・・・っく」フルフル

憲兵1「そろそろ進むか。次は恥丘を丹念になぞろう。そのために下着を切らないとな」カリカリ

アニ「!? ・・・・・・・い、・・・・・・・いやだ・・・・・・・」

ベルトルト「・・・・・・・・!」サー

憲兵2「・・・・・・・・・同意すれば、ここで終わりにして帰らせてあげるよ」チャキ

アニ「・・・・・・・・・・。・・・・・・拒否します・・・・・」

ジョキン

アニ「う・・・・・・うわあっ・・・・・・・、・・・・・・・!!」ギュ

憲兵1「よし、続けよう」

憲兵2「・・・・・・」スリスリ

憲兵1「体液に塗れて尻のほうまで濡れている」

アニ「・・・・・・・っく、・・・・・・・・」ブルブル

憲兵1「そのまま5分続けよう」

アニ「・・・・・・・・・・く、くそ、この、下衆・・・・・・・!」

5分後

アニ「・・・・・・・はあ、・・・う・・・・っ」ビク、ビク

憲兵1「よし。一旦手を離して、性器の状態を記録しよう」カリカリ

アニ「・・・・・・・、・・・・・・・」ジロ

ベルトルト「!」(あ・・・・・・こ、こちらを見ている、・・・・・・呆れているのか・・・・・・
         僕がなにもしないから・・・・・・・。でも、これまでの屈辱を与えられても、
         しっかりプライドを保っているなんて、アニはさすがだ・・・・・・・)

憲兵1「感度のテストに入ろう。まずは陰核用の器具だ。しっかりと皮を剥いて」グイ

アニ「!!」ビクッ

憲兵1「根元の部分から刺激できるように固定する。そして処女用の、小型のディルド、
    これで陰核を穴の中から刺激する」ペタ ヌプッ

ベルトルト(アニの顔が強ばって・・・・・・・)

アニ「・・・・・・・・・あ」ピクッ

憲兵1「よし、テスト開始」カチ

ブブブブブブブブブブ

アニ「あッ、く、う、うわぁああああ!! あ、あああ、・・・・・っああ!!」ビックウ!

憲兵1「絶頂したな。やはり感度が異常に高い。陰核も通常の2倍ちかくあったな」

憲兵2「やはり、娼婦の子供なんですかね。美人で、スタイルもいいですし」

憲兵1「ああ。よし、このまま記録を続けてくれ」

アニ「あああっ、うわああああ! ああ! うあっあああ」

ベルトルト(あ・・・・・あああ、アニ、・・・・・・・なんて姿に、・・・・・・)

憲兵1「フーバー訓練兵の様子はどうだ」

憲兵4「視覚と聴覚の刺激は十分です」

憲兵1「では、フーバー訓練兵の性器の反応状態を見よう」カチャカチャ ジーッ

ベルトルト「・・・・・・・・」ブルンッ

憲兵1「勃起しているな。では感度を確かめるか。性器はローションを垂らしたこのオナホールで、
    それとアナルにこれを入れておけ」

憲兵4「はい」グッ

ベルトルト「いった、・・・・・・?」(う、うわ、お尻になにか入れたぞ、気持ち悪・・・・・っ)

