光彦「元太くーん!うな重くださーい!」(93)

光彦「元太くーん!うな重くださーい!」

元太「おおいいぜ!ほら」パカ

サッ

光彦「ありがとうございまーす!」

元太「いいってことよ!」

光彦「モグモグ……しかひ、元太君のうな重はホンホにおいしいですね~」

元太「今日は朝から焼肉食って来たからな!いつもよりジューシーだぜ!」

光彦「!……言われてみれば、今日のはまるで肉汁が弾け飛んでるような感じがします!」

元太「だろ?」

歩美「あっ!ズルーい!光彦くん、また先にうな重食べてる~!」

光彦「あっ、歩美さん!」ビクッ

歩美「もぉお!私と半分コって言ったじゃなーい!」

光彦「すっ、すみません、どうしても我慢できなかったので、つい……」

光彦「でもホラ、ちゃんと歩美さんの分も残してありますから」

歩美「……私の分って、もうこれ殆ど残ってなーい!」ジタバタ

元太「そう焦んなって。ちょっと待ってろ?頑張れば小さいのが出せそうだから……」モゾモゾ

歩美「えー?だって2個目じゃ味が変わっちゃうじゃない」

光彦「いえいえ歩美サン、元太君のうな重は一期一会……モグモグ」

光彦「ゴクン……ふう、もしかしたら、意外なうな重に出会えるかも知れませんよ?」

歩美「うーん……」

元太「……お!あったあった!」

元太「1個見つけたぞ!ほら」ズイ

歩美「ちょっと小さーい」

光彦「仕方ありませんよ。2回連続なんですから」

元太「文句言うなら食わせねーぞ!」

歩美「食べるってば!」

元太「今度はどんなのだ?早く開けてみろよ!」

歩美「……よいしょ」カパッ

光彦「……おお、この香りはまた一段と食欲をそそりますねぇ~」

歩美「いい匂ーい」クンクン

元太「へ~!玉子焼き付きか、珍しいのが出てきたな」

歩美「いただきまーす」

光彦「元太君、もしかして昨日、甘い物とかたくさん食べてたんじゃないですか?」

元太「だははっ!バレちまったか?」

元太「昨日はテレビ見ながら、ずっとアイスばっかし食ってたからな~」

歩美「甘くておいし~……モグモグ」

コナン「おーっす、っと……お前ら、またソレ食ってんのか」

歩美「あっコナンふん、モグモグ……ゴクン……まだちょっと残ってるけど食べる??」

コナン「いらねーよ、そんな謎料理」

光彦「そんなもったいない……このおいしさを知らないなんて、損してますよ?」

元太「そうだぞコナン!好き嫌いは良くねーぞ!」

コナン「んな事より今日は博士のとこ行くぞ?お前ら準備しとけよ?」

元太「博士がどうかしたのか?」

コナン「持病のヘルニア何とかってのがそろそろ末期らしい。もう元太のうな重に頼るしかないんだとさ」

歩美「博士大丈夫かしら……ヘルニアって何??」

光彦「腰の病気ですね。博士、そんな大変な状態だったんですか?」

コナン「らしーぜ?オレの聞いた話だと」

元太「久し振りに探偵団の出動だな!?ワクワクしてきたぜ!」

光彦「ボクも今週は分裂を10回以内に抑えてますから、コンディションはバッチリですよ~!」

コナン「おめーら随分張り切ってるみたいだけど、博士の腰痛治しに行くだけだぞ?」

歩美「もう!コナンくんは分かってないわ!こういうのは雰囲気が大事なの!」

コナン「へいへい」

~ファミレス~

光彦「元太君、何食べます?」

元太「このチーズハンバーグと海老グラタンとマッシュポテトと、あとデザートも欲しいな!それから……」

コナン「おいおい、それ全部1人で食う気かよ?」

光彦「何を言ってるんですかコナン君!」ガタッ

歩美「そういえば、コナンくんはまだ元太くんの原理を知らないのね」

コナン「はぁ?」

光彦「……博士に最高のうな重を持ってくんですから、これぐらいじゃむしろ足りないぐらいですよ」

光彦「いいですか?コナン君」

