P「従者でも王子様でも今日は１日、日菜子に付き合ってやるよ」

日菜子「むふ♪なにしてもらおうかな～」

P「なにがいい？」

日菜子「顔も拭いてもらいましたし、今度は食べさせてください。あーん」

P「いいぞ。あーん」

日菜子「口の中にPさんが使ったフォークで私の口に…むふふ」

P「やっぱなし。日菜子のフォーク貸せ」

日菜子「む～…しょうがないですね」

P「よし、じゃあ口開けて」

日菜子「あー…もぐもぐ…」

P「別に味は変わらんだろ？」

日菜子「こっちの方が、あまい気分で…頭がふわふわしますよ。」

P「ふわふわ？」

日菜子「いつもの忙しさから解放されて、２人きりでの甘い時間…まるで夢みたいです、むふふ♪」

P「たしかに、最近忙しかったからな。」

日菜子「だからこそですよぉ～」

P「だからこそ？ほれ、ケーキ食え」

日菜子「あむっ…だってぇ、いつもと違う日常、ゆっくりとした時間の中で王子様と２人きりで誕生日ですよ？」

P「といっても、今日限りだけどな。来年はどうなるかわからないし」

日菜子「限りある時間の中…王子様とむふふ…まるで」

P「まるで？」

日菜子「本物のお姫様になった気分ですぅ」

P「シンデレラってか？ま、今日はゆっくりしろよ？ああ、一人になりたくなったら言えよ？俺は出ていくから。それとも、他の子たちも呼ぶか？」

日菜子「そんなのダメですよ。むふ」

日菜子「今日はゆっくり、二人でゆっくりしたいです…はい、プロデューサーさんもケーキ食べてくださいよぉ」

P「あーん」

日菜子「日菜子ワールドがまた一歩近づいた気がしますぅ」

P「夢？」

日菜子「気になっちゃいますかぁ？」

P「まあな。ちゃんと聞いたことなかったし」

日菜子「じゃあ、話してあげますぅ。腕枕してください」

P「腕枕？今日だけだぞ」

日菜子「むふふ…じゃあ話しますね」

日菜子の部屋で俺たち二人は横になった

日菜子は俺の顔を見ながら、幸せそうな笑顔を浮かべて色々話してくれた。

妄想のこと、その妄想の中での日菜子のこと。そして、夢見る王子様のことを

日菜子「だからぁ…王子様は日菜子を迎えに…むふふ…ふわぁ」

食べた後だから眠くなったのだろうか。眠たそうな口調で日菜子は話し続ける。

話すより、寝言と言った方がいいのだろうか？

日菜子「だから…眠ったお姫様には王子様が…ｽｰ」

P「…寝たのか。喋りながら寝るとか器用だな」

日菜子「ん～むふふ」

P「もう夢見てるのかよ…にしても、幸せそうな顔だな。」

P「いつもなら俺もアイドルに腕枕なんてしないんだぞ？ま、誕生日だしいいか。」

日菜子の頭を撫でながら、そんなことを呟いていた

P「ふわぁ…俺も眠たくなってきたな」

仕事の疲れが出たのか、急に眠気が襲ってきた

日菜子「……」

P「俺も少し寝るか。」

P「おやすみ。」

そのまま俺は、童話に出てきた魔法にかけられ眠ってしまったお姫様ように、深い眠りについてしまった。