憲兵1「よし、テストを開始しよう」

憲兵4「はい」クチュッ

ベルトルト「!」(な、なんだこれ、性器がなんか暖かいものに・・・・・・)ブルッ

ヌップヌップヌップヌップヌップ

ベルトルト「!! う、うわっ、うぐ・・・・・・っ!! ううう・・・・・! ・・・・・・っ」ビクビク

ヌップヌップヌップヌップ

ベルトルト「~~~! うああっ、・・・・・・!」ビュクビュクッ ボタボタボタ

ヌップヌップヌップヌップ

ベルトルト「あ、あ、あ・・・・・・、」ブルブルッ

・・

同時刻、路地裏

エレン「へーここが古本屋か」

アルミン「うん、入ろう」

クリスタ「へえ~・・・・・あれ?」

ユミル「どうした、クリスタ。・・・・・・あ」

マルコ「あれ・・・・・クッキーの袋だね」

エレン「未開封じゃんか。もったいねーな」

クリスタ「これ、さっきベルトルトとアニに渡したものと似ているの」

ユミル「というか同じものだな。見ろよ、クリスタの摘んだ花が添えてある」

クリスタ「あ、本当だ・・・・・」

アルミン「どういうことだろう。二人はこれを落として、そして・・・・・・」

店主「君たち、そのクッキーの袋持った二人の知り合いかい? その子たちなら、憲兵に連行されてったよ。内地からの捨て子だって」

アルミン「・・・・・・二人が!? それ、本当ですか!?」

店主「ああ。一人はやたらでかい男で、一人はやたら小さい美人だった」

マルコ「絶対にベルトルトとアニだ・・・・・」

エレン「まずいじゃねーか、二人が・・・・・内地からの捨て子!?」

クリスタ「なんにしても、強制的な連行だったってことだよね!? 荷物を落としてそのままだなんて。
     心配だよ、探しに行こう!」

ユミル「探すったってな。どうするんだ?」

アルミン「おじさん、彼らはどっちに?」

店主「向こうの曲がり角を右に行ってたな」

マルコ「・・・・・・! 憲兵用の施設が、その方向ならいくつかあるよ」

エレン「一つ一つ当たってみようぜ! いくぞアルミン!」

アルミン「ああ!」

クリスタ「わたしたちは他のみんなを呼んでくる!」

タタタタ・・・・・・

・・

同時刻、倉庫

グチュグチュグチュ ヌッチュヌッチュヌッチュ

アニ「うわあっ、あー! っぐ、きゃああああっ」ビクンビクンッ

ベルトルト「ああっ、うわああ! あああっ、ハアッ、あー!」ドピュドピュ

憲兵1「もうずっとイきっぱなしだ」

憲兵2「きっと売れっ子の娼婦の子なんでしょうねえ。おい!」グイッ

アニ「ああッ、うわあッ、ううーーーっ・・・・・・」ブルブル

憲兵2「ほら、鏡で自分の顔よく見てみろよ。これでも娼婦の子だって認めないのか?」

憲兵3「せっかくの美人が台無しだな。汗と涙と鼻水でドロドロだ」

アニ「やだ、・・・・・・・こんな・・・・・ッ、わたし、あああっ」ビクッ プシャ

ベルトルト「ひぎっ、あああぁああっ、ううっ」ハーハー

ベルトルト(なんで僕、こんな情けない顔して、子供作る機会もないのにこんな異常な量の精液だして・・・・・こんなの全然戦士じゃない・・・・・・。
      アイツらの言うとおり、僕らがおかしいのか? ・・・・・・もしかして、普通なのは壁内人類の方なのか?
      あああ・・・・・・わからない、なにが正しいんだ)