光彦「元太君の元太空間から取り出されるうな重は、直前の食事が大きく関わってくるんです」

光彦「つまり、最高のうな重を出すのであれば、それに応じた……うっ!?」ガクッ

コナン「どうした!?光彦!!」ガタッ

歩美「光彦くん!?」

元太「カルボナーラとソーセージピザと海鮮ドリアとサンドイッチセット、あと……」

店員「はーい」メモメモ

光彦「だっ、大丈夫です、いつもの……アレ、です……」グニュグニュグニュ

歩美「あ、そっか」

コナン「何だよ、驚かすなよ……」

光彦「くっ……ふうぁっ!」ポンッ

スタッ

光彦67「ふう、分裂は無事成功したみたいですね。では行ってきまーす」タッタッタッ

光彦「……ではボク達も何か頼みましょう。元太君にばかり食べさせては悪いですし」

わけがわからないよ
支援

コナン「なあ、いっつも思うんだけど、アイツらほっといて大丈夫なのか?」

光彦「多分大丈夫ですよ。特に今まで問題は起こしていませんし、何しろボクですからね」

歩美「それより私たちも早く注文しようよ~。元太くん見てたらお腹空いてきちゃった」

光彦「そうですね、ではボクはドリンクバーと……むっ?」ガタッ

コナン「今度は何だ?」

光彦06「……!」

光彦「こっちです!光彦く~ん!」

光彦06「……」タッタッタッ サッ

光彦「ふんっ!」サッ

ピカッッッ!!

歩美「きゃっ!」

コナン「うおっ!まぶしっ!!」

元太「この肉うんめえええ!」カチャカチャカチャ

シュー……

光彦「……ふぅ、こればっかりは何回やっても慣れませんねぇ」

歩美「ふええ……まぶしかったぁ~」

コナン「……光彦!お前こんなとこで統合すんなよ!近所メーワクだろうが!」

光彦「仰る事はごもっともなんですが、できる時にしておかないと後々大変ですからね」

光彦「しかも彼は前々から探していたゼロナンバー……まさかこんな所にいたとは」

コナン「へーへーそうかよ」

歩美「コナンくん何食べる?私ほうれん草のクリームシチューがいい」

光彦「じゃあボクは黒パンにしましょう。歩美さんのクリームシチュー、少しもらっても構いませんか?」

歩美「いいよー」

コナン「もう何でもいいから早く終わらせろよ?」

~博士博士邸~

コナン「おーい博士ー生きてるかー?」ガチャ

博士「むぉおおお!……ふんぬぅううう!……」モゾモゾ

歩美「は、博士すごい苦しそう……」

コナン「やれやれ、だいぶマズいみてーだな」

元太「おい大丈夫かよ、博士」

光彦「しっかりしてください?今元太君を連れてきましたよ?」

博士「だ、誰のせいだと……うぬぅ……思っとるんじゃ……むぅううう!……」

元太「やべーぞコナン、博士何もしてねーのに汗かきまくってんぞ?」

歩美「元太くん、早くうな重で治してあげないと」

元太「よっし!任せろ!」パカッ

光彦「お願いします、元太君!」

元太「む……あれ?……うーん」モゾモゾ

光彦「……どうしました?」

元太「ちょっと待ってくれ?いつもだったらここらへんにあるんだけど……」

光彦「もう少し上の方でしょうかね?……ちょっと失礼」スポッ

元太「おひょう!……いきなり入んなよ!ビックリするだろーが!」

光彦「すみませーん……」ゴソゴソ

歩美「光彦くーん、うな重あったー?」

光彦「真っ暗で何も見えませんねー……おや、これでしょうか?」スポッ

歩美「あっ!うな重だ!やったわ!」

コナン「やれやれ……早く博士に食わせて帰るぞ?」

光彦「博士ー?うな重できましたよ?どうぞ」サッ

博士「うーん……うーんん……」

元太「何だ?食わねーのか?」

歩美「博士、自分で食べられないみたいよ?」

コナン「しょーがねーな。おいお前ら、博士の口こじ開けとけ」

光彦「どうするんですか?コナン君」パカッ

コナン「こーすんだよ!」ムンズ

グシャッ!

博士「モガッ!?」

元太「あーもったいねえ、せっかくのうな重が……」

コナン「バーロー、これが一番手っ取り早いんだよ」グイグイ

博士「ムゴモガ……」

光彦「もうちょっとだけ我慢しててくださいね?これも博士のためなんですから」

コナン「よーし元太!博士の金玉におもっくそ蹴り入れろ!」

元太「いっくぜー!『next konan's hint!!』」ブンッ

ゴキン

博士「ふごっ!!??」ゴクン…

光彦「うわ、これは強烈ですねー……博士、大丈夫ですか?」

博士「」

元太「……何だ?急に大人しくなったぞ?」

歩美「もしかして……博士また死んじゃった?」

コナン「ま、それも博士のうんめ――」

博士「治ったぞい!!」ピョン!

光彦「わっ!驚かさないでくださいよー」

博士「すまんのう。川を渡ってる途中で何とか戻ってこれたわい」

博士「しかし今回はマズかったぞ?何しろ向こうで光彦くんが手を振っとるのが見えたからのぉ」

コナン「知らねーよ。博士が生き返る場面なんて見飽きたっつーの」

光彦「それにしてもスゴイですね!本当に治りましたよ?」

元太「あったり前だ!モヘンジョダロなんかに俺のうな重が負けるわけねえだろ!」

コナン「ヘルニアぐらい覚えとけよ」

歩美「でもこれで博士の腰もダイジョーブね!」

光彦「そうですね、ボク達はまた一つ難事件を解決してしまったようです」

どういうことなんだ…

コナン「よーし、そんじゃあ帰って無表情ダンスの練習でもすっか」

元太「……なあ、もう1回ファミレス寄ってっていいか?何かオレ腹減ってきてよー」

コナン「お前さっきあんだけ食ったのに、まだ足りねーのか?」

光彦「いいじゃないですか。それも博士のおごりってことにすれば」

博士「おいおい!聞こえとるぞ!?」

光彦「あっ!これはいけない!」

博士「全く、そういう話は本人のいない所で言うべきじゃろう?」

歩美「もー光彦くんったら!」

5人「アハハハハハ」

元太「ハハハ……ハ……」グラッ

コナン「ん?」

元太「」バタッ

歩美「げ、元太くん!?」

博士「ど、どうしたんじゃ!?一体!」

コナン「おい元太!しっかりしろ!元太!」

光彦「げ、元太君!しっかりしてください!大丈夫ですか!?」

~博士の寝室~

歩美「博士……元太くんはどうなったんですか?」

博士「ふうむ、これは厄介なことになったのぉ」

光彦「な、何かマズいことになってるんでしょうか??」

博士「調べたところ、体のどこにも異常が無いんじゃ」

コナン「それなら大丈夫なんじゃねーのか?」

博士「しかし今現にこうやって気絶しておる。きっと他に原因があるのじゃ」

コナン「!……まさか、元太のヤツ!」

博士「左様。何かあるとすれば、それは元太空間に何らかのトラブルが発生したと見るのが妥当じゃ」

光彦「そ、そんな!今まで何事も無かったのに……」

歩美「元太空間だなんて、どうやって治せば……」

コナン「……チッ、しゃーねーなぁ」

歩美「……コナンくん?」

コナン「こうなったらオレ達で行くしかねえな?その元太空間って所によ」

光彦「コ、コナン君!」

博士「本気か!?新一!」

コナン「本気も何も、もうそれしか無いんだろ?元太を助けるにはよ」

博士「それは……そうなのじゃが」

コナン「だったら迷ってるヒマねーぞ?博士、早く探索用装置を作ってくれよ」

博士「しかしじゃな新一、元太空間はワシですら踏み込んだことの無い、未知の領域じゃ」

博士「ある意味宇宙よりも不可思議な空間なのじゃぞ?」

博士「そんな危険な場所にお前達を踏み込ませるわけには……」

コナン「何だよ、探索装置は作れねーのか?」

博士「作れんことはないが、しかし……」

光彦「博士!ボクからもお願いします!」

歩美「お願い博士!元太くんを助けないと!」

博士「ううむ……」

コナン「早くしろよ博士。こいつら、作ってくれるまでテコでも動かねーぞ?」

博士「……仕方あるまい、くれぐれも注意するんじゃぞ?」

ガチャ

博士「できたぞい!元太空間を探索する装置じゃ!」

光彦「さっすが博士!ものの1分もかかりませんでしたね!」

博士「使い方を説明するぞ?……歩美クン、ここの電源をonにしてみてくれ」

歩美「こう?」カチッ

ピカッ

歩美「わっ」

コナン「ペロッ!これは明かり!」

博士「その通りじゃ。これで真っ暗な元太空間でも前方約5mぐらいは照らして見えるはずじゃ」

光彦「ありがとうございます、博士!これで元太空間の調査ができますよ!」