憲兵4「すごいなコイツ、もう何十回射精したんだよ? このまま続けたらコップ一杯分くらいだせるかもな」

憲兵1「まさに生殖のためだけに生まれてきたって感じだな」

憲兵2「もう嫌だろ。まだ若いのにこんな目にあって可哀想に・・・・・・。さあ、もういいだろ?
    戸籍調査に同意しよう」

アニ「はあっ、ぐっ、ううう・・・・・っううう」フルフル

ベルトルト「んーー~~、はあ”、あああああっ・・・・・・」フルフル

憲兵3「強情だな」

憲兵2「クソ、やたら生殖能力が高いおかしなガキだが、これ以上したら死ぬかもしれないな・・・・・。
    他になにかできることはないか?」

憲兵4「・・・・・・・ああ、まだやってないことがある。レオンハート訓練兵の処女を散らしてない」

アニ「!? ううっ、このッ、鬼畜・・・・・・ッ」ギリギリ

ベルトルト「ふぐっ、あああ、ああ、嫌だ・・・・・・っ」ボロボロ

憲兵2「それは暴行行為と同義だ、できないよ」

憲兵1「いやできる方法がある・・・・・・、フーバー訓練兵がレオンハート訓練兵を襲えばいい」

アニ「はッ、・・・・・はあ・・・・・っ? っく」

ベルトルト「なっ、なにを、この・・・・・!!」

憲兵2「よしレオンハート訓練兵の拘束を解いて抱えあげて・・・・・」

憲兵4「しっかり鍛えているが、さすがにしばらく力が入らないようだな」

アニ「はあっ、ああっ、や、やめろ、この・・・・・ッ」グッタリ

ベルトルト「い・・・・・いや、いやだ、ああああああああ」

グチュッ

見張り憲兵(・・・・・・先輩たちは、どんどんむごくなっていく。内地からの捨て子が見つかると、
      たいていはすぐに納得しない。そのたびに、こうやって性的拷問を行って、認めさせて・・・・・。

      どんどん慣れていって、無抵抗な10代半ばの子たちが泣き叫んでも、ますます
      興奮するようになっていって・・・・・。恐ろしい)

ベルトルト「・・・・・・・こ・・・・・・・殺してやる・・・・・・ッ」

見張り憲兵(強者が弱者を弄んでいたぶる・・・・・・こんな方法をとっていたら、いつか報いを受けるだろうな)

・・

ガチャッ

ライナー「ベルトルト! ・・・・・・アニ!」

アニ「・・・・・・・」

ベルトルト「・・・・・・・」

クリスタ「二人とも、無事!? 怪我はない!?」タタッ

アニ「・・・・・・・ああ」

エレン「遅くなっちまったな、憲兵は? 連行されたんじゃないのか?」

ベルトルト「もう、行ったよ。誤解が解けてね」

アルミン「やっぱり、誤認の連行だったのか」

マルコ「なんてことだ・・・・・」

サシャ「ですけど、怪我がなくってよかったです!」

ライナー「ああ。強制連行でも、手荒なことはなかったってことだよな。
     ・・・・・・・おいベルトルト、起き上がれるか?」スッ

ベルトルト「さ、・・・・・触らないでくれ」

ライナー「え?」

クリスタ「やっぱり、どこか怪我しているの!?」

ベルトルト「・・・・・イヤ・・・・・・・」

ユミル「おい、あんまりワーワー言ってやるなよ。ここで拘束されてたんだろ? 
    さすがに疲れて頭もボケーとなるだろ」

アルミン「そうだね。とにかく・・・・・訓練所に帰ろう二人とも」

ミカサ「でも・・・・・不思議。とても力の強い二人が、なぜ強制連行されたのだろう」

ミーナ「そんな話は後にしようよ。大事な仲間が無事だった、これでいいじゃない。・・・・・・? アニ、ベルトルト」

アニ「え?」

ミーナ「なんだかおかしな匂いがするよ、嗅いだことないような。なにか変なものでもかけられたんじゃ」

アニ「そんなんじゃない」

ミーナ「え?」

アニ「そんなんじゃないから、わたしたちを見ないで」

ベルトルト「アニ」

アニ「・・・・・・・」

ベルトルト「僕ら戦士なんだから・・・・・」

アニ「・・・・・・。ごめんミーナ、帰ろう」スク

ミーナ「う、うん。・・・・・・?」

ユミル「わかるぜ」

クリスタ「え?」

ベルトルト・アニ「・・・・・・・」

ユミル「弱者やらされるってのは辛いよな」

・・・・

・・・・

ユミル(・・・・・ん。ああ・・・・・)

「これより、ユミル王女の刑罰を発表する」

ユミル(11)「・・・・・・・」

「この人物の祖母は、いわずと知れた魔性の女、そして・・・・・今回、壁内に逃げ込む原因をつくった張本人だ」

「この人物の祖母は私利私欲のため、かつての敵――――現在の壁外人類と手を組み、我が勢力の重要人物を
 たらしこむことで、我々に壁内に逃げ込むという屈辱的結末をもたらした。いわば、今我々が制約を受けて
 暮らしているのは、この人物の祖母のためである!」

ソウダー! コノウラギリモノー!