博士「……繰り返しになるが、危ないと感じたらすぐに引き返すんじゃぞ?」

コナン「分かってるって。ピンチが来たら、オレの装備した博士の発明品で切り抜けてやるさ」

博士「……それから、元太くんの中に入る前に、キミ達に言っておく事があるぞ?」

コナン「うん?」

博士「いつも週1回、ワシが元太空間に入って調査を進めていたじゃろう?」

光彦「そういえばそうでしたね」

博士「その調査で最深部に到達した時、ワシは意外な人物に出会ったのじゃ」

コナン「意外な人物??」

博士「光彦くんじゃ」

光彦「!!」

歩美「ど、どういう事?博士」

博士「……どうやら、分裂したままの光彦くんが集合しておったようなのじゃ」

光彦「それは本当ですか!?博士!」

博士「うむ、何やら『このうな重で世界を我が物にする』などと言っておったが、ワシには何のことやら……」

光彦「どこにもいないと思っていたら、まさかそんな所にいただなんて……」

コナン「ふむ、こいつは面白れぇな……」

博士「おそらく元太くんが突然気を失ったのも、その光彦くん達の仕業じゃろう」

光彦「……なるほど、分裂したボクを回収する良い機会でもありますね」

コナン「うまく行きゃ一石二鳥だな」

歩美「2人とも、早く行こうよ!元太くんに何かあったら大変!」

コナン「おっといけねえ!じゃあ博士、行ってくるぜ!」

博士「くれぐれも気を付けるんじゃぞ~」

~元太空間~

コナン「ここが元太の内部か……意外と歩けるモンだな」

光彦「しかしこう暗くては足元もよく見えませんね。博士の発明品があって助かりました」

歩美「何だかコワ~イ……」

元太「別にユーレイとか出たりしねえだろ?」

歩美「……!」ビクッ

光彦「もー!何で元太君はそうやって余計な事を言うんですか!」

元太「ワリぃワリぃ!ちょっと思いついちまっただけだって!」

コナン「おめーはその思いつきが余計だっつの」

光彦「ホントですよ……ん?」

元太「お?何か明るい所があるぞ?行ってみようぜ!」タタタッ

コナン「おい元太!」

光彦「待ってください!元太くーん!」

?「今度のオマケは紅白カマボコか……」モグモグ

?「むっ!誰かいるな!?」スクッ

元太「げっ!誰だお前!」

コナン「おっ、お前は!」

光彦「知ってるんですか?コナン君」

?「……貴様ら、どうやってここに入ってこれた」チャキ

光彦「け、拳銃!?」

コナン「ジェームス、なぜお前がここに!」

歩美「ジェームス??」

コナン「ああ、オレは黒ずくめの男2人に妙な薬を飲まされて、今の子供の姿になった」

コナン「アイツはその時の男の1人、ジェームスだ!」

元太「な、何だってぇ!?それヤベエじゃねえか!!」

ジェームス「フ……あの時の高校生探偵か。まさか生きていたとはな」

コナン「……あいにく、オレも悪運が強いみたいでな」ニヤ

ジェームス「だがここでオレに見つかったのが運の尽きだ。今度こそ死んでもらうぞ!」カチ

光彦「危ないコナン君!!」バッ

コナン「み、光彦!?」

バキュゥゥン……

光彦「があっ!?」ドサッ

歩美「キャアアアア!!」

元太「光彦ぉおお!!」

コナン「らーーーーーーーーーん!!!」

ジェームス「……チッ、別のガキに当たっちまったか」

元太「光彦!おい光彦!」

歩美「コナンくん!光彦くんが!」

コナン「……ここはオレが引き受ける……お前らは光彦を連れて逃げろ!」

元太「で、でもよ」

コナン「早く行け!」

元太「お、おう!」タタタッ

ジェームス「……さて、これで間違いなくお前を葬り去れるワケだな」

コナン「いやぁ、そいつはどうかな……?」ジリジリ

ジェームス「ふん、お前はこう思っているのだろう?」

ジェームス「オレの撃ち出した弾丸を、逆にそのメガネで捉え、妙な靴で蹴り返す……ってな」

コナン「!?……へっ面白い予想じゃねーか」

ジェームス「くだらん強がりは止めろ。我々は生き延びたお前をずっと監視していた」

ジェームス「お前がどんな装備をしているのかも、全て把握済みだ!」

コナン「……チッ」ジリジリ

ジェームス「図星か?そろそろ大人しく辞世の句でも読むんだな」カチリ

コナン「……辞世の句か、それも一興だな」ニヤ

ジェームス「……?」

コナン「こんなのはどうだ?『巨乳でも シリコン入りは お断り』……ってな」

ジェームス「貴様……一体何を――」

光彦08「マグナストライク!!」

ズドンッ!

ジェームス「おほうっっっ!!??」

ジェームス「……いつの間に……後ろに……」ビクビクッ

バタッ……

コナン「バーロー。オレに気を取られ過ぎて、背後から近づいてくる分裂光彦に気が付かねえとはな」

光彦08「……ふぅ、危ないところでしたね、コナン君」

コナン「サンキュー光彦!お前の瞬間発射式浣腸が無かったらヤバかったぜ」

光彦08「いえいえ……それより奥に行った3人が心配です!早く後を追いましょう!」ダダッ

コナン「おう!」ダダッ

~元太空間最深部~

光彦「なるほど~、奥に行くほど、大きいうな重が作れるようになるんですね!興味深いです」

元太「そうなのか?俺には全部同じに見えるぞ?」

歩美「モグモグ……私でもほれは食べきへないよ~」

光彦「歩美さーん、食べ切れないならボクにも分けていただきたいんですけど……」

歩美「や!」サッ

光彦「いいじゃないですか、一口ぐらい。それに、さっき勝手に1人で食べてたのもきちんと謝ってるじゃないですか」

元太「おいおい、ノロノロ歩いてたら、さっきのアブネー奴が来るかも知れねえぞ?」

タッタッタッ……

光彦「!……何か聞こえます!」

歩美「ま、まさかさっきの!?……モグモグ」

コナン「おーい!お前ら無事かー!?」

元太「コ、コナンかよ!驚かすなよ!」

コナン「悪ぃ悪ぃ、ちょっと手間取っちまってな」

歩美「コナンふんったら、心臓にわふいわよ……モグモグ」

コナン「その代わり、さっきの奴から拳銃奪ってきたぜ!」チャキ

元太「わっ!あぶねーからしまっとけよ!」

コナン「オレは暴発させるほど間抜けじゃねーよ」ゴソゴソ

光彦「それにしてもあの局面をどうやって切り抜けたんですか?拳銃まで手に入れて」

コナン「後でいいだろ?そんなこと。それより先を急ごうぜ?」

歩美「それにしても、本当にいるのかしら?」

光彦「うん?分裂したボクですか?ちょっと待ってください」

光彦「……はい、間違いありませんね。この奥に必ずいます。それも集団で」

元太「お前そんな事分かんのかよ!」

光彦「ええ当然です。ボクは分裂したボクを、例え宇宙の果てにいても必ず見つけ出すことができます」

光彦「この元太空間においても、それは例外ではありませんよ」

歩美「光彦くん、すごーい!」

元太「まあそんなことができるぐらいなら、最初っから分裂しないようにしとけって思うけどな、ハハハ!」

光彦「もー元太君!結構気にしてるんですから、言わないでくださいよー!」

コナン「無駄口は後だ!そろそろゴールだぞ!」

元太「ん?……あそこだけやけに明るいぞ?」

歩美「誰かいる……もしかして……」

光彦?「……ようこそ皆さん。初めまして、と言うべきでしょうか?」

光彦「き、君は……!」

元太「うわー……デケえ……」

歩美「ほ、本当に光彦くんなの??」

巨光彦「驚かれましたか?まあこの大きさでは無理もありませんね」

光彦「……なるほど、おそらくは10人近くのボクが融合した結果なのでしょう」

巨光彦「ご名答。そしてボク達はあなたとは別の人生を選択したのです」

光彦「どうしてそんな事を……」

巨光彦「どうして?この空間の素晴らしさが理解できていない、あなた達らしい発言ですね」

コナン「……お前、元太空間について何か知ってんのか?」

巨光彦「ええ、あなた達以上にはね。これをご覧ください」スッ