ユミル(11)「・・・・・・」

「その事実を隠したまま、祖母は死んでしまった。そして明らかになった今! この罪を被るのは、唯一生きている
 孫娘であり、ユミルの名前を引き継いだ、この人物しかいないだろう!」

ソウダ! コレマデダマシヤガッテ

「この人物を処刑し、新たな王を置くんだ! そうすればこの内地はより潤う!
 記憶のない、マリアとローゼの無知な家畜どもからより効率よく搾取できるのだ!」

オオーー!!

ユミル(11)「・・・・・」

「聞け! この革命は、もう一つ意味がある! この王女を処刑することで、
 性差というものがいかに諍いを生んできたかも明らかにしよう!
 
 それを知れば、現在実験的にシーナ・ローゼのみで進んでいる、『全人類中性化計画』も大きく指示されるはずだ!
 この計画が完遂し、人類全てが同じ生き物となれば・・・・・やがて無意味な争いもない完璧な世界ができると
 わたしは信じている! そうして繰り返される争いの運命を断ち切ること、これはいわば、神への勝利を意味するのだ!」

ユミル(11)「神への勝利・・・・・・?」

オ・・・・オオー!!!
 
「さあ、ユミル王女の処刑に全員賛成ということでいいな!?」

オオー!! ショーケーイ!! ショーケーイ!! ショーケーイ!!・・・・

ユミル(11)「そんな簡単に神様をやっつけれるかよ」

「では処刑法を発表する! これよりユミル王女を、醜さの象徴である巨人とし、壁外へ永久追放する!!」

ウオオオオオオ!! アンナキレイナコヲ イイゾー!!

「・・・・・ということだユミル王女。せいぜい、巨人からはモテると言われる見た目にしてやるよ。
 いわば超絶美女の巨人だ。毎日巨人に求婚されるなんて、魔性の女の末裔にはぴったりだろう」

ハハハハハハハハ・・・・・・

「王女の死を持って! 敗北後という忌々しい時代は終わりだ!!」

ワアアアア!!! ショーケーイ! ショーケーイ! ショーケーイ!

ユミル(11)「・・・・・・ああ・・・・・・」

・・・・・・・

ユミル「ヒストリア・・・・・・・」

ヒュウウウ・・・・・

ライナー「起きたか。・・・・ゲホッ」

ユミル「ライナー。・・・・・・もう死んじまったかと思ったぜ・・・・っつ!」

ライナー「見届けねえと。・・・・・・俺も、もうユミルは起きないかと思った・・・・・」

ユミル「もう、18歳になるんだし、いっちまってもよかったんだけどな。・・・・・クソみてーな夢だったから・・・・・
    起きちまったんだよ・・・・・・」

ライナー「ヒストリアはでなかったのか」ハハ

ユミル「でてたら、求婚でもしたんだけどな。・・・・・・最近は、夢枕にも立ってくれねーよ。
    もうどこにもいねーのかもしれないな。アイツは」

ライナー「少なくとも向こうにはいるだろ、104期は全員な」

ユミル「ああ・・・・・・なあライナーさんよ」

ライナー「ああ?」

ユミル「アンタさ、神様とか信じるタイプか?」

ライナー「神か。正直、どうでもいいな。・・・・・なんだ、おまえは信じてますっていう顔だな」

ユミル「ハッ・・・・・。そうとも思っちまうよ。こっちを見下している傍観者たちがいるはずだってな。それで、
    わたしたちが延々争ってるのを見て、賭け事にしてんだ」