ゴトッ ガタッ ゴトッ

コナン「!?」

歩美「わっ!いきなりうな重が3つも!」

光彦「こ、これは一体?」

巨光彦「お分かりですか?この空間ではほんのわずかなインプットで多大なるアウトプットを実現できるのです」

巨光彦「循環するのみで決して増加することなく、緩やかに消滅していくといわれるエネルギーの法則も――」

ザッ

コナン「誰だ!?」

?「おっと、おしゃべりはそこまでだぜ?ボーズども」チャキ

?「普段から準備していれば、こういう時に慌てずに済む」チャキ

光彦「け、拳銃!?」

コナン「なぜお前らがここに!?」

歩美「知ってるの?コナンくん」

コナン「ああ、オレは黒ずくめの男2人に妙な薬を飲まされて、今の子供の姿になった」

コナン「アイツらはその時の男、ジャン、ピエールそしてハワードだ!」

元太「な、何だってぇ!?それヤベエじゃねえか!!」

ジャン「フ……あの時の高校生探偵か」

ピエール「まさか生きていたとはな」

コナン「……あいにく、オレも悪運が強いみたいでな」ニヤ

ハワード「だがここでオレ達に見つかったのが運の尽きだ」

ピエール「その通り。今度こそ死んでもらうぞ!」カチ

コナン「そうは行くかよ!」ダダダッ

ジャン「向かってきただと!?」

巨光彦「コナン君!?」

光彦「!……そうか、コナン君はあのうな重を――」

コナン「いっけええええ!!」

コナン「推理シューートッッ!!」

ガン! ゴン! ガン!


ジャン「ふん!」サッ

ピエール「ガハッ!」ドゴッ

ハワード「はっ!」サッ


元太「や、やった!?」

ピエール「う……」ガクッ

バタッ

コナン「チッ、片方だけか……!」ハァハァ

ジャン「……まさか目の前のうな重を切り札に使うとはな」

ハワード「驚いたが、もう鉛玉に対抗する術など無かろう」チャキ

コナン「へっ、それぐらい、こっちにもあんだよ!」チャキ

ハワード「!……なるほど、これで1対1ってワケか」

コナン「……」

ジャン「……と言いたいのだろうが、後ろの役立たずどもを庇いながら、果たしてどこまで戦えるかな?」チャキ

コナン「……くっ」

元太「なあコナン……」ヒソヒソ

コナン「何だよ」ヒソヒソ

元太「今ならうな重を1個だけ出せるぞ?それをヤツにブチかましてやれねーか?」

コナン「……いや、ダメだ」

元太「ダメなのか?」

コナン「ああ……実を言うと、この間博士の腰をぶっ壊したのと今の推理シュートで、もう強化シューズは打ち止めなんだ」

元太「そうか、ならしょうがねえな……」ザッ

コナン「!?」

光彦「元太君!?」

巨光彦「何してるんですか元太君!下がってください!」

ジャン「……そこをどけ。殺すぞ?」

元太「いいや、それはできねえな」

歩美「げ、元太くん……?」

ハワード「どかないのなら、お前ごと小僧を撃ち抜くまで」

元太「フ……だからできねえって」

コナン「お、おい元太!」

ジャン「英雄気取りでおかしくなったか?自分から命を捨てるとは……」

元太「だからそうじゃねえって」

ハワード「ん?」

元太「お前なんかじゃ、オレ達を殺せねえっつったんだよ!」グッ

ビリッ

巨光彦「元太君!?」

ビリッ ビリビリッ

歩美「げ、元太くんの顔が……!」

光彦「破れ……?……いや」

ジャン「!……お、お前は!!」


バァーーーーン!!