ライナー「たまらねえな、そりゃ」

ユミル「ああ、わたしたちを争わせるのはもはや神の手管って訳だ。・・・・・前回の戦争を起こしたとされる、
    わたしの祖母は確かに魔性だったが、その前からも戦いは繰り返されてた。そんな神の掌の上の人生なんて
    ごめんだ。ヒストリアも殺しやがって・・・・・」

ライナー「・・・・・・・。!」

ユミル「ならもう、神に一矢報うしかもうやることはない」

ピカッ

ユミル「すべて終わりにするんだ」

ピシャアアアンッ

ゴゴゴゴ・・・・・

ライナー「アイツら、巨人化したようだな」

ユミル「ライナー、姿、見えるか?」

ライナー「イヤ、見えねえ。土煙がひどい。・・・・・・」クラ

ユミル「でも、戦いは始まったんだ。見届けられて、よかった・・・・・・」

ライナー「ああ・・・・・・。俺たちにできることはなにもない。朽ちていくのを待つだけだ」

ユミル「長生きしたな、わたしたちは。巨人の天寿を全うしたぜ」

ライナー「・・・・・・ああ・・・・・・」

ズシン ゴゴゴ ドオオン・・・・・

・・・

ガキンッ ガキッ ・・・・・・カキン!!

ベルトルト・エレン「・・・・・・・」ハア、ハア

カラン

ベルトルト「剣、折れちゃったよ・・・・・・悪魔の末裔め」

エレン「おまえの剣だって。・・・・・・超大型巨人が」

ベルトルト「もう走れもしないだろ、無理するなよ」

エレン「テメーもな。だがなんとか、歩けるぜ・・・・・折れた刃を拾いに行くくらいは、できる」

ヨロヨロ ヨタヨタ

ベルトルト「・・・・・・拾ってきたけど、・・・・・・もう意識が朦朧としているんだよね」

エレン「・・・・・様ねえな。・・・・・・俺ももう視界がおぼろだけど・・・・・・」

ベルトルト「これは引き分けだね」

エレン「ああ引き分けだな」

ベルトルト「悔しくないのか? エレン」

エレン「まあな・・・・もう誰もいないんだぞ・・・・」

ベルトルト「でも後には引けないよね。何人もの命がこの戦いにかかっていたから」

エレン「勝つって、約束したのにな。・・・・・いや、これは勝ったことになるんだったな」

ベルトルト「そうだよ。・・・・・共存しよう、エレン。左手を」ス

エレン「ああ。共存しよう、ベルトルト」ギュ

ギュッ

ベルトルト「よし。さあ、エレン、次は右手を」

エレン「ベルトルト。タイミングが大事だぜ。せーの、」

グサッ

ベルトルト「はは、うまくいった、刃で心臓を一突きだ。これで、完全に、引き分けだね」

エレン「ああ。じわじわ死んでいくはずだ」

ベルトルト「共存なんて不可能だよね」

エレン「俺たち、必ずまた争うんだ」

ベルトルト「だからいっそその争いを止めることで、運命に勝利することをよしとしよう」

エレン「ああ。共存を宣言した今、全人類が滅びて終わりにすることが唯一の共存なんだよな」

ベルトルト「ああ・・・・・長かった」

エレン「これがハッピーエンドだ」

・・・・

数年後

オギャー! オギャー!

アニ「ハア、ハア、・・・・・・生まれた」

アニ「やった・・・・元気な男と女の双子だ」

アニ「やっと一人ぼっちじゃなくなる・・・・・結晶が解けて、人類のいない世界で
   半年この子達を身ごもり続けて・・・・・・。さすがの生殖能力だな、一回で妊娠して、あれだけ
   死闘をくぐりぬけた上・・・・・この環境で一人で双子を生めちゃうなんて」

アニ「これは・・・・・・ベルトルトとの子だ。だから・・・・・」

アニ「壁外人類の勝利だ」

アニ「・・・・・・あれ、赤ちゃん、笑った?」



終わり


乙です!面白かった

毎回すごい発想力だな

乙、今回も良かったよー
それにしてもすごいな…

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