博士「ワシじゃよ」

コナン「は、博士!?」

巨光彦「何でこんな所に!?」

博士「やはりお前達だけで行かせるのは心配だったんでな」

博士「ワシも変装して、こっそり付いて行くことにしたんじゃ」

ハワード「くっ」チャキ

博士「観念するんじゃ。お前さんは既に2つ重大なミスを犯しとる。もう勝ち目は無いぞい?」

ジャン「2つのミスだと……?」

コナン「!……光彦!巨光彦!解決シーンのbgmだ!早く!」

光彦「分かりました!」サッ

巨光彦「了解です!」スチャ

光彦08「お任せください!」カチッ

♪~~♪♪~~

博士「左様。まず第一にワシの潜入の可能性を考慮しなかったことじゃ」

博士「元太くんの体格とワシの体格、この酷似する2つの形状を、お前サン方は見逃しておった……」

博士「この見逃しは、お前サン方が注意力を欠いてることを示す何よりの証拠じゃ」

ハワード「……チッ!」

博士「そしてもう1つ、これはもっと根本的な問題じゃ」

ジャン「何……?」

博士「そもそも、どうしてワシが少年探偵団に潜り込めたと思う?」

ジャン「……」

博士「やれやれ、ここまで言っても分からんかのぉ」

博士「……ここは元太空間の内部じゃ。そこにどうして元太くん本人がいるんじゃ?」

ジャン「な……ん……!?」

ハワード「だと…………!?」

コナン「……!?」

光彦「あっ……」

歩美「……あれ?そういえば……」

博士「ようやっと理解が追いついたようじゃのう」

光彦06「すごい……ボク達はずっと、博士の手の平の上にいたって事ですか」

博士「その通りじゃ光彦くん」

博士「……そしてお前サン方は、この矛盾に最後まで気付くことは無かった」

博士「元太くんの特殊な体格に注意を向けんかった事」

博士「元太くんの中に元太くんがいるという矛盾に気が付かんかった事……」

博士「この2つの致命的なミスを犯しとるお前サン方に、ワシを含めたこの少年探偵団が負けるはず無かろう?」

ジャン「……!」

コナン「……へっ!さすが博士!やってくれるじゃねえか!」

ハワード「チッ……しかし拳銃相手にどう立ち向かうつもりだ?」チャキ

歩美「は、博士……!」

博士「やってみい」

ジャン「何!?」

博士「ワシの脂肪はそんじょそこらの攻撃など通じんわい」

博士「お前サン方ご自慢の弾丸をいくら受けたところで、ワシの肉を抉ることはできん」

博士「散々ワシを監視しとったんなら、それぐらい知っておろう」

ジャン「くっ!……ならガキどもを人質に――」

「無駄じゃよ」

ハワード「!?……この声、一体どこから」

博士「ふっふっふ……」

ジャン「おい!今の声は――」

博士「ワシではないぞい?」ニヤ

光彦「!……ま、まさか」

ビリッ ビリビリッ

コナン(博士)「実は」

ビリッ

歩美(博士)「ワシらも」

ビリビリッ

巨光彦(博士)「変装」

ビリリッ

光彦(博士)「しとったんじゃよ」

ハワード「そ、そんな……バカなッッ!!」

博士「どぉするんじゃ?これでもまだやるつもりなら……ここは相手をせんといかんのぉ」ス……

ジャン「……」

ジャン「……参った。アンタには負けたぜ」

博士「ふむ」

ビリビリビリッ

ジャン(博士)「まさかこのワシが出し抜かれるとは……」

ビリビリッ

ハワード(博士)「珍しい事をあるもんじゃのう……」

博士「いやいや、お前サン方の追い詰めも捨てたもんじゃないぞい?」

博士「なかなかどうして、博士博士の名に恥じぬナイスファイトじゃったぞ?」

博士「いいや、慰めはよしてくれ。ワシは――」

博士「むっ!?静かにするんじゃ!……何やら様子がおかしいぞい!」

ゴゴゴゴゴ…………

博士「な、何じゃ!?」

博士「揺れとるぞ!しかしここは元太空間!」

博士「そうじゃ!ここでは地震なぞ有り得ん!」

博士「ならば一体……」

博士「……おそらく、元太空間に長く居座り続けた悪影響が出始めとるんじゃ」

博士「何じゃと!?では」

博士「うむ!何を置いても、ここから一刻も早く脱出するんじゃ!」ダダダッ

博士「急ぐんじゃ!ここはもうすぐ崩壊するぞい!」ダダダッ

ゴゴゴゴゴ…………

博士「はぁ、はぁ……この歳で……全力疾走は……キツいわい……」

博士「博士からもらった……はぁ、はぁ……発明品も……」

博士「はぁ、はぁ……電池切れ……じゃわい」

博士「……ここまで、かのぅ……」


博士「……」



博士「……!」ガバッ

博士「き、聞こえる!呼んでいるぞい!」

博士「新一達が、少年探偵団が、ワシの帰りを待っておる!」ダダッ

光彦『ようやっとキングミツヒコーから脱出できましたよー』

博士「よし!この声を頼りに出口を目指すんじゃ!」

元太『へっへっへ!何回でも押し付けてやんぜ~!』

博士「はぁ、はぁ……待っとってくれ!新一達!」

光彦『そうは行きませんよ~?今回はこのキック力増強シューズで高飛びさせてもらいます!』

博士「ワシは、ワシは……必ず!」

元太『チッキショ~!卑怯な手を使いやがってー!』

博士「ワシは必ず、お前達の心に応えるぞい!」

元太『ならこっちに……っと』

博士「!!……光が見えるぞい!」

歩美『あ~!元太くん、こっち来ないでよ~!』

博士「ついに、ついに帰れるんじゃ……!」

コナン『お前らもっと静かにできねーのかよ』

博士「戻ってきたぞー!」

ピカッッッ!

光彦「『光』エリアはもう歩美さんに譲るとして、ボクは『彦』エリアを狙っていきましょうかね」カチャカチャ

ガラッ

博士「お、どうやら戻れたようじゃ」

歩美「あ、博士だ」

光彦「お帰りなさーい。どうでした?」

博士「全く大変な目に遭ったわい」

元太「発明品があったんだから、楽勝だろ?」

博士「それが途中で電池切れしてしまってな」

コナン「だから残量確かめとけって言ったじゃねーか」

博士「しかしほんのわずかな間に切れるとは、これはやはり欠陥品じゃのぉ」

光彦「博士の発明品って、時々油断ならないことがありますからね」

博士「全くじゃわい。博士の発明にも困ったもんじゃ」

元太「おいおい何言ってんだよ!博士は自分だろ?」

博士「む?それもそうじゃったな!」

歩美「もー博士ったら、おっかしい!」

コナン「博士は変な所で抜けてるからな~」

博士「聞こえとるぞい!新一!」

5人「アハハハハハ」

コナン「……ふぅ、まあこれで元太の件も片付いたな」

光彦「そうですねー。後はボクが1位でゴールして終わりですかね」

元太「おい光彦!お前勝ち逃げなんて許さねえぞ!」

歩美「えー?そういうのは逃げるって言わないんじゃない?」

光彦「そうですよ。どのみち元太君の最下位は決まったようなものですし」

元太「何だと!?よーし!オレが1位になるまでお前ら帰るんじゃねえぞ!」

歩美「え~」

コナン「おいおい、ケンカすんのは画面の中だけにしとけよ?」

元太「あっ、博士!戸棚から出てきたんなら、そこのお菓子取ってくれよ!」

博士「ほいほい……」ゴソゴソ

博士「ハッピターンでええかのう?」サッ

元太「サンキュー博士!よーし!ハッピーターンパワーで1位に登りつめてやるぞー!うおおお!!」カチャカチャカチャカチャカチャ

光彦「まだ元太君のターンじゃないんですから、そんなことしても意味ないと思いますよ?」

コナン「ふぅ、今日は博士の腰痛に元太の意識不明もあったけど、何とかなったみてーだな」

歩美「あと心配なのは光彦くんの分裂体くらいね」

光彦「……残りの3人、今一体どこにいるんでしょうねー」ハァ

博士「冥界に1人いることは分かっとるんじゃがのぉ」

コナン「冥界かー……あそこは行くのがしんどいからなー」

歩美「……あ!そうだ!」

博士「む?」

歩美「博士、私考えたんだけど、元太空間から冥界にワープするとか、どう?」

博士「……!」

光彦「……それは是非ボクも聞いておきたいところです!」

博士「確かに無理ではないのう……」

元太「ん?冥界が何だって??」


コナン「なるほど……元太空間の『揺らぎ』をうまく利用するってことか……!」

博士「……よし、分かったぞい!」

博士「明日までに冥界にワープできる装置を作っておくぞ!」

光彦「さっすが博士!」

元太「何だかよく分かんねーけど、明日の探偵団の予定は決まったみてえだな!」

光彦「これは明日も忙しくなりそうですね!」

コナン「はぁ……しょうがねえ、付き合ってやるか」

歩美「いっくよー!?えいえいおー!」

少年探偵団「エイエイオーー!!」



なんやこれ(絶句)

この発想、人格が悪魔に支配されている

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